JPH0380832B2 - - Google Patents

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JPH0380832B2
JPH0380832B2 JP59209922A JP20992284A JPH0380832B2 JP H0380832 B2 JPH0380832 B2 JP H0380832B2 JP 59209922 A JP59209922 A JP 59209922A JP 20992284 A JP20992284 A JP 20992284A JP H0380832 B2 JPH0380832 B2 JP H0380832B2
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same
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water
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JP59209922A
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Hikari Horimoto
Yukio Mizutani
Takayuki Ogata
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は特定の陽イオン性有機化合物及び特定
の陰イオン性有機化合物からなる液晶組成物に関
する。 (従来の技術) 生体のエネルギー摂取や代謝物処理は生体膜を
介して行なわれている。近年、生体膜に類似した
合成有機化合物の研究が進められており、直鎖疎
水基とイオン性基を有する化合物のうち一部のも
のが、水中で安定な液晶構造をとることが報告さ
れている。これらの液晶性を有する合成有機化合
物は、生体膜と類似した機能、例えば相転移や相
分離、有機分子吸着等の機能を有しており、合成
生体膜としての可能性を示している。(例えば、
日本化学会編 化学総説No.40「分子集合体−その
組織化と機能」P122−134、1983年) (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、前記の合成有機化合物によつて
形成される液晶構造は前記の合成有機化合物が水
中に分散してあたかも濃厚な石けん水の如き状態
で存在することから、実用的な使用の際にその取
扱いに大きな制限をうける。そこで、生体膜と類
似の機能を維持しつつ、前記の合成有機化合物を
固定化し、その取扱いを容易にしようとする方法
が試みられている。例えば、疎水性高分子である
ポリ塩化ビニルによる固定化、親水性高分子であ
るポリビニルアルコールによる固定化、累積膜に
よる基板上への固定化等が報告されている(「化
学」、39巻、6号、P422−424、1984年)。しか
し、これらの方法はいずれも前記合成有機化合物
がイオン性基を有することによる水溶性を本質的
に解決するものではないため、十分な耐水性が得
られず水中での長期使用には難があつた。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、前記の合成有機化合物の固定化
に於いて、耐水性を付与し、しかも良好な液晶性
を示すものを求め鋭意研究を行つた結果、特定の
陽イオン性有機化合物と特定の陰イオン性有機化
合物とより、耐水性に優れた液晶組成物が得られ
ることを見出し本発明を提供するに至つた。 即ち、本発明は、 (A) 下記〜から選ばれた1種の陽イオン性有
機化合物と、 (B) 一般式、 (但し、R1及びR2は同種又は異種の炭素数6
〜30の直鎖アルキル基であり、Mは水素原子、
アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子又は
アンモニウム原子団である。) で示される陰イオン性有機化合物 とから主としてなる液晶組成物である。 (但し、R1及びR2は同種又は異種の炭素数6〜
30の直鎖アルキル基、R3及びR4は同種又は異種
