JPH0248167B2 - - Google Patents

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JPH0248167B2
JPH0248167B2 JP59170736A JP17073684A JPH0248167B2 JP H0248167 B2 JPH0248167 B2 JP H0248167B2 JP 59170736 A JP59170736 A JP 59170736A JP 17073684 A JP17073684 A JP 17073684A JP H0248167 B2 JPH0248167 B2 JP H0248167B2
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JP
Japan
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molecular weight
polyurethane resin
mol
group
carbon atoms
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JP59170736A
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Tsuyoshi Hachitsuka
Yoshiichi Kodera
Yutaka Mizumura
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は塗料、インキ、記録材料分野等で利用
可能なポリウレタン樹脂に関するものであり、更
に詳しくは微細な無機粉末に対して、優れた分散
性と保存安定性とを有し、各種被着剤に対しても
優れた密着性を有するポリウレタン樹脂の製造法
に関する。 (従来の技術) 従来よりポリウレタン樹脂はバイダー、塗料、
接着剤等の用途で巾広く用いられているが、塗料
分野で使用される場合、無機粉末の分散性が低
く、その改良が求められている。しかも最近の電
子産業分野での技術革新は、より高性能の塗料、
コーテイング剤を求めており、導電性、絶縁性、
耐食性、耐湿性等でより高い性能が求められてい
る。更に電子産業分野では小型化が進み、コーテ
イングの厚みも当然数μ程度の薄膜で塗布できる
ことが求められており、そのため無機粉末はより
微細な方向へと開発が進んでいる。 従来よりポリウレタン樹脂は無機粉末に対して
ぬれ性が悪く、分散性が悪いと言われていたが、
無機粉末が微細化し、分散が困難になるに従い、
高い機能が要求される分野でのポリウレタン樹脂
の使用は極めて困難な状況になつてきていた。 一方、ポリウレタン樹脂の分散性を改良する試
みとしては、特公昭58−41565号公報、特開昭57
−92422号公報等、−SO3Na基等の極性基の導入
が提案されているが、磁性粒子等に対する分散性
は保れているが、反面酸化チタン、炭酸カルシウ
ム等への分散性は充分なものとはいえない。又耐
湿性、密着性といつた性能についても充分なもの
とはいえず、その改良が求められていた。 (発明の解決しようとする問題点) 本発明者等はこうした事情に鑑み、広い分野で
各種の無機粉末に対して優れた分散性を有し、優
れた保存安定性、耐湿性を有するポリウレタン樹
脂について鋭意研究を行つた結果本発明に到達し
た。 (問題点を解決するための手段) すなわち本発明は、分子量500〜5000のポリエ
ステルジオール(A)、分子量500未満の鎖延長剤(B)
およびポリイソシアネート(C)を反応させ、分子量
6000〜40000のポリウレタン樹脂を製造する方法
において、分子量500〜5000のポリエステルジオ
ール(A)の少くとも1種は、分子中に下記一般式
()から()で示される燐化物の少くとも1
成分を全ジカルボン酸成分又はグリコール成分に
対し、0.1〜20モル%共重合させたポリエステル
ジオールであることを特徴とするポリウレタン樹
脂の製造法。 〔一般式()〜()において、X、Yはエス
テル形成性官能基、R1は炭素原子数3〜10の炭
化水素基、Mはアルカリ金属、水素又は炭素原子
数1〜4のアルキル基、R2は炭素原子数1〜12
のアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基
を示す。アリール基はハロゲン原子、ヒドロキシ
ル基、−OM′(M′はアルカリ金属を示す)、アミノ
基が結合したものでも良い。R3、R4は炭素原子
数2〜4のアルキレン基を示す。〕 本発明に使用される分子量500〜5000のポリエ
ステルジオール(A)のジカルボン酸成分としては、
テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、
1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸、4,4′−ジフエニルジカル
ボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等の
芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジ
カルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン
酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂
環族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、
セバシル酸、ドデカンジオン酸、等の脂肪族ジカ
ルボン酸を挙げることができる。またp−ヒドロ
キシ安息香酸のようなヒドロキシカルボン酸も性
能を損なわない範囲で使用することができる。 また、グリコール成分としては、ネオペンチル
グリコールのほかにエチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,4−ヘキサンジオール等の脂肪族グリ
コール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
1,4−シクロヘキサンジオール等の脂環族ジオ
ール、キシリレングリコール、ビスフエノールA
のエチレンオキサイド付加物、あるいはプロピレ
ンオキサイド付加物等の芳香環含有グリコール等
を挙げることができる。 本発明に使用される分子量500〜5000のポリエ
ステルジオール(A)のジカルボン酸成分の50モル%
以上は、芳香族ジカルボン酸であることが好まし
く、更に芳香族ジカルボン酸のうち、50モル%以
上がイソフタル酸であることがより好ましい。一
方、グリコール成分についても全グリコールのう
ち、ネオペンチルグリコールが25モル%以上であ
ることが好ましい。 本発明に使用される分子量500〜5000のポリエ
ステルジオール(A)は主に、ジカルボン酸とグリコ
ールより構成されるが、必要により、トリメリツ
ト酸、ピロメリツト酸等の3官能以上のポリオー
ル成分あるいはジメチロールプロピオン酸等の3
官能以上のポリヒドロキシカルボン酸を性能の損
なわない範囲内で、望ましくは全ジカルボン酸成
分あるいは全グリコール成分に対し7モル%以下
の範囲で使用することができる。 本発明を特徴づける燐化合物は一般式()〜
()で示すことができるが、具体例としては、
以下のものを挙げることができる。 一般式()で示されるものとしては、2,3
−ジヒドロキシプロピル−フエニル亜ホスホン酸
ナトリウム、2,3−ジヒドロキシプロピル−フ
エニル亜ホスフオン酸カリウム、2,3−ジヒド
ロキシプロピル−エチル亜ホスフオン酸ナトリウ
ム、2,3−ジヒドロキシプロピル−フエニル亜
ホスフオン酸、2,3−ジカルボキシプロピル−
フエニル亜ホスフオン酸ナトリウム等を挙げるこ
とができる。 一般式()で示されるものとしては2,3−
ジヒドロキシプロピル−フエニルホスフオン酸ナ
トリウム、2,3−ジヒドロキシプロピル−フエ
ニルホスフオン酸カリウム、2,3−ジヒドロキ
シプロピル−エチルホスフオン酸ナトリウム、
2,3−ジヒドロキシプロピル−フエニルホスフ
オン酸、2,3−ジカルボキシプロピル−ホスフ
オン酸ナトリウム、2,3−ジカルボキシプロピ
ル−フエニルホスフオン酸カリウム、2,3−ジ
カルボキシプロピル−フエニルホスフオン酸、
2,3−ジカルボキシプロピル−2−ヒドロキシ
フエニルホスフオン酸、2,3−ジカルボキシプ
ロピル−2−ナトリウムオキシフエニルホスフオ
ン酸ナトリウム等を挙げることができる。 一般式()で示されるものとしてはビス(ヒ
ドロキシエチル)亜ホスフオン酸ナトリウム、ビ
ス(ヒドロキシエチル)亜ホスフオン酸カリウ
ム、ビス(ヒドロキシエチル)亜ホスフオン酸リ
チウム、ビス(2−ヒドロキシプロピル)亜ホス
フオン酸ナトリウム、ビス(2−ヒドロキシプロ
ピル)亜ホスフオン酸カリウム、ビス(3−ヒド
ロキシプロピル)亜ホスフオン酸ナトリウム、ビ
ス(3−ヒドロキシプロピル)亜ホスフオン酸カ
リウム、ビス(3−ヒドロキシプロピル)亜ホス
フオン酸リチウム、ビス(4−ヒドロキシブチ
ル)亜ホスフオン酸ナトリウム等を挙げることが
できる。 また一般式()で示される化合物としては
(ヒドロキシエチル)ホスフオン酸カリウム、ビ
ス(2−ヒドロキシプロピル)ホスフオン酸ナト
リウム、ビス(2−ヒドロキシプロピル)ホスフ
オン酸カリウム、ビス(2−ヒドロキシプロピ
ル)ホスフオン酸リチウム、ビス(3−ヒドロキ
シプロピル)ホスフオン酸ナトリウム、ビス(3
−ヒドロキシプロピル)ホスフオン酸カリウム、
ビス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフオン酸リ
チウム、ビス(4−ヒドロキシブチル)ホスフオ
ン酸ナトリウム、ビス(4−ヒドロキシブチル)
ホスフオン酸カリウム、ビス(ヒドロキシエチ
