JP3317328B2 - 銅合金 - Google Patents

銅合金

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JP3317328B2
JP3317328B2 JP08487696A JP8487696A JP3317328B2 JP 3317328 B2 JP3317328 B2 JP 3317328B2 JP 08487696 A JP08487696 A JP 08487696A JP 8487696 A JP8487696 A JP 8487696A JP 3317328 B2 JP3317328 B2 JP 3317328B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C9/00Alloys based on copper
    • C22C9/02Alloys based on copper with tin as the next major constituent

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高強度と、良好な成
形性と、比較的高度の導電性とを有する銅合金に関す
る。特に、りん青銅の結晶粒組織は鉄添加により微細化
される。
【0002】本特願を通して、全てのパーセントは特記
する以外は質量パーセントで示される。
【0003】
【従来の技術】商業的なりん青銅は1〜10%の錫と、
0.03〜0.35%のりんと、残りは銅を含有する。
これらの合金は優れた冷間処理性と、高引張強度と、高
度の降伏強度即ち耐力と、良好な成形性とを有する。前
記合金は特に、例えば取付具、電気コネクタ、ばね、電
気スイッチおよびワイヤブラシのような繰返し運動すな
わち繰返し応力を受けることを必要とする用途に適して
いる。
【0004】りん青銅は、例えば高温での圧延のような
熱間加工の間亀裂が入りやすいため、この合金の使用は
制約がある。さらに、前記合金の導電性は可成り低い。
銅合金C51000(公称成分は銅94.9%、錫5
%、りん0.1%)は導電性が20℃で約15%IAC
Sである。IACSとは国際焼鈍銅規格によって規定さ
れる導電性であって、「純粋」の銅を20℃においてI
ACS100%であると規定する。
【0005】りん青銅に鉄を添加することにより該合金
の熱間加工性を向上させることが知られている。モント
ゴメリ(Montgomery)への米国特許第2,1
28,955号は2〜20%の鉄を含有するりん青銅に
0.25〜5%の鉄を添加することを開示している。フ
タツカ他(Futatsuka et al)への米国
特許第4,249,941号は0.5〜1.5%の鉄
と、0.5〜1.5%の錫と、0.01〜0.35%の
りんと、残りが銅を含有する電気用途の銅合金を開示し
ている。フタツカ他は1.5%以上に鉄含有量を増加さ
せると延伸性と導電性とを低下させることを開示してい
る。
【0006】古河金属工業株式会社(Furukawa
Metal Industries Compan
y,Ltd.)による日本国特願第57−68061号
は亜鉛、錫、鉄の各々を0.5〜3.0%含有する銅合
金を開示している。鉄は当該合金の強度と耐熱性とを向
上させることが開示されている。
【0007】りん青銅に鉄を添加することの利点は公知
であるが一方、鉄は合金に対して問題をもたらす。スト
リンガ(stringers)の形成により合金の導電
性が低下し、合金の処理が影響を受ける。初包晶(pr
operitectic)の鉄粒子が固化する前に液体
から析出し、機械的変形の間に伸張するときにストリン
ガが形成される。ストリンガは合金の外観に影響を与
え、かつ成形性を変える可能性があるため有害である。
【0008】従って、導電性の低下やストリンガ形のよ
うな前述の欠点を蒙ることのない鉄添加のりん青銅が必
要とされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は熱間処理性が改良されたりん青銅を提供することであ
る。本発明の特徴は、調整された量の鉄を添加すること
により微細な結晶組織を備えた鋳造合金を作ることによ
り熱間処理性の改良を達成することである。本発明の別
の特徴は特定の順序の段階により合金を処理することに
より加工した合金において微細な顕微鏡組織が保たれる
ことである。
【0010】本発明の合金の利点の中には、導電性を低
下させることなく熱間処理性が向上することがある。1
00ミクロン以下の粒径の鋳造状態の合金(as−ca
stalloy)および約5〜20ミクロンの粒径の加
工された合金の双方の顕微鏡組織は微細粒である。さら
に別の利点は、降伏強度や応力緩和に対する抵抗性を何
ら低下させることなく銅合金C51000と比較して導
電性が増すことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、鋳造さ
れた銅合金が提供される。この合金はばねあるいは電気
コネクタを製造するのに適し且つ基本的に質量比で1.
