JPH0240265B2 - - Google Patents

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JPH0240265B2
JPH0240265B2 JP61224218A JP22421886A JPH0240265B2 JP H0240265 B2 JPH0240265 B2 JP H0240265B2 JP 61224218 A JP61224218 A JP 61224218A JP 22421886 A JP22421886 A JP 22421886A JP H0240265 B2 JPH0240265 B2 JP H0240265B2
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thermoplastic resin
stainless steel
weight
lubricant
fiber
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Yoshiaki Miura
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] この発明はステンレス繊維含有熱可塑性樹脂組
成物に関し、さらに詳しく言うと、電磁波シール
ド性、難燃性、耐衝撃性などに優れ、たとえば電
子機器のハウジングの形成材料として好適なステ
ンレス繊維含有熱可塑性樹脂組成物に関する。 [従来の技術およびその問題点] 近年、電子機器、OA事務処理機器、家電機器
等のハウジング分野では、製品の合成樹脂化が進
行している。しかしながら、合成樹脂は、電子機
器などから放出する電磁波が透過するので、ノイ
ズの発生、素子等の誤動作等の電磁波障害が発生
している。 この電磁波障害を防止するハウジング材料とし
て、熱可塑性樹脂中に導電性フイラーとしてステ
ンレス繊維を添加することにより電磁波シールド
性を付与した樹脂組成物が知られている(特開昭
58−129031号公報特開昭58−150203号公報参照)。 しかしながら、これら従来の樹脂組成物におい
ては、電磁波シールド性はある程度以上したもの
の未だ充分とは言えず、また、難燃性に乏しいと
いう問題があつた。 さらにステンレス繊維の塊状物が生じて樹脂表
面の外観が悪化するという新たな問題もあつた。 [発明ほ目的] この発明は前記事情に基いてなされたものであ
る。 すなわち、この発明の目的は、電磁波シールド
性を向上させると共に、難燃性、耐衝撃性に優
れ、かつ表面の外観が良好な樹脂組成物を提供す
ることである。 この発明のさらに他の目的は、筐体に設けた格
子部分における電磁波シールド性を向上させるこ
とができる樹脂組成物を提供することである。 [前記目的を達成するための手段] 前記目的を達成するために、この発明者が鋭意
研究を重ねた結果、熱可塑性樹脂と、特定のステ
ンレス繊維と、滑剤とを特定の割合で配合するこ
とによつて、電磁波シールド性特に筐体における
格子部分での電磁波シールド性、難燃性、耐衝撃
性、成形品外観に優れた樹脂組成物が得られるこ
とを見出してこの発明に到達した。 すなわち、前記目的を達成するためのこの発明
は、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモンおよ
び臭素含有難燃剤を含有する熱可塑性樹脂と、ス
テンレス繊維と、炭素数が10〜20の飽和アルキル
脂肪酸、そのモノグリセリド、その酸アミドおよ
びそのカルシウム塩、エチレンビスステアロイ
ド、ならびにアルキルベタインよりなる群から選
択される少なくとも一種の滑剤との含有し、前記
熱可塑性樹脂と前記ステンレス繊維と前記滑剤と
の合計をもつて100重量%とするときに、前記熱
可塑性樹脂の配合量が82〜97.9重量%であり、前
記ステンレス繊維の配合量が2〜15重量%であ
り、前記滑剤の配合量が0.1〜6重量%であり、
前記ステンレス繊維が繊維長1.5〜3.5mm、アスペ
クト比100以上のステンレス繊維であることを特
徴とするステンレス繊維含有熱可塑性樹脂組成物
である。 この発明における熱可塑性樹脂としては、たと
えば、ポリスチレンおよびその共重合樹脂等のス
チレン系樹脂、ポリオレフイン樹脂、塩化ビニル
樹脂およびその共重合樹脂、塩化ビニリデン樹
脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
アセタール、ポリカーボネート、熱可塑性ポリエ
ステル樹脂、ポリフエニレンオキサイドおよびノ
リル樹脂、ポリスルフオン等のエンジニアリング
プラスチツクが挙げられる。 前記スチレン系樹脂としては、たとえば、スチ
