JPH0238613B2 - Ekishoseimakujobutsu - Google Patents

Ekishoseimakujobutsu

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JPH0238613B2
JPH0238613B2 JP9334486A JP9334486A JPH0238613B2 JP H0238613 B2 JPH0238613 B2 JP H0238613B2 JP 9334486 A JP9334486 A JP 9334486A JP 9334486 A JP9334486 A JP 9334486A JP H0238613 B2 JPH0238613 B2 JP H0238613B2
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JP
Japan
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group
polymer
organic compound
acid
water
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JP9334486A
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Toyoki Kunitake
Akihiko Tsuge
Yukio Mizutani
Hikari Horimoto
Takayuki Ogata
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は特定の重合体及び特定の有機化合物か
らなる液晶性膜状物に関する。 〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点〕 生体のエネルギー摂取や代謝物処理は、生体膜
を介して行なわれている。近年、生体膜に類似す
る合成有機化合物の研究が進められており、直鎖
疎水基とイオン性基を有する合成有機化合物のう
ち一部のものが、水中で生体膜と類似の構造をと
ることが報告されている。これらの合成有機化合
物は、生体膜と類似し機能、例えば、液晶性や色
素吸着性等の機能を有しており、合成生体膜とし
ての可能性を示している。 しかし、前の合成有機化合物によつて形成され
る生体膜と類似の構造は、前記の合成有機化合物
が水中に分散して、あたかも濃厚な石けん水の如
き状態で存在ですることによつて得られるため、
そのままの形で実用的に使用することは極めて困
難である。 そこで、生体膜と類似の構造が崩れないような
方法で、前記の合成有機化合物を固定化し、その
取扱いを容易にしようとする方法が試みられてて
いる。その方法の一つとして、前記の有機化合物
をポリ塩化ビニルと混合して膜状物に成形するこ
とが行なわれている。しかしながら、前記の合成
有機化合物とポリ塩化ビニルとの混合は常温では
因難であり、また、温度を50℃以上に上げると混
合可能であるがポリ塩化ビニルの分解が生じ紫色
に変色するという欠点を有している。さらに、合
成有機化合物の含量が少量の混合物しか得られ
ず、生体膜としての機能が十分に発揮されないば
かりか、水中に於いて合成有機化合物が溶出する
という欠点を有している。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、上記の欠点を解決すべく研究を
重ねた結果、特定の重合体と特定の直鎖疎水基及
びイオン性基を有する有機化合物とより、生体膜
としての機能が十分に発揮され、しかも、水中で
の有機化合物の溶出が少ない安定な膜状物が得ら
れることを見い出し、本発明を完成されるに至つ
た。 即ち、本発明は、 (i) スルホン基、カルボキシル基、リン酸基又は
これらが塩となつた基のイオン性基を有する分
子量が5000以上の重合体、及び (ii) 該重合体のイオン性基に対して0.2〜5倍当
量の 下記式 (A) 〔但し、R1,R2は同種又は異種の炭素数6〜
30の直鎖アルキル基又はそのハロゲン置換体であ
り、R3,R4は同種又は異種の炭素数1〜4のア
ルキル基、又はそのハロゲン原子及び/又は水酸
基による置換体である。〕 で示される有機化合物 からなる液晶性膜状物である。 本発明の液晶性膜状物の主成分の1つはスルホ
ン基、カルボキシル基、リン酸基又はこれらが塩
となつた基のイオン性基を有する重合体である。
該重合体にこれらのイオン性基を有している必要
性は、一般に液晶性膜状物を安定なもの、例えば
水中で使用する場合にも十分実用に耐えうるも
の、とするためである。一般に該重合体は上記の
イオン性基を有するため、水溶性のものが多い。 前記イオン性基を有する重合体は特に限定され
