JP2003265746A - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機

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JP2003265746A JP2002070427A JP2002070427A JP2003265746A JP 2003265746 A JP2003265746 A JP 2003265746A JP 2002070427 A JP2002070427 A JP 2002070427A JP 2002070427 A JP2002070427 A JP 2002070427A JP 2003265746 A JP2003265746 A JP 2003265746A
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隆寛 内ヶ島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で興趣豊かな動きをする入球装置
を提案することである。 【解決手段】 左右1対のゲート部材31,32が閉状
態のときに、ゲート部材31,32により形成される遊
技球入口300が閉鎖状態となるように構成し、閉状態
のゲート部材31,32の上端部に、ゲート部材31,
32が閉状態で上記上端面に落下した遊技球を遊技盤側
に誘導する誘導樋301を形成する。ゲート部材31,
32が開状態のときに拡開した遊技球入口300から入
球する遊技球を取り込む取り込み通路の他に、誘導樋3
01からの遊技球を取り込む別の取り込み通路を形成す
る。これにより、ゲート部材31,32を開閉させるだ
けで、取り込みの仕方が切り換わるようにするととも
に、単一の入球装置でありながら実質的に2つの入球口
として機能せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は弾球遊技機に関し、
特に入球装置に関する。
【0002】
【従来の技術】弾球遊技機は、遊技者による発射ハンド
ルの操作で遊技盤の盤面上に遊技球を発射する遊技機で
あり、遊技球として直径11mm程度の鉄製の球を用い
るパチンコ機が広く普及している。遊技盤の盤面上に連
続的に発射された遊技球は、盤面に突設された遊技釘で
弾かれながら略落下方向をとって不規則に運動し、一部
の遊技球が盤面上に設けられた入賞口や通過口等の入球
口に入球するようになっている。入賞口は、ここへの入
球を入賞として、所定数の遊技球が払い出されるもの
で、中には、例えば後述する図柄の抽選等を実行するト
リガーとしての機能を併せて有するものもある。通過口
への入球は、単に、図柄の抽選等を実行するトリガーに
止まる。なお、入球した遊技球は、入賞口では遊技盤の
背後に取り込まれて遊技場側へと回収され、通過口では
再び遊技盤の盤面上の所定位置に戻され、なお入賞の可
能性を残している。
【0003】入球口には遊技球を受ける開口部を上方に
向けただけの単純なものの他、遊技に変化を与える入球
装置で構成したものがある。かかる入球装置としてはチ
ューリップ式役物が知られている。チューリップ式役物
は、左右1対の羽根により、羽根間を遊技球が落下する
遊技球入口が形成されたもので、羽根が下端部を中心に
揺動して逆八字状に開作動するようになっている。所定
の条件を満たしたときに羽根が開作動して上記遊技球入
口が拡開し、入球を容易化する。
【0004】チューリップ式役物は、今日、人気の高い
第1種の遊技機の始動口としても広く採用されている。
第1種の遊技機は、遊技盤の盤面に遊技釘や入賞口とと
もに特別図柄表示部が設けられ、始動口への入球がトリ
ガーとなって、特別図柄表示部で、表示図柄が変動する
図柄の抽選(特別図柄の抽選)が実行される。そして、
特別図柄抽選で特定の図柄(大当たり図柄)で静止する
と、大当たりとして、多量の遊技球の獲得が可能になる
大入賞口が開放される。始動口としてのチューリップ式
役物は、通過口である普通図柄作動ゲートに遊技球が入
球したことをトリガーとして実行される普通図柄の抽選
で当たりとなると羽根が開作動する。普通図柄抽選は、
普通図柄表示部で表示図柄が変動するものである。羽根
の開作動により、始動口への入球が容易になり、特別図
柄抽選が多く行われて大当たりのチャンスが増える。
【0005】したがって、始動口としてのチューリップ
式役物の羽根を開作動させることと、チューリップ式役
物に狙いを定めることとは、第1種遊技機の遊技上の基
本的な戦術となっており、大当たりになるまでは遊技者
の注意はチューリップ式役物に集中しているといってよ
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、チュー
リップ式役物は第1種遊技機の始動口として重要な役割
を果たしているとはいえ、それは始動口であるがゆえで
あり、それ自体の機能が格別に遊技の興趣を高めている
訳ではない。すなわち、チューリップ式役物の機能は、
単純に入球の容易さを2段階に切り換えるというに過ぎ
ず、入賞しやすくするという点では、閉状態と開状態と
が切り換わる大入賞口と共通し、その上、大入賞口ほど
も入賞しやすさは増大しない。このため、ソレノイドの
駆動力を羽根の動きに変換する機構や遊技が進行する中
でのソレノイドの制御等が必要になること等を考慮する
と、対費用効果の点でなお改良の余地がある。
【0007】本発明は上記実情に鑑みなされたもので、
入球装置を狙うことで、遊技者に格別の感興を呼び、対
費用効果の高い弾球遊技機を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、遊技盤の盤面に配置された入球口に、遊技者の操作
で盤面に発射された遊技球を入球させることにより遊技
を行う遊技機であって、上記入球口として、左右一対の
ゲート部材により、該ゲート部材間を遊技球が落下する
遊技球入口が形成されるとともに、落下する上記遊技球
を受けてこれを取り込む取り込み通路が形成されてな
り、かつ、上記ゲート部材の開作動により上記遊技球入
口が拡開する入球装置が設けられた弾球遊技機におい
て、上記ゲート部材を非拡開状態のときに上記遊技球入