5〜2.5%の錫と、質量比で1.65〜2.5%の鉄
と、質量比で0.03〜0.35%のりんと、残りが銅
と、不可避の不純物とから構成される。この合金は鋳造
状態での平均結晶粒径が100ミクロン以下で、処理後
の平均結晶粒径が約5〜20ミクロンである。
【0012】前述の目的、特徴および利点は以下の説明
と図面とから明らかとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の銅合金は鉄添加りん青銅
である。本合金は基本的に質量比で1.5〜2.5%の
錫と、1.65〜2.5%の鉄と、0.03〜0.35
%のりんとからなり、残りは不可避の不純物と銅であ
る。鋳造状態の合金は平均結晶粒径が100ミクロン以
下である。
【0014】前記合金が直接チル鋳造される場合、好適
実施例において錫含有量は1.5〜1.9%であり、鉄
含有量は2.1〜2.4%である。
【0015】錫は図1に示すように当該合金の強度を増
大させる。ここに提供された値は平方インチ当り100
0ポンド(ksi)の単位の降伏強度である。本合金は
スプリング・テンパー(spring temper)
し、かつ応力除去焼鈍即ちリリーフ焼鈍(relief
anneal)した状態である。
【0016】グラフを垂直方向に上方に辿ると(錫含有
量が増加する)降伏強度が増大する。錫はまた、応力緩
和に対する当該合金の抵抗性を増大させる。
【0017】錫は当該合金の、特に熱間処理中の処理を
より困難にする。錫の含有量が2.5%を上廻ると、該
合金の処理コストはある商業用途に対しては法外なもの
となる可能性がある。錫含有量が1.5%以下の場合、
当該合金はばね用として十分な強度と応力緩和に対する
抵抗性を欠く。
【0018】図2を参照すれば、鉄は0.030〜0.
054%のりんと、所定量の錫と鉄とを含有する鋳造状
態の合金の顕微鏡組織を微細化する。微細な顕微鏡組織
の平均結晶粒径は100ミクロン以下である。平均結晶
粒径は30〜90ミクロンが好ましく、40〜70ミク
ロンが最も好ましい。この微細な顕微鏡組織が、例えば
850℃で圧延するように、高温での機械的変形を促進
する。鉄含有量が約2.1%以下の場合は、粒微細化作
用が低下し、600〜2000ミクロン程度の平均結晶
粒径の粗い結晶粒が発生する。鉄含有量が2.5%を上
廻ると、熱間加工中ストリンガが発生する。
【0019】鉄の粒体微細化作用が、種々の鉄および錫
含有量の鋳造状態合金の粒径を示す図2に示されてい
る。図2において、 ・ 「F」は平均粒径が40〜約70ミクロンの微細な
結晶粒径を示す。 ・ 「M」は平均粒径が70〜約90ミクロンの中間粒
径を示す。 ・ 「C」は平均結晶粒径が600〜約2000ミクロ
ンの粗粒径を示す。
【0020】図3は応力除去焼鈍即ちリリーフ焼鈍に続
くばね焼戻しにおける合金のIACS%で導電性をグラ
フで示す。導電性は錫の含有量と鉄含有量の関数として
示されている。鉄1%あるいは鉄2.5%の線に沿って
上方へ垂直方向に辿れば、錫の含有量を増すと導電性を
低減させることを示す。
【0021】1.5%と2.5%の間の錫含有量のとこ
ろを左方から右方へ水平方向に辿ると、この限界範囲に
おいて、1.65%から2.65%に鉄含有量を増加し
ても導電性に対して何ら影響の無いことを示している。
【0022】図4は、熱間および冷間処理のため顕微鏡
組織において現われる初包晶鉄相(properite
ctic iron phase)の変形により発生す
る鉄ストリンガのサイズ即ち寸法をグラフで示す。ばね
焼戻しおよびリリーフ焼鈍まで処理された後のストリン
ガの長さが、錫含有量および鉄含有量の双方の機能とし
て示されている。図4において、 ・ 「N」は鉄ストリンガが形成されないと考えられる
ことを示す。 ・ 「S」は小を示し、長さが約200ミクロン以下
で、ストリンガの形成が考えられる。 ・ 「L」は長さが約200ミクロン以上で、ストリン
