JPH02144118A - 有機溶剤蒸気の分離回収方法 - Google Patents

有機溶剤蒸気の分離回収方法

Info

Publication number
JPH02144118A
JPH02144118A JP29703688A JP29703688A JPH02144118A JP H02144118 A JPH02144118 A JP H02144118A JP 29703688 A JP29703688 A JP 29703688A JP 29703688 A JP29703688 A JP 29703688A JP H02144118 A JPH02144118 A JP H02144118A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
membrane
organic solvent
solvent vapor
vapor
silicone resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29703688A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Matsumoto
松本 憲嗣
Akio Iwama
昭男 岩間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP29703688A priority Critical patent/JPH02144118A/ja
Publication of JPH02144118A publication Critical patent/JPH02144118A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産叉上少丑月芳豆 本発明は、有機溶剤蒸気の分離回収方法に関し1、詳し
くは、飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素類、脂環式炭化
水素類、芳香族炭化水素類、フロン類を含むハロゲン化
炭化水素類、ケトン類、アルコール類、カルボン酸エス
テル類等の有機溶剤の蒸気を含む気体、例えば、空気か
らかかる有機溶剤蒸気を効率よく分AI回収する方法に
関する。
赴j− 従来、化学、繊維、機械、電子電気工業やクリニング業
等において、溶解、脱脂、抽出、洗浄等のために多様多
量の有機溶剤が用いられており、近年、ぞの使用量の増
大と共に、大気中に放散される有機溶剤蒸気が人体に有
害であるのみならず、地球上の生態系に有害な影響を与
えるおそれのあることが指摘されている。
特に、ある種の塩素系の有機溶剤には発癌性を有するも
のが認められており、地下水の調査によって、極めて広
範囲の地域にわたる蓄積が明らかにされており、人体及
び環境への影響が懸念され、大気中への放出規制が強化
されつつある。
また、洗浄剤や発泡剤として、従来、多用されているフ
ロン類は、その蒸気が成層圏中のオゾン層を破壊するの
で、過剰の紫外線が地表に到達して、全地球規模の環境
破壊の生じ得ることが指摘されている。
そこで、かかる有機溶剤蒸気を含む気体混合物からを機
溶剤蒸気を回収するための方法が既に種々知られており
、或いは提案されている。例えば、気体混合物中に有機
溶剤蒸気が冷却によって凝縮する程度に高い濃度にて含
まれている場合には、直接、気体混合物を冷却して、有
機溶剤蒸気を凝縮させることができる。しかし、この方
法によれば、有機溶剤蒸気の冷却に多大のエネルギーを
必要とし、工業的な大規模な実施は、経済性の点から非
常に困難である。更に、凝縮温度が著しく低い有機溶剤
蒸気については、種々の付加装置をも必要とし、−層、
経済性が低い。
有機溶剤蒸気の濃度がそれほど高くない場合は、例えば
、気体混合物を活性炭に接触させて、有機溶剤蒸気をこ
れに吸着させた後、スチームや空気にて有機溶剤蒸気を
肌着させ、これを濃縮し、冷却して、有機溶剤蒸気を回
収することができる。
しかし、この方法も、有機溶剤蒸気の活性炭への吸着の
後、それを脱着さセる周期操作を必要とするのみならず
、有機溶剤蒸気の活性炭からの脱着に大量のエネルギー
を必要とするので、工業的に大規模に行なうには、経済
性の点で不利である。
更に、活性炭への吸脱着を利用するこの方法は、本来的
に、高濃度の有機溶剤蒸気を含む混合物の処理には不適
当である。