ず公知のものを用いうるが、液晶性膜状物の強度
及び安定性を勘案すれば一般には分子量が5000以
上のものを用いることが望ましい。また、該重合
体に含まれるイオン性基の量はその種類、後述す
る直鎖有機化合物等によつて異なり一概に限定出
来ないが一般には0.1meq/g以上、好ましくは
1.0meq/g以上のものが望ましい。 前記したイオン性基を有する重合体を得るため
に使用されるモノマーとしては、前記したイオン
性基を有するモノマーが何ら制限なく使用され
る。一般に好適に使用されるモノマーを例示すれ
ば次の通りである。即ち、アクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸,フマル酸,イタコン酸,クロ
トン酸,ケイ皮酸,グルタミン酸,アスパラギン
酸等のカルボキシル基を有するモノマー;スチレ
ンスルホン酸,ビニルスルホン酸,アルケンスル
ホン酸,t―ブチルアクリルアミドスルホン酸等
のスルホン基を有するモノマー;ビニルホスホン
酸,アクリロイルオキシアルキルホスホン酸,メ
タクリロイルオキシアルキルホスホン酸等のリン
酸基を有するモノマー;あるいはこれらモノマー
に置換基を置換した置換誘導体等が好適に使用さ
れる。 また、前記イオン性基を有するモノマーと共重
合可能なビニルモノマーも特に限定されず公知の
ものが使用できる。一般に好適に使用される代表
的なものを具体的に示せば、例えば、エチレン,
プロピレン,ブテン等のオレフイン化合物;塩化
ビニル,ヘキサフルオロプロピレン等のオレフイ
ン化合物のハロゲン誘導体;ブタジエン,ペンタ
ジエン等のジオレフイン化合物およびそのハロゲ
ン誘導体;スチレン,ジビニルベンゼン,ビニル
ナフタレン等の芳香族ビニル化合物;酢酸ビニル
等のビニルエステル化合物;アクリル酸メチル,
メタクリル酸エチル,2―ヒドロキシエチルメタ
クリレート,ジエチレングリコールジメタクリレ
ート,アクリルアミド,メタクリルアミド等のア
クリル酸およびメタクリル酸誘導体;アクリロニ
トリル等の不飽和ニトリル化合物;メチルビニル
エーテル等のビニルエーテル化合物等が挙げられ
る。 本発明に於いて一般に好適に使用されるスルホ
ン基、カルボキシル基、リン酸基又はこれらが塩
となつた基を有する重合体を一般式で示せば次の
とおりである。 カルボキシル基を有する重合体 但し、Rは水素原子,アルキル基又はカルボキ
シメチル基であり、Xは―CH2―基,
【式】基 又は
【式】基(但し、R′はアルキル基又は アリール基)であり、Mは水素原子,金属原子又
は低級アンモニウムである。cは0〜2の整数で
あり、a,bは0又は1である。ここで、aが0
のときはb=1,c=0,Rは水素原子であり、
aが1のときはb=0,c=0〜2,Rは水素原
子,アルキル基又はカルボキシメチル基である。 スルホン基を有する重合体 但し、R″は水素原子又はアルキル基であり、
Yは
【式】,
【式】 ―O―又は―(CH2―)e(但し、eは正の整数)で
あり、Mは水素原子,金属原子又は低級アンモニ
ウムであり、dは0又は1である。 リン酸基を有する重合体 但し、Rはアルキル基であり、Zは
〔効果〕
以上述べてきたように、本発明の液晶性膜状物
は、生体膜としての機能を有する直鎖有機化合物
を固定化させ、極めて容易に取扱うことのできる
ものである。また、加熱溶融しても変色が起こる
ことはなく、しかも、水中で使用しても直鎖有機
化合物の溶出が極めて少なく、長期にわたつて直
鎖有機化合物の機能が発揮される。また、本発明
の液晶性膜状物は、成形加工性に優れているた
め、その用途に応じて任意の形状に成形すること
ができるという利点も併せ有している。 以下に、本発明をさらに具体的に説明するため
に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例に限
定されるものではない。 実施例 1 化合物 50mmoleを水500mlに超音波分散させ石鹸状の
溶液を得た。ポリスチレンスルホン酸ナトリウム
(粘度平均分子量:106万)50mmole(モノマー単
位)を水500mlに溶解した。両者を混合して生成
した沈澱をろ過によつて集め、メタノール500ml
中で1時間かくはんした。再びろ過によつて沈澱
を集め、減圧乾燥により白色の固形物30gを得
た。元素分析により、組成比(直鎖有機化合物/
重合体 当量比)として0.98の値を得た。 この固形物を偏光顕微鏡で観察したところ異方
性相が観測され、40℃で固形物の流動性が観測さ
れた。また、160℃にて異方性相が消失した。さ
らに、示差走査熱量計によつて昇温時に38℃に結
晶―液晶転移の吸熱が観測された。 また、この固形物2gを、25℃の水に24時間浸
漬した後に重量変化を測定したところ、重量減は