ガの形成が考えられることを示す。
【0023】図4から、鉄2.5%における垂直の線は
鉄含有量が約2.5%以下に保たれる理由を示す。この
線の右方では、錫のいずれの含有量においても大きいス
トリンガが形成され、前記線の左側では、殆んど大きな
ストリンガは形成されない。
【0024】大きいストリンガは合金の表面の見栄え並
びに前記表面の電気的および化学的性質に影響を与え
る。大きいストリンガは当該合金のはんだ付け性および
電気メッキ性を変えうる。
【0025】酸化銅あるいは酸化錫析出物の形成を阻止
し、かつりん酸化鉄の形成を促進するために従来からの
理由により合金にりんが添加される。りんは合金の処理
性、特に熱間圧延に係わる問題を発生させる。鉄の添加
はりんによる有害な作用に対抗する。りんの作用に対抗
するために少なくとも最小量の鉄が存在する必要があ
る。
【0026】特定の用途に対して特性を調整するために
合金に対してその他の元素を添加しうる。そのような添
加には、例えばニッケル、アルミニウム、亜鉛およびマ
ンガンのような銅マトリックス(matrix)で溶解
しうる元素を含む。代替的に、添加元素は、リン化鉄に
加えて、例えばマグネシウム、ベリリウム、コバルト、
シリコン、ジルコニウム、チタニウム、およびクローム
のような第2相析出物を形成する元素を含む。
【0027】各添加物は約0.4%以下の量、最も好ま
しくは約0.2%以下の量で存在することが好ましい。
最も好ましくは、全ての合金添加物の合計が約0.5%
以下である。
【0028】本発明の合金は図5に示すフローシートに
従って処理されることが好ましい。例えば直接チル鋳造
法のような従来の方法によりインゴットが鋳造される1
0。合金が約650℃〜950℃、好ましくは約825
℃と875℃との間の温度で熱間圧延される12。任意
的に、合金は所望の熱間圧延12の温度を保つために加
熱される14。
【0029】熱間圧延による縮面即ち減面率は典型的
に、厚さにおいて98%まで、好ましくは約80%〜約
95%である。熱間圧延は、インゴットの温度が650
℃以上に保たれるのであれば一回パス、あるいは多数パ
スでよい。
【0030】熱間圧延12の後、合金は任意に水冷却さ
れる16。次いでバーは表面の酸化物を除去するために
機械的にフライス加工され、一回パスあるいは多数回パ
スのいずれかにおいて熱間圧延段階12の完了時のゲー
ジ即ち寸法から厚さが少なくとも60%縮面即ち減面さ
れるよう冷間圧延される。冷間圧延による縮面は約60
〜90%が好ましい。
【0031】帯片は次いで、合金を再結晶させるために
約0.5〜約8時間400℃〜600℃の間の温度で焼
鈍される20。この最初の再結晶焼鈍は3〜5時間50
0℃〜600℃の温度で行われることが好ましい。これ
らの時間は、例えば窒素のような不活性雰囲気あるいは
水素と窒素との混合物のような還元雰囲気中でのベル焼
鈍(bell annealing)のためのものであ
る。
【0032】帯片はまた、例えば600℃〜950℃の
温度で0.5分〜10分間の帯片焼鈍でもよい。
【0033】最初の再結晶焼鈍20によってさらに鉄お
よびりん化鉄の析出物を生成させる。これらの析出物は
この焼鈍および後続の焼鈍の間の粒径を調整し、分散硬
化(dispersion hardening)によ
り当該合金に強度を付与し、銅マトリックスでの鉄の固
溶を減少させることにより導電性を向上させる。
【0034】バーは次いで2回目の冷間圧延が行われ、
30%〜70%、好ましくは35%〜45%厚さが縮面
される。
【0035】帯片は次いで、最初の再結晶焼鈍と同じ時
間と温度とを用いて第2の再結晶焼鈍が行われる24。
第1と第2の双方の再結晶焼鈍の後の平均粒径は3〜2
0ミクロンである。処理された合金の平均粒径は5〜1
0ミクロンであることが好ましい。
【0036】次いで合金は、典型的には0.25〜0.
