JPH024634B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH024634B2
JPH024634B2 JP13529281A JP13529281A JPH024634B2 JP H024634 B2 JPH024634 B2 JP H024634B2 JP 13529281 A JP13529281 A JP 13529281A JP 13529281 A JP13529281 A JP 13529281A JP H024634 B2 JPH024634 B2 JP H024634B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
water glass
injection
grout
gel time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP13529281A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5837080A (ja
Inventor
Kazuo Shimoda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHIMODA GIJUTSU KENKYUSHO KK
Original Assignee
SHIMODA GIJUTSU KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHIMODA GIJUTSU KENKYUSHO KK filed Critical SHIMODA GIJUTSU KENKYUSHO KK
Priority to JP13529281A priority Critical patent/JPS5837080A/ja
Publication of JPS5837080A publication Critical patent/JPS5837080A/ja
Publication of JPH024634B2 publication Critical patent/JPH024634B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、軟弱地盤の止水や地盤強化を目的と
する注入に応用するグラウト材に関し、詳しく
は、ゲルタイムが約20秒以下のグラウト材に関す
る。 シルト、粘土などの細粒土、あるいは比較的間
隙の大きい砂質土を含有する地盤への注入に広く
用いられてきた従来技術によるグラウトは、セメ
ント系グラウト、特に固結能力(一定時間内のゲ
ルタイム)を有するセメント系薬液を地盤内でゲ
ル化させるグラウトであつた。 そして、注入後のグラウトが逸走して不必要に
広い範囲に分散するのを防止し、設計限定範囲内
に留めるために、非常にゲルタイムの短い瞬結性
薬液が最近好んで用いられるようになり、所期の
効果をあげている。 最も多く使用されているセメント系薬液として
は、セメント懸濁液と水ガラスとを組み合わせた
薬液があり、この薬液を用いた注入工法はLW工
法と呼ばれている。 このLW工法においては、通常、水ガラス液と
セメント懸濁液とを夫々別個に調和し、2台のポ
ンプを用いて当量ずつ圧送し、注入ポンプと注入
管先端部の中間で両液を合流させて地盤内に注入
し地盤内でゲル化させる。 また、LW工法においては、セメント懸濁液中
に含有されるセメントの量を変えることにより、
ゲルタイムを調整していた。 しかしながら、両液を当量ずつ(すなわち、同
量ずつ)混合するという工法上の制約の為に、如
何に多量のセメントを用いてもゲルタイムは30秒
前後より短くはできないという欠点がある。 上述のLW工法の欠点を克服するために、セメ
ント懸濁液に塩化カルシウムのような金属塩又は
石こう等を添加し、ゲルタイムが5〜20秒程度以
下の瞬結性薬液とする提案がなされ、実用に供さ
れている。 しかしながら、添加材を用いるために薬液が高