ル)ホスフオン酸、ビス(2−ヒドロキシプロピ
ル)ホスフオン酸、ビス(3−ヒドロキシプロピ
ル)ホスフオン酸、ビス(4−ヒドロキシブチ
ル)ホスフオン酸等を挙げることができる。 本発明のポリウレタン樹脂を製造するに際して
用いられる分子量500〜5000のポリエステルジオ
ール(A)は前述した燐化合物を全ジカルボン酸成分
あるいは全グリコール成分に対して0.1〜20モル
%共重合されたものであることが特徴となつてお
り、0.1モル%未満であつては無機粒子に対する
分散性改良の効果が乏しく、逆に20モル%を超え
ると、保存安定性、密着性、耐水性等の性質が悪
くなる。実用上、好ましい範囲は、1〜10モル%
の範囲である。 本発明に使用されるポリエステルジオールは分
子量500〜5000のものが用いられるが、分子量が
500未満ではポリウレタン樹脂の柔軟性、溶液保
存性等の性質が悪くなり、逆に分子量が5000を越
えるとポリウレタン樹脂の密着性、物理的強度等
が低下してくる。 本発明に使用される鎖延長剤(B)としては、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、ブタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペン
チルグリコールヒドロキシピバレート、トリメチ
ロールプロパン等のポリオール類、エタノールア
ミン、N−メチルエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、ピペラジン、N,N′−ジメチルエチ
レンジアミン等のアミノ化合物等を挙げることが
できる。また本発明の燐含有グリコール化合物も
性能を損なわない範囲で使用できる。 本発明で用いられるポリイソシアネート化合物
(C)としては、トルエンジイソシアネート、ナフタ
レンジイソシアネート、ジフエニルメタンジイソ
シアネート等の芳香族ジイソシアネート、キシリ
レンジイソシアネート等の芳香環含有ジイソシア
ネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、水添化
キシリレンジイソシアネート、水添化トルエンジ
イソシアネート、水添化ジフエニルメタンジイソ
シアネート等の脂環族ジイソシアネート等のジイ
ソシアネート化合物を挙げることができる。 本発明のポリウレタン樹脂は分子量500〜5000
のポリエステルジオール(A)、分子量500未満の鎖
延長剤(B)とポリイソシアネート化合物(C)とを(A)+
(B)の活性水素基/イソシアネート基=1/0.85〜
1.15(当量比)の割合、望ましくは1/0.90〜0.98
の割合で反応させることが好ましい。(A)+(B)の活
性水素基1に対して、ポリイソシアネートの当量
が0.85未満か又は1.15を越えると、得られるポリ
ウレタン樹脂の分子量が低くなりすぎるため機械
的強度、密着性等の性能上、実用に供し得ないも
のとなる。 本発明のポリウレタン樹脂は数平均分子量で
6000〜40000の範囲にあり、分子量が6000未満で
は機械的強度、密着性に乏しいものとなり、逆に
40000を越えると、無機粒子の分散性、塗布作業
性、保存安定性等の性能が悪くなる。 本発明のポリウレタン樹脂は公知の技術によ
り、溶剤中、あるいは無溶剤中にて重合すること
ができるが、溶剤中で重合する場合、使用できる
溶剤としてはトルエン、キシレン、ソルベツソ
100等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等のエステル系有機化合物、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン等
のケトン系有機化合物、テトラハイドロフラン、
ジオキサン等の環状エーテル化合物、ジメチルホ
ルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系
化合物等を挙げることができ、単独あるいは必要
に応じ2種類以上併用して使用することができ
る。 本発明のポリウレタン樹脂は新規な燐化合物を
含有したポリエステルジオールを使用して重合す
ることに特徴がある。従つて、一般式()〜
()に示された燐化合物を含有するポリエステ
ルジオールを使用してポリウレタン樹脂を製造す
ることが必要であるが、ポリウレタン樹脂製造に
際して、燐含有ポリエステルジオール以外に燐不
含の公知のポリエステルジオールを併用すること
は、性能を損なわない範囲内であれば使用するこ
とができる。 また、本発明のポリウレタン樹脂の使用に際し
て、他の公知の樹脂素材、例えばポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂、アクリル系樹脂、エポキ
シ系樹脂、塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹
脂、シリコン系樹脂、フツソ系樹脂等を適宜混合
