JP3027954U - カ−ドリ−ダ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で異物を確実に受け止めることが
でき、故障を引き起こすことのない排出異物受け構造を
有するカードリーダを提供する。 【解決手段】 カードリーダ１のカード挿入口５及びカ
ード通路６を構成するフレーム４の下側フレーム３に対
して、該フレーム３の中央部付近に、カード挿入口５か
ら侵入したコイン等の異物を排出させるための、切欠き
による排出孔９を設け、該排出孔９の下側には、係止部
１３を介して、異物を受け止めるための異物受け部１０
を下側フレーム３に対して固定し、下側フレーム３に
は、複数の周辺部に前記回路基板１１を取付け固定する
ための係止部１３を一体的に形成し、回路基板１１を前
記異物受け部１０と共に固定している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、磁気カードやＩＣカード等の、カードに記録された情報の記録、再 生を行う機器に使用されるカードリーダのカード走行路から、装置の内部に侵入 したコイン等の金属物や塵埃等の異物を捕獲し、それらを受け止める構造に関す るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のカードリーダにおいて、例えば実開平２−６３６６号公報に示されるよ うに、カードの走行ガイド板の一部に、カード以外の異物をカード収納部から落 下させ、排出させる切欠部を設けたものがあった。 さらに、他の例として実開平２−２７２４９号公報に示されるものがあり、カ ード挿入口の下方に異物返却口を備えて、カード走行路から傾斜通路によって連 通させることにより、カード取込通路に侵入した異物を、傾斜通路を通過して異 物返却口から排出させていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、これら従来の異物排出の機構では、前記実開平２−６３６６号公報の 場合においては、切欠部から落下させ排出した異物の受けをカードリーダが備え ていないことにより、落下した異物によって装置内部や他の周辺機器の故障を発 生させる虞れがあり、これらの危険性を排除するためには、カードリーダと別部 材による、異物の受け又は、排出のための経路が必要となるものである。さらに 、前記実開平２−２７２４９号公報の場合においては、異物の排出路及び排出口 を備えてはいるものの、極めて機構部の大型化を招いてしまうという問題点があ った。

【０００４】 本考案は、上記事情に鑑みてなされたものであって、異物を落下させ、排出さ せた場合に、落下した異物により装置内部や他の周辺機器の故障を引き起こすこ とのない、且つ複雑な機構部を有することなく、簡単な構造で容易に小型化に寄 与することのできる、排出異物受け構造を有するカードリーダを提供することを 目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

その目的を達成するために、請求項１に記載の考案は、カード挿入口及びカー ド通路を構成するフレームに、上記カード挿入口からカード通路に挿入されるカ ードにデータを記録又は再生するためのデータ入出力手段を備えてなるカードリ ーダにおいて、上記カード通路を構成する上記フレームの下側所定位置に上記カ ード通路内に入り込んだ異物を排出するための排出孔を設けると共に、該排出孔 の下側に上記異物を受け止める異物受け部を上記フレームに取り付けて設けたこ とを要旨とする。

【０００６】 請求項２に記載の考案は、上記フレームは上下２つのフレームから構成され、 上記下側のフレームには所定の間隔をあけて上記カード通路と平行にカードリー ダ制御用の回路基板を配置し、上記下側のフレームに上記排出孔を設けると共に 上記排出孔の大きさを上記回路基板の大きさよりも小さく設定していることを要 旨とする。

【０００７】 請求項３に記載の考案は、上記回路基板上に該回路基板の保護及び電気的絶縁 用の保護材を設けていることを要旨とする。

【０００８】 請求項４に記載の考案は、上記カードリーダは手動式のカードリーダであり、 カード挿入口からカード通路が常に開口されており、上記フレームに上記回路基 板取付け固定用の係止部が一体成形により形成されていることを要旨とする。

