JPH0250479B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の属する分野） 本発明は、文字図形表示装置あるいはワードプ
ロセツサ装置等の文字表示装置、特に、画面上の
任意位置に文字を表示できる装置における文章編
集方式に関するものである。

（従来の技術） 従来の文字表示装置は、文章を作成・修正する
ための編集装置（以下WPと略す。）と、図形と
同時にその説明用文章をも表示する図形表示装置
（以下GPと略す。）とに大別できる。

WPでは文章をその対象とするため複数サイズ
の文字を混在して表示することは殆んど無く、ま
た、全ての文字は一つの文字列として管理され、
この条件の下で文字の削除／挿入等の編集が効率
良く行なえるよう考慮されている。一方、GPで
は複数サイズの文字を任意の位置に表示すること
を目的としているため、文章の編集も、各文字の
表示位置に重点が置かれ、文字の削除／挿入によ
り他の文字の表示位置を移動させることは考慮さ
れていない。

第１図ａは従来のWPにおける編集法、第１図
ｂは従来のGPにおける編集法をそれぞれ比較し
て示したものであり、ａでは左図の文に一文字
“に”を入力して右図の文にする場合と、右図の
文から一文字“に”を削除して左図の文とする場
合を示し、ｂでは複数のサイズの文字の中、左図
の小さい方の文字列中の“度”を削除し“さ”を
入力して他の文字の表示装置を移動させることな
く右図の文字列とする場合の例を示している。

第２図は従来の編集法では充分に対処できない
文字表示例を示す図であり、第３図は従来の編集
法を適用した場合に発生する問題を説明する例で
ある。

昨今、特に図形表示装置（GP）の解像度の向
上に伴ない、GPに単なる文字ではなく、簡単な
文章をも表示する要求が高まつている。つまり、
複数サイズの文字が任意の位置に表示された第２
図のような状態においても、例えば、文字列efgh
のｆとｇとの間に新たに文字ｘを挿入できるよう
な編集法が望まれている。ところが、従来GPで
用いられてきた編集法では一文字ずつそれが表示
されている位置を変えることなく元の文字との置
換を行うため、前記のように文字列efghをefxgh
に変更する場合には極めて操作性が悪くなる欠点
があつた。また、従来WPで用いられてきた編集
法をこの場合に適用しても、第３図に示すよう
に、他の文字列BCDの並びを乱す結果となり、
決して良い編集法とはいえない。

（発明の目的） 本発明は、上記のような従来の難点を解決する
ためになされたもので、複数サイズの文字が任意
の位置に表示されている表示装置において、操作
性の良い文章編集方式を提供することを目的とす
るものである。

（発明の構成および作用） 第４図は本発明に基づく文字列の分割例を示す
もので、従来の編集方法では充分に対処できない
とされていた第２図に示した文章例を用いて説明
する。

第４図に表示されている文字は第２図と全く同
じであり、大きさの異なる文字と方向の異なる文
字が任意の位置に表示されている。本発明では、
これを、同一直線上に同一方向で連続して表示さ
れた同一サイズの文字列の組イ、ロ、ハ及びニの
４個に分割し、これらの組の中に対して（より正
確には、他の組の文字が表示されていない領域の
みを対象として）WPにおける編集法を採り入れ
る。これにより第３図に見られる欠点を解決する
ことができる。

第５図は本発明の方式による一実施例の構成を
示すブロツク図であり、１は表示すべき文字及び
その位置、サイズ、方向を記憶する形状記憶部、
２は形状記憶部１の内容に従いデイスプレイ装置
上に文字を表示するための表示制御部、３はデイ
スプレイ装置、４は指定された文字に隣接しこれ
と同サイズ同一方向の文字列を識別する文字列抽
出部、５は形状記憶部１内に記憶されている文字
表示位置を変更する編集処理部、６は外部より指
示される挿入・削除等の編集指示信号７と、文字
列抽出部４から通知される文字列の並び方向とか
ら文字の移動方向を設定する移動指示部、８は編
集対象となる文字表示位置を外部より文字列抽出
部４に通知するための信号である。

