JP2602652B2 - 超弾性ＴｉＮｉＡ▲ｌ▼Ｃｒ合金 - Google Patents
超弾性ＴｉＮｉＡ▲ｌ▼Ｃｒ合金Info
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- JP2602652B2 JP2602652B2 JP62133386A JP13338687A JP2602652B2 JP 2602652 B2 JP2602652 B2 JP 2602652B2 JP 62133386 A JP62133386 A JP 62133386A JP 13338687 A JP13338687 A JP 13338687A JP 2602652 B2 JP2602652 B2 JP 2602652B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は形状記憶合金の中で，特に低温での作動機能
を有する超弾性バネに関するものである。
を有する超弾性バネに関するものである。
TiNi合金がが，熱弾性型マルテンサイト変態の逆変態
に付随して顕著な形状記憶効果および超弾性効果を示す
ことはよく知られている。
に付随して顕著な形状記憶効果および超弾性効果を示す
ことはよく知られている。
またTiNi合金を添加したTiNiX合金（Ｘ＝Cr.V.Mn.Al.
Fe…）が,TiNi合金同様の形状記憶効果を示すことも知
られている。V.Cr.Mn…等を添加した３元合金ではその
作動温度（変態温度）が低下し,FeもしくはAlを添加し
たものでは変態温度は二段になることが知られている。
Fe…）が,TiNi合金同様の形状記憶効果を示すことも知
られている。V.Cr.Mn…等を添加した３元合金ではその
作動温度（変態温度）が低下し,FeもしくはAlを添加し
たものでは変態温度は二段になることが知られている。
TiNi合金の形状記憶特性を最も良く引き出す方法とし
て，冷間加工后500℃程度の温度で短時間熱処理するこ
とがBuhelerらによって見出されているが，現在では形
状記憶効果のみならず超弾性効果も400〜500℃で短時間
処理することで最も良い効果が得られることが知られて
いる。
て，冷間加工后500℃程度の温度で短時間熱処理するこ
とがBuhelerらによって見出されているが，現在では形
状記憶効果のみならず超弾性効果も400〜500℃で短時間
処理することで最も良い効果が得られることが知られて
いる。
TiNi合金を前記方法によって熱処理すると，作動温度
はほぼ20〜50℃に収束する傾向を示す。室温（約20℃）
以下とりわけ０℃前後で作動するバネを得るために400
〜550℃で５〜10分間の処理を行うと，処理時間が短い
ためにスプリングバックが大きく，成型性が悪くなり所
要のバネを得ることが困難となる。
はほぼ20〜50℃に収束する傾向を示す。室温（約20℃）
以下とりわけ０℃前後で作動するバネを得るために400
〜550℃で５〜10分間の処理を行うと，処理時間が短い
ためにスプリングバックが大きく，成型性が悪くなり所
要のバネを得ることが困難となる。
本願発明者らは,TiNi合金にＶを添加することでこの
観点を克服する方法を見出しているが，これによれば超
弾性範囲を０℃近傍まで下げることは可能であったが，
降伏応力の著しい増加は認められていない。（特願昭61
−157787） 本発明の目的は，少なくとも０℃〜40℃の範囲で超弾
性を示し，且つ０℃における降伏応力が少なくとも40kg
/mm2を示す超弾性素子を提供することにある。
観点を克服する方法を見出しているが，これによれば超
弾性範囲を０℃近傍まで下げることは可能であったが，
降伏応力の著しい増加は認められていない。（特願昭61
−157787） 本発明の目的は，少なくとも０℃〜40℃の範囲で超弾
性を示し，且つ０℃における降伏応力が少なくとも40kg
/mm2を示す超弾性素子を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕 本発明による合金は,20at％以下のAl含有TiNi合金（N
i50〜52at％）に1.0at％以下のCrを添加した合金で，冷
間加工后300〜600℃で５〜120分間熱処理したものであ
る。
i50〜52at％）に1.0at％以下のCrを添加した合金で，冷
間加工后300〜600℃で５〜120分間熱処理したものであ
る。
高周波真空溶解によって得られたTiNiAlCr合金を温度
900℃で２時間の均一化処理后，熱間ロール，および冷
間加工により径1.3mmまで加工した。
900℃で２時間の均一化処理后，熱間ロール，および冷
間加工により径1.3mmまで加工した。
その后，焼鈍なしで径1.0mmまで冷間加工（加工率40
％）に供試用素線を得た。これらの素線は300〜600℃で
熱処理され，超弾性特性が調べられた。溶解によって得
