JPH0243419Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、遊技媒体であるコインを投入すると
内部に封入してある一定数の遊技球が発射可能な
状態となり、この一定数の遊技球をすべて発射す
ることにより１ゲームを行うコイン投入式パチン
コ機に関するものである。

〈従来の技術〉 遊技盤を装着した前面枠を交換可能にしたコイ
ン投入式パチンコ機は、例えば実公昭55−38546
号公報により公知である。

〈考案が解決しようとする課題〉 しかしながら、上記した従来のコイン投入式パ
チンコ機は、単に前面枠が交換可能であるだけで
あり、長期間使用するとコイン排出装置等のコイ
ン処理機構の故障発生率が次第に高まり、万一故
障した場合には即座に修理することができない。
したがつて、実際は一定期間使用すると、前面枠
だけでなくパチンコ機ごと交換しなければなら
ず、前面枠交換式パチンコ機の特徴を十分に発揮
できなかつた。

また、コイン投入式パチンコ機においては、賞
として排出するコインが不足すると、係員がコイ
ン貯留部内にコインを補給しなければならない。
コイン貯留部は一般的には円筒状であり、このコ
イン貯留部内にコインを補充するには、扁平な円
板状のコインを揃えてから投入しなければなら
ず、コイン補充作業に手間がかかる欠点があつ
た。また、係員がコインを手で補充するタイプの
コイン式パチンコ機ではコイン貯留部材の容量を
大きくしてコイン補充間隔をできるだけ長くする
ので、コイン処理機構の重量の増減が大きく、こ
の重量の変化が打球の入賞のしやすさに悪影響を
及ぼす。

〈課題を解決するための手段〉 本考案は上記に鑑み提案されたもので、左右側
板、天井板、底板を枠状に組み付け、その開口後
面を背面板で塞いで成る前面が開口した箱形の外
枠体と、 この外枠体の開口前面の一側に取付金具により
着脱且つ開閉可能に蝶着され、その窓部に遊技盤
を臨ませ、この遊技盤の前側には打球に関連して
表示ゲームを行なうゲーム表示器を、遊技盤の裏
側には球循環経路を夫々配設するとともに、遊技
盤の一側にコイン選別器を、前面下方に受皿を
夫々配設して成る前面枠とからなり、 上記外枠体の背面板の内側面には、ゲーム内容
を集中的に制御する電気的制御装置を止着すると
ともに、前記コイン選別器により選別されたコイ
ンを流下させるコインレールと、該コインレール
の傾斜途中に上開口部を接続してコインレール上
を流下してきたコインを賞コインとして貯留する
コイン貯留部材と、コインレールの傾斜下端に位
置して上記コイン貯留部材からのオーバーフロー
コインを溜める着脱可能なコインタンクと、コイ
ン貯留部材の下端に接続して該コイン貯留部材内
のコインを排出するコイン排出装置とを設けると
ともに、上記コインレールの傾斜途中に上記コイ
ン貯留部材の上開口部よりも上流側において接続
したコイン補給皿とをベース部材の一側面上に配
設してなるコイン処理機構ユニツトを配置して、
該コイン処理機構ユニツトのベース部材を他側面
を前記外枠体の背面板に臨ませた状態で係脱可能
な止め具により着脱可能に止着したものである。

〈作用〉 止め具を外すと、コイン処理機構ユニツトを簡
単に取り外すことができる。したがつて、コイン
処理機構を構成する部材の何れかが故障した場合
には、予備のコイン処理機構ユニツトとワンタツ
チ交換することができる。

また、コイン補給皿にコインをバラバラな状態
で投入しても、これらのコインはコインレール上
を流下する途中で一列状に整列され、上開口部か
らコイン貯留部材内に円滑に落下する。

また、コイン貯留部材の内部にコインを補充し
た際にコイン処理機構ユニツトの重量が大きく変
化しても、コイン処理機構ユニツトが背面板に止
着されているので、遊技盤への影響が最小限に抑
えることができる。

〈実施例〉 以下、本考案の実施例を図面にもとづいて説明
する。

コイン投入式パチンコ機１は、第１図及び第２
図で示すように、額縁状の前面枠２と、前面が大
きく開口した外枠体３とを有し、取付金具４によ
つて前面枠２の一側を外枠体３の一側に開閉且つ
着脱可能な状態で蝶着し、常には前面枠２の他側
に設けた錠部材５によつて前面枠２の自由側を外
枠体３に施錠して閉止する。

