JP2005248024A - 導電性プラスチック組成物、導電性プラスチックシート、導電性複合プラスチックシート及び電気伝導性複合プラスチック容器 - Google Patents

導電性プラスチック組成物、導電性プラスチックシート、導電性複合プラスチックシート及び電気伝導性複合プラスチック容器 Download PDF

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Abstract

【課題】良好なストリッピング強度、機械的強度および表面抵抗率を有する導電性プラスチックシートを製造するための導電性プラスチック組成物の提供。
【解決手段】(I)スチレンブロックおよび共役ジエンブロックを含む共重合体、(II)スチレンブロックおよびアクリレートタイプのブロックを含む共重合体、および(III ) カーボンブラックを含む導電性プラスチック組成物であって、前記組成物が、該スチレンブロックおよび該共役ジエンブロックを含む該共重合体(I) 100重量部に対して該スチレンブロックおよび該アクリレートタイプのブロックを含む該共重合体(II) 0.1−50重量部、および該スチレンブロックおよび該共役ジエンブロックを含む該共重合体(I) 100重量部に対して該カーボンブラック(III ) 5−50重量部を含む、導電性プラスチック組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、プラスチック組成物に関するものである。さらに詳細には、本発明は導電性のプラスチック組成物に関するものである。その導電性プラスチック組成物は、ICおよび電子部品のような半導体の充填容器におけるシートを製造するのに有用である。
電子部品またはICを充填して運搬するために、射出成形トレイ、真空成形トレイ、マガジン、キャリヤーテープ(型押キャリヤーテープとも呼ばれる)等が使用されてきている。摩擦または非接地の静電気によるICのような電子部品の破損を防ぐために、熱可塑性樹脂成分と電気伝導性成分を含む充填容器が開発されてきている。熱可塑性樹脂成分は、通常アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンタイプの樹脂、ポリスチレンタイプの樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、またはスチレン−コ−ブタジエン樹脂を含む。電気伝導性成分としては、金属微粒子、炭素繊維、および電気伝導性カーボンブラックが使用される。金属微粒子および炭素繊維の少量の含有で、適切な電気伝導性が得られるが、それによって成形適性が実質上低下し、それらを均一に分散させることが困難である。さらに、その樹脂成分のみからなるスキン層が成形された製品の表面に形成するようであり、一定の表面抵抗率を得ることが困難である。
カーボンブラックは、混練条件等を適当に選択することによって均一に分散され得て、そこでは一定の表面抵抗率が容易に得られる。この理由から、カーボンブラックが最も一般的に採用される。しかしながら、カーボンブラックは多量に含有される必要があり、流動性または成形適性が低下する傾向にある。
その問題を解決するために、いくつかの改良がなされて来た。
岸田らの米国特許第4,478,903号明細書は、導電性表面を有する複合プラスチックシートを開示している。そのような導電性表面では、導電性表面層がポリスチレン系樹脂およびアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂からなる群から選ばれる樹脂でできており、該導電性表面層は5−50重量%のカーボンブラックを含み、1010Ω以下の比表面抵抗率を有する。
宮川らの米国特許第5,747,164号明細書も、導電性複合プラスチックシートおよび容器を開示している。該導電性複合プラスチックシートは、本質的に(A)ポリスチレン樹脂と組合わされたポリフェニレンエーテル樹脂、ポリスチレン樹脂、およびアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂、(B) カーボンブラック、および(C) JIS K−7210に従って2.16kgの負荷の下で190℃において測定して、メルトフローインデックスが少なくとも0.1g/10分であるオレフィンタイプの樹脂、または(C1)スチレン/ジエンブロック共重合体の水素化によって得られる樹脂からなる電気伝導性組成物を含む。該電気伝導性組成物は、(A) 熱可塑性樹脂100重量部に対して5−50重量部の(B) カーボンブラック、および(A) 熱可塑性樹脂と(B) カーボンブラックの合計量100重量部に対して1−30重量部の(C) オレフィンタイプの樹脂または(C1)スチレン/ジエンブロック共重合体の水素化によって得られる樹脂を含む。
小杉らの米国特許第6,485,832号明細書も、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合タイプの樹脂および/またはポリスチレンタイプの樹脂を含む電気伝導性シート、およびポリカーボネートタイプの樹脂と5−50wt%のカーボンブラックを含む電気伝導性組成物の表面層を開示している。
