JPH0241731Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は投入コインが指定条件を満す事によ
り有料機器を所定条件で作動させる課金装置に装
着されるコイン返却受皿に関する。

〔従来の技術〕

有料機器の多くはコインを課金装置としてのコ
インタイマー内の検銭部に投入されることにより
コインタイマー内のスイツチ回路を閉成させ、こ
のスイツチ回路により所定の有料化された作動を
行なう。コインタイマーは指定コインを投入口よ
り受けると、そのコインが指定のもので有か無い
かを検出し、指定コインであると、スイツチ回路
の閉成を行ない、指定コインでないと、コインを
コイン返却受皿に排出する。コイン返却受皿はコ
インタイマー内の検銭部より排出されるコインを
案内するコイン返却路の下端に配備される。通
常、コイン返却受皿は、検銭器の外壁板に開口を
形成し、その内側に取付けられるか、あるいは外
壁板の外側に突設される。この内、外壁板の外側
に配置されるコイン返却受皿は、その上に載置さ
れるコインの見落しが少なく、コストも比較的小
さい等の利点を持つ。

ところで、コイン返却受皿は十分な強度を有
し、小型化され、顧客の指が接触することより安
全な形状を呈することが望ましく、第１図に示す
ようなコイン返却受皿１が検討されていた。この
コイン返却受皿１はその周縁にストツパ壁２を延
出させ、これによりコインの落下を防いでいる。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、コイン返却受皿１は小型化されたもの
が多く、ストツパ壁２とコイン３との隙間ｔが比
較的小さく、コイン３の取り出しに不都合を生じ
ている。

この考案はコインを容易に取り出せるコイン返
却受皿を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この考案によるコイン返却受皿は、投入された
コインの内で指定外のコインを落下させるコイン
返却路を備えた課金装置に装着されるものであつ
て、上記課金装置の本体の側壁に固定される固定
部と、この固定部より延出すると共に上記コイン
返却路の下端のコイン返却口の下縁と同一面状を
なす上面にコインを横向きで載置する底壁部と、
上記底壁部に形成されると共にコインの平面部に
押上げ力を加える操作者の指が挿通可能な貫通穴
と、上記底壁部の周縁の内上記コイン返却口と対
向する部位を除いた他の部位よりコインの厚さに
近い量だけ上向きに突設されると共に上記貫通穴
の上位置からのコインのずれを防止する位置に形
成されたストツパ部とを有した構成である。

〔作用、効果〕

このようなコイン返却受皿によれば、コイン返
却路に沿つて落下してくるコインは底壁部の上面
にスムーズに横向きで載置され、しかもストツパ
部が貫通穴の上位置よりコインがずれることを防
止することができる。この結果、貫通穴に挿通さ
れた操作者の指が容易にコインを押し上げ、これ
を取り出し易くすることができる。

〔実施例〕

以下、この考案を添付図面と共に説明する。

第２図及び第３図にはこの考案の一実施例とし
てのコイン返却受皿（以後単にコイン皿と記す）
４を示した。このコイン皿４は、図示しない有料
機器と別体に作られると共に、そのスイツチ回路
５を内蔵した課金装置としての検銭器６に取付け
られる。この検銭器６は上部にコインの投入口７
を形成され（第４図参照）、この投入口の長さａ
と幅ｂとにより、指定のコイン（ここでは100円）
以上に大きなコイン（ここでは10円、500円等）
の投入を防止する。投入口７には、コイン通路８
が連結しており、このコイン通路８に沿つてコイ
ンは落下する。コイン通路８には検銭部９やコイ
ンの通過により一定時間閉成されるスイツチ回路
５、等が対設され、その最下にコイン溜１０が配
置される。検銭部９は投入コインの内100円コイ
ンを通過させ、それ以外のものを周知の手段によ
り検出し、それをコイン通路８より分岐するコイ
ン返却路１１に送る。コイン返却路１１は落下す
るコインを検出器６の外壁板１２に形成されたコ
イン返却口１３を通し、コイン皿４まで落下させ
る。