また、有機溶剤蒸気を液状の有機溶剤に接触させ、これ
に吸収させて回収する吸収法も知られている。この方法
は、通常、比較的高濃度の有機)容剤蒸気を含む気体混
合物から有機溶剤蒸気を濃縮分離するために採用されて
いるが、設備費及び運転費が高く、経済的に決して有利
な方法ではない。
しよ゛とする 本発明者らは、有機溶剤蒸気の分離回収における上記し
た問題を解決するために鋭意研究した結果、有機溶剤蒸
気を含む気体混合物を所定の活性薄膜を備えた選択透過
性複合膜にて処理し、次いで、冷却凝縮することによっ
て、効率よく有機溶剤蒸気を分離回収することができる
ことを見出して、本発明に至ったものである。
課」乏l1B−’−)−な支!ソE段 本発明による有機溶剤蒸気を含む気体混合物からの有機
溶剤蒸気の分離回収方法は、多孔質支持膜上にシリコー
ン樹脂が架橋されてなる活性薄膜が形成された選択透過
性複合膜に上記有機溶剤蒸気を含む気体混合物を接触さ
せ、有機溶剤蒸気を選択的に上記膜を透過させ、次いで
、冷却し、凝縮させて、これを分離することを特徴とす
る。
本発明において、有機溶剤蒸気とは、一般には、炭化水
素類、アルコール類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素類
、カルボン酸エステル類等の蒸気をいい、具体的には、
例えば、メタン、エタン、プロパン、ペンクン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、イソブタン、イソペンタン、
イソオクタン等に代表される飽和脂肪族炭化水素類、エ
チレン、プロピレン、ブテン、イソブチン、ペンテン等
に代表される不飽和脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン
、メチルシクロヘキサン等に代表される脂環式炭化水素
類、ベンゼン、トルエン、キシレン等に代表される芳香
族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等に代表
されるケトン類、メタノール、エタノール、プロピルア
ルコール、イソプロピルアルコール等に代表されるアル
コール類、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、
[・リクロロエチレン、トリクロロエタン等に代表され
るハロゲン化炭化水素、更には(塩化)フッ化メタンや
(塩化)フッ化エタン等に代表される所謂フロン類、酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アクリル酸ブチル
等に代表されるカルボン酸エステル類の蒸気等をいう。
しかし、特に、本発明の方法は、ハロゲン化炭化水素や
フロン類の蒸気の濃縮分離に有効である。
本発明において、有機溶剤蒸気を含む気体混合物とは、
有機溶剤の蒸気又はガスと共に、その他の任意の蒸気又
はガス、例えば、水、窒素、酸素等の蒸気又はガスの−
又は二以上を含む混合物をいい、本発明は、−船釣には
、約2〜50容量%の有機溶剤の蒸気又はガスを含むか
かる気体混合物から有機溶剤蒸気を分離回収するのに有
効である。尚、本発明において、蒸気とは、常温常圧下
で液体であるが、気体混合物中に気体として含まれるも
のをいい、ガスとは常温常圧下で気体であり、且つ、気
体混合物中に気体として含まれるものをいう。
本発明の方法において用いる選択透過性複合膜とは、多
孔質支持膜上に架橋性シリコーン樹脂が架橋されてなり
、ガスの透過性について選択性、即ち、分離性を有する
活性薄膜が形成されてなる複合膜をいい、かかる複合膜
は、例えば、特開昭59−225705号公報、特開昭
60−94106号公報、特開昭61−103506号
公報、特開昭61−248732号公報等に記載されて
いるように、既に知られており、例えば、多孔質支持■
Q上に架橋性シリコーン樹脂を塗布し、必要に応じて、
架橋剤の存在下に、これを架橋させることによって得る
ことができる。
上記多孔質支持膜としては、濃縮分離しようとする有機
溶剤蒸気や、好ましくはその他の有機性ガスにも膨潤し
ないものであれば、任意のものを用いることができるが
、特に、多くの有機溶剤蒸気やガスに膨潤しない性質に
すくれるポリイミド、ポリスルホン、ポリアミド等から
なる多孔質膜が好ましい。
これら多孔質Hりは、通常、膜形成素材としての樹脂を
