JPS6361377B2 - - Google Patents

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JPS6361377B2
JPS6361377B2 JP58023322A JP2332283A JPS6361377B2 JP S6361377 B2 JPS6361377 B2 JP S6361377B2 JP 58023322 A JP58023322 A JP 58023322A JP 2332283 A JP2332283 A JP 2332283A JP S6361377 B2 JPS6361377 B2 JP S6361377B2
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JP
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shape memory
temperature
transformation
weight
phase
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JP58023322A
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JPS59150047A (ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はTi−Ni系形状記憶合金にNを0.05〜
0.5重量%含有せしめた合金を溶体化処理した後
急冷処理を施し、次に時効処理を施すことにより
低温相高温相の変態ヒステリシスが小さく且つ
二方向性を有することを特徴とする形状記憶合金
およびその製造方法に関するものである。 高温でCsCl型の体心立方構造をもち熱弾性型
のマルテンサイト変態を生ずる合金はほとんど形
状記憶効果を示すことが知られており、これまで
にTi−Ni系合金をはじめとしてCu−Zn−Al、
Cu−Al−Ni、Cu−Zn−Au、Cu−Znn−Ga、Cu
−Zn−Sn、Cu−Zn−Si、Cu−Sn、Au−Cd、
Ag−Cd等の合金が見い出されている。 一般に形状記憶合金は単結晶でないと形状記憶
効果を示さないことが知られているが、Ti−Ni
系合金は例外であり多結晶体で形状記憶効果を有
しており極めて実用的であり、前記合金の中では
最も広範囲な検討が成されているものである。 形状記憶効果は低温でマルテンサイト状態にあ
る材料を変形後加熱するとその材料が変形前の元
の形に戻るものであり、第5図に示差走査熱量計
による変態点の測定結果を示すように、こうした
効果を生ずる温度は通常合金の逆変態開始温度
(As点)、逆変態終了温度(Af点)、マルテンサイ
ト変態開始温度(Ms点)およびマルテンサイト
変態終了温度(Mf点)によつて決定され、Asに
おいて形状記憶効果が開始されAf点で終了する
ものである。この形状記憶効果を生ずる際の回復
力は50〜60Kg/mm2にも及ぶものであり、この回復
力を種々の応用品へ利用する検討が成されてい
る。その応用の代表例に第1図に示すような、形
状記憶効果を可逆的に繰り返し生じさせることを
利用したアクチユエーターがある。このアクチユ
エーターはバイアス力としての通常のコイルバネ
(バイアスバネ)と形状記憶合金コイルバネとが
組合わされたものであり低温においては形状記憶
合金がバイアスバネよりも降伏応力の小さなマル
テンサイト相の状態であるためにバイアスバネの
方が強く形状記憶合金を変形するように動作し、
逆に高温においては形状記憶合金がバイアスバネ
よりも降伏応力の大きなβ相の状態となり形状記
憶合金がバイアスバネを変形するように動作す
る。この場合、低温相高温相の変態ヒステリシ
スが小さい程また二方向性を有している程、小さ
な温度範囲においてアクチユエーターとしての動
作が容易に得られる。 しかしながら、従来のTi−Ni系合金において
は低温相高温相の変態のうち、とくに高温相→
低温相の変態ヒステリシスが約30゜〜40℃程度を
大きく(第5図)このため低温相、高温相を可逆
的に得て、アクチユエーターを動作させる温度範
囲が大きくならざるを得ず、従つて動作温度範囲
が限定されること及び一方向性の形状記憶効果し
か得られないために形状記憶合金と組み合わせる
バイアスバネも寸法の大きな強度の高いものが必
要となる欠点があつた。 本発明者らはこうした欠点を改善するために、
通常のTi−Ni系すなわち、Ni49.5〜50.5at%を含
むTi−Ni系形状記憶合金にNを0.05重量%以上
含有せしめた合金を700℃〜1100℃の温度範囲に
おいて溶体化処理した後急冷処理を施し、次に
200〜600℃の温度範囲において時効処理を施した
ところ有益な効果をもたらす事を発見したもので
ある。 次に本発明における添加元素の含有量の範囲お
よび溶体化処理、時効処理温度範囲の限定理由に
ついて述べる。 本発明におけるNは高温での固溶度は大きいが
低温では小さいものであり、従つて高温での溶体
化処理および急冷処理により過飽和状態が得られ
次に時効処理を施すことにより、析出物を生成す
るものである。生成した析出物はマトリツクス中
に微細に分散し、高温相→低温相の変態の際のマ
ルテンサイト生成方位を限定すると同時に中間相
の生成を促すと考えられ、合金が二方向性および
小ヒステリシスを有するようになる。しかし、
0.5重量%を越えると凝固時に生成する一次のTi
化合物が多くなり熱間加工性および冷間加工性が
顕著に劣化し加工が極めて困難になる。また、
0.05重量%未満においては十分な析出物を生成す
ることができず、二方向性および小ヒステリシス
