JPH0247222A - 超深絞り用冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

超深絞り用冷延鋼板の製造方法

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JPH0247222A
JPH0247222A JP63194566A JP19456688A JPH0247222A JP H0247222 A JPH0247222 A JP H0247222A JP 63194566 A JP63194566 A JP 63194566A JP 19456688 A JP19456688 A JP 19456688A JP H0247222 A JPH0247222 A JP H0247222A
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Saiji Matsuoka
才二 松岡
Susumu Sato
進 佐藤
Toshiyuki Kato
俊之 加藤
Kozo Sumiyama
角山 浩三
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、自動車用鋼板等の使途に有用な深絞り性に
優れた冷延鋼板の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 自動車のパネル等に使用される冷延鋼板には、その特性
として優れた深絞り性が要求される。深絞り性向上のた
めには、鋼板の機械的特性として、高いランクフォード
値(r値)と高い延性(Eりが必要である。
ところで、従来自動車車体の組み立ては、多数のプレス
部品をそれぞれスポット溶接しているが、最近これらの
部品の幾つかを大型化、一体化することにより部品点数
、溶接数を減らしたいという要請が高まってきた。
たとえば、自動車のオイルパンは、その複雑な形状ゆえ
に、溶接を施して完成させているのが現状であるが、自
動車メーカーによる一体成形化の要求は強い。一方、多
様化するニーズに応するために車のデザインはより複雑
化し、そのため従来の鋼板では成形が困難な部品が増加
している。これらの要求に応するためには、従来よりも
格段に優れた深絞り性を有する冷延鋼板が必要となって
きた。
従来、深絞り性改善のために各種の方法が提案されてい
る。ところで、鋼板の深絞り性はその集合組織と密接な
関係があり、(222)方位が多い程、また(200 
)方位が少ない程、高いT値が得られることは既知であ
る。この高7値を得る従来方法としては、たとえば特公
昭44−17268号公報、特公昭44−17269号
公報あるいは特公昭44−172270号公報に開示さ
れているような、低炭素リムド鋼板において冷間圧延を
2回に分けて行う、いわゆる2段冷延法が提案されてい
る。
この2段冷延法によれば、最終製1品は(222)方位
粒が多(、(200)方位粒が少ないものとなる。これ
は、−次冷延一焼鈍処理により、冷延前の熱延綱板に比
べて(222)方位粒が増加し、方(200)方位粒が
減少するため、次にまた冷延焼鈍を行うと(222)方
位粒がさらに増加するのに対し、(200]方位粒は−
N減少することになり、そのため、高7値を有する鋼板
が製造できるのである。
また一方、特開昭56−62926号公報では、C:0
.008%、 Si:0.57%、 Mn:0.35%
、、11:0.43%、 Nb:0,061%になる鋼
を、通常の熱延−冷延後、950°C−1hrの箱型焼
鈍を施すことにより、7=4.73のものを得る技術を
提案している。
(発明が解決しようとする課題) 例示した上記技術のうち、前者の2段冷延法は深絞り性
を改善するという点では優れているものの、従来工程に
比べて冷延−焼鈍工程を一回多く行われなければならず
、そのために要するエネルギーおよびコストが莫大なも
のになるという欠点があった。
また、上記従来技術のうちの後者のものは、変態集合組
織の形成機構を利用しているため、再結晶焼鈍温度をA