口が実質的に閉鎖状態となる形状とし、上記ゲート部材
の上端面に、上記非拡開状態で上方からの遊技球を受け
て上記遊技盤側に誘導する誘導樋を形成し、かつ、該誘
導樋からの遊技球を取り込む別の取り込み通路を設け
る。
【0009】ゲート部材が開作動すると、それまで、遊
技球がゲート部材の上端部の誘導樋を経て別の取り込み
通路へと流れていたのが、一転して、開作動したゲート
部材の間から落下し、取り込み通路へと流れていく。す
なわち、ゲート部材の作動により、入球の容易さだけで
はなく、入球の仕方そのものが切り換わる。ダイナミッ
クな動きを盤面上に展開することができるので、遊技者
に格別の感興を呼ぶ。また、単一の入球装置でありなが
ら2つの入球口を有しているのと同じであり、遊技盤の
盤面を有効に利用することにもなる。
【0010】さらに、誘導樋を構成する部材を別途設け
る必要がなく、制御はゲート部材を開閉させるだけでよ
いから、構成が簡単であり、対費用効果が高い。基本構
成をチューリップ式役物として、その羽根を上記ゲート
部材として用いれば、従来の遊技機の全体構成に大きな
改変を施すことなく製造が可能である。
【0011】さらに、遊技球入口が拡開状態のときと非
拡開状態のときとで異なる入球口に入球したのと同じで
あるから、拡開状態のときの入球と非拡開状態のときの
入球とで遊技者が受ける利益を変えることで、遊技の興
趣をさらに増すことができる。例えば、かかる入球装置
を始動口に用いた第1種遊技機の場合には、拡開状態の
ときの入球に対して実行される図柄抽選の大当たり確率
を高くして、拡開状態に対する期待感をより高めること
ができる。また、逆に非拡開状態のときの大当たり確率
を高くすれば、普通図柄作動ゲートを狙って始動口を拡
開状態とすることを目指し、始動口への入球確率を高く
するか、あるいは、大当たり確率の高い非拡開状態の始
動口を狙っていくかという、遊技上の戦略を選択する楽
しみが増える。
【0012】なお、入球装置は、入球に対して遊技球を
払い出す入賞口に限らず、遊技球を払い出さない通過口
としてもよく、この場合の上記取り込み通路は、取り込
んだ遊技球を再び遊技盤の盤面の所定位置に現出するよ
うに構成することになる。
【0013】請求項2記載の発明では、請求項1の発明
の構成において、上記入球装置には、入球を検出する入
球検出手段として、2種類の上記取り込み通路のうち、
一方の取り込み通路により取り込まれる遊技球の有無を
検出する第1の種類の入球検出手段と、少なくとも他方
の取り込み通路により取り込まれる遊技球の有無を検出
する別の入球検出手段とを具備せしめる。
【0014】ゲート部材の作動状態を確認することな
く、遊技球入口が拡開状態と非拡開状態とのいずれの状
態のときに取り込まれたものかを認識することができ
る。このため、制御上の負担を減じることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本発明の好適な
実施の形態を図面にしたがって説明する。図1に本発明
の弾球遊技機を構成するパチンコ台およびプリペードカ
ードユニットを示す。パチンコ台1aにはプリペードカ
ードユニット1bが1つずつ併設され、遊技場に複数列
レイアウトされる遊技機設置島には、パチンコ台1aと
プリペードカードユニット1bとが交互に配置される。
パチンコ台1aは、長方形の外枠111と前面枠112
とを有しており、外枠111にて遊技機設置島に固定さ
れる。前面枠112は、左端上下のヒンジ116により
外枠111に対し水平方向に回動自在に取り付けられて
おり、前面枠112と一体化している各部をメンテナン
ス時等に手前側に出すことが可能である。
【0016】プリペードカードユニット1bは磁気カー
ドの読み書き機能を持った一般的な構成のものが用いら
れている。プリペードカードユニット1bには、遊技球
の貸し出しを受けるためのプリペードカードの挿入口1
51が設けられている。
【0017】前面枠112の内側には、前面枠112の
高さ方向の上側略2/3の大きさをカバーする金枠11
3が取り付けられ、金枠113の左側を支軸にして金枠
113の内周を縁取るガラス枠114が開閉可能に蝶着
される。ガラス枠114にはガラス板115が二重に装
填されている。ガラス板115の奥側で前面枠112の
内側には遊技盤16が収納され、ガラス板115を挟ん
で遊技者と対向するようになっている。
【0018】二重のガラス板115の間隔は、外側から
の磁石の影響が後述する遊技盤16の盤面上の遊技球に
およばないように、また、ガラス板115の表面を押圧
した時に、ガラス板115と、上記盤面上からガラス板
115方向に突出する遊技釘とが接触しないように設定
される。
【0019】前面枠112の内側にはまた、金枠113
の下方にバスタブ状の上皿121と下皿124とが手前
側に突出して設けられている。直接遊技球を受ける上皿
121の本体部にはエボナイド等の汚れのつきにくいも
のが用いられる。上皿121の内側面には賞球の払い出
し用等の排出口122が開口している。
【0020】上皿121の左側には、上記プリペードカ
ードユニット挿入口151に挿入されたプリペードカー
ドの残高を表示する残高表示部133、遊技球の貸し出
しを受ける場合に押下する球貸し釦131および精算す
る場合の精算釦132が設けられている。
【0021】下皿124は内側面に溢れ球排出口125
が開口しており、上皿121満杯時の溢れ球が流入する
とともに、発射し損ねた戻り球の出口となっている。ま
た、遊技者が上皿球抜きレバー123を操作することに
より、下皿124が溢れ球排出口125を介して上皿1
21と連通するようになっており、上皿121の遊技球
を下皿124に移動することが可能である。また、下皿
124が遊技球で満杯となった時には、下皿球抜きレバ
ー126の操作により下皿124の底面が開口して下皿
124の下方に排出可能であり、遊技球を別箱に移すこ
とができる。
【0022】下皿124の右側には発射ハンドル141
が設けられている。発射ハンドル141は、手前側に突
出して取り付けられたグリップ部142の外周にリング
状の回動リング143を同軸に設けてなり、遊技者が回
動リング143を時計方向に回動すれば、上皿121か