が得られなくなる。形状記憶特性および加工性等
の兼ね合いの点から0.05〜0.3重量%の範囲が好
ましく、より好ましくは0.1〜0.3重量%範囲であ
る。本発明において、0.05重量%以上のNは等量
のCもしくはOまたはCおよびOで置換すること
ができる。なお、Niは一般に使用される範囲、
すなわち、Ni49.5〜50.5at%を含むものとした。 次に溶体化処理温度については、700℃未満に
おいては十分な過飽和度が得られず、また1100℃
を越えると酸化によるTiの滅失が問題となる。 以上の観点から700〜1100℃の温度範囲に限定
した。尚、この場合サンプルを記憶させるべく所
定の形状に拘束してもしなくても同様な効果が認
められる。 次に時効処理温度については、200℃未満にお
いては十分な析出物を生成することができず、ま
た600℃を越えると過時効となり形状記憶特性
(回復率、回復力)が劣化すると同時に中間相が
生成されなくなり高温相→低温相変態の小ヒステ
リシスが得られなくなる。以上の観点から200〜
600℃の温度範囲に限定した。尚、この場合サン
プルに所定の形状を記憶させる点から、サンプル
を所定の形状に拘束する必要がある。 以下本発明を実施例に基づき説明する。 〔実施例 1〕 0.18重量%Nを含有するTi−50.5原子%Ni合金
をアルゴン中にてアーク溶解した後1000℃にて2
時間真空焼鈍を行なつて均一化処理を施し、その
後800〜900℃にて熱間圧延を行ない0.6mm厚さの
板とした。この板を900℃にて3時間溶体化処理
を行なつた後水冷した。 次に第2図に示すように内径40φのステンレス
リング1の内面にサンプル2をNi線3にて巻き
つけて拘束し、300〜450℃にて5時間時効処理を
施した後、二方向性の有無および示差走査熱量計
を用いた変態点の測定を行ない高温相→低温相
(中間相)の変態ヒステリシスを確認した。 尚、二方向性の有無は第3図に示すようにサン
プルが加熱時に拘束形状となり、冷却時に自発的
に直伸形状になろうとするかどうかにより判定し
た。 第4図に実施例1の合金について各処理状態に
おける示差走査熱量計による変態点の測定結果を
示す。 溶体化処理(900℃×3時間)後水冷した状態
においては低温相高温相変態に起因するピーク
が加熱時および冷却時に各々1つづつ認められ、
加熱時の変態終了温度Afと冷却時の変態開始温
度Msの差で示される変態ヒステリシスは26℃で
ある。 しかし、その後300℃×5時間の時効処理を施
すことにより加熱時に中間相の生成に相当するピ
ークがあらわれるようになる。このピークは時効
温度の上昇と共に高温側に移行し、380℃で最高
になり、その後また低下する傾向にある。 また、これに伴なつて冷却時のピークは加熱時
の変態終了温度とほとんど同じ温度で開始するよ
うになり、高温相→低温相(中間相)の変態ヒス
テリシス(A′f−M′s)がほとんど0℃となる。 また、こうした時効処理を施すことにより二方
向性が認められるようになる。この場合二方向性
の程度は時効時間の増加と共に顕著になり、10時
間以上においてはほぼ一定となることが確認され
た。 尚、比較のために従来材における測定結果を第
5図に示した。 これらの結果を表のイーホに示した。
〔実施例 2〕
表の実施例ト〜ルに示す成分の合金を実施例1
と同様の工程で0.6mm厚さの板とし、この板をそ
れぞれ表に記入した条件の熱処理を施し、ヒステ
リシスを調べた。また、これらはいずれも二方向
性を示した。 以上述べたように、本発明の形状記憶合金はヒ
ステリシスが小さく、二方向性を有するものであ
る。また、該合金は本発明の製造方法により容易
に製造可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は形状記憶合金を用いたアクチユエータ
ーを示す。図中1は通常のコイルバネを、2は形
状記憶合金コイルバネを示す。第2図はサンプル
の拘束状態を示す。図中1は内径40φのステンレ
スパイプを、2は形状記憶合金を、3はサンプル
を拘束するために巻きつけたNi線を示す。第3
図aはサンプルの拘束形状を示し、bおよびcは
冷却時に自発的に直伸形状となる状態を示したも
のである。第4図は各処理状態における示差走査
熱量計による変態点の測定結果を示したものであ
る。第5図は従来材の示差走査熱量計により変態
点の測定結果を示したものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Nを0.05重量%以上含有し、かつN+C+
    O0.05〜0.5重量%、Ni49.5〜50.5at%、残部Tiお
    よび不可避的不純物からなることを特徴とする形
    状記憶合金。 2 Nを0.05重量%以上含有し、かつN+C+
    O0.05〜0.5重量%、Ni49.5〜50.5at%、残部Tiお
    よび不可避的不純物からなる形状記憶合金を700
    ℃〜1100℃の温度範囲において、溶体化処理した
    後急冷処理を施し、次に200〜600℃の温度範囲に
    おいて記憶させるべき所定の形状に拘束した状態
    で時効処理を施すことを特徴とする形状記憶合金
    の製造方法。
JP58023322A 1983-02-15 1983-02-15 形状記憶合金およびその製造方法 Granted JPS59150047A (ja)

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JPS59150047A JPS59150047A (ja) 1984-08-28
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