JPS5935978B2 - 形状記憶チタン合金 - Google Patents
形状記憶チタン合金Info
- Publication number
- JPS5935978B2 JPS5935978B2 JP16602682A JP16602682A JPS5935978B2 JP S5935978 B2 JPS5935978 B2 JP S5935978B2 JP 16602682 A JP16602682 A JP 16602682A JP 16602682 A JP16602682 A JP 16602682A JP S5935978 B2 JPS5935978 B2 JP S5935978B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- shape memory
- titanium alloy
- titanium
- alloy
- Prior art date
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- Expired
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- Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は形状記憶チタン合金に関する。
金属が元の形を記憶しており、これを低温で変形させ、
これを加熱すると元の形に戻る形状記憶現象を示す合金
が近年開発されてきている。
これを加熱すると元の形に戻る形状記憶現象を示す合金
が近年開発されてきている。
これらの合金で実用化されているものにNiTiと銅基
合金とがある。これらの合金は各種の配管の継手、温室
の窓の開閉等の温度によって作動する機械部品、歯列矯
正用ワイヤー等の医療用材料として利用されている。し
かし、これらの合金のほとんどは、結晶格子の中で特定
の原子が規則的に配列した金属間化合物であるために、
鍛造、圧延、線引き等の加工が困難であることおよび形
状回復温度が低く100℃以上で回復するものはほとん
どな(、その利用条件に制約がある等の欠点がある。
合金とがある。これらの合金は各種の配管の継手、温室
の窓の開閉等の温度によって作動する機械部品、歯列矯
正用ワイヤー等の医療用材料として利用されている。し
かし、これらの合金のほとんどは、結晶格子の中で特定
の原子が規則的に配列した金属間化合物であるために、
鍛造、圧延、線引き等の加工が困難であることおよび形
状回復温度が低く100℃以上で回復するものはほとん
どな(、その利用条件に制約がある等の欠点がある。
本発明はこれらの欠点を改善すべくなされたもので、そ
の目的は、加工性が良好で、且つ形状回復温度も100
℃以上の高温である形状記憶合金を提供するにある。
の目的は、加工性が良好で、且つ形状回復温度も100
℃以上の高温である形状記憶合金を提供するにある。
また他の目的は、加工が容易である上に、軽量、高強度
で、かつ耐食性の良好な形状記憶合金を提供するにある
。形状記憶現象は、合金を高温から冷却した際に急激に
結晶構造が変り始める温度、すなわちMs温度と、低温
から加熱した際に結晶構造が元に戻り始める温度、すな
わちAs温度、Ms温度とAs温度の温度差、高温相と
低温相、すなわちマルテンサイト相の結晶構造、これら
の相の加工による変形挙動、加工によるMs温度とAs
温度の変化、および高温相と低温相以外の析出相の有無
等に密接な関連がある。
で、かつ耐食性の良好な形状記憶合金を提供するにある
。形状記憶現象は、合金を高温から冷却した際に急激に
結晶構造が変り始める温度、すなわちMs温度と、低温
から加熱した際に結晶構造が元に戻り始める温度、すな
わちAs温度、Ms温度とAs温度の温度差、高温相と
低温相、すなわちマルテンサイト相の結晶構造、これら
の相の加工による変形挙動、加工によるMs温度とAs
温度の変化、および高温相と低温相以外の析出相の有無
等に密接な関連がある。
本発明者はチタン合金のマルテンサイト相の結晶構造に
ついて研究中のところ、(1)モリブデンを含むチタン
合金のMs温度は、1重量%Moで700℃であるが、
Moの増加と共に低下し、13重量%M、O、附近で室
温になる。
ついて研究中のところ、(1)モリブデンを含むチタン
合金のMs温度は、1重量%Moで700℃であるが、
Moの増加と共に低下し、13重量%M、O、附近で室
温になる。
またこのMs温度の低下と同時にMo量の増加に伴って
結晶構造は次第に体心立方晶の高温相に近(なる。この
高温相とマルテンサイト相の結晶構造の関%はMo量が
10〜15%の間で形状記憶現象を示すのに適当である
ことを知見した。また、チタンとモリブデンの2元合金
では冷却の過程で析出相であるオメガ相が多量に現われ
る。
結晶構造は次第に体心立方晶の高温相に近(なる。この
高温相とマルテンサイト相の結晶構造の関%はMo量が
