JP4462980B2 - 地盤改良方法 - Google Patents
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Description
しかし、このような地盤改良方法を用いても、土壌の種類によってその固化程度はさまざまであり、土壌の種類に応じて、特定の組成を有する地盤改良材や特定の地盤改良方法が開発されてきている。
このことは、セメント成分から供給されるカルシウムの一部が、アロフェンから溶出したAl2O3成分に吸着してしまい、セメント成分の硬化反応を阻害することにより、水和物生成量が減少するため、改良対象である土壌の固化が有効に発現できなくなり、強度発現が低くなってしまうからである。
また、本発明の目的は、特定の組成を有する地盤改良材を多量に添加する必要がなく、施工性にも優れ、施工コストが安価な、地盤改良方法を提供する。
好適には、前記地盤改良方法において、セメントミルク中のセメント300〜400重量部に対して、石膏ミルク中の石膏が100〜200重量部を含有することを特徴とする。
好適には、前記地盤改良方法において、セメントミルク中のセメント300〜400重量部に対して、石膏及びスラグの混合ミルク中の石膏が75〜100重量部とスラグが50〜75重量部含有されることを特徴とする。
本発明のアロフェンを含む土壌の地盤改良工法は、石膏ミルクをアロフェンを含む土壌と混練し、所定時間放置した後、アロフェンに石膏からのカルシウムが捕獲された状態の土壌にセメントミルクを再混練する方法である。
または、本発明の他のアロフェンを含む土壌の地盤改良工法は、石膏及びスラグの混合ミルクを土壌と混練し、所定時間放置した後、アロフェンに石膏からのカルシウムが捕獲された状態の土壌にセメントミルクを再混練する方法である。
これにより、セメントから溶出するカルシウムがアロフェン等に捕獲されることがなく、セメントの水和硬化反応が正常に進行して、従来の一材型固化材を用いた地盤改良方法よりも、効果的に土壌を固化することができる。
前記石膏及びスラグの混合ミルク、または石膏ミルクを土壌へ注入するとともに、当該土壌と注入された石膏及びスラグの混合ミルク、または石膏ミルクとを撹拌混合して、石膏から溶出されるカルシウムが、アロフェン等に容易に吸着されるように当該ミルクの分布を土壌中均一にしておくことが好ましい。さらに、所定時間放置後、セメントミルクを、当該領域に注入して、当該土壌と、セメントミルクとを再混合するが、その際には例えば、機械オーガー撹拌装置又は高圧噴射装置などを用いることができる。
かかるスラグの粉末の粉末度ブレーン比表面積は3000〜5000cm2/g、特に3500〜4500cm2/gであることが好ましく、ブレーン比表面積が3000cm2/g未満であると、改良対象土壌の強度発現性が劣り、また、5000cm2/gを超えると、強度発現性は良いが経費がかかり経済的ではない。
また石膏の粉末度は、特に限定されず、ブレーン比表面積1000〜4000cm2/g程度の粉末度のものを用いることが好ましい。
ブレーン比表面積が1000cm2/g未満であると、石膏から溶出されるカルシウムの溶出速度が遅くなり、対象土壌中に含有されるアロフェン等の固化阻害物質へのカルシウムの吸着に長時間を要し、土壌改良の工期が長くなり、経済的ではない。また、ブレーン比表面積が4000cm2/gを超えると、工期短縮は図れるが、粉砕コストが上昇して経済的ではない。
スラグの含有量が50重量部未満であると、早期に強度発現を生じるという不都合を生じ、またそれが75重量部を超えると、固化材の土壌固化作用が不良という不都合を生ずることがあるので好ましくない。
また石膏の含有量は、75〜100重量部であることが好ましく、石膏の含有量が75重量部未満であると、石膏から溶出されるカルシウムの溶出速度が遅くなり、対象土壌中に含有されるアロフェン等の固化阻害物質へのカルシウムの吸着量が不足するため、改良土壌の強度が低くなってしまうことがあり、また100重量部を超えると、固化材に占める石膏の含有量が増加し、その結果、本来土壌の固化作用に寄与するセメントやスラグの含有量が減少し、土壌の固化作用が低下するという不都合を生ずることがあるので好ましくない。
