JP2862193B2 - ジェットグラウト工法用セメント組成物及びその工法 - Google Patents
ジェットグラウト工法用セメント組成物及びその工法Info
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Description
用セメント組成物及びそれを用いたジェットグラウト工
法、詳しくは、地盤中に0.5〜5m程度の円柱状固結体
を造成し、地盤改良に用いるジェットグラウト工法用セ
メント組成物及びそれを用いたジェットグラウト工法に
関する。
セメントペーストを超高圧で噴射し、土質を改良する工
法である。
盤中に噴射、回転して地盤を切削して、掘削に伴って出
る掘削土、水、及びセメント等が混合されたスライムを
地表に排出すると同時に、円柱状の固結体を造成するJ
SG工法といわれる工法と、超高圧水を地盤中に回転し
て噴射させて地盤を切削し、そのスライムを地表に排出
するとともにセメントペーストを同時に充填させ円柱状
の固結体を造成するコラムジェットグラウト工法の2種
類の方法が代表的な工法である(日本ジェットグラウト
協会技術資料)。
との混合でセメントペーストの凝結が30分程度と早くな
り、注入が不完全で地盤を切削したスライムが地表に排
出されず、注入圧により地盤が持ち上がったり地盤改良
がなされない等の課題があった。
ける前記課題を解決すべく種々検討を重ねた結果、特定
のセメント組成物を使用することによって、前記課題を
解消し、強固な地盤改良ができる知見を得て本発明を完
成するに至った。
ト、ブレーン値で2,000cm2/g以上の無機硫酸塩、及び有
機酸を含有してなるジェットグラウト工法用セメント組
成物であり、該セメント組成物からなるセメントペース
トを地盤中に高圧注入して、土と混合して硬化するジェ
ットグラウト工法である。
超早強、及び中庸熱等の各種ポルトランドセメントや、
これらのポルトランドセメントに高炉スラグやフライア
ッシュなどを混合した各種混合セメント、並びに、市販
の注入用微粒子セメントなどが挙げられる。
ルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネ
シウム、又は、カリウム、ナトリウム、カルシウム、及
びマグネシウムの亜硫酸塩等いずれも使用可能である
が、これらの中、凝結防止や強度発現の面から硫酸カル
シウムの使用が好ましい。無機硫酸塩の粒度は、ブレー
ン値で2,000cm2/g以上である。2,000cm2/g未満ではセメ
ントの凝結を防ぐことができず、短長期強度が不良とな
る。
酸塩との合計100重量部に対して、1〜30重量部が好ま
しく、2〜20重量部がより好ましい。1重量部未満では
セメントの凝結を防ぐことが難しく、30重量部を超える
と初期強度が不良となる可能性がある。
酒石酸、グルコン酸、及びクエン酸等のオキシカルボン
酸又はその塩類等いずれの使用も可能であるが、グルコ
ン酸ナトリウムやクエン酸の使用が好ましい。
との合計100重量部に対して、0.05〜30重量部が好まし
く、0.1〜5重量部がより好ましい。0.05重量部未満で
はセメントの凝結を防ぐことが難しく、30重量部を超え
ると短長期強度が不良となる可能性がある。
限されるものではないが、例えば、セメント組成物100
重量部に対して、50〜300重量部が使用される。
ントナイトや減水剤等のセメント混和剤などを併用する
ことが可能である。
限定されるものではないが、セメント、無機硫酸塩、及
び有機酸を、例えば、グラウトミキサーを回転数10〜50
0ppm程度で使用して、あらかじめ混合しておくことが好
ましい。
メント組成物を使用したジェットグラウト工法について
説明する。
削孔深さは、特に制限されるものではないが、例えば40
m程度が通常行われている。削孔径は、前記ジェットグ
ラウト工法用セメント組成物と水などを混合したセメン
トペーストを噴射するロッドが挿入できる大きさがあれ
ばよく、特に制限されるものではない。
記セメント組成物からなるセメントペーストを圧送して
噴射する。セメントペーストはグラウトポンプ、超高圧
ポンプ、及びコンプレッサー等を用いて圧送される。
ましいが、ノズルの磨耗等を考慮して、50〜700kgf/cm2
が通常行われている。送給量は、特に制限されるもので
はないが、例えば、30〜200リットル/min程度である。
径は、その充填深度により大きく変化するが、充填深度
15〜40mで、1〜5m程度である。
する。
部に対して、1.5重量部併用して、モルタルミキサーで
2分間混合し、さらに、粘性土をセメントペーストに対
して、容積比で1:1の割合で同様に混合した。この混
合物を用い、所定時間のJロートと圧縮強度、並びに、
ブリージングを測定した。結果を表1に併記する。
測定 ブリージング:5cmφのビニールチューブを使用し、土
木学会基準に準じ測定 圧縮強度 :4×4×16cmの供試体使用
メント 無機硫酸塩A:市販無水セッコウ粉砕品、ブレーン値5,
300cm2/g 有機酸 a:グルコン酸ナトリウム、試薬 減水剤 :β−ナフタレンスルフォン酸ナトリウ
ム、第一工業社製 粘性土 :石灰石表土、青海町産、含水比100%
組成物を使用した実施例は、長時間流動性がとれ、ブリ
ージングもなく高い圧縮強度を示した。これに対して、
本発明のセメント組成物を使用しない比較例である実験
No.1-4〜1- 6は、まったくJロートを通らず流動性がな
く、実験No.1- 7〜1- 9は、圧縮強度はある程度あるが