【０００９】 請求項５に記載の考案は、上記排出孔はコイン等の金属物を排出させることが 可能な大きさに形成されていることを要旨とする。

【００１０】

【考案の実施の形態】

次に、本考案のカードリーダの排出異物受け構造の実施の形態を、図面に示す 実施例に基づいて説明する。

【００１１】 図１は本考案に係るカードリーダにおける排出異物受け構造の一実施例を示す 平面図、図２は図１のＡ−Ａ線に沿った断面の要部を表わす側面図、図３は図１ の正面図である。 これらの図において、本考案に係るカードリーダ１は、例えば公衆電話機等の 機器に用いられ、手動によってカード１４の挿入及び引出しを行う手動式のカー ドリーダであり、カード挿入口５からは、カード通路６が常に開口状態となって おり、開口部にシャッタが設けられていない構造に関するものである。

【００１２】 カードリーダ１は、端部にカード１４の挿入及び引出しを容易に操作できるよ うに凹部１６を有する、上下２つの部分から成る長方形状の、樹脂により支柱７ や係止部１３をそれぞれ一体成形されたフレーム４から構成され、前記フレーム ４は、カード挿入口５及びカード通路６をそれぞれ内側の空間として保有する、 上側フレーム２及び下側フレーム３から構成されている。

【００１３】 前記上側フレーム２は、複数の周辺部に本カ−ドリ−ダ１を本体装置に取り付 けるための支柱７を前記上側フレーム２と一体的に設けてあり、これらの支柱７ に対してビス８を用いて本体側装置に取り付けられる。上記上側フレ−ム２と一 体に固定される下側フレーム３は、カード通路６の中央部付近に、カード挿入口 ５から侵入した図４に示すコイン等の異物１７を排出させるための、切欠きによ る排出孔９を設けている。さらに、該排出孔９の下側には、前記の異物１７を受 け止めるための異物受け部１０を係止部１３を介して、前記下側フレーム３に対 して固定している。

【００１４】 前記下側フレーム３には、異物を受けるための空間を保つために所定の間隔を あけて、カード通路６に対して平行に、カードリーダ１の制御を行う回路基板１ １を配置している。前記下側フレーム３には、複数の周辺部に前記回路基板１１ を取付け固定するための係止部１３が一体的に形成してあり、回路基板１１は排 出孔の下側に位置していることにより、前記異物受け部１０となっている。

【００１５】 又、前記下側ガイドフレーム３には、例えば弾性を有する磁気ヘッド１５の支 持部材１８によって、磁気ヘッド１５が、ヘッド面がカード通路６内に突出させ るような位置に取付けられている。

【００１６】 上記の構成において、図４に示すように、カード挿入口５から装置の内部のカ ード通路６に、コイン等の金属物や塵埃等の異物１７が侵入した場合には、下側 フレーム３の中央部付近に設けられた切欠き部の排出孔９により、異物１７を排 出させて、前記下側フレーム３に取付けられた異物受け部１０に対して異物を確 実に受け止めることができる。

【００１７】 本考案の他の実施例は、図２及び図５において、回路基板１１に対して、該回 路基板１１に組立てられている部品や配線部材を保護し、電気的に絶縁を行うた めに前記回路基板１１の上面に近接して保護材１２を設けるもので、回路基板１ １は、本考案の前記実施例と同様に、下側フレーム３に係止部１３を一体的に形 成し、回路基板１１を保護材１２と共に固定している。該保護材１２としては、 耐熱塩化ビニ−ル等からなる絶縁シ−トが用いられる。

【００１８】 本考案のさらに他の実施例は、前記異物受け部１０及び保護材１２の形状にお いて、端部を曲げ起こして箱状にしたり、前記異物受け部１０及び保護材１２と は別体に、異物を受けるトレイを設けてもよい。

