JPH0248521Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は混合水栓まわりの点検、修理が可能な
ように点検口が穿設された浴室ユニツトの点検口
構造に関するものである。

〔背景技術〕

従来、この種の浴室ユニツトとしては第５図に
示すものがあり、一般的には浴槽１ａ部分の縁１
ｂが側壁１ｃと連結するコーナ部分を幅広にして
混合水栓２を配設し、この混合水栓２の下方の浴
槽１ａの側壁１ｄとつながつた側壁１ｅに点検口
３を開口してある。そして、点検口３の内側縁部
には第６図に示すように補強合板５を取着してあ
り、点検口用蓋４の取付部を形成している。ここ
で、この浴室ユニツトの材質はプラスチツク
（FRP製）であるので、点検口用蓋４もプラスチ
ツク（FRPあるいはABS製）にて形成して、見
栄えを良くしてある。そしてこの点検口用蓋４は
第６図に示すように内周縁にパツキン７が貼着さ
されており、補強合板５が取着された側壁１ｅに
数本の固定ねじ６にて固定する。ここで、上記パ
ツキン７は点検口３内に水が入らないようにする
ものである。

しかし、上述の従来例においては点検口３を覆
う点検口用蓋４が浴槽１ａの側壁１ｅより出つ張
つており、さらに固定ねじ６を点検口用蓋４表面
よりねじ止めしてあるため、固定ねじ６の頭が目
に付き易く、外観上見苦しいものであり、またパ
ツキン７が点検口用蓋４の内周縁に貼着されてい
るものの、点検口用蓋４の取付方法が悪かつた
り、点検口用蓋４の着脱が頻繁に行なわれたりす
ると、水漏れが発生する可能性がある。

〔考案の目的〕

本考案は上述の点に鑑みて為されたものであ
り、その目的とするところは、外観が良く防水性
の優れた浴室ユニツトの点検口構造を提供するこ
とにある。

〔考案の開示〕

（構成） 本考案は、水栓の下方の側壁に凹所を設けると
ともに該凹所内に点検口が穿設された浴室ユニツ
ト本体と、上記点検口を覆うように凹所内に取着
され内周縁にパツキンが貼着された中蓋と、内周
縁上部にパツキンが貼着され上記中蓋を覆うよう
に凹所内に取着された状態で表面が側壁と面一と
なる外蓋とを備え、上記外蓋の上下部の一方ある
いは両方を一段へこませて固定具の取付部を形成
し、点検口用蓋を２重の蓋とし、両蓋にパツキン
を貼着して点検口内への防水効果を向上し、外蓋
を凹所内に取着した状態で外蓋の表面が側壁と面
一となるようにして点検口部分の違和感をなくす
とともに、外蓋の固定用の固定具を取り付ける外
蓋部分を一段へこませることで、上方から固定具
が見えにくいようにして外観を良くするものであ
る。（実施例１） 第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示す図
であり、本実施例は水栓２の下方の側壁１ｅに凹
所１ｆを設けるとともに該凹所１ｆ内に点検口３
が穿設された浴室ユニツト本体１と、上記点検口
３を覆うように凹所１ｆ内に取着され内周縁にパ
ツキン７が貼着された中蓋９と、内周縁上部にパ
ツキン７が貼着され上記中蓋９を覆うように凹所
１ｆ内に取着された状態で表面が側壁１ｅと面一
となる外蓋８とを備え、上記外蓋８の上下部の一
方あるいは両方を一段へこませて固定ねじ６等の
固定具の取付部１３を形成したものである。さら
に詳しくは次のようになつている。浴槽１ａの側
壁１ｄは浴槽１ａの縁１ｂ面より幾分下方までは
膨出させず、この部分より下を５mm程度膨出して
あり、この側壁１ｄと連続するように側壁１ｅも
外蓋８を取着する以外の部分を上方が開口したコ
字型に膨出してある。この外蓋８が取着される部
分が凹所１ｆであり、この凹所１ｆは抜き勾配が
零となるようにしてある。そして、この凹所１ｆ
内の点検口３の外周には中蓋９を取着する固定ね
じ６用のポツプナツト１０が複数箇所に埋め込ま
れ、さらにこの点検口３の上部には引掛金具１１
がねじ止めされている。この引掛金具１１の形状
は略Ｚ字型に形成し、側壁１ｅに下片をねじ止め
したとき上片と側壁１ｅとの間に間〓が生じる形
状を呈している。また外蓋８は下部を表面より一
段へこませて固定ねじ６にて側壁１ｅに固定する
取付部１３を形成し、上部の内面には側壁１ｅに
取着された引掛金具１１と側壁１ｅとの間〓に係
止するように形成された引掛金具１２が接着等に
より取着され、さらに内周縁上部にはパツキン７
が貼着されている。上述の構成の本実施例の取付
は次のようになる。まず点検口３に従来例にて説
明したと略同様にして中蓋９を固定ねじ６にて取
り付け、次に外蓋８の引掛金具１２を引掛金具１
１の間〓に係止して外蓋８の仮止めを行い、取付
部１３に化粧ねじ等の固定ねじ６をねじ止めする
ことにより、外蓋８を側壁１ｅに固定するもので
ある。上述のようにして中蓋９及び外蓋８を側壁
１ｅに取り付けた後の状態は第２図に示すように
なり、外蓋８の表面が側壁１ｅの膨出部の表面と
面一となり、さらに浴槽１ａの側壁１ｄの膨出部
の表面とも連続したようになつているため、従来
例のように点検口用蓋４のみが出つ張らず外観が
良く、また外蓋８の上部は引掛金具１１，１２を
用いているため、固定ねじ６止めにより固定ねじ
６の頭が外側に露出することがないとともに、外
蓋８の取付部１３を表面より１段へこませて形成
しているため、上方からは固定ねじ６が見えにく
く、固定ねじ６による外観の低下することも防止
できる。ここで取付部１３は引掛金具１１，１２
を係止あるいは取り外すとき手で持つ部分とな
る。