r3変態点以上に上げなければならず、そのためAr、
変態点未満の再結晶焼鈍に比べて、エネルギーコストの
増大および高温焼鈍による設備上および技術上の困難さ
も伴う。さらに、SiあるいはAPを多量に添加しなく
てはならず、そのため鋼板表面性状が悪化するという問
題もあった。
この発明の目的は、2回の冷延を行う場合の上記問題な
らびに成分組成のみの対処によるときの上記問題を、主
として熱延条件と成分組成との絡みによる新規な方法の
採用により克服すると同時に、鋼板の深絞り性を有利に
改善できる製造方法を提案するところにある。
(課題を解決するための手段) この発明の基礎となった研究結果から述べる。
C:0.001〜0.008袈t%(以下単に%で示す
)、Si:0.01%、 Mn:0.10〜0.35%
、 P:0.008〜0.018%、 S:0.002
〜0.02%、 N:0.OO1〜0.008%、 T
i:0.01〜0.20%、 Nb:0〜0.008%
になる組成の鋼を1150°Cで加熱−均熱後、950
°C−Ar3変態点の範囲で粗圧延を終了し、引き続き
全圧下率:90%の仕上圧延を行った。この時、仕上圧
延開始温度を調整することにより、熱延仕上温度を70
0°Cと一定にした。引き続き、700″C−1hrの
巻取自己焼鈍処理を施した。なお、仕上圧延は潤滑圧延
とした。さらに、得られた熱延板を酸洗後、圧下率75
%の冷間圧延を施した後、830°C−40sの再結晶
焼鈍を行った。
熱延板および冷延板の7値におよぼす鋼成分の影響を第
1図に示す。7値は鋼成分に強(依存し、1.2(C/
12+N/14+S/32)<(Ti/4B+Nb/9
3)でかつNb=o、oos%添加することにより著し
く向上した。
また、C:0.002%、 Si:0.01%、 Mn
:0.15%。
P:0.012%、 S:0.015%、 N:0.0
02%、 Ti:0.065%、 Nb:0.007%
になる組成の鋼を1150°Cで加熱−均熱後、上記と
同様の粗圧延を行い、引き続き全圧下率=90%の仕上
圧延を行った。この時、粗圧延開始温度を調整すること
により、粗圧延終了温度(RDT)を1050〜880
 ’Cと変化させた。また、仕上圧延は仕上圧延開始温
度を調整することにより、熱延仕上温度を700°Cと
一定にした。引き続き、700°C−1hrの巻取自己
焼鈍処理を施した。なお、仕上圧延は潤滑圧延とした。
さらに、得られた熱延板を酸洗後、圧下率75%の冷間
圧延を施した後、830°C−40sの再結晶焼鈍を行
った。
熱延板および冷延板の下値におよぼす粗圧延終了温度の
影響を第2図に示す。下値はRDTに強く依存し、RD
T≦950°Cとすることにより著しく向上した。
また、C:0.002%、 Si:0.01%、 Mn
:0.14%。
P:0.012  %、  S:0.009  %、 
 N:0.002  %、  Ti:0.067%、 
Nb:0.007%になる組成の鋼を1150’Cで加
熱均熱後、上記と同様の粗圧延を行い、引き続き全圧下
率:90%の仕上圧延を行った。この時、粗圧延開始温
度を調整することにより、熱延仕上温度を680 ’C
〜750″Cと変化させた。また、引き続き、650℃
〜750°Cの温度域でlhrの巻取自己焼鈍処理を施
した。なお、仕上圧延は潤滑圧延とした。
さらに、得られた熱延板を酸洗後、圧下率75%の冷間
圧延を施した後、830°C−40sの再結晶焼鈍を行
った。
熱延板および冷延板の7値におよぼす巻取り温度の影響
を第3図に示す。下値は(PDT) −(CT)に強く
依存し、(FDT) −(CT)6100°Cとするこ
とにより著しく向上した。
発明者らは以上の実験結果をもとに、その後研究を重ね
た結果、以下のように鋼の成分組成および製造条件を規
制することにより、深絞り性に優れた冷延鋼板が製造可
能となることを見出した。
その要旨とするところは、 1 、  C: 0.008%以下、5i=0.5%以
下、Mn:1.0%以下、p:o、ts%以下、s:o
、cz%以下。
A 1 : 0.010〜0.10%、 N : 0.
