JPH0245044Y2 - - Google Patents

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JPH0245044Y2
JPH0245044Y2 JP1982028814U JP2881482U JPH0245044Y2 JP H0245044 Y2 JPH0245044 Y2 JP H0245044Y2 JP 1982028814 U JP1982028814 U JP 1982028814U JP 2881482 U JP2881482 U JP 2881482U JP H0245044 Y2 JPH0245044 Y2 JP H0245044Y2
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heater
air
outlet
door
vent
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は自動車用空気調和装置のヒータユニツ
トに関する。
一般に自動車用空気調和装置は、車室内に設け
られたインテークユニツトと、クーラユニツト
と、ヒータユニツトとから構成される空気調和装
置本体と、クーラユニツトの冷房サイクルを形成
する冷媒系と、ヒータユニツトの暖房サイクルを
形成するエンジン冷却水系と、空気調和を制御す
るコントロール系とからなつている。
そして、この空気調和装置の多くは、各種の空
気調和状態を現出する四つのモードを有してい
る。
すなわち、 クーラユニツトにより冷却された冷風を、イ
ンストロパネルの中央に設けられたセンターベ
ンチレータノズルから搭乗者胸元へ吐出して冷
房状態を現出するか、あるいは、インテークユ
ニツトにより吸入された外気そのままを、前記
同ノズルから吐出して換気状態を現出するベン
トモード、 前記冷風を、あるいは前記外気そのままを前
記センターベンチレータノズルから搭乗者胸元
へ吐出すると共に、ヒータコアにより加温され
た温風を、車床近傍に設けられたヒータノズル
から搭乗者足元へ吐出していわゆる、頭寒足熱
状態を現出するバイレベルモード、 前記温風を、その一部をインストロパネルの
フロントガラスの内面部に設けられたデフロス
トノズルからフロントガラスの内面へ吐出する
と共に、その大部分を前記ヒータノズルから搭
乗者足元へ吐出して暖房状態を現出するヒート
モード、 前記温風、あるいは、外気そのままを、デフ
ロストノズルからフロントガラスの内面のみに
吐出して、フロントガラスの曇りを除去するい
わゆるデフロスト状態を現出するデフロストモ
ード、 の四つのモードであり、これら各モードは、前記
コントロール系により制御される。
(従来の技術) このような自動車用空気調和装置に設けられて
いるヒータユニツトは、従来から実開昭55−
2752、及び実開昭55−165816に示されているよう
なものが知られている。
ところで、前者のヒータユニツトにおいては、
空気を加熱するためのヒータコアの下方に、フロ
ア吹出口が設けられ、ヒータコアの上方にベント
吹出口、および、デフロスト吹出口が設けられて
いる。
そして、ベント吹出口、および、デフロスト吹
出口には、通常、それぞれ、センターベンチレー
タノズルおよび、デフロストノズルまで空気を誘
導するベントダクトおよびデフロストダクトが連
設されているが、ヒータ吹出口には、ヒータノズ
ルが連続していて、空気が直ちに車床に向けて吹
出されるようになつている。
このため、センターベンチレータノズルおよ
び、デフロストノズルから吹出す空気は、長いダ
クトを介しているので比較的良好に混合されてい
るが、フロアノズルから吹出される空気は、ダク
トを介さずに直ちに吹出されるので、吹出し空気
全量が、ヒータコアを通過して加熱された空気で
ある暖房時の場合(いわゆるフルホツト)は問題
ないが、ヒータコアを介して加熱した空気と、ヒ
ータコアを迂回した未加熱の空気とを混合し適温