しかしながら、ゴムグラフトによってポリスチレンタイプの樹脂の変性で形成される容器は、カーボンブラックの分離によってその充填物を汚す欠点がある。その欠点を解決するために、ポリスチレンタイプの樹脂と完全に適合しないオレフィンタイプの樹脂(例えばPE、PP)のような変性剤が添加される。しかし、その強度および機械的不安定性は、満足されるものではなく、運搬時に収納物に曇り傷を与えるだろう。
本発明は、
(I)スチレンブロックおよび共役ジエンブロックを含む共重合体、
(II)スチレンブロックおよびアクリレートタイプのブロックを含む共重合体、および
(III ) カーボンブラック、
を含む導電性プラスチック組成物であって、前記組成物が、該スチレンブロックおよび該共役ジエンブロックを含む該共重合体(I) 100重量部に対して該スチレンブロックおよび該アクリレートタイプのブロックを含む該共重合体(II) 0.1−50重量部、および該スチレンブロックおよび該共役ジエンブロックを含む該共重合体(I) 100重量部に対して該カーボンブラック(III ) 5−50重量部を含む、導電性プラスチック組成物を提供する。
好ましくは、本発明の組成物は、(IV)オレフィンタイプの樹脂をさらに含み、該組成物が、該スチレンブロックおよび該共役ジエンブロックを含む該共重合体(I) 100重量部に対して0.1−30重量部の該オレフィンタイプの樹脂(IV)を含むものである。
好ましくは、本発明の組成物は、(V)ポリスチレン系樹脂をさらに含み、該組成物が、該スチレンブロックおよび該共役ジエンブロックを含む該共重合体(I) 100重量部に対して1−20重量部の該ポリスチレン系樹脂(V)を含むものである。
もう一つの面において、本発明は、本発明によるかかる組成物でできた導電性プラスチックシートを提供する。
さらに他の面において、本発明は、基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が本発明による組成物を含む本発明による導電性プラスチックシートでできたものである、導電性複合プラスチックシートを提供する。
本発明は、良好なストリッピング(stripping)強度、機械的強度および表面抵抗率を有する導電性プラスチックシートを製造するための新規な導電性プラスチック組成物を提供する。さらに本発明による該組成物は、カーボンブラックの分離を防止するものである。IC、ICを用いる電子部品または電子部品を充填して運搬するための、本発明による該導電性プラスチックシートでできた容器は、容器と充填物の間の接着強さを改良することによって、それで運ばれるべき充填物の曇り傷を防止し、カーボンブラックの汚染をも防止するものである。
本発明は、
(I)スチレンブロックおよび共役ジエンブロックを含む共重合体、
(II)スチレンブロックおよびアクリレートタイプのブロックを含む共重合体、および
(III ) カーボンブラック、
を含む導電性プラスチック組成物であって、前記組成物が、該スチレンブロックおよび該共役ジエンブロックを含む該共重合体(I) 100重量部に対して該スチレンブロックおよび該アクリレートタイプのブロックを含む該共重合体(II) 0.1−50重量部、および該スチレンブロックおよび該共役ジエンブロックを含む該共重合体(I) 100重量部に対して該カーボンブラック(III ) 5−50重量部を含む、導電性プラスチック組成物を提供する。
本発明の好ましい実施態様において、スチレンブロックおよび共役ジエンブロックを含む該共重合体(I)は、その共役ジエンブロックがブタジエンまたはイソプレンであるものである。より好ましい実施態様において、それはスチレンとブタジエンの共重合体、またはスチレンとイソプレンの共重合体である。特に、スチレンとブタジエンの共重合体が、非常に良好な堅牢性、柔軟性および曲げ品質を提供し、さらに該容器と充填物間の接着強さを提供する。さらに、カーボンブラックとの付着が、通常のアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンおよび耐衝撃性ポリスチレン樹脂よりも強く、そのことが従来のカーボンブラック分離の問題を解決する。そのようなブロック共重合体は、例えば、米国特許第3,281,383号明細書に記載されるような枝分れした星型のブロック共重合体、または例えば(S1)−(Bu)−(S2)で表されるような少なくとも3種のブロックを有する直鎖のブロック共重合体であってもよい。なお、ここで、S1およびS2がスチレンで形成されたブロックであり、Buがブタジエンまたはイソプレンで形成されたブロックである。
さらに、スチレンブロックおよび共役ジエンブロックを含む、異なる少なくとも2種のブロックの共重合体が、本発明における組成物に組み込まれる場合、それらの少なくとも1種が、50−95wt%のスチレン含有量を有する(Ia)星型ブロック共重合体であり、他のブロック共重合体の少なくとも1種が、5−50wt%のスチレン含有量を有する(Ib)星型または直鎖のブロック共重合体であることが好ましい。多くの場合、この枝分れした星型のブロック共重合体が、その製造プロセスの特性から直鎖のブロック共重合体を含むが、そのような直鎖のブロック共重合体を取り除くことは必要でなく、それらの混合物がそのままで使用されても良い。