レン単独重合体、ゴム強化ポリスチレン、ABS
樹脂、SAN樹脂、ACS樹脂等が挙げられる。 前記ポリオレフイン樹脂としては、たとえば、
超高密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、
中、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチ
レン等のポリエチレン、アイソタクチツクポリプ
ロピレン、シンジオタクチツクポリプロピレン、
アタクチツクポリプロピレン等のポリプロピレ
ン、ポリブテン、4−メチルペンテン−1樹脂等
が挙げられ、また、この発明においては、エチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、プロ
ピレン−塩化ビニル共重合体等のオレフインとの
共重合体をも使用することができる。 前記塩化ビニルの共重合樹脂としては、たとえ
ば、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−
塩化ビニリデン共重合樹脂、塩化ビニル−アクリ
ロニトリル共重合樹脂等が挙げられる。 前記酢酸ビニル系樹脂としては、たとえば、酢
酸ビニル樹脂、ポリビニルアセトアセタール、ポ
リビニルブチラール等が挙げられる。 ポリアミド系樹脂としては、たとえばナイロン
6、ナイロン8、ナイロン11、ナイロン66、ナイ
ロン610等が挙げられる。 前記ポリアセタールは、単一重合体であつても
共重合体であつてもよい。 前記ポリカーボネートとしては、たとえば、ビ
スフエノールAとホスゲンとから得られるポリカ
ーボネート、ピスフエノールAとジフエニルカー
ボネートとから得られるポリカーボネート等が挙
げられる。 前記熱可塑性ポリエステル樹脂としては、たと
えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピ
レンテレフタレート等が挙げられる。 この発明に係る複合樹脂組成物は、成形加工に
供するものであるから、前記熱可塑性樹脂は、成
形可能な分子量を有していれば、前記各種の熱可
塑性樹脂を適宜に選択して使用することができ
る。前記各種の熱可塑性樹脂は単独で用いること
ができるが、2種以上を混合してポリマーブレン
ドとして用いることもできる。 もつとも、前記各種の熱可塑性樹脂の中でも好
ましいのはスチレン系樹脂であり、特に好ましい
のは、ポリブタジエン、ABS樹脂、SBS樹脂、
MBS樹脂、NAS樹脂などのゴムをスチレンモノ
マーに2〜20重量%溶解または混合して上記スチ
レンモノマーを重合することにより得られる、軟
質成分粒子を分散するポリスチレン(所謂、耐衝
撃性ポリエチレン)、およびABS樹脂である。 また、この発明では、前記熱可塑性樹脂それ自
体を前記特定のステンレス繊維および滑剤と混合
することにより、この発明の目的を達成すること
ができるのであるが、前記特定のスチレン繊維お
よび滑剤と混合する際に、前記熱可塑性樹脂に予
め水酸化マグネシウムと、三酸化アンチモンと、
臭素含有難燃剤とを含有させておくのが好まし
い。水酸化マグネシウムと、三酸化アンチモン
と、臭素含有難燃剤とを含有する前記熱可塑性樹
脂を使用すると、難燃性が付与される他に難燃
性、耐衝撃性などの物性低下が少なくなり、ステ
ンレス繊維が隠蔽されるために着色性が良くなる
からである。 前記水酸化マグネシウムおよび前記三酸化アン
チモンについては特に制限がない。 前記臭素含有難燃剤としては、たとえば、テト
ラブロモエタン、テトラブロモブタン、デカブロ
モジフエニルエーテル、ヘキサブロモジフエニル
エーテル、テトラブロモビスフエノールA、ポリ
ブロモジフエニレンオキサイド、ヘキサブロモシ
クロドデカン、臭素化ポリカーボネートなどが挙
げられる。これらの中でも好ましいのは、デカブ
ロモジフエニルエーテルである。 前記熱可塑性樹脂と水酸化マグネシウムと、三
酸化アンチモンおよび臭素含有難燃剤との配合割
合は、通常、前記熱可塑性樹脂100重量部に対し
て水酸化マグネシウムが0.5〜10重量部、三酸化
アンチモンが1〜15重量部、臭素含有難燃剤が3
〜30重量部である。さらに、必要に応じてステア
リン酸などの滑剤を0.5〜3重量部添加するのも
よい。 前記ステンレス繊維は、その長さが1.5〜3.5mm
であり、アスペクト比が100以上、特に200〜600
であることが必要である。長さが1.5mm未満であ
ると得られる樹脂組成物の導電性が不十分とな
り、3.5mmを超えると樹脂組成物中にステンレス
繊維の塊状物が生じて成形品の外観が悪化する。
また、アスペクト比が100未満であるとステンレ
ス繊維の配合量を増さないと導電性向上が不十分