風にして吹き出す暖房時の場合は、混合が十分行
なわれず温風と冷風とが層状に吹き出されてしま
うという欠点があつた。
また、このヒータユニツトにあつては、ベント
吹出口とデフロスト吹出口とを開閉するベントド
アと、フロア吹出口を開閉するルームドアとの取
付位置が離れているため、これらのドアを連動し
て作動させるリンク機構が複雑になるという欠点
があつた。
一方、後者のヒータユニツトにおいては、前者
のヒータユニツトにおける、暖房時の欠点は、か
なり改善されているが、この改善のためになされ
た隔壁の設置により、ベント吹出口、および、デ
フロスト吹出口から吹出される空気が、該ユニツ
ト内で混合されるための空間体積が減少するの
で、従来に比べて、混合が甘くなつてしまうとい
う欠点が新たに生じていた。
ところで、ベント吹出口、および、デフロスト
吹出口から吹出される空気は、前述のように通常
ダクトを介しておのおののノズルから車室内に吹
き出されるので、ヒータ吹出口における場合に比
較して、問題は少ないとは言え、顔面に向つて吹
き出されるので、少しの混合不良も、乗員は敏感
に感じとつてしまうという問題を有しており、ヒ
ータユニツト内での混合と、各ベント内での混合
とを十分考慮しなければならない。
また、このユニツトにおいても前者のユニツト
と同様、前記ベントドアと前記ルームドアとの取
付位置が離れているため、これらのドアを連動し
て作動されるリンク機構が複雑になるという欠点
を依然として有していた。
また、後者のユニツトは、前記のユニツトに比
較して、ドア数が多いと共にドアの停止位置も多
く、空気の混合性は改善されたとは言え、これら
のドアを連動して作動させるリンク機構はかえつ
て複雑になり、ヒータユニツトとして見た場合、
必ずしも改善されたものとは言い難いものであつ
た。
前述のようなことを鑑みて、当出願人は、ヒー
タノズルから車床付近に吹き出す空気の混合性が
良好であると共に、リンク機構が簡素であるヒー
タユニツトを製作した。
このユニツトは、第1図に示すものであり、そ
の構造を以下に説明する。
ヒータユニツト1内には、図示しないインテー
クユニツトにより取り入れられ、クーラユニツト
を通過して流入した外気あるいはクーラユニツト
により冷却されて流入した冷風を加熱するための
ヒータコア2が組み込まれていると共に、塔乗者
の足元に空気を吹出すためのヒータ吹出口3と、
フロントガラスの内面に空気を吹出すためのデフ
ロスト吹出口4と、搭乗者の胸元に空気を吹出す
ためのベント吹出口5とが設けられている。図示
するようにベント吹出口5とヒータ吹出口3とが
所定角度で対向しており、ベント吹出口5に隣接
してデフロスト吹出口4が設けられている。そし
て、ベント吹出口5とヒータ吹出口3とを交互に
開閉するため、ルームドア6が回動自在にヒータ
ユニツト1に取付けられ、デフロスト吹出口4を
開閉するためデフロストドア7が回動自在にヒー
タユニツト1に取付けられている。
それぞれの吹出口3,4,5は図示しないダク
トにより車室内に開口する所定の各ノズルに接続
されている。
第1図Aはベントモード時の2つのドア6,7
の位置関係を示す図であり、デフロストドア7が
デフロスト吹出口4を閉じ、ルームドア6がヒー
タ吹出口3を閉じると共にベント吹出口5を開放
した状態に位置されており、ベント吹出口5から
のみ車室内に空気が吹き出される。このモード
は、車室内の換気又は冷房を図るために用いるモ
ードである。そして、冷房を図る場合は、クーラ
ユニツトにより冷却された冷風をヒータコアの前
面ドア軸8aを介して取付けられた図示しないミ
ツクスドアにより、ヒータコア2を通つてベント
吹出口に達する温風とヒータコア2を通らないで
ベント吹出口に達する冷風とに2分し、それぞれ
の量を調整することによつて所望の温度の空気が
センターベンチレータノズルから搭乗者胸元へ吹
き出される。なお、最大冷房(フルクールと称
