JP2004000685A - 遊技機 - Google Patents

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Shoji Sato
佐藤 昭治
Tatsuya Tsuzuki
都築 達也
Hideaki Akao
赤尾 秀明
Kenichi Itakura
板倉 賢一
Hironori Hiramatsu
平松 裕規
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TAIYO ELECTRIC CO
Taiyo Elecs Co Ltd
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TAIYO ELECTRIC CO
Taiyo Elecs Co Ltd
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Abstract

【課題】遊技盤面の構成のみに頼ることなく、より適正な遊技、より興趣の高い遊技が可能な組合せ式遊技機を提供する。
【解決手段】チャンスタイム処理において、1ゲーム終了と判断されたら(S61:YES)、主制御部140のCPU141は直前の1ゲームでスクウェア図柄が成立したか否かを判断し(S62)、成立した場合は(S62:YES)、カウンタC5のテーブル選択用乱数Rd5の値「0」、「1」、「2」、「3」から各テーブル選択用乱数Rd5に対応した得点成立が容易なテーブル「1」〜「4」のいずれかの値を読み込む(S63)。そして主制御部140のCPU141は図柄制御部150に対してコマンドを送信し、この図柄制御部150によりS63で読み込んだテーブルの値に対応する数字図柄の配列を入賞図柄組合せ表示装置17の各マスの7セグメント表示器で表示させる(S64)。
【選択図】  図18

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるフィーバー機、羽根物、権利物又はアレンジボール等の弾球遊技機や、スロットマシン等のコイン式遊技機などの遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機と通称される遊技機には組合せ式弾球遊技機(アレンジボール型パチンコ機)と呼ばれる機種の一群がある。これは、例えば1ゲームで16個の遊技球を打つことができ、該遊技球の流下経路上に設けられた入球口や、盤面下部の前面側に1〜16までの数字が記されたケース内の入球口に直接入る毎に、該ケースの該当数字部分が点灯し、これが1ゲーム内で予め定められた組合せで点灯すれば、その組合せに応じた得点が付与され、総得点に基づき相当の遊技球等の払出しが行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の組合せ式弾球遊技機では、入球組合せの成立に対する対価付与の制御形態が画一的であり、意外性に乏しい難点があった。他方、組合せ式弾球遊技機の中には、意外性と射幸性とを高める目的でいわゆる誘導増加装置機構を形成し、始動入球等に基づき、予め設定されている特別遊技状態が発生すると、誘導増加装置機構内の役物作動口(得点増加装置)への遊技球の入球が有効となって、遊技者が多くの得点を手にできるようにした機種も普及している。ただし、これらの機種においては、始動入球等→大当たり発生という通常の第一種パチンコ機(いわゆるセブン機)等と同様の機能にのみ遊技者の関心が集まってしまい、組合せ式弾球遊技機特有の遊技興趣が見過ごされる場合がある。
【0004】
そこで、本発明の課題は、組合せ式弾球遊技機等の遊技機において入球組合せの成立に伴う遊技状態の制御形態に意外性をもたらし、ひいては組合せ式本来の遊技興趣を一層高めることが可能な遊技機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記課題を解決するために、本発明の遊技機の第1の態様は、
1ゲームで使用できる遊技球数に上限があって、遊技盤に設けられた複数の入球口と、遊技球が入球した前記入球口に対応する入賞図柄を入球表示する組合せ表示装置と、予め設定されている所定実行条件の成立に起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、1ゲーム毎に該組合せ表示装置に表示され、入賞図柄の組合せを変更する組合せ変更手段とを備え、前記入球表示された入賞図柄の組合せにより得点が成立すると該得点に応じた遊技価値を遊技者に付与する遊技機であって、予め設定されている所定実行条件の成立に起因して、遊技者に得点を成立させる機会を増大させる得点成立機会増大手段を備えていることを特徴とする。
【0006】
この遊技機によれば、1ゲーム毎に組合せ表示装置に表示され、入賞図柄の組合せをランダムに変更し、所定実行条件の成立に起因して遊技者に得点を成立させる機会を通常よりも増大させるので、その結果、特別遊技時以外の得点成立の可能性を高めることができ、遊技盤面の構成のみに頼らない、より適正でより興趣深い遊技が可能となり得る。
【0007】
なお、特別遊技に係る「所定実行条件の成立」とは、一般的な当否判定の実行に限るものではなく、当否判定の前提条件(例えば、始動口への入球)の成立、当否判定の結果に応じて(当りの場合あるいは外れの場合に変更)又は当否判定に続く動作(例えば、特別遊技権利の発生や特別遊技中の役物の動作等)等、当否判定に関連する一連の事象のいずれかを契機として含むものである。
【0008】
また、入賞図柄の組合せに係る組合せ変更契機としては、1ゲーム(あるいは複数ゲーム)の開始(あるいは終了)、発射球検出センサからの出力、遊技球の発射から所定時間の経過、変動図柄の確定、役物作動口、誘導増加装置、得点増加装置等の役物の作動開始(あるいは終了)、これらの役物の作動開始(あるいは終了)から所定時間(あるいは所定ゲーム数)の経過、特別遊技の開始(あるいは終了)等のいずれか又はその複合が考えられる。
【0009】
さらに、得点が成立する機会を増大させるのに関係する「所定実行条件の成立」とは、特定の入賞図柄の入球表示、特定の変動図柄の確定、役物作動口、誘導増加装置、得点増加装置等の特定の役物の作動開始(あるいは終了)等のいずれか又はその複合が考えられる。また、得点成立の機会の増大とは、例としては、入賞図柄の組合せが遊技者にとって得点を成立させやすい構成となっている、すなわち、通常の遊技をすれば容易に得点が成立する入賞図柄の組合せが組合せ表示装置で表示されることを意味する。
【0010】
なお、上記遊技機は以下のような構成として捉えることも可能である。すなわち、単位遊技における複数の入球口(入球領域)への遊技媒体の入球に関連した識別情報を入球表示する組合せ表示装置と、予め設定されている所定実行条件の成立に起因して賞態様を通常状態よりも遊技者にとって相対的に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技発生装置と、前記単位遊技毎に前記組合せ表示装置に表示され、識別情報の組合せを変更する組合せ変更手段とを備え、前記入球表示された識別情報の組合せにより得点が成立すると該得点に応じた遊技価値を遊技者に付与する遊技機であって、予め設定されている所定実行条件の成立に起因して、遊技者に得点を成立させる機会を増大させる得点成立機会増大手段を備えているものとすることができる。
【0011】
前記得点成立機会増大手段は、前記組合せ表示装置に表示される前記入賞図柄の組合せを、1ゲームで少なくとも1得点が成立する可能性が高い組合せを表示する制御を行うものとすることができる。この遊技機によれば、入賞図柄の組合せに1ゲームにおいて1得点成立する可能性が高いものを含んでいるので、相対的に賞球等が払い出される可能性が高いものであり、遊技者は遊技意欲の減退させることがなく、一方遊技店にとって遊技機の稼動率を向上させることが可能となり得る。
【0012】
前記得点成立機会増大手段は、前記得点成立に係る入賞図柄の組合せを、所定得点が成立するまで前記組合せ表示装置に継続して表示させる制御を行うものとすることができる。この遊技機によれば、得点成立に係る入賞図柄の組合せが所定得点が成立するまで継続して表示されるので、事実上、遊技者は得点の成立をある程度保障されることになり、従来の組合せ式遊技機に比べ多くの遊技価値の獲得が可能となり得る。従って、遊技者は遊技意欲の減退させることがなく、一方遊技店にとって遊技機の稼動率を向上させることが可能となり得る。
【0013】
前記所定実行条件の成立は、誘導増加装置の作動により特別遊技権利が発生したことを特徴とするものとできる。また、前記所定実行条件の成立は、前記組合せ表示装置で特定の入賞図柄の組合せが入球表示されることを特徴とするものとできる。さらに、前記所定実行条件の成立は、所定ゲーム数の経過後、得点の成立がないことを特徴とするものとできる。このような遊技機によれば、上記各実行条件がそれぞれ成立することにより前記得点成立機会増大手段が作動するので、従来の遊技機に比べ遊技の興趣が向上する。
【0014】
次に、上記課題を解決するために、本発明の遊技機の異なる構成について説明する。なお、以下に示す構成は、上記第1の態様の遊技機の構成と組合せて構成することも可能である。
【0015】
(第2の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、始動検知装置における遊技媒体の検知に基づき、1ないし複数の図柄を可変表示する可変表示装置と、前記可変表示装置において前記図柄が特定の表示態様で確定表示された場合に、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する第1変動入球装置(第1役物誘導装置が作動し、第1役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、特定入球領域と非特定入球領域とを有する特定入球装置と、前記特定入球領域への遊技媒体の入球に基づき、前記賞態様が通常状態よりも遊技者にとって相対的に有利となる特別遊技状態を発生させる特別遊技発生装置と、前記特別遊技状態中に、役物作動用検知装置における遊技媒体の検知に基づき、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する第2変動入球装置(第2役物誘導装置が作動し、第2役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、前記第2変動入球装置への有効な入球に基づき、前記賞態様を遊技者にとって相対的に有利とすることが可能な賞態様増加装置と、を備えていることを特徴とする。
【0016】
このような遊技機は、通常状態(以下、普通状態とも言う)と特別遊技状態との2つの遊技状態から構成されている。普通状態において、図柄表示に基づく第1変動入球装置の作動により、遊技者は相対的に有利な状態が得られるとともに、さらに、特定入球装置における特定入球領域への遊技媒体の入球に基づいて特別遊技状態となり、遊技者は有利な状態が得られるものとされている。したがって、遊技者は始動検知装置を狙って得点等の賞を獲得する遊技と、特定入球装置を狙って特別遊技状態を発生させ、結果的に得点等の賞を増加させる遊技との2つを楽しむことが可能となり得る。特に、可変表示装置において、特定の表示態様が確定表示される確率を高くすれば、第1変動入球装置が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する割合も高まるので、賞が獲得し易くなり、普通状態においても遊技者の遊技意欲を減退させることが少なくなり得る。一方、遊技店にとって遊技機の稼働率を向上させることが可能となり得る。なお、上記役物誘導装置とは、上記役物作動口を遊技者にとって相対的に有利な状態に変化させるために作動する装置を言う(以下同様)。また、上記始動検知装置は、始動入球装置又は始動通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができ、役物作動用検知装置も、役物作動用入球装置又は役物作動用通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができる。
【0017】
上記第1変動入球装置又は第2変動入球装置への遊技媒体の入球に基づき、前記識別情報の1ないし複数が表示されるものとすることができる。この場合、いずれかの変動入球装置等への入球に基づき、組合せの賞態様に係る識別情報が表示されるため、該賞態様が遊技者にとって有利となる。また、第1変動入球装置と第2変動入球装置とにおいて遊技者にとっての有利の度合いが相対的に異なるものとすれば、いずれの変動入球装置の作動条件、すなわち上記始動検知装置又は役物作動用検知装置のいずれに対して遊技媒体が検知されるか(すなわち通過ないし入球するか)等により遊技者に対し一層高い遊技興趣を付与することが可能となり得る。
【0018】
前記始動検知装置と、前記可変表示装置と、前記第1変動入球装置とが第1遊技態様用遊技装置群を構成する。また、前記可変表示装置に確定表示される図柄の種類又は組合せに基づき、前記第1変動入球装置が異なる変動態様を示すものとすることができる。具体的には、第1変動入球装置に一対の可動片を設け、該可動片が開状態となることで入球有利な状態となり、その開状態が継続される時間が、前記図柄の種類又は組合せにより相対的に異なるものとすることができる。この場合、確定表示される図柄がどのような態様になるか否かにより、遊技者にとって一層高い遊技興趣を付与することが可能となり得る。なお、前記第1遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の中央から左半面側に配設されているものとすることができる。これにより、普通状態において、概ね遊技領域左側を狙って打てば賞態様を得られ易くなるとともに、遊技方法を遊技初心者にも簡単に把握できるようにすることが可能となり得る。
【0019】
次に、前記特定入球装置が第2遊技態様用遊技装置を構成し、該第2遊技態様用遊技装置は、前記第1遊技態様用遊技装置群とは独立して遊技態様を構成するものとすることができる。すなわち、第2遊技態様用遊技装置を狙って打つことにより、遊技者は積極的に特別遊技状態の発生を狙うことが可能となり得る。なお、前記第2遊技態様用遊技装置は、遊技盤面に形成された遊技領域の略中央部に配設されているものとすることができる。しかも、遊技領域の中央から左半面側に第1遊技態様用遊技装置群を配置した場合には、略中央部から左側を遊技者が狙って打つことにより、一連の遊技の流れを通じて賞又は特別遊技状態の発生を得られ易くなり得る。
【0020】
また、前記役物作動用検知装置と、前記第2変動入球装置とが第3遊技態様用遊技装置群を構成し、該第3遊技態様用遊技装置群を前記第1遊技態様用遊技装置群とは独立して遊技態様を構成するものとすることができる。なお、前記第3遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の中央から右半面側に配設されているものとすることができる。この場合、遊技者は、遊技領域の中央から右半面側を狙って打つことにより少なくとも特別遊技状態で獲得した賞を増加させることができ得る。
【0021】
(第3の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、特定検知装置における遊技媒体の検知に基づき、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する第1変動入球装置(第1役物誘導装置が作動し、第1役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、始動検知装置における遊技媒体の検知に基づき、1ないし複数の図柄を可変表示する可変表示装置と、検知された遊技媒体を一時的に貯留しておくことが可能な貯留装置と、その貯留されている遊技媒体を、特定入球領域あるいは非特定入球領域のいずれかに誘導可能であって、前記可変表示装置において前記図柄が特定の表示態様で確定表示された場合に、前記遊技媒体を該特定入球領域に誘導する誘導装置とを備える前記始動検知装置と、前記特定入球領域への遊技媒体の入球に基づき、前記賞態様が通常状態よりも遊技者にとって相対的に有利となる特別遊技状態を発生させる特別遊技発生装置と、前記特別遊技状態中に、役物作動用検知装置における遊技媒体の検知に基づき、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する第2変動入球装置(第2役物誘導装置が作動し、第2役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、前記第2変動入球装置への有効な入球に基づき、前記賞態様を遊技者にとって相対的に有利とすることが可能な賞態様増加装置と、を備えていることを特徴とする。
【0022】
このような遊技機は、通常状態(以下、普通状態とも言う)と特別遊技状態との2つの遊技状態から構成されている。普通状態において、特定検知装置における遊技媒体の検知に基づく第1変動入球装置の作動により、遊技者は相対的に有利な状態が得られるとともに、さらに、始動検知装置への入球(すなわち始動検知装置における検知)により可変表示する図柄の表示態様に基づき、入球した遊技媒体が特定入球領域へ誘導されて特別遊技状態となり、遊技者は有利な状態が得られるものとされている。したがって、遊技者は特定検知装置を狙って得点等の賞を獲得する遊技と、始動検知装置を狙って特別遊技状態を発生させ、結果的に得点等の賞を増加させる遊技との2つを楽しむことが可能となり得る。特に、可変表示装置において、特定の表示態様が確定表示される確率を高くすれば、特別遊技状態が発生する割合、すなわち第2変動入球装置が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する割合も高まるので、賞が獲得し易くなり、遊技者の遊技意欲を減退させることが少なくなり得る。一方、遊技店にとって遊技機の稼働率を向上させることが可能となり得る。なお、上記始動検知装置は、始動入球装置又は始動通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができ、特定検知装置は、特定入球装置又は特定通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチ、さらには役物作動用検知装置も、役物作動用入球装置又は役物作動用通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができる。
【0023】
上記第1変動入球装置又は第2変動入球装置又は始動検知装置への遊技媒体の入球に基づき、前記識別情報の1ないし複数が表示されるものとすることができる。この場合、いずれかの変動入球装置等への入球に基づき、組合せの賞態様に係る識別情報が表示されるため、該賞態様が遊技者にとって有利となる。また、第1変動入球装置と第2変動入球装置とにおいて遊技者にとっての有利の度合いが相対的に異なるものとすれば、いずれの変動入球装置の作動条件、すなわち上記特定検知装置又は役物作動用検知装置のいずれに対して遊技媒体が検知されるか(すなわち通過ないし入球するか)等により遊技者に対し一層高い遊技興趣を付与することが可能となり得る。
【0024】
前記特定検知装置と、前記第1変動入球装置とが第1遊技態様用遊技装置群を構成する。特に、前記第1遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の中央から左半面側に配設されているものとすることができる。これにより、普通状態において、概ね遊技領域左側を狙って打てば賞態様を得られ易くなるとともに、遊技方法を遊技初心者にも簡単に把握できるようにすることが可能となり得る。
【0025】
また、前記始動検知装置と、前記可変表示装置とが第2遊技態様用遊技装置群を構成する。特に、前記第2遊技態様用遊技装置群は、前記第1遊技態様用遊技装置群とは独立して遊技態様を構成するものとすることができる。すなわち、第2遊技態様用遊技装置群を狙って打つことにより、遊技者は積極的に特別遊技状態の発生を狙うことが可能となり得る。なお、前記第2遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の略中央部に配設されているものとすることができる。しかも、遊技領域の中央から左半面側に第1遊技態様用遊技装置群を配置した場合には、略中央部から左側を遊技者が狙って打つことにより、一連の遊技の流れを通じて賞又は特別遊技状態の発生を得られ易くなり得る。
【0026】
さらに、前記役物作動用検知装置と、前記第2変動入球装置とが第3遊技態様用遊技装置群を構成し、該第3遊技態様用遊技装置群を前記第1遊技態様用遊技装置群とは独立して遊技態様を構成するものとすることができる。なお、前記第3遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の中央から右半面側に配設されているものとすることができる。この場合、遊技者は、遊技領域の中央から右半面側を狙って打つことにより少なくとも特別遊技状態で獲得した賞を増加させることができ得る。
【0027】
(第4の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、始動検知装置における遊技媒体の検知に基づき、1ないし複数の図柄を可変表示する可変表示装置と、検知された遊技媒体を一時的に貯留しておくことが可能な貯留装置と、その貯留されている遊技媒体を、特定入球領域あるいは非特定入球領域のいずれかに誘導可能であって、前記可変表示装置において前記図柄が特定の表示態様で確定表示された場合に、前記遊技媒体を該特定入球領域に誘導する誘導装置とを備える前記始動検知装置と、前記特定入球領域への遊技媒体の入球に基づき、前記賞態様が通常状態よりも遊技者にとって相対的に有利となる特別遊技状態を発生させる特別遊技発生装置と、前記特別遊技状態は遊技者にとっての有利度合いが相対的に異なる複数の状態を含み、前記特定入球領域への遊技媒体の入球に基づき、前記複数の状態のうちのいずれかを抽選するための抽選装置と、前記特別遊技状態中に、役物作動用検知装置における遊技媒体の検知に基づき、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する変動入球装置(役物誘導装置が作動し、役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、前記変動入球装置への有効な入球に基づき、前記賞態様を遊技者にとって相対的に有利とすることが可能な賞態様増加装置と、を備えていることを特徴とする。
【0028】
このような遊技機は、可変表示装置における図柄の特定の表示態様に基づき発生する特別遊技状態が、遊技者にとっての有利度合いが相対的に異なる複数の状態を含んで構成されている。したがって、遊技者は特別遊技状態として複数の遊技状態を楽しむことができ、従来の遊技機においては単調となり得る特別遊技状態においても高い遊技興趣を付与することができる。また、可変表示装置において図柄が特定の表示態様にて確定表示された場合にも、貯留装置により貯留されている遊技媒体を誘導装置により特定入球領域へ誘導し特別遊技状態を発生させる構成としたために、その特別遊技状態の発生までの遊技態様によっても遊技者に高い遊技興趣を付与することが可能となり得る。さらに、抽選装置により、特別遊技状態のいずれの状態に抽選されるか遊技者にとって楽しみの要素が増すものとなる。一方、遊技者に高い遊技興趣を付与することが可能となり得るため、遊技店にとって遊技機の稼働率を向上させることが可能となり得る。なお、上記始動検知装置は、始動入球装置又は始動通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができ、役物作動用検知装置も、役物作動用入球装置又は役物作動用通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができる。
【0029】
上記変動入球装置又は始動検知装置への遊技媒体の入球に基づき、前記識別情報の1ないし複数が表示されるものとすることができる。この場合、変動入球装置等への入球に基づき、組合せの賞態様に係る識別情報が表示されるため、該賞態様が遊技者にとって有利となる。また、変動入球装置への入球は特別遊技状態のみ有効となるものとすれば、特別遊技状態における遊技により遊技者に対し一層高い遊技興趣を付与することが可能となり得る。
【0030】
前記始動検知装置と、前記可変表示装置と、前記抽選装置とが第1遊技態様用遊技装置群を構成する。特に、前記第1遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の中央から左半面側に配設されているものとすることができる。これにより、遊技者は概ね遊技領域左側を狙って打てば特別遊技状態を得られ易くなるとともに、遊技方法を遊技初心者にも簡単に把握できるようにすることが可能となり得る。
【0031】
また、前記役物作動用検知装置と、前記変動入球装置とが第2遊技態様用遊技装置群を構成する。特に、前記第2遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の中央から右半面側に配設されているものとすることができる。この場合、遊技者は、遊技領域の中央から右半面側を狙って打つことにより少なくとも特別遊技状態で獲得した賞を増加させることができ得る。
【0032】
上記抽選装置は、1又は複数の判定図柄を可変表示し、その1又は複数の判定図柄から所定の判定図柄を確定表示することによって抽選を行うものとすることができる。このように、図柄により前記複数の特別遊技状態のうちの一つを抽選するものとすれば、その図柄の表示による遊技の興趣が一層高まる。また、前記抽選装置は、前記可変表示装置に形成された表示領域において抽選を行うものとすることができる。この場合、可変表示装置は特別遊技状態の発生契機となり得る図柄(特別図柄)と、上記判定図柄とを表示可能であって、特別図柄が特別遊技状態の発生契機となる特定の表示態様で確定表示された場合のみ、抽選装置が作動し、判定図柄の可変表示が行われ該図柄が確定表示されるものとすることができる。これにより、一つの可変表示装置に複数の遊技態様を付加することができ、その表示態様により遊技者に対して高い遊技興趣を付与することが可能となり得る。また、遊技装置の点数が減るためコスト削減にも寄与する。
【0033】
上記特別遊技状態において有利度合いの異なる複数の状態は、それぞれその特別遊技状態となる単位遊技の数を異なるものとすることができる。このようにすることで、複数の特別遊技状態における有利度合いが明確に異なるものとなり、遊技者にとって、複数の特別遊技状態のうちいずれの遊技状態が抽選されるかについて楽しみが一層高まる。
【0034】
次に、前記可変表示装置において確定表示される前記特定の表示態様(以下、第1表示態様とも言う)のうち、さらに特別の表示態様(以下、第2表示態様とも言う)で確定表示された場合に、前記特別遊技状態の終了後に、前記可変表示装置において前記第1表示態様が確定表示される確率を変更する確率変更手段が備えられているものとすることができる。この場合、前記第2表示態様で確定表示された場合には、特別遊技状態の終了後に次の特別遊技状態が発生する確率が通常よりも遊技者にとって有利となり、大量の賞を獲得することが可能となり得る。したがって、可変表示装置における表示態様により遊技者に対して更なる遊技興趣を付与することが可能となる。具体的には、前記特定の表示態様は、確率変更用図柄と非確率変更用図柄とを含み、確率変更用図柄にて確定表示された場合に前記確率変更手段が作動するものとすることができる。
【0035】
(第5の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、特定入球領域と非特定入球領域とを有し、特定検知装置における遊技媒体の検知に基づき、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する第1変動入球装置(第1役物誘導装置が作動し、第1役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、前記特定入球領域への遊技媒体の入球に基づき、前記賞態様が通常状態よりも遊技者にとって相対的に有利となる特別遊技状態を発生させる特別遊技発生装置と、前記特別遊技状態は遊技者にとっての有利度合いが相対的に異なる複数の状態を含み、前記特定入球領域への遊技媒体の入球に基づき、前記複数の状態のうちのいずれかを抽選するための抽選装置と、前記特別遊技状態中に、役物作動用検知装置における遊技媒体の検知に基づき、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する第2変動入球装置(第2役物誘導装置が作動し、第2役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、前記第2変動入球装置への有効な入球に基づき、前記賞態様を遊技者にとって相対的に有利とすることが可能な賞態様増加装置と、を備えていることを特徴とする。
【0036】
このような遊技機は、特定入球領域への遊技媒体の入球に基づき発生する特別遊技状態が、遊技者にとっての有利度合いが相対的に異なる複数の状態を含んで構成されている。したがって、遊技者は特別遊技状態として複数の遊技状態を楽しむことができ、従来の遊技機においては単調となり得る特別遊技状態においても高い遊技興趣を付与することができる。さらに、抽選装置により、特別遊技状態のいずれの状態が抽選されるか遊技者にとって楽しみの要素が増すものとなる。一方、遊技者に高い遊技興趣を付与することが可能となり得るため、遊技店にとって遊技機の稼働率を向上させることが可能となり得る。なお、上記特定検知装置は、特定入球装置又は特定通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができ、役物作動用検知装置も、役物作動用入球装置又は役物作動用通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができる。
【0037】
上記第1変動入球装置又は第2変動入球装置への遊技媒体の入球に基づき、前記識別情報の1ないし複数が表示されるものとすることができる。この場合、いずれかの変動入球装置等への入球に基づき、組合せの賞態様に係る識別情報が表示されるため、該賞態様が遊技者にとって有利となる。
【0038】
前記特定検知装置と、前記第1変動入球装置と、前記抽選装置とが第1遊技態様用遊技装置群を構成する。特に、前記第1遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の中央から左半面側に配設されているものとすることができる。これにより、遊技者は概ね遊技領域左側を狙って打てば特別遊技状態を得られ易くなるとともに、遊技方法を遊技初心者にも簡単に把握できるようにすることが可能となり得る。
【0039】
また、前記役物作動用検知装置と、前記第2変動入球装置とが第2遊技態様用遊技装置群を構成する。特に、前記第2遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の中央から右半面側に配設されているものとすることができる。この場合、遊技者は、遊技領域の中央から右半面側を狙って打つことにより少なくとも特別遊技状態で獲得した賞を増加させることができ得る。
【0040】
上記抽選装置は、複数の判定図柄を可変表示し、その複数の判定図柄から所定の判定図柄を確定表示することによって抽選を行うものとすることができる。このように、図柄により前記複数の特別遊技状態のうちの一つを抽選するものとすれば、その図柄の表示による遊技の興趣が一層高まる。また、前記抽選装置は、前記第1変動入球装置に設けることができる。この場合、変動入球装置に対して更なる遊技態様要素を付加することになり、遊技者にとって遊技興趣が更に高まるとともに、遊技装置の点数が減るためコスト削減に寄与することが可能である。なお、抽選装置(判定図柄表示装置)において、判定図柄の表示領域を複数設けることもでき、その場合、判定図柄の組合せによって前記特別遊技状態が決定されるものとすることができる。例えば、各表示領域に判定図柄が複数表示可能とされ、各表示領域に確定表示される判定図柄の組合せに対して、予め前記特別遊技状態の種類を対応させて記憶装置に記憶させておけば、所定の組合せで確定表示された場合に、その記憶装置から対応する特別遊技状態の種類を読み出すことができる。
【0041】
上記特別遊技状態において有利度合いの異なる複数の状態は、それぞれその特別遊技状態となる単位遊技の数を異なるものとすることができる。このようにすることで、複数の特別遊技状態における有利度合いが明確に異なるものとなり、遊技者にとって、複数の特別遊技状態のうちいずれの遊技状態が抽選されるかについて楽しみが一層高まる。
【0042】
(第6の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、特定検知装置における遊技媒体の検知に基づき、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する第1変動入球装置(第1役物誘導装置が作動し、第1役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、前記第1変動入球装置への遊技媒体の入球に基づき、1ないし複数の図柄を可変表示する可変表示装置と、前記第1変動入球装置に入球した遊技媒体を一時的に貯留しておくことが可能な貯留装置と、その貯留されている遊技媒体を、特定入球領域あるいは非特定入球領域のいずれかに誘導可能であって、前記可変表示装置において前記図柄が特定の表示態様で確定表示された場合に、前記遊技媒体を該特定入球領域に誘導する誘導装置と、前記特定入球領域への遊技媒体の入球に基づき、前記賞態様が通常状態よりも遊技者にとって相対的に有利となる特別遊技状態を発生させる特別遊技発生装置と、前記特別遊技状態中に、役物作動用検知装置における遊技媒体の検知に基づき、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する第2変動入球装置(第2役物誘導装置が作動し、第2役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、前記第2変動入球装置への有効な入球に基づき、前記賞態様を遊技者にとって相対的に有利とすることが可能な賞態様増加装置と、を備えていることを特徴とする。
【0043】
このような遊技機は、可変表示装置における図柄の特定の表示態様に基づき特別遊技状態が発生する。可変表示装置の作動契機は、単に始動検知装置の遊技媒体の検知のみに基づくものでなく、特定検知装置の検知により作動する第1変動入球装置への入球に基づくものとされている。したがって、可変表示装置を作動させるための遊技が単調にならず、従来の遊技機にない遊技興趣を付与することが可能となり得る。また、可変表示装置において図柄が特定の表示態様にて確定表示された場合にも、貯留装置により貯留されている遊技媒体を誘導装置により特定入球領域へ誘導し特別遊技状態を発生させる構成としたために、その特別遊技状態の発生までの遊技態様によっても遊技者に高い遊技興趣を付与することが可能となり得る。一方、遊技者に高い遊技興趣を付与することが可能となり得るため、遊技店にとって遊技機の稼働率を向上させることが可能となり得る。なお、上記特定検知装置は、特定入球装置又は特定通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができ、役物作動用検知装置も、役物作動用入球装置又は役物作動用通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができる。
【0044】
上記第2変動入球装置への遊技媒体の入球に基づき、前記識別情報の1ないし複数が表示されるものとすることができる。この場合、第2変動入球装置への入球に基づき、組合せの賞態様に係る識別情報が表示されるため、該賞態様が遊技者にとって有利となる。
【0045】
前記特定検知装置と、前記第1変動入球装置と、前記可変表示装置と、前記貯留装置と、前記誘導装置とが第1遊技態様用遊技装置群を構成する。特に、前記第1遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の中央から左半面側に配設されているものとすることができる。これにより、遊技者は概ね遊技領域左側を狙って打てば特別遊技状態を得られ易くなるとともに、遊技方法を遊技初心者にも簡単に把握できるようにすることが可能となり得る。
【0046】
また、前記役物作動用検知装置と、前記第2変動入球装置とが第2遊技態様用遊技装置群を構成する。特に、前記第2遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の中央から右半面側に配設されているものとすることができる。この場合、遊技者は、遊技領域の中央から右半面側を狙って打つことにより少なくとも特別遊技状態で獲得した賞を増加させることができ得る。
【0047】
次に、前記第1変動入球装置は、遊技者にとっての有利度合いが相対的に異なる複数の変動態様を含むものとすることができる。具体的には、遊技者にとって相対的に有利な状態の継続時間が異なる複数の変動態様(変動状態)を含むものとすることができる。例えば、前記第1変動入球装置は、特定検知装置における遊技媒体の検知により作動する(入球有利な開口状態となる)が、その作動の継続時間を異ならせることで、前記第1変動入球装置の変動態様の有利度合いが相対的に異なるものとなり、遊技者にとっていずれの態様で第1変動入球装置が作動するかという楽しみにより遊技興趣が一層高まる。
【0048】
また、前記可変表示装置において確定表示される前記特定の表示態様(以下、第1表示態様とも言う)のうち、これがさらに特別の表示態様(以下、第2表示態様とも言う)で確定表示された場合に、前記特別遊技状態の終了後に、前記可変表示装置において前記第1表示態様が確定表示される確率を変更する確率変更手段が備えられているものとすることができる。この場合、前記第2表示態様で確定表示された場合には、特別遊技状態の終了後に次の特別遊技状態が発生する確率が通常よりも遊技者にとって有利となり、大量の賞を獲得することが可能となり得る。したがって、可変表示装置における表示態様により遊技者に対して更なる遊技興趣を付与することが可能となる。具体的には、前記特定の表示態様は、確率変更用図柄と非確率変更用図柄とを含み、確率変更用図柄にて確定表示された場合に前記確率変更手段が作動するものとすることができる。一方、前記確率変更手段により前記確率が変更された場合に、前記第1変動入球装置の変動態様が変更されるものとすることができる。この場合、例えば、前記確率が通常よりも相対的に高く変更された場合に、前記第1変動入球装置の変動態様を相対的に遊技者に有利なものに変更すれば、その高確率状態においては遊技者にとって賞獲得が一層有利となるため遊技者に対し高い遊技興趣を付与することが可能となり得る。
【0049】
(第7の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、始動検知装置における遊技媒体の検知に基づき、1ないし複数の図柄を可変表示する可変表示装置と、前記可変表示装置において前記図柄が特定の表示態様で確定表示された場合に、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する第1変動入球装置(第1役物誘導装置が作動し、第1役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、前記第1変動入球装置へ入球した前記遊技媒体を、特定入球領域あるいは非特定入球領域のいずれかに誘導可能な誘導装置と、前記特定入球領域への遊技媒体の入球に基づき、前記賞態様が通常状態よりも遊技者にとって相対的に有利となる特別遊技状態を発生させる特別遊技発生装置と、前記特別遊技状態中に、役物作動用検知装置における遊技媒体の検知に基づき、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する第2変動入球装置(第2役物誘導装置が作動し、第2役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、前記第2変動入球装置への有効な入球に基づき、前記賞態様を遊技者にとって相対的に有利とすることが可能な賞態様増加装置と、を備えていることを特徴とする。
【0050】
このような遊技機は、可変表示装置における図柄の特定の表示態様に基づき第1変動入球装置が入球有利な状態となり、第1変動入球装置に入球した遊技球が特定入球領域に入球すると特別遊技状態が発生する。ここで、遊技媒体は特定入球領域へは誘導装置により誘導されるが、その誘導装置は特定入球領域あるいは非特定入球領域のいずれかに誘導可能とされているため、いずれの領域に誘導されるかという不確定な要素により、遊技者に対して高い遊技興趣を付与することが可能となり得る。すなわち、本発明の遊技機においては、特定入球領域あるいは非特定入球領域のいずれに遊技媒体が入球するかは、第1変動入球装置への遊技媒体の入球態様ないし誘導装置への遊技媒体の入球態様によって異なるものとされている。一方、本発明の遊技機は、遊技者に高い遊技興趣を付与することが可能となり得るため、遊技店にとって遊技機の稼働率を向上させることが可能となり得る。なお、上記始動検知装置は、始動入球装置又は始動通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができ、役物作動用検知装置も、役物作動用入球装置又は役物作動用通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができる。
【0051】
上記第1変動入球装置又は第2変動入球装置への遊技媒体の入球に基づき、前記識別情報の1ないし複数が表示されるものとすることができる。この場合、変動入球装置等への入球に基づき、組合せの賞態様に係る識別情報が表示されるため、該賞態様が遊技者にとって有利となる。
【0052】
前記始動検知装置と、前記可変表示装置と、前記第1変動入球装置と、前記誘導装置とが第1遊技態様用遊技装置群を構成する。特に、前記第1遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の中央から左半面側に配設されているものとすることができる。これにより、遊技者は概ね遊技領域左側を狙って打てば特別遊技状態を得られ易くなるとともに、遊技方法を遊技初心者にも簡単に把握できるようにすることが可能となり得る。
【0053】
また、前記役物作動用検知装置と、前記第2変動入球装置とが第2遊技態様用遊技装置群を構成する。特に、前記第2遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の中央から右半面側に配設されているものとすることができる。この場合、遊技者は、遊技領域の中央から右半面側を狙って打つことにより少なくとも特別遊技状態で獲得した賞を増加させることができ得る。
【0054】
上記誘導装置は、前記遊技媒体を一時的に保持可能な遊技媒体保持部を備え、該遊技媒体保持部が、当該誘導装置の回転により、前記遊技媒体を前記特定入球領域に誘導可能な第1保持部と、前記非特定入球領域に誘導可能な第2保持部とを備えるものとすることができる。この場合、遊技媒体が第1保持部又は第2保持部のいずれに保持されるかによって、特別遊技状態が発生するか否かが決定するため、誘導装置への遊技媒体の入球態様が遊技者にとって注目の集まるものとなり、その入球態様により遊技者に高い興趣を付与することが可能となり得る。なお、前記誘導装置は遊技中において常に回転しているものとすることもできるし、少なくとも当該誘導装置への遊技媒体の入球の際に回転しているものとすることもできる。また、前記誘導装置は、前記可変表示装置に確定表示される図柄の種類又は組合せにより、その誘導の態様が異なるものとすることができる。具体的には、上記回転の態様を異なるものとすることができ、例えば、回転速度を異ならせたり、回転方向を右回り又は左回りのいずれかに変化させたりすることができる。
【0055】
また、前記特定入球領域への遊技媒体の入球に基づき、前記可変表示装置における前記図柄の特定表示態様を増加させる特定図柄表示態様増加手段を備えるものとすることができる。この場合、特定図柄表示態様増加手段により特定表示態様で確定表示される確率が高くなり、前記第1変動入球装置が相対的に有利な状態になる確率も高くなるため、遊技者は特別遊技状態を発生し易くなる。したがって、遊技者は一層有利に賞を獲得することが可能となり得る。なお、前記特定図柄表示態様増加手段は、前記特定表示態様(第1特定表示態様)のうち、特別の第2特定表示態様で確定表示された場合に作動するものとすることができる。
【0056】
さらに、前記第1変動入球装置は、遊技者にとっての有利度合いが相対的に異なる複数の変動態様を含むものとすることができる。具体的には、遊技者にとって相対的に有利な状態の継続時間が異なる複数の変動態様(変動状態)を含むものとすることができる。例えば、前記第1変動入球装置は、特定検知装置における遊技媒体の検知により作動する(入球有利な開口状態となる)が、その作動の継続時間を異ならせることで、前記第1変動入球装置の変動態様の有利度合いが相対的に異なるものとなり、遊技者にとっていずれの態様で第1変動入球装置が作動するかという楽しみにより、遊技興趣が一層高まる。特に、前記特定図柄表示態様増加手段が作動した場合に、前記第1変動入球装置の変動態様が変更されるものとすることができる。この場合、例えば、前記図柄が特定表示態様で確定表示される確率が通常よりも相対的に高く変更された場合に、前記第1変動入球装置の変動態様を相対的に遊技者に有利なものに変更すれば、その高確率状態においては遊技者にとって賞獲得が一層有利となるため遊技者に対し高い遊技興趣を付与することが可能となり得る。
【0057】
(第8の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、始動検知装置における遊技媒体の検知に基づき、1ないし複数の図柄を可変表示する第1可変表示装置と、前記第1可変表示装置において前記図柄が特定の表示態様で確定表示された場合に、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する第1変動入球装置(第1役物誘導装置が作動し、第1役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、前記第1変動入球装置への遊技媒体の入球に基づき、1ないし複数の図柄を可変表示する第2可変表示装置と、前記第1変動入球装置に入球した遊技媒体を一時的に貯留しておくことが可能な貯留装置と、前記貯留されている遊技媒体を、特定入球領域あるいは非特定入球領域のいずれかに誘導可能であって、前記第2可変表示装置において前記図柄が特定の表示態様で確定表示された場合に、前記遊技媒体を前記特定入球領域に誘導する誘導装置と、前記特定入球領域への遊技媒体の入球に基づき、前記賞態様が通常状態よりも遊技者にとって相対的に有利となる特別遊技状態を発生させる特別遊技発生装置と、前記特別遊技状態中に、役物作動用検知装置における遊技媒体の検知に基づき、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する第2変動入球装置(第2役物誘導装置が作動し、第2役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、前記第2変動入球装置への遊技媒体の有効な入球に基づき、前記賞態様を遊技者にとって相対的に有利とすることが可能な賞態様増加装置と、を備えていることを特徴とする。
【0058】
このような遊技機は、第2可変表示装置における図柄の特定の表示態様に基づき特別遊技状態が発生する。第2可変表示装置の作動契機は、単に始動検知装置への遊技媒体の検知のみに基づくものでなく、始動検知装置の検知により作動する第1可変表示装置における図柄の表示態様により変化する第1変動入球装置への入球に基づくものとされている。したがって、特別遊技状態の作動契機となる第2可変表示装置を作動させるための遊技が単調にならず、従来の遊技機にない遊技興趣を付与することが可能となり得る。また、第2可変表示装置において図柄が特定の表示態様にて確定表示された場合にも、貯留装置により貯留されている遊技媒体を誘導装置により特定入球領域へ誘導し特別遊技状態を発生させる構成としたために、その特別遊技状態の発生までの遊技態様によっても遊技者に高い遊技興趣を付与することが可能となり得る。一方、遊技者に高い遊技興趣を付与することが可能となり得るため、遊技店にとって遊技機の稼働率を向上させることが可能となり得る。なお、上記始動検知装置は、始動入球装置又は始動通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができ、役物作動用検知装置も、役物作動用入球装置又は役物作動用通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができる。
【0059】
上記第1変動入球装置又は第2変動入球装置への遊技媒体の入球に基づき、前記識別情報の1ないし複数が表示されるものとすることができる。この場合、第1変動入球装置又は第2変動入球装置への入球に基づき、組合せの賞態様に係る識別情報が表示されるため、該賞態様が遊技者にとって有利となる。
【0060】
前記始動検知装置と、前記第1可変表示装置と、前記第1変動入球装置と、前記第2可変表示装置と、前記貯留装置と、前記誘導装置とが第1遊技態様用遊技装置群を構成する。特に、前記第1遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の中央から左半面側に配設されているものとすることができる。これにより、遊技者は概ね遊技領域左側を狙って打てば特別遊技状態を得られ易くなるとともに、遊技方法を遊技初心者にも簡単に把握できるようにすることが可能となり得る。
【0061】
また、前記役物作動用検知装置と、前記第2変動入球装置とが第2遊技態様用遊技装置群を構成する。特に、前記第2遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の中央から右半面側に配設されているものとすることができる。この場合、遊技者は、遊技領域の中央から右半面側を狙って打つことにより少なくとも特別遊技状態で獲得した賞を増加させることができ得る。
【0062】
次に、前記第1変動入球装置は、遊技者にとっての有利度合いが相対的に異なる複数の変動態様を含むものとすることができる。具体的には、遊技者にとって相対的に有利な状態の継続時間が異なる複数の変動態様(変動状態)を含むものとすることができる。例えば、前記第1変動入球装置は、第1可変表示装置の図柄の表示態様により作動する(入球有利な開口状態となる)が、その作動の継続時間を異ならせることで、前記第1変動入球装置の変動態様の有利度合いが相対的に異なるものとなり、遊技者にとっていずれの図柄の表示態様で第1変動入球装置が作動するかという楽しみにより遊技興趣が一層高まる。
【0063】
また、前記第2可変表示装置において確定表示される前記特定の表示態様(以下、第1表示態様とも言う)のうち、特別の表示態様(以下、第2表示態様とも言う)で確定表示された場合に、前記特別遊技状態の終了後に、前記第2可変表示装置において前記第1表示態様が確定表示される確率を変更する確率変更手段が備えられているものとすることができる。この場合、前記第2表示態様で確定表示された場合には、特別遊技状態の終了後に次の特別遊技状態が発生する確率が通常よりも遊技者にとって有利となり、大量の賞を獲得することが可能となり得る。したがって、第2可変表示装置における表示態様により遊技者に対して更なる遊技興趣を付与することが可能となり得る。なお、前記確率変更手段により前記確率が変更された場合に、前記第1変動入球装置の変動態様が変更されるものとすることができる。この場合、例えば、前記確率が通常よりも相対的に高く変更された場合に、前記第1変動入球装置の変動態様を相対的に遊技者に有利なものに変更すれば、その高確率状態においては遊技者にとって賞獲得が一層有利となるため遊技者に対し高い遊技興趣を付与することが可能となり得る。
【0064】
(第9の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、始動検知装置における遊技媒体の検知に基づき、1ないし複数の図柄を可変表示する可変表示装置と、前記可変表示装置において前記図柄が特定の表示態様で確定表示された場合に、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する第1変動入球装置(第1役物誘導装置が作動し、第1役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、特定入球領域と非特定入球領域とを有し、特定検知装置における遊技媒体の検知に基づき、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する第2変動入球装置(第2役物誘導装置が作動し、第2役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、前記特定入球領域への遊技媒体の入球に基づき、前記賞態様が通常状態よりも遊技者にとって相対的に有利となる特別遊技状態を発生させる特別遊技発生装置と、前記特別遊技状態が発生していない通常遊技状態中に、前記遊技媒体の入球に基づき、前記賞態様が遊技者にとって相対的に有利となる第1賞態様増加装置と、前記特別遊技状態中に、前記遊技媒体の入球に基づき、前記賞態様が遊技者にとって相対的に有利となる第2賞態様増加装置と、を備えていることを特徴とする。
【0065】
このような遊技機は、普通状態(通常遊技状態)と特別遊技状態との2つの遊技状態から構成されている。普通状態(通常遊技状態)において、図柄表示に基づく第1変動入球装置の作動により、遊技者は相対的に有利な状態が得られるとともに、さらに、第2変動入球装置における特定入球領域への遊技媒体の入球に基づいて特別遊技状態となり、遊技者は有利な状態が得られるものとされている。したがって、遊技者は始動検知装置を狙って得点等の賞を獲得する遊技と、特定入球装置を狙って特別遊技状態を発生させ、結果的に得点等の賞を増加させる遊技との2つを楽しむことが可能となり得る。特に、可変表示装置において、特定の表示態様が確定表示される確率を高くすれば、第1変動入球装置が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する割合も高まるので、賞が獲得し易くなり、普通状態(通常遊技状態)においても遊技者の遊技意欲を減退させることが少なくなり得る。さらに、普通状態(通常遊技状態)及び特別遊技状態のいずれにおいても、賞態様増加装置の作動により組合せの賞態様を増加させることが可能なため、遊技者の遊技意欲は一層高まるものとなる。一方、遊技店にとって遊技機の稼働率を向上させることが可能となり得る。なお、上記始動検知装置は、始動入球装置又は始動通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができ、特定検知装置も、特定入球装置又は特定通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができ、さらには役物作動用検知装置も、役物作動用入球装置又は役物作動用通過装置に設けられた遊技媒体検知スイッチとすることができる。
【0066】
上記第1変動入球装置又は第2変動入球装置への遊技媒体の入球に基づき、前記識別情報の1ないし複数が表示されるものとすることができる。この場合、いずれかの変動入球装置等への入球に基づき、組合せの賞態様に係る識別情報が表示されるため、該賞態様が遊技者にとって有利となる。また、第1変動入球装置と第2変動入球装置とにおいて遊技者にとっての有利の度合いが相対的に異なるものとすれば、いずれの変動入球装置の作動条件、すなわち上記始動検知装置又は役物作動用検知装置のいずれに対して遊技媒体が検知されるか(すなわち通過ないし入球するか)等により遊技者に対し一層高い遊技興趣を付与することが可能となり得る。
【0067】
例えば、前記第1賞態様増加装置は、前記単位遊技において発生した賞態様に更なる賞を加算し、前記第2賞態様増加装置は、前記単位遊技において発生した賞態様を倍増するものとすることができる。このように、普通状態(通常遊技状態)と特別遊技状態との間で、賞態様増加装置の有利度合いを異ならせ、特に、特別遊技状態において普通状態(通常遊技状態)よりも賞態様の増加が大きいものとしたため、遊技者は特別遊技状態を発生させることでより大きい賞を獲得可能であるとともに、普通状態(通常遊技状態)においてもある程度の賞を獲得することが可能となり得、遊技者に対し高い遊技興趣を付与することが可能となり得る。
【0068】
前記始動検知装置と、前記可変表示装置と、前記第1変動入球装置と、前記第1賞態様増加装置とが第1遊技態様用遊技装置群を構成する。また、前記可変表示装置に確定表示される図柄の種類又は組合せに基づき、前記第1変動入球装置が異なる変動態様を示すものとすることができる。具体的には、第1変動入球装置に一対の可動片を設け、該可動片が開状態となることで入球有利な状態となり、その開状態が継続される時間が、前記図柄の種類又は組合せにより相対的に異なるものとすることができる。この場合、確定表示される図柄がどのような態様になるか否かにより、遊技者にとって一層高い遊技興趣を付与することが可能となり得る。なお、前記第1遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の中央から左半面側に配設されているものとすることができる。これにより、普通状態(通常遊技状態)において、概ね遊技領域左側を狙って打てば賞態様を得られ易くなるとともに、遊技方法を遊技初心者にも簡単に把握できるようにすることが可能となり得る。
【0069】
次に、前記特定入球装置と、前記第2変動入球装置とが第2遊技態様用遊技装置群を構成し、該第2遊技態様用遊技装置群は、前記第1遊技態様用遊技装置群とは独立して遊技態様を構成するものとすることができる。すなわち、第2遊技態様用遊技装置群を狙って打つことにより、遊技者は積極的に特別遊技状態の発生を狙うことが可能となり得る。なお、前記第2遊技態様用遊技装置群は、遊技盤面に形成された遊技領域の略中央部に配設されているものとすることができる。しかも、遊技領域の中央から左半面側に第1遊技態様用遊技装置群を配置した場合には、略中央部から左側を遊技者が狙って打つことにより、一連の遊技の流れを通じて賞又は特別遊技状態の発生を得られ易くなり得る。
【0070】
また、前記第2賞態様増加装置が第3遊技態様用遊技装置を構成し、該第3遊技態様用遊技装置を前記第1遊技態様用遊技装置群とは独立して遊技態様を構成するものとすることができる。なお、前記第3遊技態様用遊技装置は、遊技盤面に形成された遊技領域の中央から右半面側に配設されているものとすることができる。この場合、遊技者は、遊技領域の中央から右半面側を狙って打つことにより少なくとも特別遊技状態で獲得した賞を増加させることができる。
【0071】
(第10の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、前記入球領域には入球検知手段が設けられ、前記単位遊技において遊技領域に発射された遊技媒体又は発射とみなされた遊技媒体よりも多くの数の遊技媒体が前記入球検知手段に検知された場合に、その超過分の入球を無効とする入球判定手段が設けられていることを特徴とする。
【0072】
