JPH0245628Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガス圧調整手段とガスの開閉手段とガ
スの絞り手段とを備える式のガス制御装置に関す
る。

従来この種装置は第１図に示すごとくガス弁筐
ａ内に回動操作される閉子栓ｂを設け、該閉子栓
ｂはガス弁筐ａのガス入口ｃをガス圧調整器ｄの
流入側に連通する直径方向の入口通路ｅと、ガス
出口ｆと協働する出口通路ｇとを設け、これらに
よつて供給絞りガス量の制御を行なうを一般とす
る。（例えば実公昭48−2758号公報に開示のもの） しかし、かかる従来のものにおいては、閉子栓
ｂの通路ｅの開口度を調節することにより、ガス
流量の絞りを行なう構成であるが、該通路ｅの下
流にガス圧調整器ｄを位置させるため、不安定で
ある公共の供給ガス圧が特に高くなる側へ変動し
た場合には、該通路ｅで開口度を絞つても、多量
のガスが流れてしまい絞り機能を発揮できない、
すなわちガス圧調整器ｄはバーナへの最大ガス圧
を規制する機能しか果たさず、最小ガス流量が保
証されないという不具合がある。また弁筐ａと閉
子栓ｂとの間隙からガス洩れが生じるのを防ぐた
め該間隙にグリスを施すを要するため該通路ｅ，
ｇその他の通路にグリス詰りを生じ、更に閉子栓
ｂに両通路ｅ，ｇを設けて絞り操作と開閉操作と
を行わせるため、該閉子栓ｂ自体が大型化し、こ
れによつて装置自体も大型化するの不都合があ
る。

本考案はかゝる不都合を解消した装置を得るこ
とを目的とするもので、以下これを図面に示す実
施例につき説明する。

図面で１は扁平なガス弁筐、３は該ガス弁筐１
に設けたガス入口２に連なる第１ガス通路、５は
該ガス弁筐１に設けたガス出口４に連なる第２の
ガス通路を示し、該第１ガス通路３内にこれに設
けた弁座６と協働する遮断弁８を、又第２ガス通
路５にこれに設けた絞り部材たる弁孔９と協働す
る絞り弁１０と該絞り弁１０をバイパスするバイ
パス通路２０に介在させたオリフイス２１とを設
け、且つ該ガス弁筐１の上面に該遮断弁８の下流
側と絞り部材１０の上流側との間に介入するガス
圧調整器１１を設けて成る。

これを詳述すると両ガス通路３，５は弁筐１の
左右に相平行するごとく設け、更に該第１ガス通
路３の外側面に、第１ガス通路３に設けた遮断弁
８の下流側で第１ガス通路３と連なる小径の凹窪
１２を設けると共に、該凹窪１２の上面と、第２
ガス通路５に直交し、且つ該第２ガス通路５に設
けた絞り弁１０の上流側で連通する側路１３の上
面とに跨がる前記凹窪１２より大径の凹窪１４を
設け、該凹窪１４内に、中央に弁孔１５ａを設け
たガバナシート１５を挿着し、且つ該凹窪１４の
周壁上端とこれの上面に施したカバー１６との間
にダイヤフラム１７を挾持させて設け、該ダイヤ
フラム１７に吊下させた弁体１８を前記ガバナシ
ート１５の弁孔１５ａ内に臨ませて該弁筐１の上
面に前記ガス圧調整器１１を構成させた。

尚該ガス圧調整器１１と第２ガス通路５とは、
ガバナシート１５の側路１３の上面と対向する位
置に施した透孔１９を介して連通させて成り、該
ガス圧調整器１１の下流側に第２ガス通路５をバ
イパスしてガス出口４と連なるバイパス通路２０
を設けた。２０ａ，２０ｂは該バイパス通路２０
の流入口及び流出口である。該オリフイス２１は
絞り弁１０が閉じた時、最小の流量ガスをバーナ
に供給する一定の開口を備えている。２２はバー
ナユニツトを示し、該バーナユニツト２２はガス
出口４に連なる主バーナ２２ａと、点火弁２３を
介して前記第１ガス通路３に連なる口火バーナ２
２ｂとで構成した。

２４は該口火バーナ２２ｂに臨ませた点火器、
２５は前記遮断弁８の上流側に設けた電磁安全弁
を示し、該電磁安全弁２５のコイル２５ａは、第
７図に示すごとき強制保持回路２６に介在させた
コンデンサ２７の放電々荷とバーナユニツト２２
に臨ませた熱電対４２の起電力により開弁保持さ
れるもので、これは従来一般に用いられている電
磁安全弁と特に変らず、２８は強制保持回路２６
に介入させた該コンデンサ２７の充電と放電の切
換スイツチ、Ｓは電源電池を示す。

尚前記遮断弁８は、該第１ガス通路３内に挿入
した弁杆８ａ上に設け、該弁杆８ａの前端を燃焼
器の前面の操作パネル２９に設けた押釦付きの操
作杆３０に対向させ、該操作杆３０によつて始端
位置と中間位置と終端位置とに切換操作させるも
ので、該操作杆３０の図示する始端位置からの戻
しばね３１に抗した押操作によれば、該遮断弁８
が開弁される中間の開位置を経て、該遮断弁８と
点火弁２３との開弁と、更に電磁安全弁２５の押
圧開弁とが与えられる終端位置まで押圧操作さ
れ、終端位置での押し操作の解除によれば、該操
作杆３０は戻しばね３１によつて復帰動作し、そ
の中間位置で該操作杆３０の外周の突起３２にス
トツパ３３が係合して遮断弁８を開弁状態に保持
する中間位置に該操作杆３０をロツクし、この状
態から操作杆３０の側方に並設した消火用操作杆
３４の押し操作によれば、該ストツパ３３による
係止が解かれて該操作杆３０は始端位置に自動復
帰するようにした。