の炭素数1〜4のアルキル基、又はその水酸基に
よる置換体であり、Xはハロゲン原子またはOH
原子団である。 〔但し、R1及びR2及びXは前記と同じであり、
Aは、(−B)−j(−CH2)−k (但し、Bは
【式】
【式】
【式】又は
【式】であり、jは0又は1であ り、kは正の整数である。) であり、h及びiは正の整数であり、R3及びR4
は前記と同じであり、R5は炭素数1〜4のアル
キル基又はその水酸基による置換体である。〕 (但し、R1、R2、R3、R4、R5、A及びXは前記
と同じであり、lは1又は2、mは0又は1であ
る) 〔但し、R3、R4、R5及びXは前記と同じであり、
R6は炭素数4〜30のアルキル基、アルキルオキ
シ基、若しくはアルキルオキシカルボニル基又は
これらのハロゲン置換体であり、 Dは
【式】 (但し、Fは−N=CH−、−N=N−、−CH=
CH−、
【式】
【式】
【式】−O−、
【式】
【式】 −NHCH2−、
【式】
【式】
【式】 又は
【式】であり、pは0又は1であ る。)で、Eは(−CH2)−q又は−O−(−CH2)−r
(但し、q、rは正の整数である。) である。〕 本発明の液晶組成物の成分の1つは、複数の直
鎖疎水基、または剛直性部分を連鎖中に含む少く
とも1つの直鎖疎水基を有し、かつ第4級アンモ
ニウム基を有する陽イオン性有機化合物(以下、
陽イオン性有機化合物と略称する)である。 本発明において直鎖疎水基は、得られる組成物
の液晶性及び原料の入手の容易さから炭素数6〜
30の直鎖アルキル基であることが好ましい。尚、
本発明でいう直鎖疎水基とは完全に直鎖状のもの
の他に、炭素数2個迄の分枝を有する分枝状のも
のをも含んだ意味で使用される。 本発明の陽イオン性有機化合物の一つは、複数
の直鎖疎水基を有するものである。該直鎖疎水基
が1つであると疎水性が十分でなく、得られる組
成物が液晶性とはなり難い。直鎖疎水基の数は2
つ以上であれば良いが、陽イオン性有機化合物の
入手の容易さから、2つ又は3つであることが好
ましい。 また、本発明の陽イオン性有機化合物の他の1
つは、剛直性部分を連鎖中に含む少くとも1つの
直鎖疎水基を有するものである。 本発明において剛直性部分とは、次の、及
びに示す基をいう。 直結あるいは、炭素−炭素多重結合、炭素−
窒素多重結合、窒素−窒素多重結合、エステル
結合、アミド結合等を介して連結された少なく
とも2個の芳香環で構成される2価の基 このような基を具体的に示せば、例えば 等の2価の基が挙げられる。 2個の芳香環の結合が複数であるか、複数原
子間の単結合であつて、その回転がエネルギー
的に束縛を受けている2価の基 このような基を具体的に示せば、例えば 等の2価の基が挙げられる。 芳香環が縮合環を形成しているもので、この
縮合環が多分子間で積層した場合に、その回転
が互いに立体的に束縛を受けている2価の基 このような基を具体的に例示すると、
【式】
【式】
【式】 等の2価の基が挙げられる。 剛直性部分を連鎖中に含む少くとも1つの直鎖
疎水基を有する陽イオン性有機化合物の直鎖疎水
基の炭素数は、剛直性部分及び、剛直性部分と該
直鎖疎水基との結合部分を除いた部分の炭素数を
意味する。上記、剛直性部分と直鎖疎水基との結
合部分は、一般に炭素−炭素単結合、エステル結
合、エーテル結合が好適である。 剛直性部分を連鎖中に含む直鎖疎水基は、陰イ
オン性有機化合物との混合の容易さ及び得られた
液晶性組成物の安定性の面から、陽イオン性有機
化合物中に1つ含まれている場合が最も好まし
い。 本発明の陽イオン性有機化合物は、また第4級
アンモニウム基をも有している。第4級アンモニ
ウム基は通常、対アニオンと共に塩を形成してい
る。このときのアニオンとしては特に限定されな
いが、通常フツ素、塩素、臭素、ヨウ素のハロゲ
ンアニオンが好適に使用される。また、陽イオン
性有機化合物が有する第4級アンモニウム基の数
は、得られる液晶性組成物の安定性の点から1つ
であることが好ましい。 本発明で用いる陽イオン性有機化合物を具体的
に示すと下記〜で示される有機化合物であ
る。 但し、R1、R2は同種又は異種の炭素数6〜30