このような遊技機は、単位遊技における限られた遊技媒体数の入球のみを有効とすることができ、単位遊技において上限以上の遊技媒体を発射又は発射とみなして賞を得る等の不正を防止することが可能となり得る。すなわち、単位遊技を確実に予め決まった遊技媒体の数で行うことができ得る。なお、遊技領域に発射又は発射とみなされた遊技媒体とは、発射装置により発射又は発射とみなされた遊技媒体から、遊技領域に到達せずに戻ってきたもの(例えばファール球)を差し引いたものを言い、具体的には、例えば(1)発射された遊技媒体を検知する発射球検知センサに検知された数から、遊技領域に到達せずに戻ってきた遊技媒体を検知する戻りセンサ(例えば戻り球センサ、ファール球センサ等)により検知された数を差し引いた遊技媒体の数が、上記遊技領域に発射された遊技媒体の数となる。(2)遊技媒体を発射装置の発射位置に導く球送り装置において、発射する遊技媒体を検知するセンサに検知された数から、遊技領域に到達せずに戻ってきた遊技媒体を検知する戻りセンサ(例えば戻り球センサ、ファール球センサ等)により検知された数を差し引いた遊技媒体の数が、上記遊技領域に発射された遊技媒体の数となる。(3)発射装置において、遊技媒体を打撃するための発射ハンマが該遊技媒体と接触し通電したことを検知するセンサに検知された数から、遊技領域に到達せずに戻ってきた遊技媒体を検知する戻りセンサ(例えば戻り球センサ、ファール球センサ等)により検知された数を差し引いた遊技媒体の数が、上記遊技領域に発射された遊技媒体の数となる。なお、単位遊技において遊技領域に発射され得る遊技媒体に上限があって、その上限よりも多くの数の遊技媒体が入球検知手段に検知された場合に、その超過分の入球を無効とする入球判定手段が設けられているものとすることもできる。
【0073】
一方、単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、前記入球領域には入球検知手段が設けられ、前記単位遊技において前記入球検知手段において検知された遊技媒体の数と、遊技領域に発射された遊技媒体の数とがその発射時から所定時間経過して異なる場合に、異常と判定する異常判定手段を備えたものとすることもできる。また、前記異常判定手段により異常と判定された場合に、該異常を報知する異常報知手段を備えることもできる。あるいは、異常と判定された場合に、前記入球検知手段において検知された遊技媒体の数と発射された遊技媒体の数との差に関する情報を表示する異常情報表示手段を備えることもできる。この場合、発射された遊技媒体が遊技領域に設けられた障害釘等に引っかかった場合等に異常と判定することが可能となり、該異常を報知手段により遊技者又は当該遊技機を設置した遊技店の店員等に報知することが可能となる。したがって、異常に迅速に気付くことが可能となり得るとともに、該異常に対して迅速に対処することが可能となり得る。なお、異常判定された場合に、当該単位遊技をその異常判定時に中止するための遊技中断手段を設けることも可能である。具体的には、異常判定手段により異常と判定された場合に、発射装置における遊技媒体の発射を中断する処理を行うものとすることが可能である。なお、このような報知手段としては7セグメントLEDや液晶等により表示したり、ランプ等により点灯表示したりして該異常を報知することが可能である。
【0074】
(第11の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、特定入球領域と非特定入球領域とを有する特定入球装置と、特定入球領域への遊技媒体の入球に基づき、前記賞態様が通常状態よりも遊技者にとって相対的に有利となる特別遊技状態を発生させる特別遊技発生装置とを備え、前記特定入球領域への遊技媒体の入球は、前記特定入球装置への入球が検知された後の所定時間のみ有効とされていることを特徴とする。
【0075】
具体的には、例えば特定入球領域への入球を検知するセンサ等の入球検知手段の検知を上記所定時間のみ有効化することができる。つまり、常時、該検知を有効とすると上記センサ等の入球検知手段に対して不正を行って特別遊技状態を発生させることが可能となり、不正に賞態様を獲得すること等が発生し得るため、この場合、これを防止することが可能となり得る。なお、可変表示装置を備える遊技機においては、該可変表示装置において図柄が特定の表示態様で確定表示された後の所定時間のみ、前記特定入球領域への遊技媒体の入球を有効とするものとすることも可能である。また、上記特定入球領域に開閉板等の開閉機構が設けられた遊技機においては、該開閉機構が作動(開作動)した後の所定時間のみ、前記特定入球領域への遊技媒体の入球を有効とするものとすることも可能である。このように、特別遊技発生装置の作動契機となる特定入球領域への遊技媒体の入球について、その入球検知手段の入球検知に対して有効時間を設けることで、不正に特別遊技発生装置を作動させる等の不正遊技を防止することが可能となり得る。
【0076】
なお、前記特定入球領域への入球が有効となった場合、所定回数の単位遊技が終了した後に、その特定入球領域への入球を無効となるものとすることができる。具体的には、上記センサ等の入球検知手段の入球検知が有効化された場合に、所定回数の単位遊技において上記入球検知手段の入球検知の有効化を継続させるものとすることができる。例えば、有効化された単位遊技のみ入球を有効化する場合は、当該有効化された単位遊技が終了した時点で入球を無効にすることができ、また、有効化された単位遊技を含めて所定回数の単位遊技について入球を有効化する場合は、その所定回数の単位遊技が終了した時点で入球を無効にすることができる。なお、所定回数の単位遊技が終了する前に特定入球領域への入球が検知された場合には、その時点で入球を無効にすることも可能である。このような構成とすることにより、例えば前記特定入球装置内で遊技媒体がひっかかるなどして特定入球領域に入球し検知されるまでに時間がかかる場合等においても、単位遊技が終了するまで有効とされているため、確実に特定入球領域への遊技媒体の入球を検知することが可能となり得る。
【0077】
また、単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、特定入球領域と非特定入球領域とを有する特定入球装置と、特定入球領域への遊技媒体の入球に基づき、前記賞態様が通常状態よりも遊技者にとって相対的に有利となる特別遊技状態を発生させる特別遊技発生装置とを備え、前記特定入球領域への遊技媒体の入球は、前記特定入球装置への遊技媒体の入球が検知されると有効となり、前記特定入球領域又は非特定入球領域への遊技媒体の入球が検知されると無効となるものとすることもできる。
【0078】
すなわち、特定入球装置(特定入球口)には遊技媒体の入球を検知するための第1入球検知装置が設けられ、特定入球領域及び非特定入球領域には遊技媒体の入球を検知するための第2入球検知装置及び第3入球検知装置がそれぞれ設けられている。上記構成の遊技機においては、第1入球検知装置において入球検知があった場合に、第2入球検知装置及び第3入球検知装置における入球が有効となり、該第2入球検知装置又は第3入球検知装置において入球検知があった場合に、それら第2及び第3入球検知装置における入球が無効となる。この場合、特定入球装置(特定入球口)内で遊技媒体がひっかかるなどして、特定入球領域又は非特定入球領域に入球するまでに長い時間を要した場合でもその入球が有効となり、特定入球装置に入球した遊技媒体を確実に特定入球領域又は非特定入球領域のいずれかにて検知することが可能となり得る。
【0079】
(第12の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、役物作動用検知装置における遊技媒体の検知に基づき、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する変動入球装置(役物誘導装置が作動し、役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、該変動入球装置への有効な入球に基づき、前記賞態様を遊技者にとって相対的に有利とすることが可能な賞態様増加装置とを備え、前記賞態様増加装置は、該賞態様増加装置が作動を開始した単位遊技の終了時点で、その作動を終了することを特徴とする。
【0080】
例えば、賞態様増加装置が作動した第1の単位遊技において、遊技者が組合せに基づく賞態様を得られなかった場合に、該賞態様増加装置の作動を次の第2の単位遊技に持ち越すものとする場合は、第1の単位遊技で賞態様を獲得した場合と獲得しなかった場合との間において、賞獲得の差が殆ど生じないものとなるが、複数の遊技が進んでいくうちに、その獲得した賞がいつの時点のものか遊技者が明確に把握できない場合も発生し得る。しかしながら、上記遊技機によると、賞態様増加装置の作動の終了契機が遊技者にとって分かりやすくなるので、単位遊技と獲得した賞との対応関係が明確になって遊技者がその獲得した賞(利益)を確実に把握できる。結果的には、全ての遊技者が同一の条件にて遊技を行うことが可能となる。すなわち、前記単位遊技の終了時点で、賞態様の獲得が無かった場合にもその作動を終了するものとするので、次の単位遊技においては、常に同一の条件で遊技を行うことが可能となり得る。
【0081】
(第13の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、前記遊技機に備える遊技装置の作動が終了した後に、次の単位遊技に進むことを特徴とする。
【0082】
このような遊技機によると、当該単位遊技において作動を開始した遊技装置の作動が、次の単位遊技に跨って作動することがなくなり、単位遊技の開始契機及び終了契機が明確となり、単位遊技毎に遊技者は自分の利益又は不利益を確認できる。
【0083】
なお、単位遊技の終了及び次の単位遊技の開始契機として、次のような構成とすることも可能である。すなわち、単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、所定数の遊技媒体が前記入球領域に入球し、前記単位遊技において作動する遊技装置の作動が終了した後に、次の単位遊技に進むものとすることも可能である。この場合も、特定の遊技装置の作動が次回の単位遊技に跨ることを防止することが可能となり得る。したがって、上記と同様な効果が発生し得る。
【0084】
(第14の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、所定条件の成立に基づき作動する役物誘導装置と、該役物誘導装置の作動にしたがって開閉動作を行う役物作動口とを備え、前記役物作動口は、特定入球領域と非特定入球領域とを備える特定入球口(特定入球装置)とされており、前記特定入球領域への遊技媒体の入球に基づき、前記賞態様が通常状態よりも遊技者にとって相対的に有利となる特別遊技状態を発生させる特別遊技発生装置を備えるとともに、前記特定入球口には前記遊技媒体の入球を検知する入球検知手段が備えられ、該入球検知手段において前記遊技媒体の入球が検知された場合に前記特定入球領域への前記遊技媒体の入球が有効となるものとされ、前記入球検知手段は、前記役物誘導装置が作動している場合にその入球検知が有効になるものとされていることを特徴とする。
【0085】
このような遊技機においては、イ)所定条件の成立、ロ)役物誘導装置の作動、ハ)特定入球口における入球検知手段による入球検知、ニ)特定入球領域への入球による入球検知、の一連の要件を全て満たした場合に特別遊技発生装置が作動するため、部分的に入球検知手段等に対して不正を行っても、特別遊技状態を発生させることはできない。すなわち、不正を行うためには上記全ての要件を満たす必要があり、不正者の労力を増やし、不正しにくくする機構とすることができる。なお、前記特定入球領域への前記遊技媒体の入球が有効となることは、該特定入球領域に設けられた入球検知手段の入球検知が有効となることである。また、上記役物誘導装置の作動条件としては、可変表示装置において図柄等が特定の表示態様にて確定表示された場合を例示することができる。
【0086】
(第15の態様)遊技装置を有し、単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、前記単位遊技において入球領域に入球した遊技媒体の数を計数する計数手段を備え、該計数手段による計数値が、前記単位遊技における上限値となった場合、所定の時間t1経過後に次の単位遊技に進むものとされており、遊技態様に応じて作動する前記遊技装置の作動開始から終了までの作動時間t2が、前記時間t1よりも短くされていることを特徴とする。
【0087】
このような遊技機においては、遊技装置の作動時間t2が一定となり、且つその作動時間t2を次の単位遊技に進むまでの時間t1よりも短くしたために、該遊技装置の作動が次の単位遊技に跨ることがなく、単位遊技の開始契機及び終了契機が明確となり、単位遊技毎に遊技者は、自分の利益又は不利益を確認できる。また、作動時間t2だけ次の単位遊技に進むまでの時間t1を延長する等の処理を行わないために、当該遊技機の稼働が上がり、遊技機を設置する遊技店の利益増大にも繋がる。
【0088】
なお、上記遊技態様に応じて作動する遊技装置は、例えば、所定条件の成立に基づいて作動する役物誘導装置を例示することができ、該役物誘導装置の作動条件としては、例えば可変表示装置において図柄等の識別情報が特定の表示態様にて確定表示された場合や、役物誘導装置を作動させるための作動ゲート等の作動検知手段により遊技媒体が検知された場合等を例示することができる。
【0089】
(第16の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、所定条件の成立に基づいて前記賞態様が通常状態よりも遊技者にとって相対的に有利となる特別遊技状態を発生させる特別遊技発生装置と、前記特別遊技状態中に、役物作動用検知装置における遊技媒体の検知に基づき、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する変動入球装置(役物誘導装置が作動し、役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、前記変動入球装置への有効な入球に基づき、前記賞態様を遊技者にとって相対的に有利とすることが可能な賞態様増加装置とを備え、前記変動入球装置は、該変動入球装置への前記遊技媒体の入球があると、遊技者にとって相対的に不利な状態に変化するものであり、その単位遊技において、次回以降遊技者にとって相対的に有利な状態に変化した場合に、該有利な状態の時間が短縮されることを特徴とする。
【0090】
賞態様増加装置の作動契機となる変動入球装置への遊技媒体の入球は、1つの遊技媒体の入球のみで良いため、該入球後の変動入球装置の上記有利な状態(開放状態等)は、遊技者にとって殆ど価値のないもの、あるいは組合せにより賞態様を決定する遊技機においては一旦入球した装置(領域)へ再び入球することは組合せの機会が低減するため遊技者にとって不利益となる。そこで上記遊技機においては、変動入球装置の有利な状態を時間短縮することになり、すなわち遊技者にとって価値の少ない遊技装置の作動時間を短くすることができ、遊技者に不利益を与えることを低減することが可能となり得る。なお、上記特別遊技発生装置は、特定入球領域への遊技媒体の入球に基づいて作動するものとすることができる。また、上記役物作動用検知装置は、例えば検知手段を備えた作動用ゲート等を例示することができ、特別遊技状態中において常にその検知を有効とすることが可能である。
【0091】
(第17の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、所定条件の成立に基づいて前記賞態様が通常状態よりも遊技者にとって相対的に有利となる特別遊技状態を発生させる特別遊技発生装置と、前記特別遊技状態中に、役物作動用検知装置における遊技媒体の検知に基づき、遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する変動入球装置(役物誘導装置が作動し、役物作動口が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化することを含む)と、前記変動入球装置への有効な入球に基づき、前記賞態様を遊技者にとって相対的に有利とすることが可能な賞態様増加装置とを備え、前記特別遊技発生装置が作動している単位遊技において、前記変動入球装置に遊技媒体の入球があると、当該単位遊技における前記役物作動用検知装置の遊技媒体の検知が無効となることを特徴とする。
【0092】
上記同様に、賞態様増加装置の作動契機となる変動入球装置への遊技媒体の入球は、1つの遊技媒体の入球のみで良いため、該変動入球装置を有利な状態に変化させるための役物作動用検知装置の遊技媒体の検知を無効とする役物作動用検知装置無効化手段を備えるものとした。したがって、遊技者にとって価値の少ない遊技装置(役物作動用検知装置)の作動を減らすことができ、遊技者に不利益を与えることを低減することが可能となり得る。なお、この場合も、上記特別遊技発生装置は、特定入球領域への遊技媒体の入球に基づいて作動するものとすることができる。また、上記役物作動用検知装置は、例えば検知手段を備えた作動用ゲート等を例示することができ、特別遊技状態中において常にその検知を有効とすることが可能である。
【0093】
(第18の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、遊技の制御を司る遊技制御手段と、前記遊技媒体を発射するための発射装置と、該発射装置から発射された遊技媒体を検知するための発射球検知装置とを備え、前記発射球検知装置からの検知情報がパルス信号として前記遊技制御手段に送信(入力)されるものであって、該パルス信号のパルス幅を増大させるためのパルス幅増大手段が備えられていることを特徴とする。
【0094】
発射装置からの遊技媒体の発射は非常に速く行われるために(単位時間あたりの発射回数が非常に多い。例えば1分間に100発発射可能)、発射球検知装置において検知した検知情報が的確に遊技制御手段に入力されない場合がある。例えば、検知に基づいて立ち上がりのパルス信号を発生させ、該パルス信号の入力に基づいて発射数等を計数する場合、発生するパルス信号のパルス幅が非常に小さいものとなる。しかしながら、そのようなパルス幅の小さいパルス信号を遊技制御装置に入力したとしても正確に感知できない場合があり、したがって発射数を正確に計数できない等の問題が生じる場合がある。そこで上記のように、発生したパルス信号のパルス幅を増大させるパルス幅増大手段を設けることにより、確実に検知情報を認識可能となり、したがって正確な発射数計数を行うことが可能となり得る。なお、パルス幅増大手段としては、例えばマルチバイブレータ等を遊技制御手段の入力回路部等に設けることにより実現することが可能である。
【0095】
(第19の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、前記賞態様として遊技媒体が払い出されるものとされ、該賞態様が成立した時点で前記遊技媒体が払い出されることを特徴とする。なお、その払出し後に前記賞態様増加装置が作動した場合は、その時点で賞態様増加装置の作動による増加分の遊技媒体を払い出すものとすることができる。この場合、賞態様が成立した時点で遊技媒体を払い出すため、払出し時期が遊技者にとって分かりやすくなり、払出しに関する装置等の異常(球詰まり等)にも気付きやすいものとなる。
【0096】
上記払出し後に賞態様増加装置が作動した場合、単位遊技において遊技領域に発射され得る遊技媒体の上限値の遊技媒体が入球検知手段に検知された場合に、賞態様増加装置の作動による増加分の遊技媒体を払い出すものとすることができる。また、当該単位遊技において作動し得る遊技装置の作動が終了した場合に、賞態様増加装置の作動による増加分の遊技媒体を払い出すものとすることができる。具体的には、当該単位遊技において遊技領域に発射され得る上限値の遊技媒体が入球検知手段により検知された場合に作動している遊技装置(例えば遊技領域に配設された遊技装置)の作動が終了した場合に払い出すものとすることができる。あるいは、当該単位遊技において遊技領域に発射され得る上限値の遊技媒体が入球検知手段により検知された後の所定時間経過後に、賞態様増加装置の作動による増加分の遊技媒体を払い出すものとすることができる。いずれの場合も、賞態様増加装置の作動による増加分の払出し時期を明確にしたために遊技者に払出しに対する不信感を抱かせる等を防止することが可能となり得る。
【0097】
(第20の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、遊技の制御を司る遊技制御手段と、前記遊技媒体を発射するための発射装置と、該発射装置の作動状況を検知するための発射状況検知手段とを備え、前記発射状況検知手段からの検知信号が前記遊技制御手段に送信(入力)されることを特徴とする。
【0098】
発射状況検知手段からの検知信号が遊技制御手段に送信されることにより、遊技制御手段は発射装置の状況(作動状況)を判断することが可能となり得る。検知信号としては、例えば発射装置が作動中であることを示す発射装置作動中信号、発射装置が非作動中であることを示す非作動信号、発射装置において異常が生じたことを示す発射異常信号等を例示することができる。例えば、発射装置作動中信号が送信されている場合に、発射装置から発射された遊技媒体を検知するための発射球検知装置からの検知信号が無い場合(発射が無い場合)は、例えば発射装置がいわゆる空打ち状態である可能性があるために、報知手段を設けて遊技者に対して発射するための遊技媒体が不足していること(上皿に遊技媒体が乗っていないこと)を報知することが可能となり得る。報知手段としては、音声及びランプ、液晶、7セグメントLED等による表示により実現することが可能である。
【0099】
なお、遊技の開始は発射装置の駆動部(モータ等)の作動を意味する。したがって、発射装置の駆動部の作動を検知することにより単位遊技の開始時を認識することが可能となり得る。したがって、例えば遊技機を検査する第三者検査機関が定める試験端子に発射装置の作動に基づく遊技開始の信号を出力することで、確実に単位遊技開始時を把握することが可能となり、第三者検査機関の検査を容易化し、新機種の検定合格を短期間で勝ち取ることができ、ひいてはその実用化促進にも寄与することが可能となり得る。
【0100】
(第21の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、前記単位遊技において遊技領域に発射され得る遊技媒体に上限があって、その上限値の遊技媒体が入球検知手段に検知された場合に、その検知された後の所定時間が経過した後に、次の単位遊技に進むものとされており、該所定時間の間に遊技者に対して時間待ち状態である旨を報知するための待ち状態報知手段を備えることを特徴とする。
【0101】
このように遊技確認時間を設けた遊技機においては、該遊技確認時間の間は発射装置が作動しないものとされている。したがって、特に遊技経験の少ない遊技者にとっては発射装置の異常(故障)と間違える場合があるが、上記のように待ち状態報知手段を具備させることにより、遊技者に対して上記のような故障等の間違い(勘違い)を生じさせることを防止可能となり得る。なお、待ち状態報知手段としては、ランプ(LED)等による点灯報知、音声等による報知、液晶等による文字・図形等の表示報知等を例示することが可能である。
【0102】
(第22の態様)単位遊技における複数の入球領域への遊技媒体の入球に関連した識別情報を表示し、該識別情報の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、始動検知装置における遊技媒体の検知に基づき、1ないし複数の図柄を可変表示する可変表示装置と、前記遊技媒体を発射するための発射装置と、該発射装置から遊技領域に発射された遊技媒体を計数するための発射球数計数手段と、前記始動検知装置において遊技媒体が検知された場合、前記発射球数計数手段により計数された発射球数に基づいて、前記可変表示装置における図柄の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段とを備えていることを特徴とする。
【0103】
例えば、発射球数計数手段により計数された発射球数が多いとき、すなわち単位遊技にて発射された遊技媒体が上限値に近い場合(例えば2,3個前の場合、あるいは上限値の半分、若しくはそれよりも多い場合)には、可変表示時間の短い図柄変動表示パターンが選択されるので、時間効率がよくなり当該遊技機の稼働率が向上し、遊技店の売上向上に寄与することが可能となり得るとともに、次の単位遊技に移行するまでの待ち時間が減るために、待つことによる遊技者の苛立ち、ストレスを減少させることが可能となり得る。
【0104】
なお、上記した各態様の遊技機は、遊技制御を司る主制御部と、該主制御部からの指令に基づき動作する副制御部とを備えるものとすることができる。このように遊技の制御を、主制御部と副制御部に分けて行うことで、組合せ式弾球遊技機等における遊技制御を効率よく行うことが可能となる。また、1つの制御部によって遊技制御を行う場合に比して、1つの制御部にかかる制御負担が軽減される。なお、主制御部が、上記指令を所定の時間間隔をおいて出力し、副制御部が、その指令により任された範囲で制御態様を選択して遊技制御を成立させるものとすれば、主制御部の制御負担が一層軽減される。
【0105】
また、前記主制御部及び/又は副制御部は、電源部から電力の供給を受けて作動し、該電源部は、少なくとも停電等の電源遮断時に前記主制御部及び/又は副制御部におけるRAMデータを補償するバックアップ電源部を含むものとすることができる。このように、バックアップ電源部を電源部に具備させることで、停電等の電源遮断時においても賞態様に関するデータ(例えば賞球データや得点データ)等が補償されるようになる。
【0106】
さらに、前記主制御部には、該主制御部の制御に関する情報を当該遊技機外部に出力することが可能な情報出力手段が設けられているものとすることができる。この場合、遊技機外部において遊技機の状態を容易に把握することが可能となり、第三者検査機関等による遊技機検査を簡便に行うことが可能となる。したがって、遊技機検査に係る期間を短縮することができ、ひいては新規遊技機の開発に係る期間をも短縮することができるようになる。
【0107】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態としての実施例を図面を参照して説明する。
(第1の態様)まず、第1実施例として、組合せ式遊技機としてのアレンジボール式パチンコ機Aの構造を図1〜図5を参照して説明する。
【0108】
第1実施例のアレンジボール式パチンコ機Aの前面構造を図1を参照して説明する。アレンジボール式パチンコ機Aの前面部は、本体枠2と、中枠3と、前面枠4と、上皿部5と、下皿部6と、施錠装置7とから構成されている。本体枠2は、木製の板状体を略長方形の額縁状に組立て固着したものである。中枠3は、全体がプラスチック製で、枠体部(図示略)と下板部(図示略)とを有して、本体枠2の内周側に嵌合し取り付けられている。ここで、枠体部は、上端から下方へ中枠3全体の略2/3程度に略長方形の額縁状に形成され、上端部には前面枠4の枠飾りランプ用レンズ4bに対応して、左側に賞球表示LED(図示略)及び賞球表示LED基板(図示略)が、右側にストップ表示LED(図示略)及びストップ表示LED基板(図示略)が配設されている。
【0109】
また、下板部は、下端から上方へ中枠3全体の略1/3程度を占め、左端には、上皿部5に形成されたスピーカ面5aに対応すべく、遊技状態に応じた効果音を発生させるスピーカ(図示略)が配設され、略中央には、遊技球を弾発する発射装置ユニット8(図5参照)に上皿部5に貯留された遊技球を供給する供給装置等(図示略)が設けられている。さらに、下方には下皿部6が設けられ、右端中央には施錠装置7が設けられている。下皿部6は、灰皿や球抜きレバー等を備えて、アレンジボール式パチンコ機Aの内部から遊技球を排出するための排出口6aが開設され、右端に発射装置ユニット8を操作する発射ハンドル9が設けられている。また、この発射ハンドル9には、遊技者がタッチしていることを検出するタッチスイッチ9aが装着され、その近傍には、発射停止を一時的に指令する発射停止スイッチ9bが配置されている。施錠装置7は、鍵穴を備えた帯状の直方体を呈し、前面枠4を閉鎖した場合に施錠するためのものである。
【0110】
前面枠4は、全体がプラスチック製であり、遊技盤10を前方から視認するべく、遊技盤10に形成された遊技領域11の形状に対応して上側が略円弧状を呈し、全体が略弾丸形状に開設された開口部4aを有している。そして、その裏面には、開口部4aに応じてガラス板が嵌められた略長方形状のガラス枠(図示略)が装着されている。また、この前面枠4は、アレンジボール式パチンコ機Aの前面全体の約2/3のサイズを占め、中枠3の左端に軸着され開閉可能に形成されている。さらに、上端部には、枠飾りランプ用レンズ4bが設けられ、このレンズ4b内部には、開口部4a上端の円弧部分に沿って、枠飾りランプ基板(図示略)及び複数個の遊技効果ランプ(図示略)が配設されている。上皿部5は、前面枠4の下側で、中枠3の左端に軸着され開閉可能に形成されている。皿外縁部5bには、球抜きボタンや遊技球の貸出・返却ボタン等が配設されている。また、アレンジボール式パチンコ機Aの内部から遊技球を排出するための排出口5cが開設されている。左端には、複数の長孔を有するスピーカ面5aが形成され、その裏面には音量スイッチ基板(図示略)が設けられている。アレンジボール式パチンコ機Aの左端側には、プリペイドカードユニット13が装着されている。
【0111】
次に、本実施例の遊技盤10の表面構造を図2及び図3を参照して説明する。遊技盤10は、略長方形の木製の板状体であって、後述する裏機構盤102(図5参照)により保持され、その表面に設けられた外レール14と内レール15とにより略円形状に形成される遊技領域11内に、誘導図柄表示装置(可変表示装置)16、入賞図柄組合せ表示装置17、特定入球口(特定入球装置)18、上役物作動口19、誘導増加装置22、右ゲート(役物作動用検知装置)21、得点増加装置20、右下入球口23、16連入球装置24、入賞図柄表示装置25、一対のランプ風車26、27、一対の風車28、29、多数の障害釘30等が配設されて構成されている。
【0112】
ここで、誘導図柄表示装置16は、遊技領域11の略中央部に配置され、上部に球除け用の庇を配した額縁状のプラスチック製基板に3個の7セグメント表示器16a、16b、16cと、情報表示LED31とが設けられている。この3個の7セグメント表示器16a、16b、16cは横一列に並べて配置され、その下側には情報表示LED31、つまり8個の赤色LEDが横一列に配置されている。各7セグメント表示器16a、16b、16cは、特定入球口(始動検知装置)18に遊技球が入球することにより、例えば識別情報としての、0、1、3、5、7、9、A、B、C、D、E、Fの12種類の誘導図柄をそれぞれ変動表示(可変表示)し、所定時間経過後に順次停止表示されるものである。そして、かかる誘導図柄がいわゆるリーチ表示を経て例えば「7、7、7」の同一図柄で揃って停止表示すると、上役物作動口19が開放される。
【0113】
また、情報表示LED31は以下のような制御が行われる。すなわち、後述するところの「チャンスタイム」に突入すると、8個総ての赤色LEDを一斉に点灯させ、ゲーム数にかかわらず5得点成立する毎に1個の赤色LEDを消灯させ、40得点の成立により8個総ての赤色LEDが消灯させるように駆動制御される。なお、この表示制御態様に合わせて残り10得点、すなわち、赤色LEDが2個だけ点灯している状態になると、音声がこれまでのものとは切り換わり、例えば速いテンポのものになって、遊技者の興趣を一層高める効果が生ずるように構成している。また、後述する「チャンスタイム」突入時及び特別遊技権利の発生中以外の場合において、左右両端の赤色LEDから同時に中央に向かってシフト点灯制御させた後、直ちに左右両端側に向かって同時にシフト点灯制御させて、誘導図柄のいわゆるリーチ予告及び信頼度アップ表示の制御がなされる。さらに、後述する特別遊技権利の発生中には、14ゲームのいわゆるラウンド表示をするため、まず最初に、正面から見て右側の2個の赤色LEDを予め点灯させておき、1ラウンドが消化される度に、その隣りの赤色LEDから順次点灯制御させて、8個総ての赤色LEDが点灯した後は、右端の赤色LEDから順次消灯制御させて、現在何ラウンド目かを遊技者に報知する制御がなされる。
【0114】
16連入球装置24は、遊技領域11の最下縁に配置され、その内部は横一列状に16分割されて16個の入球口24aが設けられている。各入球口24aには入球スイッチ24sが備えられており、それぞれ入球した遊技球を検出できる。また、16連入球装置24の下側には入賞図柄表示装置25が設けられており、16個の入球口24aのそれぞれに対応して、正面左から順に1,1、2,2、3,3、〜8,8のように8種類の数字図柄が並列かつ赤色と緑色の順に連続して2個ずつ描かれている。そして、これらの各数字図柄の背後であって、並列した同一数字のうちの左側の赤色数字図柄には赤色ランプ25aが、右側の緑色数字図柄には緑色ランプ25bがそれぞれ配されている。いずれかの入球口24aに遊技球が入球した際には、これに対応する数字図柄に該当する赤色ランプ25a又は緑色ランプ25bが点灯される。このような数字図柄の配置をすることにより、従来になく入賞図柄表示装置25に関する装飾性が高まり見栄えが向上する。以下、16連入球装置24の各入球口24aを区別する必要があるときは、この数字と色とを用いて、例えば、1番赤の入球口24a(左から1番目、入賞図柄表示装置25の「1赤」に対応)、1番緑の入球口24a(左から2番目、入賞図柄表示装置25の「1緑」に対応)のように記述するものとする。
【0115】
また、入賞図柄表示装置25の中央下部には、いずれも1個の7セグメント表示器で構成されるチャンスタイム表示部25cと、得点表示部25dとが並列配置されている。左側のチャンスタイム表示部25cは、現在のゲームが後述する「チャンスタイム」に突入していることを「C」で表示し、又は、後述する特別遊技権利の発生中である場合には「H」で表示して、遊技者に現在の遊技状態を報知するものであり、通常は数字図柄等を単に変動表示させている。また、右側の得点表示部25dは、後述するところの、1ゲーム中に所定条件を満たした場合に付与される得点を表示する。なお、得点が10点以上成立した場合には、「F」と表示される。
【0116】
入賞図柄組合せ表示装置17は、誘導図柄表示装置16の直下に設けられ、略正方形状で上部に球除け用の庇を配した額縁状のプラスチック製基板に縦横が4×4の16マスのマトリックス状に7セグメント表示器がそれぞれ配置されている。そして、各マスの7セグメント表示器に1〜8の8種類の数字図柄が赤色又は緑色で表示される。従って、赤色と緑色の色違いを考慮すると16種類の数字図柄が表示されることになる。また、この各マスの7セグメント表示器に表示される色違いの各数字図柄は、入賞図柄表示装置25における各赤色数字図柄又は各緑色数字図柄に対応しており、各入球口24a等への遊技球の入球により入賞図柄表示装置25の各赤色ランプ25a又は各緑色ランプ25bが点灯するとともに、各マスの7セグメント表示器に表示される該当する各数字図柄が点滅表示される。また、その点滅表示されている各数字図柄が縦一列、横一列等に揃った場合には、各数字図柄は元の赤色又は緑色とオレンジ色で交互に点滅表示がなされる。このように駆動制御されるので、従来に比し入賞図柄組合せ表示装置17の装飾性が高まり見栄えが向上する。
【0117】
なお、各マスの7セグメント表示器に表示される各数字図柄は、1ゲーム終了後、直前ゲームと次ゲームとの間のいわゆるインターバル時間(遊技確認時間:例えば、5秒間)の経過後であって得点が成立している場合には、主制御部140(図6参照)が賞球払出しの信号を枠制御部180(図6参照)に出力した時に、又は、得点不成立の場合にはインターバル時間(遊技確認時間)の経過後に、一斉に消灯されるとともに、次ゲームに係る新たな各数字図柄が点灯される。さらに加えて、上記新たな各数字図柄(図12〜図13参照)が点灯表示される通常時の直前においては「CHOICE」の文字が、後述する「チャンスタイム」に突入しやすい各数字図柄(図14参照)が点灯表示されるときの直前には「CHANCE」の文字が、「チャンスタイム」の各数字図柄(図19参照)が点灯表示されるときの直前には「GOGO」の文字が、それぞれ点灯表示される。
【0118】
また、後述する特別遊技権利の発生中の14ゲームのラウンド中において、各ラウンドに係る各数字図柄が点灯表示されるときの直前には、残りラウンド数が16マスの7セグメント表示器全体を使用して、例えば、残り13ゲームの場合には「3」と、残り12ゲームの場合には「2」と、残り11ゲームの場合には「1」と、残り10ゲームの場合には「0」と、残り9ゲームの場合には「9」と、残り2ゲームの場合には「2」と、残り1ゲームの場合には「1」というように点灯表示される。
【0119】
特定入球口18は、誘導図柄表示装置16の左側に配置された始動口であり、内部に特定入球口検知スイッチ(始動検知装置)18sが配されている。そして、上述したように、遊技球の入球により誘導図柄表示装置16の各7セグメント表示器16a、16b、16cを変動表示させるとともに、この遊技球は後述する遊技盤10の裏面側に配設された誘導樋52を経由して、例えば、16連入球装置24の6番赤の入球口24aに入球される。続いて、入球スイッチ24sを通過することにより入賞図柄表示装置25の赤色ランプ25aが点灯するとともに、入賞図柄組合せ表示装置17の7セグメント表示器で表示されている該当数字図柄である6番赤が点滅表示される。
【0120】
上役物作動口19は、誘導図柄表示装置16の直上に配置され、いわゆるチューリップ型の機械式役物であって、正面視すると一対の可動片が左右方向に開閉される機構となっている。通常、一対の可動片は閉鎖状であり、作動口直上領域にはいわゆる三角釘が配置されて、遊技球の入球は困難となっている。しかし、誘導図柄表示装置16における各7セグメント表示器16a、16b、16cが、例えば、「7、7、7」の同一図柄で揃って停止表示されると、この一対の可動片が左右に開いて、遊技球が作動口へ入球可能な状態に移行する。そして、遊技球が1個だけ入球すると、内部に配設された入球検知装置により検知され、その検知に基づき機械式により直ちに閉鎖されるようになっている。なお、遊技球の入球がないときには入球があるまで、そのゲームを含め続けて最大3ゲームの間、作動口は入球可能な状態が維持され、入球が全くなかったときには3ゲーム目の終了後に閉鎖される(持ち越し機構)。また、この上役物作動口19に入球した遊技球は、遊技盤10の裏面側に配設された誘導樋50を経由して誘導増加装置22へ到達するようになっている。一対のランプ風車26、27は、上役物作動口19の左右側方に対称的に配置されている。また、一対の風車28、29も、入賞図柄組合せ表示装置17の左右両側に対称的に配置されている。
【0121】
誘導増加装置22は、特定入球口18の左側に配置され、誘導増加装置作動領域22xと作動領域外領域22y、22zとが形成されたクルーン22aと、権利発生口22bとにより構成されている。クルーン22aは、凹状であってその底部に3つ穴が形成され、図2(b)の平面図に示すように、遊技者から見て最も手前側の1つの穴が誘導増加装置作動領域(特定入球領域)22xであり、奥側の2つの穴が作動領域外領域(非特定入球領域)22y、22zである。権利発生口22bは、入球口であってクルーン22aの誘導増加装置作動領域22xの直下に配置され、内部にはVスイッチ22sが配されている。そして、この誘導増加装置作動領域22xを通過した場合にのみ遊技球が入球するものである。Vスイッチ22sを通過した遊技球は、後述する遊技盤10の裏面側に配設された誘導樋51を経由して、例えば、16連入球装置24の1番赤の入球口24aに入球して、入球スイッチ24sを通過することにより入賞図柄表示装置25の赤色ランプ25aが点灯する。さらに、入賞図柄組合せ表示装置17の7セグメント表示器で表示されている該当数字図柄である1番赤が点滅表示される。
【0122】
なお、クルーン22aの作動領域外領域22y、22zのいずれかを通過した遊技球は、後述する遊技盤10の裏面側に配設された誘導樋52を経由して、例えば、16連入球装置24の1番緑の入球口24aに入球して、その入球スイッチ24sを通過することにより入賞図柄表示装置25の緑色ランプ25bが点灯する。さらに、入賞図柄組合せ表示装置17の7セグメント表示器で表示されている該当数字図柄である1番緑が点滅表示される。
【0123】
上述したように、上役物作動口19に入球した遊技球は、誘導樋50を通過してクルーン22aの直上部に現われ自然落下し、この凹状のクルーン22aの内周に沿って渦巻き状等に流下していずれかの領域(穴)に入ることになる。そして、誘導増加装置作動領域22xに入った場合には、続いて権利発生口22bに入球しVスイッチ22sを通過することにより、誘導増加装置22が作動して特別遊技権利が発生し「大当り」である特別遊技状態に移行する。この特別遊技については後述する。右ゲート21は、誘導図柄表示装置16の右側に配置され、通過口内部に通過スイッチ(役物作動用検知装置)21sが配されている。また、通過した遊技球が右方向へ強制的に流下させるべく、通過口直下に円弧状の方向転換部材が形成されている。上述したように、特別遊技権利が発生した後、この右ゲート21を遊技球が通過すると、得点増加装置(変動入球装置)20が作動する。
【0124】
右下入球口23は、右ゲート21の下側であって、得点増加装置20の中央直上に配置されている。この右下入球口23に入球した遊技球は、後述する遊技盤10の裏面側に配設された誘導樋54を経由して、例えば、16連入球装置24の7番赤の入球口24aに入球して、その入球スイッチ24sを通過することにより入賞図柄表示装置25の赤色ランプ25aが点灯する。さらに、入賞図柄組合せ表示装置17の7セグメント表示器で表示されている該当数字図柄である7番赤が点滅表示される。
【0125】
得点増加装置(変動入球装置)20は、風車29の右側であって右下入球口23の直下に配置され、いわゆるチューリップ型の電動役物であって、正面視すると一対の可動片が左右方向に開閉される機構となっている。通常、一対の可動片は閉鎖状であり、作動口直上領域には右下入球口23が配置されているので、遊技球の入球は困難となっている。しかし、上述したように、特別遊技権利が発生して右ゲート21を遊技球が通過すると、この一対の可動片が左右に開いて、遊技球が得点増加装置20の作動口へ入球可能な状態に移行する。この作動口内部には入球検出スイッチ20sが配されている。そして、この得点増加装置20への遊技球の入球により、例えば、16連入球装置24の5番赤、5番緑、6番緑、7番緑の入球口24aに入球したものとみなして、入賞図柄表示装置25の赤色ランプ25a又は各緑色ランプ25bを点灯するとともに、入賞図柄組合せ表示装置17の7セグメント表示器で表示されている該当各数字図柄が点滅表示される。そして、この得点増加装置20に入球した遊技球は、後述する遊技盤10の裏面側に配設された誘導樋55を経由して、例えば、16連入球装置24の7番緑の入球口24aに入球され入球スイッチ24sを通過する。なお、得点増加装置20への入球によって、1ゲームで成立した得点は2倍となる。
【0126】
障害釘30は、遊技領域11の上記各装置の配置に対応させ適宜遊技者の興趣を高めるべく立設されているが、16連入球装置24の各入球口24a上方の障害釘のうち、本実施例の場合、入賞図柄表示装置25に表示されている2番赤、3番赤、4番赤、5番緑、6番緑、7番緑の各入球口24a上方では釘配置を通常入球困難に形成している。また、2番緑、4番緑、5番赤、7番赤の各入球口24a上方では上記入球口24aよりは釘配置を比較的入球容易に形成している。これに対して、他の入球口24aの上方の釘配置は、例えば、3番緑、6番赤の各入球口24aは通常入球容易に形成している。但し、入球困難な入球口に対する釘配置というのは、入球容易な入球口に比べて困難ではあるものの、適度に入球の可能性が得られる程度の間隙をもって設定されている。
【0127】
バック球防止部材34は、16連入球装置24の下側中央に設けられ、遊技領域11に到達せず戻ってきた遊技球を再び発射位置に戻ることを防止するものであり、このバック球防止部材34の左下方にはバック球検出センサ34sが配されている(図3参照)。このセンサ34sはバック球の数を検知するためのものである。ファール球防止部材32は、内レール15の先端部に取り付けられ、返しゴム33は、ファール防止部材32の位置とは略正反対側の、遊技盤10の右半分側の位置であって、外レール14に沿って嵌合状に取り付けられている。
【0128】
さらに、図3に示すように、発射装置ユニット8の発射ハンマ8aとバック球防止部材34間には光センサである発射球検出センサ8sが配設されて、発射球の数を検知している。すなわち、アレンジボール式パチンコ機Aは、1ゲームで発射できる遊技球の数は制限されるため(例えば16個)、この発射球検出センサ8sからの出力と上記バック球検出センサ34sからの出力により、発射された有効な遊技球の数を正確に計数しようとするものである。そして、発射ハンマ8aからの遊技球の発射経路の側壁の一部分(外レール14の一部等)を透明部材35により形成し、発射球検出センサ8sの配置を上皿部5を開放したときに正面から確認できるようにしている。また、バック球検出センサ34sも上皿部5を開放したときに正面から容易に確認できるようになっている。なお、上記各検出センサの配置は任意であり、正確に有効な発射球の数を計数できれば検出センサの数も任意である。
【0129】
次に、本実施例の遊技盤10裏面側の球経路等の配設について図4を参照して説明する。遊技盤10の裏面中央上部には、上役物作動口貫設孔40が設けられ、その下側には誘導図柄表示装置取付用貫設孔41が形成され、その直下には入賞図柄組合せ表示装置取付用貫設孔42が設けられている。また、この誘導図柄表示装置取付用貫設孔41の右斜め下方側には特定入球口貫設孔43が設けられ、さらに、その右側には誘導増加装置貫設孔44が縦方向に2分割されて形成されている。一方、入賞図柄組合せ表示装置取付用貫設孔42の左側には右下入球口貫設孔45と得点増加装置貫設孔46とが配設されている。また、遊技盤10の最下部には16連入球装置24の16個の入球口24aに対応してそれぞれ貫設孔47が設けられている。さらに、上役物作動口貫設孔40の左右側の対称位置にはランプ風車取付用貫設孔48、48がそれぞれ設けられ、右下入球口貫設孔45の直上方には右ゲート取付用貫設孔49が配設されている。
【0130】
次に、球経路については説明すると、上記各貫設孔間が樋によって結ばれており、具体的には、上役物作動口貫設孔40と誘導増加装置貫設孔44の上部間には誘導樋50が配設され、誘導増加装置貫設孔44の下部(権利発生口22bの裏側)から16連入球装置24の1番赤の入球口24aに対応した貫設孔47へは誘導樋51が配設され、誘導増加装置貫設孔44の中央部(クルーン22aの作動領域外領域22y、22zの裏側)から16連入球装置24の1番緑の入球口24aに対応した貫設孔47へは誘導樋52が配設されている。また、特定入球口貫設孔43から16連入球装置24の6番赤の入球口24aに対応した貫設孔47へは誘導樋53が配設され、右下入球口貫設孔45から16連入球装置24の7番赤の入球口24aに対応した貫設孔47へは誘導樋54が配設されている。さらに、得点増加装置貫設孔46から16連入球装置24の7番緑の入球口24aに対応した貫設孔47へは誘導樋55が配設されている。また、16連入球装置24の各入球口24aに対応した各貫設孔47には各入球口24aに入球した遊技球の総てをアレンジボール式パチンコ機Aの外部へ導く集合樋56と接続されている。なお、得点増加装置貫設孔46近傍には得点増加装置20の一対の可動片を左右に開閉するためのソレノイド60が配設されている。
【0131】
次に、本実施例のアレンジボール式パチンコ機Aの裏面構造を図5を参照して説明する。本体枠2は、中枠3にあって前面枠4の上下端の位置に設けられた一対のヒンジ101により、開閉可能に支持されている。機構盤102は、中枠3にあって機構盤102の上下端の位置に設けられた一対のヒンジ103により、開閉可能に支持されている。遊技盤10は、中枠3の表面側に着脱可能に取り付けられている。上端側にあるヒンジ101の配設位置から見て左側には、タンク球切れ検知スイッチ104をタンク底部に備えた賞球タンク105と、この賞球タンク105に接続されるタンクレール106とが取り付けられている。また、タンクレール106の右端には、球抜きレバー107が設けられ、その下流側には、補給球切れ検知スイッチ108が、さらに、その下流側には、賞球払出装置109が配設されている。
【0132】
続いて、遊技球の振り分け部110が、賞球払出装置109の下流側に設けられている。タンクレール106の下側には、誘導図柄表示装置16、入賞図柄組合せ表示装置17及び後述する図柄制御部150(図6参照)である図柄制御基板(図示略)を格納した蓋付きの裏ケース111が、裏ケース111の下側には、後述する主制御部140(図6参照)である主制御基板(図示略)を格納した主制御基板ケース112がそれぞれ設けられている。主制御基板ケース112の左側には、発射装置基板(図示略)を格納した発射装置基板ケース113及び発射集合中継基板116が設けられている。機構盤102の左下方部には、上述した発射装置ユニット8が、同じく右下方部には、補給球詰まり、下皿部満タン、主電源電圧異常、発射停止、主制御基板通信異常、賞球モータ異常などを7セグメントLEDで表示する枠状態表示器117を備えた枠制御部180(図6参照)である枠制御基板(図示略)を格納した枠制御基板ケース118が設けられている。また、ランプやLEDの表示制御を行う装飾制御部160(図6参照)を格納した装飾制御基板(図示略)や、音声や効果音の制御を行う音声制御部170(図6参照)を格納した音声制御基板(図示略)も設けられている。
【0133】
一方、機構盤102の右上端部には、ヒューズボックス119、電源スイッチ120、電源ターミナル基板121及び大当り、発射装置制御、球切れ、扉開放、賞球、球貸し用等の遊技機枠用外部接続端子を備えた端子基板122が設けられている。また、外部から電力の供給を受けるための電源ケーブル123も端子基板122の下側に配設されている。枠制御基板を格納した枠制御基板ケース118からは接続ケーブル124が上方へ延出し、電源ケーブル125を備えたプリペイドカードユニット13に接続されている。また、機構盤102の略中央下端部には、下皿部用球通路部材126が設けられている。
【0134】
次に、アレンジボール式パチンコ機Aの制御系の構成等を図6を参照して説明する。なお、以下説明においては、遊技制御に関連するもののみについて行うものとし、賞球制御等については公知のものと同様であるので省略する。電子制御装置130は、ゲームの開始及び終了、遊技球の発射、有効発射球数の計算、誘導図柄の変動停止、数字図柄の入球表示、数字図柄の組合せ表示、特別遊技、入賞得点の演算、賞球の払出し等のゲーム全般にわたる諸動作を制御するものである。これは主制御部140と、図柄制御部150と、装飾制御部160と、音声制御部170と、枠その他の制御部180(主に賞球等に係るもの)等とにより構成されている。
【0135】
ここで、主制御部140は、CPU141、RAM142、ROM143、入出力ポート144をバス145により相互に接続して論理演算回路として構成したものである。そして、入出力ポート144の入力側には、中継基板200を介して特定入球口18の特定入球口検知スイッチ18s、誘導増加装置22のVスイッチ22s、右ゲート21の通過スイッチ21s、16連入球装置24の16個の入球スイッチ24s、得点増加装置20の入球検出スイッチ20s等がそれぞれ接続されている。また、入出力ポート144の出力側には、図柄制御部150、装飾制御部160、音声制御部170、枠その他の制御部180等がそれぞれ接続されている。図柄制御部150は、上記主制御部140と同様に、CPU151、RAM152、ROM153、入出力ポート154をバス155により相互に接続して論理演算回路として構成されている。そして、入出力ポート154の出力側には、誘導図柄表示装置16、入賞図柄組合せ表示装置17、チャンスタイム表示部25c、得点表示部25d、その他の装置(図示略)がそれぞれ接続されている。装飾制御部160は、出力側で入賞図柄表示装置25の赤色ランプ25a又は緑色ランプ25b、情報表示LED31等がそれぞれ接続されている。音声制御部170は、出力側で図示しないスピーカ等が接続されている。なお、装飾制御部160や音声制御部170も、図示していないが、上記上記主制御部140と同様に、CPU、RAM、ROM、入出力ポートをバスにより相互に接続して論理演算回路として構成されている。
【0136】
そして、本実施例の主制御部140は、図7のフローチャートに示すメインルーチンに従って各種の制御処理を行っている。まず、飾り処理(S100)では、主制御部140は、遊技盤10上に設置されているランプやLED等の装飾部品の駆動制御を行う装飾制御部160に対してコマンドを送信し装飾制御部160が処理を行い、続く乱数処理(S200)では、主制御部140は、図柄制御部150で制御される入賞図柄組合せ表示装置17の各マスの7セグメント表示器で表示される16種類の色違い数字図柄の配列(以下、「テーブル」という)の選択用乱数(詳しくは後述する)や当否判定用乱数の更新処理を行う。
【0137】
そして、図8に示すフローチャートのように、この乱数処理のサブルーチンとして実行される乱数更新ルーチンでは、通常時には主制御部140のCPU141はRAM142の設定エリアに設けられている0〜12を昇順に繰り返しカウントする乱数カウンタC2のテーブル選択用乱数Rd2の値を1インクリメントさせ(S201)、続いてその1インクリメントされたテーブル選択用乱数Rd2の値が所定値(例えば、「12」)以上か否かを判断する(S202)。ここで、所定値以上との肯定判断がなされると(S202:YES)、テーブル選択用乱数Rd2の値を「0」に戻す処理がなされ(S203)、その後又はテーブル選択用乱数Rd2の値が所定値未満との否定判断がなされたときは(S202:NO)、リターンに抜け処理は終了する。この乱数更新ルーチンを実行することにより、テーブル選択用乱数Rd2の値は、例えば、0〜12の13種類の整数値を繰り返す。なお、このテーブル選択用乱数Rd2の値は、電源投入時等の初期状態ではその値が0クリアされる。また、乱数カウンタC2は0〜12の値をカウントするが、これを0〜9の値と0〜2の値の2つの種類に分割して個々にカウンタでカウントさせるようにしてもよい。
【0138】
また、後述するベース補正時には、0〜7の整数値を昇順に繰り返しカウントする他の乱数カウンタC3のテーブル選択用乱数Rd3の値を使って上記のような更新処理が行われる。また、後述する特別遊技権利の発生中には、同じく0〜3の整数値を昇順に繰り返しカウントする他の乱数カウンタC4のテーブル選択用乱数Rd4の値を使って上記のような更新処理が行われる。さらに、後述する「チャンスタイム」の突入時にも、同じく0〜3の整数値を昇順に繰り返しカウントする他の乱数カウンタC5のテーブル選択用乱数Rd5の値を使って上記のような更新処理が行われる。当否判定用乱数の更新処理も上記乱数更新ルーチンと略同様である。すなわち、例えば、0〜299を昇順に繰り返しカウントする乱数カウンタC1の当否判定用乱数Rd1の値を使って更新処理を行う。但し、当否判定用乱数Rd1の値を「0」に戻すか否かの判断値(すなわち、上限値)は、当否判定確率に応じた数値(例えば、「299」)である点で相違している。
【0139】
データ作成処理(S300)では、主制御部140は、図柄制御部150や枠その他の制御部180等の各制御部に出力するためのデータを作成し、それを出力用のレジスタに書き込む。スイッチ読込処理(S400)では、主制御部140が、特定入球口検知スイッチ18s、Vスイッチ22s、通過スイッチ21s、16個の入球スイッチ24s、入球検出スイッチ20s、発射球検出センサ8s等のスイッチやセンサからの入力信号を読込む処理が行われる。
【0140】
また、図9に示すフローチャートのように、このスイッチ読込処理では、サブルーチンの1つとしての入賞図柄表示ルーチンが実行される。入賞図柄表示ルーチンでは、主制御部140のCPU141は、Vスイッチ22s、16個の入球スイッチ24s及び入球検出スイッチ20sをスキャンし(S401)、これらからの入球信号があれば、装飾制御部を介して入賞図柄表示装置25で対応する数字図柄の赤色ランプ25a又は緑色ランプ25bを点灯させるとともに、図柄制御部150を介してこれに対応した入賞図柄組合せ表示装置17の各マスの7セグメント表示器で表示されている赤色の数字図柄又は緑色の数字図柄を点滅表示させる(S402)。なお、入球スイッチ24sからの入球信号に対してはその入球口24aに対応する1つの該当数字図柄が点滅表示されるが、入球検出スイッチ20sからの入球信号があったときは、複数の該当数字図柄が点滅表示される。また、すでに点滅表示されている場合にはそのまま点滅表示が維持される。
【0141】
S500ではエラー処理が行われ、S600では図柄制御部150で制御される誘導図柄表示装置16の3個の7セグメント表示器16a、16b、16cにおける各誘導図柄に係る誘導図柄変動処理が行われる。本実施例の場合、特定入球口18に遊技球が入球すると(特定入球口検知スイッチ18sからの始動信号が入力されていると)、主制御部140から図柄制御部150に対してコマンドが送信され、誘導図柄表示装置16の各7セグメント表示器16a、16b、16cにおける誘導図柄(例えば、0、1、3、5、7、9、A、B、C、D、E、Fの12種類)を次々と変動表示させ、順々に停止表示させて確定する処理が行われる。いずれの誘導図柄で停止表示させるかは、次のS700の特別遊技処理で実行される当否判定及び図柄決定の結果による。
【0142】
S700(特別遊技処理)では、スイッチ読込み処理(S400)で、特定入球口検知スイッチ18sからの始動信号が入力されていれば、主制御部140のRAM142から乱数カウンタC1の当否判定用乱数Rd1を読み出し、その値が当り値と一致するか否かで当否を判定する。本実施例の場合、当否判定用乱数Rd1は0〜299の300種類の整数値であり、当り値として「11」が設定されていて、当りの確率が低い低確率(本実施例では1/300)又は当り値として「11」、「12」、「13」、「14」、「15」、「16」の6個が設定されて当りの確率が高い高確率(本実施例では1/50)のいずれかで行われる。初期的には低確率であるが、その後は遊技の進行に応じて、いずれの確率を用いるかを後述する確率向上ルーチン(図20参照)で設定している。そして、「当り」、「外れ」それぞれの判定コマンド、当りを示す図柄(同一図柄)の確定コマンド、当りに係るリーチ態様等の態様コマンド、いわゆる外れリーチに係る態様コマンド、外れを示す同一とならない図柄の確定コマンド、各図柄の停止タイミングコマンド等を図柄制御部150に対して送信する。図柄制御部150はこれらのコマンドの受信により、その決定された図柄を上述した変動表示後に、その決定された停止タイミングで停止表示させて確定させる。
【0143】
なお、本実施例では、乱数カウンタC1の当否判定用乱数Rd1の読込みは、遊技球が特定入球口18に入球したとき(特定入球口検知スイッチ18sからの始動信号が入力されたとき)に行われるが、他のタイミングで行ってもよい。当否判定用乱数Rd1の読込みタイミングの他の例としては、誘導図柄表示装置16の各誘導図柄が確定したとき、遊技球の有効発射から設定時間が経過したとき、ゲームの開始時(例えば、1球目の有効発射又は入球が検出されたとき)、ゲームの終了時(例えば、16球目の有効発射又は入球が検出されたとき)、設定数のゲームの終了時、設定数のゲームが終了して次のゲームが開始されたときその他の種々のタイミングが考えられる。
【0144】