となる。 前記ステンレス繊維は、たとえば溶融紡糸法、
伸展法、線引法、押出し法、切削法などの方法に
より製造することができる。 前記ステンレス繊維を前記熱可塑性樹脂および
滑剤と配合するにあたつては、脱脂しあるいは酸
洗し、収束剤処理しておくのが好ましく、通常、
直径2〜15μmのステンレス繊維を500〜15000本
用いた収束体として使用することが望ましい。 脱脂としては、たとえば溶剤脱脂、浸漬脱脂、
アルカリ脱脂、界面活性剤脱脂などがある。 収束剤処理に使用する収束剤としては、溶剤に
可溶なものであれば特に制限はなく、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリカーボネートなどを用い
ることがきる。また、必要に応じてテルペン樹脂
などの粘着付与剤を併用することもできる。 好ましい前処理方法として、脱脂後、熱可塑性
樹脂と粘着付与剤とを炭化水素溶剤に溶解した溶
解液中に前記ステンレス繊維の束を浸漬し、その
後、乾燥してから該ステンレス繊維を所定の長さ
に切断することが挙げられる。 前記滑剤としては、たとえば、ラウリン酸、ト
リデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン
酸、ベヘン酸などの脂肪酸類;ラウリン酸ビニ
ル、ラウリン酸プロピル、ラウリン酸イソプロピ
ル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸ヘプチル、ミ
リスチン酸ビニル、ミリスチン酸プロピル、ミリ
スチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、ミ
リスチン酸ヘプチル、ミリスチン酸テトラデシ
ル、パルミチン酸ビニル、パルミチン酸プロピ
ル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ブ
チル、パルミチン酸アミル、パルミチン酸ヘプチ
ル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸デシ
ル、パルミチン酸ドデシル、パルミチン酸テトラ
デシル、パルミチン酸ペンタデシル、パルミチン
酸ヘキサデシル、パルミチン酸オクタデシル、パ
ルミチン酸トリアコンチル、ステアリン酸ビニ
ル、ステアリン酸プロピル、ステアリン酸イソプ
ロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸アミ
ル、ステアリン酸ヘプチル、ステアリン酸オクチ
ル、ステアリン酸テトラデシル、ステアリン酸ヘ
キサデシル、ステアリン酸ヘプタデシル、ステア
リン酸オクタデシル、ステアリン酸ヘキサコシ
ル、ステアリン酸トリアコンチル、ステアリン酸
モノグリセリド、ベヘン酸モノグリセリド、オレ
イン酸プロピル、オレイン酸イソプロピル、オレ
イン酸アリル、オレイン酸ブチル、オレイン酸イ
ソブチル、オレイン酸tert−ブチル、オレイン酸
イソアミル、オレイン酸tert−アミル、オレイン
酸ヘプチル、オレイン酸モノグリセリド、リノー
ル酸モノグリセリド、リシノール酸プロピル、リ
シノール酸イソプロピル、リシノール酸イソブチ
ル、リシノール酸ヘプチル、リシノール酸モノグ
リセリド、ベヘン酸ドコシル、ベヘン酸モノグリ
セリドなどの脂肪酸ステル類;ラウリン酸アミ
ド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、
パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレ
イン酸アミド、エシル酸アミド、メチレンビスス
テアロアミド、エチレンビスステアロアミドなど
の脂肪酸アミド;ポリオキシエチレングリコール
モノステアレート、ポリオキシエチレングリセリ
ンモノステアレートなど;スルアリン酸カルシウ
ム、アルキルベタイン等を挙げることができる。
なお、この滑剤はいずれも界面活性剤とは異なる
ものである。 前記各種の滑剤の中でも好ましいのは、炭素数
が10〜20の飽和アルキル脂肪酸、そのモノグリセ
リド、その酸アミドおよびそのカルシウム塩、エ
チレンビスステアロアミド、アルキルベタイン、
であり、特に好ましいのはステアリン酸、ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸モノグリセリ
ド、エチレンビスステアロイド、アルキルベタイ
ン、アレイン酸アミドである。 この発明のステンレス繊維含有熱可塑性樹脂組
成物において重要な点の一つは、前記熱可塑性樹
脂と前記ステンレス繊維と前記滑剤とを、特定の
配合割合で含有することにある。 すなわち、このステンレス繊維含有熱可塑性樹