コイン皿４は外壁板１２に重ね合わされる固定
部としての縦向板部４０１と、この縦向板部の上
縁より水平方向に延出する底壁部４０２と、この
底壁部の周縁の内、コイン返却口１３と対向する
部分以外より上方に延出する帯状のストツパ壁部
４０３とで形成され、これらは一体的に形成され
る。縦向板部４０１はビス１４により外壁板１２
に固定され、その際、コイン返却口１３の下縁と
底壁部４０２の上面とはほぼ同一面状に配置され
る。底壁部４０２にはコインに押し上げ力を加え
る押上げ手段として働く人の指先Ｆが挿通可能な
円形の穴１５が貫通する。しかも底壁部４０２の
上面は100円コインＣが載置されるよりわずかに
大きな面積に形成され、これによりコインが穴１
５の上位置より大きくずれることがなく、かつ、
外壁板１２よりの底壁部４０２及びストツパ壁部
４０３の突出量が必要最少限に保持されることと
なる。このため、コイン皿４の小型化が計られて
いる。ストツパ壁部４０３は底壁部４０２の上面
より一定の高さｈ（第２図より明らかなようにコ
インの厚さに近い高さ）を保ち、これによりコイ
ンＣが底壁部４０２上より落下するのを防止して
いる。

第２図に示したコイン皿４に検銭器内のコイン
返却路１１を通りコインＣが落下してくると、こ
のコインはストツパ壁部４０３に当接し、底壁部
４０２に載置される。この時、コインＣとストツ
パ壁部４０３の隙間t1は小さく、人の指先の入る
余地はない。コインＣは顧客が取るには、まず、
穴１５に下方より指定Ｆを挿入し、コインを押し
上げる。そして、ストツパ壁部４０３より上方に
達したコインＣを顧客は容易に取り出すことがで
きる。

第２図に示したコイン皿４は穴１５を用いるこ
とによりコインを容易に取り出せる。しかもコイ
ン皿４自体を比較的小型化できるため、軽量化や
無駄なスペースの除去を計れる。特に、コイン皿
４をタクシー等の車両に塔載する有料テレビジヨ
ンのような有料機器の検銭器６に取付けた場合、
少型化による効果がより大きくなり、安全性の向
上をも計れる。

第２図に示したコイン皿４はストツパ壁部４０
３を備えていたが、これに代え、第５図に示すよ
うに３つのストツパ柱状部４０４を形成してもよ
い。この場合、コインの取り出しがより容易とな
る利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の前段階で検討されたコイン皿
の斜視図、第２図はこの考案の一実施例としての
コイン皿を取付けた検銭器の正面図、第３図は第
２図の検銭器の側面図、第４図は第２図の検銭器
の平面図、第５図はこの考案の他の実施例として
のコイン皿の斜視図をそれぞれ示している。 ４……コイン皿、８……コイン通路、１１……
コイン返却路、１５……穴、４０２……底壁部、
４０３……ストツパ壁部、４０４……ストツパ柱
状部、Ｃ……コイン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 投入されたコインの内で指定外のコインを落下
   させるコイン返却路を備えた課金装置に装着され
   るコイン返却受皿であつて、上記課金装置の本体
   の側壁に固定される固定部と、この固定部より延
   出すると共に上記コイン返却路の下端のコイン返
   却口の下縁と同一面状をなす上面にコインを横向
   きで載置する底壁部と、上記底壁部に形成される
   と共にコインの平面部に押上げ力を加える操作者
   の指が挿通可能な貫通穴と、上記底壁部の周縁の
   内上記コイン返却口と対向する部位を除いた他の
   部位よりコインの厚さに近い量だけ上向きに突設
   されると共に上記貫通穴の上位置からのコインの
   ずれを防止する位置に形成されたストツパ部と
   を、有したコイン返却受皿。