JPS624462B2 - - Google Patents
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- JPS624462B2 JPS624462B2 JP59014662A JP1466284A JPS624462B2 JP S624462 B2 JPS624462 B2 JP S624462B2 JP 59014662 A JP59014662 A JP 59014662A JP 1466284 A JP1466284 A JP 1466284A JP S624462 B2 JPS624462 B2 JP S624462B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明はTiNi相およびTiNi3相の二相を有する
Ni過剰組成のTi―Ni系形状記憶合金において500
〜1100℃の温度範囲において溶体化処理した後急
冷処理を施し、次に200〜700℃の温度範囲におい
て時効処理を行なつた後60%以下の冷間加工を施
し、その後更に700℃以下の温度において記憶処
理を行なうことにより高温相→低温相の変態ヒス
テリシスが小さく且つコイルバネにおいて二方向
性を有する形状記憶合金を得ることを特徴とする
形状記憶合金の製造方法に関するものである。
Ni過剰組成のTi―Ni系形状記憶合金において500
〜1100℃の温度範囲において溶体化処理した後急
冷処理を施し、次に200〜700℃の温度範囲におい
て時効処理を行なつた後60%以下の冷間加工を施
し、その後更に700℃以下の温度において記憶処
理を行なうことにより高温相→低温相の変態ヒス
テリシスが小さく且つコイルバネにおいて二方向
性を有する形状記憶合金を得ることを特徴とする
形状記憶合金の製造方法に関するものである。
Ti―Ni系形状記憶合金は顕著な形状記憶効果
を示すことおよび優れた機械的性質、耐食性等を
有することから最も広範囲な実用化の検討がなさ
れているものである。
を示すことおよび優れた機械的性質、耐食性等を
有することから最も広範囲な実用化の検討がなさ
れているものである。
形状記憶効果は低温でマルテンサイト状態にあ
る材料を変形した後加熱すると元の形状に戻るも
のであり、こうした効果を生ずる温度は通常合金
の逆変態開始温度(As点)、逆変態終了温度(Af
点)、マルテンサイト変態開始温度(Ms点)およ
びマルテンサイト変態終了温度(Mf点)によつ
て決定され、As点において形状記憶効果が開始
されAf点で終了するものである。この形状記憶
効果を生ずる際の回復力は50〜60Kg/mm2に及ぶも
のであり、この回復力を種々の応用品へ利用する
検討がなされている。その応用の代表例に第1図
に示すような形状記憶効果を繰り返し生じさせる
ことを利用したアクチユエーターがある。このア
クチユエーターはバイアス力としての通常のコイ
ルバネ(バイアスバネ)と形状記憶合金コイルバ
ネとが組み合わされたものであり、低温において
は形状記憶合金がバイアスバネよりも降伏応力の
小さなマルテンサイト相の状態であるためにバイ
アスバネの方が強く、形状記憶合金を変形するよ
うに動作し、逆に高温においては形状記憶合金が
バイアスバネよりも降伏応力の大きなβ相の状態
となり、形状記憶合金がバイアスバネを変形する
ように動作する。この場合高温相→低温相の変態
ヒステリシスが小さい程また二方向性を有してい
る程小さな温度範囲においてアクチユエーターと
しての動作が容易に得られる。しかし、従来の
Ti―Ni系合金においては一方向性の形状記憶効
果しか得られず、また高温相→低温相の変態ヒス
テリシスが約30℃と大きく、このため低温相、高
温相を可逆的に得てアクチユエーターを動作させ
る温度範囲が大きくならざるを得ず、動作温度範
囲が限定される欠点があつた。
る材料を変形した後加熱すると元の形状に戻るも
のであり、こうした効果を生ずる温度は通常合金
の逆変態開始温度(As点)、逆変態終了温度(Af
点)、マルテンサイト変態開始温度(Ms点)およ
びマルテンサイト変態終了温度(Mf点)によつ
て決定され、As点において形状記憶効果が開始
されAf点で終了するものである。この形状記憶
効果を生ずる際の回復力は50〜60Kg/mm2に及ぶも
のであり、この回復力を種々の応用品へ利用する
検討がなされている。その応用の代表例に第1図
に示すような形状記憶効果を繰り返し生じさせる
ことを利用したアクチユエーターがある。このア
クチユエーターはバイアス力としての通常のコイ