38ミリ(0.010〜0.015インチ)程度である
最終ゲージ(final gauge)即ち最終厚さ
で冷間圧延される。この最終の冷間圧延が銅合金C51
000のそれと対比しうるストリンガ焼戻しを加える。
【0037】前記合金は次いで、応力緩和に対する抵抗
性を最適化するために1〜4時間200℃〜300℃の
温度でリリーフ焼鈍される。リリーフ焼鈍の一例は不活
性雰囲気でのベル焼鈍である。
【0038】図5に従って処理した合金は銅合金C51
000のそれと対比しうる降伏強度と極限引張強度のよ
うな機械的特性を有するが錫の必要含有量は単に半分で
ある。また、曲げ成形性も銅合金C51000と対比で
きるものであり、導電性は銅合金C51000のそれよ
りはるかに高い。
【0039】リリーフ焼鈍28に続き、銅合金帯片は、
例えばばね、あるいは電気コネクタのような所望の製品
に形成される。
【0040】本発明の合金の利点は以下の例から明らか
となる。
【0041】 表1は図5に従って処理された一連の合金を確認してい
る。合金AからLまでは本発明の合金を示し、合金Mか
らUまでは調整合金を示す。合金Nは商業的な銅合金C
51000である。
【0042】降伏強度、極限引張強度と伸びのような引
張特性は米国材料試験協会(ASTM)規格と、長さ
5.1センチ(2インチ)の銅帯片を用いて測定され
た。
【0043】導電性はケルビン(Kelvin)ブリッ
ジ法により測定された。
【0044】曲げ成形性は半径が既知のマンドレルの周
りで180度1.3センチ(0.5インチ)幅の帯片を
曲げることにより測定された。亀裂あるいは「オレンジ
ピーリング」無しに帯片をその周りで曲げうる最小のマ
ンドレルが曲げ成形性の値である。
【0045】「良好な」曲げ(" gocd way" b
end)は帯片の厚さ縮面中の長手方向軸線(圧延方
向)に対して垂直であり表1でGWと記載し、「劣悪
な」曲げ(" bad way" bend)は前記長手方
向軸線に対して平行であり、表1でBWと記載する。曲
げ成形性はMBR/t、すなわち亀裂あるいはオレンジ
ピーリングが現われないときの最小の曲げ半径を帯片の
厚さで除したものである。表1で「EL」は伸びを示
す。
【0046】応力緩和に対する抵抗はASTM仕様によ
り片持ちモードで帯片の標本を降伏強度の80%まで予
備負荷した後に残っている応力のパーセントとして記録
される。帯片は特定の時間125℃まで加熱され、定期
的に再試験される。特性は125℃で3000時間まで
測定される。より高い応力が残っていればいるほど、ば
ね用途に対する特定成分の効用が良好となる。
【表1】
【0047】表1に示す合金は導電性を喪失することな
く本発明の合金によって達成された引張性の増加を示
す。表2は本発明の効果を示すために本発明による二種
類の合金「A」と「L」とを三種類の調整合金「O」、
「U」および「Q」を比較している。錫含有量と導電性
とが類似であるにもかかわらず、本発明による合金は著
しく高い引張強度を示す。
【表2】
【0048】表3は「劣悪」曲げに対する鉄含有量の重
要性を確認しており、それは鉄含有量の関数である。約
2.55%を上廻る鉄含有量では、鉄ストリンガ(ir
onstringers)が劣悪な曲げを引きおこすと
考えられる。
【表3】 直接チル鋳造に関して特に説明したが、本発明による合
金は他の方法によっても鋳造しうる。代替的な方法のあ
るものは例えば噴射鋳造や帯片鋳造のようなより高度の
冷却速度を有している。より高い冷却速度は初包晶鉄粒
の粒径を低減させ、臨界最大鉄含有量(critica
l maximum iron content)を、
例えば4%のような高い値まで移行させるものと考えら
れている。
【0049】本発明によれば、前述した本発明の目的、
手段および利点を完全に満足させる鉄添加りん青銅が提
供されることが明らかである。本発明をその実施例と組
み合わせて説明してきたが、前述の説明を鑑みれば当該
技術分野の専門家には多くの代案、修正および変更が明
らかであることは自明である。従って、本発明は特許請
求の範囲や広義の範囲に入る全ての代案、修正および変
更を包含する意図である。
【図面の簡単な説明】
【図1】降伏強度と、鉄および錫の含有量の間の関係を
示すグラフ。
【図2】鋳造状態の粒径と鉄および錫双方の含有量との
間の関係を示すグラフ。
【図3】導電性と鉄および錫の含有量との間の関係を示
すグラフ。
【図4】鉄ストリンガの長さと、鉄と錫との含有量の間
の関係を示すグラフ。
【図5】本発明のりん青銅の処理を示したフローチャー
ト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゲイリー ダブリュ.ワトソン アメリカ合衆国コネチカット州チェシャ ー,スプリング ストリート 85 (72)発明者 ウィリアム ブレンネマン アメリカ合衆国コネチカット州チェシャ ー,ケリー コート 30 (72)発明者 リチャード ピー.ビアーロッド アメリカ合衆国コネチカット州チェシャ ー,ハリソン ロード 125 (72)発明者 デニス アール.ブラウアー アメリカ合衆国イリノイ州ブライトン, ボックス 173シー,ルート ナンバー 2 (72)発明者 デレック イー.タイラー アメリカ合衆国コネチカット州チェシャ ー,ジニー ヒル ロード 399 (56)参考文献 特開 昭61−186441(JP,A) 特開 平1−165733(JP,A) 特開 平2−141562(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 9/00 C22F 1/00 - 3/02

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ばねあるいは電気コネクタを製造するの
    に適する銅合金であって、基本的に、 質量比で1.5〜2.5%の錫と、 質量比で1.65〜2.5の鉄と、 質量比で0.03〜0.35%のりんと、 残りが銅と、不可避の不純物とからなる銅合金であっ
    て、鋳造状態で100ミクロン以下の平均結晶粒径と、
    30%IACSを越える導電性と、良好な曲げ成形性
    と、優れた極限引張強度とを有する該銅合金。
  2. 【請求項2】 銅合金は鋳造状態で、該銅合金を直接チ
    ル鋳造することによって得られる顕微鏡組織を有する
    とを特徴とする請求項1に記載の銅合金。
  3. 【請求項3】 前記鋳造状態の結晶粒径が40〜70ミ
    クロンであることを特徴とする請求項2に記載の銅合
    金。
  4. 【請求項4】 前記錫含有量が質量比で1.5〜1.9
    %であることを特徴とする請求項2に記載の銅合金。
  5. 【請求項5】 前記鉄の含有量が質量比で2.1〜2.