ら供給される遊技球を後述する遊技盤16の盤面160
上に発射することができる(図2)。
【0023】遊技盤16は図2に示すように略正方形の
盤で、レール161,162により略円形の遊技領域1
600が形成される。遊技領域1600には、中央に特
別図柄表示部171および普通図柄表示部172が設け
られ、その周囲に図示しない多数の遊技釘の他、風車1
64,165等が設けられる。遊技領域1600には、
発射ハンドル141の操作で遊技領域1600の天部へ
と発射された遊技球が遊技釘で弾かれたり、風車16
4,165で進路を変えられたりしながら不規則な経路
をとって落下していく。そして、入賞口21,22,2
3に入球すれば入賞となって遊技球が払い出され、入賞
することなく遊技領域1600の最下部に達した遊技球
はアウト口25から取り込まれる。
【0024】特別図柄表示部171および普通図柄表示
部172は、共通の液晶ディスプレイパネルユニット
(以下、適宜、LCDパネルユニットという)により構
成され、遊技領域1600の略中央に設けられた画像表
示枠163に画面を手前に向けて設けられる。LCDパ
ネルユニットの画面の略全体を特別図柄表示部171が
占め、画面の隅部を普通図柄表示部172が占めてい
る。また、画像表示枠163には、各々4つのLEDを
有する特別図柄用の保留表示部173および普通図柄用
の保留表示部174が設けられている。
【0025】画像表示枠163の下方には、第1種の始
動口としての普通電動役物21が設けられる。普通電動
役物21は図3(A)、図3(B)に示すように、左右
1対の羽根31,32が開閉する入球装置であり、詳し
くは後述する。
【0026】普通電動役物21の下方には大入賞口22
が設けられる。大入賞口22は、アタッカー扉221が
電動で作動して幅広の入球口を開閉し、「開」時には多
くの入賞を見込むことができる。
【0027】また、画像表示枠163の左右には普通図
柄作動ゲート24が設けられており、ここを遊技球が通
過すると、普通図柄表示部172の表示画像が変動す
る。
【0028】遊技領域1600の外縁部には左右にサイ
ドランプ175が設けられ、遊技中の遊技盤16の装飾
効果を発揮する。さらに、図示しないスピーカから遊技
の進行に合わせて音を発生させて、遊技中の臨場感を高
めている。また、遊技盤16の上側の左右の隅部にはエ
ラーの発生等の種々の案内用のランプ表示を行うコーナ
飾り部176が設けられている。
【0029】また、レール162の先端部にはファール
球防止具166が設けてある。
【0030】図4に本発明の特徴部分である普通電動役
物21の完成状態を、図5に分解した状態を示す。ま
た、図6(A)に羽根31,32が閉状態の普通電動役
物21の断面を示し、図6(B)に羽根31,32が開
状態の普通電動役物21の断面を示す。普通電動役物2
1は基本的には一般的なチューリップ式役物と同じ構成
を備えている。普通電動役物21は遊技盤16に開口す
る普通電動役物21の取り付け用の穴を塞いで、プレー
ト部41が設けられており、図示しないネジにより遊技
盤16に固定されている。プレート部41はメインプレ
ート部材411とサブプレート部材412とからなり、
サブプレート部材412がメインプレート部材411の
上側端側面に固定されて、一体化している。
【0031】プレート部41の手前にはプレート部41
側から左右1対の羽根31,32とカバー部42が設け
てある。羽根31,32により、羽根31,32間を遊
技球が落下する遊技球入口300が形成される。また、
羽根31,32の直上位置でサブプレート部材412に
はコ字状のアーチ部43が設けてある。アーチ部43は
1個の遊技球がゆとりをもって通り抜けが可能な大きさ
のもので、通り抜け方向を上下方向にとって配置され
る。アーチ部43、羽根31,32は、プレート部41
の直上で遊技盤16に打設されるいわゆる命釘の真っ直
ぐ下方に位置する。
【0032】カバー部42は野球のグローブを模した形
状のもので、羽根31,32の基部312,322側の
半部を覆って配置される。カバー部42の背面からは前
後方向に1対のシャフト部45が伸び、それぞれ、対向
する羽根31,32の基部312,322を貫通して形
成された孔313,323を挿通し、先端部がプレート
部41の1対の孔4111,4112に圧入されてい
る。各羽根31,32はシャフト部45周りに揺動自在
である。
【0033】上記シャフト部45よりも下方位置で、カ
バー部42の背面から球受け44が伸びて先端面がプレ
ート部41と当接しており、羽根31,32の下方で遊
技球を受けるようになっている。
【0034】プレート部41には、球受け44との当接
部の直上位置に開口部4113が形成されて、遊技球入
口300がプレート部41の背後に通じる。これによ
り、遊技球入口300からの遊技球を入賞球として取り
込む第1の取り込み通路401が形成され、遊技球が遊
技盤16の背後から図示しない遊技球回収装置へと回収
される。
【0035】羽根31,32は図7(A)、図7
(B)、図7(C)に示すように、上端部311,32
1が対向方向に湾曲し、閉状態では上端部311,32
1同士が近接対向して、両羽根31,32が実質的に逆
U字をなしている。ここで、先端部311,321の対
向間隔は遊技球の直径に比して十分に小さく殆ど隙間が
ないので、この状態では、羽根31,32の上方から遊
技球が落下しても羽根31,32の間を通り抜けること
はできず、遊技球入口300は閉鎖状態となる(図3
(A)、図6(A))。
【0036】一方、この状態から、左側の羽根31が左
側に、右側の羽根32が右側に揺動して、羽根先端部3
11,321が左右方向に離間すると、羽根31,32
の上方からの遊技球は羽根31,32の間を抜けて球受
け部44上に落下することができる。このとき、両羽根
31,32が逆八字状をなすので、球受け部44に落下
可能な遊技球は、アーチ部43の間を落下してくる遊技
球だけではなく、普通電動役物21の左右斜め上方から
普通電動役物21に向かってくる遊技球もが入球する
(図3(B)、図6(B))。
【0037】羽根上端部311,321の近接対向面の
上側の側縁部が、羽根31,32の前面から背面にかけ
て全体に断面1/4円状に切り欠かれており、閉状態の