008%以下+ Ti:0.035〜0.20%および
Nb : 0.001〜0.015%を含有しかつC,
N、Sの量とTiおよびNbの添加量とが、 1.2(C/12+N/14+S/32)<(Ti/4
8+Nb/93)の関係になる鋼を、950°C以下A
rc変態点以上の温度域で熱間粗圧延した後、Ar3変
態点以下600 ’C以上の温度域で潤滑を施しつつ、
80%以上の圧下率にて仕上圧延を行い、次いで熱延仕
上温度(FDT)と巻取り温度(CT)とが、(FDT
)−(CT)6100°Cかつ(CT)2600°Cの
関係を満たす条件下で巻取り、その後50〜95%の圧
下率で冷間圧延を施し、引き続き再結晶焼鈍を行うこと
を特徴とする、超深絞り用冷延鋼板の製造方法、 2、  C:0.008%以下、Si:0.5%以下、
Mn:1.0%以下、p:o、ts%以下、 S :0
.02%以下。
A l: 0.010〜0.10%、 N : 0.0
08%以下、 Ti:0.035〜0.20%、 Nb
 : 0.001〜0.015%およびB:0.000
1〜0.0010%を含有しかつC,N、Sの量とTi
およびNbの添加量とが、 1.2(C/12+N/14+S/32)く(Ti/4
8罎Nb/93)の関係になる鋼を、950°C以下A
rs変態点以上の温度域で熱間粗圧延した後、^r3変
態点以下600°C以上の温度域で潤滑を施しつつ、8
0%以上の圧下率にて仕上圧延を行い、次いで熱延仕上
温度(FDT)と巻取り温度(CT)とが、(PDT)
 −(CT)5100℃かつ(CT)2600°Cの関
係を満たす条件下で巻取り、その後50〜95%の圧下
率で冷間圧延を施し、引き続き再結晶焼鈍を行うことを
特徴とする、超深絞り用冷延鋼板の製造方法、 3 、  C: 0.008%以下、St:0.5%以
下、Mn:1.0%以下、P:0.15%以下、S:0
.02%以下。
A ff : 0.010〜0.10%、 N : 0
.008%以下、Tr:0.035〜0.20%、およ
びNb : 0.001〜0.015%を含有しかつC
,N、Sの量とTiおよびNbの添加量とが、 1.2(C/12+N/14+S/32)<(Ti/4
8+Nb/93)の関係になる鋼を、950″C以下A
r=変態点以上の温度域で熱間粗圧延した後、Ar3変
態点以下500″C以上の温度域で潤滑を施しつつ、8
0%以上の圧下率にて仕上圧延を行い、次いで、再結晶
焼鈍後50〜95%の圧下率で冷間圧延を施し、引き続
き再結晶焼鈍を行うことを特徴とする、超深絞り用冷延
鋼板の製造方法、 4 、C: 0.008%以下、Si:0.5%以下、
Mn:1.0%以下、p:o、ts%以下、s:o、o
z%以下。
A ffi : 0.010〜0.10%、 N : 
0.008%以下。
Ti:0.035〜0.20%、 Nb : 0.00
1〜0.015%およびB :  0.0001〜0.