す)を図る場合は、ミツクスドアにてヒータコア
2を全閉することにより、前記冷風全量をベント
吹出口に導き、最も温度の低い冷風が前記同様に
センターベントレータノズルから吹き出されるよ
うにしている。
換気を図る場合は、通常外気を全量そのままベ
ント吹出口に導き、センターベントレータノズル
から吹き出されるようにしている。
第1図Bはバイレベルモード時に2つのドア
6,7の位置関係を示す図であり、ルームドア6
がヒータ吹出口3とベント吹出口5との中間の位
置に位置され、デフロストドア7は、ベントモー
ド時と同様、デフロスト吹出口4を閉じており、
ヒータ吹出口3とベント吹出口5とから車室内に
空気が吹き出される。このモードは、頭寒足熱の
空気調和状態を図るために用いるモードであり、
ヒータコア2を通らずにヒータユニツトの上方を
流れた未加熱の空気が主としてベント吹出口5に
至り、ヒータコア2を通つて加熱された温風が主
としてヒータ吹出口3に至るので、塔乗者の足元
に温風が吹出され、搭乗者の胸元には比較的低温
の空気が吹出されることになり頭寒足温の空気調
和状態が得られる。
尚、このモードにおいて、クーラユニツトを作
動させない場合は、前記搭乗者の胸元に吹き出さ
れる低温の空気は、外気そのままであり、クーラ
ユニツトを作動させている場合は、該低温の空気
は冷却された冷風である。そして、通常は、前者
の外気そのままを吹き出させている。
第1図Cはヒートモード時の2つのドア6,7
の位置関係を示す図であり、ルームドア6がベン
ト吹出口5を閉じ、ヒータ吹出口3を開くことに
より、ほとんどの空気がヒータ通路3aを介して
足元に向けて吹出されると共に、デフロストドア
7が少し開き、一部の空気がフロントガラスの内
面に向けて吹き出される。このモードは、車室内
の暖房を図るために用いるモードである。なお、
一部空気をフロントガラスの内面に向けて吹き出
させているのは、暖房時のフロントガラスの曇り
を防止するためである。このモードにおいても、
前述のベントモードと同様に、ミツクスドア8の
開度を加減することにより、加熱空気の温度を所
望の温度に調整することができる。
第1図Dはデフロストモード時の2つのドア
6,7の位置関係を示す図であり、デフロストド
ア7がデフロスト吹出口4を完全に開放すると共
に、ベント吹出口5とヒータ吹出口3を閉じるこ
とにより、全ての空気がフロントガラスの内面に
向けて吹き出さる。この時、ルームドア6は、ヒ
ータ吹出口3を閉じている。このモードは、フロ
ントガラスの曇り止め、あるいは、霜取りを図る
ために用いるモードであり、環境条件に応じてイ
ンテークより取り入れられたそのままの外気、あ
るいはヒータコア2を通つて加熱された空気がフ
ロントガラスの内面に向けて吹き出される。
このような従来のヒータユニツトの構造では、
各吹出口を一ケ所に集めたので、ルームドア6と
デフロストドア7とを開閉するリンク機構が簡素
化され、前記の実開昭55−2752及び実開昭55−
165816に示されるヒータユニツトが有するリンク
機構が複雑であるという欠点は解消された。さら
に、ヒートモード時の温風と冷風の混合性が悪い
という欠点も解消された。
(考案が解決しようとする問題点) しかし、このヒータユニツトにあつても、第1
A図に示すようなベントモード時にあつては、前
述の実開昭55−165816のユニツト同様、ヒータ通
路の形成により、冷風と温風との混合のための空
間体積が減少すると共に、クーラユニツトからの
空気の流入口から、ベント吹出口までの距離が短
かくなるため、ヒータコア2を通過した温風と、
ヒータコア2を通らない冷風とのミツクスが充分
に行なわれず、センターベンチレータから吹き出
される空気が冷風部と温風部とに分かれる場合が
あり、かならずしも、温度特性が良好と言えなか
つた。また、第1図Cに示すヒートモードにあつ
ては、一部の空気をデフロスト吹出口4にも案内
しているが、この空気も前記の場合と同様な理由