含む有機溶液を適宜の基材上に塗布し、これを樹脂を溶
解しない溶剤中に浸漬して、樹脂を凝固させると共に、
脱溶剤する相転換法又は湿式製膜法によって、限外濾過
膜や精密濾過膜等の分離水車を存する所謂湿潤膜として
得ることができる。このようにして得られる多孔質膜は
、表面層としての緻密層と、この緻密層を一体に支持す
る多孔質層とからなる異方性構造を有し、本発明におい
ては、多孔質支持膜としては、このような異方性膜が複
合膜の製造上の有利性から好ましく用いられる。
次いで、このような湿潤膜を乾燥させて乾燥膜とし、そ
の表面に必要に応じて架橋剤を含有する架橋性シリコー
ン樹脂の溶液を塗布し、溶剤を蒸発揮散させた後、常温
又は必要に応じて加熱下に架橋性シリコーン樹脂を架橋
させれば、多孔質支持膜の表面に活性薄膜としての架橋
されたシリコーン樹脂薄膜を形成することができる。
本発明においては、特に、多孔質支持膜は、実質的に次
の一般式 (式中、R1は2価の芳香族、脂環族若しくは脂肪族炭
化水素基、又はこれら炭化水素基が2価の有機結合基で
結合された2価の有機基である。)で表わされるポリイ
ミド樹脂からなることが好ましい。更に、その極限粘度
〔η〕 (30℃においてN−メチル−2−ピロリドン
溶液として測定、以下、同じ。)は0.5〜2の範囲に
あることが好まξ7い。極限粘度が余りに小さいときは
膜形成能に劣り、一方、余りに大きいときは、溶剤に熔
解し難くなって、製膜作業性に劣るようになるからであ
る。
上記ポリイミド樹脂からなる異方性膜は例えば、特開昭
55−152507号や特開昭56−139104号公
報に記載されている湿式製膜法に従′つて、限外濾過性
を有する異方性膜として得ることができる。
本発明においては、上記ポリイミド樹脂からなる異方性
膜は、すぐれた耐有機溶剤性を有するように、特に、R
’ ば2価の芳香族炭化水素基、又は二つ若しくはそれ
以上の芳香族炭化水素基が1rI記した有機結合基で結
合されてなる2価の芳香族基が好ましく、かかる芳香族
基の好ましい具体例として、例えば、 を挙げることができる。
本発明においては、上記のようなポリイミド樹脂からな
る異方性膜は、その分画分子量が5000〜10000
0であることが好ましい。分両分子計が5000よりも
小さい異方性膜の場合には、得られろ複合膜のガス透過
流束が十分に大きくなく、一方、分画分子量が1000
00よりも大きいときは、後述する架橋シリコーン樹脂
活性薄膜の形成時に、架橋性シリコーン樹脂が膜内に浸
透して、膜内でも3次元網杖構造を有する緻密なシリコ
ーン樹脂層を形成し、膜のガス透過流束を小さくするお
それがあるからである。
ここに、分画分子量は、分子量が既知の溶質に対する支
持膜の排除率を測定することにより求めることができ、
本発明においては、分子量分布が単分散性であるポリエ
チレングリコールを溶質として5000ppm 濃度で
含有する]〜ルエン溶液を温度25°C1圧力4 kg
 / cfflで膜面に供給し、排除率が少なくとも9
0%であるポリエチレングリコールの分子量をその膜の
分画分子量とする。このような分画分子量を有する異方
性膜は、一般に液体分離において、限外濾過膜と称され
るので、本発明においても、異方性膜の代わりに限外濾
過膜ということがある。
本発明において用いる架+13性シリ:1−ン樹脂とは
、架橋前は有機溶剤に可溶性であるが、架橋後には有機
溶剤に不溶性の樹脂を与えるシリコーン樹脂をいう。か
かる架橋性シリコーン樹脂は、各分子鎖末端に種々の反
応性基を有し、この反応性基によって、場合によっては
架橋剤又は硬化剤の存在下に、相互に架橋する。
即ら、本発明において用いる架橋性シリコーン樹脂は、
通常、−瓜式 で表わされ、式中、Xは反応性基を示し、R2はアルキ
ル基又はアリール基を示し、縁返し単位の一部は、一般
弐 であってもよい。R2は上記と同じである。
上記−儀式において、反応性基Xとしては、例えば、ビ
ニル基、アクリロキシアルキル基、メタクリロキシアル
キル基、水酸基、ヒドロキシアルキル基、アシロキシ基
、アルコキシ基、アミノアルキル基、カルボキシルアル
キル基、ケトキシム基、アルキルアミノ基、アミド基等
を挙げることができる。R2は、一部は、かかる反応性
基であってもよい。R2は代表的にはメチル基又はフェ
ニル基である。
上記のような反応性基を有する架橋性シリコーン樹脂は
、既に種々のものが知られており、市販品として入手す
