JPH0245654B2 - - Google Patents
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- JPH0245654B2 JPH0245654B2 JP57059880A JP5988082A JPH0245654B2 JP H0245654 B2 JPH0245654 B2 JP H0245654B2 JP 57059880 A JP57059880 A JP 57059880A JP 5988082 A JP5988082 A JP 5988082A JP H0245654 B2 JPH0245654 B2 JP H0245654B2
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- density polyethylene
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- film
- carbon black
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Landscapes
- Conductive Materials (AREA)
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Description
本発明は樹脂分としてメルトインデツクスが
2.1〜20g/10分の直鎖低密度ポリエチレン(以
下L−LDPEという)と導電性カーボンブラツク
を必須成分として含有したフイルム成形用導電性
樹脂組成物に係り、特に伸び率、引き裂き強度な
らびに耐熱性に優れ、かつ低抵抗値を呈するフイ
ルム成形用導電性樹脂組成物に関する。 近年、急速なエレクトロニクス部門の発展に伴
い、電子機器内にマイクロコンピユーターが導入
される例が急増しており、そのためLSI、IC、の
使用頻度が多くなつてきた。これらのLSIやICは
運搬あるいは保存中、静電気を受けると破壊し易
いので、導電性フイルムで作成した帯電防止袋に
収納したり、導電性カーペツトの使用で静電気を
除去している。 そして前記の導電性フイルム用素材としては、
従来、高密度および低密度ポリエチレン、エチレ
ン−酢酸ビニルコーポリマー(EVA)、ポリプロ
ピレン等に導電性カーボンブラツク等を均一に分
散させたものが実用に供されている。 しかしながら、これらの導電性樹脂組成物にお
いて、その電気抵抗値を低下させるためにカーボ
ンブラツクの配合量を増加させるとフイルムの加
工性が困難となるばかりでなくその強度において
も著しい低下が現われ、又フイルム厚が数十ミク
ロンに薄肉化されるために表面抵抗値が1mm〜2
mmの厚さのものと比較すると10〜100倍に増加し、
配合設計上抵抗値の制御が困難であるのが現状で
ある。 前述の公知の導電性フイルム用素材についてさ
らに詳述すれば、従来、次の(1)〜(4)に示す素材組
成物が知られている。 (1) EVAと導電性カーボンブラツクからなる組
成物。 この組成物は耐熱性に劣るので最近では使用
されなくなつた。 (2) 高密度または低密度ポリエチレンと、ゴム
と、導電性カーボンブラツクとからなる組成
物。 これは引き裂き強度については向上するが、
抵抗値が上昇してしまい、かつ耐熱性が低下す
るという欠点を有している。 (3) 高密度ポリエチレンと導電性カーボンブラツ
クとからなる組成物。 これは抵抗値が低くなり、かつ耐熱性は向上
するが、伸び率および引き裂き強度が低下する
という欠点を有している。 本発明者は前記に鑑みて、伸び率、引き裂き強
度ならびに耐熱性に優れ、かつインフレーシヨン
加工における薄肉化で表面抵抗値の増加が少な
く、安定した導電性ポリオレフイン系樹脂組成物
を得るべく種々研究を重ねた結果、樹脂分と導電
性カーボンブラツクとより成るフイルム成形用導
電性樹脂組成物において前記樹脂分としてL−
LDPEの中でもメルトインデツクスが2.1〜20
g/10分のものを採択して含有せしめることによ
り目的とする物性を具備したフイルム成形用導電
性樹脂組成物が得られることを知見して本発明に