によりこの空気の中に冷風が多く含まれることに
より、デフロストダクトから出る空気の温度があ
まり高温とならず、フロントガラスが曇ることが
あるという問題点があつた。
そして、ヒータユニツト1においては、この中
を流れる空気の流通抵抗を如何に減少させるか
が、当該技術分野における主たる解決課題の1つ
であり、流通抵抗の大小はヒータユニツト内の複
雑さの程度に大きく依存しており、ベントモード
時を始め全てのモード時において空気の流通抵抗
を小さくすることが望ましい。このような意味か
らは、ヒータ通路を設けることは、逆効果とはな
るが、空気を充分混合するという目的が達せられ
ないヒータユニツトでは、いくら流通抵抗が低く
とも用をなさないので、空気の混合性を確保した
上で、可及的に流通抵抗が低いユニツトが望まし
い。
前記した実開昭55−165816のヒータユニツトは
空気の混合性においては、改善されているが、吹
出口配置、開閉ドア配置、および、それらに基づ
く空気の混合機構が前記ヒータユニツトより複雑
なため、流通抵抗に多少問題があつた。
本考案は上述のような従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、リンク機構が簡素である
と共に、ヒートモード時のみならずベントモード
時にも空気の混合が充分行なわれるヒータユニツ
トを提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) かかる問題を達成するために、本考案はヒータ
ユニツト内に搭乗者の足下への空気を案内するヒ
ータ通路を、前記ヒータユニツト内に隔壁を設け
て形成すると共に、当該ヒータ通路の空気流入開
口を形成するヒータ吹出口を、前記ヒータ通路の
上部側に形成し、空気流出開口を形成するヒータ
ノズルを、前記ヒータ通路の下部側に、搭乗者足
元に向けて形成し、さらに、前記ヒータ吹出口に
対向させて、フロントガラスの内面に空気を吹き
出すためのデフロスト吹出口と、搭乗者の胸元に
空気を吹き出すためのベント吹出口とを、これら
デフロスト吹出口とベント吹出口とが相互に所定
の角度で対向するように形成すると共に、ヒータ
コアよりも上方でありかつ前記ヒータ吹出口の略
直上にヒータユニツトから突出して設け、前記デ
フロスト吹出口とベント吹出口とを開閉するベン
トドアと、前記ヒータ吹出口を開閉するルームド
アとを設けてなるものである。
(作用) このような構成を有する本考案のヒータユニツ
トは、従来のヒータユニツトに比べて、ヒートモ
ード時のみならずベントモード時おいても空気の
混合性が向上すると共に、各モードのドア位置を
制御するリンク機構も更に簡素化されている。
(実施例) 次に、第2〜4図に示す本考案の一実施例につ
いて説明する。第2図に示すようにヒータユニツ
ト1内にはヒータコア2が組み込まれ、このヒー
タコアの中にはエンジン冷却水が循環している。
このヒータユニツト1には図示しないインテーク
ユニツトがクーラユニツトを介して接続されてお
り、インテークユニツトからクーラユニツトを経
てヒータユニツトに流入した空気は、ドア軸8a
に取付けられたミツクスドア8によつて分離さ
れ、一部がヒータコア2を通つて高温となり、残
りはヒータコア2を通らずにヒータユニツト1を
経て車室内に送られる。車室内に送られる空気の
温度は、ミツクスドア8の開度を調整することに
より行なわれるものであり、ミツクスドア8を第
3図においてA位置とすれば、ヒータユニツト1
内に流入した空気は全てヒータコア2を通り、B
位置とすれば全ての空気はヒータコアに流入せ
ず、AとBとの中間位置、例えばC位置にすれ
ば、一部はヒータコア2を通り残りはヒータコア
を通らずに流下して混合され、この開度に対応し
た温度の空気が車室内に流入することになる。ヒ
ータユニツト1内にはヒータコア2を通つた空気
の向きを変えると共に、ヒータコア2を通過する
空気の流れを遮断するため、補助ドア9が取付け