流動性がなく、実験No.1-10〜1-12は、流動性はそれほ
どなく、かつ、圧縮強度も出なかった。
コラムジェット工法の施工を行った。土壌の硬さを表す
N値が0の粘性土で施工したが、スライムの上昇が極め
て良く、スライムは3時間後でも硬化しなかった。この
ためスライムの処理が極めてスムーズに行われた。
ル状硬化物が確認され、1日の圧縮強度は5.8kgf/cm2で
あり、28日圧縮強度は20kgf/cm2であった。また、本発
明のセメント組成物を使用してない比較例では、どの配
合でもスライムの粘度が上昇し、流動性がなく、このた
めスライムがケーシングとの間につまりぎみで周囲の地
盤が膨張した。
例である実験No.1- 4〜1- 6と実験No.1-10〜1-12は硬化
していなかった。圧縮強度は、実験No.1- 5では、1日
で0kgf/cm2、28日で8.2kgf/cm2であり、実験No.1- 8で
は、1日で1.3kgf/cm2、28日で10.3kgf/cm2であった。
また、実験No.1-11では、1日で0kgf/cm2、28日で2.9k
gf/cm2であった。なお、処理径は、実験No.1- 5が1.5
m、実験No.1- 8が1.6m、実験No.1-11が1.8mと実施例
に比べ著しく小さかった。
品を、また、有機酸としてクエン酸又は酒石酸を使用し
たこと以外は実施例1と同様に行った。その結果、本発
明のセメント組成物を使用したスライムの流動性は良好
であり、1日後の圧縮強度発現も良好であった。
して無水セッコウを、また、有機酸としてグルコン酸ナ
トリウムを使用して、その使用量を表2に示すように変
化したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表2
に併記する。 <使用材料> 無機硫酸塩D:市販無水セッコウ粉砕品、、ブレーン値
1,500cm2/g
ト組成物を使用することによって、セメントの凝結の防
止、凝結時間の改善、注入性や充填性の改善等の効果を
奏することができ、また、流動性が良好なため、スライ
ムの上がりが良好である、地盤の膨れがない、スライム
処理に人手がかからない、処理径が大きく、安定して形
成される等の効果があり、造成された硬化物の強度が強
いことから、杭の支持力が大きい、セメント使用量やセ
メントペースト注入量を減少でき、施工速度を速めるこ
とが可能である。また、本発明のセメント組成物はジェ
ットグラウト工法の他、機械攪拌を用いる工法でも有効
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 セメント、ブレーン値で2,000cm 2 /g以上
の無機硫酸塩、及び有機酸を含有してなるジェットグラ
ウト工法用セメント組成物。 - 【請求項2】 セメント、ブレーン値で2,000cm 2 /g以上
の無機硫酸塩、及び有機酸を含有してなるジェットグラ
ウト工法用セメント組成物からなるセメントペーストを
地盤中に高圧注入して、土と混合して硬化するジェット
グラウト工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8505092A JP2862193B2 (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | ジェットグラウト工法用セメント組成物及びその工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8505092A JP2862193B2 (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | ジェットグラウト工法用セメント組成物及びその工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05254903A JPH05254903A (ja) | 1993-10-05 |
JP2862193B2 true JP2862193B2 (ja) | 1999-02-24 |
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ID=13847844
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8505092A Expired - Fee Related JP2862193B2 (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | ジェットグラウト工法用セメント組成物及びその工法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2862193B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5063896B2 (ja) * | 2006-01-16 | 2012-10-31 | 電気化学工業株式会社 | 地盤安定化用液体混和剤、地盤安定化材料、及びそれを用いた地盤安定化工法 |
-
1992
- 1992-03-09 JP JP8505092A patent/JP2862193B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05254903A (ja) | 1993-10-05 |
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