JPS6241288Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は光フアイバーケーブルの接続装置に関
する。

（従来技術） 従来、多芯の光フアイバーケーブルの中間配線
や光コネクターの端子盤として使用される光フア
イバーケーブルの接続装置においては、外線の光
フアイバーケーブルと通信機器等に接続される光
フアイバーケーブルとを、概して盤面の前方にお
いて整理したうえ余長処理して固定し、光コネク
ター等を用いて相互に接続していた。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、上述の構造によると、光コネク
ターの接続部の周囲に光フアイバーケーブルの余
長が存在しているため光コネクターの接続作業が
行ないにくく、また、光コネクターの接続変更等
にあたつて工具により光フアイバーケーブルの余
長を損傷してしまうという問題があつた。

本考案は上述の問題点を解決するために提案さ
れたもので、その目的とするところは、光フアイ
バーケーブルの余長収容部とは隔離された部分で
内外の光フアイバーケーブルの各芯線を簡単に接
続できるようにし、接続の変更時等に余長を損傷
するおそれを皆無とすると共に、接続作業の作業
性の向上を図り得る光フアイバーケーブルの接続
装置を提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 以下、図に沿つて本考案を説明する。図は本考
案の実施例を示すもので、まず第１図は本考案の
要部を分解して示したものである。図において、
１は前面が開口された背面ボツクスであり、外線
として外部から導入される多芯の光フアイバーケ
ーブルや通信機器等に接続された多芯の光フアイ
バーケーブルを挿通させるためのケーブル引込口
１ａが設けられている。

次に、背面ボツクス１の前面開口部を塞ぐよう
に、前面パネル２の一側端部が蝶番３によつて背
面ボツクス１に取付けられ、また他端部は取付ネ
ジ４によつて背面ボツクス１の取付孔１ｂに取付
けられ、この前面パネル２は取付ネジ４を外すこ
とにより開閉自在に構成されている。更に、前面
パネル２には上下二段に光コネクター取付板２
ａ，２ｂが水平方向に沿つて取付けられており、
これらの光コネクター取付板２ａ，２ｂは、第２
図に示す如く前面パネル２の前方に向かつて斜め
下方に対面するように傾斜している。これらの光
コネクター取付板２ａ，２ｂの前面には上下で対
をなすように光アダプター５ａ，５ｂがそれぞれ
傾斜して複数接続され、第３図に示すように上下
各列の光アダプター５ａ，５ｂの下方に位置する
前面パネル２の表面には、必要に応じて外線用の
「光フアイバーケーブル端子」または内線用の
「装置端子」の如き表示６ａ，６ｂがそれぞれ施
される。なお、第３図において、７は後述する光
パツチコード１５の止め金具、８は不要な接続箇
所を覆う盲板を示している。

再び第１図において、前面パネル２の前方に
は、アクリル等からなる透明な前面カバー９が背
面ボツクス１の前面側端部に蝶番１０によつて開
閉自在に取付けられている。なお、この前面カバ
ー９の固定は、背面ボツクス１に付設された取付
片１ｃ等に前面カバー９の自由端部に付設された
帯磁石９ａを磁着させることで行なわれるもので
ある。また、前面カバー９の内方には、後述の光
パツチコード１５を所定の曲率で湾曲させた状態
で収容できる程度の空間を保有させることが必要
である。

これを使用するには、第２図に示す如く背面ボ
ツクス１内に外線としての多芯の光フアイバーケ
ーブル１１と、通信機器等に接続された内線とし
ての多芯の光フアイバーケーブル１２とを引込
み、これらの余長を適宜余長処理部材１３にて処
理した後に各芯線１１ａ，１２ａをそれぞれ光コ
ネクター１４ａ，１４ｂを用いて光アダプター５
ａ，５ｂに接続すると共に、前面カバー９の内部
空間において光フアイバー芯線からなる光パツチ
コード１５を所定の曲率に湾曲させたうえ、その
両端部を上下の対応する光アダプター５ａ，５ｂ
にそれぞれ接続すればよい。

なお、外線側の光フアイバーケーブル１１の余
長処理方法としては、第４図に示す方法を予定し
ている。すなわち、光フアイバーケーブル１１の
余長を背面ボツクス１内において適宜巻回し、ケ
ーブル止めハルター１６やテンシヨンメンバー止
め金具１７によつて背面ボツクス１内面に支持す
るものである。この場合、余長には前面パネル２
を開閉する際の伸縮分も見込んでおくことが必要
である。

このように構成された本考案は、周知のアング
ルフレーム型の標準雑架あるいはロツカー型の標
準架等に取付けられ、前面カバー９を開けて光パ
ツチコード１５の接続箇所を変えるだけで、光フ
アイバーケーブル１１，１２の余長に触れること
なく極めて簡単に接続変更作業が行なえ、また点
検作業等を実施することができるものである。

（考案の効果） 以上述べたように本考案によれば、多芯の光フ
アイバーケーブルが複数本引込まれ、かつこれら
の光フアイバーケーブルの余長が収容される背面
ボツクスと、この背面ボツクスの前方に開閉自在
に取付けられ、かつ前記光フアイバーケーブルの
芯線がそれぞれ接続された光コネクターを接続可
能な、傾斜された複数の光コネクター取付板を備
えた前面パネルと、この前面パネルの前方に開閉
自在に取付けられ、かつ前記光コネクターに光ア
ダプターを介して互いに接続される光パツチコー
ドを内部に収容可能で開閉自在な前面カバーとか
ら構成したから、背面ボツクス内に引込まれる光
フアイバーケーブルの余長は背面ボツクス内にお
いて処理され、これらの光フアイバーケーブルの
芯線相互の接続は光パツチコードにて前面パネル
の前方で行なうことができるため、接続変更等の
場合に工具によつて光フアイバーケーブルの余長
を損傷してしまうといつた不都合が全くない。

また、光コネクター取付板が傾斜して設けられ
ていることにより、前面パネルの前方において光
パツチコードを例えば下方から着脱することがで
き、特に高所での作業に好適であると共に、光パ
ツチコードを所定の曲率で取付けるのに必要な奥
行を短くできることから装置全体の小型化、薄型
化が可能であるという効果がある。

加えて、前面パネル上に光フアイバーケーブル
の余長が露出しないから、光パツチコードの接続
に際して光フアイバーケーブルの余長が邪魔にな
らず作業性がよい等の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は
斜視図、第２図は使用状態を示す概略説明図、第
３図は前面カバーを省略した斜視図、第４図は使
用状態を示す内部構造の説明図である。 １……背面ボツクス、２……前面パネル、２
ａ，２ｂ……光コネクター取付板、５ａ，５ｂ…
…光アダプター、９……前面カバー、１１，１２
……光フアイバーケーブル、１１ａ，１２ａ……
芯線、１４ａ，１４ｂ……光コネクター、１５…
…光パツチコード。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多芯の光フアイバーケーブルが複数本引込ま
   れ、かつこれらの光フアイバーケーブルの余長が
   収容される背面ボツクスと、この背面ボツクスの
   前方に開閉自在に取付けられ、かつ前記光フアイ
   バーケーブルの芯線がそれぞれ接続された光コネ
   クターを接続可能な、傾斜された複数の光コネク
   ター取付板を備えた前面パネルと、この前面パネ
   ルの前方に開閉自在に取付けられ、かつ前記光コ
   ネクターに光アダプターを介して互いに接続され
   る光パツチコードを内部に収容可能で開閉自在な
   前面カバーとから構成したことを特徴とする光フ
   アイバーケーブルの接続装置。