JPH0231438B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、中央装置より複数の端末器を集中
して監視制御するところの火災警報装置、防排煙
制御装置、ガス洩れ警報装置、盗難警報装置等に
用いて好適な防災用監視制御装置に関する。

従来より第１図に示すように煙検出器、温度検
出器、光検出器、ガス洩れ検出器あるいは防火扉
排煙ダンパー等の各種複数の端末器Ｔを適宜に群
別して群毎の支線L_1〜oに接続すると共に、各群の
支線を中央装置Ｃより伸びた幹線側Ｋに接続して
中央装置Ｃと端末器Ｔとの間の伝送線路を形成
し、該伝送線路を介して相互に信号送受を行な
い、もつて監視制御を行なう防災用監視制御装置
が提案されている。しかし、このような従来の装
置にあつては支線および幹線からなる伝送線路の
何れか１箇所だけにでも短絡故障が発生すると、
伝送線路全体が使用不能となり、延いては装置そ
のものが機能停止するという重大な欠点を抱えて
いた。

そこで、この発明による防災用監視制御装置で
は、幹線と各支線との各接続部に、両線相互の切
り離しまたは接続を個別に選択して行なえる切換
え手段を設けると共に、伝送線路の幹線側に伝送
線路の故障を検出する検出手段を設けることによ
り、上記従来の装置における欠点を除去したもの
であつて、以下図面に基づいて説明する。

第２図は、この発明による防災用監視制御装置
の一実施例における概略構成図であつて、複数の
端末器Ｔは、従来と同様に適宜に群別して群毎の
支線L_1〜oに接続されている。各支線L_1〜oは、後述
する切換え接点ｓを介して幹線Ｋに接続されてい
る。幹線Ｋの基端には、中央装置Ｃが設けられ、
各端末器Ｔから得られる情報を処理したり、必要
に応じて各端末器Ｔへ制御信号を送出している。
幹線Ｋと各支線L_1〜oとの各々の接続部には、切換
え手段としての切換え器S_1〜oが設けられており、
上述したようにこれを付属する切換え接点ｓは、
幹線Ｋと支線Ｌとの切り離しまたは接続を行な
う。この切換え器S_1〜oは、中央装置Ｃより伸びた
個別の線路B_1〜oに接続されており、中央装置Ｃ
側より個別に選択駆動できるようになつている。

上記のように構成されたこの発明による防災用
監視制御装置の動作を、第４図のフローチヤート
に従つて説明すると、例えばｍ番目の支線Lmに
おいて短絡故障が発生したとする。すると、中央
装置Ｃ内に設けられている故障検出手段Ｄは、幹
線Ｋおよび支線L_1〜oから成る伝送線路の特定はで
きないが何れかにおいて故障が発生したことを検
出する。この故障発生により、伝送線路全体が使
用不能となる。

そこで、中央装置Ｃ側では、第４図に示す処理
手順に従つて、故障箇所の検出と伝送線路の機能
回復を行なう。すなわち、この処理手順をスター
トさせると、ステツプ１において全切換え器S_1〜o
を駆動し、全切換え接点s_1〜oを開路する。

これにより、全支線L_1〜oは、幹線Ｋより切り離
されたこととなる。次に、ステツプ２へ進み、い
まだに故障検出手段Ｄから故障検出信号が生じて
いるか否かを判別する。すなわち、この段階にお
いても故障検出信号が生じているということは、
幹線Ｋそのものに故障が生じていると判断できる
ので、故障検出信号が生じていればステツプ３へ
進み、幹線Ｋに故障が発生していることを登録
し、必要に応じてその旨を表示した後処理を終了
する。このように、幹線Ｋそのものに故障が発生
した場合には、各支線L_1〜oとの間の伝送線路の機
能回復は不可能となり、幹線を早急に修理する等
の別の手立てを講じなければならない。しかし、
ここではｍ番目の支線Lmが故障したものとして
いるので、ステツプ２において、故障検出信号が
消滅し、幹線Ｋは正常であると判断できるので、
いよいよ各支線L_1〜oの点検チエツクへと移行す
る。

