JPH0976423A - 導電性複合プラスチックシート及び容器 - Google Patents

導電性複合プラスチックシート及び容器

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JPH0976423A
JPH0976423A JP7239964A JP23996495A JPH0976423A JP H0976423 A JPH0976423 A JP H0976423A JP 7239964 A JP7239964 A JP 7239964A JP 23996495 A JP23996495 A JP 23996495A JP H0976423 A JPH0976423 A JP H0976423A
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健志 宮川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性複合プラスチックシート及び容器を提
供すること。 【解決手段】 熱可塑性樹脂からなるシート基材の両面
に、導電性樹脂組成物を積層したシートにおいて、
(イ)前記導電性樹脂組成物が(A)熱可塑性樹脂10
0重量部に対し(B)カーボンブラック5〜50重量部
を含有し、かつ、前記(A)熱可塑性樹脂と(B)カー
ボンブラックの合計量100重量部に対し、(C)オレ
フィン系樹脂1〜30重量部と、(D)スチレン及び共
役ジエンより製造される異なる2種以上のブロックコポ
リマーをその合計量で0.2〜10重量部含有してな
り、かつ、(ロ)導電性樹脂組成物を積層したシートの
表面固有抵抗値が102 〜1010Ωである導電性複合プ
ラスチックシート及びそのシートを成形してなる導電性
プラスチック容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、IC等との接触時の摩
耗によるカーボンブラック等の脱離が原因となるIC等
の汚染を著しく減少させた半導体包装に適する導電性複
合プラスチックシート及び該シートを成形してなる導電
性プラスチック容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からICやICを用いた電子部品の
包装形態としてインジェクショントレー、真空成形トレ
ー、マガジン、エンボスキャリアテープなどが使用され
ており、これらの包装容器には静電気によるIC等の破
壊を防止するために(1)包装容器の表面に帯電防止剤
を塗布する方法、(2)導電性塗料を塗布する方法、
(3)帯電防止剤を分散させる方法、(4)導電性フィ
ラーを分散させる方法等が実施されている。
【0003】しかしながら、(1)の方法は、塗布直後
は十分な帯電防止効果を示すが、長時間の使用により、
水分による流出、摩耗による帯電防止剤の脱離が生じ易
く安定した性能が得られない。また表面固有抵抗値も1
9〜1012Ω程度であり厳しい帯電防止効果を要求さ
れるICの包装には不適当である。(2)の方法は、製
造時において塗布が不均一となり易くまた摩耗による剥
がれ落ちのため帯電防止効果を失いICを破壊すると共
にICのリード部を汚染するという欠点がある。(3)
の方法は、帯電防止剤を多量に添加する必要があるため
樹脂の物性を低下させ、また表面固有抵抗値が湿度によ
り大きく影響され安定した性能が得られない。(4)の
方法の導電性フィラーとしては(a)金属微粉末、
(b)カーボンファイバー、(c)カーボンブラックな
どが挙げられる。この内(a)金属微粉末及び(b)カ
ーボンファイバーは少量の添加で十分な導電性が得られ
るが成形性が著しく低下し、また均一に分散させること
が難しくかつ成形品の表面に樹脂成分のみのスキン層が
出来易く安定した表面固有抵抗値が得られにくい。
【0004】これらに対し(c)カーボンブラックは、
混練条件等の検討により均一に分散させることが可能で
あり、安定した表面固有抵抗値が得られ易いことから一
般的に使用されているが、カーボンブラックを多量に添
加する必要が有るため流動性や成形性が低下する現象が
ある。
【0005】従来、カーボンブラックを分散させる樹脂
としては、一般用としてポリ塩化ビニル系樹脂、ポリプ
ロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、
ポリスチレン系樹脂及びABS系樹脂が、また100℃
以上での耐熱用としてポリフェニレンエーテル系樹脂、
ポリカーボネート樹脂などが用いられている。これらの
樹脂のなか一般用としてはポリスチレン系樹脂が、また
耐熱用においてはポリフェニレンエーテル系樹脂が、他
の樹脂に比べカーボンブラックを多量に添加しても流動
性や成形性の著しい低下がなく、さらにコストの面でも
優れている。更にこれら導電化した樹脂から得られるシ
ートの成形性や機械的強度、更に該シートを成形て得ら