10〜15%の間で形状記憶現象を示すのに適当である
ことを知見した。また、チタンとモリブデンの2元合金
では冷却の過程で析出相であるオメガ相が多量に現われ
る。
このオメガ相が存在するとマルテンサイト相が元の高温
相に戻りにくくなりAs温度が上昇する。そのため形状
記憶現象を示しに(くなる。これに適量のアルミニウム
を添加すると、オメガ相の析出が抑制され、顕著な形状
記憶現象を示すものとなることを知見した。この知見に
基づいて本発明を完成した。本発明の形状記憶合金は、
チタンに10−15重量%のモリブデンを含有させたも
のからなるチタン合金、および前記チタン合金に更に5
重量%以下のアルミニクムを含有させたものからなるチ
タン合金であるどとを特徴とする。
相に戻りにくくなりAs温度が上昇する。そのため形状
記憶現象を示しに(くなる。これに適量のアルミニウム
を添加すると、オメガ相の析出が抑制され、顕著な形状
記憶現象を示すものとなることを知見した。この知見に
基づいて本発明を完成した。本発明の形状記憶合金は、
チタンに10−15重量%のモリブデンを含有させたも
のからなるチタン合金、および前記チタン合金に更に5
重量%以下のアルミニクムを含有させたものからなるチ
タン合金であるどとを特徴とする。
モリブデン含量が10〜15重量係の範囲外では形状記
憶現象が悪くなる。
憶現象が悪くなる。
またアルミニウムの含量が5重量係を超えると、通常の
焼入れ温度である1000℃以下で、α2相と呼ばれる
粕が現われるために形状記憶現象が悪くなる。本発明の
形状記憶合金は、休心立方格子の中で、チタンとモリブ
デン、チタン、モリブデンとアルミニクムが不規則に配
列したβ型固溶体チタン合金である。
焼入れ温度である1000℃以下で、α2相と呼ばれる
粕が現われるために形状記憶現象が悪くなる。本発明の
形状記憶合金は、休心立方格子の中で、チタンとモリブ
デン、チタン、モリブデンとアルミニクムが不規則に配
列したβ型固溶体チタン合金である。
このため熱間加工および冷間加エカ;容易で、しかも軽
量、高強度で耐食性も良好であるので、各種配管の継手
、温度変化に対し作動する機械部品等に利用するのに好
適である。また加工費は加工性が良好であるため、Ni
Ti合金の一以下となる。更に形状回復温度もモリブデ
ンの添加量を調節することによって、−100〜300
℃の広範囲の温度でかつ300℃までの高い温度で優れ
た効果を有する。実施例 1 チタンに12重量係のヱリプデンと3重i%のアルミニ
ウムを含む合金を非消耗電極式アーク溶解してインゴッ
トを作った。
量、高強度で耐食性も良好であるので、各種配管の継手
、温度変化に対し作動する機械部品等に利用するのに好
適である。また加工費は加工性が良好であるため、Ni
Ti合金の一以下となる。更に形状回復温度もモリブデ
ンの添加量を調節することによって、−100〜300
℃の広範囲の温度でかつ300℃までの高い温度で優れ
た効果を有する。実施例 1 チタンに12重量係のヱリプデンと3重i%のアルミニ
ウムを含む合金を非消耗電極式アーク溶解してインゴッ
トを作った。
これを熱間圧延および冷間圧延によって0.5mm厚の
板とした。この板から試験片を切出し、該試験片を90
0℃で30分間加熱した後水焼入れして形状記憶チタン
合金を作った。この形状記憶チタン合金の形状回復特性
は第1図に示す通りであった。
板とした。この板から試験片を切出し、該試験片を90
0℃で30分間加熱した後水焼入れして形状記憶チタン
合金を作った。この形状記憶チタン合金の形状回復特性
は第1図に示す通りであった。
すなわち、77℃で4幅の引張り変形を与えた場合、応
力一ひすみ曲線はaのようになり、この後応力を取去る
とbを通り2係の変形が残る。ここで227℃に温度を
上げるとCを通って最初の状態に戻る。すなわち、温度
を上げることによって形状を回復する。再び77℃で4
係の引張一り変形を与えるとaと同じD,を通る。ここ
で形状が変らないようにして227℃に温度を上げると
eのように12kg/m?tの応力が上昇する。この応
力の増加分が形状回復力に相当する。fは227℃にお
ける除荷重時の応力ーひすみ曲線を示す。実施例 2 チタンに12重量係のモリブデンを含む合金を非消耗電
極式アーク溶解してインゴットを作り、これを熱間圧延
および冷間圧延によって0.5mmの厚さの板とした。
力一ひすみ曲線はaのようになり、この後応力を取去る
とbを通り2係の変形が残る。ここで227℃に温度を
上げるとCを通って最初の状態に戻る。すなわち、温度
を上げることによって形状を回復する。再び77℃で4
係の引張一り変形を与えるとaと同じD,を通る。ここ
で形状が変らないようにして227℃に温度を上げると
eのように12kg/m?tの応力が上昇する。この応
力の増加分が形状回復力に相当する。fは227℃にお
ける除荷重時の応力ーひすみ曲線を示す。実施例 2 チタンに12重量係のモリブデンを含む合金を非消耗電
