JP2000054444A - 点検口蓋の固定構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、水密性の良い剛性のある点
検口蓋の構造を提供するものである。 【解決手段】 防水パン３０の立ち上がり壁の一部に凹
部３０ａが成形され、該凹部３０ａの略中央に点検口２
０が穿孔され、該点検口２０を覆って該凹部３０ａの外
周にネジ１３で固定され、外周縁に嵌合片１１ａを有す
る点検口中蓋１１と、前記点検口中蓋１１を覆って前記
点検口中蓋１１の嵌合片１１ａと嵌合して前記点検口中
蓋１１に取り付けられる点検口外蓋１５とからなる点検
口蓋１０の固定構造であって、前記点検口中蓋１１のネ
ジ固定部が凸状の台座１２で形成され、台座１２の上部
でネジ孔外周付近に堤１２ａが設けられていることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、防水パンの立ち上
がり壁に開口された点検口を覆う中蓋、外蓋からなる点
検口蓋の固定構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、浴室ユニットの床部は防水パンで
一体成形された構造となっている。防水パンには洗い場
と防水パンの開口枠に浴槽が設置されている。浴室ユニ
ットの排水は防水パンの下部と建物床面との空間が利用
されている。そのために、防水パンには点検作業等の必
要性から点検口が設けられている。点検口は、浴槽と洗
い場を仕切る防水パンの側面の一部に開口されている。

【０００３】点検口中蓋は、平板に孔を開けシール材の
付いたネジで点検口を覆って固定していた。この場合平
板からなる点検口中蓋をネジで締め付けて締め付け圧力
を均一にしている。それでもネジ止めでは固定箇所のみ
に締め付け圧がかかり固定箇所に凹みが生じ、均一な締
め付け圧力では押さえにくい。又、凹んでいる為に蓋上
部からの垂れ落ちる水がネジ部に集まるようになり易す
かった。それ故にネジ部のシールが甘いとそこから水が
防水パン内部へ浸入して水漏れの原因になっていた。こ
のように、点検口中蓋が平板で垂直平面である為に垂れ
落ちる水がネジ部に伝わり易い状態になっている。

【０００４】特開平９−５６６２３号公報記載されてい
る浴槽の点検口二重蓋構造では、浴槽のエプロン部に点
検口を配設し、該点検口を内蓋、外蓋の二重蓋で覆うよ
うにした浴槽の点検口構造において、内蓋は、前記点検
口を閉塞して該点検口周辺部に平板状に止着されてい
る。そして、外蓋を前記内蓋に対して一辺を揺動自在に
係止し、対向する他辺を点検口、内蓋の一方に係脱自在
に係止するように点検口の構造を二重にしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記のように、防水パ
ンの立ち上がり壁凹部にネジで固定すると、点検口中蓋
のねじ部付近に凹みが生じ、点検口中蓋を均一圧力で締
め付け固定できないと言った問題と、点検口中蓋の凹ん
だネジ固定部に防水パン壁面よりの垂れ落ちた水が集ま
り防水パンの外部である点検口内部に水が漏れると言っ
た問題があった。

【０００６】本発明は、上記のこのような問題点に着眼
してなされたものであり、その目的は、水密性の良い剛
性のある点検口蓋の構造を提供するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の本発明の
点検口蓋の固定構造は、防水パンの立ち上がり壁の一部
に凹部が成形され、該凹部の略中央に点検口が穿孔さ
れ、該点検口を覆って該凹部の外周にネジ固定され、外
周縁に嵌合片を有する点検口中蓋と、前記点検口中蓋を
覆って前記点検口中蓋の嵌合片と嵌合して前記点検口中
蓋に取り付けられる点検口外蓋とからなる点検口蓋の固
定構造であって、前記点検口中蓋のネジ固定部が凸状の
台座で形成され、台座の上部でネジ孔外周付近に堤が設
けられているものである。