0010%を含有しかつC,N。
Sの量とTiおよびNbの添加量とが、1.2(C/1
2+N/14+S/32)<(Ti/48+Nb/93
)の関係になる鋼を、950°C以下Ar3変態点以上
の温度域で熱間粗圧延した後、Ar=変態点以下500
 ’C以上の温度域で潤滑を施しつつ、80%以上の圧
下率にて仕上圧延を行い、次いで、再結晶焼鈍後50〜
95%の圧下率で冷間圧延を施し、引き続き再結晶焼鈍
を行うことを特徴とする、超深絞り用冷延鋼板の製造方
法である。
(作用) 以下、この発明について詳細に説明する。
(1)鋼成分について、 この発明において鋼成分は重要であり、C: 0.00
8%以下、Si:0.5%以下、Mn:1.0%以下、
p:o、15%以下、s:o、o2%以下。
A ffi : 0.010−0.10%、 N : 
0.008%以下、 Ti:0.035〜0.20%、
 Nb : 0.001〜0.015%でかつC,N、
Sの量とTiおよびNbの添加量とが、1.2((:/
12+N/14+5/32)<(Ti/48+Nb/9
3)の関係を満足するものでなければならない。また耐
2次加工脆性および下値の異方性の改善のためにはB 
: 0.0001−0.0010%添加する必要がある
鋼成分が上記の条件を満たさなければ、優れた深絞り性
を得ることができない。以下、各々の成分の限定理由に
ついて説明する。
(a) C: 0.008%以下、 Cは少なければ少ないほど深絞り性が向上するので好ま
しいが、その含有量が0.008%以下ではさほど悪影
響をおよぼさないので0.008%以下に限定した。
ら)St : 0.5%以下、 Siは鋼を強化する作用があり、所望の強度に応じて必
要量添加されるが、その添加量が0.5%を越えると深
絞り性に悪影響をおよぼすので0.5%以下に限定した
(c)Mn : 1.0%以下、 Mnは鋼を強化する作用があり、所望の強度に応じて必
要量添加されるが、その添加量が1.0%を越えると深
絞り性に悪影響をおよぼすので1.0%以下に限定した
(d)P’:Q、15%以下、 Pは鋼を強化する作用があり、所望の強度に応じて必要
量添加されるが、その添加量が0.15%を越えると深
絞り性に悪影響をおよぼすので0.15%以下に限定し
た。
(e) S : 0.02%以下、 Sは少なければ少ないほど深絞り性が向上するので好ま
しいが、その含有量が0.02%以下ではさほど悪影響
をおよぼさないので0.02%以下に限定した。
(f)A f ? 0.010〜0.10%、A1は脱
酸を行い、炭窒化物形成元素の歩留向上のために必要に
応じて添加されるが、0.010%以下では添加効果が
なく、一方0.10%を越えて添加してもより一層の脱
酸効果は得られないため、o、oio〜0.10%に限
定した。
(□□□N : 0.008%以下、 Nは少なければ少ないほど深絞り性が向上するので好ま
しいが、その含有量が0.008%以下ではさほど悪影
響をおよぼさないので0.008%以下に限定した。
(h)Ti:0.035〜0.20%、Tiは炭窒化物
形成元素であり、鋼中の固溶(C,N)を低減させ、深
絞り性に有利な(111)方位を優先的に形成させるた
めに添加されるが、その添加量が0.035%以下では
効果がなく、一方、0.20%を超えて添加してもそれ
以上の効果が望めず、逆に表面品質の低下につながるの
で0.035〜0.20%に限定した。
(j)Nb:0.001〜0.015%、Nbは炭化物
形成元素であり、鋼中の固溶Cを低減させる効果がある
とともに、仕上熱間圧延前組織の微細化に有効である。
すなわち、たとえ鋼中の固溶(C,N)がなくても、仕
上圧延前組織が粗大であると、熱延板に(111)方位
が形成されにくくなる。一方、仕上圧延前組織が微細で
あると、ひずみが蓄積されやすくなり、熱延板に(11
1)方位が形成される。
さらに、固溶Nbは圧延時のひずみを蓄積する効果があ
ることも明らかになった。その含有量が0.001%未
満では効果がなく、一方、0.015%超えて添加して
