JPH0748505Y2 - 折畳み容易な箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、主に医薬品、化粧品、食料品等を収容し、使
用した後、簡単に押潰して廃棄し易くした紙箱に関する
ものである。

〔従来技術〕

従来、この種の折畳み可能な箱としては、上面板、底面
板、両側面板、および両端面板からなる箱において、各
端面板の上面板又は底面板との連接縁の両端から各端面
板を分離する切離用弱化線を設けたティシュカートンが
開示されている（実開昭60-190680号参照）。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記考案は、両手で切離用弱化線に沿って内側に押込む
ようにして切離するのであるが、両手で力を入れて押込
まなければならないこと及び内側に押込んだ端面片を一
度引きだしてから押潰さなければならないので手間を要
する。

本考案はつまみ部を指でつまみ、三角状片を外側へ引離
すことにより、押潰し易い紙箱を構成することを目的と
している。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、上記目的を達成するために、外底板の下端中
央付近につまみ部、場合によっては側端に切残し部を設
け、つまみ部両端から両切残し部端又は両側端上端を結
ぶ切離用弱化線例えばジッパー切込み、ミシン目等を設
け、つまみ部両側に指でつまみ易いように切込み部を設
けて、つまみ部を指でつまみ引き上げ三角状片を引裂い
て、貼着片と切離すことにより容易に押潰せるように構
成する。

〔作用〕

本考案の作用として、切離用弱化線がつまみ部の斜め上
方向に設けてあるので、つまみ部を指でつまみ、上方に
引き上げることにより、その力が斜め上方向に設けてあ
る切離用弱化線に伝わり易いので、少ない力で三角状片
を貼着片と切離することが可能である。

また切欠き部を設けているので、指でつまみやすく、切
残し部を設ける場合は、輸送中切離用弱化線が破れにく
い。

（実施例） 以下、図面に示す実施例について説明する。

先ず、第１図（ａ）に示す実施例から説明すると、正面
板（１）の左右に側面板（２）（３）が折目線を介して
連設してあり、側面板（２）には、後面板（４）が折目
線を介して連設している。

又、正面板（１）の下端には、三角状部（９）、貼着部
（10）（10）切離用弱化線（17）（17）、（本例ではジ
ッパー切込み）からなる外底板（８）が連設されてい
る。

切離用弱化線は、つまみ部（ａ）両端から両切残し部端
（ｃ）（ｃ）の下端にかけて設けられている。

そして、側板（２）（３）、後面板（４）の上端には、
それぞれ内重ね蓋板（５）（６）、蓋板（７）が連設さ
れ、下端にはそれぞれ内重ね底板（11）（12）、内底板
（13）、外底板（８）が連設されている。

以上のような箱体は先ず貼着片（14）を側面板（３）に
貼着してから、内重ね蓋板（５）（６）を折目線に沿っ
て内折し、そして蓋板（７）を内折し、それに連設する
差込み片（16）を正面板（１）の上端に挿込んで係止す
る。次に、第２図に示すように、内重ね底板（11）（1
2）を内折してから、内底板（13）を内折し、外底板
（８）を内折するが、この際貼着部（10）（10）を内底
板（13）に接着して一体化する。第１図（ｂ）は、三角
状部（９′）貼着部（10′）（10′）つまみ部（ａ′）
両端から両側端の上端（ｄ）（ｄ）へ設けた切離用弱化
線（17′）（17′）からなる両側端に切残し部を設けな
い外底板（８′）を示し、この態様も考案に包含され
る。

第３図は、同様に組立てられた箱体を示している。

第３図について説明すると、（ａ）は三角状部（９）の
先端部に設けられたつまみ部、（ｂ）はつまみ部（ａ）
を指でつまみ易いようにつまみ部の両側に設けた切欠き
部、（17）（17）は切離用弱化線であり、つまみ部
（ａ）を指でつまんで引上げることにより、切離用弱化
線に沿って三角状部（９）と貼着部（10）（10）とが切
離される。貼着部（10）（10）は、内底板（13）に接着
してあり、三角状部（９）は接着してないので、そのつ
まみ部（ａ）を指でつまんで引上げることにより切離用
弱化線に沿って簡易に切離することができる。

第４図は、そのようにして三角状部（９）が切離された
状態を示す。

次に第５図に示す様に、内底板（13）を外折してから、
内重ね底板（11）（12）を外折することにより、簡単に
紙箱を押潰して折畳むことができる。（18）は内底板を
外折し易いように指を挿入する切溝である。

尚、本実施例では箱の底板に本考案の外底板（８）、内
底板（13）を設けているが、箱の蓋又は箱の蓋と底の両
方に設けてもよい。

第６図は紙箱を押潰して廃棄し易いようにした状態を示
している。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案の紙箱は医薬品、化粧品、食
料品等のある程度重い物を収容しても、紙箱の底板とし
て充分な強度を保ち、使用後は片手でつまみ部を引裂く
ことにより、紙箱を手間をかけずに押潰すことができ廃
棄し易くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は本考案の紙箱の展開図、 第１図（ｂ）は本考案の他の外底板の説明図、 第２図は組立て手順説明図、 第３図は組立て完成図 第４図、第５図は折畳み手順説明図、 第６図は折畳んだ状態の説明図である。 １……正面板 ２、３……側面板 ４……後面板 ７……蓋板 ８、８′……外底板 ９、９′……三角状部 10、10′、14……貼着部 13……内底板 17、17′……切離用弱化線 ａ、ａ′……つまみ部 ｂ、ｂ′……切欠き部 ｃ、ｃ′……切残し部 ｄ……上端

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】正面板（１）、後面板（４）、側面板
   （２）（３）、蓋板（７）、内重ね蓋板（５）（６）、
   内重ね底板（11）（12）、内底板（13）、および外底板
   （８）からなる箱において、外底板（８）の下端中央部
   付近につまみ部（ａ）、側端の上端部に切残し部（ｃ）
   （ｃ）を設け又は設けることなく、つまみ部（ａ）両端
   から両切残し部（ｃ）（ｃ）の下端又は両側端の上端
   （ｄ）（ｄ）へ切離用弱化線（17）（17）を設けたこと
   を特徴とする紙箱。