ときに羽根先端部311,321に断面半円状の樋30
1が前後方向に形成される。樋301は連続的に遊技盤
16側ほど低くなるように傾斜せしめてあり、上方から
落下した遊技球を遊技盤16側に誘導する誘導樋301
となっている。また、誘導樋301は、断面形状が連続
的に遊技盤16側ほど広く、なだらかな傾斜面を有し、
スムーズに遊技球が流れるようになっている。
【0038】プレート部41の上側部分をなすサブプレ
ート部材412には、羽根31,32が閉状態のときに
形成される上記誘導樋301と近接する位置に、上側が
方形で下側が半円形の開口部4121が形成してある。
開口部4121の下側半円形部が上記誘導樋301と対
向している。その円弧状周縁部は背後に突出して、半割
り筒部46となっている。開口部4121の下側半円形
部および半割り筒部46は直径が遊技球よりもやや大き
く、誘導樋301からの遊技球を取り込む第2の取り込
み通路402が形成される。
【0039】しかして、羽根31,32が閉作動時には
遊技球は第2の取り込み通路402に取り込まれ、羽根
31,32が開作動時には遊技球は第1の取り込み通路
401に取り込まれる。
【0040】羽根31,32の駆動部は各羽根31,3
2の下端部312,322から突出するピン33,34
を上下に変位せしめることで羽根31,32の開閉作動
を行う一般的なものである。すなわち、各ピン33,3
4は羽根31,32の揺動中心となる孔313,323
に対して左右方向の外側すなわち、左側の羽根31のピ
ン33は孔313よりも左側に、右側の羽根32のピン
34は孔323よりも右側に偏した位置から突設されて
おり、プレート部41の開口部4114,4115を通
ってその背後に進出している。ここで、開口部411
4,4115は長軸を上下方向にとった長穴であり、ピ
ン33,34の上下動の邪魔をしないのは勿論である
が、遊技者側から視認不能に小さく空けられる。
【0041】各ピン33,34に1対1に対応してピン
33,34と前後方向に対向する駆動アーム51,52
が設けてあり、軸受け47,48により左右方向に保持
された共通のシャフト53により軸支されている。駆動
アーム51,52の作動は駆動アーム51,52の間に
配置されたソレノイド54によりなされる。駆動アーム
51,52は先端のC字状の係合部511,521でピ
ン33,34と係合し、駆動アーム51,52の回転角
度に応じて上記ピン33,34が上下方向に変位し、羽
根31,32が開作動若しくは閉作動する。
【0042】駆動アーム51,52の基部512,52
2には、シャフト53に平行に、ピン513,523が
突設されており、該ピン513,523は、ソレノイド
54から伸びるプランジャ55の二重のフランジ部55
1,552の間に位置して、プランジャ55の直線動に
応じて変位するようになっている。ソレノイド54がオ
フのときは、プランジャ55の外周に設けられたスプリ
ング56の弾発力によりプランジャ55が後方変位し
て、図6中、駆動アーム51,52が時計周りに回動し
て羽根31,32のピン33,34を押し上げ、羽根3
1,32が閉作動する。反対に、ソレノイド54がオン
のときは、上記スプリング56の弾発力に抗してプラン
ジャ55が前方変位して、図6中、駆動アーム51,5
2が反時計周りに回動して羽根31,32のピン33,
34を押し下げ、羽根31,32が開作動する。
【0043】また、羽根31,32の直下位置には第1
の種類の入球検出手段である遊技球センサ713aが配
設されており、その円形穴を遊技球が通過すると、遊技
球が通過した旨の検出信号を出力するようになってい
る。また、第2の取り込み通路402には、途中に矩形
のセンサ受け461が設けてあり、ここに第2の種類の
入球検出手段である遊技球センサ713bが嵌設されて
いる。センサ受け461は遊技球センサ713bの円形
穴の内周面が第2の取り込み通路402と面一となるよ
うに深さが設定されており、遊技球センサ713bの円
形穴を遊技球が通過可能である。遊技球センサ713b
の円形穴を遊技球が通過すると、遊技球が通過した旨の
検出信号を出力するようになっている。以下、適宜、遊
技球センサ713a,713bを第1種始動口スイッチ
713a,713bという)。
【0044】図8は、本弾球遊技機の電気的構成を示す
もので、主制御装置61は、遊技制御プログラムを記憶
したROMおよび演算等の作業領域として働くRAMを
内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理
演算回路として構成され、各部の制御装置62〜66、
各種スイッチ類711〜718および各種アクチュエー
タ類719〜721との入出力を行うための外部入出力
回路も設けられている。
【0045】主制御装置61が信号入力を受ける各種ス
イッチ類711〜718について説明する。
【0046】満タンスイッチ711は下皿124に通じ
る図示しない遊技球通路内に設けられた圧力センサであ
り、下皿124が遊技球で満タン状態になったことを検
知する。補給スイッチ712は図示しない球タンクに設
けられた圧力センサであり、球タンク内に遊技球が不足
していることを検知する。
【0047】普通電動役物21に入球があり、上記第1
種始動口スイッチ713a,713bにより検出される
と、これをトリガーとして、主制御装置61は、大当た
り判定処理を実行する。すなわち、ハード割り込みによ
り所定の周期で立ち上がるメインルーチンにおいて、普
通電動役物21への入球ありとの判断がなされると、乱
数の抽出による当たり判定処理を実行し、大当たりか外
れかや、大当たり図柄の種類をランダムに決定する。特
別図柄表示装置64には、大当たり判定処理の結果に基
づいて図柄抽選を特別図柄表示部171上に表示するこ
とを要求する指令コマンドとともに送信される。また、
主制御装置61は、普通電動役物21に連続して入賞し
た場合に、大当たり判定処理の権利を保留する保留記憶
数を4を上限として記憶し、記憶数に変更があれば、特
別図柄表示装置64に上記特別図柄用の保留表示部17
3に表示することを要求する指令コマンドが送信され
る。
【0048】また、普通電動役物21に入球があれば、