0.8%であつた。有機溶媒に対しては、ベンゼン、
クロロホルムに溶解した。 実施例 2 化合物 50mmoleをメタノール200mlに溶解させた。ポ
リアクリル酸ナトリウム(粘度平均分子量:17
万)50mmole(モノマー単位)を水500mlに溶解
した。両者を混合して生成した沈澱をろ過によつ
て集め、メタノール500ml中で1時間かくはんし
た。再びろ過によつて沈澱を集め、減圧乾燥によ
り白色の固形物31gを得た。元素分析により組成
比(直鎖有機化合物/重合体 当量比)として
1.15の値を得た。 この固形物を偏光顕微鏡で室温から観察したと
ころ異方性相が観測され、120℃にて異方性相が
消失した。また、この固形物2gを、25℃の水に
24時間浸漬した後に重量変化を測定したところ、
重量減は0.6%であつた。有機溶媒に対しては、
エタノール、2―プロパノール、ベンゼン、クロ
ロホルムに溶解した。 実施例 3 実施例1と同様の方法で、表1に示す直鎖有機
化合物50mmoleとイオン性基として当量の重合
体50mmoleとから組成物を得た。結果を表1に
示す。これらの組成物について、実施例1と同様
の方法により液晶性を確認した。また、実施例1
と同様の方法で水に浸漬したところ、重量減はす
べて1.5%以内であつた。
【表】
【表】 実施例 4 実施例1で得た組成物400mgをクロロホルム20
mlに溶解し、直径5cmのテフロン製シヤーレに流
延した後に溶媒を蒸発せしめ、厚さ約50μmの膜
状物を得た。この膜状物は実施例1と同様の液晶
性を示した。 実施例 5 実施例3で得た組成物を実施例4で示した方法
で膜状物に成形した。この膜状物は実施例3と同
様の液晶性を示した。 実施例 6 実施例3の表1―No.15で得た組成物を、実施例
4と同様の方法で、石英基板上に厚さ約50μmの
膜状物に成形した。シアニン色素(日本感光色素
NK2012)の10-6M水溶液中にこの基板を約10分
間浸漬して色素を吸着させた。紫外可視分光光度
計(日立220A型)を用いて20℃で吸収極大波長
を測定したところ、504nmであつた。また、これ
を35℃に加熱して吸収極大波長を測定したところ
515nmに変化した。 実施例 7 先の実施例3で得た組成物を、実施例4と同様
の方法で、厚さ約50μmの膜状物に成形した。こ
の膜を有効膜面積5.3cm2のジヤケツト付ガラス製
セル(高分子学会予稿集 32巻10号、2840頁
(1983年)に記載されたものと同型のセル)に装
着し、片側に蒸留水、片側に透過物質の1-2Mの
水溶液を入れ、蒸留水側の濃度の経時変化を電導
度計を用いて測定した。この結果より膜透過係数
を計算した。結果を表2に示す。
【表】 比較例 マクロモレキユラーレ・ヘミー(Die
Makromolekulare Chemie)183巻2311〜2321頁
(1982年)に記載された方法によつて、下記のイ
オン性基を有しない液晶性重合体2種を得た。 具体的には、上記(1)の液晶性重合体は、次のと
おり合成した。 こうして得られたモノマー10重量%を含むテト
ラヒドロフラン溶液に、モノマーに対して1モル
%のアゾビスイソブチロニトリルを加え、窒素雰
囲気下55℃で8時間重合した。反応物を3℃の冷
エーテルに注ぎ、沈澱したポリマーを回収乾燥し
た。 また、上記(2)の液晶性重合体は、具体的には次
の方法に従つて合成した。 こうして得られモノマーを上記(1)の液晶性重合
体の場合と全く同様の方法で重合させた。 これら2種の液晶性重合体をそれぞれクロロホ
ルム溶液から溶媒蒸発法によつて製膜し、約
50μm厚の膜状物を得た。得られた2種の膜状物
について実施例7と同様な方法で臭化カリウム、
臭化テトラメチルアンモニウム及び臭化トリメチ
ル―n―ドデシルアンモニウムの透過性を測定し
た。その結果、これらの物質の透過性は全く認め
られなかつた。 この結果より、重合体及び直鎖有機化合物のい
ずれもイオン性基を有していることが、物質の透
過性を示す上で重要であることがわかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (i) スルホン基、カルボキシル基、リン酸基
    又はこれらが塩となつた基のイオン性基を有す
    る分子量が5000以上の重合体及び (ii) 該重合体のイオン性基に対して0.2〜5倍当
    量の下記式(A) 〔但し、R1,R2は同種又は異種の炭素数6〜30
    の直鎖アルキル基又はそのハロゲン置換体であ
    り、R3,R4は同種又は異種の炭素数1〜4のア
    ルキル基、又はそのハロゲン原子及び/又は水酸
    基による置換体である。〕 で示される有機化合物 からなる液晶性膜状物。
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