到達した。 すなわち本発明は、樹脂分と導電性カーボンブ
ラツクとを含み、前記樹脂分は、メルトインデツ
クス2.1〜20g/10分の直鎖低密度ポリエチレン
を必須成分として含んでなり、前記直鎖低密度ポ
リエチレンの配合量は全組成物中10〜93重量%で
あることを特徴とするフイルム成形用導電性樹脂
組成物である。 以下、本発明を具体的に詳述する。 本発明は、前述のとおり、樹脂分と導電性カー
ボンブラツクとを必須成分として含んでなる。そ
して前記樹脂分はメルトインデツクス2.1〜20
g/10分のL−LDPEを必須成分として含むもの
であり、具体的にはL−LDPEの単独からなるも
のであつてもよくまたL−LDPEとポリオレフイ
ン樹脂との混合物であつてもよい。 前述のポリオレフイン樹脂としては通常フイル
ム成形用樹脂として使用される低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、
ポリプロピレン等が用いられ、好ましくはメルト
インデツクスが0.3〜10g/10分のものである。 また、本発明で使用するL−LDPEとしては、
フイルム成形性に優れているものが好ましく、具
体的には密度0.92〜0.935であつてメルトインデ
ツクス2.1〜20g/10分のものが用いられるが、
好ましくはメルトインデツクス2.1〜10g/10分
のものが用いられる。L−LDPEのメルトインデ
ツクス2.1g/10分以下であるとフイルムの押出
加工時に押出機に負荷がかかり、フイルム成形が
うまくできないので好ましくない。また、20g/
10分以上であると軟らかすぎてフイルム加工安定
性が悪くフイルム強度物性が低下するので好まし
くない。 前記のL−LDPEの配合量は全組成物中10〜93
重量%、好ましくは20〜60重量%である。この配
合量が10重量%よりも少ないと伸び率が充分に向
上されず、また、93重量%よりも多いと導電性カ
ーボンブラツクの含有量が少なくなるため導電性
そのものが小さくなつて好ましくない。 前述の導電性カーボンブラツクとしては、例え
ばフアーネスブラツク、アセチレンブラツク、チ
ヤンネルブラツク等が挙げられ、この含有量は全
組成物中5〜50重量%、好ましくは5〜40重量%
である。 なお、本発明組成物は前述の各成分のほかに柔
軟性を付与するための、エチレン−αオレフイン
共重合体、あるいは酸化防止剤、滑剤等、各種添
加物を含有することもできる。 このようにしてなる本発明組成物はインフレー
シヨンあるいはTダイフイルムを成形する際、成
形温度下での伸びが大きく、かつ耐熱性に優れ、
またネツクインも少ないためフイルム加工性が極
めて良好である。また、得られたフイルムの表面
抵抗値を測定すると、薄肉成膜する前の組成物が
有すると表面抵抗値との変動が非常に少ない。フ
イルムの伸び率は高密度ポリエチレン単独のもの
と比較して2倍上昇し、かつタテ方向とヨコ方向
における引き裂き強度および伸びの差がほとんど
なく、柔軟性に富んだ良好なフイルムを成形する
ことができる。 以下、実施例ならびに比較例により本発明を具
体的に説明する。 実施例および比較例中の部は重量部である。 実施例1〜4、比較例1〜5 実施例1〜4および比較例1〜5の各配合物を
70のバンバリーミキサーに入れ、温度180℃〜
200℃で5分間混練する。次いで得られた混練物
を120〜130℃のミキシングロールで5分間混練し
て厚さ約2m/m、幅約300m/mの板状に引出
し、これをカツター(ペレタイザー)にて角ペレ
ツト化する。前記の角ペレツトを更に90m/mΦ
ベントシキ押出成形機に入れ、温度180〜200℃で
押出し、アンダーストランドカツトにより径2.5
〜3.0m/mの導電性プラスチツクフイルムを成
形用円筒形コンパウンドを製造する。 次いで得られた円筒形コンパウンドを65m/
m、L/D=20のインフレーシヨン押出成形機に
入れ、温度170〜180℃で厚さ50μの導電性プラス
チツクフイルムを成形した。得られた導電性プラ
スチツクフイルムの表面抵抗の測定片として
JISZ−1702に準ずるエルメンドルフ引き裂き試
験、引張り試験片を作成し、それぞれの物性を測
定した。 実施例 1 高密度ポリエチレン(商品名:ハイゼツクス