ここで、外部に設けられた入力部（図示せず）
において、例えばカーソル等の表示手段により、
画面上に表示された文字の中から或る一つの文字
を指示すると共に、挿入あるいは削除といつた編
集内容が指定されると、これら編集の対象文字及
び編集内容は、信号８及び編集指示信号７として
通知され、まず、文字列抽出部４では形状記憶部
１の内容を参照しながら、編集対象文字に隣接
し、これと同一サイズ、同一指示方向の文字列を
抽出する。

第６図は文字列方向の優先度の例を示す説明図
で、９は表示方向、１０は第１優先度方向、１１
は第２優先度方向を示している。

これは複数の文字列が抽出された時に文字列を
選択するためのもので、ここでは表示方向９に対
して時計方向90゜の第１優先文字列方向１０、次
に180゜の第２優先文字列方向１１というように、
予め定められた優先度に従い一つを抽出するもの
である。

次に、移動指示部６では、編集指示信号７の内
容と、文字列抽出部４より与えられる文字列方向
とから、この文字列内の文字を一文字づつ順次移
動する方向を算定する。引き続き、編集処理部５
では、こうして得られた文字列内の文字を一文字
づつ移動させるよう、形状記憶部１内の内容を書
き換える。編集処理部５での動作は文字列抽出部
４より抽出された文字列内の全ての文字が移動す
るかまたは画面端に達するまで実行される。

第７図及び第８図は、以上の動作による編集法
を、「挿入」を例に示したものである。なお図中
１２はカーソルを示す。

第９図は「挿入」を行う編集処理において移動
処理を中止する例を示す。

本発明では、編集処理部５での移動処理と同時
に移動先に前もつて位置している文字が、文字列
抽出部４で抽出された文字列に含まれているか否
かが編集処理部において判定されており、抽出さ
れた文字列以外の文字と判定された時点でも移動
処理を中止する。

第１０図は「削除」を行う場合の編集例を示す
ものであり、「挿入」の場合と全く同一の処理で
実行される。

なお、前記説明では、編集処理部５に対して通
知される移動方向は、外部より与えられる編集内
容と文字列抽出部４よりの信号により、移動指示
部６において算定されるようになつているが、移
動方向そのものを直接、外部より編集処理部５に
通知することも可能である。

（効 果） 以上説明したように、本発明の文章編集方式
は、同一属性を有する文字列を一つの組とみなす
ことにより、特に図形表示装置において重視され
る表示位置を巨視的には変化させることなく、か
つ微視的には一連の文字列内では、その文字列の
順序を重視した操作性の高い文字編集法を提供す
ることができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の文字編集法による編集例、第２
図は従来の編集法では充分に対処できない文字表
示例、第３図は従来の編集法を適用した場合に発
生する問題を説明する例、第４図は本発明に基づ
く文字列の分割例を示す図、第５図は本発明の方
式による実施例の構成を示すブロツク図、第６図
は文字列方向の優先度の例を示す説明図、第７図
乃至第１０図は本発明による編集例を示す図であ
る。 １……形状記憶部、２……表示制御部、３……
デイスプレイ装置、４……文字列抽出部、５……
編集処理部、６……移動指示部、７……編集指示
信号、８……信号、９……表示方向、１０……第
１優先度方向、１１……第２優先度方向、１２…
…カーソル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 画面上の任意の位置に複数の文字サイズの中
   から任意サイズの文字を指定して入力・表示する
   ことができる文字表示装置において、画面に表示
   されている文字の位置、サイズ、方向を記憶する
   形状記憶部と、形状記憶部の内容に基づき、外部
   より指定される表示位置の文字を一方の端とし、
   これに隣接しこれと同サイズ、同方向の文字列抽
   出部と、外部より指定される移動指示に基づき文
   字列抽出部で抽出された文字列内の文字表示位置
   を、この文字列の並びに沿つて順次一文字ずつ隣
   りの文字表示位置へ更新するよう形状記憶部の内
   容を書き換える編集処理部とを備え、前記文字列
   抽出部で抽出された文字列以外の文字に対して
   は、文字表示位置の変更処理を波及させないこと
   を特徴とする文章編集方式。