価になるのみならず、セメント懸濁液に添加材を
添加した状態で放置するとセメントの水和反応が
進み、好ましくない粘度の上昇やゲルタイムの変
動を招来し、工程管理上種々の困難が生じる。 本発明は、石こう又は高価な金属塩を用いるこ
となく、上述のLW工法の欠点を解決し、瞬結性
又は瞬結に近いゲルタイムを確実に得られるグラ
ウトを提供すること目的とする。 本発明によれば、セメントを主成分とする懸濁
液(A液)と水ガラス水溶液(B液とを混合して
地盤内に注入するに当り、A液とB液とを当量混
合するのではなく、A液の容積とB液の容積を一
定範囲内の比例配合に保持することにより、添加
水ガラス量を少量におさえつつ、瞬結に近いゲル
タイムを有するグラウトを得ることができる。 水ガラス液とセメント懸濁液とを容量比で等量
混合して地盤内に注入しゲル化させる従来技術に
よるLW工法の場合、セメント量が一定である限
り、水ガラス濃度を高くしてもゲルタイムが水ガ
ラス濃度に比例して短縮されるわけではなく、可
能な最短ゲルタイムに一定の限界があり30秒前後
より短い瞬結性又は瞬結に近いゲルタイムを有す
る薬液は得られないことは前述した通りである。 逆に、水ガラス濃度を一定値以下(1中の水
ガラス濃度がSiO2量で160g未満)に下げた場合
には、AB両液混合後の薬液のゲルタイムは大幅
に遅延され、ついにはゲル化しない薬液となり注
入薬液の用をなさないものになつてしまう。 また、従来のLW工法で用いられている薬液
は、前述のように水ガラス濃度の変化によるゲル
タイムの変動幅が小さい。 本発明者は、上述のLW工法の欠点を改良すべ
く、研究を積み重ねていたが、セメント懸濁液と
水ガラスとを組み合わせた薬液は以下のような特
異な性質を持つことを知得した。 (1) セメント懸濁液と水ガラス液とを当量混合し
て使用する場合(従来のLW工法)には、一定
量のセメントに配合する水ガラス液中の水ガラ
ス(又はSiO2)の濃度を高くしてもゲルタイ
ムはほとんど変化しない(この現象は、ゲルタ
イムの管理・制御が容易であることを意味し、
従来のLW工法の利点でもある)。 (2) 水ガラス濃度が一定値以下、すなわちAB両
液混合後の薬液(グラウト)1中に含有され
るSiO2量が160g未満になると、特に低温下
(5℃)においてゲル化現象を示さない。 (3) 驚くべきことに、グラウト全量に対する水ガ
ラス(SiO2)の総量が同一である場合でも、
B液すなわち水ガラス溶液の水ガラス濃度の相
違によつてAB両液混合後の薬液のゲルタイム
が著しく異なる。 すなわち、薬液中の水ガラスの占める総量が
或る一定値である場合、低濃度の水ガラス液を
これとほぼ同量のセメント懸濁液と混合したと
きと比較して、高濃度の水ガラス液を少量使用
したときの方が、ゲルタイムは著しく短縮され
る。 (4) さらに驚くべきことには、セメント懸濁液を
短時間(約20秒以下)でゲル化させることがで
きる濃度範囲(B液の容積、すなわち、原料水
ガラスの容積と添加した水の容積の和と、A液
中の水の容積の和100c.c.に対して、B液から由
来するSiO2量が約0.6〜3.5gである割合の範
囲)内では、水ガラス液の混入量が少ないほ
ど、ゲルタイムは短くなる傾向を示す。 (5) さらに、B液の容積、すなわち、原料水ガラ
スの容積と添加した水の容積の和と、A液中の
水の容積の和100c.c.に対して、B液から由来す
るSiO2の量が約0.6〜3.5gの範囲内にあつて
も、B液中の水ガラス濃度が濃い程ゲルタイム
は短くなる傾向を示す。 本発明者は、上記のような特異な性質について
さらに詳細に研究し、この特異な性状を実際の薬
液注入に応用できるものとし、本発明を完成し
た。 すなわち、本発明によれば、1中にSiO2
で約160〜320g含有する水ガラス液(B液)を使
用し、これとセメント懸濁液(A液)とを組み合
わせた注入薬液又はグラウトを調整するに当り、
A液とB液とを一定範囲内の比率で比例混合する