3300F三井石油化学者製品密度0.95、MI=0.9)
45(重量%) L−LDPE(商品名:ウルトゼツクス2020L三井石
油化学者製品密度0.92、MI=2.1) 30(重量%) 導電性カーボンブラツク(デンカブラツク)
25(重量%) 実施例 2 低密度ポリエチレン(ノバテツクス131、密度
0.924MI=1.3三菱化成社) 45(重量%) L−LDPE(商品名:ウルトゼツクス20100J密度
0.92MI=8三井石油化学社) 30(重量%) 導電性カーボンブラツク(デンカブラツク)
25(重量%) 実施例 3 ポリプロピレン(出光ポリプロE250G密度
0.90MI=1.2出光石油化学社) 45(重量%) L−LDPE(商品名:ウルトゼツクス3520L密度
0.935MI=2.1) 30(重量%) 導電性カーボンブラツク(デンカブラツク)
25(重量%) 実施例 4 L−LDPE(ウルトゼツクス2020L密度0.92MI=
2.1) 90(重量%) 導電性カーボンブラツク(ケツチエンECライオ
ン(株)) 10(重量%) 比較例 1 高密度ポリエチレン(実施例1に同じ)
75(重量%) 導電性カーボンブラツク(デンカブラツク)
25(重量%) 比較例 2 低密度ポリエチレン(実施例2に同じ)
75(重量%) 導電性カーボンブラツク(デンカブラツク)
25(重量%) 比較例 3 高密度ポリエチレン(実施例2に同じ)
55(重量%) EPラバー(三井EPT1045三井石油化学社)
20(重量%) 導電性カーボンブラツク(デンカブラツク)
25(重量%) 比較例 4 低密度ポリエチレン(実施例2に同じ)
55(重量%) EPラバー(比較例3に同じ) 20(重量%) 導電性カーボンブラツク(デンカブラツク)
25(重量%) 比較例 5 高密度ポリエチレン(ハイゼツクス3300F三井石
油化学社 密度0.95MI=0.9) 45(重量%) L−LDPE(ノバテツクUEX−20三菱化成社 密
度0.92MI=0.7) 30(重量%) 導電性カーボンブラツク(デンカブラツク)
25(重量%)
2.1〜20g/10分の直鎖低密度ポリエチレン(以
下L−LDPEという)と導電性カーボンブラツク
を必須成分として含有したフイルム成形用導電性
樹脂組成物に係り、特に伸び率、引き裂き強度な
らびに耐熱性に優れ、かつ低抵抗値を呈するフイ
ルム成形用導電性樹脂組成物に関する。 近年、急速なエレクトロニクス部門の発展に伴
い、電子機器内にマイクロコンピユーターが導入
される例が急増しており、そのためLSI、IC、の
使用頻度が多くなつてきた。これらのLSIやICは
運搬あるいは保存中、静電気を受けると破壊し易
いので、導電性フイルムで作成した帯電防止袋に
収納したり、導電性カーペツトの使用で静電気を
除去している。 そして前記の導電性フイルム用素材としては、
従来、高密度および低密度ポリエチレン、エチレ
ン−酢酸ビニルコーポリマー(EVA)、ポリプロ
ピレン等に導電性カーボンブラツク等を均一に分
散させたものが実用に供されている。 しかしながら、これらの導電性樹脂組成物にお
いて、その電気抵抗値を低下させるためにカーボ
ンブラツクの配合量を増加させるとフイルムの加
工性が困難となるばかりでなくその強度において
も著しい低下が現われ、又フイルム厚が数十ミク
ロンに薄肉化されるために表面抵抗値が1mm〜2
mmの厚さのものと比較すると10〜100倍に増加し、
配合設計上抵抗値の制御が困難であるのが現状で
ある。 前述の公知の導電性フイルム用素材についてさ
らに詳述すれば、従来、次の(1)〜(4)に示す素材組
成物が知られている。 (1) EVAと導電性カーボンブラツクからなる組
成物。 この組成物は耐熱性に劣るので最近では使用
されなくなつた。 (2) 高密度または低密度ポリエチレンと、ゴム
と、導電性カーボンブラツクとからなる組成
物。 これは引き裂き強度については向上するが、
抵抗値が上昇してしまい、かつ耐熱性が低下す
るという欠点を有している。 (3) 高密度ポリエチレンと導電性カーボンブラツ
クとからなる組成物。 これは抵抗値が低くなり、かつ耐熱性は向上
するが、伸び率および引き裂き強度が低下する