ることができる。
上記のような分子鎖末端に反応性基を有する架橋性シリ
コーン樹脂を架橋させるに際しては、必要に応じて、架
橋剤、硬化剤又は重合開始剤が用いられる。例えば、末
端ビニルオルガノポリシlコキサンや末端(メタ)アク
リロキシアルキルオルガノボリシUキサンを用いる場合
は、ラジカル発生剤が架橋剤として用いられる。かかる
ラジカル発生剤としては種々のものを用いることができ
るが、例えば、ベンゾイルパーオキシド、メチルエチル
ケトンパーオキシド4、クメンハイドロパーオキシ(・
、アゾビスイソブチロニトリル等の有機過酸化物やアブ
化合物を挙げることができる。
水酸基、ヒドロキシアルキル基、アシロキシ法、アルコ
キシ基、アルキルアミノ基、アミド基、ケトキシム基等
を反応性基として有する架橋性シリコーン樹脂の場合は
、雰囲気中の水分によって樹脂を架橋させることができ
る。
アミノアルキル基やカルボキシアルキル基、水酸基、ヒ
ドロキシアルキル基等を反応性基として有する場合は、
2官能以上のポリイソシアネートやエポキシ樹脂が硬化
剤として好適に用いられる。
ポリイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソ
シアネート、m−キシリレンジイソシアネート、4.4
″−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリテトラメ
チレングリコールジイソシアネート、ポリプロピレング
リシジルジイソシアネート等を用いることができる。
更に、アシロキシ基、アルコキシ基、ケトキシム基、ア
ルキルアミノ基、アミド基等を反応性基として有する架
橋性シリコーン樹脂は、多価アルコールによって容易に
架橋させることができる。
かかる多価アルコールとし7ては、例えば、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール
、ベンタンジオール、ヘキサンジオール、ジエチレング
リコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリ
コール、グリセリン等を挙げることができる。
上記多価アルコールのなかでも、グリセリンやトリエチ
レングリコールは、特に加熱を要せず、常温にて架橋性
シリコーン樹脂を架橋させることができるので、架橋剤
として有用である。これら多価アルコールは、所謂−成
型硬化性樹脂のように、架橋性シリコーン樹脂溶液に含
有させてもよいが、また、例えば、湿潤膜として得られ
た異方性膜に含浸させ、常温又は加熱下に加熱し、多孔
質支持膜中に多価アルコールを含有させたまま、水分を
除去し、これを乾燥膜として用いることもできる。
上記架橋性シリコーン樹脂の有機溶液を多孔質支持膜上
に接触させるに際して、樹脂が膜内部に浸透するとき、
これを架橋させた場合に、膜内部にも緻密な架橋シリコ
ーン樹脂が生成され、結果として緻密層の厚みが厚くな
る。従って、架橋性シリコーン樹脂は、用いる支持膜の
分画分子量と同等か若しくはこれよりも大きい平均分子
量を有することが好ましく、従って、用いる架橋性シリ
コーン樹脂は、用いる支持膜の分画分子量を考慮して、
上記条件を満足するように選ばれる。通常は、1000
0〜300000の平均分子量を有する架橋性シリコー
ン樹脂が好ましい。かかる平均分子量を有する架橋性シ
リコーン樹脂は、前記一般弐において、nが100〜4
000であるシリコーン樹脂に含まれる。また、上記平
均分子量は、CPC法によって求めることができる。
架橋性シリコーン樹脂の有機)容液を形成するための有
機溶剤は、特に制限されず、樹脂に応じて適宜に選ばれ
、例えば、脂肪族炭化水素溶剤、芳香族炭化水素溶剤、
アルコール系溶剤、カルボン酸系溶剤、エステル系溶剤
、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、ハロゲン化炭化水素
系溶剤等が用いられる。
このような有機溶剤に前記架橋性シリコーン樹脂を溶解
した比較的希薄な溶液を多孔質支持膜上、好ましくは、
異方性構造を有する多孔質支持膜の緻密層表面上に接触
させるが、実用的には、緻密層表面にシリコーン樹脂溶
液を塗布するか、又は緻密層表面を樹脂溶液に浸漬すれ
ばよい。また、スピンコード法によることもできる。こ
の後、溶剤に応じ、且つ、必要に応じて、適宜温度、例
えば、室温乃至約80 ’C程度の温度にて溶剤を除去