脂組成物は、熱可塑性樹脂好ましくは熱可塑性樹
脂と水酸化マグネシウムと三酸化アンチモンと臭
素含有難燃剤とを含有する熱可塑性樹脂とステン
レス繊維と滑剤との合計を100重量%とするとき
に、前記熱可塑性樹脂の配合量は82〜97.9重量
%、好ましくは90.0〜94.5重量%であり、前記ス
テンレス繊維の配合量は2〜15重量%、好ましく
は5〜8重量%であり、前記滑剤の配合量は0.1
〜6重量%、好ましくは0.5〜2.0重量%である。 前記ステンレス繊維の配合量が2重量%未満で
あると、樹脂組成物に十分な導電性を付与して良
好な電磁波シールド性を得ることができない。ま
た、その配合量が15重量%よりも多くなると、配
合量に相当するほど導電性が向上せず、しかも成
形性や成形品の耐衝撃性が低下したり、比重が大
きくなることがある。 前記滑剤の配合量が0.1重量%未満であると、
樹脂組成物に十分な湿潤を付与することができな
いし、また、その配合量を6重量%よりも多くし
ても配合量に相当するほど物性は向上しない。 このステンレス繊維含有熱可塑性樹脂は、この
発明の効果を阻害しない限り、必要に応じて適宜
に、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑
剤、無機充填剤、熱安定剤などの各種添加剤を添
加配合することができる。 また、前記着色剤としては、難溶性アゾ染料、
赤色着色剤、カドミウムイエロー、クリームイエ
ロー、チタン白などが挙げられる。前記酸化防止
剤としては、トリアゾール系、サリチル酸系、ア
クリロニトリル系のものが用いられる。前記紫外
線吸収剤としては、ヒドロキシベンゾフエノン
系、ヒドロキシベンゾトリアゾール系のものなど
が用いられる。さらに、前記可塑剤としては、た
とえば、フタル酸ジエステル、ブタノールジエス
テル、リン酸ジエステルなどが挙げられる。 また前記無機質充填剤としては、たとえば、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト等
の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム等
の硫酸塩、亜硫酸カルシウム等に亜硫酸塩、タル
ク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、
ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナ
イト、ベントナイト等のケイ酸塩、炭化ケイ素、
チツ化ケイ素等のセラミツクおよびこれらのウイ
スカ、カーボンブラツク、グラフアイト、炭素繊
維等が挙げられ、これらの無機質充填剤を単独
で、あるいは2種以上に前記無機質充填剤を混合
して使用することができる。 前記各種の無機質充填剤の中でも、炭酸塩、硫
酸塩、ケイ酸塩が特に好ましく、特に炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、タルク、マイカ、亜鉛末が
好ましい。前記炭酸カルシウム、硫酸バリウム
は、このステンレス含有熱可塑性樹脂組成物の成
形品の表面の平滑性、光沢度を良好にするほか、
その成形品の耐熱性、耐摩耗性をも向上させるこ
とができる。 この発明に係るステンレス繊維含有熱可塑性樹
脂組成物は、前記熱可塑性樹脂と、前記ステンレ
ス繊維と、前記滑剤とを配合し、必要に応じてさ
らに前記各種の添加剤を配合することにより製造
することができる。 この発明に係るステンレス繊維含有熱可塑性樹
脂組成物の配合の方法としては、特に制限はな
く、たとえば前記熱可塑性樹脂を調製した後、同
樹脂と前記ステンレス繊維と前記滑剤とをヘンシ
エルミキサーなどの混合機を使用してドライブレ
ンドしても良く、バンバリーミキサー、ロールミ
ル、スクリユー式押出し機などを使用して溶融混
練しても良い。この混練の際に前記各種の添加剤
を配合するようにしても良い。 また、線引きしたステンレス繊維を収束剤で収
束し、次いで滑剤と接触させた後に、このステン
レス繊維を所定寸法に切断し、熱可塑性樹脂と混
合、混練しても良い。 あるいは、熱可塑性樹脂と滑剤とを混合、混練
してマスターバツチを製造し、このマスターバツ
チに所定寸法のステンレス繊維をドライブレンド
しても良い。 また、滑剤を添加した収束剤でステンレス繊維
を収束した後、所定寸法に切断し、熱可塑性樹脂
と混合、混練しても良い。 このようにして得られるステンレス繊維含有樹
脂組成物は、たとえば、射出成形、注型成形、押
出成形、プレス成形などの各種の成形法により
種々の成形品に成形することができる。 このようにして得られるステンレス繊維含有樹