そこで、ステツプ４において、点検チエツクす
べき支線Ｌの番号Ｂを１にセツトし、ステツプ５
へ移行する。ステツプ５では、１番目の支線L₁
に対応する切換え器S₁をを選択して駆動し、その
切換え接点s₁を閉路させる。そして、この１番目
の支線L₁を幹線Ｋに接続した後に、故障検出信
号が生じたか否かをステツプ６において判別す
る。ここではｍ番目以外の支線Ｌは正常であるの
で、信号が生じるはずもなく、切換え接点s₁を閉
路としたまま、次のステツプ７において点検チエ
ツクすべき支線Ｌの番号Ｂを次の番号の２にセツ
トする。ステツプ８では、このセツトされた支線
の番号Ｂ＝２が、支線の最終番号ｎより大きいか
否かを判別するのであるが、当然最終番号ｎには
至つていないので、ステツプ５へ戻り、上記と同
様に、切換え接点s₂の閉略、故障検出信号のチエ
ツクを行ない、次の支線L₃へと進む。このよう
にして、ｍ−１番目の支線L_n-1までは、このス
テツプ５〜８を繰り返すのであるが、ｍ番目の支
線Lmにおいて始めてステツプ６より分岐する。
すなわち、ｍ番目の支線Lmに短絡故障が生じて
いるので、ｍ番目の切換え接点Smを閉路すると
故障検出手段Ｄに信号が発生し、その処理をステ
ツプ９へ移す。ステツプ９では、一且閉路した切
換え接点Smを再度開路することにより、伝送線
路全体の使用不能状態を回復させて、次のステツ
プ10へ移行する。ステツプ10では、ｍ番目の支線
Lmに故障が発生していることを登録し、必要に
応じてその旨を表示した後ステツプ７へ戻り、次
の支線L_n+1の点検チエツクへと進む。そして、
全支線L_1〜oの点検チエツクを行ない、故障してい
る支線は切り離してその支線番号を登録し、最後
の支線Lnを、点検チエツクした後に、ステツプ
８より分岐して処理を終る。

なお、上記実施例においては、各切換え器S_1〜o
に中央装置Ｃより伸びた個別の線路B_1〜oを接続
して、選択駆動するようにしていたが、他の実施
例として示す第３図の概略構成図のように、各切
換え器AS_1〜oに固有のアドレスを振り分け、中央
装置Ｃより伸びた一本の伝送線路ABを介して全
切換え器AS_1〜oを個別に選択駆動できるようにす
ると、線路数の削減を行なうことができ、装置全
体の施工を簡単にすることができる。

また、第５図に示すように、複数の幹線K_1〜o
が相互に隣接して敷設されている際には、第３図
の実施例に示すような切換え器専用の伝送線路
ABを設けることなく、隣接する他の幹線に切換
え器ASを接続するようにすればさらに装置全体
の施工を簡単にすることができると共に、装置全
体を安価に実現できる。

以上のように、この発明による防災用監視制御
装置では、幹線と各支線との間の各接続部の切り
離しまたは接続を個別に選択して行なえる切換え
手段と、伝送線路の幹線側に位置して伝送線路の
故障を検出する検出手段とを設け、伝送線路の故
障が発生した際には、切換え手段により各支線を
幹線に対して順次切り離し・接続することにより
検出手段が故障を検出するか否かによつて故障し
た支線を特定すると共に、この特定された支線を
切換え手段によつて幹線から切り離すことにより
伝送線路の故障を復旧させるようにしたので、故
障が発生した場合には、その故障した位置を速や
かに検出して、復旧修理に取り掛かれるようにす
ると共に、支線において故障が発生した場合に
は、その故障した支線を幹線から切り離して伝送
線路全体が使用不能な状態に陥るのを防止し、も
つて使用不能になる部分を最小限にすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の防災用監視制御装置における
概略構成図、第２図は、この発明による防災用監
視制御装置の一実施例における概略構成図、第３
図および第５図は、この発明による防災用監視制
御装置の他の実施例における概略構成図、第４図
は、この発明による防災用監視制御装置の動作を
説明するのに用いるフローチヤートである。 Ｔ……端末器、L_1〜o……支線、Ｃ……中央装
置、Ｋ……幹線、S_1〜o，s_1〜o……切換え手段とし
ての切換え器およびその切換え接点、Ｄ……故障
検出手段。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の端末器を適宜に群別して群毎の支線に
   接続すると共に、該各群の支線を中央装置より伸
   びた共通の幹線に接続して中央装置と各端末器と
   の間の伝送線路を形成し、該伝送線路を介して中
   央装置と各端末器との間の信号送受を行なう防災
   用監視制御装置において、上記幹線と各支線との
   間の各接続部の切り離しまたは接続を個別に選択
   して行なえる切換え手段と、上記伝送線路の幹線
   側に位置して上記伝送線路の故障を検出する検出
   手段とを設け、上記伝送線路の故障が発生した際
   には、上記切換え手段により各支線を幹線に対し
   て順次切り離し・接続することにより上記検出手
   段が故障を検出するか否かによつて故障した支線
   を特定すると共に、該特定された支線を上記切換
   え手段によつて上記幹線から切り離すことにより
   上記伝送線路の故障を復旧させることを特徴とす
   る防災用監視制御装置。 ２ 切換え手段の選択駆動を検出手段の検出信号
   により行なうようにした特許請求の範囲第１項記
   載の防災用監視制御装置。