れる包装容器の機械的強度を改善する方法として、特開
昭57−205145、特開昭62−18261等が提
案されている。しかしながらこれらの樹脂にカーボンブ
ラックを多量に添加した組成物の成形品は、摩耗により
成形品の表面から、カーボンブラックが脱離し易いとい
う欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる欠点
を解決するものであり、ポリフェニレンエーテル系樹
脂、ポリスチレン系樹脂又はABS系樹脂から選ばれた
少なくとも1種類の熱可塑性樹脂からなるシート基材の
両面にポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレン系
樹脂又はABS系樹脂から選ばれた少なくとも1種類の
熱可塑性樹脂及びカーボンブラックからなる導電性樹脂
組成物を積層したシートにおいて、該導電性樹脂組成物
にオレフィン系樹脂とスチレン及び共役ジエンより製造
される異なる2種以上のブロックコポリマーの混合物を
含有させることにより、IC等との接触時の摩耗による
カーボンブラック等の脱離が原因となるIC等の汚染を
著しく減少させた導電性複合プラスチックシート及び該
シートを成形してなる導電性プラスチック容器を提供す
ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1
の発明は、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂又はABS系樹脂から選ばれた少なくとも1種
類の熱可塑性樹脂からなるシート基材の両面に、(A)
ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂又
はABS系樹脂から選ばれた少なくとも1種類の熱可塑
性樹脂、(B)カーボンブラック、(C)オレフィン系
樹脂及び(D)スチレン及び共役ジエンより製造される
ブロックコポリマーからなる導電性樹脂組成物を積層し
たシートにおいて、(イ)前記導電性樹脂組成物が
(A)熱可塑性樹脂100重量部に対し(B)カーボン
ブラック5〜50重量部を含有し、かつ、前記(A)熱
可塑性樹脂と(B)カーボンブラックの合計量100重
量部に対し、(C)オレフィン系樹脂1〜30重量部
と、(D)スチレン及び共役ジエンより製造される異な
る2種以上のブロックコポリマーをその合計量で0.2
〜10重量部含有してなり、かつ、(ロ)導電性樹脂組
成物を積層したシートの表面固有抵抗値が102 〜10
10Ωである導電性複合プラスチックシートである。
【0008】本発明の第2の発明は、前記(D)スチレ
ン及び共役ジエンより製造される異なる2種以上のブロ
ックコポリマーにおいて、少なくとも1つが(D1)ス
チレン含有量50〜90重量%の星形ブロックコポリマ
ーであり、かつ、少なくとも他の1つが(D2)スチレ
ン含有量10〜50重量%の星形又は線状ブロックコポ
リマーである第1の発明の導電性複合プラスチックシー
トである。本発明の第3の発明は、第1の発明の導電性
複合プラスチックシートを圧空成形、真空成形、熱板成
形などにより成形して得られる導電性プラスチック容器
である。本発明の第4の発明は、第2の発明の導電性複
合プラスチックシートを圧空成形、真空成形、熱板成形
などにより成形して得られる導電性プラスチック容器で
ある。
【0009】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明においては、基材シート及び導電性樹脂組成物にそれ
ぞれポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂又はABS系樹脂から選ばれた少なくとも1種類の熱
可塑性樹脂が使用される。該ポリフェニレンエーテル系
樹脂とはポリフェニレンエーテル樹脂とポリスチレン系
樹脂を主成分とする樹脂をいい、ポリフェニレンエーテ
ル樹脂とポリスチレン系樹脂の合計量100重量部中の
ポリフェニレンエーテル樹脂の含有量は28〜86重量
部が好ましく、28重量部未満ではポリフェニレンエー
テル系樹脂としての十分な力学特性が得られず、86重
量部を越えると流動性の低下により成形加工が困難とな
る。該ポリフェニレンエーテル樹脂とは米国特許338
3435号に記載されているホモポリマー或いは共重合
体が示される。
【0010】本発明で使用するポリスチレン系樹脂とは
一般のポリスチレン樹脂又は耐衝撃性ポリスチレン樹脂
及びこれらの混合物を主成分とするものをいう。ABS
系樹脂とはアクリルニトリル−ブタジエン−スチレンの
三成分を主体とした共重合体を主成分とするものをい
う。
【0011】本発明で導電性樹脂組成物中に含有する
(B)カーボンブラックは、ファーネスブラック、チャ
ンネルブラック、アセチレンブラック等であり、好まし
くは比表面積が大きく、樹脂への添加量が少量で高度の
