JP3731910B2 - 遊技機の球貯留皿 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、遊技機の前面に配設され、主として排出された賞球を貯留する球貯留皿に関し、特に球貯留皿の底部に開口した球抜き開口部の開状態を保持することができるようにした遊技機の球貯留皿に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ機を代表とする遊技機には、遊技機前面に、排出された賞球を貯留するための球貯留皿が設けてある。
また、球貯留皿の底部には、貯留された球を球貯留皿から抜き取るための球抜き開口部を開設してあり、この球抜き開口部には、球抜き開口部を開閉するための開閉部材が設けてあり、この開閉部材は、常態では球抜き開口部を閉塞するようにスプリングによって付勢されている。
そして、開閉部材に一体的に形成された操作部をスプリングの付勢に抗して操作して球抜き開口部を開くことにより、球貯留皿から球を抜き取っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の遊技機の球貯留皿においては、開閉部材がスプリングによって付勢されているので、遊技者は、球貯留皿から球抜きを行っている間中、操作部を操作し続けなければならなかった。
【0004】
特に、遊技中に、いわゆる大当りが発生して多量に賞球が排出された場合には、頻繁に操作部を操作して球貯留皿から球を抜き取る必要があり、遊技に集中できずに、打球発射操作部等の操作がおろそかになる等、遊技の興趣を損なうという問題があった。
このため、球抜き開口部の開状態を維持するためのロック装置等を設けた遊技機が開発されている。
【0005】
しかし、球抜き開口部の開状態を維持するための装置を設けた遊技機においては、遊技が終了して球貯留皿から球抜きを行った後、ロックを解除しないで球抜き開口部を開状態としたまま、遊技者が遊技機を離れてしまうことが多かった。このため、他の遊技者が当該遊技機で遊技を行おうとした場合に、球貯留皿の球抜き開口部が開状態にあることを気付かずに遊技を開始してしまうと、球貯留皿から球がこぼれ落ちてしまうという問題があった。
また、ソレノイド等の電気的手段を用いて、球抜き開口部の開状態を一定時間保持するような遊技機も開発されている。
しかし、このような遊技機では、球抜き開口部の開状態を維持するための装置が大掛かりなものとなり、遊技機内の限られたスペースに装置を設置することが困難であるとともに、製造コストが嵩むという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑み提案されたもので、その目的とするところは、球抜きの操作が容易で、しかも構造が簡単な遊技機の球貯留皿を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した目的を達成するために提案されたもので、請求項1記載の発明は、底部に球抜き開口部を上下方向に貫通させて開設し、該球抜き開口部を開閉する開閉部材を底部に沿ってスライド可能に設け、該開閉部材を第1付勢部材により球抜き開口部の閉塞方向に付勢し、該第1付勢部材の付勢に抗して開閉部材を球抜き開口部の開放方向にスライドさせる操作部を有する遊技機の球貯留皿において、
底部に上下方向に貫通させて開設され、球が一列で流下可能な球挿通口と、
上記開閉部材に形成され、該開閉部材に形成された主開閉部が球抜き開口部を開閉することに伴って球挿通口を開閉する補助開閉部と、
該補助開閉部の下方に重合した状態で底部に沿ってスライド可能に配設され、球挿通口を開閉する補助開閉部材と、
該補助開閉部材を球挿通口の閉塞方向に付勢する第2付勢部材と、
上記開閉部材がスライドして、主開閉部が球抜き開口部を開放するとともに、補助開閉部が球挿通口から外れた状態で球挿通口に臨む補助開閉部の先端部分に 形成された押圧部と、
開閉部材のスライドにより補助開閉部が球挿通口から外れた状態で、球貯留皿内の球が流下して装填される上記球挿通口内を装填空隙として、該装填空隙を挟んで上記押圧部に対向する球挿通口内周縁に形成された受部と、
開閉部材と補助開閉部材との一方に形成されてスライド方向に延在する嵌合溝と、他方に突設されて上記嵌合溝内に嵌合された嵌合突起とを有し、主開閉部が開方向にスライドして球抜き開口部を開放し終るとともに補助開閉部が球挿通口から外れた状態で嵌合溝端が嵌合突起に当接して、さらに主開閉部がスライドすると嵌合溝端と嵌合突起との当接によって下方の補助開閉部材を開閉部材と共に一体的にスライドさせて球挿通口を開放するスライド伝達機構と、
を備えたことを特徴とする遊技機の球貯留皿である。
【0008】
【作用】
前記した構成を備える発明では、操作部を第1付勢部材の付勢力に抗して開閉部材の球抜き開口部に対する開方向に移動すると、開閉部材がスライドして球抜き開口部から外れて球抜き開口部を開放するとともに、補助開閉部が球挿通口から外れる。この状態では補助開閉部材の嵌合突起が開閉部材の嵌合溝内を移動するだけであって、開閉部材のスライドによって補助開閉部材がスライドすることはない。このため、球抜き開口部は上下方向に貫通した状態で開放されるが、球挿通口は底部側の開口が開放されるだけであって補助開閉部材が残って閉塞している。したがって、球貯留皿内の球は開放された球抜き開口部を通って次々と流下するが、球挿通口を通って球箱内に球が流下することはなく、補助開閉部が外れた球挿通口、即ち装填空部内に球貯留皿内の球が流下して1個入り込んで補助開閉部材上に載るだけである。