【００１９】 このように、本考案の構成によれば、異物受け部１０が下側フレーム３に近接 して設けられたことにより、異物受け部１０に対して異物の飛び散りをさせるこ となく確実に受け止めることができ、排出されて落下した異物によっても、異物 が飛散することなく装置内部や他の周辺機器の故障を引き起こすことが防止でき る。さらに、本考案におけるカードリーダ１の排出異物受け構造にあっては、従 来のような異物の排出路及び排出口を備えることがなく、又、複雑な機構部を有 することなく、簡単な構造で容易に小型化に寄与することができるために、安価 に提供することが可能となる。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案におけるカードリーダにあっては、カード挿入口 及びカード通路を構成するフレームに、前記カード挿入口からカード通路に挿入 されるカードにデータを記録又は再生するためのデータ入出力手段を備えてなる カードリーダにおいて、前記カード通路を構成する前記フレームの下側所定位置 に、前記カード通路内に入り込んだ異物を排出するための排出孔を設けると共に 、該排出孔の下側に前記異物を受け止める異物受け部を前記フレームに取付けて 設けたことにより、確実に異物を受け止めることができ、排出されて落下した異 物によっても、異物が飛散することなく装置内部や他の周辺機器の故障を引き起 こすことが防止できる。さらに、簡単な構造で容易に小型化に寄与することがで きるために、安価に提供できる効果がある。

【００２１】 また、上記フレームは上下２つのフレームから構成され、上記下側のフレーム には所定の間隔をあけて上記カード通路と平行にカードリーダ制御用の回路基板 を配置し、上記下側のフレームに上記排出孔を設けると共に上記排出孔の大きさ を上記回路基板の大きさよりも小さく設定したので、特別な受け部を取り付けな くても、回路基板によって確実に異物を受け止めることができる。

【００２２】 さらに、上記回路基板上に該回路基板の保護及び電気的絶縁用の保護材を設け ているので、回路基板上に異物などが飛散しても保護材により、機械的かつ電気 的にも回路基板になんら問題を発生させることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態に係わるカードリーダの排
出異物受け構造の平面図を示す。

【図２】図１のＡ−Ａ線に沿った断面の側面図である。

【図３】同じく、図１の正面図である。

【図４】下側フレームに異物受け部を取り付けた状態の
説明図である。

【図５】他の実施例を示す説明図である。

【符号の説明】

１ カードリーダ ３ 下側フレーム ４ フレーム ５ カード挿入口 ６ カード通路 ９ 排出孔 １０ 異物受け部 １１ 回路基板 １２ 保護材 １３ 係止部 １４ カード １５ 磁気ヘッド １６ 凹部 １７ 異物 １８ 支持部材

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 カード挿入口及びカード通路を構成する
   フレームに、上記カード挿入口からカード通路に挿入さ
   れるカードにデータを記録又は再生するためのデータ入
   出力手段を備えてなるカードリーダにおいて、 上記カード通路を構成する上記フレームの下側所定位置
   に上記カード通路内に入り込んだ異物を排出するための
   排出孔を設けると共に、該排出孔の下側に上記異物を受
   け止める異物受け部を上記フレームに取り付けて設けた
   ことを特徴とするカードリーダ。
2. 【請求項２】 上記フレームは上下２つのフレームから
   構成され、上記下側のフレームには所定の間隔をあけて
   上記カード通路と平行にカードリーダ制御用の回路基板
   を配置し、上記下側のフレームに上記排出孔を設けると
   共に上記排出孔の大きさを上記回路基板の大きさよりも
   小さく設定したことを特徴とする請求項１記載のカード
   リーダ。
3. 【請求項３】 上記回路基板上に該回路基板の保護及び
   電気的絶縁用の保護材を設けたことを特徴とする請求項
   ２記載のカードリーダ。
4. 【請求項４】 上記カードリーダは手動式のカードリー
   ダであり、カード挿入口からカード通路が常に開口され
   ており、上記フレームに上記回路基板取付け固定用の係
   止部が一体成形により形成されていることを特徴とする
   請求項２記載のカードリーダ。
5. 【請求項５】 上記排出孔はコイン等の金属物を排出さ
   せることが可能な大きさに形成されていることを特徴と
   する請求項４記載のカ−ドリ−ダ。