本発明に沿って、スチレンブロックおよびアクリレートタイプのブロックを含む該共重合体(II)が、機械的強度を提供するために使用される。さらには、スチレンブロックおよびアクリレートタイプのブロックを含む該共重合体(II)が、接着強さを調整して、その接着強さ、安定性、流動性および成形性を維持する。本発明の好ましい実施態様において、該共重合体(II)の該アクリレートブロックは、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる。もう一つの面では、該共重合体(II)が10−60wt%のアクリレート含有量を有する。本発明に沿って、該組成物は、スチレンブロックおよび共役ジエンブロックを含む該共重合体(I) 100重量部に対して、スチレンブロックおよびアクリレートタイプのブロックを含む該共重合体(II) を0.1−50重量部含む。もしスチレンブロックおよびアクリレートタイプのブロックを含む該共重合体(II)の含有量が50重量部より多ければ、容器と充填物間のストリッピング強度が適正でなくなる。
本発明の好ましい実施態様では、カーボンブラック(III )が、ファーネスブラック、チャンネルブラック、スーパーコンダクティブファーネス、およびエレクトリックコンダクティブファーネスからなる群から選ばれる。さらに好ましくは、該カーボンブラック(III )が、大きな比表面積を有し、それによって、樹脂への少量の含有量で高いレベルの電気伝導性が得られる。例えば、それは、Degussa(登録商標)、Carbot(登録商標)、またはKetjen black(登録商標)なる高ストラクチャーカーボンブラックでも良い。含有されるべきカーボンブラックの量は、該表面抵抗率が10−1010Ω、好ましくは10−10Ωであるような量である。もし該表面抵抗率が1010Ωを超えれば、適正な帯電防止効果が得られず、該表面抵抗率が10Ωより低ければ、ICが破損されるほどに発電能力が良好になる傾向がある。カーボンブラック(III )の量は、好ましくはスチレンブロックおよび共役ジエンブロックを含む該共重合体(I) 100重量部に対して5−50重量部である。もしその量が5重量部より低ければ、適正な電気伝導性が得られず、表面抵抗率が高くなる。他方、もしその量が50重量部を超えれば、樹脂への均一な分散が困難になる傾向があり、さらに機械的強度のような特性が悪くなる傾向がある。
本発明の好ましい態様では、本発明による組成物が、さらに(IV)オレフィンタイプの樹脂を含む。
本発明に沿って、本発明で使用されるべきオレフィンタイプの樹脂(IV)が、例えば、エチレンまたはプロピレンのホモポリマー、主としてエチレンまたはプロピレンからなる共重合体、またはそれらのブレンド生成物であっても良い。好ましくは、ポリエチレンタイプの樹脂が、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖の低密度ポリエチレン樹脂、またはエチレン/α−オレフィン共重合体樹脂で代表される。さらに好ましくは、オレフィンタイプの樹脂(IV)が、エチレンおよび酢酸ビニルの共重合体、エチレンおよびα−オレフィンの共重合体、エチレンおよびメタクリレートの共重合体、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる。最も好ましくは、オレフィンタイプの樹脂(IV)が、エチレンおよび酢酸ビニルの共重合体である。本発明の実施態様において、酢酸ビニルが3−30%である。もしその量が3%より低ければ、接着強さが満足されない。他方、その量が30%より多ければ、その組成物が処理しにくくなり、スチレンブロックおよび共役ジエンブロックを含む該共重合体(I)との間の適合性も適正でなくなる。もう一つの面では、オレフィンタイプの樹脂(IV)の量は、好ましくはスチレンブロックおよび共役ジエンブロックを含む該共重合体(I)の全重量 100重量部に対して、0.1−30重量部である。もしそれが30重量部を超えれば、接着強さが低下する傾向にある。
本発明のもう一つの好ましい実施態様において、本発明による組成物がさらに(V)ポリスチレン系樹脂を含み、該組成物が、スチレンブロックおよび共役ジエンブロックを含む該共重合体(I) 100重量部に対して、1−20重量部の該ポリスチレン系樹脂(V)を含む。その本発明の好ましい実施態様では、該ポリスチレン系樹脂が、ハイインパクトポリスチレン樹脂、ブレンドされた該ポリスチレン系樹脂、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる。
さらに、離型剤、可塑剤、プロセス補助剤(processing assistant)、補強剤(樹脂変性剤)、および組成物の流動性と成形物の動的特性を改良するための他の樹脂成分、およびそれらの混合物のような種々の添加物を、本発明による組成物に含めることが可能である。