【0009】
そして、開閉部材の前記スライド操作において、第2付勢部材の付勢力が操作部に作用すれば、操作部を操作している遊技者の手にその感覚が伝わるので、遊技者は、球抜き開口部だけが開放された状態であるか、球抜き開口部に加えて球挿通口も開放される状態であるか否かを上記した感覚によって判断することがで きる。
【0010】
遊技者が操作部から手を離すと、開閉部材が第1付勢部材の付勢によって前進して主開閉部が球抜き開口部を閉塞しようとするが、補助開閉部の先端に形成した押圧部が球を押圧して、受部として機能する球挿通口内周縁に押し付ける。したがって、この球の存在によって開閉部材は前進を阻止されて停止し、球抜き開口部については開放された球抜き状態を維持する。
【0011】
そして、球貯留皿内の球が球抜き開口部から流下し終わってから操作部を操作して開閉部材を開方向にさらに移動すると、球に対する押圧部と受部とにより挟み付けが解除されるとともに、開閉部材の嵌合溝の先端側端部に補助開閉部材の嵌合突起が当接する。この状態で開閉部材をさらにスライドすると、上記嵌合溝端と嵌合突起との当接によって補助開閉部材が開閉部材と一体的に開方向にスライドする。したがって、補助開閉部材が球挿通口から外れて球挿通口を開放する。このため、保持されていた球が球挿通口内を自由落下して回収される。そして、操作部から手を離すと、開閉部材が第1付勢部材の付勢力によって戻りスライドするとともに補助開閉部材が第2付勢部材の不勢力によって戻りスライドして初期状態に復帰する。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説明する。
図1は代表的な遊技機の一例であるパチンコ機1の斜視図、図2は図1に示したパチンコ機1の球貯留皿2の平面図である。
このパチンコ機1は、外枠3に額縁状の内枠4を開閉可能に取り付け、内枠4には、窓部を裏側から塞ぐようにして遊技盤5が設けてあり、遊技盤5の下方には球供給皿6、球貯留皿2、打球発射操作部7等が配設されており、打球が遊技盤5の入賞口に入賞すると球供給皿6に賞球が排出され、球供給皿6からオーバーフローした球が球貯留皿2内に流下して貯留される。したがって、入賞が短時間に連続すると、球供給皿6が賞球で満杯になり、オーバーフローした球が球貯留皿2内に次々と流下して貯留される。
【0013】
上記した球貯留皿2は、賞球を貯留する凹形の皿部材8と、この皿部材8の上縁周囲及び下方を覆う覆い部材9とを一体に組み合せて構成されており、皿部材8の底部に円形の球抜き開口部10を上下方向に貫通させて開設し、該球抜き開口部10を開閉する開閉部材11を皿部材8と覆い部材9の下面との間に、底部に沿って左右方向にスライド可能に設けるとともに、該開閉部材11を球抜き開口部10の閉塞方向に付勢する第1付勢部材12を設け、開閉部材11から突設した操作部13を前面のスリット穴14から外部に突出させた状態で設けてある。
【0014】
また、本実施例では、皿部材8の底部に球が一列で流下可能で円形の球挿通口15を、球抜き開口部10の近傍側方(図中下方の球貯留皿2の前面寄り)に上下方向に貫通させて開設し、該球挿通口15を開閉する補助開閉部16を上記開閉部材11と一体に設け、該補助開閉部16の下方には球挿通口15を開閉する補助開閉部材17を補助開閉部16と重合した状態で底部に沿って左右方向にスライド可能に配設するとともに、該補助開閉部材17を球挿通口15の閉塞方向に付勢する第2付勢部材18を設けてある。
【0015】
覆い部材9には、図3に示すように、球抜き開口部10の一部となる開口部を開設すると共に、球挿通口15の一部となる開口部を開設し、両開口部の開口縁には短尺な筒状とし、球抜き開口部10の開口縁から一側左側に向けて突条の主スライドレール19を形成し、該主スライドレール19に平行に副スライドレール20を所定間隔で長短複数本形成し、第1付勢部材12のホルダとしても機能する内側の短尺な副スライドレール20の一側(球抜き開口部10や球挿通口15とは反対側)には第1付勢部材12のバネ支持部21をそれぞれ上向きに突設してある。なお、主スライドレール19の球抜き開口部10寄りには、開閉部材11の前進側ストッパとして機能する突起22を形成してある。
【0016】
上記したスライドレール19,20…に案内されてスライドする開閉部材11は、図4(A)に示すように、球抜き開口部10を閉塞可能で先端の形状が半円弧形の主開閉部25と球挿通口15を閉塞可能で先端の形状がほぼ矩形の補助開閉部16とを並べて一体成形するとともに、スライドレール19,20に摺動する摺動部26を下面両端縁に一体成形した略板状の部材であり、補助開閉部16の外側に嵌合溝27となる長孔をスライド方向に沿って開設し、主開閉部25や補助開閉部16とは反対側の端部に第1付勢部材用のバネ受部24,24を形成し、装着時に手前側となる端部から操作部13を突設してある。主開閉部25と補助開閉部16は、第1付勢部材12,12の付勢によって球抜き開口部10と球挿通口15を共に閉塞でき、しかも第1付勢部材12の付勢に抗して後退スライドしたとき主開閉部25が球抜き開口部10から外れて開放した時点で補助開閉部16が球挿通口15から丁度外れる位置及び大きさに設定してある。また、補助開閉部16の先端部分は球に当接して押圧し得る形状に形成して、この先端を押圧部28として設定する。