すると共に、前述したように、架橋剤、硬化剤又はラジ
カル重合開始剤の存在下、又は不存在下に架橋性シリコ
ーン樹脂を3次元的に架橋させる。
但し、架橋温度としては、必要に応じて、上記より高い
温度を採用してもよいのは勿論である。
このようにして多孔質支持膜上に形成される架橋シリコ
ーン樹脂からなる活性薄膜は、できる限り薄いことが望
ましい。即ち、前記したように、得られる複合膜のガス
透過流束は、実質的にこの活性薄膜の厚みによって支配
され、膜Mが薄いほどガス透過流束が大きくなるからで
ある。
従って、上記架橋性シリコーン樹脂の有機溶液は比較的
希薄であることが望ましく、通常は、樹脂濃度が0.0
1〜15重量%、好ましくは、0.1〜10重呈%とな
るように調製される。樹脂濃度が0.01重珊%よりも
小さいときは、形成される薄膜にピンホール等の膜欠陥
が生じやすいので好ましくなく、一方、15重量%より
も高いときは、形成される薄膜の厚みが大きずぎて、実
用、F、その透A’b%束が小さずぎるので好ましくな
い。
このようにして多孔質支持膜の表面上に形成される架橋
性シリコーン樹脂からなる活性薄膜は、その樹脂溶液の
濃度や緻密層上に形成された溶液の薄層の厚みにもよる
が、通常、0.05〜20μm、好ましくは、0.2〜
10μmの範囲の厚みを有する。この活性薄膜が余りに
薄い場合は、膜に欠陥が生じやすく、一方、余りに大き
いときは、活性薄膜のガス透過流束が実用上手さすぎる
からである。
また、このような架橋シリコーン樹脂薄膜に更に放射線
を照射して架橋密度を高めることができる。ここに、放
射線は、電離性放射線であれば、特に限定されないが、
例えば、電子線、中性子線、α線、β線、T線、紫外線
等を用いることができる。これらの放射線の照射線■は
、放射線の照射雰囲気の温度や圧力等によっても異なる
が、通常、1〜5 Q Mrad 、好ましくは3〜2
0Mradの範囲である。
このような放射線照射によって、薄膜を形成している架
橋シリコーン樹脂の側鎖にラジカルが発生し、かかるラ
ジカル分子が相互に架橋するために、架橋密度を一層増
大させることができ、かくして、機械的強度、耐有機溶
剤性、選択透過性を更に向−ヒさせることができる。
このようにして得られる選択透過性複合膜は、強度を付
与するために、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等からなる不織布にて裏打ちされていてもよい。
本発明の方法は、上述したような選択透過性複合膜に有
機溶剤蒸気を含有する気体混合物を接触させ、透過側の
有機溶剤蒸気分圧を供給側の有機溶剤蒸気分圧よりも低
くして、有機溶剤蒸気を選択的に膜を透過させ、かくし
て、膜の供給側には有機溶剤蒸気が除去され、又は有機
溶剤蒸気濃度が低減された気体混合物を得、透過側には
有機7容剤蒸気に冨む気体混合物を得、次いで、この膜
を透過し7た有機溶剤蒸気を必要に応して圧縮、冷却し
、凝縮させて、分離回収する。
膜を介しての透過側と供給側の有機溶剤蒸気の分圧差が
大きいほど、透過側において高濃度の有機溶剤蒸気を得
ることができる。必要に応じて、供給側では有機溶剤蒸
気を含む気体混合物を循環してもよい。通常は、供給側
を1気圧以上に加圧するが、更に、必要に応して、透過
側を1気圧以下に減圧してもよい。
本発明の方法によれば、選択透過性複合膜を透過した有
機溶剤蒸気を必要に応じて圧縮し、これを冷却し、凝縮
させることによって、これを分離する。ここに、有機溶
剤蒸気の冷却凝縮には、通常の冷却凝縮装置を用いるこ
とができる。より詳細には、有機溶剤蒸気が5°C以上
の温度で凝縮する場合は、凝縮器と冷凍機を組み合わせ
ればよく、有機溶剤蒸気が5°C以下の温度で凝縮する
場合は、水の凍結に対する対策として、有機溶剤蒸気を
圧縮して、氷点以上の温度で凝縮させる方法や、或いは
間欠的に融氷するデフロスト機構を組み込んだ低温凝縮
法、塩化リチウムや塩化カルシラl、水溶液に水分を吸
収させて、結氷を防ぐエア・シャワー式低温凝縮法等を
用いればよい。
更に、本発明の方法においては、必要に応じて、有m溶
剤蒸気を膜処理する際に、その前処理又は後処理として
、佇lli!溶剤蒸気を含む気体混合物を活性炭等を用
いる吸着式溶剤回収に付してもよい。
この吸着法においては、装置は、流動式、固定床式、い
ずれでもよく、また、活性炭等に吸着剤に吸着された有