ことにより、20秒以下のゲルタイムを持つグラウ
トを確実に得ることができる。 ゲル化後のグラウトは、含有する水ガラス量が
非常に少ないために、ゲル化直後の強度は比較的
弱いけれども、通常の条件下においては流動・逸
走が阻止される程度の強度を有しており、地盤内
の土粒子間や地盤と構造物の境界面を対象とした
地盤の止水の目的にも充分に適合する。 なお、本発明に用いる水ガラス濃度について
は、その濃度が高いほど本発明の効果が発揮され
るけれども、1中の水ガラス濃度がSiO2量で
400g(原料水ガラスそのもの)では、施工条件
が良い場合、例えば、液温が高い夏期では水ガラ
スの粘性(20℃で約150センチポイズ)がやや高
いものの、圧送距離が短いときは施工は何とか可
能であるが、液温の低い冬季では水ガラスの粘性
(5℃で約500センチポイズ)が極端に高くなり、
施工が困難となる。 従つて、本発明に用いる水ガラス濃度は、年間
を通じて粘性が約100センチポイズ以下となるよ
うに、1中の水ガラス濃度がSiO2量で約320g
(粘性は5℃で約90センチポンズ、20℃で約40セ
ンチポイズ)を上限とした。 また、1中の水ガラス濃度がSiO2量で約160
g未満とすると、液温が高い夏期においては
SiO2量120g程度までは実用に適するグラウトが
得られるが、液温の低い冬期(5℃以下)におい
ては得られるグラウトが非常に軟弱になり実用に
適さなくなる。 従つて、本発明に用いる水ガラスは、1中の
水ガラス濃度がSiO2量で約160〜320gの範囲と
した。 しかしながら、水ガラスの添加量が極端に少な
い場合には、ゲルタイムが短く、ほとんど瞬結性
を示す(ゲルタイム:約2〜3秒)けれども、得
られる強度が極めて弱いために、ゲル化による効
能が発現されない(極く僅かな加圧によつてもゲ
ル状態が破壊されてしまう。) 一方、薬液中に存在する水ガラス量が本発明範
囲を越えた場合、B液の容積、すなわち、原料水
ガラスの容積と添加した水の容積の和と、A液中
の水の容積の和100c.c.に対して、B液から由来す
るSiO2の量が3.5gを超過した場合にはゲルタイ
ムが長くなり過ぎて目的を達成できない。 また、本発明では、ゲルタイムは液温及びセメ
ントの種類が量によつて変動するが、その場合は
B液の水ガラス濃度(1中にSiO2量で約160〜
320g)及びB液の容積とA液中の水の容積の和
100c.c.に対して、B液から由来するSiO2の量が約
0.6〜3.5gの範囲内で変化させることにより、ゲ
ルタイムを20秒以下に調整することができる。 本発明において用いるセメント懸濁液としては
セメントのみの懸濁液はもとより、通常のグラウ
ト材に添加されることのある添加材、例えば、水
砕スラグ、フライアツシユ、ベントナイト等の混
和材、微粉末状の石灰石、岩石等の一次鉱物、現
場で採取した掘削土、土砂、その他の増量材、起
泡剤又は粘着材等を適宜に添加したものを使用で
きる。 本発明のA液は、前記のセメント懸濁液に加え
る添加材等の有無、あるいは種類や量によつてA
液中に含まれる水分が異なるため、A液対B液の
注入比が違つてくることは言うまでもない。 本発明によるグラウト材を注入現場で使用する
には、多量のA液と少量のB液とを混合すること
並びにゲルタイムが短いことから、従来公知の工
法によることはできない。 この問題を解決するために、本発明においては
以下のようなグラウト材を用いて注入工法に実施
することを提案した。 すなわち、セメント懸濁液であるA液と、水ガ
ラス水溶液であるB液とから成り、B液1中の
水ガラス濃度がSiO2量で約160〜320gの範囲で
あり、B液の容積(すなわち、原料水ガラスの容
積と添加した水の容積の和)とA液中の水ガラス
の容積の和100c.c.に対してB液から由来するSiO2
の量が約0.6〜3.5gとなるような比例の割合で
AB両液を混合して、ゲルタイムが約20秒以下に
なるよう調整したグラウトを地盤内に注入し、ゲ
ル化させる方法であるが、好ましくはA液及びB