【0017】
上記した開閉部材11の補助開閉部16の下方に設ける補助開閉部材17は、図5(A)に示すように、球挿通口15を開閉可能な舌片状の球保持板部29と、該球保持板部29の基端から幅方向に延設した腕部分にスライドレールに摺動する摺動部30,30を一対後方に向けて延設し、上記腕部分の一端に、前記嵌合溝27内に遊嵌可能な嵌合突起31を上向きに突設し、該嵌合突起31と球保持板部29との間の腕部分に第2付勢部材18の一端を止着するフック状のバネ取付部32を形成してある。
【0018】
上記した構成からなる補助開閉部材17を覆い部材9に装着する場合には、図6に示すように、前方(図中下方)に位置する摺動部30を前方のスライドレール20,20間に遊嵌して他方の摺動部を主スライドレール19に添わせ、第2付勢部材18であるコイルスプリングの一端をバネ取付部32に、他端を覆い部材9のバネ取付部33にそれぞれ止着して、補助開閉部材17を球挿通口15側に付勢する。したがって、常態では補助開閉部材17の球保持板部29が球挿通口15を閉塞している。
【0019】
次に、図7に示すように、前記補助開閉部材17上に重ねるようにして開閉部材11を覆い部材9に装着する。即ち、操作部13をスリット穴14から外部に突出させ、開閉部材11を補助開閉部材17に被せるようにして嵌合突起31を嵌合溝27内に嵌合し、前方(図中下方)に位置する一方の摺動部26を前方のスライドレール20,20間に遊嵌して他方の摺動部26を主スライドレール19の内側に添わせ装着し、バネ支持部21とバネ受部24との間に第1付勢部材12であるコイルスプリングを嵌装して、開閉部材11を球抜き開口部10側に付勢する。そして、この様にして開閉部材11及び補助開閉部材17等を覆い部材9に装着したならば、皿部材8を組み付けて取付ボス34にねじ止めして球貯留皿2とする。
【0020】
この様な構成からなる球貯留皿2は、常態では、図8(B)に示すように、開閉部材11が第1付勢部材12の付勢力によって球抜き開口部10側に前進して摺動部26がスライドレール19の突起22に当接して停止し、この前進停止状態では開閉部材11の主開閉部25が球抜き開口部10を閉塞し、また、図8(C)に示すように、補助開閉部16が球保持板部29の上方に位置して球挿通口15の上開口を閉塞する。このため、球供給皿6内に賞球が満杯になると、球供給皿6から球がオーバーフローして球貯留皿2内に流下し、これらの球は当該球貯留皿2内に貯留される。
【0021】
そして、この球貯留皿2内に大量の球が貯留され、これらの球を抜き出すには、以下のように操作する。
先ず、操作部13を第1付勢部材12の付勢力に抗して開閉部材11の球抜き開口部10に対する開方向、即ち本実施例では図中左側に移動すると、開閉部材11が摺動部26とスライドレール19,20との摺動案内によってスライドして主開閉部25が球抜き開口部10から外れて球抜き開口部10を開放するとともに(図9(B))、補助開閉部16が球挿通口15から外れる(図9(C))。なお、この状態では開閉部材11の嵌合溝27が移動するだけであって嵌合溝27内の嵌合突起31は停止しているので、開閉部材11のスライドによって補助開閉部材17がスライドすることはなく、また、第2付勢部材18の付勢力も操作部13に作用しない。このため、球抜き開口部10は上下方向に貫通した状態で開放されるが、球挿通口15は底部側の開口部分が開放されるだけであって補助開閉部材17の球保持板部29が残って閉塞している。
【0022】
したがって、球貯留皿2内の球は開放された球抜き開口部10を通って球貯留皿2下方にセットした球箱(図示せず)内に次々と流下するが、球挿通口15を通って球箱内に球が流下することはなく、補助開閉部16が外れた球挿通口15、即ち装填空部内に球貯留皿2内の球が自然流下して1個だけ入り込んで球保持板部29上に載る。
【0023】
なお、皿部材8の底部は、球抜き開口部10に向かって緩やかに下り傾斜しており、球貯留皿2内に貯留されている球が球抜き開口部10に向かって転動することは勿論のこと、ある程度の数量の球が貯留されていれば、底部の下り傾斜によって球抜き開口部10の近傍に開口している球挿通口15にも球が転動して入り込む。即ち、球貯留皿2内の球を球箱に抜き出すことが必要になる状態であれば、球貯留皿2内に多数の球が貯留されているのであり、この状態であれば操作部13を操作するだけで、別段球を指で摘んで装填するまでもなく、球貯留皿2内の球が球挿通口15内に1個入り込む。したがって、球抜きする際に、面倒がない。
【0024】
この状態で遊技者が操作部13から手を離すと、開閉部材11が第1付勢部材12の付勢によって前進して主開閉部25が球抜き開口部10を閉塞しようとするが、図9(C)に示すように、補助開閉部16の先端に形成した押圧部28が球保持板部29上の球を押圧して、装填空部を挟んで押圧部28とは反対側に位置して受部35として機能する球挿通口15内周縁に押し付ける。この様に、装填空部である球挿通口15内の上部に球が入り込むと、この球の存在によって開閉部材11は前進を阻止されて停止し、球抜き開口部10については主開閉部25が外れて開放した球抜き状態を維持する。