もそれ以上の効果は望めず、再結晶温度が高くなるため
0.001〜0.015%に限定した。
0) B : 0.0001〜0.0010%、Bは耐
2次加工脆性の改善に有効であるとともに、r値の異方
性の改善にも有効である。
すなわち、NbとBが共存した場合には、Nb添加材に
比べて結晶粒が微細になり、その結果、熱延板の7値の
異方性(Δr)が小さくなる。
そして、そのようなΔr値の小さい熱延板を冷延母材と
した時には、冷延板のΔr値もやはり小さくなる。その
添加量が0.0001%未満では効果がなく、一方、0
.0010%を超えると深絞り性が劣化するのでo、o
ooi〜Q、0O10%に限定した。
(k)1.2(C/12÷N/14+S/32)<(T
i/48+Nb/93)仕上圧延前に固溶(C,N)が
存在しない場合、熱間圧延−焼鈍後に(111)方位が
優先的に形成され、熱延板の深絞り性が向上する。この
発明では、1.2(C/12+N/14+S/32) 
<(Ti/48+Nb/93)とCおよびNに対して当
量以上の・TiおよびNbを添加することにより、仕上
圧延前に固溶(C。
N)が存在しなくなることを見出した。さらにその時、
熱延板の7値が向上することを明らかにした。そして、
そのような熱延板の7値が高いときには、冷延−焼鈍後
の7値が格段に向上することを見出した。
(2)熱間圧延工程について、 熱間圧延工程はこの発明において重要であり、950°
C以下Ar3変態点以上の温度域で熱間粗圧延を終了し
た後、Ar+変態点以下600°C以上の温度域で潤滑
を施しつつ、圧下率が80%以上の仕上圧延を施した後
、熱延仕上温度(FDT)と巻取り温度(CT)とが(
FDT) −(CT)≦100 ’Cかつ(CT)≧6
00°Cなる関係を満たす条件下で巻取るか、あるいは
950″C以下計、変態点以上の温度域で熱間粗圧延を
終了した後、^r、変態点以下500°C以上の温度域
で潤滑を施しつつ、圧下率が80%以上の圧延を施した
後、再結晶焼鈍を行うことが必要である。
粗圧延を950 ’C以上の温度域にて終了した場合に
は、粗圧延後すなわち仕上圧延前の組織が粗大となるた
め、仕上圧延時に導入されるひずみが蓄積されにくくな
り、その結果(111)方位が形成されにくくなる。ま
た、^r、変態点未満の温度域にて終了した場合には、
粗圧延時に(100)方位が形成されるため、深絞り性
が劣化する。一方、950°C以下Ar+変態点以上の
温度域にて粗圧延を終了した場合には、仕上圧延前組織
が微細になるため、仕上圧延時に導入されるひずみが蓄
積されやすくなり、その結果(111)方位が優先的に
形成され、深絞り性が向上する。なお、粗圧延時の圧下
率は、組織微細化のため50%以上が望ましい。
また、仕上圧延をAr、変態点以上の温度域にて終了す
ると、T→α変態により集合組織がランダム化し、優れ
た深絞り性が得られない。
方、仕上温度を500°C以下に下げても、より一層の
深絞り性の向上は望めず、圧延荷重が増大するのみであ
り、圧延温度をArz変態点以下500°C以上とした
また、仕上圧延時の合計圧下率は80%以上にしないと
、圧延時(11,1)方位が形成されないため、深絞り
性が劣る。
さらに、仕上圧延時に潤滑圧延を行わないと、ロールと
鋼板との間の摩擦力により、鋼板表層部に付加的剪断力
が働き、その結果、鋼板表層部に深絞り性に好ましくな
い(110)方位が優先的に形成されるために、深絞り
性が劣化する。
そのため、潤滑圧延は必要である。
なお、圧延後再結晶焼鈍を施さない巻取り自己焼鈍材で
は、巻取り温度が600°C以上でないと再結晶が完了
しないため、CT≧600″Cとした。
また、深絞り性の向上には圧延温度は低い方が、また巻
取り温度は高い方が有利である。そのため、熱延仕上温
度(FDT)と巻取り温度(CT)とが(FDT)−(
CT)≦100“Cを満たす条件下で圧延を施す必要が
ある。なお、熱間圧延後、再結晶焼鈍を施すものについ
ては、巻取り自己焼鈍は必要ないため、熱延終了温度を
