JPS6157389B2 - - Google Patents
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- JPS6157389B2 JPS6157389B2 JP21051383A JP21051383A JPS6157389B2 JP S6157389 B2 JPS6157389 B2 JP S6157389B2 JP 21051383 A JP21051383 A JP 21051383A JP 21051383 A JP21051383 A JP 21051383A JP S6157389 B2 JPS6157389 B2 JP S6157389B2
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明はTiNi相およびTiNi3相の二相を有する
Ni過剰組成のTi−Ni系形状記憶合金を500〜1100
℃の温度範囲において溶体化処理した後急冷処理
を施し、次に少なくとも5%以上の加工度の冷間
加工または200〜900℃の温度範囲での温間加工を
施した後200〜700℃の温度範囲において記憶させ
るべき所定の形状に拘束した状態で時効処理を施
すことにより高温相→低温相の変態ヒステリシス
が小さく且つ二方向性を有する形状記憶合金を得
ることを特徴とする形状記憶合金の製造方法に関
するものである。
Ni過剰組成のTi−Ni系形状記憶合金を500〜1100
℃の温度範囲において溶体化処理した後急冷処理
を施し、次に少なくとも5%以上の加工度の冷間
加工または200〜900℃の温度範囲での温間加工を
施した後200〜700℃の温度範囲において記憶させ
るべき所定の形状に拘束した状態で時効処理を施
すことにより高温相→低温相の変態ヒステリシス
が小さく且つ二方向性を有する形状記憶合金を得
ることを特徴とする形状記憶合金の製造方法に関
するものである。
高温でCsCl型の体心立方構造を有し熱弾性型
のマルテンサイト変態を生ずる合金はほとんど形
状記憶効果を示すことが知られており、これまで
にTi−Ni系合金をはじめCu−Zn−Al、Cu−Al−
Ni、Cu−Zn−Au、Cu−Zn−Ga、Cu−Zn−Sn、
Cu−Zn−Si、Cu−Sn、Au−Cd、Ag−Cd等の合
金が見い出されている。
のマルテンサイト変態を生ずる合金はほとんど形
状記憶効果を示すことが知られており、これまで
にTi−Ni系合金をはじめCu−Zn−Al、Cu−Al−
Ni、Cu−Zn−Au、Cu−Zn−Ga、Cu−Zn−Sn、
Cu−Zn−Si、Cu−Sn、Au−Cd、Ag−Cd等の合
金が見い出されている。
一般に形状記憶合金は単結晶でないと形状記憶
効果を示さないことが知られているが、Ti−Ni
系合金は例外であり多結晶体で形状記憶効果を有
しており極めて実用的であり、前記合金の中では
最も広範囲な検討がなされているものである。形
状記憶効果は低温でマルテンサイト状態にある材
料を変形後加熱するとその材料が変形前の元の形
状に戻るものであり、こうした効果を生ずる温度
は通常合金の逆変態開始温度(As点)、逆変態終
了温度(Af点)、マルテンサイト変態開始温度
(Ms点)、およびマルテンサイト変態終了温度
(Mf点)によつて決定され、As点において形状
記憶効果が開始されAf点で終了するものであ
る。この形状記憶効果を生ずる際の回復力は50〜
60Kg/mm2に及ぶものであり、この回復力を種々の
応用品へ利用する検討がなされている。
効果を示さないことが知られているが、Ti−Ni
系合金は例外であり多結晶体で形状記憶効果を有
しており極めて実用的であり、前記合金の中では
最も広範囲な検討がなされているものである。形
状記憶効果は低温でマルテンサイト状態にある材
料を変形後加熱するとその材料が変形前の元の形
状に戻るものであり、こうした効果を生ずる温度
は通常合金の逆変態開始温度(As点)、逆変態終
了温度(Af点)、マルテンサイト変態開始温度
(Ms点)、およびマルテンサイト変態終了温度
(Mf点)によつて決定され、As点において形状
記憶効果が開始されAf点で終了するものであ
る。この形状記憶効果を生ずる際の回復力は50〜
60Kg/mm2に及ぶものであり、この回復力を種々の