【0025】
即ち、開閉部材11のスライドに基づいてスライドする補助開閉部16先端の押圧部28と、開閉部材11のスライドによる球抜き開口部10の開放状態で遊技者にとって価値のある球が装填空隙内に装填されて上記押圧部28と受部35との間に挟まれると、開閉部材11による球抜き開口部10の開放状態(球抜き状態)が維持されて、開閉部材11の押圧部28、球挿通口15の受部35、第1付勢部材12、及び補助開閉部材17の球保持板部29などが開状態維持機構として機能する。
【0026】
なお、球保持板部29の上面と皿部材8の底面との距離が球の直径よりも小さい寸法の範囲内に設定されているので、球挿通口15内に入り込んだ球は、上部が皿部材8の底面から突出した状態で押圧部28と受部35との間に挟まれた状態で保持されている。
【0027】
そして、球貯留皿2内の球が球抜き開口部10から流下し終わると、皿部材8の底部が露出し、装填空部である球挿通口15内に入り込んで保持されている球が底部から突出しているので、遊技者から良く見える。したがって、遊技者は当該球を忘れることなく球箱内に回収しようとする。
【0028】
この球を回収するには、操作部13を手で操作して開閉部材11を開方向である左側にさらに移動すれば良い。操作部13をさらに開方向に移動すると、開閉部材11が開方向にさらにスライドし、このスライドにより装填空部内の球に対する押圧部28と受部35とにより挟み付けが解除されるとともに、開閉部材11の嵌合溝27の先端側端部に補助開閉部材17の嵌合突起31が当接する。この状態になると第2付勢部材18の付勢力が操作部13にも作用するが、この付勢力に抗して開閉部材11をさらにスライドすると、図10(A)に示すように、上記嵌合溝27端と嵌合突起31との当接によって補助開閉部材17が開閉部材11と一体的に開方向にスライドする。したがって、補助開閉部材17の球保持板部29が球挿通口15から外れて球挿通口15を開放する(図10(C))。このため、球保持板部29上に載って保持されていた球が球挿通口15内を自由落下して球箱内に流下する。
【0029】
なお、第2付勢部材18の付勢力が操作部13に作用すれば、操作部13を操作している遊技者の手にその感覚が伝わるので、遊技者は、球抜き開口部10だけが開放された状態であるか、球抜き開口部10に加えて球挿通口15も開放される状態であるか否かを上記した感覚によって判断することができる。また、誤って操作部13を移動し過ぎて球挿通口15までも開放してしまった場合には、操作部13を少し戻せば補助開閉部材17が戻りスライドして球載置一部が球挿通口15を閉塞して球を載せるので、この球が押圧部28に当接して開閉部材11のそれ以後の戻りスライドを阻止する。したがって、球抜き開口部10だけが開放された状態になり、操作部13から手を離しても前記した球抜き状態を維持することができる。
【0030】
この様にして、球貯留皿2内に貯留されていた球を、球挿通口15の上開口部である装填空部内に保持されていた球を含めてすべて球箱内に抜いたならば、遊技者は操作部13から手を離してもよい。すると第2付勢部材18の付勢によって補助開閉部材17が戻りスライドして球保持板部29が球挿通口15を閉塞すると共に、開閉部材11が第1付勢部材12の付勢によって戻りスライドして主開閉部25が球抜き開口部10を閉塞して補助開閉部16が球挿通口15の上部を閉塞する初期状態に復帰する。したがって、次の遊技者が当該パチンコ機1で遊技して賞球が球貯留皿2内に流下してきても、これらの球が球抜き開口部10から抜けてしまう不都合は生じない。
【0031】
また、上記した実施例では開閉部材11に形成した嵌合溝27と該嵌合溝27に嵌合した補助開閉部材17の嵌合突起31がスライド機構として機能する。即ち、開閉部材11の主開閉部25が開方向にスライドして球抜き開口部10を開放し終るとともに補助開閉部16が球挿通口15から外れた状態になると嵌合溝27端が嵌合突起31に当接し、さらに開閉部材11の主開閉部25がスライドすると嵌合溝27端と嵌合突起31との当接によって下方の補助開閉部材17を開閉部材11と共に一体的にスライドさせて球挿通口15を開放するスライド伝達機構として機能する。
【0032】
また、開閉部材11に形成した嵌合溝27の長さと位置、及び補助開閉部材17に形成した嵌合突起31の位置は、上記した機能を果たし得る所定の位置および長さに予め設定してある。なお、この様な機能を果たすスライド機構は、前記実施例とは逆に、補助開閉部材17に嵌合溝27を、開閉部材11に嵌合突起31をそれぞれ形成することにより構成してもよい。
【0033】
前述した実施例では、球抜き開口部10を開閉する開閉部材11と球挿通口15を開閉して球を保持する補助開閉部材17とを別個に設け、両開閉部材11をスライド伝達機構によって接続したが、補助開閉部材17を開閉部材11と一体化してもよい。例えば、図11乃至図14に示す球貯留皿2は、皿部材8,覆い部材9,第1付勢部材12などの構成は前記第1実施例と同様であるが、開閉部材11の構成が異なる。