十分な成形性を得るために、本発明に使用されるスチレンブロックおよび共役ジエンブロックを含む該共重合体(I)のメルトフローインデックスは、5kgの荷重下で200℃において測定して、少なくとも0.1g/10分、好ましくは少なくとも0.5g/10分である。本発明に使用されるスチレンブロックおよびアクリレートタイプのブロックを含む該共重合体(II) のメルトフローインデックスは、5kgの荷重下で200℃において測定して、少なくとも0.1g/10分、好ましくは少なくとも0.5g/10分である。本発明に使用されるのオレフィンタイプの樹脂(IV)のメルトフローインデックスは、5kgの荷重下で200℃において測定して、少なくとも0.1g/10分、好ましくは少なくとも0.5g/10分である。
該組成物を混練するために、出発物質が一度に、または段階的に混練されても良い。混練された生成物は最終的に一緒にされて混練される。その混練は、Banbury(登録商標)またはKneader(登録商標)の二軸スクリュー押出し機のような通常の機械によって達成され得る。
本発明は、また、本発明による導電性プラスチックシートを含む導電性プラスチックシートをも提供する。好ましくは、本発明による導電性プラスチックシートが、10−1010Ωの表面抵抗率を有する。
本発明は、また、基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が本発明による組成物を含む該導電性プラスチックシートでできている、導電性複合プラスチックシートをも提供する。
本発明に沿って、該基材層は熱可塑性樹脂を含む。例えば、該熱可塑性樹脂は、ポリスチレンタイプの樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、ポリフェニレン樹脂またはポリカーボネ−ト樹脂である。本発明の一実施態様において、該シート層の厚さは、0.1−3.0mmである。もう一つの面で、該表面層の厚さは、該導電性複合プラスチックシートの厚さの2−80%である。
本発明は、また、圧力成形、真空成形および熱成形からなる群から選ばれるプロセスによって、本発明による該導電性複合プラスチックシートを成形して得られる電気伝導性複合プラスチック容器をも提供する。
次の実施例は、説明のためにのみ示されるものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1−5および比較例1−3
組成物の含有物が、表1にリストされる。基材層の原料は、ポリスチレン樹脂である。各原料は、計量され、高速混合機によって均一に混合された後、直径125mmおよび直径40mmのベント式二軸スクリュー押出し機の手段で混練され、電気伝導性シートを得るためにストランドカット法によってペレット状にされた。基材層が各々の側に表面層で積層されて、0.3mmのシートが形成された。その表面層:基材層:表面層の厚さの比は、1:8:1であった。
Figure 2005248024
実施例1−5および比較例1−3の特性は、以下に示される方法に従って評価された。
表面抵抗率:ASTM D−257に従って、表面抵抗率がその検知可能範囲内で得られた。
ストリッピング強度:実施例1−5および比較例1−3でのシートから準備された幅25mmを有する試験片(strip)が、キャリヤーテープ形削り盤(E&R(登録商標)により製造されたTP−1000)の手段によって、カバーテープおよびキャリヤーテープと共に付形され、そのカバーテープとキャリヤーテープの接着強度がEIA−481の方法に従ってストリッピング試験機(OVERTOP TECHNOLOGY社により製造されたJE PFT−500)の手段で測定された。さらに追加的に、それらの材料の老化特性を評価するために、その付形されたキャリヤーテープが一定温度60℃および一定の相対湿度65%の条件での3日間の試験下に置かれた際に、そのカバーテープとキャリヤーテープの接着強度が測定された。
機械的強度:実施例1−5および比較例1−3でのシートの各々が5枚の試験片にされた。その試験片は、横方向と縦方向でASTM D−882に従って、幅2.5cm、長さ30cmを有していた。その5枚の試験片の横方向と縦方向での引張り強さと伸びの平均値が万能引張り試験機によって得られた。
その結果が表2に示される。
Figure 2005248024
表2により、実施例1−5の表面抵抗率が比較例1−3の表面抵抗率とほぼ同一である。一方、実施例1−5のストリッピング強度は、比較例1−3のストリッピング強度より良好である。
また表2に示されるように、実施例1を、MSを11wt%追加された実施例3と比較すれば、引張り強さが4%増加した。同様に、MSの添加が、実施例2、4および5における引張り強さも強めた。強い引張り強さは、製品の剛性と成形性を維持するのに役立つ。他方、過剰量のMS添加は、ストリッピング強度を低下させる。伸びに関しては、実施例1−5の各々が比較例1−3より優れている。それは、導電性プラスチックシートが延性を改善し、それによって不良率が低下される。さらに、老化の面では、実施例1−5の各々のストリッピング強度も、比較例1−3のストリッピング強度より良好である。