【０００８】

【作用】本発明の点検口蓋の固定構造は、点検口中蓋の
ネジ固定部が凸状の台座で形成されているので、点検口
中蓋のネジ固定部の剛性が増して、ネジ固定部がネジ止
めで凹まないようにすることができ、点検口中蓋を周囲
壁に水密に止着しているので、水漏れのない点検口中蓋
とすることができる。更に、凸状の台座の上部でネジ孔
外周付近に堤が設けられているので、点検口中蓋付近に
垂れてくる水滴がネジ孔に浸入するのを防止することが
できる。更に又、点検口外蓋は、点検口中蓋の嵌合片と
容易に嵌合固定することができるので、取り付け取り外
しの容易な点検口外蓋とすることができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図１は、本発明の浴室ユニットの
防水パンの立ち上がり壁に設けられた点検口蓋の一例の
説明図であり、図１の（イ）図は、点検口蓋の平面図で
あり、図１（ロ）は、点検口蓋の断面図であり、図２
は、防水パンの一壁面の設けられて点検口の設置位置を
示す斜視図であり、図３（イ）は点検口中蓋の平面図で
あり、図３（ロ）は点検口中蓋の断面図であり、図４は
点検口中蓋の凸状の台座に説明図である。

【００１０】図２に示すように、浴室ユニットの床部を
形成する防水パン３０は、浴室ユニットの浴槽４０と洗
い場３１を仕切るとともに、その防水パン３０の上端の
鍔部には浴槽４０の縁部が載置されている。そして、防
水パン３０の一部には、洗い場３１側に面する凹部３０
ａが成形されている。その凹部３０ａの中央部には給
水、給湯配管等の保全点検の為に、矩形に点検口２０が
穿孔されている。そして、点検口２０を覆って点検口蓋
１０が設けられている。点検口蓋１０は、点検口２０を
覆った点検口中蓋１１と、点検口中蓋１１に嵌合して点
検口中蓋の外面を覆った点検口外蓋１５とから構成され
ている。

【００１１】図１（イ）に示すように、点検口中蓋１１
は、凹部１１ｃを洗い場側にし、点検口２０の外周にネ
ジ固定される。点検口中蓋１１の中央部の凹部１１ｃは
外形が点検口２０の内径寸法よりやや小さめになって、
点検口中蓋１１を点検口２０に取り付ける時には、凹部
１１ｃの外面は点検口２０の内部に挿入された状態とな
る。その為に点検口１１の内周面に係止できるので、点
検口２０の周囲壁に点検口中蓋１１をネジ固定する際の
位置合わせが容易にできる。点検口中蓋１１は、点検口
１１を覆って、防水材（不図示）を介在させて点検口２
０周囲壁にネジ１３で固定されている。

【００１２】防水材は環状に形成され、点検口中蓋１１
の内面外周に取り付けられようになされている。そし
て、防水材は、点検口中蓋１１と点検口２０周囲壁の間
に介在されて、水密に固定されている。点検口中蓋１１
はＡＢＳ樹脂製からなり、台座１２、堤１２ａとは一体
で成形されている。

【００１３】点検口中蓋１１は、図３（ロ）に示すよう
に、中央部を凹ませて凹部１１ｃが形成されている。そ
して、外周端には、凸状をした台座１２が点在して設け
られている。台座１２は、隆起して点検口中蓋１１のネ
ジ孔付近に設けられて、ネジ固定部を形成している。台
座１２の中央部にはネジ孔１１ｂが穿孔されている。
又、図４に示す様に、台座１２の上部でネジ孔１１ｂの
外周付近には、堤１２ａが設けられている。堤１２ａ
は、図３（ロ）の様に、ネジ孔１１ｂの周りに突起状に
形成されている。

