JPH02303828A - プラスチック基材の広帯域反射防止膜 - Google Patents

プラスチック基材の広帯域反射防止膜

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JPH02303828A
JPH02303828A JP1124191A JP12419189A JPH02303828A JP H02303828 A JPH02303828 A JP H02303828A JP 1124191 A JP1124191 A JP 1124191A JP 12419189 A JP12419189 A JP 12419189A JP H02303828 A JPH02303828 A JP H02303828A
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JP
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layer
film
reflection preventing
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JP1124191A
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Yuuki Nakada
中田 雄己
Kumajirou Sekine
関根 熊二郎
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SEKINOSU KK
Original Assignee
SEKINOSU KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はプラスチック光学部品の多層膜コーティングに
よる広帯域反射防止膜に関し、ざらに詳しくは真空蒸着
法を用いて3層もしくは4層の多層膜を形成させた、特
に耐熱性に優れた広帯域反射防止膜に関する。
[従来の技術およびその課題] 透光性に優れたプラスチック材料は、軽量で機械的強度
に優れていると共に、加工性がよく、かつ自由にデザイ
ンができることから、特にガラスの代替用として、光学
分野等において幅広く用いられている。
現在多く使用されている透明プラスチックとしては、熱
可塑性のポリ塩化ビニル(PVC) 、ポリスチレン(
Psi、ポリカーボネート(、PC)、ポリメチルメタ
クリレート(PMMA)等や、熱硬化性のポリジエチレ
ングリコールビスアリルカーボネート(CR−39)等
がある。
これらのプラスチック類のうち、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)は、光学部品として透明性、軽量性、
易加工性、耐衝撃性等に優れており、特に光の透過率は
他の樹脂と比べて最もよい。
しかしながら、このプラスチック基材には大きな欠点が
2つあり、その第1は表面硬度が低いため、摩擦や引っ
かきなどによってその表面が損傷を受けやすいことであ
る。また第2は、光学特性を与えるために、真空蒸着に
て金属膜を数層形成させた場合、密着性、耐ヒート試験
において、剥離クラック(膜のひびねれ)等が発生する
という問題が起きることでおる。
そこで、これらの欠点を改善するために、種々の方法が
提案されている。
例えば、第2の蒸着膜については、金属を真空中で気化
させて薄膜を形成する際、基材と金属薄膜との相性によ
り密着性が違ってくる。そこで通常、基材がガラスの場
合には、表面を洗浄水、アルコール等で洗浄して表面に
付いた油脂類を除いた後、真空蒸着を行う。その時、膜
付着性を強めるために、基材温度を300〜500′C
まで上げ、ハードコート化する。しかし、この方法をそ
のままプラスチック基材に適用するわけにはいかず、そ
のため、プラスチック基材への蒸着膜の付着性はガラス
基材上の薄膜よりも弱く、剥離しやすい。
そこで、蒸着膜の耐ヒート試験による剥離等を改善する
方法として、真空蒸着にて金属物質を1ooo〜200
0人蒸着した必と、保護膜とされる塗料(架橋硬化樹脂
)をスピンコードもしくはディッピングにて塗布し、さ
らに光(紫外線、波長二365 nm )照射にて硬化
させるという方法がおり、このとき用いられる光源は、
高圧水銀灯もしくはメタルハライド(80〜120W/
cm)でおる。
しかしながらこの場合には、蒸着される金属は光の干渉
を利用しない全反射金属(アルミニウム。
銅、クロム等)のものが多く、蒸着膜の上に数層の厚み
で塗料を塗布しても光学的に何ら影響はないが、光の干
渉を利用する反射防止膜上にはこの方法は適用すること
ができない。
その他、別の方法として、シリコン系樹脂や架橋性硬化
樹脂をプライマーとして考え、基材と蒸着膜の間に介在