液をそれぞれ別個に注入口にまで導き、前記注入
口の注入側端部で合流させ、且つA液対B液の注
入比を1:0.02乃至0.17程度に保持しつつ注入す
ることを特徴とする工法を採用する。 上記の方法を、例えば地盤注入に応用する場合
には、注入管として二重管を用いる等の特別な配
慮を要し、若干工費が高くなるが、ゲル化が地盤
内部で行われるため、砂れき層のような比較的大
きな間隙に浸透固結させることができる利点があ
る。 なお、上記の注入工法においては、A液対B液
の注入比(容量比)を1:0.02〜0.17の範囲内に
保持することにより、B液の容積とA液中の水の
容積の和100c.c.に対してB液から由来するSiO2
量が約0.6〜3.5gの範囲内に保つことはいうまで
もない。 以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明に
ついてさらに詳細に説明する。 以下の例に用いた水ガラスは、JIS3号品
(SiO2:28〜30%、Na2O:9〜10%)であり、
水ガラス原液1に含有されるSiO2は約400gで
ある。 セメントは市販のポルトランド・セメント、ス
ラグは市販のセラメント(商品名)、ベントナイ
トは市販品のうち粒度200メツシユのもの、砂は
標準砂を用いた。 水ガラス原液を水で希釈して実施例及び比較例
で用いる水ガラス水溶液を作つた。(表1表照)
【表】 比較例 1〜7 先ず、比較例としてA液(セメント懸濁液)及
びB液(水ガラス溶液)を当量混合した場合(従
来工法)の薬液中のSiO2量の変化に対するゲル
タイムの変動を表2に示す。
【表】 表2の結果から明らかなように、A液とB液を
当量混合すると従来のLW方法の場合には、セメ
ント量一定の場合にはゲルタイムは水ガラス濃度
によつてはあまり大きな影響を受けず、約30〜50
秒の範囲内にあることがわかる。 また、B液の容積とA液中の水の容積の和100
c.c.に対してB液から由来するSiO2の量が4g前
後の場合にゲルタイムが最も短くなり、それ以下
になとゲルタイムは再び長くなる傾向を示し、
SiO2量が約2g以下になると、ゲル化能力が失
われてしまうこともわかる。 実施例1〜7及び比較例8〜25 次に、実施例1〜7及び比較例8〜25をまとめ
て表示(表3参照)する。 比較例8,9,17及び19は、混合後のグラウト
中の純水分容積に対する水ガラス成分(SiO2
量で表示)の量が多いために、目的とする瞬結に
近いゲルタイム(20秒以下)が得られない例であ
る。 また比較例20及び24は、B液1中の水ガラス
濃度(SiO2量)が少ない(160g未満)ために、
目的とする瞬結に近いゲルタイム(20秒以下)が
得られない例である。 比較例15,16,18及び23は、混合後のグラウト
中の水ガラス成分(SiO2重量で表示)の量が少
ないために、また比較例25ではB液中の水ガラス
濃度が少ないために、瞬結に近いゲルタイムは得
られるけれども、得られるゲルが軟弱に過ぎ、ゲ
ル化後2〜5分経過においても流動状態のままで
あり、通常の注入操作で用いられる注入圧力下で
逸走を示し、ゲル化による固結を示さない。 比較例21及び22は、本発明に関する実験を液温
は18〜20℃に保つた状態で行つたため、この条件
下ではゲル化後2〜5分間でに非常に軟らかいゲ
ル化による固結を示しているが、冬期における低
温(5℃)では実験に示していないが、ゲル化後
2〜5分経過においても流動状態のままでゲル化
による固結を示さないことから、本発明から除い
た例である。
【表】
【表】 上記の各実施例及び比較例から、例えばセメン
トを含有する懸濁液(A液)にJIS3号品の水ガラ
ス原液に水を加えた(水ガラス)を添加した場
合、水ガラスの量(SiO2量)が少ないほどゲル
タイムが短くなり、混合物中の水分100c.c.に対す
るSiO2重量が約2gのときゲルタイムは12秒、
SiO2重量が1g程度の時のゲルタイムは約4秒
前後になる。 混合物、すなわち注入グラウト中の水分100c.c.