ルバネ(バイアスバネ)と形状記憶合金コイルバ
ネとが組み合わされたものであり、低温において
は形状記憶合金がバイアスバネよりも降伏応力の
小さなマルテンサイト相の状態であるためにバイ
アスバネの方が強く、形状記憶合金を変形するよ
うに動作し、逆に高温においては形状記憶合金が
バイアスバネよりも降伏応力の大きなβ相の状態
となり、形状記憶合金がバイアスバネを変形する
ように動作する。この場合高温相→低温相の変態
ヒステリシスが小さい程また二方向性を有してい
る程小さな温度範囲においてアクチユエーターと
しての動作が容易に得られる。しかし、従来の
Ti―Ni系合金においては一方向性の形状記憶効
果しか得られず、また高温相→低温相の変態ヒス
テリシスが約30℃と大きく、このため低温相、高
温相を可逆的に得てアクチユエーターを動作させ
る温度範囲が大きくならざるを得ず、動作温度範
囲が限定される欠点があつた。
一方最近、こうしたTi―Ni系形状記憶合金に
おいて原子パーセントNi50.3〜53.0%、残部Tiよ
りなるNi過剰組成の合金を600℃以上の熱処理を
施してTiNi単相化処理を行ない、その後機械的
に拘束した状態で600℃以下の温度において時効
処理を施してTiNi相とTiNi3相の複相化すること
により可逆形状記憶効果を付与する方法が発表さ
れた。(特開昭58―151445号)しかし、この方法
による可逆形状記憶効果は短冊状の試料を第2図
に示すように拘束した場合にのみ得られるもので
あり、この方法を第1図に示すようなコイルバネ
に適用した場合には可逆形状記憶効果は認められ
ない。
おいて原子パーセントNi50.3〜53.0%、残部Tiよ
りなるNi過剰組成の合金を600℃以上の熱処理を
施してTiNi単相化処理を行ない、その後機械的
に拘束した状態で600℃以下の温度において時効
処理を施してTiNi相とTiNi3相の複相化すること
により可逆形状記憶効果を付与する方法が発表さ
れた。(特開昭58―151445号)しかし、この方法
による可逆形状記憶効果は短冊状の試料を第2図
に示すように拘束した場合にのみ得られるもので
あり、この方法を第1図に示すようなコイルバネ
に適用した場合には可逆形状記憶効果は認められ
ない。
こうした観点から本発明者らは変態ヒステリシ
スが小さく且つコイルバネにおいて二方向性を有
し、第1図に示すようなアクチユエーターの動作
を容易にする合金を得るためにTiNi相および
TiNi3相の二相を有するNi過剰組成のTi―Ni系形
状記憶合金において500〜1100℃の温度範囲で溶
体化処理した後急冷処理を施し、次に200〜700℃
の温度範囲において時効処理を行なつた後60%以
下の冷間加工を施し、その後更に700℃以下の温
度において記憶処理を行なつたところ有益な効果
をもたらす事を発見したものである。
スが小さく且つコイルバネにおいて二方向性を有
し、第1図に示すようなアクチユエーターの動作
を容易にする合金を得るためにTiNi相および
TiNi3相の二相を有するNi過剰組成のTi―Ni系形
状記憶合金において500〜1100℃の温度範囲で溶
体化処理した後急冷処理を施し、次に200〜700℃
の温度範囲において時効処理を行なつた後60%以
下の冷間加工を施し、その後更に700℃以下の温
度において記憶処理を行なつたところ有益な効果
をもたらす事を発見したものである。
本発明における時効処理後の冷間加工は溶体化
処理および時効処理によつてマトリツクス中に析
出したTiNi3粒子の方位を加工方向に揃えること
を目的としたものであり、拘束時効処理のみによ
つて得られるTiNi3粒子の方位と異なつた方位が
得られる。これに伴なつて冷却時のマルテンサイ
ト変態の生成方位が拘束されるようになり、拘束
時効処理では得られないコイルバネにおける良好
な二方向性が得られるようになる。また、溶体化
処理後の時効処理により過飽和NiがTiNi3粒子と
なつてマトリツクス中に析出し、これに伴なつて
中間相変態が導入され変態が2段階的に起こるよ
うになり、高温相→低温相(中間相)の変態ヒス
テリシスが非常に小さくなる。
処理および時効処理によつてマトリツクス中に析
出したTiNi3粒子の方位を加工方向に揃えること
を目的としたものであり、拘束時効処理のみによ
つて得られるTiNi3粒子の方位と異なつた方位が
得られる。これに伴なつて冷却時のマルテンサイ
ト変態の生成方位が拘束されるようになり、拘束
時効処理では得られないコイルバネにおける良好
な二方向性が得られるようになる。また、溶体化
処理後の時効処理により過飽和NiがTiNi3粒子と