応用品へ利用する検討がなされている。
その応用の代表例に第1図に示すような形状記
憶効果を繰り返し生じさせることを利用したアク
チユエーターがある。このアクチユエーターはバ
イアス力としての通常のコイルバネ(バイアスバ
ネ)と形状記憶合金コイルバネとが組み合わされ
たものであり、低温においては形状記憶合金がバ
イアスバネよりも降伏応力の小さなマルテンサイ
ト相の状態であるためにバイアスバネの方が強
く、形状記憶合金を変形するように動作し、逆に
高温においては形状記憶合金がバイアスバネより
も降伏応力の大きなβ相の状態となり形状記憶合
金がバイアスバネを変形するように動作する。こ
の場合高温相→低温相の変態ヒステリシスが小さ
い程また二方向性を有している程小さな温度範囲
においてアクチユエーターとしての動作が容易に
得られる。しかし、従来のTi−Ni系合金におい
ては、一方向性の形状記憶効果しか得られず、ま
た高温相→低温相の変態ヒステリシスが約30℃程
度と大きく、このため低温相、高温相を可逆的に
得てアクチユエーターを動作させる温度範囲が大
きくならざるを得ず、動作温度範囲が限定される
欠点があつた。
憶効果を繰り返し生じさせることを利用したアク
チユエーターがある。このアクチユエーターはバ
イアス力としての通常のコイルバネ(バイアスバ
ネ)と形状記憶合金コイルバネとが組み合わされ
たものであり、低温においては形状記憶合金がバ
イアスバネよりも降伏応力の小さなマルテンサイ
ト相の状態であるためにバイアスバネの方が強
く、形状記憶合金を変形するように動作し、逆に
高温においては形状記憶合金がバイアスバネより
も降伏応力の大きなβ相の状態となり形状記憶合
金がバイアスバネを変形するように動作する。こ
の場合高温相→低温相の変態ヒステリシスが小さ
い程また二方向性を有している程小さな温度範囲
においてアクチユエーターとしての動作が容易に
得られる。しかし、従来のTi−Ni系合金におい
ては、一方向性の形状記憶効果しか得られず、ま
た高温相→低温相の変態ヒステリシスが約30℃程
度と大きく、このため低温相、高温相を可逆的に
得てアクチユエーターを動作させる温度範囲が大
きくならざるを得ず、動作温度範囲が限定される
欠点があつた。
本発明者らはこうした欠点を改善するために、
TiNi相およびTiNi3相の二相を有するNi過剰組成
のTi−Ni系形状記憶合金を500〜1100℃の温度範
囲において溶体化処理した後急冷処理を施し、次
に少なくとも5%以上の加工度の冷間加工また
は、200〜900℃の温度範囲での温間加工を施した
後200〜700℃の温度範囲において記憶させるべき
所定の形状に拘束した状態で時効処理を施したと
ころ有益な効果をもたらす事を発見したものであ
る。
TiNi相およびTiNi3相の二相を有するNi過剰組成
のTi−Ni系形状記憶合金を500〜1100℃の温度範
囲において溶体化処理した後急冷処理を施し、次
に少なくとも5%以上の加工度の冷間加工また
は、200〜900℃の温度範囲での温間加工を施した
後200〜700℃の温度範囲において記憶させるべき
所定の形状に拘束した状態で時効処理を施したと
ころ有益な効果をもたらす事を発見したものであ
る。
次に本発明における処理条件の限定理由につい
て述べる。溶体化処理温度については、500℃未
満においてはNiTiマトリツクス中へのTiNi3の十
分な固溶度が得られないものと考えられ、その効
果が十分認められない。また1100℃を越えると酸
化によるTi元素の滅失が問題となる。以上の観
点から700〜1100℃の温度範囲に限定した。
て述べる。溶体化処理温度については、500℃未
満においてはNiTiマトリツクス中へのTiNi3の十
分な固溶度が得られないものと考えられ、その効
果が十分認められない。また1100℃を越えると酸
化によるTi元素の滅失が問題となる。以上の観
点から700〜1100℃の温度範囲に限定した。
次工程の加工については冷間加工および温間加
工のいずれにおいても効果が認められ、冷間加工
の場合には加工により合金内に時効処理後も塑性
歪を導入することが可能となり、合金の二方向性
が良好となる。また温間加工の場合には時効析出
粒子が析出と同時に加工を受けるため析出物の方
