JPH0238465Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (a) 考案の技術分野 本考案は筐体の表面側に引き出し可能に内設さ
れた複数のユニツトを有する電子装置におけるフ
ラツトケーブルの布設に係り、特に該筐体の内面
に張架され、各ユニツト間に布設されたフラツト
ケーブルはそれぞれの引き出しに際して容易に追
従されるように形成したフラツトケーブルの布設
構造に関する。

(b) 従来技術と問題点 複数のユニツトが設けられ、それぞれのユニツ
トが所定方向に挿脱可能に形成された電子装置は
第１図に示すように構成されている。第１図は電
子装置の概略を示す斜視図である。

電子装置は筐体１と筐体１に固着されたレール
３と電子機器が実装されたユニツト２−１〜２−
ｎとより構成されており、各ユニツト２−１〜２
−ｎの両側にはレール３が係止されて前面の矢印
Ａ方向に引き出しが行なえるように形成されてい
る。

このような電子装置では一般的に、通常は図示
のように各ユニツト２−１〜２−ｎの前面板２Ａ
が筐体１の前面１Ａと同面になるように各ユニツ
ト２−１〜２−ｎは装着されているが、保守点検
に際しては各ユニツト２−１〜２−ｎは矢印Ａ方
向に引き出され、ユニツト２−１〜２−ｎの内部
に実装された電子機器が露出されるように配慮さ
れている。

このような電子装置において、各ユニツト２−
１〜２−ｎ間の信号線の接続用としてフラツトケ
ーブルを用いた場合は第２図に示すように配線が
行なわれていた。第２図のａ，ｂ図は従来のフラ
ツトケーブルの布設構造を示す斜視図である。

ユニツト２に接続されるフラツトケーブル６は
ユニツト２が筐体１の内部に収納されている場合
はａ図に示すように布設されている。ユニツト２
の所定箇所にはコネクタ４Ａが固着され、フラツ
トケーブル６に接続されたコネクタ４Ｂが装着さ
れることでフラツトケーブル６はユニツト２に配
線されている。

このフラツトケーブル６は一方が押え金具５に
よつて係止され、他方が筐体１に設けられたケー
ブルサポート７に屈折した余長６Ａを有するよう
クランプ８によつて係止されて張架され、他ユニ
ツトに対する配線はケーブルサポート７に沿つて
行なわれるように形成されている。

そこで、前述の挿脱によつてユニツト２がｂ図
に示すように矢印Ａ方向に引き出された場合はク
ランプ８を取り外し、余長６Ａを伸しユニツト２
の引き出し位置にフラツトケーブル６が追従され
る。

このような構成ではユニツト２の挿脱に際して
フラツトケーブル６のクランプ８を着脱しなけれ
ばならなく、特にフラツトケーブル６の余長６Ａ
の屈伸が支障なく行なえるよう注意する必要があ
る。

したがつて、ユニツト２の挿脱に際してはクラ
ンプ８を着脱し、更に余長６Ａが隣接された機器
に引つ掛ることないようにするため、前面板２Ａ
を操作する者と後面側のフラツトケーブル６の屈
伸を補助する者との２人の作業者が必要となる問
題を有していた。また、余長６Ａを設けることで
後面側の保守点検作業が手狭で困難となる欠点を
有していた。

(c) 考案の目的 本考案の目的はフラツトケーブルをユニツトの
上面に挟持するケーブル収容ボツクスを設けるこ
とで保守点検を容易にすると共に、フラツトケー
ブルを張架するスペースの削減により小形化を図
ることで、前述の問題点を除去したものを提供す
るものである。

(d) 考案の構成 本考案の目的は、かゝるフラツトケーブルの布
設構造において、スライドに於けるスライド長の
ほぼ中央部の電子機器の上面となる個所にケーブ
ル収容ボツクスを配設し、該電子機器の側面側を
垂直方向に張架されるフラツトケーブルが該ケー
ブル収容ボツクスにより一旦水平に取り込まれ、
更に、該フラツトケーブルの幅方向が水平になる
如く該スライドの方向に偏向させるよう挟持さ
れ、該偏向された該フラツトケーブルの先端部が
該電子機器に接続されるように構成することによ
り達成される。