機溶剤蒸気の脱存も、空気や水蒸気等を用いる等、適宜
に選べばよい。
本発明の方法によれば、通常、O,OO5〜50容量%
程度の有機溶剤蒸気を含有する気体混合物を選択透過性
複合膜による処理及び冷却凝縮処理を行なって、有機溶
剤蒸気を分離回収するが、例えば、有機溶剤蒸気濃度が
1〜2容世%程度の気体混合物を処理することによって
、選択透過性複合膜の透過側に杓30〜50容量%に濃
縮し、冷却凝縮によって液体として分離することができ
る。
本発明の方法においては、用いる選択透過性透過膜の形
態や、従って、膜モジュールの形態としては、通常、シ
ート状の膜を巻回して内蔵させた所謂スパイラル型膜モ
ジュールが好ましく用いられる。しかし、本発明の方法
においては、膜やモジュールの形態は何ら限定されるも
のではなく、例えば、中空糸状膜を備えた膜モジュール
や、その他の構造形態のモジュールも用いることができ
る。
溌」b先凱里 本発明の方法によれば、通常、冷却凝縮のみによっては
回収することが困難である低濃度の有機溶剤蒸気を含む
気体混合物からその有機溶剤蒸気を効率的に分離回収す
ることができ、更に、有機溶剤蒸気の膜処理の前処理又
は後処理として活性炭等の適宜の吸着剤を用いる吸着式
溶剤回収を併用することによ・つて、−層、効率的且つ
経済的に有機溶剤蒸気を分離回収することができる。
本発明の方法は、有機7容剤蒸気を0.005〜50容
量%程度含む気体混合物から有機溶剤蒸気を分離回収す
るのに好適に用いられるが、特に、5〜50容量%程度
の高濃度の有機溶剤蒸気を含有する気体混合物からの上
記有+j9.溶剤蒸気の分離に好適である。
スー施炎 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこ
れら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1 繰り返し単位が であるポリイミド(極限粘度〔η〕は0.75 dl/
g)22重量%とジエチレングリコール22重量%とを
含むN−メチル−2−ピロリドン溶液を用いで、特開昭
55−152507号公報に記載されている方法に従っ
て、常法の相転換法によって、厚さ200μm、分画分
子ff120000の異方性構造を有する限外濾過膜を
調製した。
次に、特開昭61−248732号公報に記載されてい
る方法に従って、上記ポリイミド限外濾過股上に架橋シ
リコーン樹脂からなる活性薄膜を備えて選択透過性複合
膜を調製した。
即ち、反応性基としてケトキシムを有し、平均分子量が
69000であるオルガノポリシロキサン(東芝シリコ
ーン■製5H−780)5.4重量部を酢酸エチル10
01景部に溶解させて、シリコーン樹脂溶液を調製した
別に、前記ポリイミド限外濾過膜を40%グリセリン水
溶液に室温にて24時間浸漬した後、30°Cの乾燥器
内で乾燥して、乾燥ポリイミド膜を得た。この乾燥膜の
緻密層上に室温にて上記架橋性シリコーン樹脂の溶液を
アプリケータにて厚さ45μmにて均一に塗布した。
この塗膜から室温で酢酸エチルを蒸発連敗させた後、室
温で24時間放置することによって、架橋性シリコーン
樹脂を架橋させて、ポリイミド膜の緻密層上に厚さ約1
μmの架橋シリコーン樹脂からなる活性薄膜を有する選
択透過性複合膜を調製した。
上記選択透過性複合膜を膜面積4 r+(のスパイラル
・モジュールに市み込み、このモジュールに塩化メチレ
ン40容量%を含む空気を5ONnf/時にて供給し、
供給側800Torr、透過側80Torrで膜処理し
た。この結果、透過側に2.2 N ni 7時の割合
にて塩化メチレンが81容量%に濃縮された空気を得た
次いで、この空気を5°Cまで冷却して、はぼ純水な塩
化メチレンを得た。一連の1回処理の回収率は88%で
あった。
実施例2 実施例1と同じ膜モジュールを用いて、フロン113を
300ppmにて含む空気を処理した。膜処理の前処理
として、活性炭吸着装置を用いて、フロン113の濃度
を2.0容量%まで濃縮した。
上記モジュールに上記フロン含有空気を2Nr+?/時
にて供給し、供給側800Torr、透過側80Tor
rで膜処理した。この結果、0.15Nrrf、7時の
割合にてフロンが25容量%に濃縮された空気を得た。
次いで、この空気を5kg/calまで圧縮し、4°C
まで冷却して、はぼ純水なフロンを得た。一連の1回処
理の回収率は90%であった。