られた合金の組成を表に示す。表中に，熱間・冷間の加
工性の調査結果を示す。
％）に供試用素線を得た。これらの素線は300〜600℃で
熱処理され，超弾性特性が調べられた。溶解によって得
られた合金の組成を表に示す。表中に，熱間・冷間の加
工性の調査結果を示す。
超弾性特性は,0℃から40℃の恒温浴槽下で５％の伸び
ひずみを合金線に加え，その后，荷重を除くことによっ
て調べられた，特許請求の範囲中で降伏応力とあるの
は，伸びの増加に伴って応力が増加せず平坦となる点を
示している。（第１図参照） 第１図に400℃で30分間熱処理した表に示された合金
中，本発明による合金に係るNo.1と比較合金No.2および
No.3の０℃での結果を示している。この図から明らかな
ように本合金No.1は顕著な応力の増加，および超弾性特
性の改善が認められた。第２図に400℃で30分間熱処理
された合金線の０〜40℃における降伏応力の変化を示し
ているが本発明合金No.1,No.4,No.5いづれも０℃におい
て降伏応力で40kg/mm2を越えているのに対し，比較合金
No.2,No.3,No.6は40kg/mm2を下廻っている。
ひずみを合金線に加え，その后，荷重を除くことによっ
て調べられた，特許請求の範囲中で降伏応力とあるの
は，伸びの増加に伴って応力が増加せず平坦となる点を
示している。（第１図参照） 第１図に400℃で30分間熱処理した表に示された合金
中，本発明による合金に係るNo.1と比較合金No.2および
No.3の０℃での結果を示している。この図から明らかな
ように本合金No.1は顕著な応力の増加，および超弾性特
性の改善が認められた。第２図に400℃で30分間熱処理
された合金線の０〜40℃における降伏応力の変化を示し
ているが本発明合金No.1,No.4,No.5いづれも０℃におい
て降伏応力で40kg/mm2を越えているのに対し，比較合金
No.2,No.3,No.6は40kg/mm2を下廻っている。
本発明中,Al添加量を2.0at％以下とした理由は，表中
合金で見るように2.0at％を越えると，熱間および冷間
加工性が悪くなり実用材として供し難いためである。Cr
添加1.0at％以下とした理由は,Cr添加量の増加とともに
超弾性特性をより低温側へシフトさせることは可能であ
るが，反面熱間・冷間加工性は悪くなる傾向を示すから
である。この傾向は1.0at％を越えると顕著となり，本
発明の特性は過剰にCrを増す必要はなく,1.0at％以下で
充分であり，最適量は0.5at％であった。
合金で見るように2.0at％を越えると，熱間および冷間
加工性が悪くなり実用材として供し難いためである。Cr
添加1.0at％以下とした理由は,Cr添加量の増加とともに
超弾性特性をより低温側へシフトさせることは可能であ
るが，反面熱間・冷間加工性は悪くなる傾向を示すから
である。この傾向は1.0at％を越えると顕著となり，本
発明の特性は過剰にCrを増す必要はなく,1.0at％以下で
充分であり，最適量は0.5at％であった。
熱処理条件は本実施例では400℃で30分間の例のみを
示したが，超弾性特性は300℃未満でも得ることはでき
る。しかしその場合熱処理時間を３〜５時間とする必要
がある。また熱処理温度が600℃を越えても短時間（例
えば１〜２分）処理で所要の特性は得ることは可能であ
る。しかしその場合はコントロールが難しいため，再現
性等実用上問題がある。
示したが，超弾性特性は300℃未満でも得ることはでき
る。しかしその場合熱処理時間を３〜５時間とする必要
がある。また熱処理温度が600℃を越えても短時間（例
えば１〜２分）処理で所要の特性は得ることは可能であ
る。しかしその場合はコントロールが難しいため，再現
性等実用上問題がある。
そこで本発明による最適条件は,Ti49〜50Ni50〜51Al
0.5Cr0.5の合金組成で，約40％の冷間加工の素線を400
〜500℃で30分間熱処理されたものである。（AlおよびC
rを0.25at％より少なくすることは表から明らかなよう
に超弾性の開始温度が高くなり添加の効果を薄れさせる
ので好ましくはAl0.25at％〜2.0at％,Cr0.25at％〜1.0a
t％が効果的である。
0.5Cr0.5の合金組成で，約40％の冷間加工の素線を400
〜500℃で30分間熱処理されたものである。（AlおよびC
rを0.25at％より少なくすることは表から明らかなよう
に超弾性の開始温度が高くなり添加の効果を薄れさせる
ので好ましくはAl0.25at％〜2.0at％,Cr0.25at％〜1.0a
t％が効果的である。
このように本発明によれば低温時（ex0℃）でのバネ
力を強くし，軽量化をはかることができる。
力を強くし，軽量化をはかることができる。
且つ，実用温度（０℃〜40℃）で良好な超弾性材の提