の直鎖アルキル基、R3、R4は同種又は異種の炭
素数1〜4のアルキル基、又はその水酸基による
置換体であり、Xはハロゲン原子またはOH原子
団である。 但し、R1、R2及びXは上記と同じであり、A
は(−B)−j(−CH2)−k (但し、Bは
【式】
【式】
【式】又は
【式】 であり、jは0又は1であり、kは正の整数であ
る。) であり、h、iは正の整数である。R3、R4、R5
は上記のR3及びR4の説明と同じである。 但し、R1、R2、R3、R4、R5、A及びXは上記
と同じであり、lは1又は2、mは0又は1であ
る。 但し、R3、R4、R5及びXは上記と同じであり、
R6は炭素数4〜30のアルキル基、アルキルオキ
シ基、若しくはアルキルオキシカルボニル基又は
これらのハロゲン置換体であり、 Dは
【式】
【式】
【式】(但し、Fは−N= CH−、−N=N−、−CH=CH−、
【式】
【式】
【式】−O−、
【式】
【式】−NHCH2−、
【式】
【式】
【式】又は
【式】であり、pは0又は1である。) Eは(−CH2)−q又は−O−CH2)−rである。 (但し、q、rは正の整数である。)) 上記一般式〔B〕及び〔E〕中、k、n、q及
びrは正の整数であれば良いが、一般には原料の
入手の容易さから1〜16であることが好ましい。
また、上記一般式〔B〕中、h及びiは、正の整
数を何ら制限なく取り得るが、一般には原料の入
手の容易さから1〜4であることが好ましい。さ
らに上記一般式〔A〕、〔B〕、〔C〕及び〔E〕
中、Xで示されるハロゲン原子としては、フツ
素、塩素、臭素、ヨウ疎の各原子が挙げられる。 本発明の液晶組成物の成分の他の1つは、複数
の直鎖疎水基及びスルホン酸基又はその塩基を有
する陰イオン性有機化合物(以下、陰イオン性有
機化合物と略称する。)である。直鎖疎水基は、
前記の陽イオン性有機化合物について説明した直
鎖疎水基と同様のものが使用し得る。直鎖疎水基
の数は複数であれば良いが、陰イオン性有機化合
物の入手の容易さから、2つであることが好まし
い。 本発明で使用される陰イオン性有機化合物は、
またスルホン酸基又はその塩基を有している。ス
ルホン酸の塩基としては、スルホン酸のアルカリ
金属塩、アルカリ土類金属塩又はアンモニウム塩
で構成される塩基が好適である。スルホン酸基又
はその塩基の数は、得られる液晶性組成物の安定
性の点から1つであることが好ましい。 本発明で使用される陰イオン性有機化合物のう
ち、好適に使用されるものは次の一般式で示され
るものである。 (但し、R1及びR2は同種又は異種の炭素数6〜
30の直鎖アルキル基であり、Mは水素、アルカリ
金属原子、アルカリ土類金属原子又はアンモニウ
ム原子団である。) で示される陰イオン性有機化合物である。 本発明の液晶組成物の成分である陽イオン性有
機化合物と陰イオン性有機化合物との混合比は、
得られる組成物の液晶性及び水中での安定性を勘
案して、一般には陽イオン性有機化合物1モルに
対して0.2〜5モル、より好ましくは0.5〜2モル
の陰イオン性有機化合物が好適に用いられる。 本発明の液晶組成物の製造方法は特に限定され
ず、どのような方法であつてもよい。一般に好適
な製造方法を例示すると以下のとおりである。 即ち、 () 本発明で用いる陽イオン性有機化合物と陰
イオン性有機化合物とを所定量溶媒に溶解、あ
るいは懸濁せしめ、これらを混合し生じた沈澱
物を集める方法。ここで使用される溶媒は水が
最も好適であるが、水と混和可能な有機溶媒、
例えばメタノール、エタノール、アセトン、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
テトラヒドロフラン、ジオキサン等を陽イオン
性有機化合物及び陰イオン性有機化合物が溶解
する範囲で含むことができる。一般に上記の操
作により、得られる組成物の耐溶媒性が向上す
る。 () 本発明で用いる陽イオン性有機化合物と陰
イオン性有機化合物とを所定量、固体状態にお
いて混合する方法。或いは、固体状態で混合し
た後、溶媒に溶解、又は懸濁せしめ、生じた沈