して使用することができ、また汎用の硬化剤、例
えばメラミン系硬化剤、3官能以上のポリイソシ
アネート化合物、エポキシ系硬化剤等を配合し、
性熱性の改良を計ることもできる。またウレタン
アクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹
脂、エステルアクリレート系樹脂のようにパーオ
キサイド、光あるいは電子線により硬化する樹脂
に混合して使用することも可能である。 (本発明の効果) 本発明は微細な無機粉末に対して優れた分散
性、保存安定性を有し、なおかつ、優れた密着
性、機械的強度、耐水性を有するポリウレタン樹
脂を提供するものである。とりわけ電子材料、記
録材料では、薄膜で無機敏粒子をコーテイングし
たいとの要望が強く、本発明はこうした要請に応
えるものである。 本発明のポリウレタン樹脂は無機微粒子に対
し、優れた分散性能を有しているが無機粒子とし
ては、酸化錫、酸化アンチモン、酸化チタン、酸
化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、
酸化亜鉛、酸化鉄、酸化クロム、酸化テルル等の
酸化物、炭酸カルシウム等の炭酸化物、鉄、銀、
銅等の金属、カーボン、グラフアイト等の炭素化
合物等を挙げることができる。 (実施例) 以下本発明を実施例により具体的に説明する
が、本文中、単に部とあるのは、重量部を示す。 ポリウレタン樹脂の製造例 温度計、撹拌機、冷却管を具備した3フラス
コ中にジメチルテレフタレート388部、ジメチル
イソフタレート436部、エチレングリコール310
部、ネオペンチルグリコール520部、テトラブト
キシチタン0.53部を仕込み、160℃〜210℃の温度
で4時間エステル交換反応を行つた。 次にセパシン酸101部、2,3−ジカルボキシ
プロピル−フエニルホスフオン酸ナトリウム72部
を加え、200〜250℃の温度で1時間エステル化反
応を行つた後、過剰のグリコールを減圧下除々に
溜出させ、更に0.1〜3mmHg下重縮合させること
により、分子量2200のポリエステル樹脂(E−
1)を得た。 ポリエステル樹脂(E−1)はNMR等の分析
により、ジカルボン酸成分がテレフタル酸40モル
%、イソフタル酸45モル%、セバシン酸10モル
%、2,3−ジカルボキシプロピル−フエニルホ
スフオン酸ナトリウム5モル%、グリコール成分
がエチレングリコール38モル%、ネオペンチルグ
リコール62モル%であつた。 同様の方法により第1表に示したポリウレタン
樹脂(E−2)〜(E−9)を得た。
【表】
【表】 実施例 1 撹拌機、温度計、還流式コンデンサーを具備し
た3フラスコ中にポリウレタン樹脂(E−1)
400部、アジピン酸と1,6−ヘキサンジオール
より成る分子量2000のポリエステルジオール100
部を入れ、メチルエチルケトン350部、トルエン
350部を入れ、70〜80℃の温度で1時間かけて溶
解した。次いでジフエニルメタンジイソシアネー
ト141部を加え、75〜80℃で2時間反応させた後、
ネオペンチルグリコール36.4部、ジブチルチンジ
ラウリレート0.14部を加えて、初期ウレタン化反
応を30分行つた後、メチルエチルケトン540部、
トルエン540部を加え、更に3時間80℃にてウレ
タン化反応を行つた。得られたポリウレタン樹脂
(U−1)は数平均分子量26000を有していた。 なお、本実施例において全活性水素基/イソシ
アネート基の比は当量比で1/0.97であつた。 次に固形分濃度30重量%のポリウレタン樹脂
(U−1)溶液100部に対し、平均粒径0.1μの炭酸
カルシウム粉末30部を加え、更にガラスビーズ
(直径2mm)を体積で全体の80%となるように入
れた後、振盪機により1時間顔料分散を行つた。
次いで3官能ポリイソシアネート、コロネートL
(日本ポリウレタン工業製)4.5部を加え均一に混
合した後、ガラスビーズを別した。 得られた分散体はアプリケーターを用いて50μ
ポリエチレンテレフタレートフイルム上に膜厚
10μとなるように塗布され、100℃5分間乾燥し
た後、50℃2日間エージングを行なつた。塗膜は
極めて、平滑であり、走査型電子顕微鏡での表面
観察でも各微粒子が均一に分散していることが観
察された。 また、塗膜にに2mm間隔でナイフによる切り線
を縦横各々5本入れた後、セロテープはくりテス
トを行つたが全く剥離は認められなかつた。更に
50℃、90%湿度で1昼夜放置したものについて、
同様のテストを実施したところ、同様に剥離は認
められなかつた。 また、上記分散体を50μポリプロピレンフイル
ム上に膜厚が30μになるように塗布し、100℃10
分乾燥した後、50℃2日間エージングを行なつ
た。次いでポリプロピレンのフイルムをはがし、
1cm×4cmのサンプルを切り取り、20℃60%湿度
の雰囲気下、インストロン型引張り試験機、引張
り速度50mm/分でサンプルの機械的特性を測定し
たところ破断強度280Kg/cm3、破断伸度220%を有
