JPH0245144Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は旅行、運動その他の外出のさい等に簡単
に持参して不慮の怪我をした場合に応急手当に使
用できるようにした携帯用救急ばんそうこう収納
函に関する。

救急ばんそうこうは一箇づつ紙袋等で包被し、
その一定数を箱詰め等に包装して販売されている
が、旅行、運動その他外出のさい等に持参するに
は、嵩ばりすぎて不便であり、また包装から数箇
を取り出して持参すれば、嵩ばりはしないが、折
り癖がついたり、包被した紙袋が破れて汚染した
りして応急処置に役立たなくなる等の欠点があ
る。

本案は簡易に携帯でき、軽量で嵩ばらず且つ応
急時何等の不都合もなく処置できる救急ばんそう
こう収納函を提供しようとするものである。

以下実施例を図面について説明すると、内底板
１の前縁に折目３ａを存して上向きに傾斜する内
側壁を形成する前部内側板３と該前部内側板の前
縁に折目４ａを存して前部外側板４と該前部外側
板の他縁に折目５ａを存して差込片５をそれぞれ
連結して構成され、これを組立てて内函体１０を
形成する。上記内底板には、その左右両側縁に折
目２ａ，２ａを存して側板２，２を設け、形成さ
れる前記内函体を強化すると共にその保形性を一
層よくすることができる。この場合側板２，２の
前縁６は前記の前部内側板３によつて形成される
内側壁の傾斜にほぼ合わせて傾斜縁に形成すると
共に、該側板の後縁を前記傾斜縁にほぼ平行な傾
斜縁に形成する。更にこれと共に前記の前部内側
板３の左右両側縁に折目を存して前記側板２，２
の傾斜前縁部６に応当して折り重さねられる舌片
７，７を設け、前記傾斜内側壁を一層安定に保定
できる。

又前記内函体に外接してこれを挿入できる大き
さに形成された外底板１１の一方の側縁には糊代
片１２が折目１２ａを存して連結されており、他
方の側縁には、折目１５ａを存して外側板１５
と、該外側板の他方の側縁には、折目１６ａを存
して蓋板１６と、蓋板の他方の側縁には、前記外
側板１５と同様な外側板１５が折目１６ａを存し
て連結している。又前記外底板１１の後縁には、
折目１３ａを存して前記外側板１５とほぼ同じ延
出巾の後部外側板１３とその他縁に折目を存して
差込片１４を連結している。又前記蓋板１６に
は、その後縁に折目１８ａを存して蓋板の内面へ
折り重ねられる折重板１８と、その他縁に折目１
９ａを存して、下向きに傾斜する後部内側壁を形
成する後部内側板１９を連結すると共に、その前
縁部区帯には形成された容器内に収納した救急ば
んそうこう３０の取出用開口部１７がその開口縁
に袖片１７ａを存して開口している。上記の如く
形成されたものを組立て外函体２０が形成され
る。上記の外側板１５，１５の前縁及び後縁には
必要に応じて折目を存して適当な舌片２１を設け
ることができる。

上記函体の組立ては、外底板１１の一方の側縁
に一連に連結している外側板１５、蓋板１６、外
側板１５を順次折り立て前記最後の外側板１５の
裏面側を、前記外底板の他方の側縁に連結されて
いる糊代片１２の外側面に接着剤等を介して固着
し、矩形状の筒状体に形成する。ついで前記内函
体１０を構成する内底板１を（内側板２，２は予
め折り立て、）該内底板が前記の筒状体の外底板
１１上に重なり且つ両者の前縁側が同じ側になる
ようにして該筒状体内に挿入し、両底板の後縁を
ほぼ一致させ、蓋板１６に連結された折重板１８
を折目１８ａを介して約180゜折り曲げて蓋板の裏
面へ折り重ねる。このようにすると折重板１８に
連結された後部内側板１９は下向きの傾斜内側壁
を形成し、その先端縁は前記挿入された内函体の
内底板１の後縁にほぼ一致して重なる。ついで各
外側板の後縁の舌片２１を相互に内方に折り込
み、その上へ外底板１１の後部外側板１３を折り
重ね、差込片１４を蓋板の裏面へ折り重ねられて
いる折重板の下面に差し込んで係止する。上記蓋
板の裏面に折り重ねられる折重板との間は必要に
応じて接着する場合もあり得る。更に前縁側から
一箇づつ包被された救急ばんそうこうの適宜数、
例えば５〜10包を重ねて入れ、内側板２前方の舌
片７を内側板と外側板１５の間に挿入させつつ前
部内側板３を折目３ａを介して上向き傾斜状に折
り上げ、外側板の前縁に連設された舌片２１を内
方に折り曲げ、その上へ前部外側板４を折り重
ね、先端の差込片５を外底板１１の内面上に差込
んで係止する。このようにすれば、前記前部内側
板３はこれに連結された前部外側板４の折目４
ａ、即ち前部内側板３の先端縁が持上げられて蓋
板１６の前縁にほぼ一致し、該前部内側板は上向
きに傾斜する内側壁を形成し、該傾斜内側壁は蓋
板の取出用開口部１７を望む位置になる。

