JPH0248529B2 - - Google Patents

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JPH0248529B2
JPH0248529B2 JP62200528A JP20052887A JPH0248529B2 JP H0248529 B2 JPH0248529 B2 JP H0248529B2 JP 62200528 A JP62200528 A JP 62200528A JP 20052887 A JP20052887 A JP 20052887A JP H0248529 B2 JPH0248529 B2 JP H0248529B2
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fluorocarbons
membrane
silicone resin
separating
recovering
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Michiharu Yamamoto
Kenji Matsumoto
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Nitto Denko Corp
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Nitto Denko Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、フロンの分離回収方法に関し、詳し
くは、冷媒やその他の用途に広く用いられている
フロンの蒸気又はガスをこれを含む混合物から効
率よく分離回収する方法に関する。 従来の技術 フロン、即ち、比較的低分子量のフツ化炭化水
素は、その特異な性質を利用して、種々の用途に
用いられている。例えば、フロン−11、14、21、
22、113、114等は冷凍機やエア・コンデイシヨナ
ーにおける冷媒として、また、フロン−11、12等
はエアゾール製品の噴射剤、フロン−11、12、
113等は精密機器や電子部品の洗浄剤、フロン−
11はウレタンフオームの発泡剤として、それぞれ
用いられている。 このように、フロンは極めて有用な化学物質で
あるが、近年、その使用量の増大と共に、大気中
に放散されるフロン量も増大し、その結果、これ
らフロンが成層圏中のオゾンを破壊し、過剰の紫
外線が地表に到達するため、全地球規模の環境破
壊を生じ、人類の健康に有害な影響を与えるおそ
れがあることが指摘されている。更に、フロンが
空気中に蓄積されるときは、地表からの大気中へ
の熱の放散を妨げて、所謂温室効果を引き起こし
て、地球上の生態系に有害な影響を与えるおそれ
があることも指摘されている。 そこで、最近、フロンの分離回収方法を確立す
る要請が高まり、これを受けて種々の方法が提案
され、或いは実用化されている。例えば、フロン
−113のように、常温で液体であるフロンは、活
性炭を用いて、空気から分離回収する方法が一部
で採用されている。この方法は、通常、約
5000ppm以下の低濃度のフロンを含む空気を対象
とするもので、活性炭に接触させて、空気中のフ
ロンを活性炭に吸着させ、次いで、スチームを用
いて、この活性炭からフロンを脱着させ、更に、
濃縮し、冷却して、フロンを回収するものであ
る。 しかし、この方法は、大型の設備を必要とする
うえに、フロンを活性炭から脱着させるときに、
大量のエネルギーを必要とするので、工業的に大
規模に行なうには、経済性の点で不利である。更
に、活性炭へ吸脱着を利用するこの方法は、本来
的に、高濃度のフロンを含む混合物の処理には不
適当である。これらのほか、上記の方法には、活
性炭へのフロンの吸脱着の際に、活性炭の触媒作
用を受けて、フロンが一部分解する欠点もある。 他方、例えば、特開昭61−42319号公報には、
低濃度の有機蒸気を含む空気から、この有機蒸気
を回収する方法が提案されているが、従来、常温
でガス状のフロンについては、その効果的な分離
回収方法は知られていない。 発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、フロンの分離回収における上記