    4%であることを特徴とする請求項3または4に記載の
    銅合金。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれか1項に記載の
    合金から形成された電気コネクタ。
  7. 【請求項7】 請求項1から5までのいずれか1項に記
    載の合金から形成されたばね。
  8. 【請求項8】 最終厚さでの平均結晶粒径が3〜20ミ
    クロンに加工された、ばねあるいは電気コネクタを製造
    するのに適する銅合金を作る方法において、 質量比で1.5〜2.5%の錫、1.65〜2.5%の
    鉄、0.03〜0.35%のりん、残りが銅と不可避の
    不純物とから基本的になる合金を100ミクロン以下の
    鋳造状態での平均結晶粒径を有するようにするに有効で
    ある直接チル鋳造と噴射鋳造と帯片鋳造とからなる群か
    ら選択された方法で鋳造する段階(10)と、 98%までの減面率で且つ650℃〜950℃の温度で
    該合金を熱間圧延する段階(12)と、 前記合金を少なくとも減面率60%の厚さまで冷間圧延
    する段階(18)と、前記合金を最初の再結晶するよう
    に焼鈍する段階(20)と、 前記合金を減面率30〜70%まで厚さを減少するよう
    冷間圧延する段階(22)と、 前記合金を二回目の再結晶をさせるように焼鈍する段階
    (24)と、 前記合金を所望の最終厚さまで少なくとも減面率50%
    で厚さを減少させる段階(26)と、 前記合金をリリーフ焼鈍する段階(28)とを含むこと
    を特徴とする加工された銅合金を作る方法。
  9. 【請求項9】 前記最初(20)と、2回目の(24)
    再結晶焼鈍が400〜600℃の温度で0.5〜8時間
    不活性雰囲気内でのベル焼鈍であることを特徴とする請
    求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記熱間圧延段階が圧延機を通しての
    多数回のパスからなることを特徴とする請求項9に記載
    の方法。
  11. 【請求項11】 前記合金が前記リリーフ焼鈍段階(2
    8)に続いてコネクタに形成されることを特徴とする請
    求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記合金が基本的に質量比で1.5〜
    1.9%の錫と、2.1〜2.4%の鉄と、0.03〜
    0.35%のりんと、残りが銅と不可避の不純物からな
    るように選択されている請求項8から11までのいずれ
    か1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 最終厚さでの平均結晶粒径が3〜20
    ミクロンである加工された、ばねあるいは電気コネクタ
    を製造するのに適する銅合金を作る方法において、 質量比で1.5〜2.5%の錫、1.65〜2.5%の
    鉄、0.03から0.35%までのりん、残りが銅と不
    可避の不純物とから基本的になる合金を100ミクロン
    以下の鋳造状態での平均結晶粒径を有するようにするに
    有効な直接チル鋳造と噴射鋳造と帯片鋳造とからなる群
    から選択された方法で鋳造する段階(10)と、 98%までの減面率で且つ650〜950℃の温度で該
    合金を熱間圧延する段階(12)と、 前記合金を少なくとも減面率60%の厚さまで冷間圧延
    する段階(18)と、 前記合金を最初の再結晶するように焼鈍する段階(2
    0)と、 前記合金を減面率30〜70%まで厚さを減少するよう
    冷間圧延する段階(22)と、 前記合金を二回目の再結晶をさせるように焼鈍する段階
    (24)と、 前記合金を所望の最終厚さまで少なくとも減面率50%
    で厚さを減少させる段階(26)と、 前記合金をリリーフ焼鈍する段階(28)とを含むこと
    を特徴とする加工された銅合金を作る方法。
JP08487696A 1995-10-20 1996-04-08 銅合金 Expired - Fee Related JP3317328B2 (ja)

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