【0034】
即ち、本実施例における開閉部材11は、図11に示すように、球抜き開口部10を閉塞可能で先端の形状が半円弧形の主開閉部25と球挿通口15を閉塞可能で先端の形状がほぼ矩形の補助開閉部16とを並べて一体成形するとともに、補助開閉部16の先端部分に下段の球載せ面上に球を載置可能な球保持部36を階段状に延設し、スライドレール19,20に摺動する摺動部26を下面両端縁に一体成形した略板状の部材であり、主開閉部25や補助開閉部16とは反対側の端部に第1付勢部材用のバネ受部24を形成し、装着時に手前側となる端部から操作部13を突設してある。主開閉部25と補助開閉部16は、第1付勢部材12の付勢によって球抜き開口部10と球挿通口15を共に閉塞でき、しかも第1付勢部材12の付勢に抗して後退スライドしたとき主開閉部25が球抜き開口部10から外れて開放した時点で補助開閉部16が球挿通口15から丁度外れる位置及び大きさに設定してある。また、補助開閉部16の先端部分は、球載せ面よりも高い位置に起立して球保持部36上の球に当接して押圧し得る押圧部28として垂直起立面に成形してある。
【0035】
上記した構成からなる開閉部材11を覆い部材9に装着する場合には、第1実施例と同様に、操作部13をスリット穴14から外部に突出させ、前方に位置する一方の摺動部26を前方のスライドレール20,20間に遊嵌して他方の摺動部26を主スライドレール19の内側に添わせ装着し、バネ支持部21とバネ受部24との間に第1付勢部材12を嵌装して、開閉部材11を球抜き開口部10側に付勢する。そして、この様にして開閉部材11等を覆い部材9に装着したならば、皿部材8を組み付けて球貯留皿2とする。
【0036】
この様な構成からなる球貯留皿2は、常態では、図12に示すように、開閉部材11が第1付勢部材12の付勢力によって球抜き開口部10側に前進して摺動部26がスライドレール19の突起22に当接して停止し、この前進停止状態では開閉部材11の主開閉部25が球抜き開口部10を閉塞し、また、階段状部分の上段面でもある補助開閉部16が球挿通口15の上開口を閉塞する。このため、球供給皿6内に賞球が満杯になると、球供給皿6から球がオーバーフローして球貯留皿2内に流下し、これらの球は当該球貯留皿2内に貯留され、球挿通口15内に入り込むこともない。
【0037】
そして、この球貯留皿2内に大量の球が貯留され、これらの球を抜き出すには、以下のように操作する。
先ず、操作部13を第1付勢部材12の付勢力に抗して開閉部材11の球抜き開口部10に対する開方向、即ち本実施例では図中左側に移動すると、図13に示すように、開閉部材11が摺動部26とスライドレール19,20との摺動案内によってスライドして主開閉部25が球抜き開口部10から外れて球抜き開口部10を開放するとともに、補助開閉部16が球挿通口15から外れる。なお、この状態では補助開閉部16の先端に延設した下段の球保持部36が球挿通口15の上下方向の途中に位置して球挿通口15を塞いだままである(図13(B))。したがって、球貯留皿2内の球は開放された球抜き開口部10を通って球貯留皿2下方にセットした球箱内に次々と流下するが、球挿通口15を通って球箱内に球が流下することはなく、補助開閉部16が外れた球挿通口15、即ち装填空部内に球貯留皿2内の球が1個入り込んで球保持部36上に載る。
【0038】
この状態で遊技者が操作部13から手を離すと、開閉部材11が第1付勢部材12の付勢によって前進して主開閉部25が球抜き開口部10を閉塞しようとするが、図13(B)に示すように、補助開閉部16の先端に形成した押圧部28が球保持部36上の球を押圧して、装填空部を挟んで押圧部28とは反対側に位置して受部35として機能する球挿通口15内周縁に押し付ける。この様に、装填空部である球挿通口15内の上部に球が入り込むと、この球の存在によって開閉部材11は前進を阻止されて停止し、球抜き開口部10については主開閉部25が外れて開放した球抜き状態を維持する。
【0039】
即ち、開閉部材11の補助開閉部16先端の押圧部28と受部35との間に球が挟まれると、開閉部材11による球抜き開口部10の開放状態(球抜き状態)が維持されて、開閉部材11の押圧部28、球挿通口15の受部35、第1付勢部材12、及び開閉部材11に一体成形した球保持部36などが開状態維持機構として機能する。なお、球保持部36の上面と皿部材8の底面との距離が球の直径よりも小さい寸法の範囲内に設定されているので、球挿通口15内に入り込んだ球は、上部が皿部材8の底面から突出した状態で押圧部28と受部35との間に挟まれた状態で保持されている。
【0040】
そして、球貯留皿2内の球が球抜き開口部10から流下し終わると、皿部材8の底部が露出し、装填空部である球挿通口15内に入り込んで保持されている球が底部から突出しているので、遊技者から良く見える。したがって、遊技者は当該球を忘れることなく球箱内に回収しようとする。
【0041】