供が可能なことよりブラジャー，歯列矯正ワイヤー等へ
の応用が期待される。
供が可能なことよりブラジャー，歯列矯正ワイヤー等へ
の応用が期待される。
第１図は本文表中の合金No.1,No.2,No.3を400℃でそれ
ぞれ30分間熱処理したものの０℃における応力−ひずみ
曲線を示している。 第２図は本文表中合金No.1〜No.6を400℃でそれぞれ30
分間熱処理したものの０℃〜40℃に於ける降伏応力変化
を示す図である。
ぞれ30分間熱処理したものの０℃における応力−ひずみ
曲線を示している。 第２図は本文表中合金No.1〜No.6を400℃でそれぞれ30
分間熱処理したものの０℃〜40℃に於ける降伏応力変化
を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項１】降伏応力が40Kg/mm2以上で、かつ少くとも
０〜40℃の範囲で良好な超弾性特性を示すTiNi合金であ
って、Ni50.0〜52at％、残部Tiからなる合金のNi又はTi
および双方の一部を合わせて2.0at％以下のAlで置換し
た合金に1.0at％以下のCrを添加し、冷間加工後に300〜
600℃で５〜120分間熱処理したことを特徴とする超弾性
TiNiAlCr合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62133386A JP2602652B2 (ja) | 1987-05-30 | 1987-05-30 | 超弾性ＴｉＮｉＡ▲ｌ▼Ｃｒ合金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62133386A JP2602652B2 (ja) | 1987-05-30 | 1987-05-30 | 超弾性ＴｉＮｉＡ▲ｌ▼Ｃｒ合金 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63303022A JPS63303022A (ja) | 1988-12-09 |
| JP2602652B2 true JP2602652B2 (ja) | 1997-04-23 |
Family
ID=15103525
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62133386A Expired - Fee Related JP2602652B2 (ja) | 1987-05-30 | 1987-05-30 | 超弾性ＴｉＮｉＡ▲ｌ▼Ｃｒ合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2602652B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114351005B (zh) * | 2022-01-20 | 2022-06-17 | 希罗镜下医疗科技发展(上海)有限公司 | 一种利用镍钛金属合成基底材料的方法 |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS609864A (ja) * | 1983-06-28 | 1985-01-18 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 超弾性ばね部材の製造方法および使用方法 |
| JPS61235528A (ja) * | 1985-04-09 | 1986-10-20 | Keijiyou Kioku Gokin Gijutsu Kenkyu Kumiai | 超弾性Ｎｉ−Ｔｉ−Ｃｒ合金 |
-
1987
- 1987-05-30 JP JP62133386A patent/JP2602652B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS609864A (ja) * | 1983-06-28 | 1985-01-18 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 超弾性ばね部材の製造方法および使用方法 |
| JPS61235528A (ja) * | 1985-04-09 | 1986-10-20 | Keijiyou Kioku Gokin Gijutsu Kenkyu Kumiai | 超弾性Ｎｉ−Ｔｉ−Ｃｒ合金 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63303022A (ja) | 1988-12-09 |
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|---|---|---|---|
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