又前記絞り部材１０は、第２ガス通路５内に挿
入した弁杆３５上に設け、該弁杆３５の前端を弁
筐１に前面に突出させ、弁筐１の前端に一端を軸
支した揺動レバ３６を該弁杆３５の前端に対向さ
せ、且つ該揺動レバ３６を弁筐１の上端に軸支し
た操作レバ３７に設けたピン３８で押圧して絞り
度合を調節するようにした。

この場合、前記した様に、絞り弁１０及びオリ
フイス２１をガス通路に並列に設けて両者で絞り
部材を構成させているが、本案では絞り部材すな
わち絞り弁１０及びオリフイス２１の上流にガス
圧調整器１１を設けたため、不安定である公共の
供給ガス圧が高くなる側へ変動しても、絞り弁１
０及びオリフイス２１へは一定ガス圧以下のガス
圧のみが供給されて絞りガス流量は安定する。特
に絞り弁１０を閉弁させたときのオリフイス２１
の設定開口度に従つた最小ガス流量が保証され
る。尚図面で３９は前記操作杆３０から弁杆３５
上の係止片４０上に臨む操作片を示し、操作杆３
０を終端位置まで押圧するとき前記絞り弁１０を
設けた弁杆３５を押して該絞り弁１０の絞り度合
の如何にかかわらず、該絞り弁１０の絞り度合い
を減少する側に移動させて点火時に大流量ガスを
供給して着火を良好に行なわせるようにした。

次にその作動を説明するに、燃焼器の使用に際
しては、先ず押釦により操作杆３０を終端位置ま
で押圧するときは、これにより電磁安全弁２５が
押圧開弁されると共に遮断弁８と点火弁２３とが
開弁され、同時に絞り部材１０は絞り度合が減少
する側に移行し、更に点火スイツチ４３の閉によ
り点火回路４１が閉成されて口火バーナ２２ｂを
介しての主バーナ２２ａへの火移り点火が与えら
れる。

この火移りは絞り部材１０がその絞り度合が減
少する側に移行し主バーナ２２ａに多量のガスが
供給されてガス通路５並びに主バーナ２２ａに貯
えられる空気が直ちにガスと置換されること、並
びに遮断弁８の下流側にガス圧調整器１１が介在
するため遮断弁８の開弁による急激なガス圧の変
動を吸収することできわめてスムーズに行なわれ
る。

そして、更に該点火操作と同時に切換スイツチ
２８を強制保持回路２６側に切換え、コンデンサ
２７の放電による該安全弁２５の強制ホールドが
開始され、該主バーナ２２ａへの点火後直ちに押
釦による操作杆３０の押圧操作を解いて中間位置
に操作杆３０を復帰させても該電磁安全弁２５は
開位置に保持され、その後は主バーナ２２ａに臨
ませた熱電対４２の起電力により開弁保持され
る。

口火バーナ２２ｂは該操作杆３０の中間位置へ
の復帰による口火弁２３の閉により消火する。

尚ガス弁筐１は、ガス取入口２とガス出口４と
電磁安全弁２５を収容する空所を設けた第１部材
Ａと前記第１ガス通路３並びに第２ガス通路５並
びにバイパス路２０を設けた第２部材Ｂとの２部
材で構成した。

このように本考案は、ガス弁筐に、ガス取入口
に連なる第１ガス通路と、ガス出口に連なる第２
ガス通路とを設け、該第１ガス通路に、これに設
けた弁座と協働する遮断弁を設けると共に、第２
ガス通路に、絞り部材を設けたものに於いて、前
記ガス弁筐を扁平に形成すると共に該絞り弁１０
の上流側にガス圧調整器１１を設けたから、従来
の閉子栓を用いた絞り部の下流にガス圧調整器を
設けたもののように、最小ガス流量が公共の供給
ガスの高い側への変動により設定値より増加して
しまう不具合が解消でき、最小ガス流量は設定値
以下に保証され、絞り機能を効果的に発揮する。
また、閉子栓を設けてガスの開閉と絞りとを行な
うもののようにグリス詰り等を生じるような不都
合を解消でき、しかもガス圧調整器を設けても小
型に形成でき、絞りガス量が安定する効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

図面で第１図は従来例を示す線図、第２図は本
考案実施の１例の系統図、第３図は平面図、第４
図はその−線截断面図、第５図は同−線
截断面図、第６図は同−線截断面図、第７図
は作動回路図である。 １……ガス弁筐、２……ガス取入口、３……第
１ガス通路、４……ガス出口、５……第２ガス通
路、６……弁座、８……遮断弁、９……弁孔、１
０……絞り弁、１１……ガス圧調整器、２１……
オリフイス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガス弁筐に、ガス取入口に連なる第１ガス通路
   と、ガス出口に連なる第２ガス通路とを設け、該
   第１ガス通路に、これに設けた弁座と協働する遮
   断弁を設けると共に、第２ガス通路に絞り部材を
   設けたものに於いて、前記ガス弁筐を扁平に形成
   すると共に該絞り部材の上流側で且つ遮断弁の下
   流側に位置させてガス圧調整器を設けたことを特
   徴とするガス制御装置。