その粉末度などの物理的性質は、規格値に拘束されるものではないが、好適には、2000〜6000cm2/gの粉末度ブレーン値を有するものが使用できる。かかる値が、2000cm2/g未満では土壌固化作用が不良という不都合を生じ、またそれが、6000cm2/gをこえると、ミルクの粘性が増大し、ミルクを土壌と混合するためにポンプなどで圧送する場合、ポンプ圧力が大きくなり圧送が困難になるという不都合を生ずる場合があり望ましくない。
本発明の方法においては、第2段階のセメントミルクの注入により、水和硬化が有効に進行し、これにより地盤に所望設定強度、例えば28日材齢一軸圧縮強さで40kgf/cm2以上の強さを付与することが可能となる。
試験材料
実施例及び比較例には、以下の材料を用いた。
関東ローム土壌;東京都世田谷区産
セメント;早強セメント(住友大阪セメント株式会社製)
ブレーン比表面積;4800cm2/g
スラグ;高炉スラグ(住友金属工業株式会社製)
ブレーン比表面積;4000cm2/g
石膏;排脱二水石膏 ブレーン比表面積;2000cm2/g
下記表1に示す配合割合で、石膏及びスラグと水とを混練して石膏及びスラグの混合ミルクを調製し、別に早強セメントと水とを混練してセメントミルクを調製した。かかる石膏及びスラグの混合ミルクを、関東ローム土壌1350kg(1m3相当)に対して添加してソイルミキサで10分間混練し、2時間放置した。当該2時間放置後の関東ローム土壌に、更に前記セメントミルクを添加して、ソイルミキサにて更に10分間混練した。
混練後の関東ローム土壌を直径50mm×高さ100mmの共試体として得た。その一軸圧縮強さを1日後、7日後、28日後の材齢で測定し、その結果を表1に示す。
実施例3
下記表1に示す配合割合で、石膏と水とを混練して石膏ミルクを調製した以外は、実施例1と同様にして、所定の材齢の圧縮強さを測定し、その結果を表1に示す。
石膏及びスラグの混合ミルクを関東ローム土壌に添加して混練した後の放置時間を96時間とした以外は、実施例1と同様にして、所定の材齢の圧縮強さを測定し、その結果を表1に示す。
実施例6
石膏ミルクを関東ローム土壌に添加して混練した後の放置時間を96時間とした以外は、実施例3と同様にして、所定の材齢の圧縮強さを測定し、その結果を表1に示す。
下記表1に示す配合割合で混合して得られたミルクを関東ローム土壌に一度に投入(一材型)して混練した以外は、実施例1と同様にして、所定の材齢の圧縮強さを測定し、その結果を表1に示す。
上記表では、放置時間との関係で2時間放置に比べて、96時間放置の方が圧縮強さが高くなっているのは、使用した石膏のブレーン比表面積が2000cm2/gと低めであったために短時間では石膏から土壌中へのカルシウム溶出量がすくなかったためであり、ブレーン比表面積が4000cm2/gの石膏を用いて実施例1〜6と同様の実験をおこなったところ、初期強度の発現性がよく、また長期にわたって、高強度が維持できることが確認された。
Claims (4)
- 石膏ミルクをアロフェンを含む土壌と混練し、2〜96時間放置した後、アロフェンに石膏からのカルシウムが捕獲された状態の土壌にセメントミルクを再混練することを特徴とする、アロフェンを含む土壌の地盤改良方法。
- 石膏及びスラグの混合ミルクをアロフェンを含む土壌と混練し、2〜96時間放置した後、アロフェンに石膏からのカルシウムが捕獲された状態の土壌にセメントミルクを再混練することを特徴とする、アロフェンを含む土壌の地盤改良方法。
- 請求項1記載の土壌改良方法において、セメントミルク中のセメント300〜400重量部に対して、石膏ミルク中の石膏が100〜200重量部含有されることを特徴とする、アロフェンを含む土壌の地盤改良方法。
- 請求項2記載の土壌改良方法において、セメントミルク中のセメント300〜400重量部に対して、石膏及びスラグの混合ミルク中の石膏が75〜100重量部とスラグが50〜75重量部含有されることを特徴とする、アロフェンを含む土壌の地盤改良方法。
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