した問題を解決するために鋭意研究した結果、フ
ロンを含む気体混合物、特に、比較的高濃度にて
フロンを含む気体混合物を所定の活性薄膜を備え
た選択透過性複合膜にて処理することによつて、
効率よくフロンを分離回収することができること
を見出して、本発明に至つたものである。 問題点を解決するための手段 本発明によるフロンを含む気体混合物からのフ
ロンの分離回収方法は、多孔質支持膜上にシリコ
ーン樹脂が架橋されてなる活性薄膜が形成された
選択透過性複合膜にフロンを含む気体混合物を接
触させ、フロンを選択的に上記膜を透過させ、こ
れを分離することを特徴とする。 本発明において、フロンとは、フツ素を含む比
較的低分子量の脂肪族炭化水素であつて、一般式 CoHnClxFyBrz (式中、nは1〜4の整数、mは0〜2の整数、
xは0〜4の整数、yは1〜8の整数、zは0〜
3の整数である。) で表わされる。 本発明において、フロンを含む気体混合物と
は、フロンの蒸気又はガスと共に、その他の任意
の蒸気又はガス、例えば、水、窒素、酸素、メタ
ン、エタン、プロパン、ブタン等の蒸気又はガス
の一又は二以上を含む混合物をいい、本発明は、
一般的には、約0.005〜50容量%のフロンの蒸気
又はガスを含むかかる気体混合物からフロンを分
離回収するのに有効である。本発明の方法は、フ
ロンを約0.005容量%よりも少ない量にて含む気
体混合物への適用を何ら妨げられるものではない
が、この場合は、前述した吸着法に比べて、本発
明による方法の経済的利益が少ない。尚、本発明
において、蒸気とは、常温常圧下で液体である
が、気体混合物中に気体として含まれるものをい
い、ガスとは常温常圧下で気体であり、且つ、気
体混合物中に気体として含まれるものをいう。 本発明の方法において用いる選択透過性複合膜
とは、多孔質支持膜上に架橋性シリコーン樹脂が
架橋されてなり、ガスの透過性について選択性、
即ち、分離性を有する活性薄膜が形成されてなる
複合膜をいい、かかる複合膜は、例えば、特開昭
59−225705号公報、特開昭60−94106号公報、特
開昭61−103506号公報、特開昭61−248732号公報
等に記載されているように、既に知られており、
例えば、多孔質支持膜上に架橋性シリコーン樹脂
を塗布し、必要に応じて、架橋剤の存在下に、こ
れを架橋させることによつて得ることができる。 上記多孔質支持膜としては、フロンやその他の
有機性ガスに膨潤しないものであれば、任意のも
のを用いることができるが、特に、フロンやその
他の有機性ガスに膨潤しない性質にすぐれるポリ
イミド、ポリスルホン、ポリアミド等からなる多
孔質膜が好ましい。 これら多孔質膜は、通常、膜形成素材としての
樹脂を含む有機溶液を適宜の基材上に塗布し、こ
れを樹脂を溶解しない溶剤中に浸漬して、樹脂を
凝固させると共に、脱溶剤する相転換法又は湿式
製膜法によつて、限外濾過膜や精密濾過膜等の分
離水準を有する所謂湿潤膜として得ることができ
る。このようにして得られる多孔質膜は、表面層
としての緻密層と、この緻密層を一体に支持する
多孔質層とからなる異方性構造を有し、本発明に
おいては、多孔質支持膜としては、このような異
方性膜が複合膜の製造上の有利性から好ましく用
いられる。 次いで、このような湿潤膜を乾燥させて乾燥膜
とし、その表面に必要に応じて架橋剤を含有する
架橋性シリコーン樹脂の溶液を塗布し、溶剤を蒸
発揮散させた後、常温又は必要に応じて加熱下に
架橋性シリコーン樹脂を架橋させれば、多孔質支
持膜の表面に活性薄膜としての架橋されたシリコ
ーン樹脂薄膜を形成することができる。 本発明においては、特に、多孔質支持膜は、実
質的に次の一般式 (式中、R1は2価の芳香族、脂環族若しくは脂
肪族炭化水素基、又はこれら炭化水素基が2価の
有機結合基で結合された2価の有機基である。)
で表わされるポリイミド樹脂からなることが好ま
しい。更に、その極限粘度〔η〕(30℃において
N−メチル−2−ピロリドン溶液として測定、以
下、同じ。)は0.5〜2の範囲にあることが好まし
い。極限粘度が余りに小さいときは膜形成能に劣
り、一方、余りに大きいときは、溶剤に溶解し難
くなつて、製膜作業性に劣るようになるからであ
る。 上記ポリイミド樹脂からなる異方性膜は例え