取付金具４は、前面枠２と外枠体３とを開閉且
つ着脱可能な状態で蝶着する機能があればどのよ
うな構成でもよいが、第３図に示す実施例は孔４
ａを有する雌座板４′とピン４ｂを有する雄座板
４″とからなり、一方の座板を前面枠２に、他方
の座板を外枠体３にネジ等により固定し、上記ピ
ンｂを孔４ａに嵌合することによつて前面枠２を
外枠体３の一側に開閉且つ着脱可能に蝶着する。

前面枠２には、第１図で示すように、表面の一
側にコイン投入用のコイン投入口６及び不適正な
コインが返却されるコイン返却口７を開設すると
ともに、精算する際に操作する精算スイツチ８を
配設し、下部には賞コインが排出される受皿９、
打球を発射する際に操作する弾発ハンドル１０を
設け、裏面には投入コインの適否を判別するコイ
ン選別器１１を設けるとともに、上記弾発ハンド
ル１０の操作によつて球を１個宛発射する打球発
射装置１２を設ける。また、前面枠２の窓部を塞
ぐ様にして取付けた遊技盤１３の前面には、第１
図に示す様に、その上方右隅に得点を可視表示す
る得点表示装置１４を設けると共に、ガイドレー
ル１５で囲まれた遊技部１６を設けている。上記
遊技部１６内には、無数の障害釘（図示せず）の
他、打球に関連して表示ゲームを行なうゲーム表
示器を配設している。本実施例では、第１図に示
す様に、遊技部１６の最下位置に打球を受入れる
受枠１７…を並設すると共に、遊技部１６のほゞ
中央に打球が入つた受枠１７に対応してランプ１
８が点灯する上記ゲーム表示器としてのマトリツ
クス表示器１９を配設している。また、前記遊技
盤１３の後面には、一定数の遊技球を貯留可能な
球貯留部２０、発射された打球を球貯留部２０に
回収する回収樋２１等の球循環経路を設けてい
る。

前記外枠体３は、第２図に示す様に、左右側板
２２、天井板２３、底板２４を枠状に組付け、そ
の開口後面を背面板２５で塞いで成る前面が開口
した箱形を成し、内側上部には電気的制御装置２
６を、該制御装置２６の下方にやコイン処理機構
ユニツト２７を収納している。

上記電気的制御装置２６は、コイン選別器１１
の検出器（図示せず）からコイン投入信号を受け
ると、球貯留部２０内の遊技球を発射可能な状態
にし、遊技者が一定数の遊技球を打ち終り、前記
マトリツクス表示器１９のランプ１８の点灯態様
が賞態様を形成した場合に、得点表示装置１４に
当該賞態様の得点を表示して、該得点に対応した
賞コインを後述するコイン排出装置から排出させ
る等、ゲーム内容を集中的に制御するものであつ
て、例えば周知のICやLSI等で構成され、前記背
面板２５の内側面に止着されている。

また、電気的制御装置２６を、マトリツクス表
示器１９やコイン選別装置１１の検出器等の各種
の電気的関連機器と電気的に接続する際には、配
線の途中に着脱可能なコネクタ２８を介在し、前
面枠２を交換するときにはこのコネクタ２８を着
脱することにより、その交換作業が極めて容易に
できる様にしている。

上記コイン処理機構ユニツト２７は、前記コイ
ン選別器１１を介して流入するコインを１枚ごと
に整流して誘導可能なものであればよく、各部材
をベース部材２９に取付けてユニツト化してあ
る。本実施例では、第２図に示す様に、板状のベ
ース部材２９の表面に、下り傾斜したコインレー
ル３０、このコインレール３０の傾斜下方に位置
する筒状のコイン貯留部材３１、このコイン貯留
部材３１の下端に設けられたコイン排出装置３
２、上記コインレール３０の傾斜下端に位置する
コインタンク３３、コインレール３０の傾斜途中
に上記コイン貯留部材３１の上開口部よりも上流
側において接続したコイン補給皿４２等をユニツ
ト化して取付けて成り、ベース部材２９の裏面を
前記外枠体３の背面板２５に臨ませた状態で止め
具３４によつて着脱可能に止着している。