られている。この補助ドア9は車室内に最大冷戻
状態とするために、ミツクスドア8をB位置と
し、クーラユニツトで冷却された冷風がミツクス
室10を通過してベント吹出口5から流出する
際、この流れによりヒータコア2の下方近傍の暖
まつた空気が冷風中に巻き込まれてしまうのを防
止するためのもので、補助ドア9をD位置とする
ことにより、それを防止している。また、補助ド
ア9をE位置とすれば、ヒータコアを通過した後
この補助ドア9に当つた空気はミツクス室内に向
かい、冷風との混合が行なわれる。
そして、この補助ドア9は、ミツクスドア8と
リンクで連動するようになつており、ミツクスド
ア8がB位置からA位置に移動するのに連動し
て、補助ドア9は、D位置からE位置まで移動す
る。
第4図に示すように、ヒータユニツト1には塔
乗者の足元への空気を案内するヒータ通路3a
が、該ユニツト内に隔壁3bを設けることにより
形成されている。そして、このヒータ通路3aの
空気流入開口を形成するヒータ吹出口3は、前記
ヒータ通路3aの上部側に形成されている。ま
た、このヒータ通路3aの空気流出開口を形成す
るヒータノズル3cは、前記ヒータ通路3aの下
部側に、搭乗者足元に向けて形成されている。
さらに、フロントガラスの内面に空気を吹き出
すためのデフロスト吹出口4と、搭乗者の胸元に
空気を吹き出すためのベント吹出口5とが、相互
に所定の角度θで傾斜して対向する形で、ヒータ
コア2より上方であつて、前記ヒータ吹出口3に
対向した略直上に、ヒータユニツト1から突出し
て設けられている。
前記ヒータ吹出口3を開閉するルームドア6
が、該ヒータ吹出口3に隣接したヒータユニツト
壁面に軸支されている。
また、前記デフロスト吹出口とベント吹出口と
を、相互に開閉するベントドア11が、これらの
傾斜して対向したデフロスト吹出口とベント吹出
口との当接端部に軸支されている。
この実施例のヒータユニツト1は、第1図に示
す従来のヒータユニツト1に比べてデフロスト吹
出口4とベント吹出口5とが、ヒータユニツト1
から突出した分だけ、丈が長くなつているため、
インストロメントパネル回りをこれに適合する形
に設計しなければならないが、この突出分は、従
来のユニツトに連接したダクト部分の一部を置き
換えたものに相当するだけなので、車体構造を変
更する程の設計変更の必要はない。
従つて、ヒータユニツト1は、従来のものに比
べて、前記突出分だけ、その体積が増加したこと
になり、この増加分は、ヒータユニツト1内のヒ
ータコア2を通過した温風と、ヒータコア2を迂
回した冷風とが混合するミツクス室10の体積を
より広くすると共に、空気のヒータユニツト1へ
の流入口から、各吹出口までへの、流通距離を延
長することに費されるので、このミツクス室10
における空気の混合がそれだけ充分になされるこ
ととなる。
第4図Aは第1図Aに対応するベントモード時
の各ドア位置を示す図であり、ルームドア6はヒ
ータ吹出口3を閉じ、ベントドア11はデフロス
ト吹出口4を閉じると共に、ベント吹出口5を開
放している。従つて、冷風に一部温風を混合して
適温風とする場合は、ヒータコア2を通過した一
部温風とヒータコアを迂回した冷風とは、ミツク
ス室10内で充分に混合されて、ベント吹出口5
を経て、センターベンチレータノズルから搭乗者
胸元に向けて車室内に吹き出される。この車室内
に吹き出される空気の温度は、ミツクスドア8の
開度を調整することにより行なわれる。
第4図Bは第1図Bに対応するバイレベルモー
ド時の各ドア位置を示す図であり、ベントドア1
1はベントモード時と同様にデフロスト吹出口4
を閉じ、ルームドア6は中間の位置となつてい
る。これにより、ベント吹出口5を通つてセンタ
ーベンチレータからと、ヒータ吹出口3を通つて
ヒータダクトからとの双方から空気が車室内に吐
出する。
第4図Cは第1図Cに対応するヒータモード時
の各ドア位置を示す図であり、ベントドア11は