なつてマトリツクス中に析出し、これに伴なつて
中間相変態が導入され変態が2段階的に起こるよ
うになり、高温相→低温相(中間相)の変態ヒス
テリシスが非常に小さくなる。
次に本発明における処理条件の限定理由につい
て述べる。
て述べる。
溶体化処理温度については500℃未満において
はTiNiマトリツクス中へのTiNi3の十分な固溶度
が得られないものと考えられ、その効果が十分認
められない。また1100℃をこえると酸化による
Ti元素の滅失が問題となる。以上の観点から500
〜1100℃の温度範囲に限定した。
はTiNiマトリツクス中へのTiNi3の十分な固溶度
が得られないものと考えられ、その効果が十分認
められない。また1100℃をこえると酸化による
Ti元素の滅失が問題となる。以上の観点から500
〜1100℃の温度範囲に限定した。
時効処理温度については200℃未満においては
十分なTiNi3粒子の析出が起こらず、また700℃を
こえると中間相変態が導入できなくなり、高温相
→低温相(中間相)変態の際の小ヒステリシスが
得られなくなる。以上の観点から200〜700℃の温
度範囲に限定した。
十分なTiNi3粒子の析出が起こらず、また700℃を
こえると中間相変態が導入できなくなり、高温相
→低温相(中間相)変態の際の小ヒステリシスが
得られなくなる。以上の観点から200〜700℃の温
度範囲に限定した。
冷間加工については数%程度の加工でもその効
果が認められるが、マトリツクス中に析出した
TiNi3粒子の方位を加工方向に揃えるという点か
らはできる限り大きな加工度をとることが必要で
ある。しかし、60%を越える加工度においては合
金の加工硬化が顕著となり次の記憶処理時の成形
性が劣化するので、この点を考慮して加工度を決
定することが望ましい。
果が認められるが、マトリツクス中に析出した
TiNi3粒子の方位を加工方向に揃えるという点か
らはできる限り大きな加工度をとることが必要で
ある。しかし、60%を越える加工度においては合
金の加工硬化が顕著となり次の記憶処理時の成形
性が劣化するので、この点を考慮して加工度を決
定することが望ましい。
記憶処理温度については700℃以上の温度にお
いては形状記憶特性が劣化し、また中間相変態が
消失し高温相→低温相(中間相)変態の際の小ヒ
ステリシスが得られなくなる。以上の観点から
700℃以下の温度範囲に限定した。
いては形状記憶特性が劣化し、また中間相変態が
消失し高温相→低温相(中間相)変態の際の小ヒ
ステリシスが得られなくなる。以上の観点から
700℃以下の温度範囲に限定した。
以下本発明を実施例に基づき説明する。
実施例 1
TiNi相およびTiNi3相の二相を有するNi過剰組
成のTi―50.7at%Ni合金をアルゴン中にて高周波
誘導溶解した後1000℃にて2時間真空焼鈍を行な
つて均一化処理を施し、その後900℃にて鍛造を
行なつてφ12の棒とした。次にこの棒を熱間加工
および冷間加工によりφ1.0の線とした後800℃に
て2時間溶体化処理を行ない水冷した。その後更
に400℃にて10時間時効処理を施した後冷間伸線
を行ないφ0.8の線とした。この線を第3図dに
示すようなコイルバネに成形し400℃にて30分間
記憶処理を行なつた後、二方向性の有無および示
差走査熱量計(DSC)を用いた変態点の測定を
行ない、高温相→低温相(中間相)の変態ヒステ
リシスを確認した。なお、一方向性の有無は第3
図に示すようにコイルバネが加熱時に記憶形状の
密着状態になり、冷却時に自発的に伸びた状態に
なろうとするかどうかにより判定した。
成のTi―50.7at%Ni合金をアルゴン中にて高周波
誘導溶解した後1000℃にて2時間真空焼鈍を行な
つて均一化処理を施し、その後900℃にて鍛造を
行なつてφ12の棒とした。次にこの棒を熱間加工
および冷間加工によりφ1.0の線とした後800℃に
て2時間溶体化処理を行ない水冷した。その後更
に400℃にて10時間時効処理を施した後冷間伸線
を行ないφ0.8の線とした。この線を第3図dに
示すようなコイルバネに成形し400℃にて30分間
記憶処理を行なつた後、二方向性の有無および示
差走査熱量計(DSC)を用いた変態点の測定を
行ない、高温相→低温相(中間相)の変態ヒステ
リシスを確認した。なお、一方向性の有無は第3
図に示すようにコイルバネが加熱時に記憶形状の
密着状態になり、冷却時に自発的に伸びた状態に
なろうとするかどうかにより判定した。
第4図に実施例1における記憶処理後のDSC
による変態点の測定結果を示す。図から明らかな