上述したように、停止表示された誘導図柄が同一のときには、上役物作動口19が開放され、その開放された上役物作動口19に入球した遊技球は誘導樋50(図4参照)を経由して誘導増加装置22に誘導される。そして、誘導増加装置22のクルーン22aを介して誘導増加装置作動領域22xを通過し権利発生口22bに入球すると(Vスイッチ22sで検出されると)、誘導増加装置22が作動して特別遊技権利が発生し特別遊技状態に至る。すなわち、その1ゲームを含めて14ゲームのラウンドが行われる。この特別遊技権利の発生中は、右ゲート21に配設された通過スイッチ21sからの通過信号が入力されると、得点増加装置20が開放される(この開放はS900のソレノイド処理において実行される)。この得点増加装置20の開放によって高得点が得やすくなる。
【0145】
なお、得点増加装置20に配設された入球検出スイッチ20sからの入球信号が入力されるか、又は、その開放時間が例えば5.5秒に達すると、得点増加装置20は閉鎖される。また、特別遊技権利の発生中は得点増加装置20の開放が繰り返し行われる。さらに、この特別遊技権利の発生中は入賞図柄組合せ表示装置17の各マスの7セグメント表示器で表示されるテーブルが、後述するように、高得点を得やすいテーブルのみで構成される。特別遊技は、特別遊技権利が発生してから14ゲームのラウンドが終了するか、又は、特別遊技中に誘導増加装置22のクルーン22aの誘導増加装置作動領域22xを遊技球が通過して権利発生口22bに入球しVスイッチ22sで検出されると、14ゲームのラウンド満了前でも終了する。さらに、現在特別遊技中であることが、図柄制御部150を介して入賞図柄表示装置25の中央下部に配置されたチャンスタイム表示部25cの7セグメント表示器に「H」の図柄が表示され、遊技者にその旨が報知される。一方、誘導増加装置作動領域外領域22y、22zを遊技球が通過した場合には、誘導増加装置22は作動せず特別遊技権利は発生しない。従って、特別遊技は実行されない。
【0146】
S800(得点演算処理)では、主制御部140は1ゲームが終了したか否かを判断し、1ゲームが終了していればサブルーチンとしての得点演算ルーチンの実行をし、その得点演算ルーチンで計算された得点に応じて枠その他の制御部180により賞球等の払出しが行われ、図柄制御部150により入賞図柄組合せ表示装置17における各マスの7セグメント表示器で表示される各数字図柄を消灯し、装飾制御部160により入賞図柄表示装置25の赤色ランプ25a及び緑色ランプ25bを消灯する等、ゲームの終了に伴う処理を実行する。なお、主制御部140のCPU141は、上述した当否判定を実行する点で当否判定手段として機能し、特別遊技権利の発生により特別遊技を実行する点で特別遊技実行手段として機能するものである。
【0147】
次に、図10のフローチャートに示すように、得点演算ルーチンでは、入賞図柄組合せ表示装置17における各7セグメント表示器で表示される縦列又は横列の4マスの数字図柄、中央4マスの数字図柄(以下、「スクウェア図柄」という)、一番最下列で中央2マスの数字図柄(以下「ベース図柄」という)が赤色又は緑色とオレンジ色とが交互に点滅表示されているか否かが判断される(S801、S803、S805)。S801で肯定判断がなされると、その列の数分だけ得点Tを1ずつ加算する処理を行う(S802)。例えば、縦列又は横列の4つの数字図柄が一列に並んで赤色又は緑色とオレンジ色とが交互に点滅表示している列の数が2列であれば得点Tを+2し、5列であれば+5する。また、S805で肯定判断がなされると、得点Tを+1する(S806)。S803で肯定判断がなされると、得点Tを3加算する処理を行う(S804)。なお、本実施例では1ゲーム中の最高得点を10点とし、それ以上の得点は加算しない制限処理を実行している。また、上述したように、成立した得点は図柄制御部150を介して入賞図柄表示装置25の中央下部に配置された得点表示部25dに表示される。
【0148】
再び図6に戻り、S900においては上述した得点増加装置20の一対の可動片の開閉等のためのソレノイドを制御する処理を行い、残余時間処理(S1000)としてメインルーチンの開始時点から設定時間(例えば、2.048ms)が経過するのを非等速乱数処理等を行いながら待ち、設定時間が経過したなら再びメインルーチンを実行する。
【0149】
さらに、本実施例では、例えば、ハード割込み等の手法により定期的に繰り返して、主制御部140は以下に説明するテーブル選択、チャンスタイム処理、確率向上、ベース補正処理の各サブルーチンを実行している。テーブル選択ルーチンでは、図11のフローチャートに示すように、まず最初に1ゲーム終了か否かが判断される(S51)。すなわち、アレンジボール式パチンコ機Aでは、例えば、16個の遊技球が遊技領域11に総て有効に発射されると1ゲームが成立するので、本実施例の場合、主制御部140のCPU141は、入球スイッチ24sによって検出された遊技球数が16個に達していれば、1ゲーム終了と判断する。この他に16発目の遊技球の有効発射からの時間経過など一般的な種々の判断技術の採用が可能である。
【0150】
ここで、1ゲーム終了との肯定判断がなされると(S51:YES)、主制御部140のCPU141は、特別遊技権利の発生中か否かを判断する(S52)。特別遊技権利が発生していないとの否定判断がなされると(S52:NO)、乱数カウンタC2のテーブル選択用乱数Rd2から各テーブル選択用乱数Rd2に対応したテーブルの値のいずれかを読み込む(S53)。本実施例の場合、図12〜図14に示すように、乱数カウンタC2のテーブル選択用乱数Rd2の値が「0」の場合にはテーブル1の「1」の値が、「1」の場合にはテーブル2の「2」の値が、〜「12」の場合にはテーブル13の「13」の値が各々読み込まれる。この縦列が4、横列が4のテーブル1〜13は、上述した4×4のマトリックス状に7セグメント表示器で構成される入賞図柄組合せ表示装置17に対応し、図面のテーブルに示される各数字がそのまま入賞図柄組合せ表示装置17の各マスの7セグメント表示器で表示される数字図柄を示している。なお、上述したように、各数字図柄は赤色又は緑色のいずれかで表示されるので、図面では丸囲みした数字が赤色に相当し、それ以外の数字は緑色に相当するものとする。また、例として、テーブル1〜10は比較的得点が成立しにくい構成となっており、テーブル11〜13は後述する「チャンスタイム」に突入しやすい構成となっている。
【0151】
続いて、主制御部140のCPU141は図柄制御部150に対してコマンドを送信して、この図柄制御部150によりS53で読み込んだテーブルの値に対応する数字図柄の配列を入賞図柄組合せ表示装置17の各マスの7セグメント表示器で点灯表示させる(S55)。但し、かかる点灯表示は1ゲーム開始と同時、すなわち、すでに終了した1ゲームと次に開始される1ゲーム間に設定されたインターバル時間の経過後、又は、直前ゲームの得点成立に伴う賞球等の払出しコマンドが枠制御部へ送信された後に実行されるものである。なお、この点灯表示のタイミングは、上記にかかわらず、次ゲームの1発目の遊技球が発射球検出センサ8sにより検知されたときに実行されるものとしてもよい。また、直前ゲームの数字図柄の配列の点灯又は点滅表示の消灯は、次に開始される1ゲームの新たな数字図柄の配列の点灯表示の直前に行われる。このタイミングも種々考えられ、例えば、16個の遊技球が総て、16連入球装置24の入球口24aの入球スイッチ24s等により検出された後としてもよい。
【0152】
一方、特別遊技権利が発生中との肯定判断がなされると(S52:YES)、乱数カウンタC4のテーブル選択用乱数Rd4の値「0」、「1」、「2」、「3」から各テーブル選択用乱数Rd4に対応したテーブル「1」〜「4」のいずれかの値を読み込む(S54)。なお、図17に示す例としてのテーブル1〜4は特別遊技権利が発生中の構成であって、高得点が期待できるものである。そして上記否定判断された場合と同様に、主制御部140のCPU141は図柄制御部150に対してコマンドを送信して、この図柄制御部150によりS54で読み込んだテーブルの値に対応する数字図柄の配列を入賞図柄組合せ表示装置17の各マスの7セグメント表示器で表示させる(S55)。つまり、特別遊技権利の発生中は上記4つのテーブル1〜4のいずれかのみが表示され続ける。S51で否定判断のときは、リターンに抜け処理を終了する。
【0153】
よって、主制御部140のCPU141は、テーブル選択ルーチンを実行することにより組合せ変更手段及び得点成立機会増大手段として機能している。このため、遊技盤10面上の釘配置等の構成のみに左右されることなく遊技を行うことが可能である。上述したように、本実施例ではテーブルが所定の確率に基づいて選択されており、複数のテーブルの中に得点が成立しやすい組合せが設定されているので、遊技者に比較的有利な状態及び不利な状態を適度に生起させることができる。この結果、適切なベースを確保可能であり、遊技者が一方的に不利となること及び遊技者が当否判定結果の当たりのみを期待しながら遊技を行うことを防止できる。なお、ベース確保については、その他に後述するようなベース補正処理を実行可能としている。しかも、カウンタのテーブル選択用乱数Rdに応じて数字図柄の配列(テーブル)を変更するので、いずれのテーブルが選ばれるかはランダムになり予測できない。
【0154】
次に、チャンスタイム処理について、図18に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、「チャンスタイム」とは、入賞図柄組合せ表示装置17に表示されるテーブルにおいて、上述したスクウェア図柄が成立したゲーム(すなわち、中央4マスの数字図柄が赤色又は緑色とオレンジ色で交互に点滅表示された場合のゲーム)の次のゲーム以降のゲーム期間であって、ゲーム数にかかわらず40得点が成立するまでのゲーム期間をいう。この「チャンスタイム」を設けることにより、従来のアレンジボール式パチンコ機のゲーム態様である得点成立のプロセスに変化を付与し、より一層遊技者の興趣を高めることが可能となる。
【0155】
このチャンスタイム処理ルーチンでは、上記テーブル選択ルーチンと略同様に、まず最初に1ゲーム終了か否かが判断される(S61)。ここで、1ゲーム終了との肯定判断がなされると(S61:YES)、主制御部140のCPU141は、直前の1ゲームでスクウェア図柄が成立したか否かを判断する(S62)。スクウェア図柄が成立したとの肯定判断がなされると(S62:YES)、乱数カウンタC5のテーブル選択用乱数Rd5の値「0」、「1」、「2」、「3」から各テーブル選択用乱数Rd5に対応したテーブル「1」〜「4」のいずれかの値を読み込む(S63)。なお、図19に示す例としてのテーブル1〜4は、チャンスタイム中のみの構成であって、比較的高得点が期待できるものである。そして、主制御部140のCPU141は図柄制御部150に対してコマンドを送信して、この図柄制御部150によりS63で読み込んだテーブルの値に対応する数字図柄の配列を入賞図柄組合せ表示装置17の各マスの7セグメント表示器で表示させる(S64)。
【0156】
さらに、現在のゲームが「チャンスタイム」に突入していることを遊技者に報知するため、図柄制御部150を介して入賞図柄表示装置25の中央下部に配置されているチャンスタイム表示部25cの7セグメント表示器に「C」の図柄が表示され、かつ、装飾制御部160を介して誘導図柄表示装置16の下部に配置されている情報表示LED31が一斉点灯する。上述したように、8個総ての赤色LEDが点灯され、ゲーム数にかかわらず5得点成立する毎に1個の赤色LEDが消灯され、40得点の成立により8個総ての赤色LEDが消灯する。つまり、成立可能な残りの得点が表示されるものである。なお、チャンスタイム中は上記4つのテーブル1〜4のいずれかのみが表示され続ける。S61又はS62で否定判断がなされたときは、リターンに抜け処理を終了する。続いて、すでに40得点が成立したか否かが判断される(S66)。40得点がすでに成立しているとの肯定判断がなされると(S66:YES)、「チャンスタイム」を終了させるとともに(S68)、リターンに抜け処理を終了する。
【0157】
一方、否定判断がなされると(S66:NO)、誘導図柄表示装置16において、誘導図柄が所定回数以上(例えば、100回)変動して停止表示されたか否かが判断される(S67)。肯定判断がなされると(S67:YES)、「チャンスタイム」を強制的に終了させるとともに(S68)、リターンに抜け処理を終了する。否定判断がなされると(S67:NO)、引き続き「チャンスタイム」は維持される。よって、主制御部140のCPU141は、チャンスタイム処理ルーチンを実行することにより得点成立機会増大手段として機能している。
【0158】
次に、確率向上ルーチンについて、図20に示すフローチャートを参照して説明する。通常において低確率である当りの確率を「チャンスタイム」中は高くするためのものである。結果的には特別遊技権利の発生確率を向上させることになる。遊技者に「チャンスタイム」の有効利用を図らせ、一層ゲームの興趣を高めることができる。この確率向上ルーチンでは、まず「チャンスタイム」に突入しているか否かが判断される(S71)。チャンスタイム中との肯定判断がなされると(S71:YES)、上述したように、当否判定における当りの確率が向上し高確率になる(S72)。すなわち、誘導図柄表示装置16における誘導図柄が同一図柄で停止表示され確定する回数が相対的に増大する。「チャンスタイム」に突入していない場合には(S71:NO)、リターンに抜け処理を終了する。
【0159】
次に、ベース補正処理について、図21に示すフローチャートを参照して説明する。これは、3ゲーム続けて得点が成立せず賞球等の払出しがない場合に、次の1ゲームにおいて、少なくとも1点が成立できる可能性を高めるようにしたものである。このベース補正処理を実行することにより、遊技者の遊技意欲の減退を防止して、アレンジボール式パチンコ機のいわゆる客付きを高めることができる。
【0160】
このベース補正処理ルーチンでは、まず継続して3ゲームが終了したか否かが判断される(S81)。3ゲーム終了したとの肯定判断がなされると(S81:YES)、その3ゲーム中に得点が成立したか否かが判断される(S82)。1点も得点が成立していなかったとの否定判断がなされると(S82:NO)、乱数カウンタC3のテーブル選択用乱数Rd3の値「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」から各テーブル選択用乱数Rd3に対応したテーブル「1」〜「8」のいずれかの値を読み込む(S83)。なお、上述したように、図15及び図16に示す例としてのテーブル1〜8は、得点の成立しやすい、すなわちベースの確保しやすい構成となっている。そして、主制御部140のCPU141は、図柄制御部150に対してコマンドを送信して、この図柄制御部150によりS83で読み込んだテーブルの値に対応する数字図柄の配列を入賞図柄組合せ表示装置17の各マスの7セグメント表示器で表示させる(S84)。また、S81で否定判断がなされたとき、又は、S82で肯定判断がなされたときは、リターンに抜け処理を終了する。よって、主制御部140のCPU141は、ベース補正処理ルーチンを実行することにより得点成立機会増大手段として機能している。
【0161】
(第2の態様)次に、第2実施例として、組合せ式遊技機としてのアレンジボール式パチンコ機(単にパチンコ機ともいう)1001の構造を図22〜図24を参照して説明する。
【0162】
パチンコ機1001の前面部は、本体枠1002と、中枠1003と、前面枠1004と、上皿部1005と、下皿部1006と、施錠装置1007とから構成されている。本体枠1002は、木製の板状体を略長方形の額縁状に組立て固着したものである。中枠1003は、全体がプラスチック製で、枠体部(図示略)と下板部(図示略)とを有し、本体枠1002に対して開閉可能に軸支されている。中枠1003の右端中央には施錠装置1007が設けられ、施錠装置1007は、正面視すると鍵穴を備えた略長方形状を呈し、前面枠1004を閉鎖した場合に施錠するためのものである。
【0163】
ここで枠体部は、上端から下方へ中枠1003全体の略2/3程度に略長方形の額縁状に形成され、上端部には、前面枠1004の略三角形状の枠飾りLED用レンズ1004c,1004eに対応して、左側に賞球表示LED(図示略)及び賞球表示LED基板1004d(図27参照)が、右側にストップ表示LED(図示略)及びストップ表示LED基板1004f(図27参照)が配設されている。
【0164】
また、下板部は、下端から上方へ中枠1003全体の略1/3程度を占め、左端には、上皿部1005に形成されたスピーカー面1005aに対応すべく、遊技状態に応じた効果音その他の音(音声)を発生させるスピーカー1400a(図26参照)が配設され、略中央には、遊技球を発射する発射装置ユニット1008(図24参照)に対し、上皿部1005に貯留された遊技球を供給する供給装置等(図示略)が設けられている。
【0165】
さらに、下板部の下方には、灰皿や玉抜きレバー等を備えた下皿部1006が設けられ、下皿部1006の略中央には、パチンコ機1001の内部から遊技球を排出するための排出口1006aが開設され、右端に発射装置ユニット1008(図24参照)を操作する発射ハンドル1009が設けられている。また、この発射ハンドル1009には、遊技者がタッチしていることを検出するタッチスイッチ1009aが装着され、その近傍には、発射停止を一時的に指令する発射停止スイッチ1009bが配置されている。
【0166】
前面枠1004は、全体がプラスチック製であり、遊技盤1010(図23参照)を前方から視認するべく、遊技盤1010に形成された遊技領域1011(図23参照)の形状に対応して上側が略円弧状を呈し、全体が略弾丸形状に開設された開口部1004aを有している。そして、その裏面には、開口部1004aに応じてガラス板が嵌められた略長方形状のガラス枠(図示略)が装着されている。また、この前面枠1004は、パチンコ機1001の前面全体の約2/3のサイズを占め、中枠1003の左端に軸着され開閉可能に形成されている。さらに、上端部には、枠飾りランプ用レンズ1004bも設けられ、このレンズ1004b内部には、開口部1004a上端の円弧部分に沿って、枠飾りランプ基板(遊技効果ランプ基板)1004g(図27参照)及び複数個の遊技効果ランプ(図示略)が配設されている。
【0167】
上皿部1005は、前面枠1004の下側で、中枠1003の左端に軸着され開閉可能に形成されている。皿外縁部1005bには、玉抜きボタンや遊技球の貸出・返却ボタン等が配設されている。また、上皿部1005には、パチンコ機1001の内部から遊技球を排出するための排出口1005cが開設されている。左端には、複数の長孔を有するスピーカー面1005aが形成され、その裏面には、音量スイッチ基板1012(図26参照)が設けられている。パチンコ機1001の左端側には、プリペイドカードユニット1013(CRユニット)が装着されている。
【0168】
次に、本実施例の遊技盤1010の表面構造について図23の模式図を参照して説明する。遊技盤1010は、略長方形の木製の板状体であって中枠1003(図22参照)に保持されるとともに、後述する裏機構盤1102(図24参照)によりその背面側が覆われている。遊技盤1010には、遊技盤1010の表面に設けられた遊技領域区画部材としての外レール(図示略)と内レール(図示略)とにより略円形状の遊技領域1011が形成され、遊技領域1011内には、始動検知装置としての誘導図柄作動ゲート1016と、可変表示装置としての誘導図柄表示装置1017と、第1変動入球装置としての役物作動口1018と、特定入球領域としての誘導増加装置作動領域1019と該誘導増加装置作動領域1019に遊技球を誘導可能な誘導装置1020aとを有する特定入球装置としての特定入球口1021と、役物作動用検知装置としての役物誘導装置作動ゲート1022と、第2変動入球装置としての役物作動口(得点増加装置作動口)1023と、16個の入球領域が相互隣接して配置された16連入球口1024と、16連入球口1024の各入球領域に該当する識別情報を点灯表示する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)1025と、多数の障害釘(図示略)等が配設されている。
【0169】
誘導図柄作動ゲート1016は、遊技領域1011の中央から左半面側上方に配置され、内部に通過検知スイッチ1016a(図25参照)を備えている。この通過検知スイッチ1016aにおいて遊技球が検知されると、誘導図柄表示装置1017において複数の図柄の可変表示が開始される。誘導図柄表示装置1017は、遊技領域1011の左半面側下方に配置され、3つの表示領域、すなわち左図柄表示領域1017a、中図柄表示領域1017b、右図柄表示領域1017cを備え、それぞれ複数の図柄を可変停止表示することが可能とされている。誘導図柄表示装置1017において、例えば、図柄が「7、7、7」の3桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、役物作動口1018が開放される。
【0170】
役物作動口1018は、遊技領域1011の中央上部に配置され、一対の可動片1018a,1018bを備え、それら可動片1018a,1018bの作動に基づき、遊技者にとって入球有利な開放状態となる。また、内部に役物作動口入球検知スイッチ1018c(図29参照)を備えており、この入球検知スイッチ1018cにおいて遊技球が検知されると、入球図柄表示装置1025における1ないし複数の識別情報が点灯表示されることとなる。具体的には、障害釘で比較的入球困難とされた入球領域に対応した識別情報を含んで点灯表示される。なお、遊技領域1011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口1018を開放状態とすることも可能である。
【0171】
特定入球口1021は、遊技領域1011の略中央に配置され、前述したように、誘導増加装置作動領域1019と、誘導増加装置作動領域1019へ遊技球を誘導可能な誘導装置1020aとを備えている。誘導装置1020aは、いわゆるクルーンと呼ばれる凹状の役物であって、底部に3つの穴が形成され、このうち遊技盤1010に向かって手前側に形成された1つの穴が誘導増加装置作動領域1019へ誘導可能な作動誘導領域1020bで、奥側に形成された2つの穴が非作動誘導領域1020cとされている。従って、該非作動誘導領域1020cを通過した遊技球は、上記誘導増加装置作動領域1019以外の領域(非特定入球領域)に誘導される。
【0172】
また、特定入球口1021の入口は、誘導装置1020aの上方に形成され、この入口から入球した遊技球は、上記誘導装置1020aにて所定の回転態様(周動態様)を経た後に、誘導増加装置作動領域1019又は誘導増加装置作動領域1019以外の領域のいずれかへ誘導される。誘導増加装置作動領域1019は、誘導装置1020aの下方であって、上記作動誘導領域1020bの下方に設けられ、内部に誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ1019a(図29参照)を備えている。該検知スイッチ1019aに遊技球が検知されると、入球図柄表示装置1025の所定の識別情報(概ね入球困難な入球領域に対応した識別情報)が点灯表示されるとともに、誘導増加装置が作動して遊技者にとって有利な特別遊技状態が発生する。なお、誘導増加装置は、主制御部1140(図25参照)を主体として構成され、遊技状態を変化させる特別の装置のことをいう。
【0173】
役物誘導装置作動ゲート1022は、遊技領域1011の中央から右半面側上方に配置され、内部に役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ1022a(図29参照)を備えている。上記特別遊技状態の発生中において、役物誘導装置作動ゲート1022の検知スイッチ1022aに遊技球が検知されると、役物作動口(得点増加装置作動口)1023が開放される。
【0174】
役物作動口(得点増加装置作動口)1023は、遊技領域1011の中央下部に配置され、一対の可動片1023a,1023bを備え、それら可動片1023a,1023bの作動に基づき、遊技者にとって入球有利な開放状態となる。また、内部に役物作動口入球検知スイッチ1023c(図29参照)を備え、該検知スイッチ1023cに遊技球が検知されると、入球図柄表示装置1025の所定の識別情報(概ね入球困難な入球領域に対応した識別情報)が点灯表示されるとともに、得点増加装置(賞態様増加装置)が作動する。なお、遊技領域1011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(得点増加装置作動口)1023を開放状態とすることも可能である。
【0175】
16連入球口1024は、遊技領域1011の最下部に配置され、その前方側には、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)1025が配設されている。16連入球口1024の内部には、それぞれ16連入球検知スイッチ1025a(図25参照)が設けられ、該検知スイッチ1025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置1025の識別情報(数字ランプ)が点灯表示される。なお、パチンコ機1001においては、遊技球16個の発射を単位遊技として、その16個において点灯表示された識別情報の組合せに基づき賞態様が決定される。例えば、4つの連続した数字ランプが連続して点灯表示されると得点1が付与され、該1点につき16個の賞球又は賞メダルが払い出される。また、ICカード等に得点又は賞球数若しくは賞メダル数が蓄積されるものもある。なお、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)1025は、例えば7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示とすることも可能で、この場合、上記検知スイッチ1025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)1025の7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示画面上において識別情報(数字)が表示される。
【0176】
次に、本実施例のパチンコ機1001の裏面構造について図24を参照して説明する。前面枠1004(図22参照)は中枠1003にあって、前面枠1004の上下端の位置に設けられた一対のヒンジ1101により、開閉可能に支持されている。裏機構盤1102は中枠1003にあって裏機構盤1102の上下端の位置に設けられた一対のヒンジ1103により、開閉可能に支持されている。遊技盤1010(図23参照)は中枠1003の表面側に着脱可能に取り付けられている。上端側にあるヒンジ1101の配設位置からみて左側には、タンク球切れ検知スイッチ1104をタンク底部に備えた賞球タンク1105と、この賞球タンク1105に接続されるタンクレール1106とが取り付けられている。また、タンクレール1106の右側には、球抜きレバー1107が設けられ、その下流側には、補給球切れ検知スイッチ1108が、さらに、その下流側には、賞球払出装置1109が配設されている。
【0177】
続いて、遊技球の振り分け部1110が賞球払出装置1109の下流側に設けられている。タンクレール1106の下側には、誘導図柄表示装置1017における表示盤(液晶表示盤又は7セグメントLED表示盤)を格納した蓋付きの裏ケース1111が設けられ、この裏ケース1111の下側には、後述する主制御部1140(図25参照)として、主制御基板1340(図25参照)を格納した主制御基板ケース1112が設けられている。主制御基板ケース1112の左側には、発射制御部1201a(図25参照)として発射装置制御基板1201(図25参照)を格納した発射装置制御基板ケース1113、及び発射制御集合中継基板1116が設けられている。裏機構盤1102の左下方部には、上述した発射装置ユニット1008が、同じく右下方部には、枠制御部(賞球制御部)1150(図25参照)として、補給球詰まり、下皿部満タン、主電源電圧異常、発射停止、主制御基板通信異常、賞球モータ異常などを7セグメントLEDで表示する枠状態表示器1117を備えた賞球制御基板1350(図25参照)を格納した枠制御基板ケース(賞球制御基板ケース)1118が設けられている。
【0178】
一方、裏機構盤1102の右上端部には、ヒューズボックス1119、電源スイッチ1120、電源ターミナル基板1121及び大当り、発射装置制御、球切れ、扉開放、賞球、球貸し用等の遊技機枠用外部接続端子を備えた枠用外部端子基板1122が設けられている。また、外部からの電力の供給を受けるための電源ケーブル1123も枠用外部端子基板1122の下側に配設されている。枠制御基板1350(図25参照)を格納した枠制御基板ケース1118からは接続ケーブル1124が上方へ延出し、電源ケーブル1125を備えたプリペイドカードユニット(CRユニット)1013に接続されている。また、裏機構盤1102の略中央下端部には、下皿部用球通路部材1126が設けられている。
【0179】
次に、本実施例のパチンコ機1001の電子制御装置1130について、図25を参照して説明する。まず、電子制御装置1130は、主制御部1140と、その主制御部1140に接続された賞球制御部(枠制御部)1150、図柄表示装置制御部(図柄制御部)1160、ランプ出力装置制御部(ランプ制御部)1170及び音声出力装置制御部(音声制御部)1180を含んで構成されている。主制御部1140は、主制御基板1340を備え、主制御部1140以外の上記4つの制御部1150、1160、1170、1180はそれぞれ副制御部として構成され、副制御基板たる賞球制御基板(枠制御基板)1350、図柄表示装置制御基板1360、ランプ出力装置制御基板1370、音声出力装置制御基板1380を備えている。
【0180】
主制御基板1340は、図36に示すCPU1401を含み、該CPU1401はCPUコア1480を備え、ROM1482に格納された制御プログラムにより、RAM1481をワークエリアとしてパチンコ機1001全体の作動制御(すなわち、遊技の基本進行制御)を司る。また、ROM1482に記憶された当否判定プログラムにより、CPU1401が主体となって図柄表示における当否判断制御等を行う(当否判定手段)。
【0181】
図25に戻り、主制御部1140は、各副制御部1150、1160、1170、1180へ処理内容を指示する、指令信号たるコマンドデータを送信する。なお、主制御部1140から各副制御部1150、1160、1170、1180へは、一方向形式でデータが伝送される。また、各制御部1140〜1180には、主電源1129と接続された電源受電基板1128から電源ユニット1127、さらには電源中継基板1121を介して電源が供給されており、後述する電源立上げ時のシステムリセット信号が電源中継基板1121を介して全制御部に送信される。
【0182】
また、主制御部1140には16連スイッチ中継基板1031、中継基板1200、誘導図柄作動ゲート通過検知スイッチ1016a、枠用外部端子基板1122、枠中継基板1200bが接続されている。16連スイッチ中継基板1031には16連入球検知スイッチ1025aが接続され、該16連入球検知スイッチ1025aからの検知信号が主制御部1140に送信される。なお、主制御部1140には、遊技機外部の試験装置(検査装置)1807に遊技情報(制御情報を含む)を出力するための情報出力部が設けられている。具体的には、図43に示すように、主制御基板1340には遊技情報出力回路部1347と変換回路部1341と出力コネクタ1342とが設けられている。遊技情報出力回路部1347から出力される遊技情報は、変換回路部1341にて試験装置1807が読取り可能な情報に変換され、その変換された遊技情報がコネクタ1342を介して試験装置1807に出力される。この場合、試験装置1807からのハーネスをコネクタ1342に接続するのみで、当該主制御部1140の制御内容を試験装置1807に出力可能とされている。なお、図44に示すように、主制御基板1340と試験装置1807との間を中継する中継基板1344を当該パチンコ機1001に設けることもできる。この場合、主制御基板1340のコネクタ1343と、中継基板1344のコネクタ1346とが接続され、中継基板1344のコネクタ1345に試験装置1807からのハーネスが接続される。遊技情報は、主制御基板1340の遊技情報出力回路部1347からコネクタ1343を介して、変換回路部としての中継基板1344に出力され、該中継基板1344にて試験装置1807が読取り可能なフォーマットに変換されるとともに、該中継基板1344から試験装置1807に出力される。
【0183】
図25に戻り、中継基板1200には、図29に示すように、役物作動口入球検知スイッチ1018c、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ1019a、役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ1022a、役物作動口(得点増加装置作動口)入球検知スイッチ1023c、役物作動口ソレノイド1018d、役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド1023d、盤用外部端子基板1032等が接続されている。役物作動口ソレノイド1018dは、役物作動口1018の可動片1018a,1018bを開閉するためのソレノイドである。役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド1023dは、役物作動口(得点増加装置作動口)1023の可動片1023a、1023bを開放するためのソレノイドである。盤用外部端子基板1032は、各種検知スイッチデータ等を当該遊技機外部に出力するための端子基板である。
【0184】
図25に戻り、枠用外部端子基板1122には、タンク球切れ検知スイッチ1104及びドアスイッチ1202等が接続され、枠用外部端子基板1122は、枠制御部1150とも接続されている。枠中継基板1200bには、図30に示すように、補給球切れ検知スイッチ1108、賞球計数センサ1198、下受け皿満タンスイッチ1199、ファール球センサ1197等が接続されている。なお、補給球切れ検知スイッチ1108は、タンクレール1106(図24参照)と賞球払出装置1109(図24参照)間の球切れを検知するためのスイッチ、賞球計数センサ1198は、払い出された賞球数を計数するためのセンサ、下受け皿満タンスイッチ1199は、下皿部1006(図22参照)の下受け皿が満タンになったことを検知するためのスイッチ、ファール球センサ1197は発射装置ユニット1008(図24参照)から発射された遊技球が、遊技領域1011(図23参照)まで達せず、発射レール(図示略)から下皿部1006に戻ってきた遊技球を検知するためのセンサである。
【0185】
枠制御部(賞球制御部)1150は、主制御部1140と同様のCPU1601(図36参照)を含んで構成され、メモリクリアスイッチ基板1191、球貸し計数センサ1192、CRユニット(プリペイドカードユニット)1013、賞球流路切替ソレノイド1194、CR操作基板1195、賞球モータセンサ基板1196、発射装置制御基板1201等が接続されている。メモリクリアスイッチ基板1191は、電源投入時に残存している各種データを全てクリアするためのスイッチ基板であって、球貸し計数センサ1192はCRユニット(プリペイドカードユニット)1013を利用して貸し出された球数を計数するためのセンサ、賞球流路切替ソレノイド1194は賞球払出装置1109における球貸しと賞球払出しの流路を切り替えるためのソレノイドである。また、CR操作基板1195はCRユニット(プリペイドカードユニット)1013との間で、球貸し、カード残り数等の信号を入出力するための基板で、賞球モータセンサ基板1196は賞球払出しに係る賞球モータ1297の動作状態を検知するためのセンサ基板である。
【0186】
発射装置制御基板1201には、図38に示すように、球送りソレノイド中継基板1092、発射モータ1093、発射球カウントスイッチ1094、発射停止スイッチ1009b、発射ハンドル部1009が接続されている。球送りソレノイド中継基板1092には球送りソレノイド1091が接続され、上皿部1005(図22参照)に貯留された遊技球を1球ずつ発射位置に送り込むためのものである。発射モータ1093は、発射位置に送り込まれた遊技球を遊技領域1011(図23参照)に打ち込むための発射ハンマを稼働させるモータである。発射球カウントスイッチ1094は、発射された遊技球の数をカウントするためのスイッチであり、該スイッチ1094からの検知情報及びファール球センサ1197(図30参照)からの検知情報により、遊技領域1011(図23参照)に発射された発射球数(有効発射球数)が16個とカウントされた場合には、1ゲーム(単位遊技)の終了となる。
【0187】
図25に戻り、図柄表示装置制御部1160は、演算回路構成要素(図示略)として、CPUと、RAMと、ROMと、入出力ポートと、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)とを含み、それら演算回路構成要素はバスにより相互に接続して構成され、入出力ポートにおいて主制御部1140に接続されている。図柄表示装置制御部1160には、図28に示すように、表示盤を備える誘導図柄表示装置基板1017dが接続され、CPUはROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして誘導図柄表示装置(表示盤)1017の作動制御(すなわち、表示装置の表示制御)を行っている。入球図柄表示装置1025の表示制御は、主制御部1140が担うものとされているが、この表示制御を図柄表示装置制御部1160で行うことも可能である。
【0188】
ランプ出力装置制御部1170は、図柄表示装置制御部1160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部1140に接続されている。ランプ出力装置制御部1170には、図27に示すように、電飾中継基板1171a、各種LED基板等が接続されている。電飾中継基板1171aには、遊技効果ランプ基板1004g、賞球表示LED基板1004d等が接続され、さらに賞球表示LED基板1004dには、ストップ表示LED基板1004f等が接続されている。これらのランプ等はゲームの進行に対応して点灯・消灯又は点滅し、遊技効果を高めている。
【0189】
音声出力装置制御部1180は、図柄表示装置制御部1160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)及びサウンドジェネレータ(図示略)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部1140に接続されている。音声出力装置制御部1180には、図26に示すように、音声中継基板1203が接続され、該音声中継基板1203に接続された音量スイッチ基板1012は、図示しない音量スイッチの操作に伴い、出力音量の設定を行うもので、スピーカー1400aから遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。
【0190】
さらに、遊技効果ランプ基板1004g等の各種ランプや音声出力装置制御基板1380に搭載されたサウンドジェネレータは、図柄表示装置制御部1160の制御による図柄の可変・停止表示態様、リーチ発生の有無、リーチ表示態様、特別遊技態様、及び遊技モード等に応じてその態様は制御される。その制御指令の指令信号は、ランプ出力装置制御部1170あるいは音声出力装置制御部1180を作動指令対象とする指令信号として、主制御部1140から一方向に送信される。
【0191】
なお、上述した図柄表示装置制御部1160、ランプ出力装置制御部1170及び音声出力装置制御部1180は、主制御部1140や枠制御部1150と同様の回路部から構成されるものとすることもできる。すなわち、図36に示したような内部にROM、RAMが内蔵されたCPUを用いることもできる。
【0192】
次に、図25に示した電子制御装置1130における電源供給経路について説明する。図41は、電子制御装置1130(図25参照)の電源部における基板接続レイアウトの一例を示す回路図である。電子制御装置1130(図25参照)は、電源受電基板1128において電源ケーブル1501により交流電圧(AC24V)を受電する。この交流電圧は、電源受電基板1128内にてコネクタ1413とコネクタ1414とに分配される。コネクタ1413には、変圧供給用ケーブル1503が接続され、交流電圧が電源ユニット1127に供給される。また、コネクタ1414には、交流電圧供給用ケーブル1514が接続され、交流電圧(賞球モータ1297駆動用)が賞球制御基板1350(図25参照)に供給される。なお、電源受電基板1128には、過電流保護のため受電電圧を遮断する電源ヒューズ1416と、プリペイドカードユニット(CRユニット)1013(図22参照)へのAC24Vの供給を遮断するヒューズ1417が取り付けられている。
【0193】
電源受電基板1128からの交流電圧は、コネクタ1413から変圧供給用ケーブル1503により、電圧変換部(図示略)を備えた電源ユニット1127に分配される。電源ユニット1127には、変圧供給用ケーブル1503が接続される入力コネクタ1421が形成される一方、各変換電圧の出力端子(1,2,3,6)、接地端子(4,5)及びバックアップ端子(7,8)を含んだ出力コネクタ1422が設けられている。なお、図41に示す出力コネクタ1422では24Vの出力端子を1個のみ描いているが、実際はDC用と脈流用との2つの24V端子が形成されている。また、バックアップ端子は8番端子がDC5V用の電圧変換部(図示略)の接地端子と共通結線され、7番端子との間にまたがるように蓄電手段(バックアップ用電力供給手段)としてのコンデンサ1423が接続されて、DC5Vのバックアップ電圧が該7番端子から出力されるようになっている。
【0194】
電源ユニット1127の出力コネクタ1422は、ケーブル1504により電源中継基板1121の入力コネクタ1433に接続され、電源ユニット1127にて変換・生成された各種電源電圧が供給されるようになっている。そして、電源中継基板1121には、パチンコ機1001の各種遊技装置の作動を司る複数の制御基板、ここでは主制御基板1340、賞球制御基板1350、図柄表示装置制御基板1360、ランプ出力装置制御基板1370、音声出力装置制御基板1380及び発射装置制御基板1201を接続するために、各基板にて使用される電源電圧の出力端子を一まとめとした基板側コネクタ1434が、各基板に対応して設けられており、各端子に入力コネクタ1433からの電源電圧及びバックアップ電圧が分配されるようになっている。なお、図面上では便宜上、一つのコネクタ1434を示したが、実際は各制御基板にそれぞれ対応して、電源中継基板1121にはコネクタが複数設けられている。また、バックアップ電圧は、本実施例の場合、遊技球の流通に直接的に関連する主制御基板1340及び賞球制御基板1350に供給される。
【0195】
ここで、基板側コネクタ1434は全て予備端子部を有さない構成となっており、対応する基板に向かう配線が、形成された全ての端子部に接続されている。具体的には、基板側コネクタ1434は、各電源電圧の出力端子及び接地端子のみ、又は各電源電圧の出力端子、接地端子及びバックアップ電源用端子のみを含むものとされている。電源系統の設計変更等に柔軟に対応するためには、新たな電源電圧端子の増設を容易とするために、予備端子部を形成しておくと便利な場合もあるが、上記のように予備端子部を敢えて形成せず、全ての端子を過不足なく使用し尽くす構成とすることで、予備端子を利用した不正操作を効果的に防止することができる利点が生ずる。
【0196】
次に、図42は、上述の電源ユニット1127について電源監視モジュール1553を含む内部構成の一例を示す回路図である。まず、電源受電基板1128からの出力電圧は、電源ユニット1127内の定電圧回路部1552にてDC5V等に整流・平滑化されて、例えば賞球制御部1150(主制御部1140)の電源端子VCCに入力される一方、補助電源回路(蓄電手段)1556を介してバックアップ端子に接続されている。この補助電源回路1556は、停電等による電源受電基板1128からの電力供給の遮断等により、定電圧回路部1552からの電力供給が途絶えるか、あるいは出力電圧が所定値以下に降下した場合に、RAM1681,1481を備えたCPU1601,1401(図36参照)に必要な作動電圧を確保するためのものである。ここでは、出力電圧維持用の蓄電手段、具体的にはコンデンサ1557が補助電源回路1556の主体をなしている。なお、定電圧回路部1552から電源端子VCCへの途上にはコンデンサ1557bが設けられ、電源供給の遮断時等に、このコンデンサ1557bにより補助電源回路1556からのバックアップ電圧が供給されるまでの間の電圧供給が補償される。また、コンデンサ1557bの容量は、後述するバックアップ処理が完了するまでの間は少なくとも、RAM1681,1481を含むCPU1601,1401(図36参照)の作動を確保できる程度に設定されていることが望ましい。
【0197】
コンデンサ1557は、定電圧回路部1552からVCCへの電力供給線に対して並列に接続されており、常時はダイオード1558を経て定電圧回路部1552から電力供給を受けることにより充電状態を維持している。そして、電力供給が途絶えた場合は、コンデンサ1557がダイオード1558により逆流防止されつつ放電し、RAM1681,1481を含むCPU1601,1401(図36参照)に作動電圧を供給する。なお、コンデンサ1557の容量は、電断時のバックアップ処理から復帰処理に至る一連の処理が完了するまでの間は少なくとも、RAM1681,1481の作動を確保できる程度に設定されていることが望ましい。また、補助電源回路1556は、コンデンサ1557に代えて電池(この場合、一次電池、二次電池のいずれでもよい)1557aを用いて構成してもよい。
【0198】
一方、定電圧回路部1552からの出力電圧VXは、異常検出手段(ここでは、電源遮断検出手段)として機能するコンパレータ1569に分岐入力され、ここで電圧監視基準信号1567の電圧レベルVSと比較される。VSは、定電圧回路部1552の所定の端子からの出力電圧(例えば12V)で、例えばCPU1601,1401(図36参照)の安定した作動が不能となる下限の電圧レベルに対応して設定することができる。常時はVX>VSであり、コンパレータ1569の出力は第一状態(ここではLレベル)となっているが、停電等によりVX<VSになると、コンパレータ1569の出力は前記した第一状態と異なる第二状態(ここではHレベル)となる。
【0199】
そして、このコンパレータ1569の出力は、電源遮断信号(異常検出信号)の出力手段であるANDゲート1570(異常確定情報生成手段)の一方の端子に入力される。そして、ANDゲート1570の他方の端子には、電源遮断信号発生用基準信号1568が入力されている。この電源遮断信号発生用基準信号1568は、前記したコンパレータ1569の第二状態に対応する電圧レベルVYを有する(ここでは便宜的にVS=VYとしている)。従って、コンパレータ1569の出力が前記した第二状態になった場合にのみ、ANDゲート1570は電源遮断信号VKを出力し(ここではLレベル)、これがCPU1601,1401(図36参照)の割込端子に入力される。
【0200】
コンパレータ1569及びANDゲート1570の作動電圧は、定電圧回路部1552(出力:+12V)により供給されている。なお、ANDゲート1570の作動電圧は+5Vなので、分圧抵抗1570a、1570bからなる調整部1570c(DC−DCコンバータ等であってもよい)により電圧調整されている。また、前記した電圧監視基準信号1567及び電源遮断信号発生用基準信号1568も定電圧回路1552により作られる(電圧レベルは分圧抵抗1563、1564からなる調整部1560により調整されている)。なお、停電時には定電圧回路1552からの電力供給も途絶えるので、ダイオード1562とコンデンサ1561を有する、補助電源回路1556と同様の構成の基準信号用補助電源回路1559が設けられている。
【0201】
本実施態様においては、停電等の電断発生時には、上記蓄電手段からの補助電力の供給により、RAM1681,1481(図36参照)内に遊技態様を成立させるための遊技媒体情報が記憶・保持(バックアップ)されることとなる。例えば、異常発生時にCPU1601,1401(図36参照)がNMI割込み信号を受けると、CPU1601,1401(図36参照)のレジスタに書き込まれている遊技態様を成立させるための制御プログラム情報が、該CPU1601,1401(図36参照)の制御に基づいてRAM1681,1481(図36参照)に移管され、該制御プログラム情報が記憶・保持(バックアップ)される。また、異常発生時のRAM1681,1481(図36参照)に記憶されている遊技情報も、該RAM1681,1481に記憶・保持される。
【0202】
なお、電源受電基板1128からのAC24V等、その他の電圧レベル値を監視し、該電圧レベルが所定値よりも低下した場合に、上記バックアップ電圧を供給する構成とすることも可能である。これら監視する電圧値、電断信号(NMI割込み信号)を変化させるタイミングは、バックアップの対象とする制御部に応じて種々変更することが可能である。例えば、上述の賞球モータ1297(図25参照)に対して余分な払出しを防止するためには、該モータ1297の駆動電圧を参照して決定することが可能である。また、払出しに要する時間を考慮して、電断信号及びシステムリセット信号を変化させるタイミングを決定することが可能である。
【0203】
次に、パチンコ機1001の動作について、主制御部1140のCPU1401が実行する処理を中心にして説明する。パチンコ機1001が起動されると、CPU1401は初期設定処理を実行し、その後はタイマリセットされる毎に(本実施例の場合、リセット周期は2.048ms)、図31に示されるメインジョブを繰り返し実行する。
【0204】
図31に示すように、メインジョブにおいては、CPU1401はスタートスイッチチェックジョブ(S100)として、発射ハンドル1009(図25参照)に付属しているスタート/ストップスイッチがスタート状態にされているか否か、ゲーム開始フラグがセットされているか否か、発射球カウントスイッチ1094(図25参照)のカウント値が16個未満か否かの判定を行う。
【0205】
次にゲーム開始ジョブ(S200)では、図32に示すように、CPU1401はS201においてゲーム終了フラグは「1」か否かを判断し、肯定判断ならば、S202においてゲーム終了フラグを0クリアするとともに、ゲームの開始に必要な各種のフラグやタイマーに対して確認、設定あるいはクリア等の処理を行い、否定判断のときにはリターンする。なお、ゲーム終了フラグは前述の初期設定でセットされ、その後はS1000の遊技終了ジョブ(図31参照)においてセットされる。
【0206】
図31に戻り、続く発射制御ジョブ(S300)では、CPU1401は設定時間や発射ハンドル1009(図38参照)の操作状態を確認し、確認結果に基づいて発射装置ユニット1008(図24参照)の発射モータ1093(図38参照)のON/OFF制御を実行する。そして、発射制御ジョブ(S300)に続いて、発射数カウントジョブ(S400)が実行され、この発射数カウントジョブ(S400)では、発射球カウントスイッチ1094(図38参照)の状態、発射モータ1093(図38参照)の動作時間、ファール球センサ1197(図30参照)の信号に基づくファール球などのそれぞれの確認及び発射回数カウンタの更新が行われる。なお、主制御部1140(図25参照)に設けられた発射回数カウンタには、発射球カウントスイッチ1094(図38参照)によって検出された発射球数とファール球センサ1197(図30参照)にて検出されたファール球との差、すなわち有効発射球数が書き込まれる。
【0207】
次に、当否判定用の乱数カウンタのカウント値を更新する乱数更新ジョブ(S500)が行われる。これは、誘導図柄表示装置1017における図柄の当否判定を乱数によって行うための乱数更新ジョブであって、図33に示すように、乱数処理として実行される乱数更新ジョブ(S500)では、CPU1401は、S501においてRAM1481(図36参照)の設定エリアに設けられている乱数の値を1インクリメントさせ、続くS502において1インクリメントされた乱数の値が50以上か否かを判断する。ここで、乱数の値が50以上との肯定判断がなされると、S503で乱数の値を0クリアする処理がなされる。この後、乱数の値が50未満との否定判断がなされたときには、リターンする。このように更新される乱数値を所定のタイミング(誘導図柄作動ゲート1016での通過検知時)で取得し、予め定められた当否決定値と比較して上記当否判定を行っている(当否判定ジョブ)。
【0208】
図31に戻り、続いて遊技ジョブ(S600)が実行される。この遊技ジョブ(S600)のサブルーチンとして図34に示される図柄表示ジョブ(S610)が行われる。この図柄表示ジョブ(S610)では、CPU1401は、S611において役物作動口入球検知スイッチ1018c(図29参照)、役物作動口(得点増加装置作動口)入球検知スイッチ1023c(図29参照)、16連入球検知スイッチ1025a(図25参照)をスキャンする。これらからの検知信号があれば、S612において入球図柄表示装置1025に対応する数字のランプを点灯表示させる。入球図柄表示装置1025において、例えば4つの連続した数字ランプが組合せ点灯表示すれば得点成立となり、所定数の遊技球等が払い出される。
【0209】
また、遊技ジョブ(S600)のサブルーチンとして図40に示す誘導図柄表示ジョブ(S620)が別途行われる。なお、誘導図柄作動ゲート1016への入球(すなわち誘導図柄作動検知スイッチ1016aにおける検知)に基づき、上記当否判定ジョブが行われ、さらには、外れないし当りの図柄決定用乱数及びリーチ態様決定用乱数の取得が行われ、その結果がRAM1482(図36参照)に記憶される。まず、S621において、誘導図柄作動ゲート1016への遊技球の通過に基づき、誘導図柄表示装置1017において各図柄(この場合3桁の誘導図柄とする)の可変表示を開始させる。次いで、S622において、上記当否判定ジョブで得られた当否結果を参照し、当り判定(「1」)の場合は(S623:YES)、S632に進み、上記乱数により決定されたリーチ態様決定用値を読み出し、さらにS633に進み、同様に乱数により決定された大当り番号を読み出し、S631に進んで、例えば左図柄及び中図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を左図柄及び中図柄と同一図柄に揃えて停止表示させ確定させる。
【0210】
一方、外れリーチ判定(「2」)の場合は(S624:YES)、S628に進み、上記乱数により決定された外れリーチ図柄番号と、外れ右図柄番号とを読み出す。そして、S629において、読み出した外れリーチ図柄番号と外れ右図柄番号とを比較し、それらの差異に基づき外れリーチ態様を決定する(S630)。具体的には、S629において、それらの番号の差(すなわち、例えば左図柄と右図柄との差)を算出し、その差に基づいてRAM1481(図36参照)に予め記憶されている外れリーチ態様メモリから外れリーチ態様データを読み出す。例えば、差が「−1」の場合(すなわち、例えば右図柄が左図柄の1つ前の図柄となる場合)、複数種類(例えば3種類)の外れリーチの中から1種が選択され(例えば、所定の乱数取得により選択することができる)、読み出される。その後、例えば、左図柄及び中図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を他の図柄とは異なる図柄で停止表示させ確定させる。
【0211】
また、通常外れ判定(「3」)の場合は(S625)、S626に進み、上記乱数により決定された外れ各図柄番号を読み出し、S627に進んで、各誘導図柄を、相互にずれたタイミングで停止表示させ確定させる。なお、通常外れ判定の場合も、1つの図柄のみ可変表示時間を遅らせる等、表示態様を種々の態様に変化させることも可能である。
【0212】
このような誘導図柄表示ジョブ(S620)にて決定された表示態様は、対応するコマンドデータ(指令信号)として主制御部1140から図柄表示装置制御部1160へ所定の時間間隔をおいて出力され、図柄表示装置制御部1160は、そのコマンドデータに基づいて任された範囲で制御態様を選択して表示制御を行う。なお、上記図柄表示装置制御部1160に上記コマンドデータに対応して複数の表示パターンからなる表示パターン群を記憶させておき、指令信号として送信されたコマンドデータに対応する表示パターンを表示パターン群の中から選択して(乱数取得等により選択することができる)、誘導図柄表示装置1017における表示制御を、図柄表示装置制御部1160において行うものとすることができる。
【0213】
図31に戻り、続いてインターバルタイマセットジョブ(S700)が実行される。図37に示すように、このインターバルタイマセットジョブ(S700)では、CPU1401はS701においてゲーム中か否かを判断し、ゲーム中であれば肯定判断となり、S702において発射回数カウンタのカウント値に基づいて有効発射球数が16個未満か否かを判断する。否定判断であれば、続くS703において、インターバルタイマのカウント値は「0」か否かを判断し、肯定判断であれば、続くS704においてインターバルフラグを「1」にセットする。なお、S701,S703において否定判断、S702において肯定判断であれば、リターンする。例えば設定球である16個目の最後の遊技球が発射されたことを発射球カウントスイッチ1094(図25参照)によって検知してから一定時間経過後(例えば、5秒)に、あるいは設定球である16個目の最後の遊技球が16連入球口1024に入球したことを16連入球検知スイッチ1025a(図25参照)からの検知信号によって検知してから一定時間経過後(例えば、2秒)において、所定の時期を開始時間と設定し、その開始時間から次のゲームが開始されるまでの間がインターバル期間として定められる。
【0214】
図31に戻り、続いて得点演算ジョブ(S800)が実行される。図35に示すように、得点演算ジョブ(S800)では、CPU1401はS801において、1ゲーム中に入球図柄表示装置1025における得点成立に係る組合せ表示が成立しているか否かを判断し、肯定判断であればS802に進んでその組合せに対する得点を加算する。続くS803において、得点増加装置が作動しているか否かを判断し、肯定判断であればS802で加算された得点を倍増し、否定判断であればリターンする。なお、S801において否定判断された場合にはS803にスキップするが、S803へのスキップを省略してリターンに抜けるものとしてもよい。
【0215】
図31に戻り、S900では払出ジョブが実行され、得点演算ジョブ(S800)でセットされた得点データに基づいて、賞球払出のためのデータ取得等が行われる。そして1ゲームが終了したときに、図示しない得点表示装置に1ゲームにおいて成立した得点を払出スコアとして表示し、そのゲームの得点1点につき16個の遊技球が賞球として払出され、入球図柄表示装置1025は消灯される。ただし、得点の上限は10点で、10点を超える分は賞球払出の対象とされない。
【0216】
最後に実行される遊技終了ジョブ(S1000)では、CPU1401はインターバルフラグが「1」にセットされているか否かを判断し、否定判断であれば、16個の有効発射球数が発射された後の調整時間を経過したか否かを判断する。調整時間を経過していれば、インターバルフラグを「1」にセットし、次いでインターバルタイマをカウントアップすれば、ゲーム終了(単位遊技終了)フラグを「1」にセットしてリターンする。
【0217】