この球を回収するには、操作部13を手で操作して開閉部材11を開方向である左側にさらに移動すれば良い。操作部13をさらに開方向に移動すると、開閉部材11が開方向にさらにスライドし、このスライドにより装填空部内の球に対する押圧部28と受部35とにより挟み付けが解除され、開閉部材11をさらにスライドすると、球保持部36が球挿通口15から外れて球挿通口15を開放する。このため、球保持部36上に載って保持されていた球が球挿通口15内を自由落下して球箱内に流下する。
【0042】
この様にして、球貯留皿2内に貯留されていた球を、球挿通口15の上開口部である装填空部内に保持されていた球を含めてすべて球箱内に抜いたならば、遊技者は操作部13から手を離してもよい。すると開閉部材11が第1付勢部材12の付勢によって戻りスライドして主開閉部25が球抜き開口部10を閉塞して補助開閉部16が球挿通口15の上部を閉塞する初期状態に復帰する。したがって、次の遊技者が当該パチンコ機1で遊技して賞球が球貯留皿2内に流下してきても、これらの球が球抜き開口部10から抜けてしまう不都合は生じない。
【0043】
これまで説明した実施例においては、遊技者にとって価値のある価値物体として遊技球を使用したが、価値物体は遊技球に限定されるものではなく、例えば遊技用コイン或は通貨コイン(硬貨)でもよい。次に、これらのコインを価値物体として使用する実施例について説明する。
【0044】
図15及び図16に示すように、本実施例における球貯留皿2は、皿部材8の底部に球抜き開口部10を開設し、前記実施例と同様に、皿部材8の底部と覆い部材9の下面との間に開閉部材11をスライドレール19の案内によって左右方向にスライド可能に設けてあり、該開閉部材11を操作する操作部13を前方に突出した状態で設け、覆い部材9の上面にはコインを装填可能な細長いコイン孔37を開設してある。なお、コイン孔37は、球抜き開口部10よりも左側、即ち球抜き開口部10を開放する際の開閉部材11のスライド方向に位置をずらせて開設してある。また、図15に記載していないが、開閉部材11を付勢部材によって球抜き開口部10の閉塞方向に付勢することは前記実施例と同様である。
【0045】
本実施例における開閉部材11は、球抜き開口部10を閉塞可能で先端の形状が半円弧形の主開閉部25を図中右側の先端部分に形成し、スライドレール19,20に摺動する摺動部を下面両端縁に一体成形した略板状の部材であり、主開閉部25とは反対側の端部に第1付勢部材用の受部を形成し、装着時に手前側となる端部から操作部13を突設し、該操作部13と上記主開閉部25との間に位置する前端縁にコインの外周縁が係合する凹部状の押圧部28として形成してある。なお、凹部状の押圧部28を形成する部分は、操作部13の基端となる部分と共に主開閉部25よりも上方に位置しており、凹部がコイン孔37の僅か下方をスライドできるように各部の位置を設定してある。
【0046】
この様な開閉部材11を備えた球貯留皿2は、常態では、図15に示すように、開閉部材11が第1付勢部材12の付勢力によって球抜き開口部10側に前進して摺動部がスライドレールの突起に当接して停止し、この前進停止状態では開閉部材11の主開閉部25が球抜き開口部10を閉塞し、また、覆い部材9の上面に開設してあるコイン孔37も開閉部材11によって閉塞されている。このため、球供給皿6内に賞球が満杯になると、球供給皿6から球がオーバーフローして球貯留皿2内に流下し、これらの球は当該球貯留皿2内に貯留され、また、この状態ではコイン孔37内にコインを差し込むことができない。
【0047】
そして、この球貯留皿2内に大量の球が貯留され、これらの球を抜き出すには、以下のように操作する。
先ず、操作部13を第1付勢部材12の付勢力に抗して開閉部材11の球抜き開口部10に対する開方向、即ち本実施例では図中左側に移動すると、開閉部材11がスライドレール19,20に案内されながらスライドして主開閉部25が球抜き開口部10から外れて球抜き開口部10を開放するとともに、押圧部28を形成した開閉部材11の前端縁がコイン孔37の下を通貨してコイン孔37から外れてコイン孔37を開放する。したがって、球貯留皿2内の球は開放された球抜き開口部10を通って球貯留皿2下方にセットした球箱内に次々と流下し始める。
【0048】
そして、この状態で遊技者がコイン孔37内にコインを差し込んでから操作部13から手を離すと、開閉部材11が第1付勢部材12の付勢によって前進して主開閉部25が球抜き開口部10を閉塞しようとするが、開閉部材11の先端に形成した押圧部28がコイン孔37内のコインの一端を押圧して、押圧部28とは反対側に位置して受部35として機能するコイン孔37の開口縁に押し付ける。
【0049】
この様に、装填空部であるコイン孔37内にコインが入り込むと、図16に示すように、このコインの存在によって開閉部材11は前進を阻止されて停止し、球抜き開口部10については主開閉部25が外れて開放した球抜き状態を維持する。即ち、開閉部材11の押圧部28と受部35との間にコインが挟まれると、開閉部材11による球抜き開口部10の開放状態(球抜き状態)が維持されて、開閉部材11の押圧部28、コイン孔37の受部35、第1付勢部材12などが開状態維持機構として機能する。なお、コイン孔37は、コインの直径よりも短い長さで開口しているので、覆い部材9と皿部材8との間にコインが落下してしまうことはない。したがって、コイン孔37内にコインを差し込めば、このコインは上部を覆い部材9の上面から突出させた状態で静止している。