ように中間相変態が導入され加熱、冷却時に各々
2つづつのピークを有する。これに伴なつて冷却
時のピークは加熱時の変態終了温度とほとんど同
じ温度で開始するようになり、高温相→低温相
(中間相)の変態ヒステリシスがほとんど0℃と
なる。またこの状態においてコイルバネは顕著な
二方向性を有するようになり、第5図に変位―温
度曲線を示すように冷却時に大きな自発変位が得
られる。
による変態点の測定結果を示す。図から明らかな
ように中間相変態が導入され加熱、冷却時に各々
2つづつのピークを有する。これに伴なつて冷却
時のピークは加熱時の変態終了温度とほとんど同
じ温度で開始するようになり、高温相→低温相
(中間相)の変態ヒステリシスがほとんど0℃と
なる。またこの状態においてコイルバネは顕著な
二方向性を有するようになり、第5図に変位―温
度曲線を示すように冷却時に大きな自発変位が得
られる。
なお、比較のために拘束時効処理のみの場合の
コイルバネの変位―温度曲線を第5図に示すが、
コイルバネにおいては冷却時の自発変位がほとん
ど得られず、本発明方法による合金のコイルバネ
が優れた二方向性を有していることが明らかであ
る。
コイルバネの変位―温度曲線を第5図に示すが、
コイルバネにおいては冷却時の自発変位がほとん
ど得られず、本発明方法による合金のコイルバネ
が優れた二方向性を有していることが明らかであ
る。
実施例 2
Ti―51.0at%Ni合金をアルゴン中にて高周波誘
導溶解し、実施例1の場合と同様な方法によりφ
1.2の線とした後900℃にて2時間溶体化処理を行
なつた。次に500℃にて2時間時効処理を施した
後冷間伸線を行ないφ0.8の線とし、更に実施例
1の場合と同様な方法によりコイルバネに成形し
た後500℃にて30分間記憶処理を行なつた。
導溶解し、実施例1の場合と同様な方法によりφ
1.2の線とした後900℃にて2時間溶体化処理を行
なつた。次に500℃にて2時間時効処理を施した
後冷間伸線を行ないφ0.8の線とし、更に実施例
1の場合と同様な方法によりコイルバネに成形し
た後500℃にて30分間記憶処理を行なつた。
第6図に変位―温度曲線を示すが、実施例1の
場合と同様に良好な二方向性が得られていること
が明らかである。なお、この場合の高温相→低温
相(中間相)の変態ヒステリシスは1℃であつ
た。
場合と同様に良好な二方向性が得られていること
が明らかである。なお、この場合の高温相→低温
相(中間相)の変態ヒステリシスは1℃であつ
た。
実施例 3
Ti―51.2at%Ni合金をアルゴン中にて高周波誘
導溶解し、実施例1の場合と同様な方法によりφ
1.0の線とした後600℃にて2時間溶体化処理を行
なつた。次に400℃にて5時間時効処理を施した
後冷間伸線を行ないφ0.8の線とし、更に実施例
1の場合と同様な方法によりコイルバネに成形し
た後400℃にて1時間記憶処理を行なつた。この
時の高温相→低温相(中間相)の変態ヒステリシ
スは1℃であり、また顕著な二方向性を有してい
ることが確認された。
導溶解し、実施例1の場合と同様な方法によりφ
1.0の線とした後600℃にて2時間溶体化処理を行
なつた。次に400℃にて5時間時効処理を施した
後冷間伸線を行ないφ0.8の線とし、更に実施例
1の場合と同様な方法によりコイルバネに成形し
た後400℃にて1時間記憶処理を行なつた。この
時の高温相→低温相(中間相)の変態ヒステリシ
スは1℃であり、また顕著な二方向性を有してい
ることが確認された。
以上実施例で述べたように本発明による合金は
従来の合金に比べ高温相→低温相(中間相)の変
態ヒステリシスが極めて小さく、また拘束時効処
理のみの場合には得られないコイルバネにおける
顕著な二方向性を有しており、アクチユエーター
等に使用される場合の動作温度範囲の制限を著し
く緩和すると同時に熱応答性を高めるものであり
極めて有益である。
従来の合金に比べ高温相→低温相(中間相)の変
態ヒステリシスが極めて小さく、また拘束時効処
理のみの場合には得られないコイルバネにおける
顕著な二方向性を有しており、アクチユエーター
等に使用される場合の動作温度範囲の制限を著し
く緩和すると同時に熱応答性を高めるものであり
極めて有益である。
第1図は形状記憶合金を用いたアクチユエータ
ーを示す。第2図は短冊状試料の拘束状態および
可逆形状記憶効果による試料の動作を示し、aは
試料の拘束形状、bおよびcは冷却時に自発的に
直伸形状となる状態を示したものである。第3図
はコイルバネの形状を示す。dは記憶形状を、e
は冷却により伸びた状態を示す。第4図は実施例