500°C以上とし、さらに、巻取り温度も低温でよい
熱延後の再結晶焼鈍は、連続焼鈍あるいは箱型焼鈍のど
ちらでもよい。焼鈍温度は、550〜950 ’Cの範
囲が適する。また加熱速度も10″C/hr〜50°C
/sの範囲でよい。
(3)冷間圧延工程について、 この工程は、高い?値を得るために必須であり、冷間圧
下率は50〜95%とすることが不可欠である。かかる
冷延圧下率が50%未満または95%を超えると、優れ
た深絞り性を得ることができない。
(4)焼鈍工程について、 冷間圧延工程を経た冷延鋼帯は、再結晶焼鈍を施す必要
がある。焼鈍方法は、箱型焼鈍法および連続型焼鈍法の
いずれでもよいが加熱温度は再結晶温度(約600”C
)から950°Cの範囲とする。
焼鈍後の銅帯には形状矯正、表面粗度等の調整のために
10%以下の調質圧延を加えてもよい。
なお、この発明で得られた冷延鋼板は、加工用表面処理
鋼板の原板にも適用できる。表面処理としては、亜鉛め
っき(合金系含む)、すずめつき、はうろうなどがある
表1に示す組成になる鋼スラブを1150°Cで加熱−
均熱後、表2に示す条件の下に、粗圧延次いで仕上圧延
を行い引き続き酸洗を経て、冷間圧延を施し、さらに8
30℃−40sの焼鈍処理をほどこした。
冷延−焼鈍後の材料特性を表2に併せて示す。
なお引張特性はJIS5号引張試験片を使用して、測定
し、またT値は15%引張予ひずみを与えた後、3点法
にて測定し、L方向(圧延方向)、D方向(圧延方向に
45°方向)およびC方向(圧延方向90°方向)の平
均値および異方性 r = (rt + 2 rD + rc ) / 4
゜Δr= (rt、 −2ro +rc ) /2とし
て求めた。また、耐2次加工脆性の評価としては、限界
絞り比3.8にて加工した円筒型サンプルを一50″C
に冷却した後、圧潰試験を行い、跪性割れの発生の有無
にて評価した。
この発明に従って製造した冷延鋼板は、比較例に比べて
優れた深絞り性と耐2次加工脆性を有することが分かる
また、表1に示す組成になる鋼スラブを1150″Cで
加熱−均熱後、表3に示す条件の下に粗圧延、次いで仕
上圧延を行い、引き続き酸洗を経てからNo、 11〜
15については830°C−60sのゑ、速加熱焼鈍を
、またNo、 16〜20については750°C−5h
rの箱型焼鈍を施し、引き続き酸洗さらに、冷間圧延を
施した後、830°C−40sの焼鈍を施した。
冷延−焼鈍後の冷延板の材料特性を表3に併せて示す。
この発明に従って製造した冷延鋼板は深絞り性、耐2次
加工脆性共に良好であることが確かめられた。
(発明の効果) この発明によれば製造コストの上昇等を招くことなしに
従来よりも格段に優れた深絞り性を有する冷延板の製造
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は熱延板および冷延板の7値におよぼす鋼成分の
影響を示すグラフ、 第2図は熱延板および冷延板の7値におよばず粗圧延終
了温度の影響を示すグラフ、 第3図は熱延板および冷延板の7値におよぼず巻取り温
度の影響を示すグラフである。 第1 t2(各・裔・令)−(丑・的) 第2図 RDT (’C)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、C:0.008wt%以下、Si:0.5wt%以
    下、Mn:1.0wt%以下、P:0.15wt%以下
    、S:0.02wt%以下、Al:0.010〜0.1
    0wt%、N:0.008wt%以下、Ti:0.03
    5〜0.20wt%およびNb:0.001〜0.01
    5wt%を含有しかつC、N、Sの量とTiおよびNb
    の添加量とが、 1.2(C/12+N/14+S/32)<(Ti/4
    8+Nb/93)の関係になる鋼を、950℃以下Ar
    _3変態点以上の温度域で熱間粗圧延した後、Ar_3
    変態点以下600℃以上の温度域で潤滑を施しつつ、8