上記留め具３４は、ベース部材２９を外枠体３
の背面板２５に支持したり、外したりする機能が
あればよく、その一例を第４図に示すと、背面板
２５の内面に埋設した雌ネジ部３４ａと、ベース
部材２９の孔２９′に通して前記雌ネジ部３４ａ
にねじ込む雄ネジ部３４ｂより構成されている。
従つて、雄ネジ部３４ｂを雌ネジ部３４ａにねじ
込むことで、ベース部材２９を背面板２５に支持
することができ、また逆の操作を行なうことで、
ベース部材２９を背面板２５から取り外すことが
できる。

なお、ベース部材２９は、その留め具３４の形
式及び設置位置を統一し、他のパチンコ機１のベ
ース部材２９と互換性を持たせている。また、本
実施例では、板状のベース部材２９を使用した
が、各取付部品を取り付けてユニツト化できれば
どのような構成でもよい。

コインレール３０は、コイン選別器１１から流
出する適正なコインをコイン貯留部３１或いはコ
インタンク３３へ導入する樋状部材であり、前面
枠２を閉じた状態においては傾斜上端の入口３
０′がコイン選別器１１の出口１１′に臨む。した
がつて、遊技者が適正なコインをコイン投入口６
へ投入すると、該コインはコイン選別器１１によ
つて選別された後、出口１１′からコインレール
３０の入口３０′へ落下する。コインレール３０
内へ落下したコインは、底部の下り傾斜によつて
流下し、該底部に上開口部３１′が接続するコイ
ン貯留部３１へ流下して積層状に貯留される。な
お、コイン貯留部３１内にコインが上開口部３
１′まで充満している場合、コインレール３０内
を流下するコインは、コイン貯留部３１の上開口
部３１′を通過してオーバーフローし、下流側に
接続したコインタンク３３へ流下する。

コイン排出装置３２は、コイン貯留部３１の下
部に配設され、電気的制御装置２６からの信号に
よつてコイン貯留部３１内のコインを１枚ずつ賞
コインとして受皿９へ排出するものである。第５
図に示すコイン排出装置３２の一例は、コイン貯
留部３１の底部に先端が臨むコイン送出片３５
と、該コイン送出片３５を横方向に往復運動する
電磁ソレノイド３６等から成る。電気的制御装置
２６からのコイン排出信号によつて電磁ソレノイ
ド３６が励磁すると、該電磁ソレノイド３６に接
続した回動片３７が軸３８を中心にして図中矢印
方向に回動する。したがつて、回動片３７に植設
した係合ピン３９がコイン送出片３５を押圧し、
図中右方向に移動し、これにより先端３５′がコ
イン貯留部３１内の最下コインを横方向に押圧
し、隣接する排出樋４０へ落下する。そして、一
定時間経過すると、電磁ソレノイド３６が消磁
し、コイン送出片３５がスプリング４１の付勢に
よつて復帰する。

排出樋４０は前面枠２を閉じた状態において
は、下端の出口４０′が受皿９の入口９′に接続し
ている。したがつて、コイン排出装置３２から排
出樋４０内に落下したコインは、流下して受皿９
に排出する。なお、前面枠２を開放すると、受皿
９の入口９′が排出樋４０の出口４０′から離脱
し、閉止すると接続するようになされている。ま
た、この排出樋４０の出口４０′は、前面枠２を
新しい前面枠２と交換した場合にも新規な受皿９
の入口９′と正確に且つ確実に接続したり、離脱
する。このことはコイン選別器１１の出口１１′
とコインレール３０の入口３０′との接続に関し
ても同様である。したがつて、排出樋４０の出口
４０′と受皿９の入口９′との位置及びコイン選別
器１１の出口１１′とコインレール３０の入口３
０′との位置は予め標準化しておくことが望まし
い。この様に、各接続部を標準化すると、前面枠
２を交換する場合にも交換作業が容易になる。

補給皿４２は、第２図に示すように、上面が開
放した横長な皿状体であり、傾斜下端の出口部分
がコインレール３０の傾斜途中にコイン貯留部材
３１の上開口部よりも上流側において接続してい
る。そして、コイン貯留部材３１には貯留コイン
が不足したときに信号を送出するコイン不足検出
器が設けてある。したがつて、コイン貯留部材３
１の内部のコインが不足した場合にはコイン不足
検出器が信号を管理室等に送出して知らせ、これ
により係員が当該パチンコ機１の前面枠２を開放
し、補給皿４２内に多数のコインを一括して投入
する。補給皿４２内に投入されたコインは補給皿
４２の底部上を流下しながら次第に整列してコイ
ンレール３０に流下し、このコインレール３０を
流下する過程で確実に整列し、上開口部からコイ
ン貯留部材３１内に落下して貯留される。したが
つて、係員は例えばバケツトに入れてもつてきた
コインをそのまま補給皿４２内に投入することが
でき、コインの向きを揃える必要もない。