という欠点を有している。 本発明者は前記に鑑みて、伸び率、引き裂き強
度ならびに耐熱性に優れ、かつインフレーシヨン
加工における薄肉化で表面抵抗値の増加が少な
く、安定した導電性ポリオレフイン系樹脂組成物
を得るべく種々研究を重ねた結果、樹脂分と導電
性カーボンブラツクとより成るフイルム成形用導
電性樹脂組成物において前記樹脂分としてL−
LDPEの中でもメルトインデツクスが2.1〜20
g/10分のものを採択して含有せしめることによ
り目的とする物性を具備したフイルム成形用導電
性樹脂組成物が得られることを知見して本発明に
到達した。 すなわち本発明は、樹脂分と導電性カーボンブ
ラツクとを含み、前記樹脂分は、メルトインデツ
クス2.1〜20g/10分の直鎖低密度ポリエチレン
を必須成分として含んでなり、前記直鎖低密度ポ
リエチレンの配合量は全組成物中10〜93重量%で
あることを特徴とするフイルム成形用導電性樹脂
組成物である。 以下、本発明を具体的に詳述する。 本発明は、前述のとおり、樹脂分と導電性カー
ボンブラツクとを必須成分として含んでなる。そ
して前記樹脂分はメルトインデツクス2.1〜20
g/10分のL−LDPEを必須成分として含むもの
であり、具体的にはL−LDPEの単独からなるも
のであつてもよくまたL−LDPEとポリオレフイ
ン樹脂との混合物であつてもよい。 前述のポリオレフイン樹脂としては通常フイル
ム成形用樹脂として使用される低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、
ポリプロピレン等が用いられ、好ましくはメルト
インデツクスが0.3〜10g/10分のものである。 また、本発明で使用するL−LDPEとしては、
フイルム成形性に優れているものが好ましく、具
体的には密度0.92〜0.935であつてメルトインデ
ツクス2.1〜20g/10分のものが用いられるが、
好ましくはメルトインデツクス2.1〜10g/10分
のものが用いられる。L−LDPEのメルトインデ
ツクス2.1g/10分以下であるとフイルムの押出
加工時に押出機に負荷がかかり、フイルム成形が
うまくできないので好ましくない。また、20g/
10分以上であると軟らかすぎてフイルム加工安定
性が悪くフイルム強度物性が低下するので好まし
くない。 前記のL−LDPEの配合量は全組成物中10〜93
重量%、好ましくは20〜60重量%である。この配
合量が10重量%よりも少ないと伸び率が充分に向
上されず、また、93重量%よりも多いと導電性カ
ーボンブラツクの含有量が少なくなるため導電性
そのものが小さくなつて好ましくない。 前述の導電性カーボンブラツクとしては、例え
ばフアーネスブラツク、アセチレンブラツク、チ
ヤンネルブラツク等が挙げられ、この含有量は全
組成物中5〜50重量%、好ましくは5〜40重量%
である。 なお、本発明組成物は前述の各成分のほかに柔
軟性を付与するための、エチレン−αオレフイン
共重合体、あるいは酸化防止剤、滑剤等、各種添
加物を含有することもできる。 このようにしてなる本発明組成物はインフレー
シヨンあるいはTダイフイルムを成形する際、成
形温度下での伸びが大きく、かつ耐熱性に優れ、
またネツクインも少ないためフイルム加工性が極
めて良好である。また、得られたフイルムの表面
抵抗値を測定すると、薄肉成膜する前の組成物が
有すると表面抵抗値との変動が非常に少ない。フ
イルムの伸び率は高密度ポリエチレン単独のもの
と比較して2倍上昇し、かつタテ方向とヨコ方向
における引き裂き強度および伸びの差がほとんど
なく、柔軟性に富んだ良好なフイルムを成形する
ことができる。 以下、実施例ならびに比較例により本発明を具
体的に説明する。 実施例および比較例中の部は重量部である。 実施例1〜4、比較例1〜5 実施例1〜4および比較例1〜5の各配合物を
70のバンバリーミキサーに入れ、温度180℃〜
200℃で5分間混練する。次いで得られた混練物
を120〜130℃のミキシングロールで5分間混練し
て厚さ約2m/m、幅約300m/mの板状に引出
し、これをカツター(ペレタイザー)にて角ペレ
ツト化する。前記の角ペレツトを更に90m/mΦ