    0%以上の圧下率にて仕上圧延を行い、次いで熱延仕上
    温度(FDT)と巻取り温度(CT)とが、(FDT)
    −(CT)≦100℃かつ(CT)≧600℃の関係を
    満たす条件下で巻取り、その後50〜95%の圧下率で
    冷間圧延を施し、引き続き再結晶焼鈍を行うことを特徴
    とする、超深絞り用冷延鋼板の製造方法。 2、C:0.008wt%以下、Si:0.5wt%以
    下、Mn:1.0wt%以下、P:0.15wt%以下
    、S:0.02wt%以下、Al:0.010〜0.1
    0wt%、N:0.008wt%以下、Ti:0.03
    5〜0.20wt%、Nb:0.001〜0.015w
    t%およびB:0.0001〜0.0010wt%を含
    有しかつC、N、Sの量とTiおよびNbの添加量とが
    、 1.2(C/12+N/14+S/32)<(Ti/4
    8+Nb/93)の関係になる鋼を、950℃以下Ar
    _3変態点以上の温度域で熱間粗圧延した後、Ar_3
    変態点以下600℃以上の温度域で潤滑を施しつつ、8
    0%以上の圧下率にて仕上圧延を行い、次いで熱延仕上
    温度(FDT)と巻取り温度(CT)とが、(FDT)
    −(CT)≦100℃かつ(CT)≧600℃の関係を
    満たす条件下で巻取り、その後50〜95%の圧下率で
    冷間圧延を施し、引き続き再結晶焼純を行うことを特徴
    とする、超深絞り用冷延鋼板の製造方法。 3、C:0.008wt%以下、Si:0.5wt%以
    下、Mn:1.0wt%以下、P:0.15wt%以下
    、5:0.02wt%以下、Al:0.010〜0.1
    0wt%、N:0.008wt%以下、Ti:0.03
    5〜0.20wt%、およびNb:0.001〜0.0
    15wt%を含有しかつC、N、Sの量とTiおよびN
    bの添加量とが、1.2(C/12+N/14+S/3
    2)<(Ti/48+Nb/93)の関係になる鋼を、
    950℃以下Ar_3変態点以上の温度域で熱間粗圧延
    した後、Ar_3変態点以下500℃以上の温度域で潤
    滑を施しつつ、80%以上の圧下率にて仕上圧延を行い
    、次いで、再結晶焼鈍後50〜95%の圧下率で冷間圧
    延を施し、引き続き再結晶焼鈍を行うことを特徴とする
    、超深絞り用冷延鋼板の製造方法。 4、C:0.008wt%以下、Si:0.5wt%以
    下、Mn:1.0wt%以下、P:0.15wt%以下
    、S:0.02wt%以下、Al:0.010〜0.1
    0wt%、N:0.008wt%以下、Ti:0.03
    5〜0.20wt%、Nb:0.001〜0.015w
    t%およびB:0.0001〜0.0010wt%を含
    有しかつC、N、Sの量とTiおよびNbの添加量とが
    、 1.2(C/12+N/14+S/32)<(Ti/4
    8+Nb/93)の関係になる鋼を、950℃以下Ar
    _3変態点以上の温度域で熱間粗圧延した後、Ar_3
    変態点以下500℃以上の温度域で潤滑を施しつつ、8
    0%以上の圧下率にて仕上圧延を行い、次いで、再結晶
    焼鈍後50〜95%の圧下率で冷間圧延を施し、引き続
    き再結晶焼鈍を行うことを特徴とする、超深絞り用冷延
    鋼板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0936279A4 (en) * 1997-08-05 2004-04-21 Jfe Steel Corp THICK, COLD-ROLLED STEEL PLATE HAVING EXCELLENT DRAWING CAPACITY, AND MANUFACTURING METHOD THEREOF

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