極式アーク溶解してインゴットを作り、これを熱間圧延
および冷間圧延によって0.5mmの厚さの板とした。
この板から試験片を切出し、これを850℃で30分間
加熱した後水焼入れして形状記憶チタン合金を作った。
この形状記憶チタン合金の形状回復特性は第2図に示す
通りであった。
加熱した後水焼入れして形状記憶チタン合金を作った。
この形状記憶チタン合金の形状回復特性は第2図に示す
通りであった。
77℃で約5係の引張り変形を与えた場合の応力一ひす
み曲線はaのようになる。
み曲線はaのようになる。
その後応力を除去するとbを通り約2係の変形が残る。
ここで227℃に温度を上げるとCを通って約1係の伸
びた状態に戻る。すなわち、温度を上げることによって
、約1係の伸び分の形状に回復する。再び77℃で変形
を与えろとdの応力ーひすみ曲線を示す。約5係の変形
を与えたところで固定し、形状が変らないようにして温
度を227℃に上げるとeのように約5k9/一の応力
が上昇する。この応力増加分が形状回復力に相当する。
fは227℃における除荷重時の応力ーひすみ曲線を示
す。
ここで227℃に温度を上げるとCを通って約1係の伸
びた状態に戻る。すなわち、温度を上げることによって
、約1係の伸び分の形状に回復する。再び77℃で変形
を与えろとdの応力ーひすみ曲線を示す。約5係の変形
を与えたところで固定し、形状が変らないようにして温
度を227℃に上げるとeのように約5k9/一の応力
が上昇する。この応力増加分が形状回復力に相当する。
fは227℃における除荷重時の応力ーひすみ曲線を示
す。
図面は本発明の形状記憶チタン合金の形状回復特性を示
す応カーひすみ曲線を示すものであり、第1図はTi−
12’FbMO−3%AI合金の場合、第2図はTi−
12%MO合金の場合を示す。
す応カーひすみ曲線を示すものであり、第1図はTi−
12’FbMO−3%AI合金の場合、第2図はTi−
12%MO合金の場合を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 チタンに10〜15重量%のモリブデンを含有させ
たものからなる形状記憶チタン合金。 2 チタンに10〜15重量%のモリブデンおよび5重
量%以下のアルミニウムを含有させたものからなる形状
記憶チタン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16602682A JPS5935978B2 (ja) | 1982-09-25 | 1982-09-25 | 形状記憶チタン合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16602682A JPS5935978B2 (ja) | 1982-09-25 | 1982-09-25 | 形状記憶チタン合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5956554A JPS5956554A (ja) | 1984-04-02 |
JPS5935978B2 true JPS5935978B2 (ja) | 1984-08-31 |
Family
ID=15823555
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16602682A Expired JPS5935978B2 (ja) | 1982-09-25 | 1982-09-25 | 形状記憶チタン合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5935978B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005105388A (ja) * | 2003-10-01 | 2005-04-21 | Furukawa Techno Material Co Ltd | 生体用超弾性チタン合金の製造方法および超弾性用チタン合金 |
EP2679694B1 (en) | 2011-02-23 | 2017-09-06 | National Institute for Materials Science | Ti-mo alloy and method for producing same |
CN114990382B (zh) * | 2022-05-26 | 2024-01-30 | 西北工业大学 | 一种超低间隙相变诱导塑性亚稳β钛合金及其制备方法 |
-
1982
- 1982-09-25 JP JP16602682A patent/JPS5935978B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5956554A (ja) | 1984-04-02 |
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