導電性が得られるものである。例えばS.C.F.(S
uper Conductive Furnace)、
E.C.F.(Electric Conductiv
e Furnace)、ケッチェンブラック(ライオン
−AKZO社製商品名)及びアセチレンブラックであ
る。カーボンブラックの添加量は、基材シートに積層し
た状態で表面固有抵抗値を102 〜1010Ωとすること
のできる添加量であり、かつ(A)熱可塑性樹脂100
重量部に対し(B)カーボンブラック5〜50重量部が
好ましい。添加量が5重量部未満では十分な導電性が得
られず表面固有抵抗値が上昇してしまい、50重量部を
越えると樹脂との均一分散性の悪化、成形加工性の著し
い低下、機械的強度等の特性値が低下してしまう。ま
た、表面固有抵抗値が1010Ωを越えると十分な帯電防
止効果が得られず、102 Ω未満では、発電能が良すぎ
てICを破壊する恐れがある。
【0012】本発明で使用する(C)オレフィン系樹脂
としては、例えば、エチレン及びプロピレンのホモポリ
マー、エチレン又はプロピレンを主成分とする共重合
体、更にこれらのブレンド物が挙げられる。本発明にお
いてはこれらの中でも、特に低密度ポリエチレン樹脂、
高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹
脂に代表されるポリエチレン系樹脂を使用するのが好ま
しい。本発明の(C)オレフィン系樹脂のメルトフロー
インディックスは、190℃、荷重2.16kg(JI
S−K−7210に準じ測定)で0.1g/10分以上
であり、この数値未満ではポリフェニレンエーテル系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ABS樹脂との混練が困難と
なり、良好な組成物が得られない。オレフィン系樹脂の
添加量は(A)熱可塑性樹脂と(B)カーボンブラック
の合計量100重量部に対し1〜30重量部が好まし
く、更に好ましくは3〜25重量部である。添加量が1
重量部未満ではその効果が不十分であり、30重量部を
越えるとポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレン
系樹脂、ABS系樹脂中に均一に分散させることが困難
となる。
【0013】本発明において、(D)スチレン及び共役
ジエンより製造されるブロックコポリマーの共役ジエン
は、ブタジエン又はイソプレンであり、詳しくは、スチ
レンとブタジエンのブロックコポリマー、スチレンとイ
ソプレンのブロックコポリマー等である。このブロック
コポリマーとは、具体的には、米国特許第328138
3号に記載されている分枝鎖状の星形ブロックコポリマ
ー若しくは、例えば(S1)−(Bu)−(S2)(S
1、S2はスチレンより形成されるブロックを、Buは
ブタジエン又はイソプレンより形成されるブロックを示
す)といった様に少なくとも3つのブロックを有する直
鎖状のブロックコポリマーである。
【0014】また、第2の本発明において、該導電性樹
脂組成物中に、スチレン及び共役ジエンより製造される
異なる2種以上のブロックコポリマーを含有させるが、
その内、少なくとも1つが(D1)分枝鎖状の星形ブロ
ックコポリマーで、そのスチレン含有量は50〜90重
量%であり、更に、少なくとも他の1つは(D2)分枝
鎖状星形ブロックコポリマー若しくは少なくとも3つの
ブロックを有する直鎖状ブロックコポリマーで、かつそ
のスチレン含有量が10〜50重量%であることが好ま
しい。該分枝鎖状の星形ブロックコポリマーはその製造
法の性質上、直鎖状ブロックコポリマーを含有すること
が多いが、これを取り除く必要はなくこれらの混合物の
使用が可能である。また、本発明で使用するスチレン及
び共役ジエンより製造されるブロックコポリマーは、そ
れぞれ選択的に又は部分的に水素化されても良く、ブタ
ジエン若しくはイソプレンのモノマーからなるブロック
中の二重結合のみが飽和されているものである。
【0015】本発明においては、(C)オレフィン系樹
脂と(D)スチレン及び共役ジエンより製造される異な
る2種以上のブロックコポリマーの樹脂組成物として、
ブロックコポリマーを予めスチレン系樹脂およびオレフ
ィン系樹脂と共に混練したアロイ樹脂を使用することも
可能であり、その代表例として特開平5−311009
号に記載の樹脂組成物が使用できる。
【0016】本発明における導電性樹脂組成物は、十分
な成形加工性を維持するために、該導電性樹脂組成物を
積層したシートの表面固有抵抗値が102 〜1010Ωと
なるようにカーボンブラックを充填した場合、メルトフ
ローインディックス(JIS−K−7210に準じて測
定)が、ポリフェニレンエーテル系樹脂の場合、230
℃、荷重10kgの条件で、ポリスチレン系樹脂の場
合、200℃、荷重5kgの条件で、ABS系樹脂の場
合、220℃、荷重10kgの条件で、それぞれ、0.