位が加工方向となることおよび析出粒子のまわり
の内部応力場が大となることにより、冷却時の変
態ヒステリシスが小さくなると同時に二方向性が
助長される。しかし、いずれの加工においても5
%未満の加工度では良好な表面状態が得られな
い。以上の観点から加工度を5%以上と限定し
た。なお、温間加工温度については200℃未満に
おいては加工性が劣り、また900℃を越えると良
好な表面状態が得られなくなることから200〜900
℃の温度範囲に限定した。また時効処理温度につ
いては200℃未満においては十分なTiNi3相の析出
が起こらず、また700℃を越えると形状記憶特性
(回復率、回復力)が劣化し、また中間相の生成
が困難になると考えられ高温相→低温相(中間
相)変態の際の小ヒステリシスが得られなくな
る。以上の観点から200〜700℃の温度範囲に限定
した。
工のいずれにおいても効果が認められ、冷間加工
の場合には加工により合金内に時効処理後も塑性
歪を導入することが可能となり、合金の二方向性
が良好となる。また温間加工の場合には時効析出
粒子が析出と同時に加工を受けるため析出物の方
位が加工方向となることおよび析出粒子のまわり
の内部応力場が大となることにより、冷却時の変
態ヒステリシスが小さくなると同時に二方向性が
助長される。しかし、いずれの加工においても5
%未満の加工度では良好な表面状態が得られな
い。以上の観点から加工度を5%以上と限定し
た。なお、温間加工温度については200℃未満に
おいては加工性が劣り、また900℃を越えると良
好な表面状態が得られなくなることから200〜900
℃の温度範囲に限定した。また時効処理温度につ
いては200℃未満においては十分なTiNi3相の析出
が起こらず、また700℃を越えると形状記憶特性
(回復率、回復力)が劣化し、また中間相の生成
が困難になると考えられ高温相→低温相(中間
相)変態の際の小ヒステリシスが得られなくな
る。以上の観点から200〜700℃の温度範囲に限定
した。
以下本発明を実施例に基づき説明する。
実施例 1
TiNi相およびTiNi3相の二相を有するNi過剰組
成のTi−50.7at%Ni合金をアルゴン中にてアーク
溶解した後1000℃にて2時間真空焼鈍を行なつて
均一化処理を施し、その後900℃にて熱間圧延を
行ない1mm厚さの板とした。この板を900℃にて
3時間溶体化処理を行なつた後水冷し、更に700
℃にて温間圧延を行ない0.6mm厚さの板とした。
次に第2図に示すように内径40〓のステンレスパ
イプの内面にサンプルをNi線にて巻きつけて拘
束し、400℃にて10時間時効処理を施した後二方
向性の有無および示差走査熱量計を用いた変態点
の測定を行ない高温相→低温相(中間相)の変態
ヒステリシスを確認した。なお、二方向性の有無
は第3図に示すようにサンプルが加熱時に拘束形
状となり、冷却時に自発的に直伸形状になろうと
するかどうかおよび第1図に示すようなコイルバ
ネが加熱時に拘束形状の伸びた状態となり、冷却
時に自発的に縮んだ状態になろうとするかどうか
により判定した。
成のTi−50.7at%Ni合金をアルゴン中にてアーク
溶解した後1000℃にて2時間真空焼鈍を行なつて
均一化処理を施し、その後900℃にて熱間圧延を
行ない1mm厚さの板とした。この板を900℃にて
3時間溶体化処理を行なつた後水冷し、更に700
℃にて温間圧延を行ない0.6mm厚さの板とした。
次に第2図に示すように内径40〓のステンレスパ
イプの内面にサンプルをNi線にて巻きつけて拘
束し、400℃にて10時間時効処理を施した後二方
向性の有無および示差走査熱量計を用いた変態点
の測定を行ない高温相→低温相(中間相)の変態
ヒステリシスを確認した。なお、二方向性の有無
は第3図に示すようにサンプルが加熱時に拘束形
状となり、冷却時に自発的に直伸形状になろうと
するかどうかおよび第1図に示すようなコイルバ
ネが加熱時に拘束形状の伸びた状態となり、冷却
時に自発的に縮んだ状態になろうとするかどうか
により判定した。
第4図に実施例1における時効処理後の示差走
査熱量計による変態点の測定結果を示す。従来の
材料においては、低温相高温相の変態に起因す
るピークが加熱時および冷却時に各々1つずつ認
められるのに対し、本発明による合金は時効処理