ば、特開昭55−1525077号や特開昭56−139104号
公報に記載されている湿式製膜法に従つて、限外
濾過性を有する異方性膜として得ることができ
る。 本発明においては、上記ポリイミド樹脂からな
る異方性膜は、すぐれた耐フロン性を有するよう
に、特に、R1は2価の芳香族炭化水素基、又は
二つ若しくはそれ以上の芳香族炭化水素基が前記
した有機結合基で結合されてなる2価の芳香族基
が好ましく、かかる芳香族基の好ましい具体例と
して、例えば、
【式】や
【式】 を挙げることができる。 本発明においては、上記のようなポリイミド樹
脂からなる異方性膜は、その分画分子量が5000〜
100000であることが好ましい。分画分子量が5000
よりも小さい異方性膜の場合には、得られる複合
膜のガス透過流束が十分に大きくなく、一方、分
画分子量が100000よりも大きいときは、後述する
架橋シリコーン樹脂活性薄膜の形成時に、架橋性
シリコーン樹脂が膜内に浸透して、膜内でも3次
元網状構造を有する緻密なシリコーン樹脂層を形
成し、膜のガス透過流束を小さくするおそれがあ
るからである。 ここに、分画分子量は、分子量が既知の溶質に
対する支持膜の排除率を測定することにより求め
ることができ、本発明においては、分子量分布が
単分散性であるポリエチレングリコールを溶質と
して5000ppm濃度で含有するトルエン溶液を温度
25℃、圧力4Kg/cm2で膜面に供給し、排除率が少
なくとも90%であるポリエチレングリコールの分
子量をその膜の分画分子量とする。このような分
画分子量を有する異方性膜は、一般に液体分離に
おいて、限外濾過膜と称されるので、本発明にお
いても、異方性膜の代わりに限外濾過膜というこ
とがある。 本発明において用いる架橋性シリコーン樹脂と
は、架橋前は有機溶剤に可溶性であるが、架橋後
には有機溶剤に不溶性の樹脂を与えるシリコーン
樹脂をいう。かかる架橋性シリコーン樹脂は、各
分子鎖末端に種々の反応性基を有し、この反応性
基によつて、場合によつては架橋剤又は硬化剤の
存在下に、相互に架橋する。 即ち、本発明において用いる架橋性シリコーン
樹脂は、通常、一般式 又は で表わされ、式中、Xは反応性基を示し、R2
アルキル基又はアリール基を示し、繰返し単位の
一部は、一般式 であつてもよい。R2は上記と同じである。 上記一般式において、反応性基Xとしては、例
えば、ビニル基、アクリロキシアルキル基、メタ
クリロキシアルキル基、水酸基、ヒドロキシアル
キル基、アシロキシ基、アルコキシ基、アミノア
ルキル基、カルボキシルアルキル基、ケトキシム
基、アルキルアミノ基、アミド基等を挙げること
ができる。R2は、一部は、かかる反応性基であ
つてもよい。R2は代表的にはメチル基又はフエ
ニル基である。 上記のような反応性基を有する架橋性シリコー
ン樹脂は、既に種々のものが知られており、市販
品として入手することができる。 上記のような分子鎖末端に反応性基を有する架
橋性シリコーン樹脂を架橋させるに際しては、必
要に応じて、架橋剤、硬化剤又は重合開始剤が用
いられる。例えば、末端ビニルオルガノポリシロ
キサンや末端(メタ)アクリロキシアルキルオル
ガノポリシロキサンを用いる場合は、ラジカル発
生剤が架橋剤として用いられる。かかるラジカル
発生剤としては種々のものを用いることができる
が、例えば、ベンゾイルパーオキシド、メチルエ
チルケトンパーオキシド、クメンハイドロパーオ
キシド、アゾビスイソブチロニトリル等の有機過
酸化物やアゾ化合物を挙げることができる。 水酸基、ヒドロキシアルキル基、アシロキシ
基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、アミド
基、ケトキシム基等を反応性基として有する架橋
性シリコーン樹脂の場合は、雰囲気中の水分によ
つて樹脂を架橋させることができる。 アミノアルキル基やカルボキシアルキル基、水
酸基、ヒドロキシアルキル基等を反応性基として
有する場合は、2官能以上のポリイソシアネート
やエポキシ樹脂が硬化剤として好適に用いられ
る。ポリイソシアネートとしては、例えば、トリ
レンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシ
アネート、4,4′−ジフエニルメタンジイソシア