一方、コインタンク３３は、コイン貯留部材３
１からオーバーフローしたコインを溜めるもの
で、閉店後に取り外して溜まつたコインが回収さ
れる。

〈考案の効果〉 以上説明したように本考案によれば、コインレ
ールの傾斜途中にコイン貯留部材の上開口部より
も上流側においてコイン補給皿を接続したので、
コイン貯留部材内のコインが不足した場合に、大
量のコインをバラバラな状態で補給皿に一括して
投入することができる。したがつて、コイン補充
作業が従来よりも簡単且つ迅速に行うことがで
き、遊技が中断された遊技者を待たせる時間も短
縮することができる。

また、コイン貯留部材内に貯留したコインの重
量がコインの補充前と補充後とで大きく変化した
としても、コイン処理機構ユニツトが背面板に止
着されているので、この重量変化が打球の入賞の
しやすさに及ぼす影響を最小限に抑えることがで
きる。

さらに、コイン処理機構ユニツトを前面枠や電
気的制御装置とは別個に交換できるので、コイン
処理機構ユニツトの一部が故障した際でも、コイ
ン処理機構ユニツトだけを簡便に且つ短時間に交
換でき、修理に手間取つて遊技者に迷惑を掛ける
ことがなくなる。

また、外枠体の開口後面を背面板で塞いで、こ
の背面板にコイン処理機構ユニツトのベース部材
を止着するので、上記の様にコイン処理機構ユニ
ツトの重量変化による影響を最小限に抑えること
ができるばかりでなく、外枠体自身の強度を向上
でき、しかも搬送時の安全性の確保、パチンコ店
に設置後の防犯効果の点でも優れた効果が期待で
きる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
はコイン投入式パチンコ機の正面図、第２図は前
面枠を開いた状態の斜視図、第３図は取付金具の
斜視図、第４図は止め具の側面図、第５図はコイ
ン排出装置の側面図である。 図中、１はコイン投入式パチンコ機、２は前面
枠、３は外枠体、４は取付金具、１１はコイン選
別器、１３は遊技盤、２０は球貯留部、２７はコ
イン処理機構ユニツト、２９はベース部材、３０
はコインレール、３１はコイン貯留部材、３２は
コイン排出装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 左右側板、天井板、底板を枠状に組み付け、そ
   の開口後面を背面板で塞いで成る前面が開口した
   箱形の外枠体と、 この外枠体の開口前面の一側に取付金具により
   着脱且つ開閉可能に蝶着され、その窓部に遊技盤
   を臨ませ、この遊技盤の前側には打球に関連して
   表示ゲームを行なうゲーム表示器を、遊技盤の裏
   側には球循環経路を夫々配設するとともに、遊技
   盤の一側にコイン選別器を、前面下方に受皿を
   夫々配設して成る前面枠とからなり、 上記外枠体の背面板の内側面には、ゲーム内容
   を集中的に制御する電気的制御装置を止着すると
   ともに、前記コイン選別器により選別されたコイ
   ンを流下させるコインレールと、該コインレール
   の傾斜途中に上開口部を接続してコインレール上
   を流下してきたコインを賞コインとして貯留する
   コイン貯留部材と、コインレールの傾斜下端に位
   置して上記コイン貯留部材からのオーバーフロー
   コインを溜める着脱可能なコインタンクと、コイ
   ン貯留部材の下端に接続して該コイン貯留部材内
   のコインを排出するコイン排出装置とを設けると
   ともに、上記コインレールの傾斜途中に上記コイ
   ン貯留部材の上開口部よりも上流側において接続
   したコイン補給皿とをベース部材の一側面上に配
   設してなるコイン処理機構ユニツトを配置して、
   該コイン処理機構ユニツトのベース部材を他側面
   を前記外枠体の背面板に臨ませた状態で係脱可能
   な止め具により着脱可能に止着したことを特徴と
   するコイン投入式パチンコ機。