澱物を集める方法。ここで使用される溶媒は、
上記の方法()と同様のものが採用される。 本発明の液晶組成部の製造に於いて、特に上記
の本発明で用いる陽イオン性有機化合物と陰イオ
ン性有機化合物とを溶媒に溶解、あるいは懸濁せ
しめ、沈澱物を集める方法を使用した際に、該陽
イオン性有機化合物及び陰イオン性有機化合物
は、下記の反応式で示されるように一部イオン交
換を起こしていると考えられる。 このことは生成する液晶組成物中に塩(前記反
応式中のMX)が残存しない場合があることから
推測される。 本発明の液晶組成物は、一般に無色、白色或い
は黄色の粉末である。また、水には難溶である
が、有機溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、クロロホルム、塩化メチ
レン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼ
ン、トルエン、クロルベンゼン等には、室温〜
100℃で溶解する。 (効果) 本発明の組成物は、液晶性を示す。液晶性を示
す温度範囲は、通常−20〜200℃の範囲内にある。 前記液晶性は一般に、光学的及びまたは熱的な
測定によつて確認される。光学的な測定とは一般
に偏光顕微鏡を用いて液晶形成による異方性相に
よつて確認される。また熱的な測定とは、例えば
示差走査熱量計による測定が挙げられる。これに
より、もし液晶ならば固体から液晶への転移に伴
なう熱量及び液晶から等方的液体への転移に伴な
う熱量が観測され、液晶性が確認される。 また、本発明の組成物は耐水性に優れており、
水中においても十分に実用に併することができ
る。 本発明の液晶組成物は、上記のように耐水性及
び液晶性を示し、また、極めて容易に取扱うこと
ができることから種々の用途に使用することが可
能である。例えば、本発明の液晶組成物をポリ塩
化ビニリデン、ポリメタクリル酸メチル、ポリメ
タクリル酸エチル、ポリスチレン、ポリアクリル
酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリ塩化ビニ
ル等の高分子化合物と混合することにより、液晶
性を有する膜状物、繊維状物等に成形し、デイス
プレイ装置、各種センサー、生体膜研究における
実験材料などへの利用が可能である。 (作用) 本発明の液晶組成物が良好な液晶性および耐水
性を発現する理由については必ずしも明白ではな
いが、液晶性については液晶組成物の成分である
陽イオン性有機化合物および陰イオン性有機化合
物中に複数の直鎖疎水基が少くとも1つの剛直性
基を連鎖中に含む直鎖疎水基が存在することによ
ると考えられる。すなわち、かかる特定の直鎖疎
水基の剛直性により、分子が配列し易いためと推
察される。また、耐水性については、陽イオン性
有機化合物と陰イオン性有機化合物とがイオン結
合を形成し、その結果分子の疎水性が大きくなつ
たためと推察される。しかし、かかる説明は本発
明を何ら限定するものではなく、本発明の理解の
一助とするためのものである。 以下に本発明をさらに具体的に説明するために
実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。 実施例 1 2mmoleを水100mlに超音波分散させ、石けん
状の溶液を得た。 2mmoleを水100mlに超音波分散させ、石けん
状の溶液を得た。次に両者を混合して生成した沈
澱を濾過によつて集めた。蒸留水でよく洗浄した
後、減圧乾燥によつて白色の固形物2.03gを得
た。元素分析により、窒素と硫黄の含量を測定
し、組成比(A/B当量比)として0.98の値を得
た。また、同じく元素分析により臭素の含量は1
重量%であつた。 この固形物を偏光顕微鏡で観察したところ65℃
から液晶形成に伴う異方性相が観測され、125℃
にて異方性相が消失した。また示差走査熱量計に
よつて昇温時に71℃に結晶−液晶転移の吸熱、
127℃に液晶−等方性液体転移の吸熱が観測され
た。 また、この固形物の1gを25℃の水に24時間浸
漬した後、水への溶出量を測定したところ、溶出