ネート、ポリテトラメチレングリコールジイソシ
アネート、ポリプロピレングリシジルジイソシア
ネート等を用いることができる。 更に、アシロキシ基、アルコキシ基、ケトキシ
ム基、アルキルアミノ基、アミド基等を反応性基
として有する架橋性シリコーン樹脂は、多価アル
コールによつて容易に架橋させることができる。
かかる多価アルコールとしては、例えば、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブチレン
グリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、トリエチレングリコール、グリセリン等を
挙げることができる。 上記多価アルコールのなかでも、グリセリンや
トリエチレングリコールは、特に加熱を要せず、
常温にて架橋性シリコーン樹脂を架橋させること
ができるので、架橋剤として有用である。これら
多価アルコールは、所謂一液型硬化性樹脂のよう
に、架橋性シリコーン樹脂溶液に含有させてもよ
いが、また、例えば、湿潤膜として得られた異方
性膜に含浸させ、常温又は加熱下に加熱し、多孔
質支持膜中に多価アルコールを含有させたまま、
水分を除去し、これを乾燥膜として用いることも
できる。 上記架橋性シリコーン樹脂の有機溶液を多孔質
支持膜上に接触させるに際して、樹脂が膜内部に
浸透するとき、これを架橋させた場合に、膜内部
にも緻密な架橋シリコーン樹脂が生成され、結果
として緻密層の厚みが厚くなる。従つて、架橋性
シリコーン樹脂は、用いる支持膜の分画分子量と
同等か若しくはこれよりも大きい平均分子量を有
することが好ましく、従つて、用いる架橋性シリ
コーン樹脂は、用いる支持膜の分画分子量を考慮
して、上記条件を満足するように選ばれる。通常
は、10000〜〜300000の平均分子量を有する架橋
性シリコーン樹脂が好ましい。かかる平均分子量
を有する架橋性シリコーン樹脂は、前記一般式に
おいて、nが100〜4000であるシリコーン樹脂に
含まれる。また、上記平均分子量は、GPC法に
よつて求めることができる。 架橋性シリコーン樹脂の有機溶液を形成するた
めの有機溶剤は、特に制限されず、樹脂に応じて
適宜に選ばれ、例えば、脂肪族炭化水素溶剤、芳
香族炭化水素溶剤、アルコール系溶剤、カルボン
酸系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、エー
テル系溶剤、ハロゲン化炭化水素系溶剤等が用い
られる。 このような有機溶剤に前記架橋性シリコーン樹
脂を溶解した比較的希薄な溶液を多孔質支持膜
上、好ましくは、異方性構造を有する多孔質支持
膜の緻密層表面上に接触させるが、実用的には、
緻密層表面にシリコーン樹脂溶液を塗布するか、
又は緻密層表面を樹脂溶液に浸漬すればよい。ま
た、スピンコート法によることもできる。この
後、溶剤に応じ、且つ、必要に応じて、適宜温
度、例えば、室温乃至約80℃程度の温度にて溶剤
を除去すると共に、前述したように、架橋剤、硬
化剤又はラジカル重合開始剤の存在下、又は不存
在下に架橋性シリコーン樹脂を3次元的に架橋さ
せる。但し、架橋温度としては、必要に応じて、
上記より高い温度を採用してもよいのは勿論であ
る。 このようにして多孔質支持膜上に形成される架
橋シリコーン樹脂からなる活性薄膜は、できる限
り薄いことが望ましい。即ち、前記したように、
得られる複合膜のガス透過流束は、実質的にこの
活性薄膜の厚みによつて支配され、膜厚が薄いほ
どガス透過流束が大きくなるからである。 従つて、上記架橋性シリコーン樹脂の有機溶液
は比較的希薄であることが望ましく、通常は、樹
脂濃度が0.01〜10重量%、好ましくは、0.1〜5
重量%となるように調製される。樹脂濃度が0.01
重量%よりも小さいときは、形成される薄膜にピ
ンホール等の膜欠陥が生じやすいので好ましくな
く、一方、10重量%よりも高いときは、形成され
る薄膜の厚みが大きすぎて、実用上、その透過流
束が小さすぎるので好ましくない。 このようにして多孔質支持膜の表面上に形成さ
れる架橋性シリコーン樹脂からなる活性薄膜は、
その樹脂溶液の濃度や緻密層上に形成された溶液
の薄層の厚みにもよるが、通常、0.05〜20μm、
好ましくは、0.2〜10μmの範囲の厚みを有する。