【0050】
そして、球貯留皿2内の球が球抜き開口部10から流下し終わると、差し込んだコインが遊技者から良く見えるので、遊技者は当該コインを忘れることなく回収する。このコインを回収するには、操作部13を手で操作して開閉部材11を開方向である左側に僅かに移動すれば、コインに対する押圧部28と受部35との挟み付けが解除されるので、簡単にコイン孔37から取り出すことができる。また、操作部13を移動することなく引き抜いても、第1付勢部材12の付勢力はそれ程強くないので、容易に抜き出すことができる。
【0051】
この様にして、球貯留皿2内に貯留されていた球をすべて球箱内に抜いて、ロックに使用していたコインも回収されると、開閉部材11が第1付勢部材12の付勢によって戻りスライドして球抜き開口部10とコイン孔37を閉塞する初期状態に復帰する。したがって、次の遊技者が当該パチンコ機1で遊技して賞球が球貯留皿2内に流下してきても、これらの球が球抜き開口部10から抜けてしまう不都合は生じない。
【0052】
なお、上記実施例ではコイン孔37をコインの直径よりも小さく設定し、球抜き開口部10の開放状態を維持する際には、開閉部材11の押圧部28とコイン孔37の開口縁(覆い部材9の一部)とで挟み付けてコインを保持し、コインを回収する場合にはコイン孔37からコインを引き抜くようにしたが、コイン孔37をコインの直径よりも少し大きく設定して下方まで貫通させ、球抜きが終了したならば操作部13を開方向に少しスライドさせると、押圧部28と受部35との挟み付けが解除されてコインがコイン孔37内をそのまま流下して球貯留皿2の下方に落下するように構成してもよい。
【0053】
また、コインを挟み付けて保持する押圧部28と受部35は、他の部位に形成してもよい。例えば、図17および図18に示すように、操作部13の一端に凹部状の押圧部28を形成し、覆い部材9の前面部などに受部35を設けてもよい。この受部35を設ける位置は、開閉部材11をスライドさせて球抜き開口部10が開放された状態で操作部13の押圧部28と受部35との間にコイン装填空間が形成される位置である。
【0054】
この様に構成すると、操作部13を操作することにより開閉部材11を移動して球抜き開口部10を開放し、この状態で操作部13の押圧部28と受部35との間にコインを差し込むことができる。そして、この状態で操作部13から手を離しても、図18に示すように、押圧部28と受部35との間にコインが保持され、これにより開閉部材11が戻り方向へのスライドが阻止されて球抜き開口部10の開放状態が維持される。そして、球抜きが終了したならば、操作部13を少し移動することによりコインの挟み付けを解除して、当該コインを忘れることなく回収することができる。
【0055】
上記した図15乃至図18に示す球貯留皿2は、同じ構造のままでコイン貯留皿として使用することができる。即ち、底部にコイン抜き開口部を上下方向に貫通させて開設し、該コイン抜き開口部を開閉する開閉部材を底部に沿ってスライド可能に設け、該開閉部材を付勢部材によりコイン抜き開口部の閉塞方向に付勢し、該付勢部材の付勢に抗して開閉部材をコイン抜き開口部の開放方向にスライドさせる操作部を有する遊技機のコイン貯留皿であって、開閉部材と一体的に形成されてコインを押圧可能な押圧部と、コイン貯留皿側に固定された状態で形成されて、開閉部材のスライドによるコイン抜き開口部の開放状態で、コインを装填可能な装填空隙を上記押圧部との間に形成する受部とを有し、装填空隙内に装填したコインを押圧部と受部とで挟んで保持して開閉部材によるコイン抜き開口部の開放状態を維持する開状態維持機構を備えることにより、賞としてコインを排出する遊技機のコイン貯留皿として使用することができる。
【0056】
なお、本発明は、パチンコ機1に限らず球或はコインが排出される遊技機であればどのような種類の遊技機であっても適用できる。例えば、雀球遊技機やアレンジボール式遊技機やスロット遊技機などでもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、遊技者にとって価値のあるを装填空隙内に入れると、このを押圧部と受部とによって保持して球抜き開口部の開放状態を維持することができる。したがって、球抜きを行なっている間中、操作部を操作し続けなければならない煩わしさを解消することができる。このため、例えば大当りが発生して多量に賞球が排出された場合にも、球抜きに神経を使うことなく、遊技に集中することができる。
【0058】
そして、操作部を操作する際に、第2付勢部材の付勢力が操作部に作用すれば、操作部を操作している遊技者の手にその感覚が伝わるので、遊技者は、球抜き開口部だけが開放された状態であるか、球抜き開口部に加えて球挿通口も開放される状態であるか否かを上記した感覚によって判断することができる。
【0059】
また、球抜きが終了したならば、遊技者は、価値物体を装填空隙内から確実に取り出すので、球抜き開口部が開放されたままに放置されることが殆どなくなり、確実に閉塞することができる。したがって、例えば次の遊技者が遊技を行なった場合にも、球が球抜き開口部から不用意に抜け落ちるトラブルを解消することができる。また、本発明は、ソレノイドなどの電気部品も不要であって構造が簡単なので、製造が容易であり、安価に提供することができる。