【００１４】図３（イ）に示す様に、嵌合片１１ａに
は、点検口中蓋１１の外周端に設けられている。嵌合片
１１ａの外側面が点検口外蓋１５の内側面と嵌合できる
ようになされている。点検口外蓋１５は、図１（イ）の
様に、外形が略矩形をして、矩形の外周端が折り曲げら
れて、点検口１１のある凹部１０ａを覆うように点検口
中蓋１１に嵌合して嵌め込まれている。点検口外蓋１５
は、ＦＲＰで成形されている。即ち、嵌合は点検口外蓋
１５の折り曲げられた外周端の裏面を点検口中蓋１１に
向けて、点検口中蓋１１の嵌合片１１ａに点検口外蓋１
５の内側面を嵌め込むように成されている。点検口外蓋
１５の表面は、防水パン３０の壁面と段差なく面一にな
され、且つ平滑な平面になされている。

【００１５】以上の様に、点検口中蓋１１のネジ固定部
が凸状の台座１２で形成されているので、点検口中蓋１
１のネジ固定部の剛性を増すことができる。そのため
に、点検口中蓋１１をネジ１３で止めて防水パン３０の
凹部３０ａに締め付けてもねじ固定部が締め付け圧力で
凹まないようにすることがでる。このように、点検口中
蓋１１を防水パン３０の凹部３０ａに水密に止着でき、
水漏れのない点検口中蓋１１とすることができる。更
に、凸状の台座１２の上部でネジ孔１１ｂ外周付近に堤
１２ａが設けられているので、点検口中蓋１１付近に垂
れてくる水滴がネジ孔１１ｂに浸入するのを防止するこ
とができる。更に又、点検口外蓋１５は、点検口中蓋１
１の嵌合片１１ａと容易に嵌合固定することができるの
で、取り付け取り外しの容易な点検口外蓋１５とするこ
とができる。

【００１６】

【発明の効果】本発明の点検口蓋の固定構造は、上記の
ように、点検口中蓋のネジ固定部の剛性が増して、ネジ
固定部がネジ止めで凹まないようにすることができ、水
漏れのない点検口中蓋とすることができる。更に、凸状
の台座の上部でネジ孔外周付近に堤が設けられているの
で、点検口中蓋付近に垂れてくる水滴がネジ孔に浸入す
るのを防止することができ、点検口中蓋の嵌合片と容易
に嵌合固定することができる点検口蓋の固定構造とする
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の浴室ユニットの防水パンの立ち上がり
壁に設けられた点検口蓋の一例の説明図であり、図１の
（イ）図は、点検口蓋の平面図であり、図１（ロ）は、
点検口蓋の断面図である。

【図２】防水パンの一壁面の設けられて点検口の設置位
置を示す斜視図である。

【図３】図３（イ）は点検口中蓋の平面図であり、図３
（ロ）は点検口中蓋の断面図である。

【図４】図４は点検口中蓋の凸状の台座に説明図であ
る。

【符号の説明】

１０ 点検口蓋 １１ 点検口中蓋 １１ａ 嵌合片 １１ｂ ネジ孔 １１ｃ 凹部 １２ 台座 １２ａ 堤 １２ｃ 固定部 １３ ネジ １４ ネジ固定部 １５ 点検口外蓋 ２０ 外蓋内側面 ３０ 防水パン壁面 ３１ 洗い場 ４０ 浴槽

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 防水パンの立ち上がり壁の一部に凹部が
   成形され、該凹部の略中央に点検口が穿孔され、該点検
   口を覆って該凹部の外周にネジで固定され、外周縁に嵌
   合片を有する点検口中蓋と、前記点検口中蓋を覆って前
   記点検口中蓋の嵌合片と嵌合して前記点検口中蓋に取り
   付けられる点検口外蓋とからなる点検口蓋の固定構造で
   あって、前記点検口中蓋のネジ固定部が凸状の台座で形
   成され、台座の上部でネジ孔外周付近に堤が設けられて
   いることを特徴とする点検口蓋の固定構造。