していた。上記サンプルを70℃、90%湿度下に1
週間放置後測定したところ破断強度272Kg/cm3
破断伸度228%であり、強度保持率97%であつた。 また上記コロネートL添加前の顔料分散体の
過液を4℃冷蔵庫中に2週間放置しておいたが、
外観上何等変化は認められなかつた。 実施例 2〜6 実施例1と同様の方法にによりポリウレタン樹
脂(U−2)〜(U−6)を第2表に示した成分
より得た。
【表】
【表】 得られたポリウレタン樹脂(U−2)〜(U−
6)を用いて、実施例1と同様の方法により評価
を実施した。評価結果を第3表に示した。
【表】 比較例 1 実施例1と同様の方法により第4表に示した成
分より、ポリウレタン樹脂(U−7)〜(U−
12)を得た。その評価結果を第5表に示した。
【表】
【表】 但し比較例2の場合、ポリウレタン樹脂(U−
8)の末端基がイソシアネート基となるため、コ
ロネートLのかわりとトリメチロールLのかわり
にトリメチロールプロパン1.9部を使用した。 実施例 7 ポリウレタン樹脂(U−1)溶液、100部に対
し、平均粒径0.1μの導電性カーボン7.5部を加え、
更に直径2mmのガラスビーズを体積で全体の80%
となるよう配合した後、振盪機を用いて1時間、
顔料分散を行つた。次いでコロネートL3.6部を加
え、均一に混合した後、ガラスビーズを過し
た。得られた分散体は、アプリケーターを用い
て、50μPETフイルム上に膜厚5μとなるように塗
布し、100℃5分間乾燥した後、50℃、2日間エ
ージングを行つた。塗膜は極めて平滑であり、
60゜角反射の光沢計を用いて測定した光沢値は57
%であつた。また、実施例1と同様の方法で
PETフイルムへの密着性を測定したが、塗膜の
剥離は認められなかつた。また塗膜の表面低抗を
測定したところ、6×109Ω・cmを有していた
PETフイルムの表面抵抗値が1×1016Ω・cmであ
り、大巾な導電性改良効果が認められた。 比較例 7 ポリウレタン樹脂(U−9)溶液を用いて、実
施例7と同様の評価を行つた。得られた塗膜の平
滑性は、乏しく、光沢値も1%と極めて低いもの
であつた。PETフイルムへの密着性は良好でセ
ロテープ剥離テストによるはくりは認められなか
つた。また塗膜の表面抵抗を測定したところ、2
×1011Ω・cmであり、実施例7に比べ導電性改良
効果が低かつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 分子量500〜5000のポリエステルジオール(A)、
    分子量500未満の鎖延長剤(B)およびポリイソシア
    ネート化合物(C)を反応させることにより分子量
    6000〜40000のポリウレタン樹脂を製造する方法
    において、分子量500〜5000のポリエステルジオ
    ール(A)の少くとも1種は、分子中に下記一般式
    ()から()で示される燐化合物の少くとも
    1成分を全ジカルボン酸成分又は、グリコール成
    分に対し、0.1〜20モル%共重合させたポリエス
    テルジオールであることを特徴とするポリウレタ
    ン樹脂の製造法。 〔一般式()〜()において、X、Yはエス
    テル形成性官能基、R1は炭素原子数3〜10の炭
    化水素基、Mはアルカリ金属、水素又は炭素原子
    数1〜4のアルキル基、R2は炭素原子数1〜12
    のアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール
    基を示す。アリール基はハロゲン原子、ヒドロキ
    シル基、−OM′(M′はアルカリ金属を示す)、アミ
    ノ基が結合したものでも良い。R3、R4は炭素原
    子数2〜4のアルキレン基を示す。〕 2 分子量500〜5000のポリエステルジオール(A)
    中のジカルボン酸が、芳香族ジカルボン酸50〜
    100モル%、脂肪族および/又は脂環族ジカルボ
    ン酸50〜0モル%からなり、グリコール成分がネ
    オペンチルグリコール25〜100モル%、ネオペン
    チルグリコール以外の炭素原子数2〜10の脂肪
    族、脂環族、芳香環含有グリコールより選ばれた
    1種又はそれ以上のグリコール75〜0モル%より
    成ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    のポリウレタン樹脂の製造法。
JP59170736A 1984-08-15 1984-08-15 ポリウレタン樹脂の製造法 Granted JPS6147721A (ja)

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JPS6147721A JPS6147721A (ja) 1986-03-08
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