実施例3 繰り返し単位が である芳香族ポリスルホン(ユニオン・カーバイド社製
P−3500)20重量部をN、N−ジメチルホルムア
ミド80重量部に120°Cにて溶解させ、これを用い
て、通常の相転換法によって、分画分子量50000、
厚さ200μmの限外濾過膜を調製し、この限外濾過膜
を30°Cで乾燥させて乾燥膜を得、これを支持膜とし
た。
イソオクタン90重量部、反応性基としてビニル基を有
する架橋性ポリジメチルシロキサンのプレポリマー(ゼ
ネラル・エレクトリック社製RTV−615)10重量
部及び架橋剤1重量部からなる溶液を70°Cで7時間
加熱して、シリコーン樹脂溶液を調製した後、これをイ
ソオクタンで希釈して、樹脂濃度1.8重尾%の溶液と
した。
前記支持膜の緻密層上に上記架橋性シリコーン樹脂溶液
をディッピング法にて均一に塗布した。
この塗膜を120 ’Cの温度に加熱して、塗膜からイ
ソオクタンを蒸発連敗させた後、室温で24時間放置し
て、支持膜の緻密層上に厚さ約1μmの架橋シリコーン
樹脂からなる活性薄膜を有する選択透過性複合膜を調製
した。
上記選択透過性複合膜を膜面積4 rrfのスパイラル
・モジュールに組み込み、このモジュールに1リクロ口
エチレン0.5容量%を含む空気を5 N ni/時に
て供給し、供給側800 Torr、透過側80Tor
rで膜処理した。この結果、トリクロロエチレンが17
容世%に濃縮された空気をO,l 4 NiF2時の割
合にて得た。
次いで、この空気を10°Cまで冷却して、はぼ純水な
トリクロロエチレンを得た。一連の1回処理の回収率は
76%であった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)多孔質支持膜上にシリコーン樹脂が架橋されてな
    る活性薄膜が形成された選択透過性複合膜に有機溶剤蒸
    気を含む気体混合物を接触させ、有機溶剤蒸気を選択的
    に上記膜を透過させ、次いで、冷却し、凝縮させて、こ
    れを分離することを特徴とする有機溶剤蒸気を含む気体
    混合物からの有機溶剤蒸気の分離回収方法。
  2. (2)気体混合物を選択透過性複合膜に接触させる前又
    は後処理として、気体混合物を吸着剤で処理して、気体
    混合物中の有機溶剤蒸気の濃度を高めることを特徴とす
    る請求項第1項記載の有機溶剤蒸気の分離回収方法。
  3. (3)多孔質支持膜がポリイミド又はポリスルホンから
    なることを特徴とする請求項第1項記載の有機溶剤蒸気
    の分離回収方法。
  4. (4)気体混合物が0.005〜50容量%の有機溶剤
    蒸気を含有することを特徴とする請求項第1項記載の有
    機溶剤蒸気の分離回収方法。
JP29703688A 1988-11-24 1988-11-24 有機溶剤蒸気の分離回収方法 Pending JPH02144118A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29703688A JPH02144118A (ja) 1988-11-24 1988-11-24 有機溶剤蒸気の分離回収方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29703688A JPH02144118A (ja) 1988-11-24 1988-11-24 有機溶剤蒸気の分離回収方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02144118A true JPH02144118A (ja) 1990-06-01

Family

ID=17841389

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29703688A Pending JPH02144118A (ja) 1988-11-24 1988-11-24 有機溶剤蒸気の分離回収方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02144118A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05227A (ja) * 1991-06-25 1993-01-08 Kikkoman Corp エタノールの分離濃縮法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6094106A (ja) * 1983-10-27 1985-05-27 Nitto Electric Ind Co Ltd 複合膜の製造方法