次に、パチンコ機1001の遊技態様について、主に図23を参照して説明する。まず、普通遊技状態の遊技態様について説明する。遊技球が誘導図柄作動ゲート1016を通過すると誘導図柄表示装置1017が作動する。誘導図柄表示装置1017に予め定められた図柄の組合せが確定表示されると、役物作動口1018の可動片1018a,1018bが所定時間開放する。その開放時間は、上記図柄の組合せにより異なり、奇数の3桁同一図柄(「7」「7」「7」等)で確定表示された場合には2.5秒、「7」を含む3桁奇数図柄(「3」「5」「7」等)で確定表示された場合には0.3秒開放される。上記役物作動口1018に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置1025の5番、8番が点灯表示する。この5番、8番は、16連入球口1024の入球困難な入球口に対応している。
【0218】
一方、遊技球が特定入球口1021に入球すると、遊技球は誘導装置1020aにおいて誘導可能状態として一時的に周動挙動をとり、その後に、作動誘導領域1020b、非作動誘導領域1020c,1020cのいずれかに誘導される。ここで、作動誘導領域1020bから誘導増加装置作動領域1019に入球すると、誘導増加装置(主制御部)が作動し、特別遊技状態が発生する。この誘導増加装置は、最高14回の単位遊技(14ゲーム)まで継続して作動するものとされており、この権利回数は、権利発生中、遊技領域1011の中央から右半面側に設けられた権利回数表示装置1027に表示され、次回以降の単位遊技(ゲーム)開始時に残権利回数を表示するものとされている。
【0219】
以上が普通遊技状態にかかる遊技態様であって、誘導図柄作動ゲート1016、誘導図柄表示装置1017、役物作動口1018は第1の遊技態様(普通遊技状態)用の遊技装置群として機能している。また、特定入球口1021、誘導装置1020a、作動誘導領域1020b、非作動誘導領域1020c,1020c、誘導増加装置作動領域1019は第2の遊技態様用(特別遊技発生用)の遊技装置群として機能している。
【0220】
次に、特別遊技状態の遊技態様について説明する。上記誘導増加装置の作動中、すなわち特別遊技状態中に、遊技球が役物誘導装置作動ゲート1022を通過すると、役物作動口(得点増加装置作動口)1023が2.0秒開放する。役物作動口(得点増加装置作動口)1023に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置1025の8番、9番、12番、13番が点灯表示するとともに、そのゲーム(単位遊技)中に獲得した得点が2倍となる。この8番、9番、12番、13番は、16連入球口1024の入球困難な入球口に対応している。なお、この特別遊技状態は、14回の単位遊技を上限として繰り返し行われ、該単位遊技が14回に達するか、誘導増加装置作動領域1019に遊技球が入球するかのいずれかによって終了となる。以上が特別遊技状態にかかる遊技態様であって、役物誘導装置作動ゲート1022、役物作動口(得点増加装置作動口)1023は第3の遊技態様(特別遊技状態)用の遊技装置群として機能している。
【0221】
このように、本実施例のパチンコ機1001においては、各種遊技装置を特定のグループ毎に分け、複数の遊技態様を楽しむことが可能となっている。特に、誘導図柄表示装置1017において、当りとなる特定の表示態様が確定表示される確率を高くすれば、役物作動口1018が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する割合も高まるので、賞が獲得し易くなり、普通状態においても遊技者の遊技意欲を減退させることが少なくなり得る。また、遊技者に対し、従来にない斬新な遊技興趣を付与することが可能である。
【0222】
次に、パチンコ機1001における遊技盤1010の構成の一変形例を図39を参照しつつ説明する。この場合、遊技盤1010の遊技領域1011において、盤面向かって左側領域に第1の遊技態様用遊技装置群が、中央領域に第2の遊技態様用遊技装置群が、右側に第3の遊技態様遊技装置群が明確に分けて配置されている。
【0223】
第1の遊技態様用遊技装置群は、誘導図柄作動ゲート1916と、誘導図柄表示装置1917を備えた役物作動口(第1変動入球装置)1918とを備えている。誘導図柄作動ゲート1916を遊技球が通過すると、役物作動口1918の前面側に設けられた誘導図柄表示装置において図柄の可変表示が開始され、所定時間の可変表示後に該図柄が確定表示される。そして、確定表示された図柄が予め定められた特定の表示態様となった場合に、閉じている可動片1918a,1918bが左右に開いて役物作動口1918が開放される。この役物作動口1918に遊技球が入球すると、上記役物作動口1018に入球した場合と同様に、入球図柄表示装置1025の所定の数字ランプが点灯表示される。
【0224】
第2の遊技態様用遊技装置群は、特定入球口1921と、誘導装置1920とを備えている。特定入球口1921に遊技球が入球すると、図示しない樋や通路等を介して該誘導装置1920の凹状板の直上から落下し、該凹状板上を遊技球が一時的に周動(回転)し、その後に、3つの穴で形成された作動誘導領域1920b、非作動誘導領域1920c,1920cのいずれかに誘導される。遊技球が作動誘導領域1920bから誘導増加装置作動領域1919に入球すると、誘導増加装置が作動し特別遊技状態が発生する。
【0225】
第3の遊技態様用遊技装置群は、役物誘導装置作動ゲート1922と、役物作動口(第2変動入球装置)1923とを備えている。上記特別遊技状態中に、役物誘導装置作動ゲート1922を遊技球が通過すると、役物作動口(得点増加装置作動口)1923が所定時間開放し、該役物作動口(得点増加装置作動口)1923に遊技球が入球すると、上記の実施例と同様、入球図柄表示装置1025の所定の数字ランプが点灯表示するとともに、そのゲーム(単位遊技)中に獲得した得点が2倍となる。なお、特別遊技状態の継続条件等については、上記実施例と同様である。
【0226】
このような変形例における構成では、遊技領域を3分割し、3種類の遊技態様を異なる領域で遊技するものとなり、遊技初心者にとっても理解し易い盤面構成となり得る。また、誘導図柄表示装置1917を役物作動口1918と一体化したために、遊技領域の有効利用が可能となり得る。
【0227】
以上、第2実施例としてのパチンコ機1001について説明したが、上記実施例の入球装置を通過ゲート(通過装置)とし、又は、通過ゲート(通過装置)を入球装置とすることが可能である。また、誘導図柄表示装置には7セグメントLEDや液晶(LCD)による表示が可能で、誘導装置もクルーンに限らず、遊技球を2以上の領域に誘導可能な装置であればよい。
【0228】
(第3の態様)次に、第3実施例として、組合せ式遊技機としてのアレンジボール式パチンコ機(単にパチンコ機ともいう)2001の構造を説明する。なお、上記第2実施例と異なる構成の箇所について説明するものとし、特に説明のない箇所については第2実施例と同様の構成を有しているものとする。この場合、特に遊技盤の構成が第2実施例と主に異なるものとされている。
【0229】
第3実施例のパチンコ機2001の前面部は、図22に示した第2実施例のパチンコ機1001の前面部と同様の本体枠と、中枠と、前面枠と、上皿部と、下皿部と、施錠装置とから構成されている(図示及び詳細説明省略)。まず、前面部に形成される遊技盤2010の表面構造について図45の模式図を参照して説明する。遊技盤2010は、略長方形の木製の板状体であって中枠(1003:図22参照)に保持されるとともに、裏機構盤(1102:図24参照)によりその背面側が覆われている。遊技盤2010には、遊技盤2010の表面に設けられた外レール(図示略)と内レール(図示略)とにより略円形状の遊技領域2011が形成され、遊技領域2011内には、特定検知装置としての役物誘導装置作動ゲート2016と、第1変動入球装置としての役物作動口2018と、特定入球口入球検知スイッチ2021a(図46参照)を備えた始動検知装置としての特定入球口2021と、可変表示装置としての誘導増加装置作動判定図柄表示装置2017と、役物作動用検知装置としての役物誘導装置作動ゲート2022と、第2変動入球装置としての役物作動口(得点増加装置作動口)2023と、16個の入球領域が相互隣接して配置された16連入球口2024と、16連入球口2024の各入球領域に該当する識別情報を点灯表示する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)2025と、多数の障害釘(図示略)等が配設されている。また、特定入球口2021には、貯留装置としての貯留部2020dと、貯留部2020dに貯留されている遊技球を特定入球領域としての誘導増加装置作動領域2020b又は非特定入球領域としての貯留球排出口2020cのいずれかに誘導可能な誘導増加装置作動領域誘導部(誘導装置)2020aとが形成されている。
【0230】
役物誘導装置作動ゲート2016は、遊技領域2011の中央から左半面側上方に配置され、内部に通過検知スイッチ2016a(図48参照)を備えている。この通過検知スイッチ2016aにおいて遊技球が検知されると、役物作動口2018が開放される。
【0231】
役物作動口2018は、遊技領域2011の中央下部に配置され、一対の可動片2018a,2018bを備え、それら可動片2018a,2018bの作動に基づき、遊技者にとって入球有利な開放状態となる。また、内部に役物作動口入球検知スイッチ2018c(図48参照)を備えており、この入球検知スイッチ2018cにおいて遊技球が検知されると、入球図柄表示装置2025における1ないし複数の識別情報が点灯表示されることとなる。具体的には、障害釘で比較的入球困難とされた入球領域に対応した識別情報を含んで点灯表示される。なお、遊技領域2011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口2018を開放状態とすることも可能である。
【0232】
特定入球口2021は、遊技領域2011の略中央に配置され、前述したように、誘導増加装置作動領域2020bと、貯留球排出口2020cと、誘導増加装置作動領域2020bへ遊技球を誘導可能な誘導装置2020aとを備えている。誘導装置2020aは、いわゆる振分装置と呼ばれる回転体の役物であって、当該特定入球口2021に入球した遊技球を一時的に貯留可能な凹状の貯留部2020dを備えている。誘導装置2020aは、遊技盤2010に向かって左右両方向に回転可能とされており、左回りで回転すると、貯留部2020dにて貯留している遊技球を誘導増加装置作動領域2020bへ誘導し、右回りで回転すると貯留球排出口2020cへ遊技球を誘導するものとなっている。なお、誘導装置2020aは、該誘導装置2020aの非作動時、すなわち誘導増加装置作動判定図柄表示装置2017が可変開始待ち状態又は可変表示状態中は、凹状の貯留部2020dを上向きにした遊技球受入待ち状態又は誘導待機状態とされている。
【0233】
特定入球口2021の入口は誘導装置2020aの上方に形成され、この入口から入球した遊技球は、上記誘導装置2020aの貯留部2020dにて貯留された後に、誘導増加装置作動領域2020b又は貯留球排出口2020cのいずれかへ誘導される。誘導増加装置作動領域2020bは、誘導装置2020aの左下方に設けられ、内部に誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ2019a(図48参照)を備えている。該検知スイッチ2019aに遊技球が検知されると、誘導増加装置が作動して遊技者にとって有利な特別遊技状態が発生する。なお、誘導増加装置は、主制御部2140(図46参照)を主体として構成され、遊技状態を変化させる特別の装置のことをいう。
【0234】
また、貯留部2020dの底部には特定入球口入球検知スイッチ2021a(図46参照)が設けられ、この検知に基づき誘導増加装置作動判定図柄表示装置2017において複数の図柄の可変表示が開始される。誘導増加装置作動判定図柄表示装置2017は、遊技領域2011の左半面側下方に配置され、3つの表示領域、すなわち左図柄表示領域2017a、中図柄表示領域2017b、右図柄表示領域2017cを備え、それぞれ複数の図柄を可変停止表示することが可能とされている。誘導増加装置作動判定図柄表示装置2017において、例えば、図柄が「7、7、7」の3桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、大当りとなって、誘導装置2020aが左回りに回転し、貯留されている遊技球が上記誘導増加装置作動領域2020bへ誘導され、誘導増加装置(後述する)が作動する。また、上記大当りとなる場合の図柄表示態様以外の態様(外れ表示態様)で確定表示されると、誘導装置2020aが右回りに回転し、貯留されている遊技球が、貯留球排出口2020cへ誘導される。
【0235】
一方、役物誘導装置作動ゲート2022は、遊技領域2011の中央から右半面側上方に配置され、内部に役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ2022a(図48参照)を備えている。上記特別遊技状態の発生中において、役物誘導装置作動ゲート2022の検知スイッチ2022aに遊技球が検知されると、役物作動口(得点増加装置作動口)2023が開放される。
【0236】
役物作動口(得点増加装置作動口)2023は、遊技領域2011の右半面側下方に配置され、一対の可動片2023a,2023bを備え、それら可動片2023a,2023bの作動に基づき、遊技者にとって入球有利な開放状態となる。また、内部に役物作動口入球検知スイッチ2023c(図48参照)を備え、該検知スイッチ2023cに遊技球が検知されると、入球図柄表示装置2025の所定の識別情報(概ね入球困難な入球領域に対応した識別情報)が点灯表示されるとともに、後述する得点増加装置(賞態様増加装置)が作動する。なお、遊技領域2011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(得点増加装置作動口)2023を開放状態とすることも可能である。
【0237】
16連入球口2024は、遊技領域2011の最下部に配置され、その前方側には、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)2025が配設されている。16連入球口2024の内部には、それぞれ16連入球検知スイッチ2025a(図46参照)が設けられ、該検知スイッチ2025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置2025の識別情報(数字ランプ)が点灯表示される。なお、パチンコ機2001においては、遊技球16個の発射を単位遊技として、その16個において点灯表示された識別情報の組合せに基づき賞態様が決定される。例えば、4つの連続した数字ランプが連続して点灯表示されると得点1が付与され、該1点につき16個の賞球又は賞メダルが払い出される。また、ICカード等に得点又は賞球数若しくは賞メダル数が蓄積されるものもある。なお、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)2025は、例えば7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示とすることも可能で、この場合、上記検知スイッチ2025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)2025の7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示画面上において識別情報(数字)が表示される。
【0238】
次に、パチンコ機2001の裏面構造については、図24に示した第2実施例のパチンコ機1001の裏面構造と同様の構成とされている。
【0239】
次に、パチンコ機2001の電子制御装置2130について、図46を参照して説明する。まず、電子制御装置2130は、主制御部2140と、その主制御部2140に接続された賞球制御部(枠制御部)2150、図柄表示装置制御部(図柄制御部)2160、ランプ出力装置制御部(ランプ制御部)2170及び音声出力装置制御部(音声制御部)2180を含んで構成されている。主制御部2140は、主制御基板2340を備え、主制御部2140以外の上記4つの制御部2150、2160、2170、2180はそれぞれ副制御部として構成され、副制御基板たる賞球制御基板(枠制御基板)2350、図柄表示装置制御基板2360、ランプ出力装置制御基板2370、音声出力装置制御基板2380を備えている。
【0240】
主制御基板2340は、図36に示したCPU1401を含み、該CPU1401はCPUコア1480を備え、ROM1482に格納された制御プログラムにより、RAM1481をワークエリアとしてパチンコ機2001全体の作動制御(すなわち、遊技の基本進行制御)を司る。また、ROM1482に記憶された当否判定プログラムにより、CPU1401が主体となって図柄表示における当否判断制御等を行う(当否判定手段)。
【0241】
図46に戻り、主制御部2140は、各副制御部2150、2160、2170、2180へ処理内容を指示する、指令信号たるコマンドデータを送信する。なお、主制御部2140から各副制御部2150、2160、2170、2180へは、一方向形式でデータが伝送される。また、各制御部2140〜2180には、主電源2129と接続された電源受電基板2128から電源ユニット2127、さらには電源中継基板2121を介して電源が供給されており、電源立上げ時のシステムリセット信号が電源中継基板2121を介して全制御部に送信される。
【0242】
また、主制御部2140には16連スイッチ中継基板2031、中継基板2200、特定入球口入球検知スイッチ2021a、枠用外部端子基板2122、枠中継基板2200bが接続されている。16連スイッチ中継基板2031には16連入球検知スイッチ2025aが接続され、該16連入球検知スイッチ2025aからの検知信号が主制御部2140に送信される。なお、主制御部2140には、遊技機外部の試験装置(検査装置)2807に遊技情報(制御情報を含む)を出力するための情報出力部が設けられている。具体的には、図43及び図44に示した第2実施例と同様の構成とされている。
【0243】
図46に戻り、中継基板2200には、図48に示すように、役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ2016a、役物作動口入球検知スイッチ2018c、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ2019a、役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ2022a、役物作動口(得点増加装置作動口)入球検知スイッチ2023c、役物作動口ソレノイド2018d、役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド2023d、盤用外部端子基板2032等が接続されている。役物作動口ソレノイド2018dは、役物作動口2018の可動片2018a,2018bを開閉するためのソレノイドである。役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド2023dは、役物作動口(得点増加装置作動口)2023の可動片2023a、2023bを開放するためのソレノイドである。盤用外部端子基板2032は、各種検知スイッチデータ等を当該遊技機外部に出力するための端子基板である。
【0244】
図46に戻り、枠用外部端子基板2122には、タンク球切れ検知スイッチ2104及びドアスイッチ2202等が接続され、枠用外部端子基板2122は、枠制御部2150とも接続されている。枠中継基板2200bには、図30に示した第2実施例と同様の補給球切れ検知スイッチ1108、賞球計数センサ1198、下受け皿満タンスイッチ1199、ファール球センサ1197等が接続されている。
【0245】
枠制御部(賞球制御部)2150は、主制御部2140と同様のCPU1601(図36参照)を含んで構成され、メモリクリアスイッチ基板2191、球貸し計数センサ2192、CRユニット(プリペイドカードユニット)2013、賞球流路切替ソレノイド2194、CR操作基板2195、賞球モータセンサ基板2196、発射装置制御基板2201等が接続されている。メモリクリアスイッチ基板2191は、電源投入時に残存している各種データを全てクリアするためのスイッチ基板であって、球貸し計数センサ2192はCRユニット(プリペイドカードユニット)2013を利用して貸し出された球数を計数するためのセンサ、賞球流路切替ソレノイド2194は賞球払出装置2109における球貸しと賞球払出しの流路を切り替えるためのソレノイドである。また、CR操作基板2195はCRユニット(プリペイドカードユニット)2013との間で、球貸し、カード残り数等の信号を入出力するための基板で、賞球モータセンサ基板2196は賞球払出しに係る賞球モータ2297の動作状態を検知するためのセンサ基板である。
【0246】
発射装置制御基板2201には、図38に示した第2実施例と同様の球送りソレノイド中継基板1092、発射モータ1093、発射球カウントスイッチ1094、発射停止スイッチ1009b、発射ハンドル部1009が接続されている。
【0247】
図46に戻り、図柄表示装置制御部2160は、演算回路構成要素(図示略)として、CPUと、RAMと、ROMと、入出力ポートと、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)とを含み、それら演算回路構成要素はバスにより相互に接続して構成され、入出力ポートにおいて主制御部2140に接続されている。図柄表示装置制御部2160には、図47に示すように、表示盤を備える誘導増加装置作動判定図柄表示装置基板2017dが接続され、CPUはROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして誘導増加装置作動判定図柄表示装置(表示盤)2017の作動制御(すなわち、表示装置の表示制御)を行っている。なお、入球図柄表示装置2025の表示制御は、主制御部2140が担うものとされているが、この表示制御を図柄表示装置制御部2160で行うことも可能である。
【0248】
図46に戻り、ランプ出力装置制御部2170は、図柄表示装置制御部2160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部2140に接続されている。ランプ出力装置制御部2170には、図27に示した第2実施例と同様の電飾中継基板1171a、各種LED基板等が接続されている。
【0249】
図46に戻り、音声出力装置制御部2180は、図柄表示装置制御部2160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)及びサウンドジェネレータ(図示略)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部2140に接続されている。音声出力装置制御部2180には、図26に示した第2実施例と同様の音声中継基板1203が接続され、該音声中継基板1203に接続された音量スイッチ基板1012は、図示しない音量スイッチの操作に伴い、出力音量の設定を行うもので、スピーカー1400aから遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。
【0250】
さらに、遊技効果ランプ基板(第2実施例と同様のもの)等の各種ランプや音声出力装置制御基板2380に搭載されたサウンドジェネレータ(第2実施例と同様のもの)は、図柄表示装置制御部2160の制御による図柄の可変・停止表示態様、リーチ発生の有無、リーチ表示態様、特別遊技態様、及び遊技モード等に応じてその態様は制御される。その制御指令の指令信号は、ランプ出力装置制御部2170あるいは音声出力装置制御部2180を作動指令対象とする指令信号として、主制御部2140から一方向に送信される。
【0251】
なお、上述した図柄表示装置制御部2160、ランプ出力装置制御部2170及び音声出力装置制御部2180は、主制御部2140や枠制御部2150と同様の回路部から構成されるものとすることもできる。すなわち、図36に示したような内部にROM、RAMが内蔵されたCPUを用いることもできる。
【0252】
なお、図46に示した電子制御装置2130における電源供給経路については第2実施例と同様のため説明を省略する。
【0253】
次に、パチンコ機2001の動作について、主制御部2140のCPU1401(図36参照)が実行する処理を中心にして説明する。パチンコ機2001が起動されると、CPU1401は初期設定処理を実行し、その後はタイマリセットされる毎に(本実施例の場合、リセット周期は2.048ms)、図31に示した第2実施例と同様のメインジョブを繰り返し実行する。
【0254】
図31の遊技ジョブ(S600)のサブルーチンとして図49に示す判定図柄表示ジョブ(S620)が別途行われる。なお、特定入球口2021への入球(すなわち特定入球口入球検知スイッチ2021aにおける検知)に基づき、第2実施例と同様の当否判定ジョブが行われ、さらには、外れないし当りの図柄決定用乱数及びリーチ態様決定用乱数の取得が行われ、その結果がRAM1482(図36参照)に記憶される。まず、S621において、特定入球口2021への遊技球の通過に基づき、誘導増加装置作動判定図柄表示装置2017において各図柄(この場合3桁の判定図柄とする)の可変表示を開始させる。次いで、S622において、上記当否判定ジョブで得られた当否結果を参照し、当り判定(「1」)の場合は(S623:YES)、S632に進み、上記乱数により決定されたリーチ態様決定用値を読み出し、さらにS633に進み、同様に乱数により決定された大当り番号を読み出し、S631に進んで、例えば左図柄及び中図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を左図柄及び中図柄と同一図柄に揃えて停止表示させ確定させる。
【0255】
一方、外れリーチ判定(「2」)の場合は(S624:YES)、S628に進み、上記乱数により決定された外れリーチ図柄番号と、外れ右図柄番号とを読み出す。そして、S629において、読み出した外れリーチ図柄番号と外れ右図柄番号とを比較し、それらの差異に基づき外れリーチ態様を決定する(S630)。具体的には、S629において、それらの番号の差(すなわち、例えば左図柄と右図柄との差)を算出し、その差に基づいてRAM1481(図36参照)に予め記憶されている外れリーチ態様メモリから外れリーチ態様データを読み出す。例えば、差が「−1」の場合(すなわち、例えば右図柄が左図柄の1つ前の図柄となる場合)、複数種類(例えば3種類)の外れリーチの中から1種が選択され(例えば、所定の乱数取得により選択することができる)、読み出される。その後、例えば、左図柄及び中図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を他の図柄とは異なる図柄で停止表示させ確定させる。
【0256】
また、通常外れ判定(「3」)の場合は(S625)、S626に進み、上記乱数により決定された外れ各図柄番号を読み出し、S627に進んで、各判定図柄を、相互にずれたタイミングで停止表示させ確定させる。なお、通常外れ判定の場合も、1つの図柄のみ可変表示時間を遅らせる等、表示態様を種々の態様に変化させることも可能である。
【0257】
このような判定図柄表示ジョブ(S620)にて決定された表示態様は、対応するコマンドデータ(指令信号)として主制御部2140から図柄表示装置制御部2160へ所定の時間間隔をおいて出力され、図柄表示装置制御部2160は、そのコマンドデータに基づいて任された範囲で制御態様を選択して表示制御を行う。なお、上記図柄表示装置制御部2160に上記コマンドデータに対応して複数の表示パターンからなる表示パターン群を記憶させておき、指令信号として送信されたコマンドデータに対応する表示パターンを表示パターン群の中から選択して(乱数取得等により選択することができる)、誘導増加装置作動判定図柄表示装置2017における表示制御を、図柄表示装置制御部2160において行うものとすることができる。
【0258】
次に、パチンコ機2001の遊技態様について、主に図45を参照して説明する。まず、普通遊技状態の遊技態様について説明する。遊技球が役物誘導装置作動ゲート2016を通過すると、役物作動口2018の可動片2018a,2018bが所定時間、例えば0.3秒開放する。役物作動口2018に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置2025の5番、8番が点灯表示する。この5番、8番は、16連入球口2024の入球困難な入球口に対応している。
【0259】
一方、遊技球が特定入球口2021に入球すると、遊技球は貯留部2020dに貯留されるとともに、貯留部2020dの底に設けられた特定入球口検知スイッチ2021a(図46参照)が遊技球を検知することにより、誘導増加装置作動判定図柄表示装置2017が可変表示を開始する。そして、入球図柄表示装置2025の6番が点灯表示する。この6番は、16連入球口2024の入球困難な入球口に対応している。誘導増加装置作動判定図柄表示装置2017において、図柄が特定の表示態様(当り表示態様)で確定表示された場合には、誘導装置2020aがその貯留されている遊技球を誘導増加装置作動領域2020bに誘導する。ここで、誘導増加装置作動領域2020bに遊技球が入球すると、誘導増加装置(主制御部2140)が作動し、特別遊技状態が発生する。この誘導増加装置は、最高14回の単位遊技(14ゲーム)まで継続して作動するものとされており、この権利回数は、権利発生中、誘導装置2020aの略中央に設けられた権利回数表示装置2027に表示され、次回以降の単位遊技(ゲーム)開始時に残権利回数を表示するものとされている。なお、上述したように、誘導増加装置作動判定図柄表示装置2017において図柄が外れ表示態様で確定表示された場合には、誘導装置2020aがその貯留されている遊技球を貯留球排出口2020cに誘導する。
【0260】
以上が普通遊技状態にかかる遊技態様であって、役物誘導装置作動ゲート2016、役物作動口2018は第1の遊技態様(普通遊技状態)用の遊技装置群として機能している。また、特定入球口2021、誘導増加装置作動判定図柄表示装置2017、誘導装置2020a、誘導増加装置作動領域2020b、貯留球排出口2020cは第2の遊技態様用(特別遊技発生用)の遊技装置群として機能している。
【0261】
次に、特別遊技状態の遊技態様について説明する。上記誘導増加装置の作動中、すなわち特別遊技状態中に、遊技球が役物誘導装置作動ゲート2022を通過すると、役物作動口(得点増加装置作動口)2023が所定時間開放する。役物作動口(得点増加装置作動口)2023に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置2025の11番、13番、14番、15番が点灯表示するとともに、そのゲーム(単位遊技)中に獲得した得点が2倍となる。この11番、13番、14番、15番は、16連入球口2024の入球困難な入球口に対応している。なお、この特別遊技状態は、14回の単位遊技を上限として繰り返し行われ、該単位遊技が14回に達するか、誘導増加装置作動領域2020bに遊技球が入球するかのいずれかによって終了となる。また、誘導増加装置の作動中以外は、役物誘導装置作動ゲート2022に遊技球が通過しても、役物作動口(得点増加装置作動口)2023は開放しないものとされており、さらに、開放した役物作動口(得点増加装置作動口)2023に入球がない場合は、開放した単位遊技(ゲーム)を含めて3回の単位遊技(3ゲーム)を経過すると開放が解除され、役物作動口(得点増加装置作動口)2023が閉じられるものとされている。言い換えると、入球がない場合は、開放した単位遊技(ゲーム)を含めて最高3回まで開放が継続される。以上が特別遊技状態にかかる遊技態様であって、役物誘導装置作動ゲート2022、役物作動口(得点増加装置作動口)2023は第3の遊技態様(特別遊技状態)用の遊技装置群として機能している。
【0262】
このように、第2実施例のパチンコ機2001においては、各種遊技装置を特定のグループ毎に分け、複数の遊技態様を楽しむことが可能となっている。特に、誘導増加装置作動判定図柄表示装置2017において、当りとなる特定の表示態様が確定表示される確率を高くすれば、特別遊技状態が発生し易くなり、遊技者にとって大量の賞を獲得し易くなる。また、障害釘等により、役物誘導装置作動ゲート2016へ遊技球を導く易くし、また、役物作動口2018へ遊技球を導き易くすれば、役物作動口2018への入球する割合も高まるので、賞が獲得し易くなり、普通状態においても遊技者の遊技意欲を減退させることが少なくなり得る。また、遊技者に対し、従来にない斬新な遊技興趣を付与することが可能である。
【0263】
以上、第3実施例としてのパチンコ機2001について説明したが、例えば上記実施例の入球装置を通過ゲート(通過装置)とし、又は、通過ゲート(通過装置)を入球装置とすることが可能である。また、誘導増加装置作動判定図柄表示装置には7セグメントLEDや液晶(LCD)による表示が可能で、誘導装置も回転体に限らず、左右に揺動する板状の振分装置等、遊技球を2以上の領域に誘導可能な装置であればよい。
【0264】
(第4の態様)次に、第4実施例として、組合せ式遊技機としてのアレンジボール式パチンコ機(単にパチンコ機ともいう)3001の構造を説明する。なお、上記第2実施例と異なる構成の箇所について説明するものとし、特に説明のない箇所については第2実施例と同様の構成を有しているものとする。この場合、特に遊技盤の構成が第2実施例と主に異なるものとされている。
【0265】
第4実施例のパチンコ機3001の前面部は、図22に示した第2実施例のパチンコ機1001の前面部と同様の本体枠と、中枠と、前面枠と、上皿部と、下皿部と、施錠装置とから構成されている(図示及び詳細説明省略)。まず、前面部に形成される遊技盤3010の表面構造について図50の模式図を参照して説明する。遊技盤3010は、略長方形の木製の板状体であって中枠(1003:図22参照)に保持されるとともに、裏機構盤(1102:図24参照)によりその背面側が覆われている。遊技盤3010には、遊技盤3010の表面に設けられた外レール(図示略)と内レール(図示略)とにより略円形状の遊技領域3011が形成され、遊技領域3011内には、始動検知装置としての特定入球口3021と、可変表示装置及び抽選装置としての図柄表示装置3017と、役物作動用検知装置としての役物誘導装置作動ゲート3022a,3022bと、変動入球装置としての役物作動口(得点増加装置作動口)3023と、16個の入球領域が相互隣接して配置された16連入球口3024と、16連入球口3024の各入球領域に該当する識別情報を点灯表示する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)3025と、多数の障害釘(図示略)等が配設されている。
【0266】
特定入球口3021は、遊技領域3011の略中央に配置され、貯留装置としての貯留部3020dと、貯留部3020dに貯留されている遊技球を特定入球領域としての誘導増加装置作動領域3019に誘導可能な誘導装置3020aとを備える。本実施例の場合、貯留装置3020dと誘導装置3020aとが同じ遊技装置として構成されており、該遊技装置が非作動状態のときは貯留装置3020dとして機能し、作動状態のときは誘導装置3020aとして機能している。また、貯留部3020dの底部には特定入球口入球検知スイッチ3021a(図51参照)が設けられ、この検知に基づき図柄表示装置3017において複数の図柄の可変表示が開始される。なお、特定入球口3021の上方には、遊技球を該特定入球口3021へ誘導する誘導部材3027,3027と、該誘導部材3027,3027の上方にあって、遊技球の特定入球口3021の真上からの入球を阻害する障害部材3026とが配設されている。
【0267】
上記誘導装置3020aは、いわゆる振分装置と呼ばれる左右に移動可能な板状の役物であって、当該特定入球口3021に入球した遊技球を一時的に貯留可能な凹状の貯留部3020dを備えている。誘導装置3020aは、遊技盤3010に向かって左右両方向に移動可能とされており、右側に移動すると、貯留部3020dにて貯留している遊技球を誘導増加装置作動領域誘導部3020bへ誘導し、左側に移動すると貯留球排出口3020cへ遊技球を誘導するものとなっている。なお、誘導装置3020aは、該誘導装置3020aの非作動時、すなわち図柄表示装置3017が可変開始待ち状態又は可変表示状態中は、遊技球受入状態又は誘導待機状態とされている。
【0268】
特定入球口3021の入口は誘導装置3020aの上方に形成され、この入口から入球した遊技球は、上記誘導装置3020aの貯留部3020dにて貯留された後に、誘導増加装置作動領域誘導部3020b又は貯留球排出口3020cのいずれかへ誘導される。誘導増加装置作動領域誘導部3020bは、誘導装置3020aの右下方に設けられ、該誘導増加装置作動領域誘導部3020bを通過した遊技球は、誘導増加装置作動領域3019に誘導される。誘導増加装置作動領域3019は、内部に誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ3019a(図53参照)を備えている。該検知スイッチ3019aに遊技球が検知されると、入球図柄表示装置3025の所定の識別情報(概ね入球困難な入球領域に対応した識別情報)が点灯表示されるとともに、誘導増加装置が作動して遊技者にとって有利な特別遊技状態が発生する。特別遊技状態は、上記1ゲーム(単位遊技)中に獲得した賞が倍増される遊技状態で、所定のゲーム回数分を上限として、その遊技状態が継続される。本実施例では、その継続ゲーム回数の上限が、12ゲーム又は14ゲームのいずれかとされている。なお、上記誘導増加装置は、主制御部3140(図51参照)を主体として構成され、遊技状態を変化させる特別の装置のことをいう。
【0269】
図柄表示装置3017は、遊技領域3011の左半面側下方に配置され、3つの表示領域、すなわち左図柄表示領域3017a、中図柄表示領域3017b、右図柄表示領域3017cを備えている。上記特定入球口検知スイッチ3021aの検知結果に基づき、左図柄表示領域3017aと、右図柄表示領域3017cとが誘導増加装置作動判定図柄表示装置(以下、第1図柄表示装置ともいう)3217として可変表示を開始する。第1図柄表示装置3217においては、左右表示領域3017a,3017bがそれぞれ複数の図柄を可変停止表示することが可能とされており、例えば、図柄が「7、7」の2桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、大当りとなって、誘導装置3020aが右側に移動し、貯留されている遊技球が誘導増加装置作動領域誘導部3020bから上記誘導増加装置作動領域3019へ誘導され、誘導増加装置(後述する)が作動する。また、上記大当りとなる場合の図柄表示態様以外の態様(外れ表示態様)で確定表示されると、誘導装置3020aが左側に移動し、貯留されている遊技球が、貯留球排出口3020cへ誘導される。
【0270】
また、中図柄表示領域3017bは、上記誘導増加装置作動領域3019へ遊技球が誘導された場合に、誘導増加装置作動回数判定図柄表示装置(以下、第2図柄表示装置ともいう)3317として可変表示を開始する。この第2図柄表示装置3317、上記特別遊技状態の継続回数の上限を抽選するための抽選装置として機能しており、確定表示される図柄に基づいて該継続回数の上限(12ゲーム若しくは14ゲーム)が決定される。
【0271】
一方、役物誘導装置作動ゲート3022a,3022bは、遊技領域3011の中央部及び該中央から右半面側に配置され、内部に役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ3022c,3022d(図53参照)を備えている。上記特別遊技状態の発生中において、役物誘導装置作動ゲート3022a,3022bの検知スイッチ3022c,3022dのいずれかに遊技球が検知されると、役物作動口(得点増加装置作動口)3023が開放される。
【0272】
役物作動口(得点増加装置作動口)3023は、遊技領域3011の中央から右半面側に配置され、一対の可動片3023a,3023bを備え、それら可動片3023a,3023bの作動に基づき、遊技者にとって入球有利な開放状態となる。また、内部に役物作動口入球検知スイッチ3023c(図53参照)を備え、該検知スイッチ3023cに遊技球が検知されると、入球図柄表示装置3025の所定の識別情報(概ね入球困難な入球領域に対応した識別情報)が点灯表示されるとともに、得点増加装置(賞態様増加装置)が作動する。なお、遊技領域3011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(得点増加装置作動口)3023を開放状態とすることも可能である。
【0273】
16連入球口3024は、遊技領域3011の最下部に配置され、その前方側には、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)3025が配設されている。16連入球口3024の内部には、それぞれ16連入球検知スイッチ3025a(図51参照)が設けられ、該検知スイッチ3025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置3025の識別情報(数字ランプ)が点灯表示される。なお、パチンコ機3001においては、遊技球16個の発射を単位遊技として、その16球において点灯された識別情報の組合せに基づき賞態様が決定される。例えば、4つの連続した数字ランプが連続して点灯表示されると得点1が付与され、該1点につき16個の賞球又は賞メダルが払い出される。また、ICカード等に得点又は賞球数若しくは賞メダル数が蓄積されるものもある。なお、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)3025は、例えば7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示とすることも可能で、この場合、上記検知スイッチ3025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)3025の7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示画面上において識別情報(数字)が表示される。
【0274】
次に、パチンコ機3001の裏面構造については、図24に示した第2実施例のパチンコ機1001の裏面構造と同様の構成とされている。
【0275】
次に、パチンコ機3001の電子制御装置3130について、図51を参照して説明する。まず、電子制御装置3130は、主制御部3140と、その主制御部3140に接続された賞球制御部(枠制御部)3150、図柄表示装置制御部(図柄制御部)3160、ランプ出力装置制御部(ランプ制御部)3170及び音声出力装置制御部(音声制御部)3180を含んで構成されている。主制御部3140は、主制御基板3340を備え、主制御部3140以外の上記4つの制御部3150、3160、3170、3180はそれぞれ副制御部として構成され、副制御基板たる賞球制御基板(枠制御基板)3350、図柄表示装置制御基板3360、ランプ出力装置制御基板3370、音声出力装置制御基板3380を備えている。
【0276】
主制御基板3340は、図36に示したCPU1401を含み、該CPU1401はCPUコア1480を備え、ROM1482に格納された制御プログラムにより、RAM1481をワークエリアとしてパチンコ機3001全体の作動制御(すなわち、遊技の基本進行制御)を司る。また、ROM1482に記憶された当否判定プログラムにより、CPU1401が主体となって図柄表示における当否判断制御等を行う(当否判定手段)。
【0277】
図51に戻り、主制御部3140は、各副制御部3150、3160、3170、3180へ処理内容を指示する、指令信号たるコマンドデータを送信する。なお、主制御部3140から各副制御部3150、3160、3170、3180へは、一方向形式でデータが伝送される。また、各制御部3140〜3180には、主電源3129と接続された電源受電基板3128から電源ユニット3127、さらには電源中継基板3121を介して電源が供給されており、電源立上げ時のシステムリセット信号が電源中継基板3121を介して全制御部に送信される。
【0278】
また、主制御部3140には16連スイッチ中継基板3031、中継基板3200、特定入球口入球検知スイッチ3021a、枠用外部端子基板3122、枠中継基板3200bが接続されている。16連スイッチ中継基板3031には16連入球検知スイッチ3025aが接続され、該16連入球検知スイッチ3025aからの検知信号が主制御部3140に送信される。なお、主制御部3140には、遊技機外部の試験装置(検査装置)3807に遊技情報(制御情報を含む)を出力するための情報出力部が設けられている。具体的には、図43及び図44に示した第2実施例と同様の構成とされている。
【0279】
図51に戻り、中継基板3200には、図53に示すように、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ3019a、役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ3022c,3022d、役物作動口(得点増加装置作動口)入球検知スイッチ3023c、役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド3023d、盤用外部端子基板3032等が接続されている。役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド3023dは、役物作動口(得点増加装置作動口)3023の可動片3023a、3023bを開放するためのソレノイドである。盤用外部端子基板3032は、各種検知スイッチデータ等を当該遊技機外部に出力するための端子基板である。
【0280】
図51に戻り、枠用外部端子基板3122には、タンク球切れ検知スイッチ304及びドアスイッチ3202等が接続され、枠用外部端子基板3122は、枠制御部3150とも接続されている。枠中継基板3200bには、図30に示した第2実施例と同様の補給球切れ検知スイッチ1108、賞球計数センサ1198、下受け皿満タンスイッチ1199、ファール球センサ1197等が接続されている。
【0281】
枠制御部(賞球制御部)3150は、主制御部3140と同様のCPU1601(図36参照)を含んで構成され、メモリクリアスイッチ基板3191、球貸し計数センサ3192、CRユニット(プリペイドカードユニット)3013、賞球流路切替ソレノイド3194、CR操作基板3195、賞球モータセンサ基板3196、発射装置制御基板3201等が接続されている。メモリクリアスイッチ基板3191は、電源投入時に残存している各種データを全てクリアするためのスイッチ基板であって、球貸し計数センサ3192はCRユニット(プリペイドカードユニット)3013を利用して貸し出された球数を計数するためのセンサ、賞球流路切替ソレノイド3194は賞球払出装置3109における球貸しと賞球払出しの流路を切り替えるためのソレノイドである。また、CR操作基板3195はCRユニット(プリペイドカードユニット)3013との間で、球貸し、カード残り数等の信号を入出力するための基板で、賞球モータセンサ基板3196は賞球払出しに係る賞球モータ3297の動作状態を検知するためのセンサ基板である。
【0282】
発射装置制御基板3201には、図38に示した第2実施例と同様の球送りソレノイド中継基板1092、発射モータ1093、発射球カウントスイッチ1094、発射停止スイッチ1009b、発射ハンドル部1009が接続されている。
【0283】
図51に戻り、図柄表示装置制御部3160は、演算回路構成要素(図示略)として、CPUと、RAMと、ROMと、入出力ポートと、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)とを含み、それら演算回路構成要素はバスにより相互に接続して構成され、入出力ポートにおいて主制御部3140に接続されている。図柄表示装置制御部3160には、図52に示すように、表示盤を備える図柄表示装置基板3017dが接続され、CPUはROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして図柄表示装置(表示盤)3017の作動制御(すなわち、表示装置の表示制御)を行っている。なお、入球図柄表示装置3025の表示制御は、主制御部3140が担うものとされているが、この表示制御を図柄表示装置制御部3160で行うことも可能である。
【0284】
図51に戻り、ランプ出力装置制御部3170は、図柄表示装置制御部3160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部3140に接続されている。ランプ出力装置制御部3170には、図27に示した第2実施例と同様の電飾中継基板1171a、各種LED基板等が接続されている。
【0285】
図51に戻り、音声出力装置制御部3180は、図柄表示装置制御部3160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)及びサウンドジェネレータ(図示略)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部3140に接続されている。音声出力装置制御部3180には、図26に示した第2実施例と同様の音声中継基板1203が接続され、該音声中継基板1203に接続された音量スイッチ基板1012は、図示しない音量スイッチの操作に伴い、出力音量の設定を行うもので、スピーカー1400aから遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。
【0286】
さらに、遊技効果ランプ基板(第2実施例と同様のもの)等の各種ランプや音声出力装置制御基板3380に搭載されたサウンドジェネレータ(第2実施例と同様のもの)は、図柄表示装置制御部3160の制御による図柄の可変・停止表示態様、リーチ発生の有無、リーチ表示態様、特別遊技態様、及び遊技モード等に応じてその態様は制御される。その制御指令の指令信号は、ランプ出力装置制御部3170あるいは音声出力装置制御部3180を作動指令対象とする指令信号として、主制御部3140から一方向に送信される。
【0287】
なお、上述した図柄表示装置制御部3160、ランプ出力装置制御部3170及び音声出力装置制御部3180は、主制御部3140や枠制御部3150と同様の回路部から構成されるものとすることもできる。すなわち、図36に示したような内部にROM、RAMが内蔵されたCPUを用いることもできる。
【0288】
なお、図51に示した電子制御装置3130における電源供給経路については第2実施例と同様のため説明を省略する。
【0289】
次に、パチンコ機3001の動作について、主制御部3140のCPU1401(図36参照)が実行する処理を中心にして説明する。パチンコ機3001が起動されると、CPU1401は初期設定処理を実行し、その後はタイマリセットされる毎に(本実施例の場合、リセット周期は2.048ms)、図31に示した第2実施例と同様のメインジョブを繰り返し実行する。
【0290】
図31の遊技ジョブ(S600)のサブルーチンとして図54に示す第1図柄表示ジョブ(S620)が別途行われる。なお、特定入球口3021への入球(すなわち特定入球口入球検知スイッチ3021aにおける検知)に基づき、第2実施例と同様の当否判定ジョブが行われ、さらには、外れないし当りの図柄決定用乱数及びリーチ態様決定用乱数の取得が行われ、その結果がRAM1482(図36参照)に記憶される。まず、S621において、特定入球口3021への遊技球の通過に基づき、図柄表示装置3017の第1図柄表示装置3217において各図柄(この場合2桁の当否判定図柄とする)の可変表示を開始させる。次いで、S622において、上記当否判定ジョブで得られた当否結果を参照し、当り判定(「1」)の場合は(S623:YES)、S632に進み、上記乱数により決定されたリーチ態様決定用値を読み出し、さらにS633に進み、同様に乱数により決定された大当り番号を読み出し、S631に進んで、例えば左図柄表示領域3017aにおいて当り図柄に相当する図柄(本実施例の場合、数字「1」〜「9」のうち「3」と「7」)を表示し、右図柄表示領域3017cにおいて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を左図柄と同一図柄に揃えて停止表示させ確定させる。
【0291】
また、通常外れ判定(「2」)の場合は(S625)、S626に進み、上記乱数により決定された外れ各図柄番号を読み出し、S627に進んで、各図柄を、相互にずれたタイミングで停止表示させ確定させる。なお、通常外れ判定の場合も、右図柄の可変表示時間を遅らせる等、表示態様を種々の態様に変化させることも可能である。
【0292】
このような図柄表示ジョブ(S620)にて決定された表示態様は、対応するコマンドデータ(指令信号)として主制御部3140から図柄表示装置制御部3160へ所定の時間間隔をおいて出力され、図柄表示装置制御部3160は、そのコマンドデータに基づいて任された範囲で制御態様を選択して表示制御を行う。なお、上記図柄表示装置制御部3160に上記コマンドデータに対応して複数の表示パターンからなる表示パターン群を記憶させておき、指令信号として送信されたコマンドデータに対応する表示パターンを表示パターン群の中から選択して(乱数取得等により選択することができる)、第1図柄表示装置3217における表示制御を、図柄表示装置制御部3160において行うものとすることができる。
【0293】
さらに、図31の遊技ジョブ(S600)のサブルーチンとして図55に示す第2図柄表示ジョブ(S640)が別途行われる。この第2図柄表示ジョブ(S640)においては、まず、S642において、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ3019a(図53参照)をスキャンし、該スイッチ3019aにおいて検知があった場合には、S644において検知と同時に継続回数決定用乱数を取得し、さらにS646において第2図柄表示態様用乱数を取得する。そして、これら取得した乱数に基づいて第2図柄表示装置3317における図柄の表示態様(例えば図柄は「1」〜「9」の数字)が決定され、その表示指令信号が主制御部3140(図51参照)から図柄表示装置制御部3160(図51参照)へ送信される。
【0294】
次に、パチンコ機3001の遊技態様について、主に図50を参照して説明する。まず、普通遊技状態の遊技態様について説明する。遊技球が特定入球口3021に入球すると、遊技球は貯留部3020d(誘導装置3020a)に貯留されるとともに、貯留部3020dの底に設けられた特定入球口入球検知スイッチ3021a(図51参照)が遊技球を検知することにより、第1図柄表示装置3217が可変表示を開始する。第1図柄表示装置3217において、図柄が特定の表示態様(当り表示態様)で確定表示された場合には、誘導装置3020aが遊技球を誘導増加装置作動領域誘導部3020bに誘導し、遊技球が誘導増加装置作動領域3019を通過する。ここで、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ3019aが遊技球を検知すると、第2図柄表示装置3317が可変表示を開始するとともに、誘導増加装置(主制御部3140)が作動し、特別遊技状態が発生する。第2図柄表示装置3317において確定表示される図柄「1」〜「9」に基づいて、誘導増加装置が作動する最大継続回数が決定され、例えば「3」,「7」で確定表示されると最大継続回数が14回となり、それ以外の図柄の場合は最大継続回数が12回となる。なお、上述したように、第1図柄表示装置3217において図柄が外れ表示態様で確定表示された場合には、誘導装置3020aが遊技球を貯留球排出口3020cに誘導する。また、誘導増加装置が作動する継続回数は、権利発生中、第2図柄表示装置3317に表示されるものとすることができ、次回以降の単位遊技(ゲーム)開始時に残権利回数を表示するものとすることができる。この場合、第2図柄表示装置3317にて回数判定図柄を確定表示した後に、継続回数を表示するものとすることができ、第2図柄表示装置3317は、権利回数表示装置としての機能を具備するものとなる。なお、権利回数表示装置を第2図柄表示装置3317とは別個に、例えば遊技領域3011の中央から右半面側に設けることも可能である。
【0295】
以上が普通遊技状態にかかる遊技態様であって、特定入球口3021、貯留部(貯留装置)3020d、第1図柄表示装置(誘導増加装置作動判定図柄表示装置)3217、誘導装置3020a、第2図柄表示装置(誘導増加装置作動回数判定図柄表示装置(抽選装置))3317は第1の遊技態様(普通遊技状態)用の遊技装置群として機能している。なお、これら第1の遊技態様用の遊技装置群は、特別遊技状態を発生させるための特別遊技発生用遊技装置群として捉えることも可能である。
【0296】
次に、特別遊技状態の遊技態様について説明する。上記誘導増加装置の作動中、すなわち特別遊技状態中に、遊技球が役物誘導装置作動ゲート3022a,3022bのいずれかを通過すると、役物作動口(得点増加装置作動口)3023が所定時間開放する。役物作動口(得点増加装置作動口)3023に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置3025の11番、13番、14番、15番が点灯表示するとともに、そのゲーム(単位遊技)中に獲得した得点が2倍となる。この11番、13番、14番、15番は、16連入球口3024の比較的入球困難な入球口に対応している。なお、この特別遊技状態は、12回又は14回の単位遊技を上限として繰り返し行われ、該単位遊技が12回又は14回に達するか、遊技球が誘導増加装置作動領域3019に通過するかのいずれかによって終了となる。以上が特別遊技状態にかかる遊技態様であって、役物誘導装置作動ゲート3022a,3022b、役物作動口(得点増加装置作動口)3023は第2の遊技態様(特別遊技状態)用の遊技装置群として機能している。
【0297】
このように、本実施例のパチンコ機3001においては、各種遊技装置を特定のグループ毎に分け、複数の遊技態様を楽しむことが可能となっている。特に、図柄表示装置3017が、当否判定を行う第1図柄表示装置3217と、特別遊技状態の最大継続回数を判定する第2図柄表示装置3317とを備えるため、遊技装置の構成として従来にない斬新な構成となる。また、当りとなった後に、第2図柄表示装置3317において特別遊技状態の最大継続回数を抽選するものとしたため、遊技者に対し従来にない斬新な遊技興趣を付与することが可能である。
【0298】
以上、第4実施例としてのパチンコ機3001について説明したが、例えば、上記実施例の入球装置を通過ゲート(通過装置)とし、又は、通過ゲート(通過装置)を入球装置とすることが可能である。また、図柄表示装置には7セグメントLEDや液晶(LCD)による表示が可能で、誘導装置も上記左右に移動する板状の振分装置に限らず、回転体等の遊技球を2以上の領域に誘導可能な装置であればよい。さらに、本実施例では、図柄表示装置において、誘導増加装置作動判定図柄表示装置(第1図柄表示装置)と誘導増加装置作動回数判定図柄表示装置(第2図柄表示装置)とを一体化して設けたが、これら各図柄表示装置をそれぞれ別体にて遊技領域に配設することも可能である。
【0299】
(第5の態様)次に、第5実施例として、組合せ式遊技機としてのアレンジボール式パチンコ機(単にパチンコ機ともいう)4001の構造を説明する。なお、上記第2実施例と異なる構成の箇所について説明するものとし、説明のない箇所については同様の構成を有しているものとする。この場合、特に遊技盤の構成が主に異なるものとされている。