ベントシキ押出成形機に入れ、温度180〜200℃で
押出し、アンダーストランドカツトにより径2.5
〜3.0m/mの導電性プラスチツクフイルムを成
形用円筒形コンパウンドを製造する。 次いで得られた円筒形コンパウンドを65m/
m、L/D=20のインフレーシヨン押出成形機に
入れ、温度170〜180℃で厚さ50μの導電性プラス
チツクフイルムを成形した。得られた導電性プラ
スチツクフイルムの表面抵抗の測定片として
JISZ−1702に準ずるエルメンドルフ引き裂き試
験、引張り試験片を作成し、それぞれの物性を測
定した。 実施例 1 高密度ポリエチレン(商品名:ハイゼツクス
3300F三井石油化学者製品密度0.95、MI=0.9)
45(重量%) L−LDPE(商品名:ウルトゼツクス2020L三井石
油化学者製品密度0.92、MI=2.1) 30(重量%) 導電性カーボンブラツク(デンカブラツク)
25(重量%) 実施例 2 低密度ポリエチレン(ノバテツクス131、密度
0.924MI=1.3三菱化成社) 45(重量%) L−LDPE(商品名:ウルトゼツクス20100J密度
0.92MI=8三井石油化学社) 30(重量%) 導電性カーボンブラツク(デンカブラツク)
25(重量%) 実施例 3 ポリプロピレン(出光ポリプロE250G密度
0.90MI=1.2出光石油化学社) 45(重量%) L−LDPE(商品名:ウルトゼツクス3520L密度
0.935MI=2.1) 30(重量%) 導電性カーボンブラツク(デンカブラツク)
25(重量%) 実施例 4 L−LDPE(ウルトゼツクス2020L密度0.92MI=
2.1) 90(重量%) 導電性カーボンブラツク(ケツチエンECライオ
ン(株)) 10(重量%) 比較例 1 高密度ポリエチレン(実施例1に同じ)
75(重量%) 導電性カーボンブラツク(デンカブラツク)
25(重量%) 比較例 2 低密度ポリエチレン(実施例2に同じ)
75(重量%) 導電性カーボンブラツク(デンカブラツク)
25(重量%) 比較例 3 高密度ポリエチレン(実施例2に同じ)
55(重量%) EPラバー(三井EPT1045三井石油化学社)
20(重量%) 導電性カーボンブラツク(デンカブラツク)
25(重量%) 比較例 4 低密度ポリエチレン(実施例2に同じ)
55(重量%) EPラバー(比較例3に同じ) 20(重量%) 導電性カーボンブラツク(デンカブラツク)
25(重量%) 比較例 5 高密度ポリエチレン(ハイゼツクス3300F三井石
油化学社 密度0.95MI=0.9) 45(重量%) L−LDPE(ノバテツクUEX−20三菱化成社 密
度0.92MI=0.7) 30(重量%) 導電性カーボンブラツク(デンカブラツク)
25(重量%)
【表】
* 引裂きができない
表−1から、本発明組成物(実施例1〜4)は
従来のもの(比較例1〜5)と比較して降伏点強
度、破断点強度、破断点伸び、エルメンドルク引
き裂き強度、フイルム加工性、抵抗値ならびに
TG−DSCによる酸化開始温度において優れた値
を示しており、したがつて本発明組成物は伸び
率、引き裂き強度ならびに耐熱性に優れ、かつ抵
抗値を呈するフイルム成形用導電性樹脂組成物で
あるということができる。
表−1から、本発明組成物(実施例1〜4)は
従来のもの(比較例1〜5)と比較して降伏点強
度、破断点強度、破断点伸び、エルメンドルク引
き裂き強度、フイルム加工性、抵抗値ならびに
TG−DSCによる酸化開始温度において優れた値
を示しており、したがつて本発明組成物は伸び
率、引き裂き強度ならびに耐熱性に優れ、かつ抵
抗値を呈するフイルム成形用導電性樹脂組成物で
あるということができる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 樹脂分と導電性カーボンブラツクとを含み、
前記樹脂分は、メルトインデツクス2.1〜20g/
10分の直鎖低密度ポリエチレンを必須成分として
含んでなり、前記直鎖低密度ポリエチレンの配合
量は全組成物中10〜93重量%であることを特徴と
するフイルム成形用導電性樹脂組成物。 2 特許請求の範囲第1項に記載の組成物におい