させることにより、密着性、耐熱性を向上させる方法も
ある。しかしこの時のアンダーコート被膜の膜厚は、通
常3〜5tJJnの範囲で塗膜化されているため、光学
用として表面精度を必要とするものには適さない。
ここで、目的とする光学特性が反射防止膜とされる場合
、その特性は、単層コート、■コート(特定波長反射防
止)、マルチコート(広帯域反射防止膜)の3種に分け
られる。その3種の光学特性図を第3図に示す。図中、
Aは単層コート、BはVコート、Cはマルチコートの場
合をそれぞれ示す。
これらの光学特性を満足することと、耐熱性。
密着性を向上させるため、アンダーコート(架橋性硬化
樹脂)を使わずに、蒸着膜の物性を考えてそのまま真空
蒸着にて薄膜を形成させる方法が知られている。これら
の実用化されている膜構成の一例を第4図に示す。同図
において、第4図(a)は車間コートの場合を示し、第
4図(b)はVコートの場合を示す。なお図中、1はP
MMA基材、2は5i02.3はMgF2.4はCeO
2である。しかしながら、第4図(a)の構造では十分
な反射防止ができず、第4図(b)の構造では設定波長
ポイントのみの反射防止である。
そこで、これらの光学特性を改善して、単層。
■コート膜から広帯域マルチ反射防止膜とするための膜
構成か種々考案されてはいるが、膜構成上、問題とされ
る点が残されている。また最近では透明プラスチック材
料の耐熱グレードが市場にだされ、それに加えて薄膜の
強度化も検討されつつある。
第5図は、通常のカラス基材に対する広帯域反射防止膜
の膜構成を示したものであり、図中、5はガラス基材、
6はAf!203.7はZrO2,8はCeF3.9は
T i 02をそれぞれ示す。この構成をそのままプラ
スチックに適用すると、信頼性試験に問題が生じ、耐熱
性が悪く、50′Cはとでクラックが発生する。これは
プラスチック基材と膜物質との相性等が悪いためで、通
常ガラス基材に用いられている膜構成はプラスチック基
材には適用されない。
そこで、プラスチック基材に相性がよいと思われるSi
O2をベース膜や低屈折率層として形成させたり、1種
の物質を等両膜としてSiO2を含めた2種の物質に置
き換える方法も提案され、実用化されている。例えば、
第6図(a)は、第5図(a)の低屈折率層に5i02
を形成させ、2層目の物質を等価膜に置き換えたもので
あり、また第6図(b)は第5図(b)の1層目を等価
膜に置き換えたものである。
しかしながら、これらS i 02をベースとして改善
された広帯域反射防止膜は、一部のプラスチック基材、
即ちCR−39にしか適用されず、特に光学用として最
も多くの分野で利用されているポリメチルメタクリレー
ト(PMMA)基材上には形成できない。これは、広帯
域反射防止膜の条件とぎれるλ/2層が存在しているた
め、基材の膨張係数との違いにより、ヒート試験時のク
ラック発生の原因となるためである。
[課題を解決するための手段] 本発明者は、最近ガラスの代替用として需要の急増しつ
つあるプラスチック板およびレンズに、耐熱性に優れた
広帯域反射防止膜を形成させることを目的として鋭意研
究の結果、プラスチック基材に比較的相性のよいとぎれ
るSi酸化物をベース膜および最上膜に形成させ、広帯
域反射防止膜の必要条件とされる高屈折層のλ/2層を
省いた3層および4層の反射防止膜を形成することによ
り、光学膜の耐熱性を著しく向上し得ることを見い出し
て本発明を完成した。
すなわち本発明は、プラスチック基材の表面が、中間層
に高屈折率層を含む3層または4層の多層膜で形成され
、その第1層(基材側)および最上層(媒質側)が81
酸化物を60 wt%以上含有する物質よりなり、かつ
高屈折率層の光学的膜厚ndが、目的とする波長の中心
をλ。とするとnd=’l/4・λ0で表されることを
特徴とするプラスチック基材の広帯域反射防止膜である
このとき中間層として形成させる高屈折率誘電体物質は
、第1層目(3層膜構成時)、もしくは第2層目(4一
層膜構成時)のSi酸化物の屈折率より高いものであれ
ばよい。このような物質としては、例えば酸化セリウム
(Ce02 ) 、Wli化アンチモン(Sb203)
、酸化チタン(TiO2)、酸化ジルコニウム(Zr0
2)、五酸化タンタル(Ta205 ) 、M化亜鉛(
ZnO) 、硫化亜鉛(ZnS) 、その他これらの高
屈折率材料同士の混合物が挙げられる。
本発明は、Si酸化物がプラスチック表面に物性的に相
性が良いという知見と、SiOの蒸着条件による屈折率
変化とを利用し、高屈折率層の膜厚をλ/2からλ/4
と変えることにより、耐ヒート試験に優れた広帯域反射
防止膜を提供するものである。
本発明の方法において用いられるプラスチック基材とし
ては、光学特性に優れた樹脂が良く、例えば熱可塑性樹
脂のポリメチルメタクリレート。
ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、メ
チルメタクリレートと他のビニル七ツマ−との共重合体
等、また熱硬化性樹脂のポリジエチレングリコールごス
アリルカーボネート等が挙げられ、これらの樹脂を射出
成形法またはキャスト成形法によって製造された板また
はレンズである。
このうち、透光性に優れたポリメチルメタクリレートは
特に好ましいものである。
これらのプラスチック基材の表面に真空蒸着にて膜を形
成する際には、基材表面上にやけ、指紋、油の汚れが存
在する場合があるため、中性洗剤やフロン等にて洗浄し
、脱脂、および表面の水の脱水を行う。また、プラスチ
ック基材の種類によっては吸水率の非常に高いものがお
るため、洗浄終了後、予備乾燥をしておくことが望まし
い。
こうして前工程を終えた基材を真空蒸着するわけである
が、このとき用いる蒸着装置は公知のものでよく、排気
系については拡散ポンプ、クライオポンプどちらでもよ
く、特に指定はない。
以上のように配備された基材をチャンバ内にセットし、
排気する。このとき蒸着開始真空度は2 X 10−5
 TOrr以下が望ましい。
次に3層反射防止膜と4層反射防止膜の膜構成を示す。
3層反射防止膜の第1層目には、SiOを目的とする波
長の中心をλ0とすると、nd=1/4・λ。で表わさ
れる厚みでコートする。第2層目に誘電9体高屈折率物
質(例えばn=、1.8〜2.1)を第1層目と同様に
、nd=1/4・λ0で蒸着する。次いで第3層目にS
iO2を第1゜2層と同様にnd=1/4・λ0で形成
させ、3層反射防止膜とする。また、4層反射防止膜の
第1層目には、5iOzを目的とする波長の中心をλ。
とすると、nd=1/2・λ0で表される厚みをコート
する。第2層目から第4層目までは、3層反射防止膜の
第1.2.3層と同じように形成させる。
第1図および第2図は、それぞれ高屈折率層を変化させ
たときの光学特性図である。このうち、第1図は本発明
による3層の反射防止膜で、2層目の高屈折率層の屈折
率を1.85とした場合(a)、1.90とした場合(
b)および1.95とした場合(C)をそれぞれ示す。
また第2図は本発明による4層の反射防止膜で、3層目
の高屈折率層の屈折率を1.8とした場合(d)、1.
85とした場合(e)および1.90とした場合(f)
をそれぞれ示す。
[実施例] 次に本発明の実施例について説明する。また比較のため
に、通常使用されているλ/2層を設けた反射防止膜の
耐熱性も以下に示す。
インジェクション法により製造されたポリメチルメタク
リレート樹脂レンズを超音波洗浄後、蒸着槽に入れ、真
空度1.5x 10−5Torrまで排気し、第1表に
示す膜構成でそれぞれ蒸着した。
(以下余白) 第1表 膜厚:λ。=520nm これら4種の光学樹脂レンズ(ポリメチルメタクリレー
ト)を+50℃、+70℃、+80°Cと熱条件を変え
て耐熱テストを行った。
第2表にその結果を示す。なお湿度はいずれも50%の
条件とした。
第2表 このように、光学樹脂レンズ(ポリメチルメタクリレー
ト)に蒸着された光学膜は基材の面性能を下げることな
く、要望される波長域を反射防止することができ、特に
ヒートテストにおける膜のクラックに優れた効果を示し
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による3層の広帯域反射防止膜の波長と
反射率との関係を示す特性図、第2図は本発明による4
層の広帯域反射防止膜の波長と反射率との関係を示す特
性図、第3図は種々の反射防止膜における波長と反射率
との関係を示す特性図、第4図から第6図は従来例によ
る反射防止膜の部分断面図である。 1・・・PMMA基材   2・・・5iO23・・・
MgF2     4・・・CeO25・・・ガラス基
材    6・・・Al22037・・・Zro2  
   s・ceF39・・・T i 02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)プラスチック基材の表面が、中間層に高屈折率層
    を含む3層または4層の多層膜で形成され、その第1層
    (基材側)および最上層(媒質側)がSi酸化物を60
    wt%以上含有する物質よりなり、かつ高屈折率層の光
    学的膜厚ndが、目的とする波長の中心をλ_0とする
    とnd=1/4・λ_0で表されることを特徴とするプ
    ラスチック基材の広帯域反射防止膜。
JP1124191A 1989-05-19 1989-05-19 プラスチック基材の広帯域反射防止膜 Pending JPH02303828A (ja)

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