本発明の実施態様が例を挙げて記載されて来たが、種々の変更および改良が当業者によってなされ得る。本発明が例示されたような特別の形に限定されるものでなく、本発明の精神および範囲から逸脱しない全ての変更が、本発明の請求項に定義される範囲内にあるものであることが、意図されている。

Claims (48)

  1. (I)スチレンブロックおよび共役ジエンブロックを含む共重合体、
    (II)スチレンブロックおよびアクリレートタイプのブロックを含む共重合体、および
    (III ) カーボンブラック、
    を含む導電性プラスチック組成物であって、前記組成物が、該スチレンブロックおよび該共役ジエンブロックを含む該共重合体(I) 100重量部に対して該スチレンブロックおよび該アクリレートタイプのブロックを含む該共重合体(II) 0.1−50重量部、および該スチレンブロックおよび該共役ジエンブロックを含む該共重合体(I) 100重量部に対して該カーボンブラック(III ) 5−50重量部を含む、導電性プラスチック組成物。
  2. 該スチレンブロックおよび該共役ジエンブロックを含む該共重合体(I)の該共役ジエンブロックが、ブタジエンまたはイソプレンである、請求項1に記載の組成物。
  3. 該スチレンブロックおよび該共役ジエンブロックを含む該共重合体(I)が、50−95wt%のスチレン含有量を有する少なくとも1種の(Ia)星型ブロック、および5−50wt%のスチレン含有量を有する少なくとももう1種の(Ib)星型または直鎖のブロックを含む、請求項1に記載の組成物。
  4. 該スチレンブロックおよび該アクリレートタイプのブロックを含む該共重合体(II)の該アクリレートタイプのブロックが、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項1に記載の組成物。
  5. 該スチレンブロックおよび該アクリレートタイプのブロックを含む該共重合体(II)が、10−60wt%のアクリレート含有量を有する、請求項1に記載の組成物。
  6. 該カーボンブラック(III )が、ファーネスブラック、チャンネルブラック、スーパーコンダクティブファーネス、およびエレクトリックコンダクティブファーネスからなる群から選ばれる、請求項1に記載の組成物。
  7. (IV)オレフィンタイプの樹脂をさらに含み、該導電性プラスチック組成物が、該スチレンブロックおよび該共役ジエンブロックを含む該共重合体(I) 100重量部に対して0.1−30重量部の該オレフィンタイプの樹脂(IV)を含む、請求項1に記載の組成物。
  8. 該オレフィンタイプの樹脂(IV)が、エチレンおよびα−オレフィンタイプの樹脂の共重合体である、請求項7に記載の組成物。
  9. 該オレフィンタイプの樹脂(IV)が、エチレンおよび酢酸ビニルの共重合体、エチレンおよびα−オレフィンの共重合体、エチレンおよびメタクリレートの共重合体、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項7に記載の組成物。
  10. 該オレフィンタイプの樹脂(IV)が、エチレンおよび酢酸ビニルの共重合体である、請求項7に記載の組成物。
  11. 該酢酸ビニルの量が、3−30%である、請求項10に記載の組成物。
  12. (V)ポリスチレン系樹脂をさらに含み、該導電性プラスチック組成物が、該スチレンブロックおよび該共役ジエンブロックを含む該共重合体(I) 100重量部に対して1−20重量部の該ポリスチレン系樹脂(V)を含む、請求項1に記載の組成物。
  13. 該ポリスチレン系樹脂(V)が、ハイインパクトポリスチレン樹脂、ブレンドされた該ポリスチレン系樹脂、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項12に記載の組成物。
  14. 添加物をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  15. 該添加物が、離型剤、可塑剤、プロセス補助剤、補強剤、および組成物の流動性と成形物の動的特性を改良するための他の樹脂成分、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項14に記載の組成物。
  16. 請求項1に記載の組成物を含む、導電性プラスチックシート。
  17. 請求項2に記載の組成物を含む、導電性プラスチックシート。
  18. 請求項3に記載の組成物を含む、導電性プラスチックシート。
  19. 請求項4に記載の組成物を含む、導電性プラスチックシート。
  20. 請求項5に記載の組成物を含む、導電性プラスチックシート。
  21. 請求項6に記載の組成物を含む、導電性プラスチックシート。
  22. 請求項7に記載の組成物を含む、導電性プラスチックシート。