【0060】
また球貯留皿内の球が自然流下して球挿通口内に入り込むので、球が装填空隙内に別途装填する手間も不要である。また、球を抜き終ると、遊技者側からこの球が良く見えるので、遊技者が上記球を忘れることを防止することができる。したがって、遊技者に不利益を与える虞れが殆どないし、球抜き終了後に球抜き開口部を確実に閉塞状態に戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機の斜視図である。
【図2】球貯留皿の平面図である。
【図3】球貯留皿の覆い部材の平面図である。
【図4】(A)は開閉部材の平面図、(B)は第1付勢部材の平面図である。
【図5】(A)は補助開閉部材の平面図、(B)は第2付勢部材の平面図である。
【図6】(A)は補助開閉部材を取り付けた球貯留皿の覆い部材の平面図、(B)は覆い部材の各部の断面図である。
【図7】(A)は開閉部材を取り付けた球貯留皿の覆い部材の平面図、(B)は覆い部材の各部の断面図である。
【図8】(A)は球抜き開口部と球挿通口を閉塞した状態における球貯留皿の平面図、(B)は球抜き開口部の断面図、(C)は球挿通口の断面図である。
【図9】(A)は球抜き開口部を開放した状態における球貯留皿の平面図、(B)は球抜き開口部付近の断面図、(C)は球挿通口付近の断面図である。
【図10】(A)は球抜き開口部と球挿通口を開放した状態における球貯留皿の平面図、(B)は球抜き開口部付近の断面図、(C)は球挿通口付近の断面図である。
【図11】球保持部を一体成形した開閉部材の他の実施例の平面図である。
【図12】(A)は図11の開閉部材により球抜き開口部と球挿通口を閉塞した状態における要部の平面図、(B)は(A)に示す要部の断面図である。
【図13】(A)は図11の開閉部材により球抜き開口部を開放して球挿通口を閉塞した状態における要部の平面図、(B)は(A)に示す要部の断面図である。
【図14】(A)は図11の開閉部材により球抜き開口部と球挿通口を開放した状態における要部の平面図、(B)は(A)に示す要部の断面図である。
【図15】コインを使用して開状態を維持する球貯留皿の球抜き開口部を閉塞した状態の球貯留皿の平面図である。
【図16】図15に示す球貯留皿の第3実施例の球抜き開口部を開いた状態における平面図である。
【図17】(A)はコインを使用して開状態を維持する球貯留皿の他の実施例の球抜き開口部を閉塞した状態における平面図、(B)は操作部と受部の正面図である。
【図18】(A)は図17に示す球貯留皿の球抜き開口部を途中まで開放した状態における平面図、(B)は操作部と受部との間の装填空隙にコインを装填した状態における正面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機
2 球貯留皿
8 皿部材
9 覆い部材
10 球抜き開口部
11 開閉部材
12 第1付勢部材
13 操作部
15 球挿通口
16 球挿通口の上部を閉塞する補助開閉部
17 球挿通口を上下の途中で閉塞する補助開閉部材
18 第2付勢部材
19,20 スライドレール
25 球抜き開口部を閉塞する主開閉部
27 嵌合溝
28 押圧部
29 球保持板部
31 嵌合突起
35 受部
36 球保持部
37 装填空隙としてのコイン孔

Claims (1)

  1. 底部に球抜き開口部を上下方向に貫通させて開設し、該球抜き開口部を開閉する開閉部材を底部に沿ってスライド可能に設け、該開閉部材を第1付勢部材により球抜き開口部の閉塞方向に付勢し、該第1付勢部材の付勢に抗して開閉部材を球抜き開口部の開放方向にスライドさせる操作部を有する遊技機の球貯留皿において、
    底部に上下方向に貫通させて開設され、球が一列で流下可能な球挿通口と、
    上記開閉部材に形成され、該開閉部材に形成された主開閉部が球抜き開口部を開閉することに伴って球挿通口を開閉する補助開閉部と、
    該補助開閉部の下方に重合した状態で底部に沿ってスライド可能に配設され、球挿通口を開閉する補助開閉部材と、
    該補助開閉部材を球挿通口の閉塞方向に付勢する第2付勢部材と、
    上記開閉部材がスライドして、主開閉部が球抜き開口部を開放するとともに、補助開閉部が球挿通口から外れた状態で球挿通口に臨む補助開閉部の先端部分に形成された押圧部と、
    開閉部材のスライドにより補助開閉部が球挿通口から外れた状態で、球貯留皿内の球が流下して装填される上記球挿通口内を装填空隙として、該装填空隙を挟んで上記押圧部に対向する球挿通口内周縁に形成された受部と、
    開閉部材と補助開閉部材との一方に形成されてスライド方向に延在する嵌合溝と、他方に突設されて上記嵌合溝内に嵌合された嵌合突起とを有し、主開閉部が開方向にスライドして球抜き開口部を開放し終るとともに補助開閉部が球挿通口から外れた状態で嵌合溝端が嵌合突起に当接して、さらに主開閉部がスライドすると嵌合溝端と嵌合突起との当接によって下方の補助開閉部材を開閉部材と共に一体的にスライドさせて球挿通口を開放するスライド伝達機構と、
    を備えたことを特徴とする遊技機の球貯留皿。
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