に対するSiO2重量が0.5g以下になると、ゲルタ
イムは約2秒と短くなるが、得られるゲルは、ゲ
ル化後2〜5分径過後におても極く僅かの力が付
加されると流動するものである。 逆に、水分100c.c.に対するSiO2重量が約3.5gを
越えるとゲルタイムが約20秒以上となり、瞬結性
薬液としての使用に適さなくなる。 また、グラウト中の水分に対する含有水ガラス
量が同じであつても、B液中の水ガラス濃度が低
下するとゲル化の促進効果及びゲルタイムの短縮
効果が低下する。例えば、1中の水ガラス濃度
がSiO2量で約80g程度(水ガラス)になると、
A液に対するB液(水ガラス溶液)の添加割合を
増しても、ゲルタイムを目的とする約20秒以下に
することが困難になり(比較例24)、たとえゲル
タイムを瞬結に近い時間にできた場合においても
得られるゲルはゲル化後2〜3分経過後において
も流動する性質のものである(比較例25)。 なお、表−3の水ガラス原液(水ガラス)
は、ゲルタイム並びに固結強度(流動を阻止する
力)共に優れているが、水ガラスの粘性は極端に
高くなり、施工が困難であるため本発明から除外
した。 したがつて、本発明において使用できるB液の
水ガラスは、1の水ガラス濃度が約160〜350g
の範囲である。 実施例 8〜13 次にA液中の成分として、セメントに水砕スラ
グ、ベントナイト又は砂を添加した例を表4にま
とめて示す。
【表】
【表】 これらの実施例から理解できるように、本発明
によるグラウトに公知の他の添加材を混入するこ
とができる。 実施例 14 さらに、本発明グラウトを使用した現場注入試
験を示す。 都内の地表下2m付近までがN値1前後の軟弱
なシルト層で占められている地盤の地表下1.8m
の地点で注入を実施した。 実施に用いたグラウトは、表3に示す実施例2
(ゲルタイム:6秒)のグラウトであり、A液190
及びB液10を夫々別個に調整し、吐出量の異
なる大小2台の注入ポンプを用意し、注入比をA
液:B液=1:0.05に保つて毎分10の割合で注
入管(単管ロツト)から地盤内に圧入した。 AB両液を注入端の手前で合流させて、ゲル化
直後(3〜4秒後)に注入端部から地盤内に圧入
されるように設定し、注入圧力1〜1.5Kg/cm2
約140のグラウトを注入した。 注入後、地盤を掘削して調査したところ、注入
個所を中心としてほぼ放射状に脈状注入を伴なつ
て注入されていた。注入個所近傍に脈状に注入さ
れたグラウト(ホモゲル)の層厚1〜24cm程度の
太いものであつた。グラウトの注入範囲は、注入
中心から半径2m以内に限定されていて、大きな
逸走は認められなかつた。 比較例 26 実施例14と同じ地盤に対して、比較例1(表2
参照)、グラウト(ゲルタイム:45秒)を注入し
た。公知のLW法に従い、A液及びB液を当量ず
つ別々に圧送し、注入管の頭部で両液を合流させ
て注入した。注入圧力は0.8〜1.2Kg/cm2、注入量
は実施例14と同様140とした。 掘削調査したところ、注入個所を中心として脈
状注入を伴つて放射状に注入されていたが、脈状
部分グラウト(ホモゲル)の層厚は0.3〜0.6cmで
あつて実施例14におけるよりも遥かに薄く、注入
範囲は中心から5m以上の遠方にまで逸走認めら
れた。 実施例14と比較例26を比較すれば明らかなよう
に、従来法によればグラウトが不必要な遠方にま
で逸走し注入による地盤強化の効果が低下するの
で好ましくない。これに対し、本発明によれば、
例えば実施例14に示すように、ゲル化直後のまだ
軟いグラウトを圧入することもでき、グラウトの
逸走を防止し限定範囲内に集中的に注入を行うこ
とができるため、優れた効果が得られる。 以上のように本発明によれば、軟弱地盤の止水
又は地盤強化を目的としてセメント(A液)と水
ガラス(B液)を主成分とした二成分系で、ゲル
タイムが約20秒以下のグラウトを確実に得て、地
盤内でゲル化させることができ、注入施工上ゲル
タイムの設定管理を確実に行えるなどの実用効果
を発揮するものである。 また、本発明グラウトは、地盤の大きな空胴や
地盤と構造物の境界面を対象とした、例えば裏込
め注入やその他の用途などにも応用でき、極めて
汎用性の高い優れたグラウト材である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 軟弱地盤の強化、止水のための注入に用いる
    ゲルタイムが約20秒以下のグラウトを地盤内でゲ
    ル化させるグラウト材であつて、セメント懸濁液
    であるA液と水ガラス水溶液であるB液とから成
    り、B液1中の水ガラス濃度がSiO2量で約160
    〜320gの範囲であること、B液の容積(すなわ
    ち、原料水ガラスの容積と添加した水の容積の
    和)とA液中の水の容積の和100c.c.に対してB液
    から由来するSiO2の量が約0.6〜3.5gとなるよう
    な比例の割合でAB両液を混合してなることを特
    徴とするグラウト材。 2 A液対B液の混合比(注入比)は、1:0.02
    〜0.17であることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載のグラウト材。
