JPH0241268B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ａ 産業上の利用分野 本発明は、電動機器におけるケーブルの引出部
の構造に関する。

ｂ 従来の技術 従来、電動機における給電用ケーブルを引出す
構造としては、一般に、第３図または第４図のも
のが知られている。第３図において、１００は電
動機ケース、１０１は固定子、１０２は回転軸１
０３に取り付けられた回転子である。この場合、
固定子１０１の巻線１０４に接続したリード線１
０５を、電動機ケース１００に設けられた挿通孔
１０６を通して電動機ケース１００外に引出すよ
うにしたものである。１０７は樹脂ブツシユであ
る。

一方、第４図の場合、第３図の電動機ケース１
００に端子ボツクス１０８を並設し、ボツクス１
０８外部から引き込まれたケーブル１０９とリー
ド線１０５を接続端子１１０又はハンダ付等で固
定し、ケーブル１０９を端子ボツクス１０８にシ
ールコネクタ１１１によつて固定したものであ
る。

ｃ 発明が解決しようとする課題 しかしながら、第３図のものは、樹脂ブツシユ
１０７の孔を通して油、水等が流入し易く、かつ
リード線１０５が樹脂ブツシユ１０７の部分で屈
曲し易く、引張強度および屈曲強度において不充
分であつた。また、第４図のものは、電動機ケー
ス１００にさらにボツクス１０８を並設するた
め、大型化し、かつ接続端子１１０を使つての結
線やシールコネクタ１１１の固定がめんどうであ
つた。この場合も、ボツクス１０８から引き出さ
れる部分でケーブル１０９が屈曲し易い欠点があ
る。

本発明は、上記課題を解決し、電動機のリード
線あるいは給電用ケーブル等の損傷を防止し得る
電動機におけるケーブルの引出部の構造を提供す
ることを目的とする。

ｄ 課題を解決するための手段 本発明は、上記課題を解決するため、電動機に
おけるケーブルの引出部の構造において、電動機
から引出されたリード線をプリント配線基板に接
続し、このプリント配線基板を内部に収納して上
記電動機に組付けられる保護カバーを樹脂材料で
成形すると共に、上記プリント配線基板に電気的
に接続される接続端子および、この接続端子に接
続した外部ケーブルを保護カバーと一体に成形し
たことにある。

ｅ 実施例 以下、電動機のリード線と給電用ケーブルとの
接続に適用した図示の実施例を参照しながら本発
明を詳細に説明する。

第１図ａ，ｂにおいて、１は電動機、２は電動
機１に一体に設けられた保護カバーであり、この
保護カバー２は図示しないネジにより電動機１の
端板６にネジ止めされている。この保護カバー２
は合成樹脂製のもので、給電用ケーブル４の接続
端子５を一体に形成したものである。

保護カバー２の成形は、給電用ケーブル４の一
端に接続端子５を装着しておき、これを型内にお
いて保護カバー２の成形と同時に樹脂でモールド
する。そして、給電用ケーブル４の樹脂でモール
ドされた部分と、モールドされない部分の境界部
分２ａをさらに、上記樹脂よりも軟質の樹脂でモ
ールドして成形する。

一方、電動機１の端板６の引出孔７から引出さ
れたリード線８は、プリント配線基板９にハンダ
等で接続しておき、このプリント配線基板９を保
護カバー２内に配置する。プリント配線基板９に
は接続端子５の挿通孔１０が形成されており、プ
リント配線基板９を保護カバー２内に配置するこ
とで上記リード線８と電気的に接続されるもので
ある。接続端子５はハンダ付け等によりプリント
配線基板９に固定されている。

上記構成によるケーブルの引出部の構造による
と、組立てに際し電動機１のリード線８をプリン
ト配線基板９にハンダ付けにより固定する。そし
て、プリント配線基板９を保護カバー２内に配置
する。こうして、接続端子５はプリント配線基板
９の挿通孔１０に挿通され、電気的に接続され
る。そして、保護カバー２を電動機１の端板６に
ネジ留めすることで一体に組付けられる。給電用
ケーブル４は保護カバー２と一体に樹脂でモール
ドされ、給電用ケーブル４の付け根の部分は軟質
の樹脂でモールドされているので、可撓性を有し
ている。

なお、第２図のように、保護カバー２内に電磁
ブレーキあるいは速度検出回路部が配設されてい
る場合には、これらの信号用のリード線１１もプ
リント配線基板９にハンダ付けしておく。

ｆ 発明の効果 以上述べたように本発明の電動機におけるケー
ブルの引出部の構造によれば、プリント配線基板
を保護カバーに収納して、保護カバーを電動機に
組付けることで、プリント配線基板に接続された
リード線と、外部ケーブルとが電気的に接続され
る。よつて組付けが容易である。また、外部ケー
ブルおよび接続端子は保護カバーと一体成形され
るので、外部ケーブルとリード線との接続が確実
である。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂは本発明の一実施例による電気機
器におけるケーブルの引出部の構造を示す縦断面
図、第２図は本発明の他の実施例を示す縦断面
図、第３図および第４図は従来の電動機用ケーブ
ルの引出部の構造を示す縦断面図である。 １……電動機、２……保護カバー、３……電動
機ケース、４……給電用ケーブル、５……接続端
子、８，１１……リード線、９……プリント配線
基板、１０……挿通孔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 電動機におけるケーブルの引出部の構造にお
   いて、電動機から引出されたリード線をプリント
   配線基板に接続し、このプリント配線基板を内部
   に収納して上記電動機に組付けられる保護カバー
   を樹脂材料で成形すると共に、上記プリント配線
   基板に電気的に接続される接続端子および、この
   接続端子に接続した外部ケーブルを保護カバーと
   一体に成形したことを特徴とする電動機における
   ケーブルの引出部の構造。