主制御装置61は、賞球として払い出す遊技球の個数を
賞球制御装置62に送信し、賞球の払い出しを指示す
る。ここで、第2の第1種始動口スイッチ713bがオ
ンしたとき、すなわち普通電動役物21の羽根31,3
2が閉作動で入賞したときには、賞球個数は5個とし、
第1の第1種始動口スイッチ713aがオンしたとき、
すなわち普通電動役物21の羽根31,32が開作動で
入賞したときには、賞球個数は10個とする。
【0049】また、普通図柄作動スイッチ714は普通
図柄作動ゲート24内に設けられ、遊技球を検出する
と、主制御装置61では乱数の抽出による当たり判定処
理を実行し、普通図柄の種類をランダムに決定する。特
別図柄表示装置64には、当たり判定処理の結果に基づ
いて図柄抽選を普通図柄表示部172上に表示すること
を要求する指令コマンドとともに送信される。また、主
制御装置61は、普通図柄作動ゲート24に連続して入
球した場合に、当たり判定処理の権利を保留する保留記
憶数を4を上限として記憶し、記憶数に変更があれば、
特別図柄表示装置64に上記普通図柄用の保留表示部1
74に表示することを要求する指令コマンドが送信され
る。
【0050】また、役物連続作動スイッチ(Vスイッ
チ)715は大入賞口22内に設けられ、入賞した遊技
球が特別領域を通過したことを検出する。カウントスイ
ッチ716は大入賞口22内に入賞するすべての遊技球
を検出する。
【0051】賞球払い出しスイッチ717は図示しない
賞球払出装置から払い出される遊技球をカウントする。
【0052】タッチスイッチ718は発射ハンドル14
1に内蔵されて、遊技者が発射ハンドル141に触れて
いるか否かを検出するもので、遊技台が稼働中か否かが
知られる。
【0053】主制御装置61により駆動されるアクチュ
エータ類719,720,54について説明する。大入
賞口ソレノイド719はアタッカー扉221の開閉に、
Vソレノイド720は大入賞口22内の上記特別領域の
開閉に、普通役物ソレノイド54は普通電動役物21の
開閉に、それぞれ使用される。アタッカー扉221は、
基本的な開放時間(通常30秒)が設定されており、該
開放時間がカウントアップする前に、カウントスイッチ
716により検出される遊技球の数が所定数(通常、1
0個)に達すると閉鎖する。
【0054】賞球制御装置62は1チップマイコンを用
いた論理演算回路として構成され、主制御装置61から
の指令コマンドに従って入賞があった場合に球切りモー
タ722を作動せしめて賞球の払い出しの制御を行うと
ともに、上記のプリペードカードユニット1bおよびC
R精算表示装置723と双方向通信を行い貸し球の供給
の制御を行う。CR精算表示装置723は上記上皿12
1の押し釦131,132および残高表示部133形成
位置に内蔵され、球貸し釦131の押下でオンする球貸
しスイッチ、精算釦132の押下でオンする精算スイッ
チおよび残高表示部133における数値表示用のLED
から構成されている。
【0055】発射制御装置63は、遊技者が操作する回
動リング143の回動量センサ724からの検出回動量
に応じて図示しない発射装置を構成する発射モータ72
6を駆動制御するもので、1チップマイコンからなる。
発射制御装置63には発射停止スイッチ725が接続さ
れ、遊技者により操作されると発射を一時的に停止せし
めるようになっている。また、上記タッチスイッチ71
8がオンであることを表示するタッチランプ727が接
続される。
【0056】特別図柄表示装置64は、特別図柄表示部
171および普通図柄表示部172を構成するLCDパ
ネルユニット641、4つの特別図柄用の保留表示部1
73および4つの普通図柄用の保留表示部174を構成
するLEDを含む付属ユニット643の他、これらを主
制御装置61の指令に基づいて制御する図柄制御装置6
42からなる。図柄制御装置642は1チップマイコン
等を中心に構成され、主制御装置61から、図柄抽選の
表示の指令を受信すると、特別図柄表示部171に図柄
の抽選の様子を表示する。図柄の抽選は、例えばスロッ
トマシンのごとく、回転するリールの表面に表された図
柄がリールの回転により順繰りに現出するのを模した態
様にて図柄を変動させて行われる。特別図柄表示部17
1の画面上では、抽選図柄の他に種々の演出用のキャラ
クターが動き、背景が変化するようになっている。主制
御装置61で大当たりと判定されていれば、例えば3つ
の図柄がすべて揃った大当たり図柄で図柄が静止する。
【0057】ランプ制御装置65は、1チップマイコン
を有するとともに、ランプ出力部に短絡防止用のICチ
ップが設けられ、主制御装置61および図柄制御装置6
42からの指令を受けて、装飾および報知用の各種のラ
ンプ類728およびLED類729を点灯駆動する。
【0058】音制御装置66は多数の音声データを記憶
したマスクROM内蔵の1チップマイコンと、これによ
り制御される音源ICおよびアンプ等から構成されてお
り、主制御装置61および図柄制御装置642の指令を
受けて、録音した音源をフレーズに組み立てスピーカ7
30を駆動制御する。
【0059】また、主制御装置61は、外部接続端子6
7を介して、遊技場全体のパチンコ台1a等を管理する
ホールコンピュータと接続され、ホールコンピュータに
賞球の払い出し数等の種々の遊技情報を送信するように
なっている。
【0060】上記電気構成の各装置は、一般的なパチン
コ台と同様に遊技盤16の背後に配設される。
【0061】本弾球遊技機では、普通電動役物21が外
観は一般的なチューリップ式役物と基本的に変わりがな
いが、閉状態では、羽根31,32の上端部311,3
21に誘導樋301が形成されて、誘導樋301から第
2の取り込み通路402へと取り込まれていくようにな
っているから、遊技者に、従来のチューリップ式役物に
はない面白みのある遊技球の動きを見せることができ、
遊技の感興が増大する。そして、羽根31,32が開作
動すれば、誘導樋301は消失して第2の取り込み通路
402での取り込みが途絶され、一方、そのときに初め
て羽根31,32の下方に遊技球が落下するのが許容さ
れる。そして、第1の取り込み通路401での遊技球の
取り込みが可能となる。
【0062】また、羽根31,32が閉じている通常の