後においてTiNi3の析出に伴う中間相の生成に相
当すると思われるピークがあらわれるようにな
り、加熱、冷却時に各々2つずつのピークを有す
る。また、これに伴つて冷却時のピークは加熱時
の変態終了温度とほとんど同じ温度で開始するよ
うになり、高温相→低温相(中間相)の変態ヒス
テリシスがほとんど0℃となる。また、このよう
な状態においてサンプルは二方向性が認められる
ようになる。
査熱量計による変態点の測定結果を示す。従来の
材料においては、低温相高温相の変態に起因す
るピークが加熱時および冷却時に各々1つずつ認
められるのに対し、本発明による合金は時効処理
後においてTiNi3の析出に伴う中間相の生成に相
当すると思われるピークがあらわれるようにな
り、加熱、冷却時に各々2つずつのピークを有す
る。また、これに伴つて冷却時のピークは加熱時
の変態終了温度とほとんど同じ温度で開始するよ
うになり、高温相→低温相(中間相)の変態ヒス
テリシスがほとんど0℃となる。また、このよう
な状態においてサンプルは二方向性が認められる
ようになる。
なお、比較のために従来材における測定結果を
第5図に示した。
第5図に示した。
実施例 2
Ti−51.0at%Ni合金をアルゴン中にて高周波誘
導溶解し、実施例1の場合と同様に均一化処理を
行ない、その後950℃にて鍛造を行ない12〓の棒
とした。この棒を更に熱間スウエージングにより
4〓まで加工した後、950℃にて2時間溶体化処
理を行ない水冷した。次に500℃にて温間伸線を
行ない、0.8〓の線とした後第2図に示す方法に
よりサンプルを拘束し500℃にて5時間時効処理
を施した。この時の高温相→低温相(中間相)の
変態ヒステリシスは2℃であり、また二方向性を
有していることが確認された。
導溶解し、実施例1の場合と同様に均一化処理を
行ない、その後950℃にて鍛造を行ない12〓の棒
とした。この棒を更に熱間スウエージングにより
4〓まで加工した後、950℃にて2時間溶体化処
理を行ない水冷した。次に500℃にて温間伸線を
行ない、0.8〓の線とした後第2図に示す方法に
よりサンプルを拘束し500℃にて5時間時効処理
を施した。この時の高温相→低温相(中間相)の
変態ヒステリシスは2℃であり、また二方向性を
有していることが確認された。
実施例 3
Ti−51.2at%Ni合金をアルゴン中にて高周波誘
導溶解し、実施例1の場合と同様な方法により1
mm厚さの板とした。この板を600℃にて3時間溶
体化処理した後水冷し、更に冷間圧延により、
0.9mm厚さの板とした。次に第2図に示す方法に
よりサンプルを拘束し、300℃にて15時間時効処
理を施した。この時の高温相→低温相(中間相)
の変態ヒステリシスは1℃であり、また二方向性
を有していることが確認された。
導溶解し、実施例1の場合と同様な方法により1
mm厚さの板とした。この板を600℃にて3時間溶
体化処理した後水冷し、更に冷間圧延により、
0.9mm厚さの板とした。次に第2図に示す方法に
よりサンプルを拘束し、300℃にて15時間時効処
理を施した。この時の高温相→低温相(中間相)
の変態ヒステリシスは1℃であり、また二方向性
を有していることが確認された。
実施例 4
Ti−50.7at%Ni合金をアルゴン中にて高周波誘
導溶解し、実施例1の場合と同様に均一化処理を
行ない、その後900℃にて鍛造を行ない12〓の棒
とした。この棒を更に熱間スウエージングにより
4〓まで加工した後850℃にて2時間溶体化処理
を行ない水冷した。次に300℃にて温間伸線を行
ない0.5〓の線とした後第2図に示す方法により
サンプルを拘束し400℃にて1時間時効処理を施
した。この時の高温相→低温相(中間相)の変態
ヒステリヒスは3℃であり、また二方向性を有し
ていることが確認された。
導溶解し、実施例1の場合と同様に均一化処理を
行ない、その後900℃にて鍛造を行ない12〓の棒
とした。この棒を更に熱間スウエージングにより
4〓まで加工した後850℃にて2時間溶体化処理
を行ない水冷した。次に300℃にて温間伸線を行
ない0.5〓の線とした後第2図に示す方法により
サンプルを拘束し400℃にて1時間時効処理を施
した。この時の高温相→低温相(中間相)の変態