【0300】
第5実施例のパチンコ機4001の前面部は、図22に示した第2実施例のパチンコ機1001の前面部と同様の本体枠と、中枠と、前面枠と、上皿部と、下皿部と、施錠装置とから構成されている(図示及び詳細説明省略)。まず、前面部に形成される遊技盤4010の表面構造について図56の模式図を参照して説明する。遊技盤4010は、略長方形の木製の板状体であって中枠(1003:図22参照)に保持されるとともに、裏機構盤(1102:図24参照)によりその背面側が覆われている。遊技盤4010には、遊技盤4010の表面に設けられた外レール(図示略)と内レール(図示略)とにより略円形状の遊技領域4011が形成され、遊技領域4011内には、特定検知装置としての役物誘導装置作動ゲート4016a,4016b,4016cと、第1変動入球装置としての役物作動口(特定入球口)4020と、抽選装置としての誘導増加装置作動回数判定図柄表示装置(以下、単に図柄表示装置ともいう)4017と、役物作動用検知装置としての役物誘導装置作動ゲート4022と、第2変動入球装置としての役物作動口(得点増加装置作動口)4023と、16個の入球領域が相互隣接して配置された16連入球口4024と、16連入球口4024の各入球領域に該当する識別情報を点灯表示する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)4025と、多数の障害釘(図示略)等が配設されている。
【0301】
役物誘導装置作動ゲート4016a〜4016cは、遊技領域4011の中央から左半面側に配置され、それぞれ内部に役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ4016d(図59参照)を備えている。この通過検知スイッチ4016dにおいて遊技球が検知されると、役物作動口(特定入球口)4020が開放される。
【0302】
役物作動口(特定入球口)4020は、遊技領域4011の略中央に配置され、一対の可動片4021a,4021bを備えている。可動片4021a,4021bは左右に開閉可能であって、上記通過検知スイッチ4016d(図59参照)における遊技球の検知に基づき、役物作動口ソレノイド4021c(図59参照)により所定時間左右に開放される。なお、遊技領域4011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(特定入球口)4020を開放状態とすることも可能である。
【0303】
役物作動口(特定入球口)4020には、入球した遊技球を一時的に転動させることが可能な誘導部4026と、特定入球領域としての誘導増加装置作動領域4020bと、非特定入球領域としての誘導増加装置非作動領域4020cとが設けられている。誘導部4026は、各作動領域4020b,4020c,4020cの入口の手前に形成され、各作動領域4020b,4020c,4020cに向かって傾斜した誘導経路をなしている。該誘導経路たる誘導部4026にて転動した遊技球は、誘導増加装置作動領域4020b又は誘導増加装置非作動領域4020cのいずれかに入球する。
【0304】
誘導増加装置作動領域4020bは、2つの誘導増加装置非作動領域4020c,4020cの間に設けられ、内部に誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ4019a(図59参照)を備えている。誘導増加装置作動領域4020bを通過した遊技球が、該検知スイッチ4019aに検知されると、入球図柄表示装置4025の所定の識別情報(概ね入球困難な入球領域に対応した識別情報)が点灯表示されるとともに、誘導増加装置が作動して遊技者にとって有利な特別遊技状態が発生する。特別遊技状態は、上記1ゲーム(単位遊技)中に獲得した賞が倍増される遊技状態で、所定のゲーム回数分を上限として、その遊技状態が継続される。この特別遊技状態の継続ゲーム回数は、役物作動口(特定入球口)4020の下方に配設された抽選装置としての誘導増加装置作動回数判定図柄表示装置4017に表示される図柄により判定され、本実施例では、該上限が、1ゲーム、2ゲーム又は14ゲームのいずれかとされている。この誘導増加装置作動回数判定図柄装置4017は、上記検知スイッチ4019aの検知に基づいて可変表示を開始し、所定の可変表示態様を経た後に停止表示(確定表示)される。なお、上記誘導増加装置は、主制御部4140(図57参照)を主体として構成され、遊技状態を変化させる特別の装置のことをいう。
【0305】
一方、役物誘導装置作動ゲート4022は、遊技領域4011の中央から右半面側に配置され、内部に役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ4022a(図59参照)を備えている。上記特別遊技状態の発生中において、役物誘導装置作動ゲート4022の検知スイッチ4022aに遊技球が検知されると、役物作動口(得点増加装置作動口)4023が開放される。
【0306】
役物作動口(得点増加装置作動口)4023は、遊技領域4011の中央から右半面側に配置され、一対の可動片4023a,4023bを備え、それら可動片4023a,4023bの作動に基づき、遊技者にとって入球有利な開放状態となる。また、内部に役物作動口入球検知スイッチ4023c(図59参照)を備え、該検知スイッチ4023cに遊技球が検知されると、入球図柄表示装置4025の所定の識別情報(概ね入球困難な入球領域に対応した識別情報)が点灯表示されるとともに、得点増加装置(賞態様増加装置)が作動する。なお、遊技領域4011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(得点増加装置作動口)4023を開放状態とすることも可能である。
【0307】
16連入球口4024は、遊技領域4011の最下部に配置され、その前方側には、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)4025が配設されている。16連入球口4024の内部には、それぞれ16連入球検知スイッチ4025a(図57参照)が設けられ、該検知スイッチ4025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置4025の識別情報(数字ランプ)が点灯表示される。なお、パチンコ機4001においては、遊技球16個の発射を単位遊技として、その16球において点灯された識別情報の組合せに基づき賞態様が決定される。例えば、4つの連続した数字ランプが連続して点灯表示されると得点1が付与され、該1点につき16個の賞球又は賞メダルが払い出される。また、ICカード等に得点又は賞球数若しくは賞メダル数が蓄積されるものもある。なお、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)4025は、例えば7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示とすることも可能で、この場合、上記検知スイッチ4025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)4025の7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示画面上において識別情報(数字)が表示される。
【0308】
次に、パチンコ機4001の裏面構造については、図24に示した第2実施例のパチンコ機1001の裏面構造と同様の構成とされている。
【0309】
次に、パチンコ機4001の電子制御装置4130について、図57を参照して説明する。まず、電子制御装置4130は、主制御部4140と、その主制御部4140に接続された賞球制御部(枠制御部)4150、図柄表示装置制御部(図柄制御部)4160、ランプ出力装置制御部(ランプ制御部)4170及び音声出力装置制御部(音声制御部)4180を含んで構成されている。主制御部4140は、主制御基板4340を備え、主制御部4140以外の上記4つの制御部4150、4160、4170、4180はそれぞれ副制御部として構成され、副制御基板たる賞球制御基板(枠制御基板)4350、図柄表示装置制御基板4360、ランプ出力装置制御基板4370、音声出力装置制御基板4380を備えている。
【0310】
主制御基板4340は、図36に示したCPU1401を含み、該CPU1401はCPUコア1480を備え、ROM1482に格納された制御プログラムにより、RAM1481をワークエリアとしてパチンコ機4001全体の作動制御(すなわち、遊技の基本進行制御)を司る。また、ROM1482に記憶された図柄判定プログラムにより、CPU1401が主体となって上記誘導増加装置作動回数判定用の図柄表示における判断制御等を行う(図柄判定手段)。
【0311】
図57に戻り、主制御部4140は、各副制御部4150、4160、4170、4180へ処理内容を指示する、指令信号たるコマンドデータを送信する。なお、主制御部4140から各副制御部4150、4160、4170、4180へは、一方向形式でデータが伝送される。また、各制御部4140〜4180には、主電源4129と接続された電源受電基板4128から電源ユニット4127、さらには電源中継基板4121を介して電源が供給されており、電源立上げ時のシステムリセット信号が電源中継基板4121を介して全制御部に送信される。
【0312】
また、主制御部4140には16連スイッチ中継基板4031、中継基板4200、枠用外部端子基板4122、枠中継基板4200bが接続されている。16連スイッチ中継基板4031には16連入球検知スイッチ4025aが接続され、該16連入球検知スイッチ4025aからの検知信号が主制御部4140に送信される。なお、主制御部4140には、遊技機外部の試験装置(検査装置)4807に遊技情報(制御情報を含む)を出力するための情報出力部が設けられている。具体的には、図43及び図44に示した第2実施例と同様の構成とされている。
【0313】
図57に戻り、中継基板4200には、図59に示すように、役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ4016d(3つの作動ゲート4016a〜4016c(図56参照)にそれぞれ設けられている)、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ4019a、役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ4022a、役物作動口(得点増加装置作動口)入球検知スイッチ4023c、役物作動口ソレノイド4021c、役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド4023d、盤用外部端子基板4032等が接続されている。役物作動口ソレノイド4021cは、役物作動口(特定入球口)4020の可動片4021a,4021bを開放するためのソレノイドである。役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド4023dは、役物作動口(得点増加装置作動口)4023の可動片4023a、4023bを開放するためのソレノイドである。盤用外部端子基板4032は、各種検知スイッチデータ等を当該遊技機外部に出力するための端子基板である。
【0314】
図57に戻り、枠用外部端子基板4122には、タンク球切れ検知スイッチ4104及びドアスイッチ4202等が接続され、枠用外部端子基板4122は、枠制御部4150とも接続されている。枠中継基板4200bには、図30に示した第2実施例と同様の補給球切れ検知スイッチ1108、賞球計数センサ1198、下受け皿満タンスイッチ1199、ファール球センサ1197等が接続されている。
【0315】
枠制御部(賞球制御部)4150は、主制御部4140と同様のCPU1601(図36参照)を含んで構成され、メモリクリアスイッチ基板4191、球貸し計数センサ4192、CRユニット(プリペイドカードユニット)4013、賞球流路切替ソレノイド4194、CR操作基板4195、賞球モータセンサ基板4196、発射装置制御基板4201等が接続されている。メモリクリアスイッチ基板4191は、電源投入時に残存している各種データを全てクリアするためのスイッチ基板であって、球貸し計数センサ4192はCRユニット(プリペイドカードユニット)4013を利用して貸し出された球数を計数するためのセンサ、賞球流路切替ソレノイド4194は賞球払出装置4109における球貸しと賞球払出しの流路を切り替えるためのソレノイドである。また、CR操作基板4195はCRユニット(プリペイドカードユニット)4013との間で、球貸し、カード残り数等の信号を入出力するための基板で、賞球モータセンサ基板4196は賞球払出しに係る賞球モータ4297の動作状態を検知するためのセンサ基板である。
【0316】
発射装置制御基板4201には、図38に示した第2実施例と同様の球送りソレノイド中継基板4092、発射モータ4093、発射球カウントスイッチ4094、発射停止スイッチ4009b、発射ハンドル部4009が接続されている。
【0317】
図57に戻り、図柄表示装置制御部4160は、演算回路構成要素(図示略)として、CPUと、RAMと、ROMと、入出力ポートと、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)とを含み、それら演算回路構成要素はバスにより相互に接続して構成され、入出力ポートにおいて主制御部4140に接続されている。図柄表示装置制御部4160には、図58に示すように、表示盤を備える誘導増加装置作動回数判定図柄表示装置基板4017dが接続され、CPUはROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして誘導増加装置作動回数判定図柄表示装置(表示盤)4017の作動制御(すなわち、表示装置の表示制御)を行っている。なお、入球図柄表示装置4025の表示制御は、主制御部4140が担うものとされているが、この表示制御を図柄表示装置制御部4160で行うことも可能である。
【0318】
図57に戻り、ランプ出力装置制御部4170は、図柄表示装置制御部4160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部4140に接続されている。ランプ出力装置制御部4170には、図27に示した第2実施例と同様の電飾中継基板1171a、各種LED基板等が接続されている。
【0319】
図57に戻り、音声出力装置制御部4180は、図柄表示装置制御部4160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)及びサウンドジェネレータ(図示略)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部4140に接続されている。音声出力装置制御部4180には、図26に示した第2実施例と同様の音声中継基板1203が接続され、該音声中継基板1203に接続された音量スイッチ基板1012は、図示しない音量スイッチの操作に伴い、出力音量の設定を行うもので、スピーカー1400aから遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。
【0320】
さらに、遊技効果ランプ基板(第1実施例と同様のもの)等の各種ランプや音声出力装置制御基板4380に搭載されたサウンドジェネレータ(第2実施例と同様のもの)は、図柄表示装置制御部4160の制御による図柄の可変・停止表示態様、リーチ発生の有無、リーチ表示態様、特別遊技態様、及び遊技モード等に応じてその態様は制御される。その制御指令の指令信号は、ランプ出力装置制御部4170あるいは音声出力装置制御部4180を作動指令対象とする指令信号として、主制御部4140から一方向に送信される。
【0321】
なお、上述した図柄表示装置制御部4160、ランプ出力装置制御部4170及び音声出力装置制御部4180は、主制御部4140や枠制御部4150と同様の回路部から構成されるものとすることもできる。すなわち、図36に示したような内部にROM、RAMが内蔵されたCPUを用いることもできる。
【0322】
次に、図57に示した電子制御装置4130における電源供給経路については第2実施例と同様のため説明を省略する。
【0323】
次に、パチンコ機4001の動作について、主制御部4140のCPU1401(図36参照)が実行する処理を中心にして説明する。パチンコ機4001が起動されると、CPU1401は初期設定処理を実行し、その後はタイマリセットされる毎に(本実施例の場合、リセット周期は2.048ms)、図31に示した第2実施例と同様のメインジョブを繰り返し実行する。
【0324】
図31の遊技ジョブ(S600)のサブルーチンとして図60に示す作動回数判定用図柄表示ジョブ(S640)が別途行われる。この作動回数判定用図柄表示ジョブ(S640)においては、まず、S642において、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ4019a(図59参照)をスキャンし、該スイッチ4019aにおいて検知があった場合には、S644において検知と同時に作動回数決定用の乱数を取得し、さらにS646において作動回数判定用の図柄表示用の乱数を取得する。そして、これら取得した乱数に基づいて図柄表示装置4017における図柄の表示態様が決定され、その表示指令信号が主制御部4140(図57参照)から図柄表示装置制御部4160(図57参照)へ送信される。
【0325】
このような図柄表示ジョブ(S640)にて決定された表示態様は、対応するコマンドデータ(指令信号)として主制御部4140から図柄表示装置制御部4160へ所定の時間間隔をおいて出力され、図柄表示装置制御部4160は、そのコマンドデータに基づいて任された範囲で制御態様を選択して表示制御を行う。なお、上記図柄表示装置制御部4160に上記コマンドデータに対応して複数の表示パターンからなる表示パターン群を記憶させておき、指令信号として送信されたコマンドデータに対応する表示パターンを表示パターン群の中から選択して(乱数取得等により選択することができる)、図柄表示装置4017における表示制御を、図柄表示装置制御部4160において行うものとすることができる。
【0326】
次に、パチンコ機4001の遊技態様について、主に図56を参照して説明する。まず、普通遊技状態の遊技態様について説明する。遊技球が役物誘導装置作動ゲート4016a〜4016cのいずれかを通過すると、役物作動口(特定入球口)4020が所定時間(例えば0.6秒)開放する。なお、役物作動口(特定入球口)4020の開放中(作動中)は、上記役物誘導装置作動ゲート4016a〜4016cは機能しないものとされている。
【0327】
役物作動口(特定入球口)4020に遊技球が入球すると、遊技球は誘導部4026を経て、誘導増加装置作動領域4020b、誘導増加装置非作動領域4020c,4020cのいずれかに入球する。ここで、誘導増加装置作動領域4020bに入球し、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ4019a(図59参照)において遊技球が検知されると、図柄表示装置4017が可変表示を開始するとともに、誘導増加装置(主制御部4140)が作動し、特別遊技状態が発生する。図柄表示装置4017において確定表示される図柄「1」〜「9」に基づいて、誘導増加装置が作動する最大継続回数が決定され、例えば「7」で確定表示されると最大継続回数が14回となり、「3」で確定表示された場合は最大継続回数が2回、その他の図柄で確定表示された場合は最大継続回数が1回となる。
【0328】
以上が普通遊技状態にかかる遊技態様であって、役物誘導装置作動ゲート4016a〜4016c、役物作動口(特定入球口)4020、図柄表示装置(誘導増加装置作動回数判定図柄表示装置(抽選装置))4017は第1の遊技態様(普通遊技状態)用の遊技装置群として機能している。なお、これら第1の遊技態様用の遊技装置群は、特別遊技状態を発生させるための特別遊技発生用遊技装置群として捉えることも可能である。
【0329】
次に、特別遊技状態の遊技態様について説明する。上記誘導増加装置の作動中、すなわち特別遊技状態中に、遊技球が役物誘導装置作動ゲート4022を通過すると、役物作動口(得点増加装置作動口)4023が所定時間開放する。開放時間は、図柄表示装置4017に表示された図柄により異なり、「7」の場合は5.0秒、その他の図柄の場合は0.3秒間開放する。役物作動口(得点増加装置作動口)4023に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置4025の9番、10番、11番、14番が点灯表示するとともに、そのゲーム(単位遊技)中に獲得した得点が2倍となる。この9番、10番、11番、14番は、16連入球口4024の比較的入球困難な入球口に対応している。なお、この特別遊技状態は、1回、2回、14回のいずれかの単位遊技を上限として繰り返し行われ、該単位遊技が上限の回数に達するか、遊技球が誘導増加装置作動領域4020bを通過するかのいずれかによって終了となる。以上が特別遊技状態にかかる遊技態様であって、役物誘導装置作動ゲート4022、役物作動口(得点増加装置作動口)4023は第2の遊技態様(特別遊技状態)用の遊技装置群として機能している。
【0330】
このように、本実施例のパチンコ機4001においては、各種遊技装置を特定のグループ毎に分け、複数の遊技態様を楽しむことが可能となっている。特に、特別遊技状態の最大継続回数を判定する図柄表示装置(誘導増加装置作動回数判定図柄表示装置)4017を備えるため、遊技装置の構成として従来にない斬新な構成となる。また、誘導増加装置作動領域4020bに遊技球が入球した後に、図柄表示装置(誘導増加装置作動回数判定図柄表示装置)4017において特別遊技状態の最大継続回数を抽選するものとしたため、遊技者に対し従来にない斬新な遊技興趣を付与することが可能である。
【0331】
次に、パチンコ機4001における遊技盤4010の構成の一変形例を図61を参照しつつ説明する。第1の遊技態様用遊技装置群は、誘導増加装置作動ゲート4916と、役物作動口(特定入球口)(第1変動入球装置)4920とを備えている。誘導増加装置作動ゲート4916を遊技球が通過すると、役物作動口(特定入球口)4920の可動片4921a,4921bが左右に開いて開放される。役物作動口(特定入球口)4920には、上記実施例と同様の誘導部4926と、誘導増加装置作動領域4920bと、誘導増加装置非作動領域4920c,4920cとが設けられている。
【0332】
遊技球が役物作動口(特定入球口)4920に入球し、誘導増加装置作動領域4920bを通過すると、誘導増加装置が作動し特別遊技状態が発生する。さらに、その通過により誘導増加装置作動回数判定図柄表示装置4917が作動し、該図柄表示装置4917に確定表示された図柄に基づいて誘導増加装置の最大作動回数が決定される。図柄表示装置4917は、役物作動口(特定入球口)4920と一体で設けられ、誘導増加装置作動領域4020bの下方(直下)に設けられている。図柄表示装置4917に表示される図柄は「1」〜「9」とされ、「7」の場合の最大作動回数は14回、「3」の場合の最大作動回数は2回、その他の図柄の場合の最大作動回数は1回とされている。
【0333】
また、第2の遊技態様用遊技装置群は、役物誘導装置作動ゲート4922と、役物作動口(得点増加装置作動口)(第2変動入球装置)4923とを備えている。上記誘導増加装置の作動中、すなわち特別遊技状態中に、役物誘導装置作動ゲート4922を遊技球が通過すると、役物作動口(得点増加装置作動口)4923が所定時間開放し、該役物作動口(得点増加装置作動口)4923に遊技球が入球すると、上記の実施例と同様、入球図柄表示装置4025の所定の数字ランプ(比較的入球が困難な入球領域4024に対応した数字ランプ)が点灯表示するとともに、そのゲーム(単位遊技)中に獲得した得点が2倍となる。ここで、役物作動口(得点増加装置作動口)4923は、遊技領域4011の略中央であって、役物作動口(特定入球口)4920の下方に配設されている。また、役物作動口(得点増加装置作動口)4923の開放時間は、図柄表示装置4917に表示された図柄により異なり、例えば「7」で確定表示された場合には5.0秒開放し、その他の図柄で確定表示された場合には0.4秒開放する。なお、開放した役物作動口(得点増加装置作動口)4923に遊技球が入球すると、作動(開放)を終了するものとされている。
【0334】
誘導増加装置は、上記実施例と同様、主制御部4140(図57参照)により構成され、その作動中に遊技球が誘導増加装置作動領域4920bを通過するか、又は誘導増加装置が図柄表示装置4017に表示された図柄により判定された最大回数まで継続した場合、その作動を終了するものとされている。
【0335】
このような変形例における構成では、誘導増加装置作動回数判定図柄表示装置4917を役物作動口(特定入球口)4920と一体化したために、遊技領域の有効利用が可能となり得る。また、該図柄表示装置4917は誘導増加装置作動領域4020bの真下に設けたため、誘導増加装置作動領域4020bに遊技球が入球した場合に作動する図柄表示装置4917を認識し易く、遊技初心者にとっても遊技内容が比較的理解し易いものとなる。すなわち、遊技の中心は、誘導増加装置作動領域4020bと図柄表示装置4917とされており、それらが一体で且つ隣接して配置されているため、遊技上の注目すべき点が理解し易くなるのである。
【0336】
以上、第5実施例としてのパチンコ機4001について説明したが、例えば上記実施例の入球装置を通過ゲート(通過装置)とし、又は、通過ゲート(通過装置)を入球装置とすることが可能である。
【0337】
(第6の態様)次に、第6実施例として、組合せ式遊技機としてのアレンジボール式パチンコ機(単にパチンコ機ともいう)5001の構造を説明する。なお、上記第2実施例と異なる構成の箇所について説明するものとし、説明のない箇所については同様の構成を有しているものとする。この場合、特に遊技盤の構成が主に異なるものとされている。
【0338】
第6実施例のパチンコ機5001の前面部は、図22に示した第2実施例のパチンコ機5001の前面部と同様の本体枠と、中枠と、前面枠と、上皿部と、下皿部と、施錠装置とから構成されている(図示及び詳細説明省略)。まず、前面部に形成される遊技盤5010の表面構造について図62の模式図を参照して説明する。遊技盤5010は、略長方形の木製の板状体であって中枠(1003:図22参照)に保持されるとともに、裏機構盤(1102:図24参照)によりその背面側が覆われている。遊技盤5010には、遊技盤5010の表面に設けられた外レール(図示略)と内レール(図示略)とにより略円形状の遊技領域5011が形成され、遊技領域5011内には、特定検知装置としての役物誘導装置作動ゲート5016と、第1変動入球装置としての役物作動口(特定入球口)5020と、貯留装置ないし誘導装置としての誘導増加装置作動領域誘導装置5028と、可変表示装置としての誘導増加装置作動判定図柄表示装置5017と、役物作動用検知装置としての役物誘導装置作動ゲート5022と、第2変動入球装置としての役物作動口(得点増加装置作動口)5023と、16個の入球領域が相互隣接して配置された16連入球口5024と、16連入球口5024の各入球領域に該当する識別情報を点灯表示する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)5025と、多数の障害釘(図示略)等が配設されている。
【0339】
役物誘導装置作動ゲート5016は、遊技領域5011の中央から左半面側に配置され、内部に役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ5016a(図65参照)を備えている。この通過検知スイッチ5016aにおいて遊技球が検知されると、役物作動口(特定入球口)5020が開放される。
【0340】
役物作動口(特定入球口)5020は、遊技領域5011の略中央に配置され、上記通過検知スイッチ5016aの検知結果に基づいて作動する一対の可動片5021a,5021bを備えている。この一対の可動片5021a,5021bの作動に基づき、役物作動口(特定入球口)5020は遊技者にとって入球有利な開放状態となる。また、内部に入球した遊技球を誘導増加装置作動領域誘導装置5028へ誘導するための誘導口5026aが設けられている。さらに、役物作動口(特定入球口)5020の誘導口5026aと誘導増加装置作動領域誘導装置5028との間の遊技球経路(誘導樋)5026が、遊技盤5010の裏面側に形成されている。なお、遊技領域5011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(特定入球口)5020を開放状態とすることも可能である。
【0341】
誘導増加装置作動領域誘導装置(単に誘導装置ともいう)5028は、遊技領域5011の中央から左半面側に配置され、誘導樋5026から誘導された遊技球を一時的に貯留する貯留部(貯留装置)5029と、いわゆる振分装置と呼ばれる回転体5030とを備えている。また、貯留部5029の出口には特定入球口入球検知スイッチ5027が設けられ、この検知に基づき後述する誘導増加装置作動判定図柄表示装置5017が作動する。なお、回転体5030は、遊技盤5010に向かって左右両方向に回転可能とされており、貯留部5029から落下した遊技球が該回転体5030に設けられている凹部5028aに入り、左回りで回転すると、誘導増加装置作動領域5028bへ遊技球を誘導し、右回りで回転すると貯留球排出口5028cへ遊技球を誘導する。また、回転体5030は、該誘導装置5028の非作動時、すなわち誘導増加装置作動判定図柄表示装置5017が可変開始待ち状態又は可変表示状態中は、遊技球受入状態又は誘導待機状態とされている。
【0342】
上記誘導装置5028の貯留部5029にて貯留された遊技球は、回転体5030により誘導増加装置作動領域5028b又は貯留球排出口5028cのいずれかへ誘導される。誘導増加装置作動領域5028bは、誘導装置5028の左下方に設けられ、内部に誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ5019a(図65参照)を備えている。該検知スイッチ5019aに遊技球が検知されると、入球図柄表示装置5025の所定の識別情報(概ね入球困難な入球領域に対応した識別情報)が点灯表示されるとともに、誘導増加装置が作動して遊技者にとって有利な特別遊技状態が発生する。特別遊技状態は、上記1ゲーム(単位遊技)中に獲得した賞が倍増される遊技状態で、所定のゲーム回数分を上限(本実施例の場合14回)として、その遊技状態が継続される。なお、上記誘導増加装置は、主制御部4140(図63参照)を主体として構成され、遊技状態を変化させる特別の装置のことをいう。
【0343】
誘導増加装置作動判定図柄表示装置5017は、遊技領域5011の略中央部に配置され、3つの表示領域、すなわち左図柄表示領域5017a、中図柄表示領域5017b、右図柄表示領域5017cを備えている。上記特定入球口検知スイッチ5027(図63参照)の検知結果に基づき、各図柄表示領域5017a〜5017cが可変表示を開始する。誘導増加装置作動判定図柄表示装置5017においては、各表示領域5017a〜5017cがそれぞれ複数の図柄を可変停止表示することが可能とされており、例えば、図柄が「7、7、7」の3桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、大当りとなって、回転体5030が左回りに回転し、凹部5028aに入っている遊技球が誘導増加装置作動領域5028bへ誘導され、誘導増加装置(後述する)が作動する。また、上記大当りとなる場合の図柄表示態様以外の態様(外れ表示態様)で確定表示されると、回転体5030が右回りに回転し、該遊技球が貯留球排出口5028cへ誘導される。
【0344】
一方、役物誘導装置作動ゲート5022は、遊技領域5011の中央部及び該中央から右半面側に配置され、内部に役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ5022a(図65参照)を備えている。上記特別遊技状態の発生中において、役物誘導装置作動ゲート5022の検知スイッチ5022aに遊技球が検知されると、役物作動口(得点増加装置作動口)5023が開放される。
【0345】
役物作動口(得点増加装置作動口)5023は、遊技領域5011の中央から右半面側に配置され、遊技領域5011の前方向に開閉可能な開閉板5023aを備え、その開閉板5023aの作動に基づき、遊技者にとって入球有利な開放状態となる。また、内部に役物作動口(得点増加装置作動口)入球検知スイッチ5023c(図65参照)を備え、該検知スイッチ5023cに遊技球が検知されると、入球図柄表示装置5025の所定の識別情報(概ね入球困難な入球領域に対応した識別情報)が点灯表示されるとともに、得点増加装置(賞態様増加装置)が作動する。なお、役物作動口(得点増加装置作動口)5023に一対の可動片を配設し、その可動片の左右への作動(開放)に基づき、該役物作動口(得点増加装置作動口)5023を開放状態とすることも可能である。
【0346】
16連入球口5024は、遊技領域5011の最下部に配置され、その前方側には、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)5025が配設されている。16連入球口5024の内部には、それぞれ16連入球検知スイッチ5025a(図63参照)が設けられ、該検知スイッチ5025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置5025の識別情報(数字ランプ)が点灯表示される。なお、パチンコ機5001においては、遊技球16個の発射を単位遊技として、その16球において点灯された識別情報の組合せに基づき賞態様が決定される。例えば、4つの連続した数字ランプが連続して点灯表示されると得点1が付与され、該1点につき16個の賞球又は賞メダルが払い出される。また、ICカード等に得点又は賞球数若しくは賞メダル数が蓄積されるものもある。なお、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)5025は、例えば7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示とすることも可能で、この場合、上記検知スイッチ5025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)5025の7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示画面上において識別情報(数字)が表示される。
【0347】
次に、パチンコ機5001の裏面構造については、図24に示した第2実施例のパチンコ機1001の裏面構造と同様の構成とされている。
【0348】
次に、パチンコ機5001の電子制御装置5130について、図63を参照して説明する。まず、電子制御装置5130は、主制御部5140と、その主制御部5140に接続された賞球制御部(枠制御部)5150、図柄表示装置制御部(図柄制御部)5160、ランプ出力装置制御部(ランプ制御部)5170及び音声出力装置制御部(音声制御部)5180を含んで構成されている。主制御部5140は、主制御基板5340を備え、主制御部5140以外の上記4つの制御部5150、5160、5170、5180はそれぞれ副制御部として構成され、副制御基板たる賞球制御基板(枠制御基板)5350、図柄表示装置制御基板5360、ランプ出力装置制御基板5370、音声出力装置制御基板5380を備えている。
【0349】
主制御基板5340は、図36に示したCPU1401を含み、該CPU1401はCPUコア1480を備え、ROM1482に格納された制御プログラムにより、RAM1481をワークエリアとしてパチンコ機5001全体の作動制御(すなわち、遊技の基本進行制御)を司る。また、ROM1482に記憶された当否判定プログラムにより、CPU1401が主体となって図柄表示における当否判断制御等を行う(当否判定手段)。
【0350】
図63に戻り、主制御部5140は、各副制御部5150、5160、5170、5180へ処理内容を指示する、指令信号たるコマンドデータを送信する。なお、主制御部5140から各副制御部5150、5160、5170、5180へは、一方向形式でデータが伝送される。また、各制御部5140〜5180には、主電源5129と接続された電源受電基板5128から電源ユニット5127、さらには電源中継基板5121を介して電源が供給されており、電源立上げ時のシステムリセット信号が電源中継基板5121を介して全制御部に送信される。
【0351】
また、主制御部5140には16連スイッチ中継基板5031、中継基板5200、特定入球口入球検知スイッチ5027、枠用外部端子基板5122、枠中継基板5200bが接続されている。16連スイッチ中継基板5031には16連入球検知スイッチ5025aが接続され、該16連入球検知スイッチ5025aからの検知信号が主制御部5140に送信される。なお、主制御部5140には、遊技機外部の試験装置(検査装置)5807に遊技情報(制御情報を含む)を出力するための情報出力部が設けられている。具体的には、図43及び図44に示した第2実施例と同様の構成とされている。
【0352】
図63に戻り、中継基板5200には、図65に示すように、役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ5016a、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ5019a、役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ5022a、役物作動口(得点増加装置作動口)入球検知スイッチ5023c、役物作動口(特定入球口)ソレノイド5021c、役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド5023d、盤用外部端子基板5032等が接続されている。役物作動口(特定入球口)ソレノイド5021cは、役物作動口(特定入球口)5020の可動片5021a,5021bを開放するためのソレノイドである。役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド5023dは、役物作動口(得点増加装置作動口)5023の可動片5023a、5023bを開放するためのソレノイドである。盤用外部端子基板5032は、各種検知スイッチデータ等を当該遊技機外部に出力するための端子基板である。
【0353】
図63に戻り、枠用外部端子基板5122には、タンク球切れ検知スイッチ5104及びドアスイッチ5202等が接続され、枠用外部端子基板5122は、枠制御部5150とも接続されている。枠中継基板5200bには、図30に示した第2実施例と同様の補給球切れ検知スイッチ1108、賞球計数センサ1198、下受け皿満タンスイッチ1199、ファール球センサ1197等が接続されている。
【0354】
枠制御部(賞球制御部)5150は、主制御部5140と同様のCPU1601(図36参照)を含んで構成され、メモリクリアスイッチ基板5191、球貸し計数センサ5192、CRユニット(プリペイドカードユニット)5013、賞球流路切替ソレノイド5194、CR操作基板5195、賞球モータセンサ基板5196、発射装置制御基板5201等が接続されている。メモリクリアスイッチ基板5191は、電源投入時に残存している各種データを全てクリアするためのスイッチ基板であって、球貸し計数センサ5192はCRユニット(プリペイドカードユニット)5013を利用して貸し出された球数を計数するためのセンサ、賞球流路切替ソレノイド5194は賞球払出装置5109における球貸しと賞球払出しの流路を切り替えるためのソレノイドである。また、CR操作基板5195はCRユニット(プリペイドカードユニット)5013との間で、球貸し、カード残り数等の信号を入出力するための基板で、賞球モータセンサ基板5196は賞球払出しに係る賞球モータ5297の動作状態を検知するためのセンサ基板である。
【0355】
発射装置制御基板5201には、図38に示した第2実施例と同様の球送りソレノイド中継基板1092、発射モータ1093、発射球カウントスイッチ1094、発射停止スイッチ1009b、発射ハンドル部1009が接続されている。
【0356】
図63に戻り、図柄表示装置制御部5160は、演算回路構成要素(図示略)として、CPUと、RAMと、ROMと、入出力ポートと、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)とを含み、それら演算回路構成要素はバスにより相互に接続して構成され、入出力ポートにおいて主制御部5140に接続されている。図柄表示装置制御部5160には、図64に示すように、表示盤を備える判定図柄表示装置基板5017dが接続され、CPUはROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして誘導増加装置作動判定図柄表示装置(表示盤)5017の作動制御(すなわち、表示装置の表示制御)を行っている。なお、入球図柄表示装置5025の表示制御は、主制御部5140が担うものとされているが、この表示制御を図柄表示装置制御部5160で行うことも可能である。
【0357】
図63に戻り、ランプ出力装置制御部5170は、図柄表示装置制御部5160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部5140に接続されている。ランプ出力装置制御部5170には、図27に示した第2実施例と同様の電飾中継基板1171a、各種LED基板等が接続されている。
【0358】
図63に戻り、音声出力装置制御部5180は、図柄表示装置制御部5160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)及びサウンドジェネレータ(図示略)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部5140に接続されている。音声出力装置制御部5180には、図26に示した第2実施例と同様の音声中継基板1203が接続され、該音声中継基板1203に接続された音量スイッチ基板1012は、図示しない音量スイッチの操作に伴い、出力音量の設定を行うもので、スピーカー1400aから遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。
【0359】
さらに、遊技効果ランプ基板(第1実施例と同様のもの)等の各種ランプや音声出力装置制御基板5380に搭載されたサウンドジェネレータ(第2実施例と同様のもの)は、図柄表示装置制御部5160の制御による図柄の可変・停止表示態様、リーチ発生の有無、リーチ表示態様、特別遊技態様、及び遊技モード等に応じてその態様は制御される。その制御指令の指令信号は、ランプ出力装置制御部5170あるいは音声出力装置制御部5180を作動指令対象とする指令信号として、主制御部5140から一方向に送信される。
【0360】
なお、上述した図柄表示装置制御部5160、ランプ出力装置制御部5170及び音声出力装置制御部5180は、主制御部5140や枠制御部5150と同様の回路部から構成されるものとすることもできる。すなわち、図36に示したような内部にROM、RAMが内蔵されたCPUを用いることもできる。
【0361】
なお、図63に示した電子制御装置5130における電源供給経路については第2実施例と同様のため説明を省略する。
【0362】
次に、パチンコ機5001の動作について、主制御部5140のCPU1401(図36参照)が実行する処理を中心にして説明する。パチンコ機5001が起動されると、CPU1401は初期設定処理を実行し、その後はタイマリセットされる毎に(本実施例の場合、リセット周期は2.048ms)、図31に示した第2実施例と同様のメインジョブを繰り返し実行する。
【0363】
図31に示した遊技ジョブ(S600)のサブルーチンとして図66に示す判定図柄表示ジョブ(S620)が別途行われる。なお、役物作動口(特定入球口)5020への入球(すなわち特定入球口入球検知スイッチ5027における検知)に基づき、第2実施例と同様の当否判定ジョブが行われ、さらには、外れないし当りの図柄決定用乱数及びリーチ態様決定用乱数の取得が行われ、その結果がRAM1482(図36参照)に記憶される。まず、S621において、役物作動口(特定入球口)5020の遊技球の通過に基づき、誘導増加装置作動判定図柄表示装置5017において各図柄(この場合3桁の当否判定図柄とする)の可変表示を開始させる。次いで、S622において、上記当否判定ジョブで得られた当否結果を参照し、当り判定(「1」)の場合は(S623:YES)、S632に進み、上記乱数により決定されたリーチ態様決定用値を読み出し、さらにS633に進み、同様に乱数により決定された大当り番号を読み出し、S631に進んで、例えば左図柄表示領域5017aにおいて当り図柄に相当する図柄(本実施例の場合、数字「1」〜「9」のうち「3」と「7」)を表示し、右図柄表示領域5017cにおいて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を左図柄と同一図柄に揃えて停止表示させ確定させる。
【0364】
一方、外れリーチ判定(「2」)の場合は(S624:YES)、S628に進み、上記乱数により決定された外れリーチ図柄番号と、外れ右図柄番号とを読み出す。そして、S629において、読み出した外れリーチ図柄番号と外れ右図柄番号とを比較し、それらの差異に基づき外れリーチ態様を決定する(S630)。具体的には、S629において、それらの番号の差(すなわち、左図柄と右図柄との差)を算出し、その差に基づいてRAM1481(図36参照)に予め記憶されている外れリーチ態様メモリから外れリーチ態様データを読み出す。例えば、差が「−1」の場合(すなわち、例えば右図柄が左図柄の1つ前の図柄となる場合)、複数種類(例えば3種類)の外れリーチの中から1種が選択され(例えば、所定の乱数取得により選択することができる)、読み出される。その後、例えば、左図柄表示領域5017aにおいて上記当り図柄に相当する図柄を表示し、右図柄表示領域5017cにおいて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を左図柄とは異なる図柄で停止表示させ確定させる。
【0365】
また、通常外れ判定(「3」)の場合は(S625)、S626に進み、上記乱数により決定された外れ各図柄番号を読み出し、S627に進んで、各図柄を、相互にずれたタイミングで停止表示させ確定させる。なお、通常外れ判定の場合も、右図柄の可変表示時間を遅らせる等、表示態様を種々の態様に変化させることも可能である。
【0366】
このような図柄表示ジョブ(S620)にて決定された表示態様は、対応するコマンドデータ(指令信号)として主制御部5140から図柄表示装置制御部5160へ所定の時間間隔をおいて出力され、図柄表示装置制御部5160は、そのコマンドデータに基づいて任された範囲で制御態様を選択して表示制御を行う。なお、上記図柄表示装置制御部5160に上記コマンドデータに対応して複数の表示パターンからなる表示パターン群を記憶させておき、指令信号として送信されたコマンドデータに対応する表示パターンを表示パターン群の中から選択して(乱数取得等により選択することができる)、誘導増加装置作動判定図柄表示装置5017における表示制御を、図柄表示装置制御部5160において行うものとすることができる。
【0367】
なお、本実施例のパチンコ機5001においては、大当り判定により誘導増加装置作動判定図柄表示装置5017に停止表示された図柄の種類に基づき、上記特別遊技状態の終了後、次の大当りまで図柄の当否判定の確率(大当り確率)を変更(向上)させる確率変更手段が備えられている。具体的には、予め記憶されている上記大当り図柄決定乱数値が、確率変更用乱数値と非確率変更用乱数値とから構成され、各乱数値の取得に応じて確率変更用図柄(例えば、「7、7、7])又は非確率変更用図柄(例えば、「2、2、2」)が停止表示されるもので、確率変更用図柄で停止表示された場合、上記特別遊技状態終了後、次の大当りまで当否判定の確率(大当り確率)が通常の約4〜5倍に向上するものとされている。
【0368】
次に、パチンコ機5001の遊技態様について、主に図62を参照して説明する。まず、普通遊技状態の遊技態様について説明する。遊技球が役物誘導装置作動ゲート5016を通過すると、役物作動口(特定入球口)5020の入口が、誘導増加装置作動判定図柄表示装置5017の大当り確率(当否確率)が相対的に低確率の場合は、0.5秒、相対的に高確率の場合(いわゆる確変の場合)は、5.8秒開放する。ただし、役物作動口(特定入球口)5020の作動中は、役物誘導装置作動ゲート5016は機能しないものとされている。役物作動口(特定入球口)5020に入球した遊技球は、一旦貯留部5029に貯留され、落下して特定入球口入球検知スイッチ5027に検知されるとともに、回転体5030の凹部5028aに入る。特定入球口入球検知スイッチ5027が遊技球を検知することにより、誘導増加装置作動判定図柄表示装置5017が可変表示を開始する。誘導増加装置作動判定図柄表示装置5017において、図柄が特定の表示態様(当り表示態様)で確定表示された場合には、誘導装置5028が遊技球を誘導増加装置作動領域5028bに誘導し、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ5019a(図65参照)において遊技球を検知すると、誘導増加装置(主制御部5140)が作動し、特別遊技状態が発生する。なお、誘導増加装置作動判定図柄表示装置5017において図柄が外れ表示態様で確定表示された場合には、誘導装置5028が遊技球を貯留球排出口5028cに誘導する。
【0369】
以上が普通遊技状態にかかる遊技態様であって、役物誘導装置作動ゲート5016、役物作動口(特定入球口)5020、誘導増加装置作動判定図柄表示装置5017、誘導装置5028は第1の遊技態様(普通遊技状態)用の遊技装置群として機能している。なお、これら第1の遊技態様用の遊技装置群は、特別遊技状態を発生させるための特別遊技発生用遊技装置群として捉えることも可能である。
【0370】
次に、特別遊技状態の遊技態様について説明する。上記誘導増加装置の作動中、すなわち特別遊技状態中に、遊技球が役物誘導装置作動ゲート5022を通過すると、役物作動口(得点増加装置作動口)5023が所定時間開放する。役物作動口(得点増加装置作動口)5023に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置5025の11番、13番、14番、15番が点灯表示するとともに、そのゲーム(単位遊技)中に獲得した得点が2倍となる。この11番、13番、14番、15番は、16連入球口5024の比較的入球困難な入球口に対応している。なお、この特別遊技状態は、14回の単位遊技を上限として繰り返し行われ、該単位遊技が14回に達するか、遊技球が誘導増加装置作動領域5028bを通過するかのいずれかによって終了となる。以上が特別遊技状態にかかる遊技態様であって、役物誘導装置作動ゲート5022、役物作動口(得点増加装置作動口)5023は第2の遊技態様(特別遊技状態)用の遊技装置群として機能している。
【0371】
このように、本実施例のパチンコ機5001においては、各種遊技装置を特定のグループ毎に分け、複数の遊技態様を楽しむことが可能となっている。特に、役物作動口(特定入球口)5020に入球した遊技球が誘導樋5026を通って誘導装置5028に誘導され、誘導増加装置作動判定図柄表示装置5017の表示態様に基づいて、該誘導装置5028が作動する構成としたため、遊技装置の構成として従来にない斬新な構成となる。また、誘導増加装置作動判定図柄表示装置5017に確定表示される大当りの図柄の種類又は組合せに基づいて、特別遊技状態の終了後、誘導増加装置作動判定図柄表示装置5017における図柄の当否確率(大当り確率)を変更する確率変更手段を具備させたため、確率変更用の図柄で確定表示されるか否かという点で、遊技者に対し高い遊技興趣を付与することが可能である。
【0372】
以上、第6実施例としてのパチンコ機5001について説明したが、例えば、上記実施例の入球装置を通過ゲート(通過装置)とし、又は、通過ゲート(通過装置)を入球装置とすることが可能である。また、誘導増加装置作動判定図柄表示装置には7セグメントLEDや液晶(LCD)による表示が可能で、誘導装置も回転体に限らず、左右に移動する板状の振分装置等の遊技球を2以上の領域に誘導可能な装置であればよい。
【0373】
(第7の態様)次に、第7実施例として、組合せ式遊技機としてのアレンジボール式パチンコ機(単にパチンコ機ともいう)6001の構造を説明する。なお、上記第2実施例と異なる構成の箇所について説明するものとし、説明のない箇所については同様の構成を有しているものとする。この場合、特に遊技盤の構成が主に異なるものとされている。
【0374】
第7実施例のパチンコ機6001の前面部は、図22に示した第2実施例のパチンコ機1001の前面図と同様の本体枠と、中枠と、前面枠と、上皿部と、下皿部と、施錠装置とから構成されている(図示及び詳細説明省略)。まず、前面部に形成される遊技盤6010の表面構造について図67の模式図を参照して説明する。遊技盤6010は、略長方形の木製の板状体であって中枠(1003:図22参照)に保持されるとともに、裏機構盤(1102:図24参照)によりその背面側が覆われている。遊技盤6010には、遊技盤6010の表面に設けられた外レール(図示略)と内レール(図示略)とにより略円形状の遊技領域6011が形成され、遊技領域6011内には、始動検知装置としての誘導図柄作動ゲート6016と、可変表示装置としての誘導図柄表示装置6017と、第1変動入球装置としての役物作動口(特定入球口)6021と、遊技球を特定入球領域としての誘導増加装置作動領域6019へ誘導可能な誘導装置(回転体)6020aと、役物作動用検知装置としての役物誘導装置作動ゲート6022と、第2変動入球装置としての役物作動口(得点増加装置作動口)6023と、16個の入球領域が相互隣接して配置された16連入球口6024と、16連入球口6024の各入球領域に該当する識別情報を点灯表示する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)6025と、多数の障害釘(図示略)等が配設されている。
【0375】
誘導図柄作動ゲート6016は、遊技領域6011の中央から左半面側に配置され、内部に誘導図柄作動ゲート通過検知スイッチ6016a(図68参照)を備えている。この通過検知スイッチ6016aにおいて遊技球が検知されると、誘導図柄表示装置6017において複数の図柄の可変表示が開始される。誘導図柄表示装置6017は、遊技領域6011の中央上部に配置され、3つの表示領域、すなわち左図柄表示領域6017a、中図柄表示領域6017b、右図柄表示領域6017cを備え、それぞれ複数の図柄を可変停止表示することが可能とされている。誘導図柄表示装置6017において、例えば、図柄が「7、7、7」の3桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、役物作動口(特定入球口)6021が開放される。
【0376】
役物作動口(特定入球口)6021は、遊技領域6011の左半面側中央に配置され、一対の可動片6021a,6021bを備え、それら可動片6021a,6021bの作動に基づき、遊技者にとって入球有利な開放状態となる。なお、遊技領域6011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(特定入球口)6021を開放状態とすることも可能である。
【0377】
役物作動口(特定入球口)6021は、前述したように遊技球を誘導増加装置作動領域6019へ誘導可能な誘導装置6020aを備えている。誘導装置6020aは、いわゆる回転体と呼ばれる円盤状の役物であって、周方向に並んで6つの穴が形成され、役物作動口(特定入球口)6021に入球した遊技球は6つの穴のいずれかに入球する。すなわち、これら6つの穴は遊技球を一時的に保持可能な遊技球保持部として機能しており、このうち1つの穴が誘導増加装置作動領域6019へ誘導可能な誘導増加装置作動領域誘導部(第1保持部)6020bで、その他の穴は球排出領域6026へ誘導可能な誘導増加装置非作動領域誘導部(第2保持部)6020cとされている。
【0378】
誘導増加装置作動領域誘導部6020bは、回転体6020aの周縁部まで切欠かれたU字状の穴により構成されており、周縁方向に遊技球を排出(保持解除)可能な開口を有するものとされている。また、誘導増加装置非作動領域誘導部6020cは、周縁部まで切欠かれていない円状の穴であって、周縁方向に遊技球を排出(保持解除)できないものとされている。
【0379】
さらに、役物作動口(特定入球口)6021には、誘導装置6020aを挟んで該役物作動口(特定入球口)6021の入口と対向する側に、誘導装置6020aから誘導増加装置作動領域6019へ遊技球を誘導可能な誘導経路6027が設けられている。該誘導経路6027は、誘導装置6020aを囲う包囲部材6028に形成された挿通孔として構成され、誘導装置6020aの周面にその開口を有している。ここで、上記誘導増加装置作動領域誘導部6020bに入球した遊技球は、包囲部材6028と誘導増加装置作動領域誘導部6020bとにより囲われるため、誘導装置6020aの回転中において誘導経路6027まで保持され、誘導経路6027に達した時点で、誘導経路6027側に排出(保持解除)される。また、誘導増加装置非作動領域誘導部6020cに入球した遊技球は、誘導装置6020aの回転により上記球排出領域6026へ誘導され排出される。なお、球排出領域6026は誘導装置6020aの左下方に配設されている。
【0380】
誘導増加装置作動領域6019は、誘導装置6020aの中央下方に設けられ、内部に誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ6019a(図70参照)を備えている。該検知スイッチ6019aに遊技球が検知されると、誘導増加装置が作動して遊技者にとって有利な特別遊技状態が発生する。なお、誘導増加装置は、主制御部6140(図68参照)を主体として構成され、遊技状態を変化させる特別の装置のことをいう。
【0381】
役物誘導装置作動ゲート6022は、遊技領域6011の中央から右半面側に配置され、内部に役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ6022a(図70参照)を備えている。上記特別遊技状態の発生中において、役物誘導装置作動ゲート6022の検知スイッチ6022aに遊技球が検知されると、役物作動口(得点増加装置作動口)6023が開放される。
【0382】
役物作動口(得点増加装置作動口)6023は、遊技領域6011の中央から右半面側上方に配置され、一対の可動片6023a,6023bを備え、それら可動片6023a,6023bの作動に基づき、遊技者にとって入球有利な開放状態となる。また、内部に役物作動口入球検知スイッチ6023c(図70参照)を備え、該検知スイッチ6023cに遊技球が検知されると、入球図柄表示装置6025の所定の識別情報(概ね入球困難な入球領域に対応した識別情報)が点灯表示されるとともに、得点増加装置(賞態様増加装置)が作動する。なお、遊技領域6011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(得点増加装置作動口)6023を開放状態とすることも可能である。
【0383】