状態では、羽根31,32の間から落下することは禁止
されるから、羽根31,32が開作動したときには遊技
者が大きな充実感に満たされることになる。したがっ
て、羽根が閉状態と開状態とのいずれであっても羽根の
間から遊技球の落下が可能な従来のチューリップ式役物
を備えた弾球遊技機と比べて興趣が増す。羽根31,3
2が閉状態のときにも誘導樋301から第2の取り込み
通路402に到るルートでの入賞が可能となるから、遊
技者に不興を買うことはない。ここで、遊技球の取り込
みの仕方そのものが切り換わるという、ダイナミックな
動きを盤面160上に展開することができるので、遊技
者に格別の感興を呼ぶ。また、単一の入球装置でありな
がら羽根31,32を開作動または閉作動することで異
なる遊技球センサ713a,713bでの検出を可能と
するため2つの入球口を有しているのと同じであり、遊
技盤の盤面を有効に利用することにもなる。
【0063】このように、実質的に2つの入球口を有す
る複合構造を持つとともに、遊技球が従来のチューリッ
プ式役物にはない動きをするから、普通電動役物21へ
の注目度がさらに増すとともに、遊技の興趣を高めるこ
とができる。
【0064】しかも、誘導樋301が羽根31,32と
一体化しており、羽根31,32の作動だけで誘導樋3
01の現出と消失とが切り換えられる構造となっている
ので、構成が簡単であり、しかも切り換わりが、複雑な
動きを伴わずに軽快である。
【0065】さらに、取り込み通路401,402によ
って賞球の個数も異なるようにしているので、遊技者の
期待感がさらに増大する。
【0066】(第2実施形態)図9に本発明を適用した
第2実施形態になる弾球遊技機の普通電動役物の完成状
態を示し、図10に普通電動役物の分解状態を示す。ま
た、図11(A)に羽根が閉状態の断面を示し、図11
(B)に羽根が閉状態の断面を示す。第1実施形態の構
成において第2の第1種始動口スイッチ713bの配置
を変えたものである。
【0067】プレート部41Aのサブプレート部材41
2Aは、基本的には図5のサブプレート部材412と同
じ構造であり、相違点は、第2の取り込み通路402に
センサ受け部が省略されていることと、アーチ部43位
置で開口部4121の上に横長の開口部4122が形成
されており、これに、背後側から第2の第1種始動口ス
イッチ713bが挿入されて、第1種始動口スイッチ7
13bの、円形穴形成部がアーチ部43A内に嵌まるよ
うになっている。
【0068】本実施形態では、羽根31,32が閉状態
であると開状態であるとによらず、入球する遊技球は第
2の第1種始動口スイッチ713bで検出される。した
がって、羽根31,32が閉状態で入球した場合、すな
わち第2の取り込み通路402で取り込まれたか否か
は、両第1種始動口スイッチ713a,713bの検出
結果に基づいて主制御装置61にて判定される。すなわ
ち、第2の第1種始動口スイッチ713bで遊技球が検
出され、かつ、第1の第1種始動口スイッチ713aで
遊技球が検出されないときに、第2の取り込み通路40
2で取り込まれたものと判断することになる。なお、普
通電動役物21に連続して入球することがあるので、第
2の第1種始動口スイッチ713bを通過してから第1
の第1種始動口スイッチ713aを通過するまでの時間
を考慮して、第1の第1種始動口スイッチ713aの検
出信号を取り込むタイミングを設定する。
【0069】(第3実施形態)図12に本発明を適用し
た第3実施形態になる弾球遊技機の普通電動役物を示
す。上記第1、第2実施形態では、プレート部をメイン
プレート部材とサブプレート部材とからなる構成とする
ことで、サブプレート部材の交換により、第1実施形態
の構成または第2実施形態の構成のいずれかを選択する
ことができるが、本実施形態は、プレート部に改変を加
えることなく、いずれの構成をも選択的にとり得るよう
にしたものである。
【0070】プレート部41Bのサブプレート部材41
2Bは半割り筒部46Bにセンサ受け部461が形成さ
れるとともに、開口部4121の上にセンサ挿入用の開
口部4122が形成してある。これにより、要求される
仕様により、第1種始動口スイッチ713bの取り付け
位置を変えるだけで、第1実施形態の構成または第2実
施形態の構成のいずれの構成をもとることができる。
【0071】センサ受け部461は、第1種始動口スイ
ッチ713bをアーチ部43Aに嵌めた場合を考慮し
て、段差で遊技球が滞留しないように、取り込み通路4
02に下りの傾斜をつけたり、センサ受け部461の段
差を解消するセンサのダミーを設ける等の処置をして遊
技球の流通を容易化するのがよい。
【0072】なお、上記各実施形態は、いずれも、遊技
球入口300の直下に第1の第12種始動口スイッチ7
13aが設けられているが、これを省略して、半割り筒
部46とアーチ部43Aとのそれぞれに遊技球センサを
設けてもよい。この場合は、アーチ部43Aの遊技球セ
ンサで遊技球が検出され、かつ、第2の取り込み通路4
02の遊技球センサで遊技球が検出されないときに、第
1の取り込み通路401で遊技球が取り込まれたものと
判定する。
【0073】(第4実施形態)図13(A)、図13
(B)、図13(C)に本発明を適用した第4実施形態
になる弾球遊技機の普通電動役物の羽根を示す。なお、
羽根の形状以外については第1実施形態と実質的に同じ
であり、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0074】羽根31Aと羽根32Aとで閉状態のとき
に第1実施形態のものと同様のU字形状をなすが、羽根
31A,32Aはそれぞれ櫛歯状に対向方向に凹凸を有
し、羽根31Aの凹凸部3111Aと羽根32Aの凹凸
部3211Aとがかみ合い状に近接しており、両者の間
隙がジグザグ状になっている。誘導樋301Aの形状は
実質的には第1実施形態のものと同じである。
【0075】本実施形態では次の効果を奏する。第1実
施形態の1対の羽根31,32は、左右対称であり、左
右方向の中心を上下に通る線を考えると、左側の羽根3
1はこの線よりも左側に、右側の羽根32は線よりも右
側に位置し、両羽根31,32の上端部311,321