この活性薄膜が余りに薄い場合は、膜に欠陥が生
じやすく、一方、余りに大きいときは、活性薄膜
のガス透過流束が実用上小さすぎるからである。 また、このような架橋シリコーン樹脂薄膜に更
に放射線を照射して架橋密度を高めることができ
る。ここに、放射線は、電離性放射線であれば、
特に限定されないが、例えば、電子線、中性子
線、α線、β線、γ線、紫外線等を用いることが
できる。これらの放射線の照射線量は、放射線の
照射雰囲気の温度や圧力等によつても異なるが、
通常、1〜50Mrad、好ましくは3〜20Mradの
範囲である。 このような放射線照射によつて、薄膜を形成し
ている架橋シリコーン樹脂の側鎖にラジカルが発
生し、かかるラジカル分子が相互に架橋するため
に、架橋密度を一層増大させることができ、かく
して、機械的強度、耐有機溶剤性、選択透過性を
更に向上させることができる。 このようにして得られる選択透過性複合膜は、
強度を付与するために、ポリエステル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等からなる不織布にて裏打
ちされていてもよい。 本発明の方法は、上述したような選択透過性複
合膜にフロンを含有する気体混合物を接触させ、
透過側のフロン分圧を供給側のフロン分圧よりも
低くして、フロンを選択的に膜を透過させ、かく
して、膜の供給側にはフロンが除去され、又はフ
ロン濃度が低減された気体混合物を得、透過側に
はフロンに富む気体混合物を得、次いで、この膜
を透過したフロンを圧縮、吸収又は凝縮等の手段
によつて分離する。 膜を介しての透過側と供給側のフロンの分圧差
が大きいほど、透過側において高濃度のフロンを
得ることができる。必要に応じて、供給側ではフ
ロンを含む気体混合物を循環してもよい。通常
は、供給側を1気圧以上に加圧するが、更に、必
要に応じて、透過側を1気圧以下に減圧してもよ
い。通常、フロンは、常温常圧下では気体である
ものが多く、このようなフロンは、透過側にて冷
却し、凝縮させて回収するか、又は他の有機溶剤
に吸収させて回収する。しかし、本発明の方法に
よれば、多くの場合、透過側のフロンの濃度が十
分に高いために、例えば、透過側を加圧すること
によつて、凝縮させることもできる。 このようにして、本発明の方法によれば、前述
したように、通常、0.005〜50容量%程度のフロ
ンを含有する気体混合物を処理して、膜透過側に
フロンを分離回収するが、例えば、フロン濃度が
5容量%程度の気体混合物を処理することによつ
て、透過側に約20〜95容量%に濃縮することがで
きる。 本発明の方法においては、用いる選択透過性不
透過膜の形態や、従つて、膜モジユールの形態と
しては、通常、シート状の膜を巻回して内蔵させ
た所謂スパイラル型膜モジユールが好ましく用い
られる。しかし、本発明の方法においては、膜や
モジユールの形態は何ら限定されるものではな
く、例えば、中空糸状膜を備えた膜モジユール
や、その他の構造形態のモジユールも用いること
ができる。 発明の効果 本発明の方法によれば、前述した活性炭を用い
る吸脱着法と異なり、周期操作を必要とせず、気
体混合物を連続的に処理することができ、しか
も、何ら熱エネルギーを必要としない。 本発明の方法は、フロンを0.005〜50容量%程
度含む気体混合物からフロンを分離回収するのに
好適に用いられるが、特に、5〜50容量%程度の
高濃度にフロンを含有する気体混合物の分離に好
適である。 実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。 実施例 1 繰り返し単位が であるポリイミド(極限粘度〔η〕は0.75dl/
g)22重量%とジエチレングリコール22重量%と
を含むN−メチル−2−ピロリドン溶液を用い
て、特開昭55−152507号公報に記載されている方
法に従つて、常法の相転換法によつて、厚さ
200μm、分画分子量20000の異方性構造を有する
限外濾過膜を調製した。 次に、特開昭61−248732号公報に記載されてい
る方法に従つて、上記ポリイミド限外濾過膜上に
架橋シリコーン樹脂からなる活性薄膜を備えて選
択透過性複合膜を調製した。 即ち、反応性基としてケトキシムを有し、平均
分子量が69000であるオルガノポリシロキサン