上記の如くして所要の携帯用救急ばんそうこう
収納函が得られる。この携帯用救急ばんそうこう
収納函は上記の如く形成され内函体と外函体を組
合わせ、組立てることによつて一つの函体を作る
ように、上記した外函体を筒状に組立て、その中
に内函体を挿入するようにするものであるから、
包装救急ばんそうこうを積重ねた状態に函体内に
折曲げたりすることもなくスムーズに収納でき
る。この函体全体は矩形状をしているけれども、
その後端部には上記の下向きに傾斜する後部内側
板１９等によつて三角形部が形成され、かつ前端
部にも上向きに傾斜する前部内側板３等によつて
同じく三角形部が形成されており、更に外函体の
外側板１５，１５は、この内に位置する内函体の
側板２，２と二重的になつているので、これをバ
ツグやハンドバツグに入れたり、ポケツトに納め
て持ち歩いたり、これらを積重ねて輸送等する場
合にも上下につぶれたり、隅がへこんだりするよ
うなこともなく丈夫で、中央部にパツドを持つた
包装救急ばんそうこうを押潰したり曲げたりする
ようなことがなく、確実に保護することができ
る。また、全体が矩形状になつていて、鋭つたと
ころがないので、上記のようにバツグ、ハンドバ
ツグ、ポケツトの中に入れて持ち歩くときに、他
の物を傷付けたり、ポケツトに穴をあけたりする
ようなこともない。更に、小形、軽量で嵩ばら
ず、手提袋やポケツトに入れて運動や旅行等のさ
いに携帯しても邪魔にならず、上記旅行等外出の
さいのほか、常時にも携帯して不慮の怪我の応急
処置が即座にでき、携帯中折り癖がついたり、外
包袋が破れて汚染したりして使用できなくなるこ
とがなく、常に使用し易く且つ清潔に保持でき、
使用するさいには開口１７から指先で救急ばんそ
うこうは一包づつ容易に引き出すことができ、そ
のさい函体には開口部に上向きに傾斜する内側壁
があると共に容器の後縁には、下向きに傾斜する
内側壁が形成されているので、両内側壁に挾まれ
るように確実に保定、保持され、順繰りに引き出
し得るほか、開口部には両側に袖部１７ａがある
ので、開口部を下向きにしても内包する救急ばん
そうこうが抜け出すこともない。又函体は構造簡
単で、板紙、プラスチツクシート等で容易且つ堅
牢にでき、組立てにも手数を要しないものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は斜視
図、第２図は第１図の−線断面図、第３図は
第１図の−線断面図、第４図は函体の展開図
でＡは内函体、Ｂは外函体、第５図は救急ばんそ
うこうの抜出し状態を示す説明図である。 １は内底板、２は側板、３は前部内側板、４は
前部外側板、５は差込片、１０は内函体、１１は
外底板、１２は糊代片、１３は後部外側板、１５
は外側板、１６は蓋板、１７は取出用開口部、１
８は折重板、１９は後部内側板、２０は外函体、
３０は救急ばんそうこう。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内底板１の前縁に順次折目３ａ，４ａ，５ａを
   介して前部内側板３、前部外側板４、差込片５を
   連設すると共に該内底板１の左右両側縁に夫々折
   目２ａを介してその外方側が前方に向つ傾斜する
   平行四辺形の側板２を延設した内函体を形成し、
   一方外底板１１の後縁に順次折目１３ａ，１４ａ
   を介して後部外側板１３、差込片１４を連設し、
   該外底板１１の一側縁に折目１２ａを介して糊代
   片１２を、他側縁に順次折目１５ａ，１６ａ，１
   ６ａを介して外側板１５、蓋板１６、外側板１５
   を延設し、該蓋板１６の前縁区帯に袖部１７ａを
   備える取出用開口部１７を設けその後縁には順次
   折目１８ａ，１９ａを介して折重板１８、後部内
   側板１９を連設して外函体を形成し、該外函体の
   折線１２ａ，１５ａ，１６ａ，１６ａを順次折曲
   げて筒状体にし、蓋板１６後端の折重板１８を折
   立て後部内側板１９を内側に折込んで下向きに傾
   斜する後部内側壁を形成し後部外側板１３、差込
   片１４を折込んで後部壁を作り、一方内函体の側
   板２，２を上方に折立て前部内側板３により上向
   きに傾斜する前部内側壁を形成し、その内底板上
   に包装救急ばんそうこうを適宜数積重ねて上記外
   函体内に収納し、上記取出用開口部１７から救急
   ばんそうこうを一包づつ引出すことができるよう
   に外函体の外底板１１の前端部に内函体の前部外
   側板４に続く差込板５を係合し上記内函体と外函
   体で一体の函体に組立てた携帯用救急ばんそうこ
   う収納函。