が近接する間隙は前後方向の直線状である。この直線状
の間隙に落下した遊技球から羽根31,32が受ける衝
撃は、羽根31,32を左右に押し広げようとする力と
なるが、このとき羽根31,32を閉状態に保持し、遊
技球が羽根の下方に落下するのを禁止しているのは、プ
ランジャ55に同軸に設けられたスプリング56の弾発
力である。
【0076】本実施形態では、両羽根31A,32A
は、上記線上に凹凸部3111A,3211Aが位置
し、上端部311A,321Aが近接する間隙がこの線
をジグザグに跨ぐようになっている。これにより、羽根
31A,32Aの上に遊技球が落下しても、いずれかの
羽根31A,32Aのみで遊技球を受けることになる。
したがって、羽根31A,32Aを左右に押し広げる力
は殆ど働かない。これにより、スプリング56が弾発力
の余り大きくないものでも、羽根31A,32Aを閉状
態に保持し得る。
【0077】(第5実施形態)図14(A)、図14
(B)、図14(C)に本発明を適用した第5実施形態
になる弾球遊技機の普通電動役物の羽根を示す。本実施
形態も、スプリングが弾発力の余り大きくないものでも
羽根を閉状態に保持し得るような構造を提供するもので
ある。なお、羽根の形状以外については第1実施形態と
実質的に同じであり、第1実施形態との相違点を中心に
説明する。
【0078】本実施形態は、上記各実施形態のごとく両
羽根31B,32Bで逆U字状をなしているが、その円
弧状部分が、略右側の羽根32Bの上端部321Bで構
成されており、羽根31B,32Bの大きさが左右でア
ンバランスになっている。誘導樋301Bは形状が実質
的には第1実施形態のものと同じで、右側の羽根32B
のみで形成される。
【0079】かかる構成では、羽根31B,32Bの上
に遊技球が落下したときに右側の羽根32Bのみで遊技
球を受けることになるから、羽根31B,32Bを左右
に押し広げる力は働かず、羽根31B,32Bを閉状態
に保持し得る。
【0080】なお、左側の羽根31Bを小さく、右側の
羽根32Bを大きくしているのは次の理由によるもので
ある。すなわち、第1、第4実施形態では羽根が上端部
で対向方向に折れ曲がっているので、羽根31,32、
羽根31A,32Aが開作動したときに、開き角度によ
っては、普通電動役物の斜め上方から遊技球が進んでき
ても、これを上端部311,321、上端部311A,
321Aが遮ってしまい、十分に遊技球を呼び込むこと
はできない。
【0081】これに対して本実施形態では、右側の羽根
32Bの上端部321Bに上記円弧状部分全体が含まれ
ており、左側の羽根31Bは上端部311Bも略上記逆
U字の直線部が含まれているに過ぎない。これにより、
普通電動役物の左斜め上方からの遊技球を十分に呼び込
むことができる。
【0082】ところで、一般に遊技領域の中央部に特別
図柄表示部を配置し、その下に普通電動役物を配置した
弾球遊技機では、遊技者が普通電動役物を狙う場合、遊
技領域の天部のやや左側から中央の方へ寄せていくやり
方と、遊技領域の天部のやや右側から中央の方へ寄せて
いくやり方との2通りがあるが、遊技者は通常、天部の
やや左側から中央の方へ寄せていくやり方をとってい
る。これは、遊技盤を示す図2より知られるごとく、発
射された遊技球を遊技領域に誘導するレール161,1
62が遊技領域の左側に配置されていることに基因する
ものと認められる。すなわち、遊技領域の右側部分に飛
び込む遊技球は、左側部分に飛び込む遊技球に比してエ
ネルギーが大きく、遊技球がとる落下経路がよりランダ
ムになり、発射ハンドルの微調整による上記落下経路の
制御性が低下するためと認められる。
【0083】したがって、左側に発射レールが設けられ
る遊技盤において、本実施形態のように普通電動役物の
左側の羽根が上記のごとく略直線状部分だけで構成され
るようにすることで、羽根31B,32Bが開状態とな
ったところへ遊技球がスムーズに飛び込み、遊技者がよ
り気分よく遊技を楽しむことができる。
【0084】上記各実施形態は普通電動役物がチューリ
ップ式の役物である例を示したが、必ずしもこれに限定
されるものではなく、左右一対のゲート部材により、ゲ
ート部材の間を遊技球が落下する遊技球入口が形成され
るとともに、ゲート部材の左右方向の開作動により遊技
球入口が拡開するようになっており、かつ、遊技球入口
の下方に、遊技球を受けてこれを取り込む取り込み通路
が設けられている入球装置を備えた遊技機であれば適用
することができる。
【0085】また、誘導樋は、断面半円形のものの他、
遊技球の直径よりも狭い対向間隔で左右方向に配置され
た2本のレールにより構成してもよい。
【0086】また、誘導樋を、羽根等のゲート部材に形
成するのではなく、別体でもよい。例えば、閉状態でも
羽根の間が遊技球が落下可能な間隔となっている従来の
チューリップ式役物を基本構成として、羽根の間に、羽
根の間隔よりもやや狭幅の舌片状部材を略水平に設けて
これを誘導樋とし、羽根が閉状態のときには、羽根の間
に落下した遊技球を舌片状部材で受けて遊技盤側に誘導
するように構成する。そして、舌片状部材を、遊技盤の
背後側で前後動自在に駆動可能として、羽根が閉状態の
ときには舌片状部材を羽根の間に進出させ、羽根が開状
態のときには舌片状部材を遊技盤の背後に退避させるよ
うにする。かかる構成でも、単一の入球装置でありなが
ら実質的に2つの入球口として機能せしめることができ
る。
【0087】また、第4、第5実施形態で羽根の上に落
下した遊技球が閉状態の羽根を押し広げて落下しないよ
うにする構成を示しているが、万一の落下を考慮して、
主制御装置における制御上、羽根が閉状態のときには第
1の第1種始動口スイッチがオンしても、これを無効と
するのもよい。この場合、第2の第1種始動口スイッチ
により検出されたものとして取り扱い、入賞そのものは
有効とする。
【0088】また、第2の取り込み通路を下流で二股に
分岐する形状とするとともに各下流部に遊技球センサを
設けて、同じ閉状態での入賞であっても、いずれの遊技
球センサで検出されたか、すなわちいずれの遊技球下流
部で取り込まれたかにより、賞球の個数等の遊技上の利
益を変えるのもよい。
【0089】また、遊技球入口が拡開状態のときと非拡