  23. 請求項8に記載の組成物を含む、導電性プラスチックシート。
  24. 請求項9に記載の組成物を含む、導電性プラスチックシート。
  25. 請求項10に記載の組成物を含む、導電性プラスチックシート。
  26. 請求項11に記載の組成物を含む、導電性プラスチックシート。
  27. 請求項12に記載の組成物を含む、導電性プラスチックシート。
  28. 請求項13に記載の組成物を含む、導電性プラスチックシート。
  29. 請求項14に記載の組成物を含む、導電性プラスチックシート。
  30. 請求項15に記載の組成物を含む、導電性プラスチックシート。
  31. 10−1010Ωの表面抵抗率を有する、請求項16に記載の導電性プラスチックシート。
  32. 基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が請求項1に記載の組成物を含む、導電性複合プラスチックシート。
  33. 基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が請求項2に記載の組成物を含む、導電性複合プラスチックシート。
  34. 基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が請求項3に記載の組成物を含む、導電性複合プラスチックシート。
  35. 基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が請求項4に記載の組成物を含む、導電性複合プラスチックシート。
  36. 基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が請求項5に記載の組成物を含む、導電性複合プラスチックシート。
  37. 基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が請求項6に記載の組成物を含む、導電性複合プラスチックシート。
  38. 基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が請求項7に記載の組成物を含む、導電性複合プラスチックシート。
  39. 基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が請求項8に記載の組成物を含む、導電性複合プラスチックシート。
  40. 基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が請求項9に記載の組成物を含む、導電性複合プラスチックシート。
  41. 基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が請求項10に記載の組成物を含む、導電性複合プラスチックシート。
  42. 基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が請求項11に記載の組成物を含む、導電性複合プラスチックシート。
  43. 基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が請求項12に記載の組成物を含む、導電性複合プラスチックシート。
  44. 基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が請求項13に記載の組成物を含む、導電性複合プラスチックシート。
  45. 基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が請求項14に記載の組成物を含む、導電性複合プラスチックシート。
  46. 基材層と該基材層の少なくとも一方側に積層された導電性表面層を含み、該表面層が請求項15に記載の組成物を含む、導電性複合プラスチックシート。
  47. 基材層と請求項31に記載の該導電性表面層を含み、該導電性層が該基材層の少なくとも一方側に積層されている、導電性複合プラスチックシート。
  48. 圧力成形、真空成形および熱成形からなる群から選ばれるプロセスによって、請求項32に記載の導電性複合プラスチックシートを成形して得られる、電気伝導性複合プラスチック容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008248056A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Asahi Kasei Chemicals Corp 導電性熱可塑性樹脂成形体
JP2009129808A (ja) * 2007-11-27 2009-06-11 Regulus Co Ltd 導電性樹脂シートおよび電子部品の収納容器
JP2015183016A (ja) * 2014-03-20 2015-10-22 リンテック株式会社 導電性樹脂シート

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