16連入球口6024は、遊技領域6011の最下部に配置され、その前方側には、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)6025が配設されている。16連入球口6024の内部には、それぞれ16連入球検知スイッチ6025a(図68参照)が設けられ、該検知スイッチ6025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置6025の識別情報(数字ランプ)が点灯表示される。なお、パチンコ機6001においては、遊技球16個の発射を単位遊技として、その16個において点灯表示された識別情報の組合せに基づき賞態様が決定される。例えば、4つの連続した数字ランプが連続して点灯表示されると得点1が付与され、該1点につき16個の賞球又は賞メダルが払い出される。また、ICカード等に得点又は賞球数若しくは賞メダル数が蓄積されるものもある。なお、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)6025は、例えば7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示とすることも可能で、この場合、上記検知スイッチ6025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)6025の7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示画面上において識別情報(数字)が表示される。
【0384】
次に、パチンコ機6001の裏面構造については、図24に示した第2実施例のパチンコ機1001の裏面構造と同様の構成とされている。
【0385】
次に、本実施例のパチンコ機6001の電子制御装置6130について、図68を参照して説明する。まず、電子制御装置6130は、主制御部6140と、その主制御部6140に接続された賞球制御部(枠制御部)6150、図柄表示装置制御部(図柄制御部)6160、ランプ出力装置制御部(ランプ制御部)6170及び音声出力装置制御部(音声制御部)6180を含んで構成されている。主制御部6140は、主制御基板6340を備え、主制御部6140以外の上記4つの制御部6150、6160、6170、6180はそれぞれ副制御部として構成され、副制御基板たる賞球制御基板(枠制御基板)6350、図柄表示装置制御基板6360、ランプ出力装置制御基板6370、音声出力装置制御基板6380を備えている。
【0386】
主制御基板6340は、図36に示したCPU1401を含み、該CPU1401はCPUコア1480を備え、ROM1482に格納された制御プログラムにより、RAM1481をワークエリアとしてパチンコ機6001全体の作動制御(すなわち、遊技の基本進行制御)を司る。また、ROM1482に記憶された当否判定プログラムにより、CPU1401が主体となって図柄表示における当否判断制御等を行う(当否判定手段)。
【0387】
図68に戻り、主制御部6140は、各副制御部6150、6160、6170、6180へ処理内容を指示する、指令信号たるコマンドデータを送信する。なお、主制御部6140から各副制御部6150、6160、6170、6180へは、一方向形式でデータが伝送される。また、各制御部6140〜6180には、主電源6129と接続された電源受電基板6128から電源ユニット6127、さらには電源中継基板6121を介して電源が供給されており、後述する電源立上げ時のシステムリセット信号が電源中継基板6121を介して全制御部に送信される。
【0388】
また、主制御部6140には16連スイッチ中継基板6031、中継基板6200、誘導図柄作動ゲート通過検知スイッチ6016a、枠用外部端子基板6122、枠中継基板6200bが接続されている。16連スイッチ中継基板6031には16連入球検知スイッチ6025aが接続され、該16連入球検知スイッチ6025aからの検知信号が主制御部6140に送信される。なお、主制御部6140には、遊技機外部の試験装置(検査装置)6807に遊技情報(制御情報を含む)を出力するための情報出力部が設けられている。具体的には、図43及び図44に示した第2実施例と同様の構成とされている。
【0389】
図68に戻り、中継基板6200には、図70に示すように、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ6019a、役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ6022a、役物作動口(得点増加装置作動口)入球検知スイッチ6023c、役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド6023d、盤用外部端子基板6032等が接続されている。役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド6023dは、役物作動口(得点増加装置作動口)6023の可動片6023a、6023bを開放するためのソレノイドである。盤用外部端子基板6032は、各種検知スイッチデータ等を当該遊技機外部に出力するための端子基板である。
【0390】
図68に戻り、枠用外部端子基板6122には、タンク球切れ検知スイッチ6104及びドアスイッチ6202等が接続され、枠用外部端子基板6122は、枠制御部6150とも接続されている。枠中継基板6200bには、図30に示した第2実施例と同様の補給球切れ検知スイッチ1108、賞球計数センサ1198、下受け皿満タンスイッチ1199、ファール球センサ1197等が接続されている。
【0391】
枠制御部(賞球制御部)6150は、主制御部6140と同様のCPU1601(図36参照)を含んで構成され、メモリクリアスイッチ基板6191、球貸し計数センサ6192、CRユニット(プリペイドカードユニット)6013、賞球流路切替ソレノイド6194、CR操作基板6195、賞球モータセンサ基板6196、発射装置制御基板6201等が接続されている。メモリクリアスイッチ基板6191は、電源投入時に残存している各種データを全てクリアするためのスイッチ基板であって、球貸し計数センサ6192はCRユニット(プリペイドカードユニット)6013を利用して貸し出された球数を計数するためのセンサ、賞球流路切替ソレノイド6194は賞球払出装置6109における球貸しと賞球払出しの流路を切り替えるためのソレノイドである。また、CR操作基板6195はCRユニット(プリペイドカードユニット)6013との間で、球貸し、カード残り数等の信号を入出力するための基板で、賞球モータセンサ基板6196は賞球払出しに係る賞球モータ6297の動作状態を検知するためのセンサ基板である。
【0392】
発射装置制御基板6201には、図38に示した第2実施例と同様の球送りソレノイド中継基板1092、発射モータ1093、発射球カウントスイッチ1094、発射停止スイッチ1009b、発射ハンドル部1009が接続されている。
【0393】
図68に戻り、図柄表示装置制御部6160は、演算回路構成要素(図示略)として、CPUと、RAMと、ROMと、入出力ポートと、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)とを含み、それら演算回路構成要素はバスにより相互に接続して構成され、入出力ポートにおいて主制御部6140に接続されている。図柄表示装置制御部6160には、図69に示すように、表示盤を備える誘導図柄表示装置基板6017dが接続され、CPUはROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして誘導図柄表示装置(表示盤)6017の作動制御(すなわち、表示装置の表示制御)を行っている。なお、入球図柄表示装置6025の表示制御は、主制御部6140が担うものとされているが、この表示制御を図柄表示装置制御部6160で行うことも可能である。
【0394】
図68に戻り、ランプ出力装置制御部6170は、図柄表示装置制御部6160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部6140に接続されている。ランプ出力装置制御部6170には、図27に示した第2実施例と同様の電飾中継基板1171a、各種LED基板等が接続されている。
【0395】
図68に戻り、音声出力装置制御部6180は、図柄表示装置制御部6160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)及びサウンドジェネレータ(図示略)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部6140に接続されている。音声出力装置制御部6180には、図26に示した第2実施例と同様の音声中継基板1203が接続され、該音声中継基板1203に接続された音量スイッチ基板1012は、図示しない音量スイッチの操作に伴い、出力音量の設定を行うもので、スピーカー1400aから遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。
【0396】
さらに、遊技効果ランプ基板(第2実施例と同様のもの)等の各種ランプや音声出力装置制御基板6380に搭載されたサウンドジェネレータ(第2実施例と同様のもの)は、図柄表示装置制御部6160の制御による図柄の可変・停止表示態様、リーチ発生の有無、リーチ表示態様、特別遊技態様、及び遊技モード等に応じてその態様は制御される。その制御指令の指令信号は、ランプ出力装置制御部6170あるいは音声出力装置制御部6180を作動指令対象とする指令信号として、主制御部6140から一方向に送信される。
【0397】
なお、上述した図柄表示装置制御部6160、ランプ出力装置制御部6170及び音声出力装置制御部6180は、主制御部6140や枠制御部6150と同様の回路部から構成されるものとすることもできる。すなわち、図36に示したような内部にROM、RAMが内蔵されたCPUを用いることもできる。
【0398】
なお、図68に示した電子制御装置6130における電源供給経路については第2実施例と同様のため説明を省略する。
【0399】
次に、パチンコ機6001の動作について、主制御部6140のCPU1401(図36参照)が実行する処理を中心にして説明する。パチンコ機6001が起動されると、CPU1401は初期設定処理を実行し、その後はタイマリセットされる毎に(本実施例の場合、リセット周期は2.048ms)、図31に示した第2実施例と同様のメインジョブを繰り返し実行する。
【0400】
図31の遊技ジョブ(S600)のサブルーチンとして図71に示す誘導図柄表示ジョブ(S620)が別途行われる。なお、誘導図柄作動ゲート6016への入球(すなわち誘導図柄作動検知スイッチ6016aにおける検知)に基づき、第2実施例と同様の当否判定ジョブが行われ、さらには、外れないし当りの図柄決定用乱数及びリーチ態様決定用乱数の取得が行われ、その結果がRAM1482(図36参照)に記憶される。まず、S621において、誘導図柄作動ゲート6016への遊技球の通過に基づき、誘導図柄表示装置6017において各図柄(この場合3桁の誘導図柄とする)の可変表示を開始させる。次いで、S622において、上記当否判定ジョブで得られた当否結果を参照し、当り判定(「1」)の場合は(S623:YES)、S632に進み、上記乱数により決定されたリーチ態様決定用値を読み出し、さらにS633に進み、同様に乱数により決定された大当り番号を読み出し、S631に進んで、例えば左図柄及び中図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を左図柄及び中図柄と同一図柄に揃えて停止表示させ確定させる。
【0401】
一方、外れリーチ判定(「2」)の場合は(S624:YES)、S628に進み、上記乱数により決定された外れリーチ図柄番号と、外れ右図柄番号とを読み出す。そして、S629において、読み出した外れリーチ図柄番号と外れ右図柄番号とを比較し、それらの差異に基づき外れリーチ態様を決定する(S630)。具体的には、S629において、それらの番号の差(すなわち、例えば左図柄と右図柄との差)を算出し、その差に基づいてRAM1481(図36参照)に予め記憶されている外れリーチ態様メモリから外れリーチ態様データを読み出す。例えば、差が「−1」の場合(すなわち、例えば右図柄が左図柄の1つ前の図柄となる場合)、複数種類(例えば3種類)の外れリーチの中から1種が選択され(例えば、所定の乱数取得により選択することができる)、読み出される。その後、例えば、左図柄及び中図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を他の図柄とは異なる図柄で停止表示させ確定させる。
【0402】
また、通常外れ判定(「3」)の場合は(S625)、S626に進み、上記乱数により決定された外れ各図柄番号を読み出し、S627に進んで、各誘導図柄を、相互にずれたタイミングで停止表示させ確定させる。なお、通常外れ判定の場合も、1つの図柄のみ可変表示時間を遅らせる等、表示態様を種々の態様に変化させることも可能である。
【0403】
このような誘導図柄表示ジョブ(S620)にて決定された表示態様は、対応するコマンドデータ(指令信号)として主制御部6140から図柄表示装置制御部6160へ所定の時間間隔をおいて出力され、図柄表示装置制御部6160は、そのコマンドデータに基づいて任された範囲で制御態様を選択して表示制御を行う。なお、上記図柄表示装置制御部6160に上記コマンドデータに対応して複数の表示パターンからなる表示パターン群を記憶させておき、指令信号として送信されたコマンドデータに対応する表示パターンを表示パターン群の中から選択して(乱数取得等により選択することができる)、誘導図柄表示装置6017における表示制御を、図柄表示装置制御部6160において行うものとすることができる。
【0404】
次に、パチンコ機6001の遊技態様について、主に図67を参照して説明する。まず、普通遊技状態の遊技態様について説明する。遊技球が誘導図柄作動ゲート6016を通過すると誘導図柄表示装置6017が作動する。誘導図柄表示装置6017に予め定められた図柄の組合せが確定表示されると、役物作動口(特定入球口)6021の可動片6021a,6021bが所定時間開放する。その開放時間は、上記図柄の組合せにより異なり、「1、1、1」「5、5、5」「9、9、9」で確定表示された場合には0.3秒、「3、3、3」で確定表示された場合には0.6秒、「7、7、7」で確定表示された場合には5.7秒開放される。但し、「7、7、7」で確定表示された場合は、当該単位遊技(ゲーム)が終了され、約4.5秒開放待ち時間を経過した後に次の単位遊技が開始され、役物作動口(特定入球口)6021が5.7秒開放される。なお、この開放待ち時間中、及び開放動作中は誘導図柄作動ゲート6016は無効とされ、遊技球が通過しても誘導図柄表示装置6017は作動しないものとされている。
【0405】
遊技球が役物作動口(特定入球口)6021に入球すると、該遊技球は誘導装置6020aにおいて誘導増加装置作動領域誘導部6020b、誘導増加装置非作動領域誘導部6020cのいずれかに入球する。ここで、誘導装置6020aの回転により、作動領域誘導部6020bから誘導増加装置作動領域6019に遊技球が入球すると、誘導増加装置(主制御部)が作動し、特別遊技状態が発生する。この誘導増加装置は、最高14回の単位遊技(14ゲーム)まで継続して作動するものとされており、この権利回数は、権利発生中、誘導図柄表示装置6017の中図柄表示領域6017b及び右図柄表示領域6017cに表示され、次回以降の単位遊技(ゲーム)開始時に残権利回数が表示されるものとされている。この場合、誘導図柄表示装置6017は、権利回数表示装置としての機能を具備するものとなる。なお、権利回数表示装置を誘導図柄表示装置6017とは別個に、例えば遊技領域6011の中央から右半面側に設けることも可能である。
【0406】
上記誘導装置6020aの回転態様は、上記誘導図柄表示装置6017に表示される図柄の種類又は組合せにより異なる。例えば、「1、1、1」「3、3、3」「5、5、5」「9、9、9」で確定表示された場合は、一定の周期で回転動作し、「7、7、7」で確定表示された場合は、役物作動口(特定入球口)6021の開放時に回転動作が一時停止するものとされている。
【0407】
以上が普通遊技状態にかかる遊技態様であって、誘導図柄作動ゲート6016、誘導図柄表示装置6017、役物作動口(特定入球口)6021、誘導装置6020aは第1の遊技態様(普通遊技状態)用の遊技装置群として機能している。
【0408】
次に、特別遊技状態の遊技態様について説明する。上記誘導増加装置の作動中、すなわち特別遊技状態中に、遊技球が役物誘導装置作動ゲート6022を通過すると、役物作動口(得点増加装置作動口)6023が2.0秒開放する。役物作動口(得点増加装置作動口)6023に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置6025の7番、8番、10番、11番が点灯表示するとともに、そのゲーム(単位遊技)中に獲得した得点が2倍となる。この7番、8番、10番、11番は、16連入球口6024の入球困難な入球口に対応している。なお、この特別遊技状態は、14回の単位遊技を上限として繰り返し行われ、該単位遊技が14回に達するか、誘導増加装置作動領域6019に遊技球が入球するかのいずれかによって終了となる。また、役物作動口(得点増加装置作動口)6023に遊技球が入球した後10秒間は、役物誘導装置作動ゲート6022を遊技球が通過しても役物作動口(得点増加装置作動口)6023は開口しないものとされている。以上が特別遊技状態にかかる遊技態様であって、役物誘導装置作動ゲート6022、役物作動口(得点増加装置作動口)6023は第3の遊技態様(特別遊技状態)用の遊技装置群として機能している。
【0409】
なお、本実施例のパチンコ機6001においては、大当り判定により誘導図柄表示装置6017に停止表示された図柄の種類に基づき、上記特別遊技状態の終了後、次の大当りまで図柄の当否判定の確率(大当り確率)を変更(向上)させる確率変更手段(特定図柄表示態様増加手段)を備えるものとすることができる。具体的には、予め記憶されている大当り図柄を決定するための図柄決定乱数値が、確率変更用乱数値と非確率変更用乱数値とから構成され、各乱数値の取得に応じて確率変更用図柄(例えば、「7、7、7])又は非確率変更用図柄(例えば、「2、2、2」)が停止表示されるもので、確率変更用図柄で停止表示された場合、上記特別遊技状態終了後、次の大当りまで当否判定の確率(大当り確率)が通常の約4〜5倍に向上するものとすることができる。
【0410】
以上のように、本実施例のパチンコ機6001においては、各種遊技装置を特定のグループ毎に分け、複数の遊技態様を楽しむことが可能となっている。特に、誘導図柄表示装置6017において、当りとなる特定の表示態様が確定表示された後に、役物作動口(特定入球口)6021に入球した遊技球が、誘導装置6020aにより誘導増加装置作動領域6019あるいは球排出領域6026のいずれに誘導されるか、遊技者に対して高い遊技興趣を付与することが可能となり得る。
【0411】
以下、パチンコ機6001における遊技盤6010の構成の変形例を図72〜図76を参照しつつ説明する。なお、特に説明のない遊技装置については上述した第6実施例と同じ構成を有しているものとする。
【0412】
(変形例1)図72の変形例1においては、第1の遊技態様(普通遊技状態)用遊技装置群として、誘導図柄作動ゲート6416aが遊技領域6011の中央上方に、同じく誘導図柄作動ゲート6416b,6416cが遊技領域6011の中央から左右両側に、また、誘導図柄表示装置6417が遊技領域6011の中央に、役物作動口(特定入球口)6421が誘導図柄表示装置6417の下方に、誘導増加装置作動領域6419が役物作動口(特定入球口)6421の下方にそれぞれ配設されている。なお、誘導図柄表示装置6417には、誘導図柄作動ゲート6416a〜6416cへの遊技球通過の記憶を表示するための誘導図柄作動記憶表示装置(始動記憶表示装置)6418が2つ設けられている。
【0413】
さらに、第2の遊技態様(特別遊技状態)用遊技装置群として、遊技領域6011の中央から左右両側下方に役物誘導装置作動ゲート6422a,6422bが、また、遊技領域6011の中央下方であって、誘導増加装置作動領域6419の下方に役物作動口(得点増加装置作動口)6423がそれぞれ設けられている。
【0414】
役物作動口(特定入球口)6421は、一対の可動片6421a,6421bを備え、該可動片6421a,6421bの開放(開作動)により内部に入球した遊技球を、誘導増加装置作動領域6419へ誘導可能な誘導装置6420aを備えている。誘導装置6420aは、いわゆるクルーンと呼ばれる凹状の役物であって、底部に3つの穴が形成され、このうち遊技盤6010に向かって手前側に形成された1つの穴が誘導増加装置作動領域6419へ遊技球を誘導可能な作動誘導部6420bで、奥側に形成された2つの穴が非作動誘導部6420c,6420cとされている。従って、該非作動誘導部6420cを通過した遊技球は、上記誘導増加装置作動領域6419以外の領域(非特定入球領域)に誘導される。なお、遊技領域6011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(特定入球口)6421を開放状態とすることも可能である。
【0415】
役物作動口(得点増加装置作動口)6423は、一枚の開閉板6423aを備え、該開閉板6423aが遊技領域6011の前方向に開放すれば、役物作動口(得点増加装置作動口)6423は遊技者にとって相対的に有利な開放状態となる。なお、役物作動口(得点増加装置作動口)6423に一対の可動片を配設し、その可動片の左右への作動(開放)に基づき、該役物作動口(得点増加装置作動口)6423を開放状態とすることも可能である。
【0416】
以下、上記のような遊技盤構成を備えるパチンコ機の遊技態様について説明する。遊技球が誘導図柄作動ゲート6416a〜6416cのいずれかを通過すると、誘導図柄表示装置6417が作動し、図柄の可変表示を開始する。なお、誘導図柄表示装置6417が作動中に遊技球が各作動ゲート6416a〜6416cを通過すると、最高2個まで記憶可能とされており、その記憶に応じて1又は2つの誘導図柄作動記憶表示装置6418が点灯表示する。
【0417】
誘導図柄表示装置6417に特定の図柄の組合せが確定表示されると、役物作動口(特定入球口)6421が2.5秒開放し、該役物作動口(特定入球口)6421に入球した遊技球は、誘導装置6420aにて所定の回転態様(周動態様)を経た後に、作動誘導部6420b又は非作動誘導部6420cのいずれかを通過し、誘導増加装置作動領域6419又は誘導増加装置作動領域6419以外の領域のいずれかへ誘導される。そして、作動誘導部6420bを通過し誘導増加装置作動領域6419に遊技球が入球すると、誘導増加装置が作動し、特別遊技状態が発生する。特別遊技状態は、最高14回の単位遊技を継続可能とされており、この継続回数(権利回数)は、誘導図柄表示装置6417の中図柄表示領域6417bに表示され、次回以降の単位遊技(ゲーム)開始時に残権利回数を表示するものとされている。
【0418】
誘導増加装置作動中、すなわち特別遊技状態中に、役物誘導装置作動ゲート6422a,6422bを遊技球が通過すると、役物作動口(得点増加装置作動口)6423が開放される。開放した役物作動口(得点増加装置作動口)6423に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置6025において所定の数字ランプ(例えば「7」「10」「13」「14」)が点灯表示されるとともに、そのゲーム(単位遊技)中に獲得した得点が2倍となる。なお、役物作動口(得点増加装置作動口)6423は、遊技球が入球することにより、又は当該単位遊技を含めて3回目の単位遊技終了後に開放作動を終了する。また、誘導増加装置は、その作動中に遊技球が誘導増加装置作動領域6419に入球するか、又は誘導増加装置の作動が14回まで継続した場合、作動を終了する。
【0419】
(変形例2)図73の変形例2においては、第1の遊技態様(普通遊技状態)用遊技装置群として、誘導図柄作動ゲート6516が遊技領域6011の中央から左半面側に、誘導図柄表示装置6517が遊技領域6011の中央上方に、役物作動口(特定入球口)6521が遊技領域6011の中央であって誘導図柄表示装置6517の下方に、誘導増加装置作動領域6520bが役物作動口(特定入球口)6521の内部にそれぞれ配設されている。
【0420】
さらに、第2の遊技態様(特別遊技状態)用遊技装置群として、役物誘導装置作動ゲート6522が遊技領域6011の中央から右半面側に、また、役物作動口(得点増加装置作動口)6523が遊技領域6011の中央下方であって誘導増加装置作動領域6519の下方にそれぞれ設けられている。
【0421】
役物作動口(特定入球口)6521は、一対の可動片6521a,6521bを備え、該可動片6521a,6521bの開放(開作動)により内部に入球した遊技球を一時的に転動させることが可能な誘導部6526と、特定入球領域としての誘導増加装置作動領域6520bと、非特定入球領域としての誘導増加装置非作動領域6520c,6520cとが設けられている。誘導部6526は、誘導増加装置作動領域6520b,誘導増加装置非作動領域6520c,6520cの入口の手前に形成され、誘導増加装置作動領域6520b,誘導増加装置非作動領域6520c,6520cに向かって傾斜した誘導経路をなしている。該誘導経路たる誘導部6526にて転動した遊技球は、誘導増加装置作動領域6520b又は誘導増加装置非作動領域6520cのいずれかに入球するものとされている。また、誘導増加装置作動領域6520bは、2つの誘導増加装置非作動領域6520c,6520cの間に設けられ、内部に誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ6019a(図70参照)を備えている。なお、遊技領域6011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(特定入球口)6521を開放状態とすることも可能である。
【0422】
役物作動口(得点増加装置作動口)6523は、一枚の開閉板6523aを備え、該開閉板6523aが遊技領域6011の前方向に開放すれば、役物作動口(得点増加装置作動口)6523は遊技者にとって相対的に有利な開放状態となる。なお、役物作動口(得点増加装置作動口)6523に一対の可動片を配設し、その可動片の左右への作動(開放)に基づき、該役物作動口(得点増加装置作動口)6523を開放状態とすることも可能である。
【0423】
以下、上記のような遊技盤構成を備えるパチンコ機の遊技態様について説明する。遊技球が誘導図柄作動ゲート6516を通過すると、誘導図柄表示装置6517が作動し、図柄の可変表示を開始する。なお、誘導図柄表示装置6517が作動中に遊技球が該作動ゲート6516を通過しても、その通過は無効となる。
【0424】
誘導図柄表示装置6517に特定の図柄の組合せが確定表示されると、役物作動口(特定入球口)6521が4.0秒開放し、該役物作動口(特定入球口)6521に入球した遊技球は、誘導部6526上を転動した後に、誘導増加装置作動領域6520b又は誘導増加装置非作動領域6520cのいずれかに入球する。遊技球が、誘導増加装置作動領域6520bに入球し、内部の誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ6019a(図70参照)に遊技球が検知されると、誘導増加装置が作動し、特別遊技状態が発生する。
【0425】
誘導増加装置作動中、すなわち特別遊技状態中に、役物誘導装置作動ゲート6522を遊技球が通過すると、役物作動口(得点増加装置作動口)6523が開放される。開放した役物作動口(得点増加装置作動口)6523に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置6025において所定の数字ランプ(例えば「7」「10」「13」「14」)が点灯表示されるとともに、そのゲーム(単位遊技)中に獲得した得点が2倍となる。なお、特別遊技状態は、最高14回の単位遊技を継続可能とされており、誘導増加装置は、その作動中に遊技球が誘導増加装置作動領域6520bに入球するか、又は誘導増加装置の作動が14回まで継続した場合、作動を終了する。
【0426】
(変形例3)図74の変形例3においては、第1の遊技態様(普通遊技状態)用遊技装置群として、誘導図柄作動ゲート6616が遊技領域6011の中央から左半面側に、誘導図柄表示装置6617が遊技領域6011の中央上方に、役物作動口(特定入球口)6621が遊技領域6011の中央であって誘導図柄表示装置6617の上方に、誘導装置6620が遊技領域6011の中央であって誘導図柄表示装置6617の下方に、誘導増加装置作動領域6619が誘導装置6620の下方にそれぞれ配設されている。
【0427】
さらに、第2の遊技態様(特別遊技状態)用遊技装置群として、役物誘導装置作動ゲート6622が遊技領域6011の中央から右半面側に、また、役物作動口(得点増加装置作動口)6623が遊技領域6011の中央から右半面側下方であって役物誘導装置作動ゲート6622の下方にそれぞれ設けられている。
【0428】
誘導図柄表示装置6617は、左図柄表示領域6617aと右図柄表示領域6617bとを備えている。役物作動口(特定入球口)6621は、一対の可動片6621a,6621bを備えている。また、役物作動口(特定入球口)6621内部から遊技盤6010の裏面側に通じ、役物作動口(特定入球口)6621に入球した遊技球を、誘導装置6620の入口へ誘導するための誘導経路6626が設けられている。なお、遊技領域6011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(特定入球口)6621を開放状態とすることも可能である。
【0429】
誘導装置6620は、いわゆるクルーンと呼ばれる凹状の役物であって、底部に3つの穴が形成され、このうち遊技盤6010に向かって手前側の中央に形成された1つの穴が、誘導増加装置作動領域6619へ遊技球を誘導可能な作動誘導部6620bで、その左右に形成された2つの穴が非作動誘導部6620c,6620cとされている。非作動誘導部6620cを通過した遊技球は、上記誘導増加装置作動領域6619以外の領域(非特定入球領域)に誘導される。
【0430】
役物作動口(得点増加装置作動口)6623は、一対の可動片6623a,6623bを備え、該可動片6623a,6623bが作動し左右に開放すれば、役物作動口(得点増加装置作動口)6623は遊技者にとって相対的に有利な開放状態となる。なお、遊技領域6011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(得点増加装置作動口)6623を開放状態とすることも可能である。
【0431】
以下、上記のような遊技盤構成を備えるパチンコ機の遊技態様について説明する。遊技球が誘導図柄作動ゲート6616を通過すると、誘導図柄表示装置6617が作動し、図柄の可変表示を開始する。なお、誘導図柄表示装置6617が作動中に遊技球が該作動ゲート6616を通過しても、その通過は無効となる。
【0432】
誘導図柄表示装置6617に特定の図柄の組合せが確定表示されると、役物作動口(特定入球口)6621が8.0秒開放し、該役物作動口(特定入球口)6621に入球した遊技球は、誘導経路6626を経て、誘導装置6620に入球する。誘導装置6620に入球した遊技球は、作動誘導部6620b又は非作動誘導部6620c,6620cのいずれかを通過する。遊技球が、作動誘導部6620bを通過して誘導増加装置作動領域6619に入球し、内部の誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ6019a(図70参照)に検知されると、誘導増加装置が作動し、特別遊技状態が発生する。
【0433】
誘導増加装置作動中、すなわち特別遊技状態中に、役物誘導装置作動ゲート6622を遊技球が通過すると、役物作動口(得点増加装置作動口)6623が開放される。開放した役物作動口(得点増加装置作動口)6623に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置6025において所定の数字ランプ(例えば「7」「10」「13」「14」)が点灯表示されるとともに、そのゲーム(単位遊技)中に獲得した得点が2倍となる。なお、特別遊技状態は、最高14回の単位遊技を継続可能とされており、誘導増加装置は、その作動中に遊技球が誘導増加装置作動領域6619に入球するか、又は誘導増加装置の作動が14回まで継続した場合、作動を終了する。また、遊技領域6011の中央から左半面側には、得点増加装置作動口(特別入球口)6627が設けられており、該得点増加装置作動口(特別入球口)6627に遊技球が入球すると、当該単位遊技中に所定の遊技球が払い出されるものとされている。
【0434】
(変形例4)図75の変形例4においては、第1の遊技態様(普通遊技状態)用遊技装置群として、誘導図柄作動装置6716が遊技領域6011の中央に、誘導図柄表示装置6717が遊技領域6011の中央から左半面側に、役物作動口(特定入球口)6721が遊技領域6011の中央から右半面側の上方に、誘導増加装置作動領域6721bが役物作動口(特定入球口)6721の内部にそれぞれ配設されている。
【0435】
さらに、第2の遊技態様(特別遊技状態)用遊技装置群として、役物誘導装置作動ゲート6722a,6722bが遊技領域6011の中央から左右両半面側下方に、また、役物作動口(得点増加装置作動口)6723が遊技領域6011の中央から右半面側下方にそれぞれ設けられている。
【0436】
誘導図柄作動装置6716は、その入口がハ字状に配設された障害釘6023により構成されており、入口から入球した遊技球は誘導装置6716eに誘導される。この誘導装置6716eは、いわゆるクルーンと呼ばれる凹状の役物であって、底部に3つの穴が形成され、このうち遊技盤6010に向かって手前側の中央に形成された1つの穴が、誘導図柄表示装置作動口6716dへ遊技球を誘導可能な作動誘導部6716cで、その左右に形成された2つの穴が非作動誘導部6716b,6716bとされている。非作動誘導部6716bを通過した遊技球は、上記誘導図柄表示装置作動口6716d以外の領域(誘導図柄表示装置非作動口)に誘導される。
【0437】
役物作動口(特定入球口)6721は、一枚の開閉板6721aを備え、該開閉板6721aが作動し遊技領域6011の手前側に開放すれば、役物作動口(特定入球口)6721は遊技者にとって相対的に有利な開放状態となる。また、役物作動口(特定入球口)6721の内部には、3つの領域が横並びに形成されており、横並びの中央が誘導増加装置作動領域6721b、該誘導増加装置作動領域6721bを挟んで両側が誘導増加装置非作動領域6721c,6721cとされている。なお、役物作動口(特定入球口)6721に一対の可動片を配設し、その可動片の左右への作動(開放)に基づき、該役物作動口(特定入球口)6721を開放状態とすることも可能である。
【0438】
以下、上記のような遊技盤構成を備えるパチンコ機の遊技態様について説明する。遊技球が誘導図柄表示装置作動口6716dに入球すると、誘導図柄表示装置6717が作動し、図柄の可変表示を開始する。
【0439】
誘導図柄表示装置6717に特定の図柄の組合せが確定表示されると、役物作動口(特定入球口)6721が8.0秒開放し、該役物作動口(特定入球口)6721に入球した遊技球は、誘導増加装置作動領域6721b又は誘導増加装置非作動領域6721c,6721cのいずれかに入球する。遊技球が、誘導増加装置作動領域6721bに入球し、内部の誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ6019a(図70参照)に検知されると、誘導増加装置が作動し、特別遊技状態が発生する。
【0440】
誘導増加装置作動中、すなわち特別遊技状態中に、役物誘導装置作動ゲート6722a,6722bを遊技球が通過すると、役物作動口(得点増加装置作動口)6723が開放される。開放した役物作動口(得点増加装置作動口)6723に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置6025において所定の数字ランプ(例えば「7」「10」「13」「14」)が点灯表示されるとともに、そのゲーム(単位遊技)中に獲得した得点が2倍となる。なお、特別遊技状態は、最高14回の単位遊技を継続可能とされており、誘導増加装置は、その作動中に遊技球が誘導増加装置作動領域6721bに入球するか、又は誘導増加装置の作動が14回まで継続した場合、作動を終了する。
【0441】
(変形例5)図76の変形例5においては、第1の遊技態様(普通遊技状態)用遊技装置群として、誘導図柄作動ゲート6816aが遊技領域6011の中央下方に、同じく誘導図柄作動ゲート6816b,6816cが遊技領域6011の中央から左右両面側の下方に、誘導図柄表示装置6817が遊技領域6011の中央から右半面側に、役物作動口(特定入球口)6821が遊技領域6011の中央上方に、誘導装置6820が遊技領域6011の中央であって役物作動口(特定入球口)6821の下方に、誘導増加装置作動領域6819が誘導装置6820の内部にそれぞれ配設されている。なお、誘導図柄表示装置6817には、誘導図柄作動ゲート6816a〜6816cへの遊技球通過の記憶を表示するための誘導図柄作動記憶表示装置(始動記憶表示装置)6818が3つ設けられている。
【0442】
さらに、第2の遊技態様(特別遊技状態)用遊技装置として、役物作動口(得点増加装置作動口)6823が遊技領域6011の中央下方に設けられている。
【0443】
誘導図柄表示装置6817は、左図柄表示領域6817a、中図柄表示領域6817b、右図柄表示領域6817cを備えている。役物作動口(特定入球口)6821は、一対の可動片6821a,6821bを備えている。また、役物作動口(特定入球口)6821の底部には、該役物作動口(特定入球口)6821に入球した遊技球を、該役物作動口(特定入球口)6821の下方の誘導装置6820へ誘導するための誘導口6821cが設けられている。なお、遊技領域6011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(特定入球口)6821を開放状態とすることも可能である。
【0444】
誘導装置6820は、いわゆるクルーンと呼ばれる凹状の役物であって、底部に3つの穴が形成され、このうち遊技盤6010に向かって手前側の中央に形成された1つの穴が、誘導増加装置作動領域6819へ遊技球を誘導可能な作動誘導部6820bで、その左右に形成された2つの穴が非作動誘導部6820c,6820cとされている。非作動誘導部6820cを通過した遊技球は、上記誘導増加装置作動領域6819以外の領域(非特定入球領域)に誘導される。
【0445】
役物作動口(得点増加装置作動口)6823は、一対の可動片6823a,6823bを備え、該可動片6823a,6823bが作動し左右に開放すれば、役物作動口(得点増加装置作動口)6823は遊技者にとって相対的に有利な開放状態となる。なお、遊技領域6011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(得点増加装置作動口)6823を開放状態とすることも可能である。
【0446】
以下、上記のような遊技盤構成を備えるパチンコ機の遊技態様について説明する。遊技球が誘導図柄作動ゲート6816a〜6816cのいずれかを通過すると、誘導図柄表示装置6817が作動し、図柄の可変表示を開始する。なお、誘導図柄表示装置6817が作動中に遊技球が各作動ゲート6816a〜6816cを通過すると、最高3個まで記憶可能とされており、その記憶に応じて1ないし3つの誘導図柄作動記憶表示装置6818が点灯表示する。
【0447】
誘導図柄表示装置6817に特定の図柄の組合せ(当り図柄)が確定表示されると、役物作動口(特定入球口)6821と役物作動口(得点増加装置作動口)6823とが所定時間開放する。開放した役物作動口(特定入球口)6821に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置6025の「2」「5」「6」「7」が点灯表示し、該役物作動口(特定入球口)6821が閉じられる。また、役物作動口(得点増加装置作動口)6823に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置6025の「11」「12」「13」「15」が点灯表示するとともに、その単位遊技中に獲得した得点が2倍となる。なお、入球により該役物作動口(得点増加装置作動口)6823は閉じられる。また、開放した役物作動口(特定入球口)6821に入球がない場合、又は役物作動口(得点増加装置作動口)6823に入球がない場合は、それぞれ開放した単位遊技(ゲーム)を含めて3回の単位遊技(3ゲーム)を経過すると開放が解除され、役物作動口(得点増加装置作動口)6823が閉じられるものとされている。言い換えると、入球がない場合は、開放した単位遊技(ゲーム)を含めて最高3回まで開放が継続される。
【0448】
一方、役物作動口(特定入球口)6821に入球した遊技球は、誘導口6821cを経て、誘導装置6820に入球する。誘導装置6820に入球した遊技球は、作動誘導部6820b又は非作動誘導部6820c,6820cのいずれかを通過する。遊技球が、作動誘導部6820bを通過して誘導増加装置作動領域6819に入球し、内部の誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ6019a(図70参照)に検知されると、誘導増加装置が作動し、特別遊技状態が発生する。
【0449】
誘導増加装置作動中、すなわち特別遊技状態中は、誘導図柄表示装置6817に当り図柄が表示される確率が約100倍高くなるものとされている。なお、特別遊技状態は、最高14回の単位遊技を継続可能とされており、誘導増加装置は、その作動中に遊技球が誘導増加装置作動領域6819に入球するか、又は誘導増加装置の作動が14回まで継続した場合、作動を終了する。なお、この継続回数(権利回数)は、遊技領域6011の中央から左半面側配設された誘導増加装置作動継続回数表示装置6826に表示され、次回以降の単位遊技(ゲーム)開始時に残権利回数を表示するものとされている。
【0450】
この場合、例えば遊技球を最大の発射力(いわゆる右打ち)で発射すると、誘導図柄作動ゲート6816cに遊技球を通過させ易くなり、誘導図柄表示装置6817に当り図柄が非常に高い確率で確定表示されるようになり、また、役物作動口(得点増加装置作動口)6823にも右側(可動片6823b側)から入球し易くなる。したがって、特別遊技状態において、遊技者は大量の賞を獲得することが可能となる。さらに、いわゆる右打ちにより遊技球を発射しているため、役物作動口(特定入球口)6821には入球し難くなり(すなわち誘導増加装置作動領域6819に入球し難くなり)、誘導増加装置作動領域6819への入球により誘導増加装置の作動を終了させてしまうことを極力回避することが可能となり得る。
【0451】
以上、第7実施例としてのパチンコ機6001について説明したが、例えば、上記実施例の入球装置を通過ゲート(通過装置)とし、又は、通過ゲート(通過装置)を入球装置とすることが可能である。また、誘導図柄表示装置には7セグメントLEDや液晶(LCD)による表示が可能である。
【0452】
(第8の態様)次に、第8実施例として、組合せ式遊技機としてのアレンジボール式パチンコ機(単にパチンコ機ともいう)7001の構造を説明する。なお、上記第2実施例と異なる構成の箇所について説明するものとし、説明のない箇所については同様の構成を有しているものとする。この場合、特に遊技盤の構成が主に異なるものとされている。
【0453】
第8実施例のパチンコ機7001の前面部は、図22に示した第2実施例のパチンコ機1001と同様の本体枠と、中枠と、前面枠と、上皿部と、下皿部と、施錠装置とから構成されている(図示及び詳細説明省略)。まず、前面部に形成される遊技盤7010の表面構造について図77の模式図を参照して説明する。遊技盤7010は、略長方形の木製の板状体であって中枠(1003:図22参照)に保持されるとともに、裏機構盤(1102:図24参照)によりその背面側が覆われている。遊技盤7010には、遊技盤7010の表面に設けられた外レール(図示略)と内レール(図示略)とにより略円形状の遊技領域7011が形成され、遊技領域7011内には、始動検知装置としての誘導図柄作動ゲート7016と、第1可変表示装置としての誘導図柄表示装置7017と、第1変動入球装置としての役物作動口(特定入球口)7021と、第2可変表示装置としての誘導増加装置作動判定図柄表示装置7018と、貯留装置ないし誘導装置としての誘導増加装置作動領域誘導装置(以下、単に誘導装置とも言う)7028と、役物作動用検知装置としての役物誘導装置作動ゲート7022と、第2変動入球装置としての役物作動口(得点増加装置作動口)7023と、16個の入球領域が相互隣接して配置された16連入球口7024と、16連入球口7024の各入球領域に該当する識別情報を点灯表示する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)7025と、多数の障害釘(図示略)等が配設されている。
【0454】
誘導図柄作動ゲート7016は、遊技領域7011の略中央に配置され、内部に誘導図柄作動ゲート通過検知スイッチ7016a(図80参照)を備えている。この通過検知スイッチ7016aにおいて遊技球が検知されると、誘導図柄表示装置7017が作動し図柄の可変表示を開始する。
【0455】
誘導図柄表示装置7017は、遊技領域7011の略中央であって、誘導増加装置作動ゲート7016の下方に配置され、左図柄表示領域7017aと右図柄表示領域7017bとを備えている。なお、誘導図柄表示装置7017には、誘導図柄作動ゲート7016への遊技球通過の記憶を表示するための誘導図柄作動記憶表示装置(始動記憶表示装置)7017cが4つ設けられている。
【0456】
役物作動口(特定入球口)7021は、遊技領域7011の略中央上方に配置され、上記誘導図柄表示装置7017に確定表示される結果に基づいて作動する一対の可動片7021a,7021bを備えている。この一対の可動片7021a,7021bの作動に基づき、役物作動口(特定入球口)7021は遊技者にとって入球有利な開放状態となる。また、役物作動口(特定入球口)7021は、該役物作動口(特定入球口)7021に入球した遊技球を誘導増加装置作動領域誘導装置7028へ誘導するための誘導経路(誘導樋)7026に通じている。誘導経路(誘導樋)7026は、遊技盤7010の裏面側に形成されており、役物作動口(特定入球口)7021と誘導増加装置作動領域誘導装置7028との間の遊技球の通路として機能している。なお、遊技領域7011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(特定入球口)7021を開放状態とすることも可能である。
【0457】
誘導増加装置作動領域誘導装置7028は、遊技領域7011の中央から左半面側に配置され、誘導樋7026から誘導された遊技球を一時的に貯留する貯留部(貯留装置)7029と、いわゆる振分装置と呼ばれる回転体7030とを備えている。貯留部7029の出口には特定入球口入球検知スイッチ7027が設けられ、この検知に基づき誘導増加装置作動判定図柄表示装置7018が作動する。なお、回転体7030は、遊技盤7010に向かって左右両方向に回転可能とされており、貯留部7029から落下した遊技球が、該回転体7030に設けられている凹部7028aに入り、左回りで回転すると、誘導増加装置作動領域7028bへ誘導し、右回りで回転すると貯留球排出口7028cへ遊技球を誘導する。また、回転体7030は、該回転体7030の非作動時、すなわち誘導増加装置作動判定図柄表示装置7018が可変開始待ち状態又は可変表示状態中は、遊技球受入状態又は誘導待機状態とされている。
【0458】
上記誘導装置7028の貯留部7029にて貯留された遊技球は、回転体7030により誘導増加装置作動領域7028b又は貯留球排出口7028cのいずれかへ誘導される。誘導増加装置作動領域7028bは、誘導装置7028の左下方に設けられ、内部に誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ7019a(図80参照)を備えている。該検知スイッチ7019aに遊技球が検知されると、入球図柄表示装置7025の所定の識別情報(概ね入球困難な入球領域に対応した識別情報)が点灯表示されるとともに、誘導増加装置が作動して遊技者にとって有利な特別遊技状態が発生する。特別遊技状態は、1ゲーム(単位遊技)中に獲得した賞が倍増される遊技状態で、所定のゲーム回数分を上限(本実施例の場合14回)として、その遊技状態が継続される。なお、上記誘導増加装置は、主制御部7140(図78参照)を主体として構成され、遊技状態を変化させる特別の装置のことをいう。
【0459】
誘導増加装置作動判定図柄表示装置7018は、遊技領域7011の略中央であって、上記誘導図柄表示装置7017の下方に配置され、3つの表示領域、すなわち左図柄表示領域7018a、中図柄表示領域7018b、右図柄表示領域7018cを備えている。上記特定入球口検知スイッチ7027の検知結果に基づき、各図柄表示領域7018a〜7018cが可変表示を開始する。誘導増加装置作動判定図柄表示装置7018においては、各表示領域7018a〜7018cがそれぞれ複数の図柄を可変停止表示することが可能とされており、例えば、図柄が「7、7、7」の3桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、大当りとなって、回転体7030が左回りに回転し、凹部7028aに入っている遊技球が誘導増加装置作動領域7028bへ誘導され、誘導増加装置(後述する)が作動する。また、上記大当りとなる場合の図柄表示態様以外の態様(外れ表示態様)で確定表示されると、回転体7030が右回りに回転し、該遊技球が貯留球排出口7028cへ誘導される。
【0460】
一方、役物誘導装置作動ゲート7022は、遊技領域7011の中央から右半面側に配置され、内部に役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ7022a(図80参照)を備えている。上記特別遊技状態の発生中において、役物誘導装置作動ゲート7022の検知スイッチ7022aに遊技球が検知されると、役物作動口(得点増加装置作動口)7023が開放される。
【0461】
役物作動口(得点増加装置作動口)7023は、遊技領域7011の中央から右半面側下方に配置され、一対の可動片7023a,7023bを備え、それら可動片7023a,7023bの作動に基づき、遊技者にとって入球有利な開放状態となる。また、内部に役物作動口入球検知スイッチ7023c(図80参照)を備え、該検知スイッチ7023cに遊技球が検知されると、入球図柄表示装置7025の所定の識別情報(概ね入球困難な入球領域に対応した識別情報)が点灯表示されるとともに、得点増加装置(賞態様増加装置)が作動する。なお、役物作動口(得点増加装置作動口)7023において遊技領域7011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(得点増加装置作動口)7023を開放状態とすることも可能である。
【0462】
16連入球口7024は、遊技領域7011の最下部に配置され、その前方側には、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)7025が配設されている。16連入球口7024の内部には、それぞれ16連入球検知スイッチ7025a(図78参照)が設けられ、該検知スイッチ7025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置7025の識別情報(数字ランプ)が点灯表示される。なお、パチンコ機7001においては、遊技球16個の発射を単位遊技として、その16球において点灯された識別情報の組合せに基づき賞態様が決定される。例えば、4つの連続した数字ランプが連続して点灯表示されると得点1が付与され、該1点につき16個の賞球又は賞メダルが払い出される。また、ICカード等に得点又は賞球数若しくは賞メダル数が蓄積されるものもある。なお、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)7025は、例えば7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示とすることも可能で、この場合、上記検知スイッチ7025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)7025の7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示画面上において識別情報(数字)が表示される。
【0463】
次に、パチンコ機7001の裏面構造については、図24に示した第2実施例のパチンコ機1001の裏面構造と同様の構成とされている。
【0464】
次に、パチンコ機7001の電子制御装置7130について、図78を参照して説明する。まず、電子制御装置7130は、主制御部7140と、その主制御部7140に接続された賞球制御部(枠制御部)7150、図柄表示装置制御部(図柄制御部)7160、ランプ出力装置制御部(ランプ制御部)7170及び音声出力装置制御部(音声制御部)7180を含んで構成されている。主制御部7140は、主制御基板7340を備え、主制御部7140以外の上記4つの制御部7150、7160、7170、7180はそれぞれ副制御部として構成され、副制御基板たる賞球制御基板(枠制御基板)7350、図柄表示装置制御基板7360、ランプ出力装置制御基板7370、音声出力装置制御基板7380を備えている。
【0465】
主制御基板7340は、図36に示すCPU1401を含み、該CPU1401はCPUコア1480を備え、ROM1482に格納された制御プログラムにより、RAM1481をワークエリアとしてパチンコ機7001全体の作動制御(すなわち、遊技の基本進行制御)を司る。また、ROM1482に記憶された当否判定プログラムにより、CPU1401が主体となって図柄表示における当否判断制御等を行う(当否判定手段)。
【0466】
図78に戻り、主制御部7140は、各副制御部7150、7160、7170、7180へ処理内容を指示する、指令信号たるコマンドデータを送信する。なお、主制御部7140から各副制御部7150、7160、7170、7180へは、一方向形式でデータが伝送される。また、各制御部7140〜7180には、主電源7129と接続された電源受電基板7128から電源ユニット7127、さらには電源中継基板7121を介して電源が供給されており、電源立上げ時のシステムリセット信号が電源中継基板7121を介して全制御部に送信される。
【0467】
また、主制御部7140には16連スイッチ中継基板7031、中継基板7200、特定入球口入球検知スイッチ7027、枠用外部端子基板7122、枠中継基板7200bが接続されている。16連スイッチ中継基板7031には16連入球検知スイッチ7025aが接続され、該16連入球検知スイッチ7025aからの検知信号が主制御部7140に送信される。なお、主制御部7140には、遊技機外部の試験装置(検査装置)7807に遊技情報(制御情報を含む)を出力するための情報出力部が設けられている。具体的には、図43及び図44に示した第2実施例と同様の構成とされている。
【0468】
図78に戻り、中継基板7200には、図80に示すように、誘導図柄作動ゲート通過検知スイッチ7016a、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ7019a、役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ7022a、役物作動口(得点増加装置作動口)入球検知スイッチ7023c、役物作動口(特定入球口)ソレノイド7021c、役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド7023d、盤用外部端子基板7032等が接続されている。役物作動口(特定入球口)ソレノイド7021cは、役物作動口(特定入球口)7021の可動片7021a,7021bを開放するためのソレノイドである。役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド7023dは、役物作動口(得点増加装置作動口)7023の可動片7023a、7023bを開放するためのソレノイドである。盤用外部端子基板7032は、各種検知スイッチデータ等を当該遊技機外部に出力するための端子基板である。
【0469】
図78に戻り、枠用外部端子基板7122には、タンク球切れ検知スイッチ7104及びドアスイッチ7202等が接続され、枠用外部端子基板7122は、枠制御部7150とも接続されている。枠中継基板7200bには、図30に示した第2実施例と同様の補給球切れ検知スイッチ1108、賞球計数センサ1198、下受け皿満タンスイッチ1199、ファール球センサ1197等が接続されている。
【0470】
枠制御部(賞球制御部)7150は、主制御部7140と同様のCPU1601(図36参照)を含んで構成され、メモリクリアスイッチ基板7191、球貸し計数センサ7192、CRユニット(プリペイドカードユニット)7013、賞球流路切替ソレノイド7194、CR操作基板7195、賞球モータセンサ基板7196、発射装置制御基板7201等が接続されている。メモリクリアスイッチ基板7191は、電源投入時に残存している各種データを全てクリアするためのスイッチ基板であって、球貸し計数センサ7192はCRユニット(プリペイドカードユニット)7013を利用して貸し出された球数を計数するためのセンサ、賞球流路切替ソレノイド7194は賞球払出装置7109における球貸しと賞球払出しの流路を切り替えるためのソレノイドである。また、CR操作基板7195はCRユニット(プリペイドカードユニット)7013との間で、球貸し、カード残り数等の信号を入出力するための基板で、賞球モータセンサ基板7196は賞球払出しに係る賞球モータ7297の動作状態を検知するためのセンサ基板である。
【0471】
発射装置制御基板7201には、図38に示した第2実施例と同様の球送りソレノイド中継基板1092、発射モータ1093、発射球カウントスイッチ1094、発射停止スイッチ1009b、発射ハンドル部1009が接続されている。
【0472】
図78に戻り、図柄表示装置制御部7160は、演算回路構成要素(図示略)として、CPUと、RAMと、ROMと、入出力ポートと、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)とを含み、それら演算回路構成要素はバスにより相互に接続して構成され、入出力ポートにおいて主制御部7140に接続されている。図柄表示装置制御部7160には、図79に示すように、表示盤を備える判定図柄表示装置基板7017dが接続され、CPUはROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして誘導増加装置作動判定図柄表示装置(表示盤)7018の作動制御(すなわち、表示装置の表示制御)を行っている。なお、入球図柄表示装置7025の表示制御は、主制御部7140が担うものとされているが、この表示制御を図柄表示装置制御部7160で行うことも可能である。
【0473】