開状態のときとで賞球の個数を違えているが、これ以外
の遊技者が受ける利益を変えるのもよい。例えば、拡開
状態のときの入賞に対して実行される図柄抽選の大当た
り確率を高くして、拡開状態に対する期待感をより高め
ることができる。また、逆に非拡開状態のときの大当た
り確率を高くすれば、普通図柄作動ゲートを狙って始動
口を拡開状態とすることを目指し、始動口への入球確率
を高くするか、あるいは、大当たり確率の高い非拡開状
態の始動口を狙っていくかという、遊技上の戦略を選択
する楽しみが増える。あるいは、非拡開状態のときの入
賞に対しては特別図柄の図柄抽選を1回実行し、拡開状
態のときの入賞に対しては特別図柄の図柄抽選を2回実
行するというのでもよい。
【0090】また、本発明は第1種の遊技機のみなら
ず、他の種類の遊技機にも適用することができる。例え
ば、第3種遊技機の作動口に上記各実施形態の電動役物
を用いることができる。この場合、羽根が閉作動時に入
球した遊技球を、盤面の所定の位置に戻す構成とし、羽
根が開作動時の入球に対しては、これを第3種遊技の権
利発生と扱うことで、ベース値を従来の第3種遊技機の
ものと殆ど変えずに、遊技球を第3種作動口付近に集め
るような遊技釘の構成にすることが可能となる。ここ
で、盤面の所定の位置から入球した遊技球が戻され、そ
の遊技球が流下する際に入球する可能性のある位置に、
別遊技(例えば2種の羽根始動口、1種の第1種始動
口、3種の普通図柄始動ゲートなど)の発生に関連する
入球口など、単に賞球を払い出すだけではない特殊な入
球口を設けるように構成してもよい。
【0091】また、本発明は、プリペードカードを使う
CR機だけではなく現金により球貸しを受ける現金機に
も適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の弾球遊技機の全体斜視
図である。
【図2】上記弾球遊技機の遊技盤の正面図である。
【図3】(A)は上記弾球遊技機の普通電動役物の正面
図であり、(B)は上記普通電動役物の別の状態のとき
の正面図である。
【図4】上記普通電動役物の完成状態における全体斜視
図である。
【図5】上記普通電動役物の分解状態における全体斜視
図である。
【図6】(A)は図3(A)のA−A線に沿う断面図で
あり、(B)は図3(B)のB−B線に沿う断面図であ
る。
【図7】(A)は上記普通電動役物の羽根の正面図であ
り、(B)は(A)のVIIB矢視図であり、(C)は
(A)のVIIC矢視図である。
【図8】上記弾球遊技機の電気構成図である。
【図9】本発明を適用した第2の弾球遊技機の普通電動
役物の完成状態における全体斜視図である。
【図10】上記普通電動役物の分解状態における全体斜
視図である。
【図11】(A)は図3(A)のA−A線に沿う断面に
対応する上記普通電動役物の断面図であり、(B)は図
3(B)のB−B線に沿う断面に対応する上記普通電動
役物の断面図である。
【図12】本発明を適用した第3の弾球遊技機の普通電
動役物の、図3(A)のA−A線に沿う断面に対応する
上記普通電動役物の断面図である。
【図13】(A)は本発明を適用した第4の弾球遊技機
の普通電動役物の羽根の正面図であり、(B)は(A)
のXIIIB矢視図であり、(C)は(A)のXIII
C矢視図である。
【図14】(A)は本発明を適用した第5の弾球遊技機
の普通電動役物の羽根の正面図であり、(B)は(A)
のXIVB矢視図であり、(C)は(A)のXIVC矢
視図である。
【符号の説明】
1a パチンコ台 1b プリペードカードユニット 16 遊技盤 160 盤面 1600 遊技領域 31,32,31A,32A,31B,32B 羽根 300 遊技球入口 311,321,311A,321A,311B,32
1B 上端部 312,322,312A,322A,312B,32
2B 基端部 301,301A,301B 誘導樋 41,41A,41B プレート部 411,411A メインプレート部材 412,412B サブプレート部材 42 カバー 401 第1の取り込み通路(取り込み通路) 402 第2の取り込み通路(別の取り込み通路) 713a 第1種始動口スイッチ(第1の入球検出手
段) 713b 第1種始動口スイッチ(第2の入球検出手
段)
フロントページの続き (72)発明者 黒木 智明 愛知県名古屋市中川区太平通1丁目3番地 株式会社高尾内 Fターム(参考) 2C088 AA17 AA35 AA36 AA42 BA37 BA41 BA56 BA88 BA89 BB21 CA31 EB24 EB52 EB56 EB58

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技盤の盤面に配置された入球口に、遊
    技者の操作で盤面に発射された遊技球を入球させること
    により遊技を行う遊技機であって、上記入球口として、
    左右一対のゲート部材により、該ゲート部材間を遊技球
    が落下する遊技球入口が形成されるとともに、落下する
    上記遊技球を受けてこれを取り込む取り込み通路が形成
    されてなり、かつ、上記ゲート部材の開作動により上記
    遊技球入口が拡開する入球装置が設けられた弾球遊技機
    において、 上記ゲート部材を非拡開状態のときに上記遊技球入口が
    実質的に閉鎖状態となる形状とし、 上記ゲート部材の上端面に、上記非拡開状態で上方から
    の遊技球を受けて上記遊技盤側に誘導する誘導樋を形成
    し、 かつ、該誘導樋からの遊技球を取り込む別の取り込み通
    路を設けたことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の弾球遊技機において、上
    記入球装置には、入球を検出する入球検出手段として、
    2種類の上記取り込み通路のうち、一方の取り込み通路
    により取り込まれる遊技球の有無を検出する第1の種類
    の入球検出手段と、少なくとも他方の取り込み通路によ
    り取り込まれる遊技球の有無を検出する別の入球検出手
    段とを具備せしめた弾球遊技機。
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