（実施例２） 第４図は本考案の他の実施例を示す図であり、
浴槽１ａの縁１ｂから側壁１ｄ及び側壁１ｅに亘
つて人造大理石１４を取着し、浴槽１ａの外観を
向上させたものである。本実施例では人造大理石
１４の側壁１ｅにまたがつた部分には人造大理石
１４の厚みにより段差が生じるので、外蓋８′の
上下部をともにへこませて固定ねじ６用の取付部
１３を形成し、上部取付部１３の内周縁のみにパ
ツキン７を貼着している。この場合には人造大理
石１４と側壁１ｅとの段差部にて上部取付部１３
の固定ねじ６が上方より見えにくいため、外観が
悪くならないものである。尚人造大理石１４を取
着したものでも、実施例１に示す構成としても良
いことは言うまでもない。

〔考案の効果〕

本考案は上述のように、水栓の下方の側壁に凹
所を設けるとともに該凹所内に点検口が穿設され
た浴室ユニツト本体と、上記点検口を覆うように
凹所内に取着され内周縁にパツキンが貼着された
中蓋と、内周縁上部にパツキンが貼着され上記中
蓋を覆うように凹所内に取着された状態で表面が
側壁と面一となる外蓋とを備え、上記外蓋の上下
部の一方あるいは両方を一段へこませて固定具の
取付部を形成しているので、点検口を覆う蓋を２
重とし両蓋にパツキンを貼着することで中蓋のパ
ツキンに何等かの支障が生じ水漏れが起こる状態
となつても外蓋のパツキンにて点検口内へ水が入
るのを防止することができ、また外蓋を凹所内に
取着した状態で外蓋の表面が側壁と一面となるよ
うにしていることで、外蓋が出つ張つたりして違
和感を与えることがないとともに、外蓋の固定用
の固定具を取り付ける取付部を外蓋表面より１段
へこませてあることで、上方から固定具が見えに
くくなることにより、外観が良くなる効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す要部断面図、
第２図は同上の全体の斜視図、第３図は同上の取
付説明図、第４図は本考案の他の実施例を示す要
部断面図、第５図は従来例の全体の斜視図、第６
図は同上の要部断面図である。 １は浴室ユニツト本体、２は混合水栓、３は点
検口、７はパツキン、８は中蓋、９は外蓋、１
１，１２は引掛金具、１３は取付部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水栓の下方の側壁に凹所を設けるとともに該凹
   所内に点検口が穿設された浴室ユニツト本体と、
   上記点検口を覆うように凹所内に取着され内周縁
   にパツキンが貼着された中蓋と、内周縁上部にパ
   ツキンが貼着され上記中蓋を覆うように凹所内に
   取着された状態で表面が側壁と面一となる外蓋と
   を備え、上記外蓋の上下部の一方あるいは両方を
   一段へこませて固定具の取付部を形成して成る浴
   室ユニツトの点検口構造。