ベント吹出口5を閉じると共にデフロスト吹出口
4を開放し、ルームドア6はヒータ吹出口3を全
開状態としている。このとき、ルームドア6はデ
フロスト吹出口4との間に隙間12を形成してお
り、デフロスト吹出口4に達する空気はミツクス
室10において温風と冷風とがミツクスされなが
らもヒータ吹出口に吹き出す温風に比較するとや
や低い温度の空気が壁面に沿つて流れるので、こ
こから吹出される空気の温度はヒータ吹出口に達
する空気の温度より多少低い温度となる。
なお、この理由は、クーラユニツトからヒータ
ユニツト1への空気流入口から、ヒータコア2を
迂回して流下する冷風は、ヒータユニツト1の流
入口で既に上方に向かうためと、ヒータコア2を
通過して一旦下方に流下してから方向を変えて上
昇してくる温風のためにヒータユニツトの上部壁
面に沿つて流れやすいということである。
第1図Cに示す従来のヒータユニツト1のヒー
トモードでは、本考案のヒータユニツト1に比較
してミツクス室での空気の混合が良好でないの
で、本考案のヒートモードに比べてデフロスト吹
出口4に回る空気の温度が低く、ときには、フロ
ントガラスに曇りを生ずるというおそれがあつた
が、本考案のヒートモードでは、混合性がよくな
つた分だけ、確実に、前記欠点は解消されてい
る。
また、このヒートモード時に、デフロスト吹出
口に流れる空気とヒータ吹出口に流れる空気とに
温度差があり、デフロスト吹出口の方が温度が低
いことは、それがフロントガラスを曇らせない程
度であるかぎり、搭乗者にとつて、下半身が比較
的暖かく頭部付近はやや温度が低くなることを意
味し、暖戻状態としては、むしろ好ましいもので
ある。
第4図Dは第1図Dに対応するデフロストモー
ド時の各ドア位置を示す図であり、ベントドア1
1は第4図Cにおける場合と同様にベント吹出口
5を閉じると共にデフロスト吹出口4を開放し、
ルームドア6はヒータ吹出口3を閉じている。従
つて、ヒータユニツト1を通る空気は全てデフロ
スト吹出口4に達する。
ベントドア11及びルームドア6の開閉制御は
図示しないリンク機構を介して、コントローラの
手動操作或いは負圧空気により作動するアクチユ
エータによつて行なわれており、それぞれのドア
6,11の開閉態様が少ない方が、これらの機構
が簡単となる。従つて、第1図の従来のヒータユ
ニツトと、第4図のヒータユニツトとの各ドアの
開閉状態を比較すると、従来のヒータユニツトに
おける、デフロストドア7の停止位置は、第1図
A,B,Cに示す3位置であり、本考案ベントド
ア11(前記デフロストドア7に対応する。)の
停止位置は、第4図A,Cに示す2位置である。
また、ルームドア6の停止位置は、従来のもの
では第1図A,B,Cに示す3位置で、本考案の
ものも第4図A,B,Cに示す3位置で同一であ
る。
すなわち、本本考案では、各ドア位置が一ケ所
に集中しているので、実開昭55−2752、及び、実
開昭55−165816に示されるヒータユニツトのよう
に、各ドアが離れた位置にあるものに比べて、そ
のリンク機構が著しく簡素化されていると共に、
第1図の従来のものに比べても、停止位置が一つ
少ないだけ、更に簡素化されている。
離れた位置のドアを連動させる複雑かつ大型の
リンク構造は、作動抵抗が大きく、負圧アクチユ
エータを用いたコントローラにおいては、大きな
負圧度を必要とし、手動によるコントローラにお
いては、コントロールレバーの作動が重くなるこ
とを意味するが、本考案のヒータユニツトにおい
ては、前記公報のヒータユニツトに較べてリンク
機構を簡素にすることが可能なので、リンクの作
動を軽くでき、第1図のヒータユニツトに較べて
も停止位置が一つ少ない分だけ、更にリンク作動
を軽くできる。
リンク作動が軽いことは、負圧アクチユエータ
を用いたコントローラーにおいては、より小さい
負圧度で操作が可能になることを意味し、手動に
よるコントローラにおいては、モード切り換え時
のコントロールレバーの操作が容易になることを