(e) 考案の実施例 以下本考案を第３図を参考に詳細に説明する。
第３図は本考案によるフラツトケーブルの布設構
造の一実施例を示すａ図は斜視図、ｂ図は説明図
である。

ユニツト２間に配設されるフラツトケーブル６
はケーブル収容ボツクス１０を介してそれぞれの
ユニツト２の所定箇所にに接続されるようにした
ものである。

ａ図に示すように筐体１の側面に沿つて矢印Ｈ
方向に張架されたフラツトケーブル６はユニツト
２の上面に水平に設けられたケーブル収容ボツク
ス１０に矢印Ｂ方向に収納される。更に、収納さ
れたフラツトケーブル６は折曲され矢印Ｃ方向に
配設し、前述と同様に押え金具５によつてユニツ
ト２に係止されコネクタ４Ｂに接続される。

このケーブル収容ボツクス１０はｂ図に示すよ
うにＬ形の金具１１と１２とによつて形成され、
ネジ１３が螺着されることで金具１１と１２によ
つてフラツトケーブル６を挾持するように構成さ
れている。また、ケーブル収容ボツクス１０の設
置位置はユニツト２がスライドされるスライド長
l₁の約1/2のl₂に設置することが望ましい。

このように構成すると、ケーブル収容ボツクス
１０とユニツト２との間に張架されたフラツトケ
ーブル６は矢印Ａ方向に引き出された場合は実線
のように、挿入された場合は点線のようにそれぞ
れの状態に張架され、ユニツト２のスライドに追
従して自在に移動できる。従来のように余長６Ａ
が挿脱に際して他の機器に接触するようなことは
なく、しかも、ユニツト２の後面には張架された
ケーブルなどの障害物がなくなり、保守点検の作
業が容易となる利点がある。

(f) 考案の効果 以上説明したように本考案はユニツト２の間を
接続するフラツトケーブルの配設は筐体２の側面
に行ない、各ユニツトに対するフラツトケーブル
６の配設はケーブル収容ボツクス１０を介して行
うようにしたものである。

これにより、従来のように挿脱に際して作業者
が２名要することはなく、更に、ケーブル収容ボ
ツクス１０はそれぞれのユニツト２が挿脱するの
に必要な間隙があれば設けることができ、各ユニ
ツト２の間のケーブル配設が側面となるため、後
面のケーブル張架のためのスペースは不要となり
装置の外形の小型化が図れ実用効果は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は電子装置の概略を示す斜視図、第２図
のａ，ｂ図は従来のフラツトケーブルの布設構造
の斜視図、第３図は本考案によるフラツトケーブ
ルの布設構造の一実施例を示すａ図は斜視図、ｂ
図は説明図を示す。 図中において、１は筐体、２，２−１，２−
２，……２−ｎはユニツト、３はレール、４Ａ，
４Ｂはコネクタ、５は押え金具、６はフラツトケ
ーブル、７はケーブルサポート、１０はケーブル
収容ボツクス、１１，１２は金具、１３はネジを
示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 所定方向にスライドされるよう筐体に収納され
   た電子機器と、該電子機器のスライドに追従する
   ように布設されたフラツトケーブルとを備えたフ
   ラツトケーブルの布設構造において、 前記スライドに於けるスライド長のほぼ中央部
   の前記電子機器の上面となる個所にケーブル収容
   ボツクスを配設し、該電子機器の側面側を垂直方
   向に張架される前記フラツトケーブルが該ケーブ
   ル収容ボツクスにより一旦水平方向に取り込ま
   れ、更に、該フラツトケーブルの幅方向が水平に
   なる如く該スライドの方向に偏向させるよう挟持
   され、該偏向された該フラツトケーブルの先端部
   が該電子機器に接続されてなることを特徴とする
   フラツトケーブルの布設構造。