JPH0617555B2 - 高弾性ばねの製造法 - Google Patents

高弾性ばねの製造法

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JPH0617555B2
JPH0617555B2 JP60081073A JP8107385A JPH0617555B2 JP H0617555 B2 JPH0617555 B2 JP H0617555B2 JP 60081073 A JP60081073 A JP 60081073A JP 8107385 A JP8107385 A JP 8107385A JP H0617555 B2 JPH0617555 B2 JP H0617555B2
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JP
Japan
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spring
coil
heat
temperature
treated
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雄一 鈴木
裕一 田村
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Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は金属間化合物Ni Ti を主成分とする合金から
なる高弾性ばねの製造法に関し、特に加工硬化した上記
合金の高弾性を損うことなく、寸法その他の経時変化を
低減したものである。
[従来の技術] Ni とTi を原子比で約1対1の割合で含む金属間化合
物Ni Ti 及びそのNi 又はTi の一部をAl、Fe 、
Co 、Cr 、V、Pd 、Zr その他の金属で置換した合
金(以下Ni Ti 系合金と呼ぶ)は形状記憶効果や超弾
性などの特異な現象を示し、特に冷間加工により加工硬
化した状態では見かけの弾性限が非常に大きくなること
が知られている。このように弾性限が非常に大きいこと
はばねとして優れた特性であり、当然ばねとして使用す
ることが考えられるが、未だ実用化されていない。
[発明が解決しようとする問題点] 上記Ni Ti 系合金のばねとしての実用化を妨げている
理由は、寸法の経時変化である。即ち加工硬化したNi
Ti 系合金では寸法の経時変化が大きく、コイルばねや
板材の成形ばねのように成形加工するものでは、室温又
は使用温度に放置すると、コイル径やその他の寸法が時
間と共に変化し、著しい場合はコイルばねの巻数まで変
化する。
ばねの特性は、例えばコイルばねのばね定数がコイル径
の3乗に比例し、板材を円弧状に成形したばねのたわみ
が曲率半径の3乗に比例するように、寸法に対して高次
の変化を示すものが多く、寸法の微細な変化がばね特性
が大きく左右する。このため寸法の経時変化はばねにと
って致命的な欠点である。
[問題点を解決するための手段] 本発明はこれに鑑み種々検討の結果、熱処理により寸法
その他の経時変化が低減することを知見し、更に検討の
結果、高弾性ばねの製造法を開発したもので、Ni Ti
系合金を冷間加工により加工硬化させた後、ばねに成形
し、しかる後50〜150℃の温度範囲でばねの使用温
度より20℃以上高い温度で熱処理することを特徴とす
るものである。
[作 用] 本発明は上記の如く、Ni Ti 系合金を冷間加工によっ
て加工硬化させることにより、合金の弾性限を高め、こ
れをばねに成形してから、50〜150℃の温度範囲で
ばねの使用温度より20℃以上高い温度で熱処理するこ
とにより、ばねを安定化させて形状回復に基づく経時変
化の小さい高弾性ばねの製造を可能にしたものである。
冷間加工による加工硬化の程度は、引張強さが100kg
f /mm2以上となるように加工することが望ましく、引
張強さの向上と共に弾性限も高くなる。またばねに成形
した後の熱処理では、ばねを治具に固定して50〜15
0℃の温度範囲でばねの使用温度より20℃以上高い温
度で数分乃至数時間処理し、ばねを治具に固定しないで
熱処理する場合は、予め熱処理時の形状回復による寸法
変化を見込んでばねを成形する。
しかして成形したばねの熱処理温度が50℃未満では経
時変化を十分に低減することができず、150℃を越え
るとばねの弾性限が低下する。
尚ばねは通常室温で使用することが多いが、室温より高
い温度で使用する場合には、使用温度より20℃以上高
い温度で熱処理する。
[実施例] 電解ニッケルとスポンジチタンを用いてNi 56.5wt%、
残部Ti からなる合金を真空(10-5Torr )中で溶製
し、水冷鋳型に鋳造して円柱状の鋳塊とした。これを熱
間圧延、スエージングにより直径2mmの線材とし、これ
に冷間伸線と中間焼鈍を繰返し、直径 0.6mmの細線に仕
上げた。尚最終の伸線加工により細線の引張強さが15
0kgf /mm2となるように加工硬化させた。
次に上記細線を通常のコイル成形機によりコイル径 3.5
mmの密着コイルに成形し、種々の温度で1時間の熱処理
を施した。この熱処理において、成形したコイルを治具
に固定した場合はコイル径にほとんど変化が認められな
かったが、治具に固定しない場合は熱処理後のコイル径
が 5.0mmとなった。このように治具を使用しないで熱処
理する場合は、予め熱処理時の形状回復による寸法変化
を見込んでコイル成形を行なう必要がある。
上記治具に固定して熱処理したコイルについて、荷重−
歪線図を測定した。これを第1図(a )〜(f )に示
す。(a )は40℃、(b )は50℃、(c )は100
℃、(d )は150℃、(e )は200℃、(f )は2
30℃で熱処理したもので、図から明らかなように15
0℃以下の温度で熱処理したコイルが2%程度の高い弾
性限を示すのに対し、230℃で熱処理したコイルは同
じ変形歪の変形に対して残留歪が見られ、明らかに弾性
特性の低下が認められる。
次に熱処理を施さない成形のままのコイルと上記治具に
固定して熱処理したコイルを室温と65℃の温度に放置
し、コイル径を連続的に2日間測定した。その結果、室
温では成形のままのコイル及び40℃で熱処理したコイ
ルにはわずかであるが、寸法変化が認められたが、50
℃以上で熱処理したコイルには寸法変化が全く認められ
なかった。また65℃の温度では成形のままのコイル及
び40℃と50℃で熱処理したコイルにはわずかである
が寸法変化が認められたが、100℃以上で熱処理した
コイルには寸法変化が全く認められなかった。
これ等の結果から加工硬化したNi Ti 系合金で成形し
たばねを50〜150℃の温度範囲でばねの使用温度よ
り20℃以上高い温度で熱処理すれば、加工硬化したN
i Ti 系合金の弾性特性を損うことなく、形状回復に基
づく寸法の経時変化の起きない高性能ばねが得られるこ
とが判る。
尚治具に固定して熱処理したばねについて説明したが、
治具に固定しないで熱処理したばねもほぼ同様の結果を
示した。
[発明の効果] このように本発明によれば、Ni Ti 系合金からなる高
性能ばねの製造が可能となり、各種機器に使用し、その
性能を一段と向上させることができる顕著な効果を奏す
るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図(a )〜(f )は加工硬化したNi Ti 系合金を
成形後、熱処理したばねの荷重−歪線図で、(a )は4
0℃、(b )は50℃、(c )は100℃、(d )は1
50℃、(e )は200℃、(f )は230℃で熱処理
したばねの荷重−歪線図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属間化合物NiTiを主成分とする合金
    を冷間加工により加工硬化させた後、ばねに成形し、し
    かる後50〜 150℃の温度範囲でばねの使用温度より20℃
    以上高い温度で熱処理することを特徴とする高弾性ばね
    の製造方法。
JP60081073A 1985-04-16 1985-04-16 高弾性ばねの製造法 Expired - Lifetime JPH0617555B2 (ja)

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JPS58161753A (ja) * 1982-03-18 1983-09-26 Kazuhiro Otsuka Ti−Ni系超弾性材料の製造方法
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