図78に戻り、ランプ出力装置制御部7170は、図柄表示装置制御部7160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部7140に接続されている。ランプ出力装置制御部7170には、図27に示した第2実施例と同様の電飾中継基板1171a、各種LED基板等が接続されている。
【0474】
図78に戻り、音声出力装置制御部7180は、図柄表示装置制御部7160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)及びサウンドジェネレータ(図示略)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部7140に接続されている。音声出力装置制御部7180には、図26に示した第2実施例と同様の音声中継基板1203が接続され、該音声中継基板1203に接続された音量スイッチ基板1012は、図示しない音量スイッチの操作に伴い、出力音量の設定を行うもので、スピーカー1400aから遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。
【0475】
さらに、遊技効果ランプ基板(第2実施例と同様のもの)等の各種ランプや音声出力装置制御基板7380に搭載されたサウンドジェネレータ(第2実施例と同様のもの)は、図柄表示装置制御部7160の制御による図柄の可変・停止表示態様、リーチ発生の有無、リーチ表示態様、特別遊技態様、及び遊技モード等に応じてその態様は制御される。その制御指令の指令信号は、ランプ出力装置制御部7170あるいは音声出力装置制御部7180を作動指令対象とする指令信号として、主制御部7140から一方向に送信される。
【0476】
なお、上述した図柄表示装置制御部7160、ランプ出力装置制御部7170及び音声出力装置制御部7180は、主制御部7140や枠制御部7150と同様の回路部から構成されるものとすることもできる。すなわち、図36に示したような内部にROM、RAMが内蔵されたCPUを用いることもできる。
【0477】
次に、図78に示した電子制御装置7130における電源供給経路については第2実施例と同様のため説明を省略する。
【0478】
次に、パチンコ機7001の動作について、主制御部7140のCPU1401(図36参照)が実行する処理を中心にして説明する。パチンコ機7001が起動されると、CPU1401は初期設定処理を実行し、その後はタイマリセットされる毎に(本実施例の場合、リセット周期は2.048ms)、図31に示した第2実施例と同様のメインジョブを繰り返し実行する。
【0479】
図31の遊技ジョブ(S600)のサブルーチンとして図81に示す判定図柄表示ジョブ(S620)が別途行われる。なお、役物作動口(特定入球口)7021への入球(すなわち特定入球口入球検知スイッチ7027(図77又は図78参照)における検知)に基づき、第2実施例と同様の当否判定ジョブが行われ、さらには、外れないし当りの図柄決定用乱数及びリーチ態様決定用乱数の取得が行われ、その結果がRAM1482(図36参照)に記憶される。まず、S621において、役物作動口(特定入球口)7021への遊技球の通過に基づき、誘導増加装置作動判定図柄表示装置7018において各図柄(この場合3桁の当否判定図柄とする)の可変表示を開始させる。次いで、S622において、上記当否判定ジョブで得られた当否結果を参照し、当り判定(「1」)の場合は(S623:YES)、S632に進み、上記乱数により決定されたリーチ態様決定用値を読み出し、さらにS633に進み、同様に乱数により決定された大当り番号を読み出し、S631に進んで、例えば左図柄及び中図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を左図柄及び中図柄と同一図柄に揃えて停止表示させ確定させる。
【0480】
一方、外れリーチ判定(「2」)の場合は(S624:YES)、S628に進み、上記乱数により決定された外れリーチ図柄番号と、外れ右図柄番号とを読み出す。そして、S629において、読み出した外れリーチ図柄番号と外れ右図柄番号とを比較し、それらの差異に基づき外れリーチ態様を決定する(S630)。具体的には、S629において、それらの番号の差(すなわち、例えば左図柄と右図柄との差)を算出し、その差に基づいてRAM1481(図36参照)に予め記憶されている外れリーチ態様メモリから外れリーチ態様データを読み出す。例えば、差が「−1」の場合(すなわち、例えば右図柄が左図柄の1つ前の図柄となる場合)、複数種類(例えば3種類)の外れリーチの中から1種が選択され(例えば、所定の乱数取得により選択することができる)、読み出される。その後、例えば、左図柄及び中図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を他の図柄とは異なる図柄で停止表示させ確定させる。
【0481】
また、通常外れ判定(「3」)の場合は(S625)、S626に進み、上記乱数により決定された外れ各図柄番号を読み出し、S627に進んで、各判定図柄を、相互にずれたタイミングで停止表示させ確定させる。なお、通常外れ判定の場合も、1つの図柄のみ可変表示時間を遅らせる等、表示態様を種々の態様に変化させることも可能である。
【0482】
このような図柄表示ジョブ(S620)にて決定された表示態様は、対応するコマンドデータ(指令信号)として主制御部7140から図柄表示装置制御部7160へ所定の時間間隔をおいて出力され、図柄表示装置制御部7160は、そのコマンドデータに基づいて任された範囲で制御態様を選択して表示制御を行う。なお、上記図柄表示装置制御部7160に上記コマンドデータに対応して複数の表示パターンからなる表示パターン群を記憶させておき、指令信号として送信されたコマンドデータに対応する表示パターンを表示パターン群の中から選択して(乱数取得等により選択することができる)、誘導増加装置作動判定図柄表示装置7018における表示制御を、図柄表示装置制御部7160において行うものとすることができる。
【0483】
なお、誘導図柄表示装置7017における誘導図柄の表示ジョブは、上記判定図柄表示ジョブとほぼ同様に行われる。誘導図柄表示装置7017においてはリーチ表示がないため、当り判定の場合には大当り番号を読み出して左右各図柄を停止表示するものとされ、また、外れ判定の場合には、左右の図柄番号を読み出してそれぞれ停止表示を行うものとされている。
【0484】
なお、本実施例のパチンコ機7001においては、大当り判定により誘導増加装置作動判定図柄表示装置7018に停止表示された図柄の種類に基づき、上記特別遊技状態の終了後、次の大当りまで図柄の当否判定の確率(大当り確率)を変更(向上)させる確率変更手段が備えられている。具体的には、予め記憶されている上記大当り図柄決定乱数値が、確率変更用乱数値と非確率変更用乱数値とから構成され、各乱数値の取得に応じて確率変更用図柄(例えば、「7、7、7])又は非確率変更用図柄(例えば、「2、2、2」)が停止表示されるもので、確率変更用図柄で停止表示された場合、上記特別遊技状態終了後、次の大当りまで当否判定の確率(大当り確率)が通常の約4〜5倍に向上するものとされている。
【0485】
次に、パチンコ機7001の遊技態様について、主に図77を参照して説明する。まず、普通遊技状態の遊技態様について説明する。遊技球が誘導図柄作動ゲート7016を通過すると、誘導図柄表示装置7017が作動し可変表示を開始する。なお、誘導図柄表示装置7017が作動中に遊技球が各作動ゲート7016を通過すると、最高4個まで記憶可能とされており、その記憶に応じて1ないし4つの誘導図柄作動記憶表示装置7017cが点灯表示する。
【0486】
誘導図柄表示装置7017において、予め定められた特定の表示態様(例えば「7」「7」等の左右同一図柄)で図柄が確定表示されると、役物作動口(特定入球口)7021の入口が、誘導増加装置作動判定図柄表示装置7018の大当り確率(当否確率)が相対的に低確率の場合は、0.5秒、相対的に高確率の場合(いわゆる確変の場合)は、5.8秒開放する。役物作動口(特定入球口)7021に入球した遊技球は、誘導樋7026を通って一旦貯留部7029に貯留され、落下して特定入球口入球検知スイッチ7027に検知されるとともに、回転体7030の凹部7028aに入る。
【0487】
特定入球口入球検知スイッチ7027が遊技球を検知することにより、誘導増加装置作動判定図柄表示装置7018が可変表示を開始する。誘導増加装置作動判定図柄表示装置7018において、図柄が特定の表示態様(当り表示態様)で確定表示された場合には、誘導装置7028が遊技球を誘導増加装置作動領域7028bに誘導し、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ7019a(図80参照)において遊技球が検知されると、誘導増加装置(主制御部7140)が作動し、特別遊技状態が発生する。なお、誘導増加装置作動判定図柄表示装置7018において図柄が外れ表示態様で確定表示された場合には、誘導装置7028が遊技球を貯留球排出口7028cに誘導する。
【0488】
以上が普通遊技状態にかかる遊技態様であって、誘導図柄作動ゲート7016、誘導図柄表示装置7017、役物作動口(特定入球口)7021、誘導増加装置作動判定図柄表示装置7018、誘導装置7028は第1の遊技態様(普通遊技状態)用の遊技装置群として機能している。なお、これら第1の遊技態様用の遊技装置群は、特別遊技状態を発生させるための特別遊技発生用遊技装置群として捉えることも可能である。
【0489】
次に、特別遊技状態の遊技態様について説明する。上記誘導増加装置の作動中、すなわち特別遊技状態中に、遊技球が役物誘導装置作動ゲート7022を通過すると、役物作動口(得点増加装置作動口)7023が所定時間開放する。役物作動口(得点増加装置作動口)7023に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置7025の11番、13番、14番、15番が点灯表示するとともに、そのゲーム(単位遊技)中に獲得した得点が2倍となる。この11番、13番、14番、15番は、16連入球口7024の比較的入球困難な入球口に対応している。なお、この特別遊技状態は、14回の単位遊技を上限として繰り返し行われ、該単位遊技が14回に達するか、遊技球が誘導増加装置作動領域7028bに通過するかのいずれかによって終了となる。以上が特別遊技状態にかかる遊技態様であって、役物誘導装置作動ゲート7022、役物作動口(得点増加装置作動口)7023は第2の遊技態様(特別遊技状態)用の遊技装置群として機能している。
【0490】
このように、本実施例のパチンコ機7001においては、各種遊技装置を特定のグループ毎に分け、複数の遊技態様を楽しむことが可能となっている。特に、役物作動口(特定入球口)7021に入球した遊技球が誘導樋7026を通って誘導装置7028に誘導され、誘導増加装置作動判定図柄表示装置7018の表示態様に基づいて、該誘導装置7028が作動する構成としたため、遊技装置の構成として従来にない斬新な構成となる。また、誘導増加装置作動判定図柄表示装置7018に確定表示される大当りの図柄の種類又は組合せに基づいて、特別遊技状態の終了後、誘導増加装置作動判定図柄表示装置7018における図柄の当否確率(大当り確率)を変更する確率変更手段を具備させたため、確率変更用の図柄で確定表示されるか否かという点で、遊技者に対し高い遊技興趣を付与することが可能である。
【0491】
以下、パチンコ機7001における遊技盤7010の構成の変形例を図82を参照しつつ説明する。なお、特に説明のない遊技装置については上述した実施例と同じ構成を有しているものとする。
【0492】
図82の変形例においては、第1の遊技態様(普通遊技状態)用遊技装置群として、誘導図柄作動ゲート7416が遊技領域7011の中央から左半面側に、また、誘導図柄表示装置7417が遊技領域7011の中央から左半面側であって誘導図柄作動ゲート7416の上方に、役物作動口(特定入球口)7421が遊技領域7011の略中央に、誘導増加装置作動判定図柄表示装置7418が遊技領域7011の左半面側であって誘導図柄作動ゲート7416の下方に、誘導増加装置作動領域7419が役物作動口(特定入球口)7421の下方にそれぞれ配設されている。
【0493】
さらに、第2の遊技態様(特別遊技状態)用遊技装置群として、役物誘導装置作動ゲート7422が、遊技領域7011の中央から右半面側に、また、役物作動口(得点増加装置作動口)7423が、遊技領域7011の中央から右半面側の下方であって役物誘導装置作動ゲート7422の下方にそれぞれ設けられている。
【0494】
誘導図柄表示装置7417は、左図柄表示領域7417a、中図柄表示領域7417b、右図柄表示領域7417cをそれぞれ備え、誘導増加装置作動判定図柄表示装置7418も、左図柄表示領域7418a、中図柄表示領域7418b、右図柄表示領域7418cをそれぞれ備えている。
【0495】
役物作動口(特定入球口)7421は、一対の可動片7421a,7421bを備え、該可動片7421a,7421bの開放(開作動)により入球した遊技球を、誘導増加装置作動領域誘導部7420bから誘導増加装置作動領域7419へ誘導可能な誘導装置7428を備えている。誘導装置7428は、図77に示した実施例とほぼ同様の回転体で構成されているが、回転体前面側の中心部には、特別遊技状態の最高継続回数を抽選するための回数判定図柄表示装置(抽選装置)7431が設けられている。本変形例の遊技盤構成を備えるパチンコ機においては、上記特別遊技状態の最高継続回数が複数種類定められており、その最高継続回数について回数判定図柄表示装置7431にて抽選を行うものとされている。具体的には、最高継続回数は2回又は14回とされており、回数判定図柄表示装置7431には「1」〜「9」までの数字が表示されるものとされている。回数判定図柄表示装置7431に「3」又は「7」が確定表示された場合には、最高継続回数が14回、それ以外の数字で確定表示された場合には、最高継続回数が2回となる。この回数判定図柄表示装置7431は、誘導増加装置作動領域(回数判定図柄表示装置作動ゲート)7419を遊技球が通過した場合に作動を開始するものとされている。なお、遊技領域7011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(特定入球口)7421を開放状態とすることも可能である。
【0496】
以下、上記のような遊技盤構成を備えるパチンコ機の遊技態様について説明する。遊技球が誘導図柄作動ゲート7416を通過すると、誘導図柄表示装置7417が作動し可変表示を開始する。誘導図柄表示装置7417において、予め定められた特定の表示態様(例えば「7」「7」「7」等の3桁同一図柄)で図柄が確定表示されると、役物作動口(特定入球口)7421の入口が、所定時間開放する。役物作動口(特定入球口)7421に入球した遊技球は、特定入球口入球検知スイッチ7427に検知されるとともに、誘導装置7428の貯留部7428aにて貯留される。但し、貯留部7428aに遊技球が貯留されているとき(誘導増加装置作動判定図柄表示装置が作動中)は、新たに役物作動口(特定入球口)7421に入球した遊技球は貯留球排出口7420cへ誘導される。
【0497】
特定入球口入球検知スイッチ7427が遊技球を検知することにより、誘導増加装置作動判定図柄表示装置7418が可変表示を開始する。誘導増加装置作動判定図柄表示装置7418において、図柄が特定の表示態様(当り表示態様)で確定表示された場合には、誘導装置7428が貯留されている遊技球を誘導増加装置作動領域誘導部7428bから誘導増加装置作動領域7419に誘導する。誘導増加装置作動領域7419に備えられた誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ7019a(図80参照)において遊技球が検知されると、誘導増加装置(主制御部7140)が作動して特別遊技状態が発生するとともに、回数判定図柄表示装置7431が可変表示を開始する。回数判定図柄表示装置7431に確定表示される図柄に基づいて、特別遊技状態の最高継続回数が判定され、例えば「3」「7」が確定表示されると最高14回の単位遊技を上限として、それ以外の図柄が確定表示されると最高2回の単位遊技を上限として特別遊技状態が継続される。なお、誘導増加装置作動判定図柄表示装置7418において図柄が外れ表示態様で確定表示された場合には、誘導装置7428が遊技球を貯留球排出口7428cに誘導する。
【0498】
以上が普通遊技状態にかかる遊技態様であって、誘導図柄作動ゲート7416、誘導図柄表示装置7417、役物作動口(特定入球口)7421、貯留部(貯留装置)7428a、誘導増加装置作動判定図柄表示装置7418、誘導装置7428、回数判定図柄表示装置7431は第1の遊技態様(普通遊技状態)用の遊技装置群として機能している。なお、これら第1の遊技態様用の遊技装置群は、特別遊技状態を発生させるための特別遊技発生用遊技装置群として捉えることも可能である。
【0499】
次に、特別遊技状態の遊技態様について説明する。上記誘導増加装置の作動中、すなわち特別遊技状態中に、遊技球が役物誘導装置作動ゲート7422を通過すると、役物作動口(得点増加装置作動口)7423が所定時間開放する。役物作動口(得点増加装置作動口)7423に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置7025の11番、13番、14番、15番が点灯表示するとともに、そのゲーム(単位遊技)中に獲得した得点が2倍となる。この11番、13番、14番、15番は、16連入球口7024の比較的入球困難な入球口に対応している。なお、この特別遊技状態は、2回又は14回の単位遊技を上限として繰り返し行われ、該単位遊技が回数判定図柄表示装置7431に確定表示された図柄の種類又は組合せにより選択された回数(すなわち2回又は14回)に達するか、遊技球が誘導増加装置作動領域7419に通過するかのいずれかによって終了となる。以上が特別遊技状態にかかる遊技態様であって、役物誘導装置作動ゲート7422、役物作動口(得点増加装置作動口)7423は第2の遊技態様(特別遊技状態)用の遊技装置群として機能している。
【0500】
なお、役物作動口(得点増加装置作動口)7423の開放に係る単位遊技が終了したとき、又は役物作動口(得点増加装置作動口)7423に遊技球が入球したとき、当該役物作動口(得点増加装置作動口)7423は開放動作を終了するものとされている。また、1回の単位遊技中に役物作動口(得点増加装置作動口)7423に遊技球が入球した場合には、当該単位遊技中にさらに役物誘導装置作動ゲート7422に遊技球が通過しても、役物作動口(得点増加装置作動口)7423は当該単位遊技中に開放動作を行わないものとされている。さらに、誘導増加装置の作動中(特別遊技状態発生中)以外に、遊技球が役物誘導装置作動ゲート7422を通過しても、役物作動口(得点増加装置作動口)7423は開放動作を行わないものとされている。
【0501】
以上、第8実施例としてのパチンコ機7001について説明したが、例えば、上記実施例の入球装置を通過ゲート(通過装置)とし、又は、通過ゲート(通過装置)を入球装置とすることが可能である。また、誘導増加装置作動判定図柄表示装置には7セグメントLEDや液晶(LCD)による表示が可能で、誘導装置も回転体に限らず、左右に移動する板状の振分装置等の遊技球を2以上の領域に誘導可能な装置であればよい。
【0502】
(第9の態様)次に、第9実施例として、組合せ式遊技機としてのアレンジボール式パチンコ機(単にパチンコ機ともいう)8001の構造を説明する。なお、上記第2実施例と異なる構成の箇所について説明するものとし、説明のない箇所については同様の構成を有しているものとする。この場合、特に遊技盤の構成が主に異なるものとされている。
【0503】
第9実施例のパチンコ機8001の前面部は、図22に示した第2実施例のパチンコ機1001の前面部と同様の本体枠と、中枠と、前面枠と、上皿部と、下皿部と、施錠装置とから構成されている(図示及び詳細説明省略)。まず、前面部に形成される遊技盤8010の表面構造について図83の模式図を参照して説明する。遊技盤8010は、略長方形の木製の板状体であって中枠(1003:図22参照)に保持されるとともに、裏機構盤(1102:図24参照)によりその背面側が覆われている。遊技盤8010には、遊技盤8010の表面に設けられた外レール(図示略)と内レール(図示略)とにより略円形状の遊技領域8011が形成され、遊技領域8011内には、始動検知装置としての誘導図柄作動入球口8016a及び誘導図柄作動ゲート8016b,8016cと、可変表示装置としての誘導図柄表示装置8017と、第1変動入球装置としての役物作動口8018と、特定検知装置としての第1役物誘導装置作動ゲート8026と、第2変動入球装置としての役物作動口(特定入球口)8021と、第1賞態様増加装置としての賞増加入球口8027と、役物作動用検知装置としての第2役物誘導装置作動ゲート8022と、第2賞態様増加装置としての役物作動口(得点増加装置作動口)8023と、16個の入球領域が相互隣接して配置された16連入球口8024と、16連入球口8024の各入球領域に該当する識別情報を点灯表示する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)8025と、多数の障害釘(図示略)等が配設されている。
【0504】
誘導図柄作動入球口8016aは、遊技領域8011の略中央であって、誘導図柄表示装置8017と一体化して該表示装置8017の上方に配置され、内部に入球検知スイッチ8016d(図84参照)を備えている。また、誘導図柄作動ゲート8016b,8016cは、遊技領域8011の中央から左右両面側の下方にそれぞれ配置され、内部に入球(通過)検知スイッチ8016d(図84参照)を備えている。この入球検知スイッチ8016dにおいて遊技球が検知されると、誘導図柄表示装置8017において複数の図柄の可変表示が開始される。
【0505】
誘導図柄表示装置8017は、遊技領域8011略中央に配置され、3つの表示領域、すなわち左図柄表示領域8017a、中図柄表示領域8017b、右図柄表示領域8017cを備え、それぞれ複数の図柄を可変停止表示することが可能とされている。誘導図柄表示装置8017において、例えば、図柄が「7、7、7」の3桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、役物作動口8018が開放される。
【0506】
役物作動口8018は、遊技領域8011の中央上部に配置されており、一枚の開閉板8018aを備え、この開閉板8018aが遊技領域8011の前方向に作動(開放)することにより、遊技者にとって入球有利な開放状態となる。また、内部に役物作動口入球検知スイッチ8018c(図86参照)を備えており、この入球検知スイッチ8018cにおいて遊技球が検知されると、入球図柄表示装置8025における1ないし複数の識別情報が点灯表示されることとなる。具体的には、障害釘で比較的入球困難とされた入球領域に対応した識別情報を含んで点灯表示される。なお、役物作動口に一対の可動片を配設し、その可動片の左右への作動(開放)に基づき、役物作動口8018を開放状態とすることも可能である。
【0507】
第1役物誘導装置作動ゲート8026は、遊技領域8011の中央から左半面側の上方に配置され、内部に第1役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ8026a(図86参照)を備えている。該作動ゲート通過検知スイッチ8026aにおいて遊技球が検知されると、役物作動口(特定入球口)8021が開放される。
【0508】
役物作動口(特定入球口)8021は、遊技領域8011の略中央であって誘導図柄表示装置8017の下方に配置されており、一対の可動片8021a,8021bを備え、該可動片8021a,8021bが遊技領域8011の左右方向に作動(開放)することで、遊技者にとって相対的に入球有利な状態となる。なお、本実施例の役物作動口(特定入球口)8021は、上記誘導図柄表示装置8017及び誘導図柄作動入球口8016aと一体化してセンター役物を構成している。役物作動口(特定入球口)8021内には、誘導増加装置作動領域8020bと、誘導増加装置非作動領域8020c,8020cとが設けられており、役物作動口(特定入球口)8021に入球した遊技球は、上記誘導増加装置作動領域8020b、誘導増加装置非作動領域8020c,8020cのいずれかの領域に入球するものとされている。なお、遊技領域8011の前方向に開閉可能な開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(特定入球口)8021を開放状態とすることも可能である。
【0509】
誘導増加装置作動領域8020bは、誘導増加装置非作動領域8020c,8020cに挟まれて配置されており、内部に誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ8019a(図86参照)を備えている。該検知スイッチ8019aに遊技球が検知されると、入球図柄表示装置8025の所定の識別情報(概ね入球困難な入球領域に対応した識別情報)が点灯表示されるとともに、誘導増加装置が作動して遊技者にとって有利な特別遊技状態が発生する。なお、誘導増加装置は、主制御部8140(図84参照)を主体として構成され、遊技状態を変化させる特別の装置のことをいう。
【0510】
第2役物誘導装置作動ゲート8022は、遊技領域8011の中央から右半面側上方に配置され、内部に第2役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ8022a(図86参照)を備えている。上記特別遊技状態の発生中において、第2役物誘導装置作動ゲート8022の検知スイッチ8022aに遊技球が検知されると、役物作動口(得点増加装置作動口)8023が開放される。
【0511】
役物作動口(得点増加装置作動口)8023は、遊技領域8011の中央から右半面側であって上記第2役物誘導装置作動ゲート8022の下方に配置され、一枚の開閉板8023aを備え、その開閉板8023aが遊技領域8011の前方向へ作動(開放)することに基づき、遊技者にとって入球有利な開放状態となる。また、内部に役物作動口入球検知スイッチ8023c(図86参照)を備え、該検知スイッチ8023cに遊技球が検知されると、入球図柄表示装置8025の所定の識別情報(概ね入球困難な入球領域に対応した識別情報)が点灯表示されるとともに、得点増加装置(賞態様増加装置)が作動する。なお、遊技領域8011の左右方向に開閉可能な一対の可動片を配設し、その可動片の作動に基づき、役物作動口(得点増加装置作動口)8023を開放状態とすることも可能である。
【0512】
16連入球口8024は、遊技領域8011の最下部に配置され、その前方側には、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)8025が配設されている。16連入球口8024の内部には、それぞれ16連入球検知スイッチ8025a(図84参照)が設けられ、該検知スイッチ8025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置8025の識別情報(数字ランプ)が点灯表示される。なお、パチンコ機8001においては、遊技球16個の発射を単位遊技として、その16個において点灯表示された識別情報の組合せに基づき賞態様が決定される。例えば、4つの連続した数字ランプが連続して点灯表示されると得点1が付与され、該1点につき16個の賞球又は賞メダルが払い出される。また、ICカード等に得点又は賞球数若しくは賞メダル数が蓄積されるものもある。なお、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)8025は、例えば7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示とすることも可能で、この場合、上記検知スイッチ8025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)8025の7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)表示画面上において識別情報(数字)が表示される。
【0513】
賞増加入球口8027は、遊技領域8011の中央から左半面側に配置されており、内部に賞増加入球口入球検知スイッチ8027a(図86参照)が設けられている。該賞増加入球口入球検知スイッチ8027aにおける遊技球の検知により、上記特別遊技状態が発生していない(すなわち誘導増加装置が作動していない)通常遊技状態中に獲得した賞(得点)に更なる賞(得点)が加算されるものとされている。
【0514】
次に、パチンコ機8001の裏面構造については、図24に示した第2実施例のパチンコ機1001の裏面構造と同様の構成とされている。
【0515】
次に、パチンコ機8001の電子制御装置8130について、図84を参照して説明する。まず、電子制御装置8130は、主制御部8140と、その主制御部8140に接続された賞球制御部(枠制御部)8150、図柄表示装置制御部(図柄制御部)8160、ランプ出力装置制御部(ランプ制御部)8170及び音声出力装置制御部(音声制御部)8180を含んで構成されている。主制御部8140は、主制御基板8340を備え、主制御部8140以外の上記4つの制御部8150、8160、8170、8180はそれぞれ副制御部として構成され、副制御基板たる賞球制御基板(枠制御基板)8350、図柄表示装置制御基板8360、ランプ出力装置制御基板8370、音声出力装置制御基板8380を備えている。
【0516】
主制御基板8340は、図36に示すCPU1401を含み、該CPU1401はCPUコア1480を備え、ROM1482に格納された制御プログラムにより、RAM1481をワークエリアとしてパチンコ機8001全体の作動制御(すなわち、遊技の基本進行制御)を司る。また、ROM1482に記憶された当否判定プログラムにより、CPU1401が主体となって図柄表示における当否判断制御等を行う(当否判定手段)。
【0517】
図84に戻り、主制御部8140は、各副制御部8150、8160、8170、8180へ処理内容を指示する、指令信号たるコマンドデータを送信する。なお、主制御部8140から各副制御部8150、8160、8170、8180へは、一方向形式でデータが伝送される。また、各制御部8140〜8180には、主電源8129と接続された電源受電基板8128から電源ユニット8127、さらには電源中継基板8121を介して電源が供給されており、後述する電源立上げ時のシステムリセット信号が電源中継基板8121を介して全制御部に送信される。
【0518】
また、主制御部8140には16連スイッチ中継基板8031、中継基板8200、誘導図柄作動口(ゲート)入球(検知)スイッチ8016d、枠用外部端子基板8122、枠中継基板8200bが接続されている。16連スイッチ中継基板8031には16連入球検知スイッチ8025aが接続され、該16連入球検知スイッチ8025aからの検知信号が主制御部8140に送信される。なお、主制御部8140には、遊技機外部の試験装置(検査装置)8807に遊技情報(制御情報を含む)を出力するための情報出力部が設けられている。具体的には、図43及び図44に示した第2実施例と同様の構成とされている。
【0519】
図84に戻り、中継基板8200には、図86に示すように、役物作動口入球検知スイッチ8018c、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ8019a、第1役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ8026a、賞増加入球口入球検知スイッチ8027a、第2役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ8022a、役物作動口(得点増加装置作動口)入球検知スイッチ8023c、役物作動口ソレノイド8018d、役物作動口(特定入球口)ソレノイド8021c、役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド8023d、盤用外部端子基板8032等が接続されている。役物作動口ソレノイド8018dは、役物作動口8018の開閉板8018aを開閉するためのソレノイドである。役物作動口(特定入球口)ソレノイド8021cは、可動片8021a,8021bを開閉するためのソレノイドである。役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド8023dは、役物作動口(得点増加装置作動口)8023の開閉板8023aを開放するためのソレノイドである。盤用外部端子基板8032は、各種検知スイッチデータ等を当該遊技機外部に出力するための端子基板である。
【0520】
図84に戻り、枠用外部端子基板8122には、タンク球切れ検知スイッチ8104及びドアスイッチ8202等が接続され、枠用外部端子基板8122は、枠制御部8150とも接続されている。枠中継基板8200bには、図30に示した第2実施例と同様の補給球切れ検知スイッチ1108、賞球計数センサ1198、下受け皿満タンスイッチ1199、ファール球センサ1197等が接続されている。
【0521】
枠制御部(賞球制御部)8150は、主制御部8140と同様のCPU1601(図36参照)を含んで構成され、メモリクリアスイッチ基板8191、球貸し計数センサ8192、CRユニット(プリペイドカードユニット)8013、賞球流路切替ソレノイド8194、CR操作基板8195、賞球モータセンサ基板8196、発射装置制御基板8201等が接続されている。メモリクリアスイッチ基板8191は、電源投入時に残存している各種データを全てクリアするためのスイッチ基板であって、球貸し計数センサ8192はCRユニット(プリペイドカードユニット)8013を利用して貸し出された球数を計数するためのセンサ、賞球流路切替ソレノイド8194は賞球払出装置8109における球貸しと賞球払出しの流路を切り替えるためのソレノイドである。また、CR操作基板8195はCRユニット(プリペイドカードユニット)8013との間で、球貸し、カード残り数等の信号を入出力するための基板で、賞球モータセンサ基板8196は賞球払出しに係る賞球モータ8297の動作状態を検知するためのセンサ基板である。
【0522】
発射装置制御基板8201には、図38に示した第2実施例と同様の球送りソレノイド中継基板1092、発射モータ1093、発射球カウントスイッチ1094、発射停止スイッチ1009b、発射ハンドル部1009が接続されている。
【0523】
図84に戻り、図柄表示装置制御部8160は、演算回路構成要素(図示略)として、CPUと、RAMと、ROMと、入出力ポートと、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)とを含み、それら演算回路構成要素はバスにより相互に接続して構成され、入出力ポートにおいて主制御部8140に接続されている。図柄表示装置制御部8160には、図85に示すように、表示盤を備える誘導図柄表示装置基板8017dが接続され、CPUはROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして誘導図柄表示装置(表示盤)8017の作動制御(すなわち、表示装置の表示制御)を行っている。入球図柄表示装置8025の表示制御は、主制御部8140が担うものとされているが、この表示制御を図柄表示装置制御部8160で行うことも可能である。
【0524】
ランプ出力装置制御部8170は、図柄表示装置制御部8160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部8140に接続されている。ランプ出力装置制御部8170には、図27に示した第2実施例と同様の電飾中継基板1171a、各種LED基板等が接続されている。
【0525】
音声出力装置制御部8180は、図柄表示装置制御部8160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)及びサウンドジェネレータ(図示略)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部8140に接続されている。音声出力装置制御部8180には、図26に示した第2実施例と同様の音声中継基板1203が接続され、該音声中継基板1203に接続された音量スイッチ基板1012は、図示しない音量スイッチの操作に伴い、出力音量の設定を行うもので、スピーカー1400aから遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。
【0526】
さらに、遊技効果ランプ基板(第2実施例と同様のもの)等の各種ランプや音声出力装置制御基板8380に搭載されたサウンドジェネレータ(第2実施例と同様のもの)は、図柄表示装置制御部8160の制御による図柄の可変・停止表示態様、リーチ発生の有無、リーチ表示態様、特別遊技態様、及び遊技モード等に応じてその態様は制御される。その制御指令の指令信号は、ランプ出力装置制御部8170あるいは音声出力装置制御部8180を作動指令対象とする指令信号として、主制御部8140から一方向に送信される。
【0527】
なお、上述した図柄表示装置制御部8160、ランプ出力装置制御部8170及び音声出力装置制御部8180は、主制御部8140や枠制御部8150と同様の回路部から構成されるものとすることもできる。すなわち、図36に示したような内部にROM、RAMが内蔵されたCPUを用いることもできる。
【0528】
次に、図84に示した電子制御装置8130における電源供給経路については第2実施例と同様のため説明を省略する。
【0529】
次に、パチンコ機8001の動作について、主制御部8140のCPU1401(図36参照)が実行する処理を中心にして説明する。パチンコ機8001が起動されると、CPU1401は初期設定処理を実行し、その後はタイマリセットされる毎に(本実施例の場合、リセット周期は2.048ms)、図31に示した第2実施例と同様のメインジョブを繰り返し実行する。
【0530】
図31の遊技ジョブ(S600)のサブルーチンとして図87に示す誘導図柄表示ジョブ(S620)が別途行われる。なお、誘導図柄作動入球口8016a又は誘導図柄作動ゲート8016b,8016cへの入球(すなわち誘導図柄作動口入球(ゲート通過)検知スイッチ8016dにおける検知)に基づき、第2実施例と同様の当否判定ジョブが行われ、さらには、外れないし当りの図柄決定用乱数及びリーチ態様決定用乱数の取得が行われ、その結果がRAM1482(図36参照)に記憶される。まず、S621において、誘導図柄作動入球口8016a又は誘導図柄作動ゲート8016b,8016cへの遊技球の入球(通過)に基づき、誘導図柄表示装置8017において各図柄(この場合3桁の誘導図柄とする)の可変表示を開始させる。次いで、S622において、上記当否判定ジョブで得られた当否結果を参照し、当り判定(「1」)の場合は(S623:YES)、S632に進み、上記乱数により決定されたリーチ態様決定用値を読み出し、さらにS633に進み、同様に乱数により決定された大当り番号を読み出し、S631に進んで、例えば左図柄及び中図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を左図柄及び中図柄と同一図柄に揃えて停止表示させ確定させる。
【0531】
一方、外れリーチ判定(「2」)の場合は(S624:YES)、S628に進み、上記乱数により決定された外れリーチ図柄番号と、外れ右図柄番号とを読み出す。そして、S629において、読み出した外れリーチ図柄番号と外れ右図柄番号とを比較し、それらの差異に基づき外れリーチ態様を決定する(S630)。具体的には、S629において、それらの番号の差(すなわち、例えば左図柄と右図柄との差)を算出し、その差に基づいてRAM1481(図36参照)に予め記憶されている外れリーチ態様メモリから外れリーチ態様データを読み出す。例えば、差が「−1」の場合(すなわち、例えば右図柄が左図柄の1つ前の図柄となる場合)、複数種類(例えば3種類)の外れリーチの中から1種が選択され(例えば、所定の乱数取得により選択することができる)、読み出される。その後、例えば、左図柄及び中図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を他の図柄とは異なる図柄で停止表示させ確定させる。
【0532】
また、通常外れ判定(「3」)の場合は(S625)、S626に進み、上記乱数により決定された外れ各図柄番号を読み出し、S627に進んで、各誘導図柄を、相互にずれたタイミングで停止表示させ確定させる。なお、通常外れ判定の場合も、1つの図柄のみ可変表示時間を遅らせる等、表示態様を種々の態様に変化させることも可能である。
【0533】
このような誘導図柄表示ジョブ(S620)にて決定された表示態様は、対応するコマンドデータ(指令信号)として主制御部8140から図柄表示装置制御部8160へ所定の時間間隔をおいて出力され、図柄表示装置制御部8160は、そのコマンドデータに基づいて任された範囲で制御態様を選択して表示制御を行う。なお、上記図柄表示装置制御部8160に上記コマンドデータに対応して複数の表示パターンからなる表示パターン群を記憶させておき、指令信号として送信されたコマンドデータに対応する表示パターンを表示パターン群の中から選択して(乱数取得等により選択することができる)、誘導図柄表示装置8017における表示制御を、図柄表示装置制御部8160において行うものとすることができる。
【0534】
次に、パチンコ機8001の遊技態様について、主に図83を参照して説明する。まず、普通遊技状態の遊技態様について説明する。遊技球が誘導図柄作動入球口8016a又は誘導図柄作動ゲート8016b,8016cのいずれかに入球又は通過すると誘導図柄表示装置8017が作動する。誘導図柄表示装置8017に予め定められた図柄の組合せが確定表示されると、役物作動口8018の開閉板8018aが所定時間開放する。その開放時間は、上記図柄の組合せにより異なり、奇数の3桁同一図柄(「7」「7」「7」等)で確定表示された場合には2.5秒、「7」を含む3桁奇数図柄(「3」「5」「7」等)で確定表示された場合には0.3秒開放される。上記役物作動口8018に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置8025の5番、8番が点灯表示する。この5番、8番は、16連入球口8024の入球困難な入球口に対応している。
【0535】
一方、遊技球が第1役物誘導装置作動ゲート8026に入球すると、役物作動口(特定入球口)8021の可動片8021a,8021bが所定時間開放する。役物作動口(特定入球口)8021に遊技球が入球すると、誘導増加装置作動領域8020b、誘導増加装置非作動領域8020c,8020cのいずれかに誘導される。ここで、遊技球が誘導増加装置作動領域8020bに入球し、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ8019a(図86参照)に検知されると、誘導増加装置(主制御部8140)が作動し、特別遊技状態が発生する。この誘導増加装置は、最高14回の単位遊技(14ゲーム)まで継続して作動するものとされており、この権利回数は、権利発生中、誘導図柄表示装置8017の中図柄表示領域8017b、右図柄表示領域8017cに表示され、次回以降の単位遊技(ゲーム)開始時に残権利回数を表示するものとされている。したがって、誘導図柄表示装置8017は権利回数表示装置としての機能を具備している。
【0536】
また、上記特別遊技状態が発生していない普通遊技状態において、賞増加入球口8027に遊技球が入球すると、当該単位遊技(ゲーム)中に得点があれば、その得点に更に1点が加算される。なお、この加算得点は、後述する特別遊技状態において倍増する得点の対象とはならないものとされている。
【0537】
以上が普通遊技状態にかかる遊技態様であって、誘導図柄作動入球口8016a、誘導図柄作動ゲート8016b,8016c、誘導図柄表示装置8017、役物作動口8018、賞増加入球口8027は第1の遊技態様(普通遊技状態)用の遊技装置群として機能している。また、第1役物誘導装置作動ゲート8026、役物作動口(特定入球口)8021、誘導増加装置作動領域8020bは第2の遊技態様用(特別遊技発生用)の遊技装置群として機能している。
【0538】
次に、特別遊技状態の遊技態様について説明する。上記誘導増加装置の作動中、すなわち特別遊技状態中に、遊技球が第2役物誘導装置作動ゲート8022を通過すると、役物作動口(得点増加装置作動口)8023が所定時間秒開放する。役物作動口(得点増加装置作動口)8023に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置8025の8番、9番、12番、13番が点灯表示するとともに、そのゲーム(単位遊技)中に獲得した得点が2倍となる。この8番、9番、12番、13番は、16連入球口8024の入球困難な入球口に対応している。この特別遊技状態は、14回の単位遊技を上限として繰り返し行われ、該単位遊技が14回に達するか、誘導増加装置作動領域8020bに遊技球が入球するかのいずれかによって終了となる。以上が特別遊技状態にかかる遊技態様であって、第2役物誘導装置作動ゲート8022、役物作動口(得点増加装置作動口)8023は第3の遊技態様(特別遊技状態)用の遊技装置群として機能している。なお、特別遊技状態が継続する上限を抽選によって選択するものとすることもできる。例えば、誘導増加装置作動回数判定図柄表示装置を遊技領域8011に配設し、誘導増加装置作動領域8020bに遊技球が入球した後に該回数判定図柄表示装置にて確定表示された図柄に基づき、上記特別遊技状態の最高継続回数を決定するものとすることができる。
【0539】
このように、本実施例のパチンコ機8001においては、各種遊技装置を特定のグループ毎に分け、複数の遊技態様を楽しむことが可能となっている。特に、誘導図柄表示装置8017において、当りとなる特定の表示態様が確定表示される確率を高くすれば、役物作動口8018が遊技者にとって相対的に有利な状態に変化する割合も高まるので、賞が獲得し易くなり、普通状態においても遊技者の遊技意欲を減退させることが少なくなり得る。また、普通状態中に賞を増加させる賞増加入球口8027を設けたために、該普通状態の遊技が一層変化に富み、遊技者に対し、従来にない斬新な遊技興趣を付与することが可能である。
【0540】
以上、第9実施例としてのパチンコ機8001について説明したが、例えば、上記実施例の入球装置を通過ゲート(通過装置)とし、又は、通過ゲート(通過装置)を入球装置とすることが可能である。また、誘導図柄表示装置には7セグメントLEDや液晶(LCD)による表示が可能である。
【0541】
(第7の態様)次に、第10実施例として、組合せ式遊技機としてのアレンジボール式パチンコ機(単にパチンコ機ともいう)9001の構造を説明する。なお、上記第2実施例と異なる構成の箇所について説明するものとし、説明のない箇所については同様の構成を有しているものとする。この場合、特に遊技盤の構成が主に異なるものとされている。
【0542】
図88に示す第10実施例のパチンコ機9001の前面部は、図22に示した第2実施例のパチンコ機1001の前面部と同様の本体枠9002と、中枠9003と、前面枠9004と、上皿部9005と、下皿部9006と、施錠装置9007とから構成されている。また、第2実施例と同様のファール球センサ9197が設けられ、これは発射装置ユニット1008(図24参照)から発射された遊技球が、遊技領域9011まで達せず、発射レール(図示略)から下皿部9006に戻ってきた遊技球を検知するためのセンサである。さらに第2実施例と同様の発射球カウントスイッチ9094が設けられ、これは発射された遊技球の数をカウントするためのスイッチであり、該スイッチ9094からの検知情報及びファール球センサ9197からの検知情報により、遊技領域9011に発射された発射球数(有効発射球数)が16個とカウントされた場合には、1ゲーム(単位遊技)の終了となる。
【0543】
次に、前面部に形成される遊技盤9010の表面構造について説明する。遊技盤9010は、略長方形の木製の板状体であって中枠9003に保持されるとともに、裏機構盤(1102:図24参照)によりその背面側が覆われている。遊技盤9010には、遊技盤9010の表面に設けられた外レール9010cと内レール9010dとにより略円形状の遊技領域9011が形成され、遊技領域9011内には、始動検知装置としての誘導図柄作動ゲート9016と、可変表示装置としての誘導図柄表示装置9017と、第1変動入球装置として役物作動口(特定入球口)9021と、遊技球を特定入球領域としての誘導増加装置作動領域9019aへ誘導可能な誘導装置(誘導役物又は振分装置とも言う)9020aと、役物作動用検知装置としての役物誘導装置作動ゲート9026と、第2変動入球装置としての役物作動口(得点増加装置作動口)9023と、16個の入球領域が相互隣接して配置された16連入球口9024と、16連入球口9024の各入球領域に該当する識別情報を点灯表示する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)9025と、多数の障害釘(図示略)等が配設されている。
【0544】
誘導図柄作動ゲート9016は、遊技領域9011の中央から左半面側の上方に配置され、内部に誘導図柄作動口入球(ゲート通過)検知スイッチ9016d(図89参照)を備えている。この入球(通過)検知スイッチ9016dにおいて遊技球が検知されると、誘導図柄表示装置9017において複数の図柄の可変表示が開始される。
【0545】
誘導図柄表示装置9017は、遊技領域9011の中央よりも左半面側で前記誘導図柄作動ゲート9016の下側に配置され、例えば3つの表示領域、すなわち左図柄表示領域、中図柄表示領域、右図柄表示領域(図示略)を備え、それぞれ複数の図柄を可変停止表示することが可能とされている。誘導図柄表示装置9017において、例えば、図柄が「7、7、7」の3桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、役物誘導装置が作動し、役物作動口(特定入球口)9021が開放される。なお、役物誘導装置は主制御部9140(図89参照)を主体として構成され、役物作動口(特定入球口)9021又は後述する役物作動口(得点増加装置作動口)9023の状態を変化させる特別の装置をいう。
【0546】
役物作動口(特定入球口)9021は、遊技領域9011の中央上部に配置されており、一対の可動片9021a,9021bを備え、この可動片9021a,9021bが左右に作動(開放)することにより、遊技者にとって入球有利な開放状態となる。また、内部に役物作動口入球検知スイッチ9021c(図91参照)を備えており、この入球検知スイッチ9021cにおいて遊技球が検知されると、後述する誘導増加装置作動領域(特定入球領域)9019aへの入球が有効となる。なお、役物作動口9021に開閉板を配設し、その開閉板の遊技領域9011の前後方向への作動(開放)に基づき、役物作動口9021を開放状態とすることも可能である。
【0547】
役物作動口(特定入球口)9021に入球した遊技球は、該役物作動口(特定入球口)9021の下方に配設されたセンター役物あるいは中央装置たる誘導装置(振分装置)9020aに誘導される。誘導装置9020aは、いわゆるクルーンと呼ばれる凹状の役物であって、底部に3つの穴が形成され、このうち遊技盤9010に向かって手前側に形成された1つの穴が誘導増加装置作動領域9019aで、奥側に形成された2つの穴が非作動領域(非特定入球領域:排出口とされている/作動領域外領域)9019bとされている。ここで、誘導増加装置作動領域9019aに遊技球が入球し、内部に設けられた誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ9019d(図91参照)に検知されると、誘導増加装置が作動し、通常状態よりも遊技者にとって相対的に有利な特別遊技状態が発生する(特別遊技権利を取得するとも言う)。なお、誘導増加装置とは、主制御部9140(図89参照)を主体として構成され、遊技状態を変化させる特別の装置のことを言う。
【0548】
役物誘導装置作動ゲート9026は、遊技領域9011の中央から右半面側の上方に配置され、内部に役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ9026a(図91参照)を備えている。上記特別遊技状態の発生中に、該作動ゲート通過検知スイッチ9026aにおいて遊技球が検知されると、役物作動口(得点増加装置作動口)9023が開放される。
【0549】
役物作動口(得点増加装置作動口)9023は、遊技領域9011の中央から右半面側であって上記役物誘導装置作動ゲート9026の下方に配置され、一対の可動片9023a,9023bを備え、その可動片9023a,9023bが遊技領域9011の左右方向へ作動(開放)することに基づき、遊技者にとって入球有利な開放状態となる。また、内部に役物作動口入球検知スイッチ9023c(図91参照)を備え、該検知スイッチ9023cに遊技球が検知されると、入球図柄表示装置9025の所定の識別情報(概ね入球困難な入球領域に対応した識別情報)が点灯表示されるとともに、得点増加装置(賞態様増加装置)が作動する。なお、遊技領域9011の前後方向に開放可能な一枚の開閉板を配設し、その開閉板の作動に基づき、役物作動口(得点増加装置作動口)9023を開放状態とすることも可能である。
【0550】
16連入球口9024は、遊技領域9011の最下部に配置され、その前方側には、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)9025が配設されている。16連入球口9024の内部には、それぞれ16連入球検知スイッチ9025a(図89参照)が設けられ、該検知スイッチ9025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置9025の識別情報(数字ランプ)が点灯表示される。なお、パチンコ機9001においては、遊技球16個の発射を単位遊技として、その16個において点灯表示された識別情報の組合せに基づき賞態様が決定される。例えば、4つの連続した数字ランプが連続して点灯表示されると得点1が付与され、該1点につき16個の賞球又は相当数の賞メダルが払い出される。また、ICカード等に得点又は賞球数若しくは賞メダル数が蓄積されるものもある。なお、入球図柄表示装置(識別情報表示装置)9025は、例えば7セグメントLED、ドットマトリクス又は液晶(LCD)で構成することも可能で、この場合、上記検知スイッチ9025aに遊技球が検知されると、その入球領域に該当する入球図柄表示装置(識別情報表示装置)9025の7セグメントLED、ドットマトリクス又は液晶(LCD)の表示画面上において識別情報(数字)が表示される。
【0551】
次に、パチンコ機9001の裏面構造については、図24に示した第2実施例のパチンコ機1001の裏面構造と同様の構成とされている。
【0552】
次に、パチンコ機9001の電子制御装置9130について、図89を参照して説明する。まず、電子制御装置9130は、主制御部9140と、その主制御部9140に接続された賞球制御部(枠制御部)9150、図柄表示装置制御部(図柄制御部)9160、ランプ出力装置制御部(ランプ制御部)9170及び音声出力装置制御部(音声制御部)9180を含んで構成されている。主制御部9140は、主制御基板9340を備え、主制御部9140以外の上記4つの制御部9150、9160、9170、9180はそれぞれ副制御部として構成され、副制御基板たる賞球制御基板(枠制御基板)9350、図柄表示装置制御基板9360、ランプ出力装置制御基板9370、音声出力装置制御基板9380を備えている。
【0553】
主制御基板9340は、図36に示すCPU1401を含み、該CPU1401はCPUコア1480を備え、ROM1482に格納された制御プログラムにより、RAM1481をワークエリアとしてパチンコ機9001全体の作動制御(すなわち、遊技の基本進行制御)を司る。また、ROM1482に記憶された当否判定プログラムにより、CPU1401が主体となって図柄表示における当否判断制御等を行う(当否判定手段)。
【0554】
図89に戻り、主制御部9140は、各副制御部9150、9160、9170、9180へ処理内容を指示する、指令信号たるコマンドデータを送信する。なお、主制御部9140から各副制御部9150、9160、9170、9180へは、一方向形式でデータが伝送される。また、各制御部9140〜9180には、主電源9129と接続された電源受電基板9128から電源ユニット9127、さらには電源中継基板9121を介して電源が供給されており、後述する電源立上げ時のシステムリセット信号が電源中継基板9121を介して全制御部に送信される。
【0555】
また、主制御部9140には16連スイッチ中継基板9031、中継基板9200、誘導図柄作動口入球(ゲート通過)検知スイッチ9016d、枠用外部端子基板9122、枠中継基板9200bが接続されている。16連スイッチ中継基板9031には16連入球検知スイッチ9025aが接続され、該16連入球検知スイッチ9025aからの検知信号が主制御部9140に送信される。なお、主制御部9140には、遊技機外部の試験装置(検査装置)9807に遊技情報(制御情報を含む)を出力するための情報出力部(図示略)が設けられている。具体的には、図43及び図44に示した第2実施例と同様の構成とされている。
【0556】
図89に戻り、中継基板9200には、図91に示すように、役物作動口入球検知スイッチ9021c、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ9019d、役物誘導装置作動ゲート通過検知スイッチ9026a、役物作動口(得点増加装置作動口)入球検知スイッチ9023c、役物作動口ソレノイド9021d、役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド9023d、盤用外部端子基板9032等が接続されている。役物作動口ソレノイド9021dは、役物作動口9021の可動片9021a,9021bを開閉するためのソレノイドである。役物作動口(得点増加装置作動口)ソレノイド9023dは、役物作動口(得点増加装置作動口)9023の可動片9023a,9023bを開放するためのソレノイドである。盤用外部端子基板9032は、各種検知スイッチデータ等を当該遊技機外部に出力するための端子基板である。
【0557】
図89に戻り、枠用外部端子基板9122には、賞球制御部(枠制御部)9150、タンク球切れ検知スイッチ9104及びドアスイッチ9202等が接続されている。枠中継基板9200bには、図30に示した第2実施例と同様の補給球切れ検知スイッチ1108、賞球計数センサ1198、下受け皿満タンスイッチ1199、ファール球センサ1197等が接続されている。
【0558】
賞球制御部(枠制御部)9150は、主制御部9140と同様のCPU1601(図36参照)を含んで構成され、メモリクリアスイッチ基板9191、球貸し計数センサ9192、CRユニット(プリペイドカードユニット)9013、賞球流路切替ソレノイド9194、CR操作基板9195、賞球モータセンサ基板9196、発射装置制御基板9201等が接続されている。メモリクリアスイッチ基板9191は、電源投入時に残存している各種データを全てクリアするためのスイッチ基板であって、球貸し計数センサ9192はCRユニット(プリペイドカードユニット)9013を利用して貸し出された球数を計数するためのセンサ、賞球流路切替ソレノイド9194は賞球払出装置9109における球貸しと賞球払出しの流路を切り替えるためのソレノイドである。また、CR操作基板9195はCRユニット(プリペイドカードユニット)9013との間で、球貸し、カード残り数等の信号を入出力するための基板で、賞球モータセンサ基板9196は賞球払出しに係る賞球モータ9297の動作状態を検知するためのセンサ基板である。