意味する。従つて、特に手動によるコントローラ
においてはその分、空気調和装置へ神経をまわす
ことが少なくなり、車の運転により注意を集中す
ることができることになる。
さらに、リンク機構での故障も少なくなる。
なお、本考案のヒータユニツト1においても、
温風と冷風とを完全に混合できるという訳でな
く、通風抵抗を極端に上昇させない範囲で、しか
も、各吹出口に連設する各ダクトでの混合性を見
込んだ上で、可及的に混合性を良好にすることを
めざしたものである。また、ヒータユニツト1の
ミツクス室での混合性をあまり良好にしてしまう
と、かえつてバイレベルモードでのヒータノズル
からの空気とベンチレータノズルからの空気との
温度差がとれず、頭寒足熱の温調をすることがで
きないという弊害が生ずる。従つて、ヒータユニ
ツトは、種々の条件下での兼ね合いが大切であ
り、特別な混合性改良のための部材を数多く該ユ
ニツト内に設ける構造より、比較的単純な構造
で、混合性を良好にすることが、きわめて重要な
のである。
(考案の効果) 本考案は、以上述べてきたような構成と作用を
有するので、リンク機構の簡素化が可能であり故
障が少なく、かつ、リンク作動が容易なリンク機
構とすることができる。
また、ヒートモード時の混合性が良好であると
共にベンチモード時の混合性も良好となり、搭乗
者に不快感を与えない。
さらにヒートモード時においてデフロスト吹出
口に一部吹き出される空気は、ミツクス室におけ
る適度な混合性のために、フロントガラスを曇ら
せる程ではないが、ヒータノズルから吹き出され
る空気より多少低い温度の空気なので、頭寒足熱
の状態を現出して頭部がもやつくということがな
い。
そして、特別なガイド板等を用いることなく簡
単な改良構造で、種々のモードに対してバランス
のとれた空気調和を行なうことができるという優
れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のヒータユニツトの構造を示す断
面図、第2図は本考案の一実施例に係るヒータユ
ニツトを示す斜視図、第3図は第2図における
−線に沿う断面図、第4図は第2図における
−線に沿い、ヒータユニツトの各モードを示す
断面図である。 1……ヒータユニツト、2……ヒータコア、3
……ヒータ吹出口、3a……ヒータ通路、3b…
…隔壁、3c……ヒータノズル、4……デフロス
ト吹出口、5……ベント吹出口、6……ルームド
ア、11……ベントドア。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ヒータユニツト内に搭乗者の足下への空気を案
    内するヒータ通路を、前記ヒータユニツト内に隔
    壁を設けて形成すると共に、当該ヒータ通路の空
    気流入開口を形成するヒータ吹出口を、前記ヒー
    タ通路の上部側に形成し、空気流出開口を形成す
    るヒータノズルを、前記ヒータ通路の下部側に、
    搭乗者足元に向けて形成し、さらに、前記ヒータ
    吹出口に対向させて、フロントガラスの内面に空
    気を吹き出すためのデフロスト吹出口と、搭乗者
    の胸元に空気を吹き出すためのベント吹出口と
    を、これらデフロスト吹出口とベント吹出口とが
    相互に所定の角度で対向するように形成すると共
    に、ヒータコアよりも上方でありかつ前記ヒータ
    吹出口の略直上にヒータユニツトから突出して設
    け、前記デフロスト吹出口とベント吹出口とを開
    閉するベントドアと、前記ヒータ吹出口を開閉す
    るルームドアとを設けてなる自動車用空気調和装
    置のヒータユニツト。
JP2881482U 1982-03-03 1982-03-03 自動車用空気調和装置のヒ−タユニツト Granted JPS58132715U (ja)

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