量は0.9重量%であつた。 実施例 2 実施例1と同様の方法で、表1に示す陽イオン
性有機化合物2mmoleと陰イオン性有機化合物
2mmoleとから組成物を得た。これらの組成物
について、実施例1と同様の方法により液晶性を
示すことを確認した。結果を表1に示す。また、
実施例1と同様の方法で水に浸漬したところ、水
への溶出はすべて1.5重量%未満であつた。
【表】 実施例 3 2mmoleを水100mlに超音波分散させ、石けん状
の溶液を得た。 2mmoleを水100mlに超音波分散させ、石けん状
の溶液を得た。次に両者を混合して生成した沈澱
を濾過によつて集めた。蒸留水でよく洗浄した
後、減圧乾燥によつて白色の固形物1.98gを得
た。元素分析により窒素と硫黄の含量を測定し、
組成比(A/B当量比)として1.04の値を得た。
また、同じく元素分析により塩素の含量は5重量
%であつた。 この固形物を偏光顕微鏡で観察したところ41℃
から液晶形成に伴う異方性相が観測され、110℃
にて異方性相が消失した。また示差走査熱量計に
よつて昇温時に39℃に結晶−液晶転移の吸熱が観
測された。 また、この固形物1gを、25℃の水に24時間浸
漬した後、水への溶出量を測定したところ、溶出
量は1.0重量%であつた。 実施例 4 実施例3と同様の方法で、表2に示す陽イオン
性有機化合物2mmoleと陰イオン性有機化合物
2mmoleとから組成物を得た。結果を表2に示
す。これらの組成物について、実施例3と同様の
方法により液晶性を示すことを確認した。また、
実施例3と同様の方法で水に浸漬したところ、水
への溶出はすべて1.5重量%未満であつた。
【表】 実施例 5 2mmoleを水100mlに超音波分散させ、石けん状
の溶液を得た。 2mmoleを水100mlに超音波分散させ、石けん状
の溶液を得た。次に両者を混合して生成した沈澱
を濾過によつて集めた。蒸留水でよく洗浄した
後、減圧乾燥によつて白色の固形物2.53gを得
た。元素分析により窒素と硫黄の含量を測定し、
組成比(A/B当量比)として1.02の値を得た。
また、同じく元素分析により臭素の含量は2重量
%であつた。 この固形物を偏光顕微鏡で観察したところ32℃
で液晶形成に伴う異方性相が観測され50℃にて異
方性相が消失した。また、示差走査熱量計によつ
て昇温時に36℃に結晶−液晶転移の吸熱、54℃に
液晶−等方性液体転移の吸熱が観測された。 また、この固形物1gを、25℃の水に24時間浸
漬した後、水への溶出量を測定したところ、溶出
量は1.0重量%であつた。 実施例 6 2mmoleを水100mlに超音波分散させ、石けん状
の溶液を得た。 2mmoleを水100mlに超音波分散させ、石けん状
の溶液を得た。次に両者を混合して生成した沈澱
を濾過によつて集めた。蒸留水でよく洗浄した
後、減圧乾燥によつて白色の固形物1.90gを得
た。元素分析により窒素と硫黄の含量を測定し、
組成比(A/B当量比)として0.98の値を得た。
また、同じく元素分析により臭素の含量は3重量
%であつた。 この固形物を偏光顕微鏡で観察したところ液晶
形成に伴う異方性相が観測され、52℃にて異方性
相が消失した。また、示差走査熱量計によつて昇
温時に30℃に結晶−液晶転移の吸熱、57℃に液晶
−等方性液体転移の吸熱が観測された。 また、この固形物1gを、25℃の水に24時間浸
漬した後、水への溶出量を測定したところ、溶出
量は0.6重量%であつた。 実施例 7 実施例6と同様の方法で、表3に示す陽イオン
性有機化合物2mmoleと陰イオン性有機化合物
2mmoleとから組成物を得た。結果を表3に示
す。これらの組成物について、実施例6と同様の
方法により液晶性を示すことを確認した。また、
実施例6と同様の方法で水に浸漬したところ、水
への溶出はすべて1.5重量%未満であつた。
【表】 実施例 8 2mmoleを水100mlに超音波分散させ、石けん状
の溶液を得た。 2mmoleを水100mlに超音波分散させ、石けん状
の溶液を得た。次に両者を混合して生成した沈澱
を濾過によつて集めた。蒸留水でよく洗浄した
後、減圧乾燥によつて黄色の固形物0.73gを得