1g/10分以上であることが好ましい。更に、シート
基材の熱可塑性樹脂及び導電性樹脂組成物には、必要に
応じて組成物の流動特性及び成形品の力学特性を改善す
るために、滑剤、可塑剤、加工助剤及び補強剤(樹脂改
質剤)など各種添加剤や他の樹脂成分を添加することが
可能である。
【0017】本発明の導電性複合プラスチックシートを
製造するには、まず前記導電性樹脂組成物の原料全部又
は一部をバンバリーミキサー、押出機等の公知の方法を
用いて混練、ペレット化し、得られた導電性樹脂組成物
を基材シートとなる熱可塑性樹脂と共に押出機等公知の
方法によってシートとする。導電性樹脂組成物の混練に
際しては、原料を一括して混練することも可能である
し、また例えば、スチレン系樹脂とカーボンブラック、
スチレン系樹脂とオレフィン系樹脂、およびスチレン系
樹脂とブロックコポリマーの混合物を別々に混練し、そ
の混練物を最後に一括して混練するといった様に段階的
に混練することも可能である。更に、別々に混練して得
られたペレットを押出機によってシートとする際に同時
に混練することも可能である。
【0018】基材シートに導電性樹脂組成物を積層する
方法としては、それぞれを別々に押出機によりシート若
しくはフィルム状に成形した後、熱ラミネート法、ドラ
イラミネート法、押出ラミネート法等により段階的に積
層する事も可能であるし、またフィードブロック、マル
チマニホールドダイ等を使用した多層共押出法により一
括して積層したシートを得ることも可能である。
【0019】本発明のシートの全体の肉厚は0.1〜
3.0mmであり、且つ導電性樹脂組成物層は、基材シ
ートの両面に積層することが必要である。全体の肉厚に
占める導電性樹脂組成物の厚さの割合は片側それぞれが
2%以上であり、両面あわせて80%以下であることが
好ましい。全体の肉厚が0.1mm未満ではシートを成
形して得られる包装容器としての強度が不足し、3.0
mmを越えると圧空成形、真空成形、熱板成形などの成
形が困難となる。又、導電性樹脂組成物層がシートの片
側にしかないか若しくは、その全体の肉厚に占める割合
が片面2%未満ではシートを成形して得られる包装容器
の表面固有抵抗値が著しく高くなり十分な静電気防止効
果が得られなず、両面あわせて80%を越えると複合プ
ラスチックシートとしての機械的強度等の特性が低下し
てしまう。
【0020】本発明の導電性複合プラスチックシート
は、半導体包装用として好適であり、さらに、圧空成
形、真空成形、熱板成形など公知のシート成形法により
得られる導電性複合プラスチック容器は、半導体包装用
容器として用いられる。このプラスチック容器とは具体
的にはICを包装する真空成形トレー、マガジン、エン
ボスキャリアテープ及びICを用いた電子部品、電子機
器を包装する真空成形トレー等がある。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。 実施例1〜7 表1に示す原料を使用し、表2に示す原料組成割合にて
各々計量し、高速混合機により均一混合した後、φ45
mmベント式二軸押出機を用いて混練し、ストランドカ
ット法によりペレット化し導電性樹脂組成物を得た。次
に表4に示す基材シートと導電性樹脂組成物層との組み
合わせで、全体の肉厚に占める基材シートの比率にて行
った。各の導電性樹脂組成物を基材シートの両側がほぼ
同じ肉厚となる様にφ65mm押出機(L/D=2
8)、φ40mm押出機(L/D=26)及び500m
m幅のTダイを用いたフィードブロック法により積層し
全体の肉厚が300μmのシートを得た。更に、得られ
たシートを真空成形しQFP14mm×20mm/64
pinのIC包装用真空成形トレー及び同エンボスキャ
リアテープを得た。評価結果を表6及び表7に示す。各
実施例において、カーボンブラックの脱落は無く良好で
あった。
【0022】比較例1〜7 実施例と同様にして、表1に示す原料を使用し、表3に
示す原料組成割合にて各々計量し、高速混合機により均
一に混合した後、φ45mmベント式二軸押出機を用い
て混練し、ストランドカット法によりペレット化し導電
性樹脂組成物を得た。次に、表5に示す基材シートと導
電性樹脂組成物層との組み合わせで、全体の肉厚に占め
る基材シートの比率にて行った。実施例と同様に全体の
肉厚が300μmシートを得た。得られたシートを真空
成形し実施例と同様のIC包装用真空成形トレー及びエ
ンボスキャリアテープを得た。比較例7については半導
体包装用容器を成形することは困難であった。評価結果
を表6及び表7に示す。
【0023】尚、各評価は次に示す方法によって行っ
た。 (1)表面固有抵抗 ロレスター表面抵抗計(三菱油化社製)により、電極間
を10mmとし、シートサンプルについてはその表面中
任意の10点を測定し、又真空成形トレー及びエンボス
キャリアテープについてはそのポケット部の内側底面の
中央部10点を測定しそれぞれその対数平均値を表面固
有抵抗値とした。 (2)破断点強度、引張弾性率 シートサンプルについてJIS−K−7113に準拠
し、2号形試験片を引張速度10mm/minで測定し
た。
【0024】(3)カーボン脱落の有無 シートサンプルについてはその表面にQFP14mm×
20mm/64pinのICを100gの荷重で押し付