て、前記樹脂分は直鎖低密度ポリエチレンの単独
からなる組成物。 3 特許請求の範囲第1項に記載の組成物におい
て、前記樹脂分は直鎖低密度ポリエチレンとポリ
オレフイン樹脂との配合物からなる組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5988082A JPS58176231A (ja) | 1982-04-10 | 1982-04-10 | フイルム成形用導電性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5988082A JPS58176231A (ja) | 1982-04-10 | 1982-04-10 | フイルム成形用導電性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58176231A JPS58176231A (ja) | 1983-10-15 |
JPH0245654B2 true JPH0245654B2 (ja) | 1990-10-11 |
Family
ID=13125897
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5988082A Granted JPS58176231A (ja) | 1982-04-10 | 1982-04-10 | フイルム成形用導電性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58176231A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6042442A (ja) * | 1983-08-19 | 1985-03-06 | Nippon Oil Co Ltd | 導電性樹脂組成物 |
US6565779B1 (en) * | 1998-03-31 | 2003-05-20 | Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation | Cable semiconducting shield compositions |
JP6052017B2 (ja) * | 2013-03-29 | 2016-12-27 | 日本ポリエチレン株式会社 | 押出成形用及びブロー成形用導電性ポリエチレン組成物並びにその成形体 |
JP7194048B2 (ja) * | 2018-03-05 | 2022-12-21 | 三洋化成工業株式会社 | 樹脂集電体、及び、リチウムイオン電池 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5817136A (ja) * | 1981-05-15 | 1983-02-01 | ユニオン・カ−バイド・コ−ポレ−シヨン | 低圧法低密度ポリエチレンを含むパイプ成形用ブレンドの押出時の光沢性向上 |
JPS5861138A (ja) * | 1981-09-16 | 1983-04-12 | ユニオン・カーバイド・コーポレーション | 照射により架橋された滴下潅漑用管状体及び押出性管成形用組成物 |
-
1982
- 1982-04-10 JP JP5988082A patent/JPS58176231A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5817136A (ja) * | 1981-05-15 | 1983-02-01 | ユニオン・カ−バイド・コ−ポレ−シヨン | 低圧法低密度ポリエチレンを含むパイプ成形用ブレンドの押出時の光沢性向上 |
JPS5861138A (ja) * | 1981-09-16 | 1983-04-12 | ユニオン・カーバイド・コーポレーション | 照射により架橋された滴下潅漑用管状体及び押出性管成形用組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58176231A (ja) | 1983-10-15 |
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