脂組成物は、その成形品の機械的強度を低下させ
ることなく、導電性が向上しているので、たとえ
ば電磁波シールド材として好適に使用することが
でき、工業材料としてきわめて有用である。 [発明の効果] この発明によると、熱可塑性樹脂と、ステンレ
ス繊維と、滑剤とを特定の割合で配合しているの
で、以下の効果を奏することができる。 (1) ステンレス繊維が均一に分散しているので、
このステンレス繊維含有樹脂組成物は導電性が
優れており、電磁波シールド性に優れている。 (2) ステンレス繊維の塊状物が生じにくいので、
このステンレス繊維含有樹脂組成物から各種成
形品を得る際の成形性、加工性が優れており、
さらに得られた各種成形品の機械的強度などの
機械的特性が高く保持されており、成形品の外
観が優れている。 (3) したがつて、このステンレス繊維含有樹脂組
成物は、たとえば、電子機器や各種の素子など
から放出される電磁波をシールドするためのハ
ウジング材料として好適であるばかりか、応用
範囲の広い工業材料として非常に有用である。 [実施例] 次に、この発明の実施例および比較例を示して
この発明をさらに具体的に説明する。 熱可塑性樹脂調製例 第1表の脚註に示す種類のポリスチレン、水酸
化マグネシウム、三酸化アンチモンなどを第1表
に示す配合割合でドライブレンドした後、2軸混
練機を用いて200℃で混練ペレタイズして熱可塑
性樹脂A1〜A7を得た。 熱可塑性樹脂A1〜A7の組成を第1表に示す。 (実施例 1) 前記熱可塑性樹脂調製例で得た熱可塑性樹脂
A1を90.0重量%、第2表の脚註に示す種類のステ
ンレス繊維を8.0重量%、第2表の脚註に示す種
類の滑剤を2.0重量%の割合で同時に混合し、50φ
単軸混練機を用いて200℃で混練した後、220℃で
射出成形品して試験片を形成した。この試験片に
つき、アイゾツト衝撃強さ、難燃性、導電性、電
磁波シールド性を評価した。 なお、アイゾツト衝撃強さはASTM D256(ノ
ツチ付き)に準拠し、難燃性はUL94に準拠し、
導電性に格子部(格子幅2.8mm、格子長さ57mm、
格子厚み3mm)の体積固有抵抗値を日本ゴム協会
規格SRIS 2301に準拠して測定し、電磁波シール
ド性はタケダ理研法に準拠して電界波300MHzに
おける電磁波シールド性を評価したものである。 結果を第2表に示す。 (実施例2〜7および9〜12、比較例1〜6) 前記熱可塑性樹脂調製例で得たペレツトに第2
表の脚註に示す種類のステンレス繊維および滑剤
を第2表に示した配合割合で配合してドライブレ
ンドした後、220℃で射出成形して試験片を形成
した。この試験片につき、前記実施例1と同様に
して物性評価を行なつた。 結果を第2表に示す。 (実施例 8) 前記実施例1において、ステンレス繊維として
第2表の脚註に示す種類のステンレス繊維を用い
たほかは、前記実施例1と同様にして実施した。 結果を第2表に示す。
【表】
【表】
【表】 (比較例 7) 滑剤としてステアリン酸カルシウム(C3)の
代りステアリン酸マグネシウムを使用した外は前
記実施例9と同様に実施した。 その結果、得られるステンレス繊維含有熱可塑
性樹脂組成物は、そのアイゾツト衝撃強度が7.5
Kg・cm/cmであり、その難燃性はV−0であり、
その導電性は7Ω−cm電磁波シールド性は35dBで
あつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 水酸化マグネシウム、三酸化アンチモンおよ
    び臭素含有難燃剤を含有する熱可塑性樹脂と、ス
    テンレス繊維と、炭素数が10〜20の飽和アルキル
    脂肪酸、そのモノグリセリド、その酸アミドおよ
    びそのカルシウム塩、エチレンビスステアロイ
    ド、ならびにアルキルベタインよりなる群から選
    択される少なくとも一種の滑剤とを含有し、前記
    熱可塑性樹脂と前記ステンレス繊維と前記滑剤と
    の合計をもつて100重量%とするときに、前記熱
    可塑性樹脂の配合量が82〜97.9重量%であり、前
    記ステンレス繊維の配合量が2〜15重量%であ
    り、前記滑剤の配合量が0.1〜6重量%であり、
    前記ステンレス繊維が繊維長1.5〜3.5mm、アスペ
    クト比100以上のステンレス繊維であることを特
    徴とするステンレス繊維含有熱可塑性樹脂組成
    物。
JP22421886A 1986-09-22 1986-09-22 ステンレス繊維含有熱可塑性樹脂組成物 Granted JPS6377971A (ja)

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