(東芝シリコーン(株)製SH−780)1.7重量部を酢酸
エチル100重量部に溶解させて、シリコーン樹脂
溶液を調製した。 別に、前記ポリイミド限外濾過膜を40%グリセ
リン水溶液に室温にて24時間浸漬した後、30℃の
乾燥器内で乾燥して、乾燥ポリイミド膜を得た。
この乾燥膜の緻密層上に室温にて上記架橋性シリ
コーン樹脂の溶液をアプリケータにて厚さ200μ
mにて均一に塗布した。 この塗膜から室温で酢酸エチルを蒸発揮散させ
た後、室温で24時間放置することによつて、架橋
性シリコーン樹脂を架橋させて、ポリイミド膜の
緻密層上に厚さ約4μmの架橋シリコーン樹脂か
らなる活性薄膜を有する選択透過性複合膜を調製
した。 実施例 2 イソオクタン90重量部、反応性基としてビニル
基を有する架橋性ポリジメチルシロキサンのプレ
ポリマー(ゼネラル・エレクトリツク社製RTV
−615)10重量部及び架橋剤1重量部からなる溶
液を70℃で7時間加熱して、シリコーン樹脂溶液
を調製した後、これにイソオクタンを所定量加え
て、その樹脂濃度を5重量%に希釈した。 実施例1と同じ乾燥ポリイミド膜を上記樹脂溶
液に約3秒間浸漬して、ポリイミド膜の緻密層上
に樹脂溶液を均一に付着させた。次いで、90℃に
加熱して、イソオクタンを蒸発させた後、室温で
24時間放置することによつて、架橋性シリコーン
樹脂を架橋させて、ポリイミド膜の緻密層上に厚
さ約0.4μmの架橋シリコーン樹脂からなる活性薄
膜を有する選択透過性複合膜を調製した。 実施例 3 繰り返し単位が である芳香族ポリスルホン(ユニオン・カーバイ
ド社製P−3500)20重量部を、N,N−ジメチル
ホルムアミド80重量部に120℃にて溶解させ、こ
れを用いて、通常の層転換法によつて、分画分子
量50000、厚さ200μmの限外濾過膜を
【表】 調製した。 この限外濾過膜を30℃で乾燥させて乾燥膜と
し、この膜の緻密層上に前記実施例1と同じポリ
ジメチルシロキサン溶液を塗布し、溶剤を蒸発さ
せた後、室温で24時間放置して、ポリスルホン膜
の緻密層上に厚さ約0.8μmの架橋シリコーン樹脂
からなる活性薄膜を有する選択透過性複合膜を調
製した。 以上のようにして得られたそれぞれの複合膜に
ついて、フロン−11、12、113、窒素及び酸素の
膜透過速度を測定した。結果を第1表に示す。但
し、この測定においては、複合膜の供給側にフロ
ン、窒素又は酸素をそれぞれ単独にて約100〜200
mmHgの圧力にて接触させ、他方、透過側はそれ
ぞれ約0.1〜1mmHgとした。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 多孔質支持膜上に架橋性シリコーン樹脂が架
    橋されてなる活性薄膜が形成された選択透過性複
    合膜にフロンを含む気体混合物を接触させ、フロ
    ンを選択的に上記膜を透過させ、これを分離する
    ことを特徴とするフロンを含む気体混合物からの
    フロンの分離回収方法。 2 多孔質支持膜が表面の緻密層とこれを一体に
    支持する多孔質層とからなる異方性構造を有する
    膜であつて、活性薄膜が上記緻密層上に形成され
    ていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載のフロンの分離回収方法。 3 多孔質支持膜がポリイミド又はポリスルホン
    からなることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    又は第2項記載のフロンの分離回収方法。 4 多孔質支持膜の分画分子量が5000から100000
    の範囲であり、架橋性シリコーン樹脂の平均分子
    量が10000から300000の範囲であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載のフロンの分離回
    収方法。 5 気体混合物が0.005〜50容量%のフロンを含
    有することを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載のフロンの分離回収方法。
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