け、ストローク15mmで100回往復させ、その後I
Cのリード部をマイクロスコープで観察した。真空成形
トレー及びエンボスキャリアテープについてはそのポケ
ット部に同ICを装着しストローク30mmで毎分40
0往復の速度で20万回平面方向に振動させ、その後I
Cリード部をマイクロスコープで観察した。評価は共に
リード部へのカーボンブラック等黒色の付着物の有無で
評価した (4)MFI 各実施例及び比較例の導電性樹脂組成物についてJIS
−K−7210に準拠し測定を行った。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】
【表6】
【0031】
【表7】
【0032】
【発明の効果】以上説明したとおり、ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂又はABS系樹脂か
ら選ばれた少なくとも1種類の熱可塑性樹脂からなるシ
ート基材の両面にポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリ
スチレン系樹脂又はABS系樹脂から選ばれた少なくと
も1種類の熱可塑性樹脂及びカーボンブラックからなる
導電性樹脂組成物を積層したシートにおいて、該導電性
樹脂組成物に、更に、オレフィン系樹脂とスチレン及び
共役ジエンより製造される異なる2種以上のブロックコ
ポリマーを含有させることにより、IC等との接触時の
摩耗によるカーボンブラックの脱離が原因となるIC等
の汚染を著しく減少させた導電性複合プラスチックシー
ト及び該シートを成形してなる導電性プラスチック容器
を得ることが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/20 B32B 27/20 Z 27/28 27/28 27/30 27/30 B C08J 7/04 CEZ C08J 7/04 CEZD C08K 3/04 KFV C08K 3/04 KFV C08L 25/06 LEH C08L 25/06 LEH LQS LQS 55/02 LMB 55/02 LMB LME LME 71/12 LQN 71/12 LQN LQP LQP

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリス
    チレン系樹脂又はABS系樹脂から選ばれた少なくとも
    1種類の熱可塑性樹脂からなるシート基材の両面に、
    (A)ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレン系
    樹脂又はABS系樹脂から選ばれた少なくとも1種類の
    熱可塑性樹脂、(B)カーボンブラック、(C)オレフ
    ィン系樹脂及び(D)スチレン及び共役ジエンより製造
    されるブロックコポリマーからなる導電性樹脂組成物を
    積層したシートにおいて、(イ)前記導電性樹脂組成物
    が(A)熱可塑性樹脂100重量部に対し(B)カーボ
    ンブラック5〜50重量部を含有し、かつ、前記(A)
    熱可塑性樹脂と(B)カーボンブラックの合計量100
    重量部に対し、(C)オレフィン系樹脂1〜30重量部
    と、(D)スチレン及び共役ジエンより製造される異な
    る2種以上のブロックコポリマーをその合計量で0.2
    〜10重量部含有してなり、かつ、(ロ)導電性樹脂組
    成物を積層したシートの表面固有抵抗値が102 〜10
    10Ωであることを特徴とする導電性複合プラスチックシ
    ート。
  2. 【請求項2】 前記(D)スチレン及び共役ジエンより
    製造される異なる2種以上のブロックコポリマーにおい
    て、少なくとも1つが(D1)スチレン含有量50〜9
    0重量%の星形ブロックコポリマーであり、かつ、少な
    くとも他の1つが(D2)スチレン含有量10〜50重
    量%の星形又は線状ブロックコポリマーであることを特
    徴とする請求項1記載の導電性複合プラスチックシー
    ト。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の導電性複合プラスチック
    シートを圧空成形、真空成形、熱板成形などにより成形
    したことを特徴とする導電性プラスチック容器。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の半導体包装用導電性複合
    プラスチックシートを圧空成形、真空成形、熱板成形な
    どにより成形したことを特徴とする導電性プラスチック
    容器。
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JP2002256125A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 Daicel Chem Ind Ltd 導電性樹脂組成物
JP2006321564A (ja) * 2006-06-21 2006-11-30 Denki Kagaku Kogyo Kk 熱可塑性樹脂シート

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