【0559】
発射装置制御基板9201には、図38に示した第2実施例と同様の球送りソレノイド中継基板1092、発射モータ1093、発射球カウントスイッチ1094、発射停止スイッチ1009b、発射ハンドル部1009が接続されている。
【0560】
図89に戻り、図柄表示装置制御部9160は、演算回路構成要素(図示略)として、CPUと、RAMと、ROMと、入出力ポートと、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)とを含み、それら演算回路構成要素はバスにより相互に接続して構成され、入出力ポートにおいて主制御部9140に接続されている。図柄表示装置制御部9160には、図90に示すように、7セグメントLED、ドットマトリクス又は液晶(LCD)の表示盤を備える誘導図柄表示装置基板9017d及び入球図柄表示装置基板9025dが接続され、CPUはROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして誘導図柄表示装置(表示盤)9017及び入球図柄表示装置(識別情報表示装置)9025の作動制御(すなわち、表示装置の表示制御)を行っている。なお、図89に示すように、図柄表示装置制御部9160には、遊技機外部の試験装置(検査装置)9807に遊技情報(制御情報を含む)を出力するための情報出力部(図示略)が設けられている。具体的には、図43及び図44に示した第2実施例と同様の構成とされている。このような情報出力部は、上記実施例1〜9の図柄表示装置制御部160,1160〜8160にも設けることが可能である。また、入球図柄表示装置9025の表示制御は、各実施例において主制御部9140が担うものとされているが、この表示制御を図柄表示装置制御部9160で行うことも可能である。
【0561】
ランプ出力装置制御部9170は、図柄表示装置制御部9160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部9140に接続されている。ランプ出力装置制御部9170には、図27に示した第2実施例と同様の電飾中継基板1171a、各種LED基板等が接続されている。
【0562】
音声出力装置制御部9180は、図柄表示装置制御部9160と同様の演算回路構成要素(CPU,ROM,RAM,入出力ポート等)及びサウンドジェネレータ(図示略)を含んで構成され、入出力ポートにおいて主制御部9140に接続されている。音声出力装置制御部9180には、図26に示した第2実施例と同様の音声中継基板1203が接続され、該音声中継基板1203に接続された音量スイッチ基板1012は、図示しない音量スイッチの操作に伴い、出力音量の設定を行うもので、スピーカー1400aから遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。
【0563】
さらに、遊技効果ランプ基板(第2実施例と同様のもの)等の各種ランプや音声出力装置制御基板9380に搭載されたサウンドジェネレータ(第2実施例と同様のもの)は、図柄表示装置制御部9160の制御による図柄の可変・停止表示態様、リーチ発生の有無、リーチ表示態様、特別遊技態様、及び遊技モード等に応じてその態様は制御される。その制御指令の指令信号は、ランプ出力装置制御部9170あるいは音声出力装置制御部9180を作動指令対象とする指令信号として、主制御部9140から一方向に送信される。
【0564】
なお、上述した図柄表示装置制御部9160、ランプ出力装置制御部9170及び音声出力装置制御部9180は、主制御部9140や賞球制御部9150と同様の回路部から構成されるものとすることもできる。すなわち、図36に示したような内部にROM、RAMが内蔵されたCPUを用いることもできる。
【0565】
次に、図89に示した電子制御装置9130における電源供給経路については第2実施例と同様のため説明を省略する。
【0566】
次に、パチンコ機9001の動作について、主制御部9140のCPU1401(図36参照)が実行する処理を中心にして説明する。パチンコ機9001が起動されると、CPU1401は初期設定処理を実行し、その後はタイマリセットされる毎に(本実施例の場合、リセット周期は2.048ms)、図31に示した第2実施例と同様のメインジョブを繰り返し実行する。
【0567】
図31の遊技ジョブ(S600)のサブルーチンとして図87に示す第9実施例と同様の誘導図柄表示ジョブ(S620)が別途行われる。なお、誘導図柄作動ゲート9016への入球(通過:すなわち誘導図柄作動口入球(ゲート通過)検知スイッチ9016dにおける検知)に基づき、第2実施例と同様の当否判定ジョブが行われ、さらには、外れないし当りの図柄決定用乱数及びリーチ態様決定用乱数の取得が行われ、その結果がRAM1482(図36参照)に記憶される。まず、S621において、誘導図柄作動ゲート9016への遊技球の入球(通過)に基づき、誘導図柄表示装置9017において各図柄(この場合3桁の誘導図柄とする)の可変表示を開始させる。次いで、S622において、上記当否判定ジョブで得られた当否結果を参照し、当り判定(「1」)の場合は(S623:YES)、S632に進み、上記乱数により決定されたリーチ態様決定用値を読み出し、さらにS633に進み、同様に乱数により決定された大当り番号を読み出し、S631に進んで、例えば左図柄及び中図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を左図柄及び中図柄と同一図柄に揃えて停止表示させ確定させる。
【0568】
一方、外れリーチ判定(「2」)の場合は(S624:YES)、S628に進み、上記乱数により決定された外れリーチ図柄番号と、外れ右図柄番号とを読み出す。そして、S629において、読み出した外れリーチ図柄番号と外れ右図柄番号とを比較し、それらの差異に基づき外れリーチ態様を決定する(S630)。具体的には、S629において、それらの番号の差(すなわち、例えば左図柄と右図柄との差)を算出し、その差に基づいてRAM1481(図36参照)に予め記憶されている外れリーチ態様メモリから外れリーチ態様データを読み出す。例えば、差が「−1」の場合(すなわち、例えば右図柄が左図柄の1つ前の図柄となる場合)、複数種類(例えば3種類)の外れリーチの中から1種が選択され(例えば、所定の乱数取得により選択することができる)、読み出される。その後、例えば、左図柄及び中図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、右図柄を他の図柄とは異なる図柄で停止表示させ確定させる。
【0569】
また、通常外れ判定(「3」)の場合は(S625)、S626に進み、上記乱数により決定された外れ各図柄番号を読み出し、S627に進んで、各誘導図柄を、相互にずれたタイミングで停止表示させ確定させる。なお、通常外れ判定の場合も、表示態様を種々の態様に変化させることも可能で、例えば、最初の図柄を停止表示した後に、次の停止予定の表示領域の図柄について可変表示時間を通常よりも長くするなどして(いわゆるスベリ表示)、例えばリーチ表示態様となる期待を遊技者にもたせることが可能である。
【0570】
このような誘導図柄表示ジョブ(S620)にて決定された表示態様は、対応するコマンドデータ(指令信号)として主制御部9140から図柄表示装置制御部9160へ所定の時間間隔をおいて出力され、図柄表示装置制御部9160は、そのコマンドデータに基づいて任された範囲で制御態様を選択して表示制御を行う。なお、上記図柄表示装置制御部9160に上記コマンドデータに対応して複数の表示パターンからなる表示パターン群を記憶させておき、指令信号として送信されたコマンドデータに対応する表示パターンを表示パターン群の中から任意に選択して(乱数取得等により選択することができる)、誘導図柄表示装置9017における表示制御を、図柄表示装置制御部9160において行うものとすることができる。
【0571】
次に、パチンコ機9001の遊技態様について、主に図88を参照して説明する。まず、普通遊技状態の遊技態様について説明する。遊技球が誘導図柄作動ゲート9016を通過すると誘導図柄表示装置9017が作動する。誘導図柄表示装置9017に予め定められた図柄の組合せが確定表示されると、役物誘導装置(主制御部9140)が作動して、役物作動口(特定入球口)9021の可動片9021a,9021bが開放される。開放作動中に役物作動口(特定入球口)9021に遊技球が入球した場合、若しくは所定回数(例えば2回)の単位遊技が経過した後に開放を終了する。なお、役物作動口9021に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置9025の5番、8番が点灯表示される。この5番、8番は、16連入球口9024の入球困難な入球口に対応している。
【0572】
役物作動口(特定入球口)9021に入球した遊技球は、誘導増加装置作動領域9019a、誘導増加装置非作動領域9019b,9019bのいずれかに誘導される。ここで、遊技球が誘導増加装置作動領域9019aに入球し、誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ9019d(図91参照)に検知されると、誘導増加装置(主制御部9140)が作動し、特別遊技状態が発生する。この誘導増加装置は、最高14回の単位遊技(14ゲーム)まで継続して作動するものとされている。なお、各単位遊技において獲得された得点は、入賞図柄表示装置9025の下方に設けられた得点表示装置9029にて表示される。
【0573】
以上が普通遊技状態にかかる遊技態様であって、誘導図柄作動ゲート9016、誘導図柄表示装置9017、役物作動口(特定入球口)9021、誘導装置9020a、誘導増加装置作動領域9019aは第1の遊技態様用(特別遊技発生用)の遊技装置群として機能している。
【0574】
次に、特別遊技状態の遊技態様について説明する。上記誘導増加装置の作動中、すなわち特別遊技状態中に、遊技球が役物誘導装置作動ゲート9026を通過すると、役物誘導装置(主制御部9140)が作動して、役物作動口(得点増加装置作動口)9023が所定時間開放される。該役物作動口9023へ遊技球が入球するか、当該開放したときの単位遊技が終了した場合に開放動作を終了するものとされている。役物作動口(得点増加装置作動口)9023に遊技球が入球すると、入球図柄表示装置9025の8番、9番、12番、13番が点灯表示されるとともに、そのゲーム(単位遊技)中に獲得した得点が2倍となる。この8番、9番、12番、13番は、16連入球口9024の入球困難な入球口に対応している。この特別遊技状態は、14回の単位遊技を上限として繰り返し行われ、該単位遊技が14回目に達するか、誘導増加装置作動領域9019aに遊技球が入球するかのいずれかによって終了となる。以上が特別遊技状態にかかる遊技態様であって、役物誘導装置作動ゲート9026、役物作動口(得点増加装置作動口)9023は第2の遊技態様(特別遊技状態)用の遊技装置群として機能している。なお、特別遊技状態が継続する上限を抽選によって選択するものとすることもできる。例えば、誘導増加装置作動回数判定図柄表示装置を遊技領域9011に配設し、誘導増加装置作動領域9019aに遊技球が入球した後に該回数判定図柄表示装置にて確定表示された図柄に基づき、上記特別遊技状態の最高継続回数を決定するものとすることができる。
【0575】
以上、第10実施例としてのパチンコ機9001について説明したが、例えば、上記実施例の入球装置を通過ゲート(通過装置)とし、又は、通過ゲート(通過装置)を入球装置とすることが可能である。また、誘導図柄表示装置としては7セグメントLED、ドットマトリクスや液晶(LCD)の採用が可能である。
【0576】
以下、上記第1実施例〜第10実施例までの各遊技機(パチンコ機)において共通に付加可能な構成について説明する。なお、遊技装置の符号等については特に断り書きのない限り第10実施例のものを使用することとするが、その他の実施例についても共通に使用することが可能である。
【0577】
まず、単位遊技において発射可能な遊技球数(発射上限球数:例えば16個)の発射が行われた後、次の単位遊技に進む前に所定時間のインターバル時間が設けられている(例えば2秒)。インターバル時間の開始契機としては、例えば16個の遊技球の発射後、全ての遊技装置が作動を終了してからとすることができる(インターバル機能)。この場合、16個の遊技球が発射されてから遊技の終了までのインターバル時間において、該インターバル時間経過中である旨をランプ(LED等含む)や音声等のインターバル告知手段にて遊技者に対して知らせることが可能である(第21の態様)。このようなインターバル告知手段としては遊技機前面に別個に表示装置を設けることや、誘導図柄表示装置(可変表示装置)9017を用いて告知を行うことも可能である。
【0578】
なお、発射球を検知するための発射球カウントスイッチ9094は、図92に示すように発射検知に基づいて立ち上がるパルス信号を発生させ、該パルス信号の入力に基づいて発射球計数手段9094bが発射数等を計数する場合、上記パルス信号のパルス幅を大きくするのが好ましい。というのは、単位遊技で発射球数が制限されるところ、通常、発射は連続的かつ高速(例えば1分間に100発)で行われるので、発射球数をより正確に計数する必要があるからである。そこで、発生したパルス信号のパルス幅を増大させるパルス幅増大手段9094aを発射球カウントスイッチ9094と発射球計数手段9094bとの間に設けることにより、確実に検知情報を認識可能となり、したがって正確な発射数計数を行うことが可能となり得る(第18の態様)。なお、パルス幅増大手段9094aとしては、例えばマルチバイブレータ等を用いることが可能である。なお、遊技領域に発射された遊技媒体又は発射とみなされた遊技媒体よりも多くの数の遊技媒体が、遊技領域9011に設けられた入球検知手段に検知された場合に、その超過分の入球を無効とする入球判定手段を設けることができる(第10の態様)。
【0579】
誘導図柄表示装置(可変表示装置)9017の作動契機となる誘導図柄作動ゲート(始動検知装置)9016は、誘導図柄表示装置9017が作動中、及び役物誘導装置が作動中は、遊技球の通過(入球)は全て無効となり、該通過(入球)の記憶も行われないものとされている。なお、誘導図柄作動ゲート(始動検知装置)9016は複数(例えば3個)を遊技領域9011に配設することも可能である。
【0580】
誘導図柄表示装置(可変表示装置)9017は、役物誘導装置が作動することとなる図柄の組合せが表示されると、その表示態様を役物誘導装置の作動が終了するまで継続して表示するものとされている。なお、誘導図柄表示装置(可変表示装置)9017が作動中(可変表示中)は、当該単位遊技は終了しないものとされている。すなわち、単位遊技の発射上限球数である16個目が発射された後、誘導図柄表示装置(可変表示装置)9017が作動(可変表示)している場合は、当該単位遊技の終了ジョブ(終了処理)が待機される。
【0581】
なお、誘導図柄表示装置(可変表示装置)9017の作動契機は、誘導図柄作動ゲート(始動検知装置)9016へ遊技球が通過したことによるが、該通過検知時に発射球計数手段9094bの計数値を参照して、誘導図柄表示装置(可変表示装置)9017に表示される変動パターン(可変表示パターン)を選択することができる(第22の態様)。変動パターン(可変表示パターン)としては、例えば図柄等が変動(可変)表示を開始してから確定表示するまでの変動表示時間(可変表示時間)が異なる幾つかのパターンを含むものとすることができる。例えば、図93に示す変動パターン選択ジョブのように、S951において誘導図柄作動ゲート(始動検知装置)9016で遊技球の通過を検知すると、S952で当該単位遊技にて発射された発射球数を確認する。具体的には発射球数が所定数(例えば10個)以上か否かを確認し、所定数未満の場合はS954において変動時間の相対的に長い変動パターンを選択する。一方、所定数以上の場合は変動時間の相対的に短い変動パターンを選択するものとされている。このように選択された変動パターンに基づいて誘導図柄表示装置(可変表示装置)9017における変動表示(可変表示)が行われる。なお、上記変動パターン選択ジョブは主制御部9140が主体となって行うものであるが、図柄表示装置制御部9160が主体となって行うものとすることも可能である。また、変動パターンについて、変動時間に応じてさらに複数の変動パターンを予め記憶しておき、それぞれ発射球数に応じて選択されるものとすることが可能である。
【0582】
役物作動口(特定入球口)9021には役物作動口入球検知スイッチ(入球検知機構)9021cが設けられており、開放中に遊技球が検知された場合に該役物作動口(特定入球口)9021の開放動作が終了するものとされている。この役物作動口(特定入球口)9021の開放動作は、上記インターバル時間よりも短くすることができる(第15の態様)。すなわち、単位遊技において入球装置に入球検知された遊技媒体の数が、当該単位遊技における上限値となった場合に、所定の時間(例えばインターバル時間)経過後に次の単位遊技に進むものとされており、遊技態様に応じて作動する遊技装置の作動開始から終了までの作動時間が、上記所定の時間(例えばインターバル時間)よりも短くされており、例えば役物作動口(特定入球口)9021の開放動作を次の単位遊技に持ち越すことのないものとすることができる。役物作動口とは、所定条件の成立に基づいて作動する役物誘導装置により作動する作動口であって、所定条件の成立とは遊技球の特定の入球口への入球、もしくは特定のゲートへの通過、又は特定の図柄の組合せが表示された場合等を例示することができる。一方、特定入球口とは、その内部に誘導増加装置作動領域を備える入球口を言う。なお、役物作動口入球検知スイッチ(入球検知機構)9021cは、上記役物誘導装置が作動している場合にその入球検知が有効となるものとされている(第14の態様)。
【0583】
役物作動口(特定入球口)9021に入球した遊技球は誘導増加装置作動領域(特定入球領域)9019a又は非作動領域(排出口/非特定入球領域/作動領域外領域)9019b,9019bに誘導される。該誘導増加装置作動領域(特定入球領域)9019aには内部に誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ(入球検知機構)9019dが設けられており、この誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ(入球検知機構)9019dは、上記役物作動口(特定入球口)9021の役物作動口入球検知スイッチ9021cに遊技球の検知があった場合、その検知があったときから所定時間(例えば10秒)の間だけ有効とされている。すなわち、役物作動口入球検知スイッチ(入球検知機構)9021cに遊技球の検知がない場合、あるいは検知があったときから所定時間を経過した後は、誘導増加装置作動領域(特定入球領域)9019aへの入球による特別遊技状態の発生が不可能とされている(第11の態様)。また、役物作動口(特定入球口)9021から繋がる誘導装置9020a内で遊技球が遊動する場合等を考慮してその検知後に上記所定時間を設けるのがよい。なお、遊技球が誘導増加装置作動領域9019aに入球するか非作動領域9019b,9019bを通過(非作動領域9019b,9019bにも通過検知スイッチを設けることが可能)した場合も役物作動口入球検知スイッチ9021c(入球検知機構)は無効となる。
【0584】
この誘導増加装置作動領域(特定入球領域)9019aの誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ(入球検知機構)9019dの有効時間は、役物作動口(特定入球口)9021の役物作動口入球検知スイッチ(入球検知機構)9021cの入球検知があってから、その検知のあった単位遊技が終了するまで、もしくはその検知のあった単位遊技から所定回数(例えば2回)の単位遊技が終了するまで等とすることもできる。また、有効の契機としては、役物作動口(特定入球口)9021には役物作動口入球検知スイッチ(入球検知機構)9021cの入球検知から以外にも、役物作動口(特定入球口)9021の可動片(開閉板)が作動してから、もしくは誘導図柄表示装置(可変表示装置)9017にて役物誘導装置が作動する特定の図柄表示態様となってから、とすることも可能である。なお、役物作動口(特定入球口)9021の役物作動口入球検知スイッチ(入球検知機構)9021cについては、誘導図柄表示装置(可変表示装置)9017において上記特定の図柄表示態様となった場合のみ有効とすることができる。すなわち、誘導図柄表示装置(可変表示装置)9017で特定図柄態様で表示され、役物作動口入球検知スイッチ(入球検知機構)9021cが有効化され、さらにその入球検知に基づく誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ(入球検知機構)9019dが有効化され、遊技球が該誘導増加装置作動領域通過検知スイッチ(入球検知機構)9019dに検知されることに基づき特別遊技状態を発生することが可能となり得る。
【0585】
役物誘導装置作動ゲート(役物作動用検知装置)9026は、役物誘導装置が作動している間の遊技球の通過(入球)が無効とされており、該通過(入球)の記憶も行われないものとされている。なお、役物作動口(得点増加装置作動口)9023内の役物作動口(得点増加装置作動口)入球検知スイッチ9023c(入球検知機構)に入球が検知された場合、当該検知された単位遊技においては、それ以降、役物誘導装置作動ゲート(役物作動用検知装置)9026での遊技球検知を無効とすることができる(第17の態様)。
【0586】
役物作動口(得点増加装置作動口)9023には上述したように役物作動口(得点増加装置作動口)入球検知スイッチ(入球検知機構)9023cが設けられており、開放中に遊技球が入球検知された場合に該役物作動口(得点増加装置作動口)9023の開放動作が終了するものとされている。また、この入球検知により作動した得点増加装置は、その作動を開始した単位遊技が終了する場合に、その作動を終了するものとすることができる(第12の態様)。すなわち、得点増加装置の作動を、入球図柄の組合せの成立(得点の成立)がない場合でも次回の単位遊技に持ち越すことができないものとすることができる。また、役物作動口(得点増加装置作動口)9023内の役物作動口(得点増加装置作動口)入球検知スイッチ9023c(入球検知機構)に入球が検知された場合、当該検知された単位遊技においては、それ以降、役物誘導装置作動ゲート(役物作動用検知装置)9026での遊技球検知に基づく役物作動口(得点増加装置作動口)9023の開放時間(動作時間)を短縮するとすることもできる(第16の態様)。
【0587】
上記各実施例の遊技機にはエラー機能を具備させることができる。例えば、1回の単位遊技において、発射上限球数16個の遊技球が発射されてから一定時間(例えば各入球装置(入球口)への入球確認時間として約5秒以上)が経過した後に、発射された全ての遊技球が入球装置(入球口)に入らなかった場合に、球掛かりエラー処理を行うことができる。これは、障害釘等により遊技球が遊技領域9011において引っ掛かっている可能性を示唆するものである。このようなエラー処理においては、遊技機9001の前面部に設けられた表示装置(エラー用表示装置を用いたり、可変表示装置等を用いたりすることができる)にエラー報知を行うものとすることができ、この場合、特に16から実際に入球した数を差し引くことにより、引っ掛かった遊技球数を算出することができ、該遊技球数を表示装置にて表示することも可能である。なお、エラー解除については、例えば遊技店の店員等により引っ掛かった遊技球をいずれかの入球装置(入球口)に入球することにより行われるものとすることができる。なお、エラー処理(エラー検出を含む)は各種スイッチ及び入球検知機構等を参照して主制御部9140が主体となって行うものとされている。
【0588】
その他のエラー機能としては、例えば発射された遊技球の無効条件を設けることができる。遊技領域9011に発射された遊技球数は、発射球カウントスイッチ9094とファール球センサ9197との検知結果から差を算出することで計数可能であって、該発射された遊技球数よりも多くの遊技球数が1回の単位遊技において入球装置(入球口)に入球した場合に、その入球を無効とするとともに、エラー処理を行う。具体的には、当該エラーが生じた場合に各入球装置(入球口)の各種スイッチ及び入球検知機構を無効とするとともに、エラー用表示装置等によりエラー表示を行うものとすることができる。また、役物作動口(特定入球口)9021に遊技球が入球してから一定時間(排出確認時間:例えば10秒)が経過したときは、入球した遊技球が誘導増加装置作動領域9019a又は非作動領域9019b,9019bのいずれも通過してないものとしてエラー処理を行うものとすることもできる。
【0589】
上記各実施例の遊技機においては、図4に示したように、遊技領域11に形成された入球口(入球装置又は入球領域)等に入球した遊技球は、遊技盤10の裏面側に配設された誘導樋50〜55等を経由して、16連入球装置24(図2参照)の所定の位置(入球口)に入球するものとされている。一方、図123に示すように、遊技領域9010に形成された入球口(入球装置又は入球領域)9023,9019a,9019b等(図88参照)に入球した遊技球が、16連入球装置9024(図88参照)に入球しない構成とすることもできる。すなわち、各入球口(入球装置又は入球領域)9023,9019a,9019b等に入球検知スイッチ(入球検知機構)(図示略)を設け、該入球検知スイッチにおいて入球検知があった場合に、入球図柄表示装置9025(図88参照)の所定の位置を点灯表示させる制御とすることができ、入球した遊技球は誘導樋9055,9057〜9060等を経て直接、集合樋9056に導かれパチンコ機9001の外部へ導かれる(排出される)ものとされている。このように16連入球装置以外の各入球口に入球検知スイッチ(入球感知機構)を設けている場合には、再度16連入球装置における入球口の入球検知スイッチ(入球感知機構)による入球検知をする必要もなく、また、入球検知スイッチ(入球感知機構)からの入球検知信号を図43又は図44に示す遊技情報出力回路部1347へ入力させて、直接試験装置1807(図89参照)へ入球検知の情報を出力することができる。したがって、第三者検査機関による検査の容易化に資することが可能となり得る。なお、16連入球装置9024の各入球口に対応した各貫設孔9047も集合樋9056と接続され、16連入球装置9024の各入球口に入球した遊技球の総てをパチンコ機9001外部に排出している。
【0590】
上記各実施例の遊技機の賞態様として、遊技球(賞球)の払い出し制御態様について説明する。当該実施例の遊技機においては、賞態様(得点)があった時点で遊技球の払い出しが行われるものとされている(第19の態様)。遊技球の払い出しを行った後に役物作動口(得点増加装置作動口)9023への有効な入球が検知され、得点増加装置が作動した場合は、その作動時点において得点増加装置の作動による増加分の遊技球を払い出すものとされている。なお、この得点増加装置の作動による増加分の遊技球の払い出しは、当該作動した単位遊技の16個目の発射が終了した場合、又は16個目の入球が検知された場合、もしくは当該作動した単位遊技の次の単位遊技が開始された場合に行うこともでき、さらには全ての遊技装置の作動終了が確認された場合に払い出しを行うことも可能である。また、上記インターバル時間が終了した後に遊技球を払い出すことも可能であり、上記全ての遊技装置の作動が終了した後の所定時間(遊技確認時間)経過後に遊技球を払い出すことも可能である。
【0591】
次に、発射装置制御基板1201(図38参照)に接続された発射モータ1093は、発射位置に送り込まれた遊技球を遊技領域1011(図23参照)に打ち込むための発射ハンマを稼働させるモータであって、該モータ1093の作動を検知し外部出力させることができる(第20の態様)。例えば、発射装置が作動中であることを検知する発射モータ検知スイッチ(図示略)を発射装置ユニット1008(図24参照)に設け、該検知信号を主制御部1140(図25参照)に送ることで発射装置が作動しているか否かを判断することが可能となり得る。また、発射モータ検知スイッチからの検知信号を試験端子(図示略)から試験装置1807(図25参照)に出力させて、発射タイミングすなわち遊技の開始タイミングを判断することが可能となる。したがって、第三者検査機関による的確且つ迅速な試験を行うことが可能となり得る。
【0592】
次に、上記各実施例の遊技機の動作タイミングについて図面(タイミングチャート:横軸を時間とする)を参照しつつ説明する。まず、図94のタイミングチャートに示すように、インターバル機能は発射装置において16個目の遊技球の打ち出しが行われ発射カウントがなされた後に作動開始されるが、該インターバル時間(例えば2秒)が経過中に入球口入球感知機構により16個目の遊技球の検知があり、入球図柄を確認するための入球図柄確認時間(例えば0.5秒)が経過した場合、その遊技の結果が得られて遊技確認時間(例えば1.5ms)の経過後、さらに残ったインターバル時間の経過後に次の単位遊技が開始されるものとされている(第13の態様)。一方、インターバル時間の経過後に、上記入球図柄確認時間が経過していない場合は、図95に示すように、全ての入球が確認されるまで次の単位遊技には進まず、16個目の最後の遊技球が入球した場合に入球図柄確認時間が開始され、該入球図柄確認時間が経過しその遊技の結果が得られて、遊技確認時間が経過した後に次の単位遊技が開始されるものとされている。
【0593】
打ち出された16個目の遊技球がファール球となる場合、図96に示すように、16個目の打ち出しの直後に発射装置の作動が停止することとなるが、ファール球検知センサ9197の検知に基づき、発射装置が1個分の遊技球を打ち出すために作動を開始する。そして、不足分の打ち出しが終わった後にインターバル機能が作動するものとされている。
【0594】
16個目の遊技球が誘導図柄作動ゲート9016を通過し、入球図柄確認時間及びインターバル時間が終了しても誘導図柄表示装置9017が作動している場合、図97に示すように、入球図柄表示装置9025の表示を継続させ、誘導図柄表示装置9017において確定表示された場合にその遊技の結果が得られて遊技確認時間が開始され、その経過後に入球図柄表示装置9025が非表示(消灯)とされ次の単位遊技が開始されるものとされている。
【0595】
16個目の遊技球が誘導図柄作動ゲート9016を通過し、誘導図柄表示装置9017において役物作動口(特定入球口)9021を開作動させる(役物誘導装置を作動させる)こととなる図柄の組合せが表示される場合、図98に示すように、役物作動口(特定入球口)9021が作動を開始(役物誘導装置が作動を開始)してその遊技の結果が得られてから、遊技確認時間の経過後に次の単位遊技が開始されるものとされている。
【0596】
16個目の遊技球が役物作動口(特定入球口)9021に入球し、非作動領域9019b、9019bから排出される場合、すなわち図99に示すように、役物作動口入球検知スイッチ(役物作動口入球感知機構)9021cに入球検知があった後に、非作動領域(非特定入球領域)9019b,9019bに設けられた誘導増加装置非作動領域通過検知スイッチ(排出球通過感知機構)9019eにより遊技球が検知された場合にその遊技の結果が得られて、遊技確認時間が開始され、その経過後に次の単位遊技が開始されるものとされている。
【0597】
16個目の遊技球が役物作動口(特定入球口)9021に入球し、誘導増加装置作動領域9019aを通過した場合、すなわち図100に示すように、役物作動口入球検知スイッチ(役物作動口入球感知機構)9021cに入球検知があった後に、誘導増加装置作動領域9019aの通過が検知された場合に、誘導増加装置が作動しその遊技の結果が得られる。そして、遊技確認時間が開始され、その経過後に次の単位遊技が開始されるものとされている。
【0598】
賞球払出装置(払出装置)1109(図24参照)がインターバル時間又は入球図柄確認時間が経過しても作動している場合、図101に示すように、該賞球払出装置1109の作動が完全に停止した後にその遊技の結果が得られて、遊技確認時間が開始され、その経過後に次の単位遊技が開始されるものとされている。
【0599】
エラー機能が作動する場合、図102に示すように、エラーとなる原因を除去した後にその遊技の結果が得られて、遊技確認時間が開始され、その経過後に次の単位遊技が開始されるものとされている。
【0600】
次に、ゲート、入球口、役物作動口及び装置等の動作について、タイミングチャートを参照しつつ説明する。まず、遊技球が役物作動口9021又は9023の入口に入球すると、図103に示すように役物(主制御部9140)が作動し、その役物に係る入球図柄を入球図柄表示装置9025に表示すると、その作動を終了するものとされている。
【0601】
誘導図柄表示装置9017に役物誘導装置を作動させることとなる図柄の組合せが表示されると、図104に示すように役物誘導装置が作動し、役物作動口(特定入球口)9021の入口が開放される。但し、役物誘導装置の作動中は、誘導図柄表示装置9017の作動中を含めて誘導図柄作動ゲート9016の遊技球の通過は無効とされている。
【0602】
役物作動口(特定入球口)9021の入口に遊技球が入球した場合、又は役物作動口(特定入球口)9021の入口に遊技球が入球せずに単位遊技が所定回数(例えば2回)経過した場合、図105及び図106に示すように役物作動口(特定入球口)9021の入口は閉鎖される。
【0603】
誘導増加装置作動中に役物誘導装置作動ゲート9026を遊技球が通過すると、図107に示すように、役物誘導装置が作動して、役物作動口(得点増加装置作動口)9023の入口が開放される。但し、役物誘導装置の作動中は、役物誘導装置作動ゲート9026への遊技球の通過は無効とされている。
【0604】
役物作動口(得点増加装置作動口)9023、役物誘導装置及び得点増加装置の作動は、図108に示すように、役物作動口(得点増加装置作動口)9023の入口に遊技球が入球した場合、もしくは図109に示すように当該単位遊技が終了した場合に、その各作動が終了するものとされている。
【0605】
遊技球が誘導図柄作動ゲート9016を通過し検知されると、図110に示すように、誘導図柄表示装置9017が作動を開始し、予め定められた時間が経過したときにその作動を終了し図柄の組合せが確定表示するものとされている。但し、誘導図柄表示装置9017の作動中は誘導図柄作動ゲート9016の遊技球の通過は無効とされている。
【0606】
誘導図柄の制御タイミングについて図111に示す。図柄表示装置制御部9160は主制御部9140から送信されるコマンドに従って、誘導図柄の表示制御を行うものとされている。なお、主制御部9140から送信されるコマンドは、1)変動パターンを指定するコマンドで、コマンド受信により図柄が変動を開始すること(変動パターン指定のコマンド)、2)変動停止時に表示する図柄を指定するコマンドで、変動中にコマンドが送信されること(図柄指定のコマンド)、3)全図柄の変動を指定するコマンドで、コマンド受信により図柄の変動が停止すること(全図柄停止のコマンド)、の条件を満たすものとされている。
【0607】
遊技球が誘導増加装置作動領域9019aを通過すると、図112に示すように、誘導増加装置が作動を開始する。なお、誘導増加装置作動中は役物誘導装置作動ゲート9026を有効とするものとされている。
【0608】
誘導増加装置の作動は、図113に示すように、誘導増加装置の作動開始から単位遊技が所定回数(例えば14回経過)経過した場合、又は図114に示すように、新たに遊技球が誘導増加装置作動領域9019aを通過した場合に終了するものとされている。
【0609】
役物作動口(得点増加装置作動口)9023の入口に遊技球が入球すると、図115に示すように得点増加装置が作動を開始し、当該単位遊技が終了した場合にその作動を終了するものとされている。但し、得点増加装置の作動中は役物誘導装置作動ゲート9026の遊技球の通過は無効とされている。
【0610】
エラー機能の作動タイミングについては、図116に示すように、例えばインターバル時間が終了し、発射装置の作動開始から所定時間(固定時間)経た後にも入球口に入球した遊技球の総数が16個未満の場合、エラー機能が作動するものとされている。また、図117に示すように、役物作動口(特定入球口)9021の入口に入球した遊技球が排出されなかった場合、すなわち、役物作動口(特定入球口)9021の役物作動口入球検知スイッチ(役物作動口入球感知機構)9021cが遊技球を検知してから所定時間(固定時間)経た後にも、誘導増加装置非作動領域通過検知スイッチ9019e(排出球通過感知機構)に遊技球の通過が検知されなかった場合にエラー機能が作動するものとされている。さらに、図118に示すように、賞球払出装置1109(図24参照)に異常が発生した場合(例えば賞球払出装置1109がインターバル時間及び入球図柄確認時間が経過しても作動している場合等)、例えばその異常検出時にエラー機能が作動するものとすることができる。
【0611】
上記エラー機能の解除は、例えば入球口に入球した遊技球の総数が16個未満の場合のエラーは、図119に示すように、不足分の遊技球が入球口に入球すると解除されるものとされている。また、役物作動口(特定入球口)9021の入口に入球した遊技球が排出されなかった場合のエラーは、図120に示すように役物作動口(特定入球口)9021の入口に入球した遊技球が誘導増加装置非作動領域通過検知スイッチ9019e(排出球通過感知機構)に感知されると解除されるものとされている。さらに、賞球払出装置1109(図24参照)に異常が発生した場合のエラーは、図121に示すように、賞球異常の原因を除去し、例えば不足分の遊技球が全て払い出されると解除されるものとされている。
【0612】
次に、誘導増加装置が作動し、その作動が終了するまでの遊技中におけるゲート、入球口、役物作動口及び装置等の動作のタイミングチャートを図122に示す。誘導図柄作動ゲート9016を遊技球が通過すると、該誘導図柄作動ゲート9016の機能が無効となるとともに、誘導図柄表示装置9017が作動を開始する。そして、役物誘導装置が作動することとなる図柄の組合せが確定表示されると、役物誘導装置が作動し役物作動口(特定入球口)9021の入口が開放される。遊技球が入球検知されると該役物誘導装置が作動を終了し、役物作動口(特定入球口)9021の入口が閉鎖されると、上記誘導図柄作動ゲート9016の機能が再び有効となる。また、役物作動口入球検知スイッチ(役物作動口入球感知機構)9021cに入球が検知されると、例えば役物(予め定められた例えば2以上4以下の数の入球図柄を入球図柄表示装置9025に表示させる装置)が作動し、入球図柄表示装置9025に予め定められた入球図柄が点灯表示される。
【0613】
また、役物作動口(特定入球口)9021に入球した遊技球が誘導増加装置作動領域9019aを通過すると、誘導増加装置が作動を開始する。誘導増加装置が作動すると特別遊技状態となり、最高14回の単位遊技が終了するまで該特別遊技状態が継続する。誘導増加装置が作動して特別遊技状態となると、役物誘導装置作動ゲート9026の遊技球の通過が有効化(役物誘導装置作動ゲート9026の機能の有効化)される。役物誘導装置作動ゲート9026を遊技球が通過すると、該ゲート9026の機能が無効化されるとともに、役物作動口(得点増加装置作動口)9023の入口が開放される。その開放により遊技球が役物作動口(得点増加装置作動口)9023に入球すると役物が作動し、入球図柄表示装置9025に所定の入球図柄が表示されるとともに、得点増加装置が作動する。そして、得点増加装置の作動は、当該単位遊技が終了すると停止され役物誘導装置作動ゲート9026の機能が復活して該ゲート9026の遊技球の通過が有効化される。このような特別遊技状態は最高14回まで継続し、14回目の単位遊技の終了により誘導増加装置の作動が停止するとともに、役物誘導装置作動ゲート9026の機能が無効化される。
【0614】
なお、本発明で言う「遊技の結果が得られる」とは、遊技確認時間の立ち上がり(開始)時点又は入球図柄確認時間が終了した時点等の、遊技領域に形成される全ての遊技装置の作動が終了した時点のことを言う。また、遊技確認時間とは、単位遊技の区切りを明確にするために全ての信号をOFFにする時間のことを言う。
【0615】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、また、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者の通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例としてのアレンジボール式パチンコ機の正面図である。
【図2】アレンジボール式パチンコ機の遊技盤を示す正面図である。
【図3】アレンジボール式パチンコ機の発射部位の部分説明図である。
【図4】アレンジボール式パチンコ機の遊技盤裏面の遊技球経路等を示す説明図である。
【図5】アレンジボール式パチンコ機の背面図である。
【図6】アレンジボール式パチンコ機の電子制御装置の一部ブロック図である。
【図7】アレンジボール式パチンコ機の主制御部CPUが実行するメインルーチンのフローチャートである。
【図8】アレンジボール式パチンコ機の主制御部CPUが実行する乱数更新ルーチンのフローチャートである。
【図9】アレンジボール式パチンコ機の主制御部CPUが実行する入賞図柄表示ルーチンのフローチャートである。
【図10】アレンジボール式パチンコ機の主制御部CPUが実行する得点演算ルーチンのフローチャートである。
【図11】アレンジボール式パチンコ機の主制御部CPUが実行するテーブル選択ルーチンのフローチャートである。
【図12】アレンジボール式パチンコ機の入賞図柄組合せ表示装置で表示されるテーブルの説明図である。
【図13】アレンジボール式パチンコ機の入賞図柄組合せ表示装置で表示されるテーブルの説明図である。
【図14】アレンジボール式パチンコ機の入賞図柄組合せ表示装置で表示されるテーブルの説明図である。
【図15】アレンジボール式パチンコ機の入賞図柄組合せ表示装置で表示されるテーブルの説明図である。
【図16】アレンジボール式パチンコ機の入賞図柄組合せ表示装置で表示されるテーブルの説明図である。
【図17】アレンジボール式パチンコ機の入賞図柄組合せ表示装置で表示されるテーブルの説明図である。
【図18】アレンジボール式パチンコ機の主制御部CPUが実行するチャンスタイム処理ルーチンのフローチャートである。
【図19】アレンジボール式パチンコ機の入賞図柄組合せ表示装置で表示されるテーブルの説明図である。
【図20】アレンジボール式パチンコ機の主制御部CPUが実行する確率向上ルーチンのフローチャートである。
【図21】アレンジボール式パチンコ機の主制御部CPUが実行するベース補正処理ルーチンのフローチャートである。
【図22】第2実施例たるパチンコ機の正面図。
【図23】図22のパチンコ機の遊技盤の正面模式図。
【図24】図22のパチンコ機の裏面図。
【図25】図22のパチンコ機の電子制御装置の一例を示すブロック図。
【図26】音声出力装置制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図27】ランプ出力装置制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図28】図柄表示装置制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図29】中継基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図30】枠中継基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図31】図25の電子制御装置におけるメインジョブの流れを示すフローチャート。
【図32】ゲーム開始ジョブの流れを示すフローチャート。
【図33】乱数更新ジョブの流れを示すフローチャート。
【図34】図柄表示ジョブの流れを示すフローチャート。
【図35】得点演算ジョブの流れを示すフローチャート。
【図36】主制御部及び枠制御部のCPUの構成を示すブロック図。
【図37】インターバルタイマセットジョブの流れを示すフローチャート。
【図38】発射装置制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図39】遊技盤構成の一変形例を示す正面模式図。
【図40】誘導図柄表示ジョブの流れを示すフローチャート。
【図41】電子制御装置の電源部における基板接続レイアウトの一例を示す回路図。
【図42】電源監視回路の一例を示す回路図。
【図43】主制御部と外部試験装置との接続状態の一例を示すブロック図。
【図44】図43の変形例を示すブロック図。
【図45】第3実施例のパチンコ機の遊技盤の正面模式図。
【図46】図45のパチンコ機の電子制御装置の一例を示すブロック図。
【図47】第3実施例のパチンコ機の図柄表示装置制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図48】第3実施例のパチンコ機の中継基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図49】第3実施例のパチンコ機の判定図柄表示ジョブの流れを示すフローチャート。
【図50】第4実施例のパチンコ機の遊技盤の正面模式図。
【図51】図50のパチンコ機の電子制御装置の一例を示すブロック図。
【図52】第4実施例のパチンコ機の図柄表示装置制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図53】第4実施例のパチンコ機の中継基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図54】第4実施例のパチンコ機の第1図柄表示ジョブの流れを示すフローチャート。
【図55】第4実施例のパチンコ機の第2図柄表示ジョブの流れを示すフローチャート。
【図56】第5実施例のパチンコ機の遊技盤の正面模式図。
【図57】第5実施例のパチンコ機の電子制御装置の一例を示すブロック図。
【図58】第5実施例のパチンコ機の図柄表示装置制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図59】第5実施例のパチンコ機の中継基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図60】第5実施例のパチンコ機の作動回数判定用図柄表示ジョブの流れを示すフローチャート。
【図61】第5実施例のパチンコ機の遊技盤構成の一変形例を示す正面模式図。
【図62】第6実施例のパチンコ機の遊技盤の正面模式図。
【図63】図62のパチンコ機の電子制御装置の一例を示すブロック図。
【図64】第6実施例のパチンコ機の図柄表示装置制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図65】第6実施例のパチンコ機の中継基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図66】第6実施例のパチンコ機の判定図柄表示ジョブの流れを示すフローチャート。
【図67】第7実施例のパチンコ機の遊技盤の正面模式図。
【図68】図67のパチンコ機の電子制御装置の一例を示すブロック図。
【図69】第7実施例のパチンコ機の図柄表示装置制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図70】第7実施例のパチンコ機の中継基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図71】第7実施例のパチンコ機の誘導図柄表示ジョブの流れを示すフローチャート。
【図72】第7実施例のパチンコ機における第1変形例の遊技盤構成を示す正面模式図。
【図73】第7実施例のパチンコ機における第2変形例の遊技盤構成を示す正面模式図。
【図74】第7実施例のパチンコ機における第3変形例の遊技盤構成を示す正面模式図。
【図75】第7実施例のパチンコ機における第4変形例の遊技盤構成を示す正面模式図。
【図76】第7実施例のパチンコ機における第5変形例の遊技盤構成を示す正面模式図。
【図77】第8実施例のパチンコ機の遊技盤の正面模式図。
【図78】図77のパチンコ機の電子制御装置の一例を示すブロック図。
【図79】第8実施例のパチンコ機の図柄表示装置制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図80】第8実施例のパチンコ機の中継基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図81】第8実施例のパチンコ機の判定図柄表示ジョブの流れを示すフローチャート。
【図82】第8実施例のパチンコ機の遊技盤構成の一変形例を示す正面模式図。
【図83】第9実施例のパチンコ機の遊技盤の正面模式図。
【図84】図83のパチンコ機の電子制御装置の一例を示すブロック図。
【図85】第9実施例のパチンコ機の図柄表示装置制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図86】第9実施例のパチンコ機の中継基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図87】第9実施例のパチンコ機の誘導図柄表示ジョブの流れを示すフローチャート。
【図88】第10実施例のパチンコ機の遊技盤の正面模式図。
【図89】図89のパチンコ機の電子制御装置の一例を示すブロック図。
【図90】第10実施例のパチンコ機の図柄表示装置制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図91】第10実施例のパチンコ機の中継基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図。
【図92】パルス幅増大手段の一例を示すブロック図。
【図93】変動パターン選択ジョブについて、その流れの一例を示すフローチャート。
【図94】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図95】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図96】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図97】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図98】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図99】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図100】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図101】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図102】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図103】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図104】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図105】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図106】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図107】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図108】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図109】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図110】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図111】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図112】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図113】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図114】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図115】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図116】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図117】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図118】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図119】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図120】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図121】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図122】本実施例の遊技機の動作タイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図123】遊技盤裏面の遊技球経路等についてその変形例を示す説明図。
【符号の説明】
A,1001〜8001…アレンジボール式パチンコ機(パチンコ機(遊技機))
16…誘導図柄表示装置(可変表示装置)
18…特定入球口
19…上役物作動口
22…役物作動口(第1変動入球装置(誘導増加装置))
24…16連入球装置
25…入球図柄表示装置(識別情報表示装置(入賞図柄表示装置))
140,1140〜8140…主制御部(誘導増加装置、特別遊技発生装置、当否判定手段、賞態様増加装置)
150,1160〜8160…図柄表示装置制御部(図柄制御部)

Claims (7)

  1. 単位遊技における複数の入球領域への遊技球の入球に関連した入球図柄を入球図柄表示装置に表示し、該入球図柄の組合せに基づき賞態様を決定する遊技機において、
    該遊技機の状態に関する情報を外部に出力する情報出力手段を備えるとともに、
    前記単位遊技中に設定数の遊技球を発射し、前記単位遊技中における最後の遊技球の発射から次回の単位遊技が開始可能となるまで発射を停止させ、その間に前記設定数の遊技球のうち最後の遊技球の発射後に所定時間のインターバル時間を設定し、
    かつ最後の遊技球が入球すると開始される入球図柄確認時間を設定し、
    さらに、前記インターバル時間及び前記入球図柄確認時間が経過した後であっても遊技の結果が得られない場合には前記単位遊技を継続させ、
    前記遊技の結果が得られた場合には前記単位遊技の区切りを明確にするための遊技確認時間を設定し、
    前記遊技確認時間の終了後に前記入球図柄表示装置を非表示とし、次回の単位遊技を開始可能としたことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技球の通過を検知する誘導図柄作動ゲートと、
    前記誘導図柄作動ゲートにおける遊技球の通過検知に基づき可変表示する誘導図柄表示装置とを備え、
    前記インターバル時間及び前記入球図柄確認時間が経過した後に前記誘導図柄表示装置が作動している場合、前記誘導図柄表示装置が確定表示した時点で、前記遊技の結果が得られたものとして前記遊技確認時間を設定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 遊技球の通過を検知する誘導図柄作動ゲートと、
    前記誘導図柄作動ゲートにおける遊技球の通過検知に基づき可変表示する誘導図柄表示装置と、
    前記誘導図柄表示装置で所定の誘導図柄の組合せが表示されると、役物作動口を開作動させる役物誘導装置とを備え、
    前記インターバル時間及び前記入球図柄確認時間が経過した後に前記誘導図柄表示装置で前記所定の誘導図柄の組合せが表示される場合、前記役物誘導装置が作動を開始した時点で、前記遊技の結果が得られたものとして前記遊技確認時間を設定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  4. 遊技球の通過を検知する誘導図柄作動ゲートと、
    前記誘導図柄作動ゲートにおける遊技球の通過検知に基づき可変表示する誘導図柄表示装置と、
    前記誘導図柄表示装置で所定の誘導図柄の組合せが表示されると、役物作動口を開作動させる役物誘導装置と、
    遊技球が前記役物作動口に入球すると、該入球を検知する役物作動口入球感知機構と、
    前記役物作動口入球感知機構に入球検知があった後に遊技球が誘導増加装置作動領域を通過すると、該通過を検知する誘導増加装置作動領域通過検知スイッチと、
    前記誘導増加装置作動領域通過検知スイッチによって遊技球の通過が検知されると作動する誘導増加装置とを備え、
    前記インターバル時間及び前記入球図柄確認時間が経過した後に遊技球の前記誘導増加装置作動領域の通過が前記誘導増加装置作動領域通過検知スイッチによって検知された場合、前記誘導増加装置が作動した時点で、前記遊技の結果が得られたものとして前記遊技確認時間を設定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  5. 遊技球の通過を検知する誘導図柄作動ゲートと、
    前記誘導図柄作動ゲートにおける遊技球の通過検知に基づき可変表示する誘導図柄表示装置と、
    前記誘導図柄表示装置で所定の誘導図柄の組合せが表示されると、役物作動口を開作動させる役物誘導装置と、
    遊技球が前記役物作動口に入球すると、該入球を検知する役物作動口入球感知機構と、
    前記役物作動口入球感知機構に入球検知があった後に遊技球が誘導増加装置非作動領域を通過すると、該通過を検知する誘導増加装置非作動領域通過検知スイッチとを備え、
    前記インターバル時間及び前記入球図柄確認時間が経過した後に遊技球が前記誘導増加装置非作動領域を通過した場合、遊技球の前記誘導増加装置非作動領域の通過を前記誘導増加装置非作動領域通過検知スイッチが検知した時点で、前記遊技の結果が得られたものとして前記遊技確認時間を設定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  6. 前記入球図柄表示装置に表示される入球図柄の組合せに基づき決定される賞態様として賞球を払い出す払出装置を備え、
    前記インターバル時間及び前記入球図柄確認時間が経過した後に前記払出装置が作動している場合、前記払出装置の作動が完全に停止した時点で、前記遊技の結果が得られたものとして前記遊技確認時間を設定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  7. 前記インターバル時間及び前記入球図柄確認時間が経過した後にエラー機能が作動する場合、エラーとなる原因が除去されて該エラー機能が終了した時点で、前記遊技の結果が得られたものとして前記遊技確認時間を設定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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