JPS61103505A (ja) * 1984-10-29 1986-05-22 Nitto Electric Ind Co Ltd 複合半透膜の製造方法
JPS61103506A (ja) * 1984-10-29 1986-05-22 Nitto Electric Ind Co Ltd 複合半透膜の製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6094106A (ja) * 1983-10-27 1985-05-27 Nitto Electric Ind Co Ltd 複合膜の製造方法
JPS61103505A (ja) * 1984-10-29 1986-05-22 Nitto Electric Ind Co Ltd 複合半透膜の製造方法
JPS61103506A (ja) * 1984-10-29 1986-05-22 Nitto Electric Ind Co Ltd 複合半透膜の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05227A (ja) * 1991-06-25 1993-01-08 Kikkoman Corp エタノールの分離濃縮法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2560944B2 (ja) 複合半透膜の製造方法
JP6316779B2 (ja) ガス分離膜、ガス分離膜の製造方法、ガス分離膜モジュール及びガス分離装置
Liu et al. Preparation of hollow fiber poly (ether block amide)/polysulfone composite membranes for separation of carbon dioxide from nitrogen
US3992495A (en) Method of manufacturing a semipermeable membrane from a water-soluble polymeric resin
US20030070545A1 (en) Chemical modification of polyimides
JPH05123385A (ja) 工業用滅菌装置からの放出物を減少させる方法
JP6996299B2 (ja) ガス分離膜、ガス分離膜エレメント及びガス分離方法
WO2015046141A1 (ja) ガス分離膜およびガス分離膜の製造方法ならびにガス分離膜モジュール
JPH0323208B2 (ja)
US4659590A (en) Pervaporation separation of ethanol-water mixtures using polyethylenimine composite membranes
CA1258604A (en) Liquid membrane
JPH02144118A (ja) 有機溶剤蒸気の分離回収方法
Himma et al. Surface engineering of polymer membrane for air separation
GB2174619A (en) Composite separation membranes
JPH01236918A (ja) 有機溶剤蒸気の分離回収方法
JPH0248529B2 (ja)
JPS62140608A (ja) 複合半透膜、その製造方法及び水溶液の処理方法
JPH02184329A (ja) 有機溶剤蒸気の分離方法
JPS6028803A (ja) 選択性透過膜及びその製造方法
JP2001293340A (ja) 酸性ガス用透過分離膜
JP3588886B2 (ja) 複合逆浸透膜の製造方法及びその装置
JPH07236822A (ja) 表面改質ポリイミド系樹脂気体分離膜及びその製造方法
JP3536501B2 (ja) 複合半透膜の製造方法及びその装置
KR101716045B1 (ko) 투과유량 특성이 우수한 폴리아미드계 수처리 분리막의 제조 방법 및 상기 제조 방법으로 제조된 수처리 분리막
JPH0235922A (ja) 膜を用いるメタンの濃縮分離方法