1の合金のDSCによる変態点測定結果を示す。
第5図は実施例1の合金のコイルバネおよび拘束
時効処理のみを施したコイルバネの変位―温度曲
度曲線を示す。第6図は実施例2の合金のコイル
バネの変位―温度曲線を示す。 1:コイルバネ、2:形状記憶合金コイルバ
ネ、3:試料を拘束するためのパイプ、4:短冊
状の形状記憶合金、5:試料を拘束するためのワ
イヤ。
ーを示す。第2図は短冊状試料の拘束状態および
可逆形状記憶効果による試料の動作を示し、aは
試料の拘束形状、bおよびcは冷却時に自発的に
直伸形状となる状態を示したものである。第3図
はコイルバネの形状を示す。dは記憶形状を、e
は冷却により伸びた状態を示す。第4図は実施例
1の合金のDSCによる変態点測定結果を示す。
第5図は実施例1の合金のコイルバネおよび拘束
時効処理のみを施したコイルバネの変位―温度曲
度曲線を示す。第6図は実施例2の合金のコイル
バネの変位―温度曲線を示す。 1:コイルバネ、2:形状記憶合金コイルバ
ネ、3:試料を拘束するためのパイプ、4:短冊
状の形状記憶合金、5:試料を拘束するためのワ
イヤ。
Claims (1)
- 1 TiNi相およびTiNi3相の二相を有するNi過剰
組成のTi―Ni系形状記憶合金において500〜1100
℃の温度範囲において溶体化処理した後急冷処理
を施し、次に200〜700℃の温度範囲において時効
処理を行なつた後60%以下の冷間加工を施し、そ
の後更に700℃以下の温度において記憶処理を行
なうことを特徴とする形状記憶合金の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1466284A JPS60169551A (ja) | 1984-01-30 | 1984-01-30 | 形状記憶合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1466284A JPS60169551A (ja) | 1984-01-30 | 1984-01-30 | 形状記憶合金の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60169551A JPS60169551A (ja) | 1985-09-03 |
JPS624462B2 true JPS624462B2 (ja) | 1987-01-30 |
Family
ID=11867423
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1466284A Granted JPS60169551A (ja) | 1984-01-30 | 1984-01-30 | 形状記憶合金の製造方法 |
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JP (1) | JPS60169551A (ja) |
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DE102013008396B4 (de) | 2013-05-17 | 2015-04-02 | G. Rau Gmbh & Co. Kg | Verfahren und Vorrichtung zum Umschmelzen und/oder Umschmelzlegieren metallischer Werkstoffe, insbesondere von Nitinol |
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Citations (2)
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1984
- 1984-01-30 JP JP1466284A patent/JPS60169551A/ja active Granted
Patent Citations (2)
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JPS556701A (en) * | 1978-05-30 | 1980-01-18 | Bunpou Ri | Magnet switch |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS60169551A (ja) | 1985-09-03 |
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