JP13529281A 1981-08-28 1981-08-28 グラウト材及びグラウト注入工法 Granted JPS5837080A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13529281A JPS5837080A (ja) 1981-08-28 1981-08-28 グラウト材及びグラウト注入工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13529281A JPS5837080A (ja) 1981-08-28 1981-08-28 グラウト材及びグラウト注入工法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24849684A Division JPS60197789A (ja) 1984-11-24 1984-11-24 グラウト注入工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5837080A JPS5837080A (ja) 1983-03-04
JPH024634B2 true JPH024634B2 (ja) 1990-01-29

Family

ID=15148284

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13529281A Granted JPS5837080A (ja) 1981-08-28 1981-08-28 グラウト材及びグラウト注入工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5837080A (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5949281A (ja) * 1982-09-14 1984-03-21 Shimoda Gijutsu Kenkyusho:Kk グラウト注入工法
JPS6162589A (ja) * 1984-09-04 1986-03-31 Shimoda Gijutsu Kenkyusho:Kk エアーグラウト材及びこれを用いた裏込め注入工法
JPS60197789A (ja) * 1984-11-24 1985-10-07 Shimoda Gijutsu Kenkyusho:Kk グラウト注入工法
JP2620564B2 (ja) * 1987-10-20 1997-06-18 日本電信電話株式会社 地下コンクリート壁の止水工法
JPH03203985A (ja) * 1989-12-29 1991-09-05 Shimoda Gijutsu Kenkyusho:Kk 固結剤
JPH0462221A (ja) * 1990-06-29 1992-02-27 Mitsui Constr Co Ltd 裏込め注入工法
JP6165698B2 (ja) * 2014-10-24 2017-07-19 有限会社シモダ技術研究所 Cb液の圧送方法及び瞬結性グラウト注入工法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5837080A (ja) 1983-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0273445B1 (en) Chemical grout for ground injection and method for accretion
JPH024634B2 (ja)
JP2009046611A (ja) 地盤の安定化用注入材
JPH10168451A (ja) 懸濁型グラウト剤とそれを用いた地盤注入固結法
JPH10168452A (ja) 水ガラス系懸濁型グラウト剤とそれを用いた地盤注入固 結法
JP3514614B2 (ja) グラウト材及びグラウト注入工法
JP7212423B1 (ja) 地盤注入工法および地盤注入装置
JPS6118593B2 (ja)
JP6474180B1 (ja) 硬化グラウトの地下水下地盤注入方法
JPH0525272B2 (ja)
JP2003278144A (ja) 注入工法
JPS62172088A (ja) 地盤注入工法
JP2001098271A (ja) 地盤固結材
JP3143583B2 (ja) 土木用材料およびこれを用いた施工方法
JPS60197789A (ja) グラウト注入工法
JPS5949283A (ja) スラグと石灰を用いた水ガラス系グラウト材
JPH11293245A (ja) 懸濁型グラウト剤
JPH0940950A (ja) 軟弱地盤の処理方法
JPS594471B2 (ja) セメントトミズガラスノコンワブツオモチイルチユウニユウコウホウ
JPS5949284A (ja) スラグ−石灰系薬液注入工法
JPH0243790B2 (ja)
JPS5856000B2 (ja) ナンジヤクジバンノ アンテイカホウ
JP2862193B2 (ja) ジェットグラウト工法用セメント組成物及びその工法
JPH07259073A (ja) 地盤注入材
JPH04356588A (ja) 土質安定化工法