ヒステリヒスは3℃であり、また二方向性を有し
ていることが確認された。
以上、実施例で述べたように本発明による合金
は従来の合金に比べ高温相→低温相の変態ヒステ
リシスが極めて小さく、また二方向性を有してお
り、アクチユエーター等に使用される場合の動作
温度範囲の制限を著しく緩和すると同時に熱応答
速度を高めるものであり、極めて有益である。
は従来の合金に比べ高温相→低温相の変態ヒステ
リシスが極めて小さく、また二方向性を有してお
り、アクチユエーター等に使用される場合の動作
温度範囲の制限を著しく緩和すると同時に熱応答
速度を高めるものであり、極めて有益である。
第1図は形状記憶合金を用いたアクチユエータ
ーを示す。図中1は通常のコイルバネを、2は形
状記憶合金コイルバネを示す。 第2図はサンプルの拘束状態を示す。図中3は
内径40〓のステンレスパイプを、4は形状記憶合
金を、5はサンプルを拘束するために巻きつけた
Ni線を示す。 第3図aはサンプルの拘束形状を示し、bおよ
びcは冷却時に自発的に直伸形状となる状態を示
したものである。 第4図は実施例1の合金の時効処理後における
示差走査熱量計による変態点測定結果を示したも
のである。第5図は従来材の示差走査熱量計によ
る変態点測定結果を示したものである。
ーを示す。図中1は通常のコイルバネを、2は形
状記憶合金コイルバネを示す。 第2図はサンプルの拘束状態を示す。図中3は
内径40〓のステンレスパイプを、4は形状記憶合
金を、5はサンプルを拘束するために巻きつけた
Ni線を示す。 第3図aはサンプルの拘束形状を示し、bおよ
びcは冷却時に自発的に直伸形状となる状態を示
したものである。 第4図は実施例1の合金の時効処理後における
示差走査熱量計による変態点測定結果を示したも
のである。第5図は従来材の示差走査熱量計によ
る変態点測定結果を示したものである。
Claims (1)
- 1 TiNi相およびTiNi3相の二相を有するNi過剰
組成のTi−Ni系形状記憶合金において500〜1100
℃の温度範囲において溶体化処理した後急冷処理
を施し、次に少なくとも5%以上の加工度の冷間
加工または200〜900℃の温度範囲での温間加工を
施した後200〜700℃の温度範囲において記憶させ
るべき所定の形状に拘束した状態で時効処理を施
すことを特徴とする形状記憶合金の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21051383A JPS60103166A (ja) | 1983-11-09 | 1983-11-09 | 形状記憶合金の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21051383A JPS60103166A (ja) | 1983-11-09 | 1983-11-09 | 形状記憶合金の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60103166A JPS60103166A (ja) | 1985-06-07 |
JPS6157389B2 true JPS6157389B2 (ja) | 1986-12-06 |
Family
ID=16590613
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21051383A Granted JPS60103166A (ja) | 1983-11-09 | 1983-11-09 | 形状記憶合金の製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JPS60103166A (ja) |
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-
1983
- 1983-11-09 JP JP21051383A patent/JPS60103166A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS60103166A (ja) | 1985-06-07 |
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