た。元素分析により窒素と硫黄の含量を測定し、
組成比(A/B当量比)として0.97の値を得た。
また、同じく元素分析により臭素の含量は1重量
%であつた。 この固形物を偏光顕微鏡で観察したところ51℃
で液晶形成に伴う異方性相が観測され、74℃にて
異方性相が消失した。また、示差走査熱量計によ
つて昇温時に51℃に結晶−液晶転移の吸熱、73℃
に液晶−等方性液体転移の吸熱が観測された。 また、この固形物0.5gを、25℃の水に24時間
浸漬した後、水への溶出量を測定したところ、溶
出量は1.0重量%であつた。 実施例 9 2mmoleを水100mlに超音波分散させ、石けん状
の溶液を得た。 2mmoleを水100mlに超音波分散させ、石けん状
の溶液を得た。次に両者を混合して生成した沈澱
を濾過によつて集めた。蒸留水でよく洗浄した
後、減圧乾燥によつて白色の固形物1.90gを得
た。元素分析により窒素と硫黄の含量を測定し、
組成比(A/B当量比)として1.03の値を得た。
また、同じく元素分析により臭素の含量は2重量
%であつた。 この固形物を偏光顕微鏡で観察したところ、53
℃から液晶形成に伴う異方性相が観測され、98℃
にて異方性相が消失した。また、示差走査熱量計
によつて昇温時に50℃に結晶−液晶転移の吸熱、
85℃に液晶−等方性液体転移の吸熱が観測され
た。 また、この固形物1gを、25℃の水に24時間浸
漬した後、水への溶出量を測定したところ、溶出
量は0.7重量%であつた。 実施例 10 実施例8と同様の方法で、表4に示す陽イオン
性有機化合物2mmoleと陰イオン性有機化合物
2mmoleとから組成物を得た。結果を表4に示
す。これらの組成物について、実施例8と同様の
方法により液晶性を示すことを確認した。また、
実施例8と同様の方法で水に浸漬したところ、水
への溶出はすべて1.5重量%未満であつた。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 下記〜から選ばれた1種の陽イオン
    性有機化合物と、 (B) 一般式、 (但し、R1及びR2は同種又は異種の炭素数6
    〜30の直鎖アルキル基であり、Mは水素原子、
    アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子又は
    アンモニウム原子団である。) で示される陰イオン性有機化合物 とから主としてなる液晶組成物である。 (但し、R1及びR2は同種又は異種の炭素数6〜
    30の直鎖アルキル基、R3及びR4は同種又は異種
    の炭素数1〜4のアルキル基、又はその水酸基に
    よる置換体であり、Xはハロゲン原子またはOH
    原子団である。) 〔但し、R1及びR2及びXは前記と同じであり、
    Aは、(−B)−j(−CH2)−k (但し、Bは【式】 【式】【式】又は 【式】 であり、jは0又は1であり、kは正の整数であ
    る。) であり、h及びiは正の整数であり、R3及びR4
    は前記と同じであり、R5は炭素数1〜4のアル
    キル基又はその水酸基による置換体である。〕 (但し、R1、R2、R3、R4、R5、A及びXは前記
    と同じであり、lは1又は2、mは0又は1であ
    る) 〔但し、R3、R4、R5及びXは前記と同じであり、
    R6は炭素数4〜30のアルキル基、アルキルオキ
    シ基、若しくはアルキルオキシカルボニル基又は
    これらのハロゲン置換体であり、 Dは【式】 (但し、Fは−N=CH−、−N=N−、−CH=
    CH−、【式】【式】 【式】−O−、【式】【式】− NHCH2−、【式】 【式】【式】又は 【式】であり、pは0又は1である。) で、Eは(−CH2)−q又は−O(−CH2)−r(但し、
    q、rは正の整数である。)である。〕
JP20992284A 1984-10-08 1984-10-08 液晶組成物 Granted JPS6189286A (ja)

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