JPH0229064Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、用紙送り方向へ回転するフイードロ
ーラと、該フイードローラと対をなしトルクリミ
ツタを介して逆転駆動するセパレートローラとを
有する摩擦分離ローラ給紙装置に関する。

従来技術 上記形式の摩擦分離ローラ給紙装置は周知であ
る。この種の装置にあつては、例えばカセツト等
に収容された堆積紙がピツクアツプローラによつ
て、上から順次フイードローラとセパレートロー
ラのニツプ部へ送られ、ここで分離されて機内へ
一枚ずつ給紙するように構成されている。

かく構成されている摩擦分離ローラ給紙装置
は、フイードローラとセパレートローラのニツプ
部で分離している為、分離して残された方の用紙
がそのニツプに挟まれた状態で保持されているこ
とがある。この場合、続いて給紙が行なわれれば
その残つた用紙が給紙され、何ら支障を生ずるこ
とがない。ところが、ここでサイズの異なる用紙
への交換等によりカセツトが引抜きれると、挟ま
れた用紙が機内に残るという問題があつた。そし
て、このような問題が生ずると、その残紙を気づ
かずにカセツトを再装着すれば用紙が折損するだ
けでなく、紙づまりの原因となる不具合があつ
た。

目 的 本考案は、上述した従来の不具合を解消し、残
紙を確実に防止することのできる摩擦分離ローラ
給紙装置を提供することを目的としている。

構 成 本考案の構成については、以下、添付図面の実
施例に従つて説明する。

第１図において、符号１は堆積載置された用紙
であつて、用紙１は収容部、例えばカセツト（図
示せず）に収容されている。用紙束上には、ピツ
クアツプローラ２が配設され、ピツクアツプロー
ラ２は時計方向へ回転して用紙を矢印Ａ方向へ送
り出す用をなしている。ピツクアツプローラ２の
送り方向下流には、フイードローラ３と該ローラ
と対をなすセパレートローラ４が設けられてい
る。フイードローラ３は、第２図に示すようにロ
ーラ軸３ａに図示していない駆動源と駆動連結さ
れた電磁クラツチ６として構成されたクラツチ手
段及びフイードローラ３の回転を止める電磁ブレ
ーキ７として構成されたブレーキ手段が設けられ
ている。電磁クラツチ６及び電磁ブレーキ７は、
通常は逆動作、即ち一方がONすると他方はOFF
するように構成され、上記セパレートローラ４
は、トルクリミツタ５を介して駆動伝達部材８と
駆動連結され、紙送り方向と逆方向、即ち時計方
向へ回転駆動されるようになつている。この駆動
伝達部材８を介してセパレートローラ４を駆動す
る装置（図示せず）が駆動手段を構成している。

かく構成された摩擦分離ローラ給紙装置は、給
指令が発せられると、電磁クラツチ６がONして
電磁ブレーキ７がOFFし、ピツクアツプローラ
２及びフイードローラ３が所定時間回転駆動さ
れ、用紙１はピツクアツプローラ２によつてフイ
ードローラ３とセパレートローラ４にニツプへ送
り込まれる。このとき、紙間の摩擦等によつて数
枚の用紙１がそのニツプへ送り込まれることがあ
るが、この場合セパレートローラ４がトルクリミ
ツタの働きによつて駆動が伝達されて逆転し、フ
イードローラ３に接した最上紙のみが給紙され
る。

給紙が終了すると、フイードローラ３とセパレ
ートローラ４のニツプには給紙された用紙と分離
して残された用紙がそのままに挟持されているこ
とが多々ある。そこで、本考案は給紙終了検知手
段を設け、この信号によつてセパレートローラ４
を所定時間だけ駆動を継続するとともに電磁クラ
ツチ６がOFFしているときに電磁ブレーキ７を
OFFさせる。この作動により、残紙がセパレー
トローラ４の駆動とフイードローラ３の従動によ
つて矢印Ａの逆方向へ送られ元の位置、即ち用紙
収容部へ戻される。なお、上記給紙終了を検知す
る手段としては、例えば複写機である場合にはコ
ピーセツト枚数に達したときを検知するものでよ
い。また、給紙部直後に搬送路にセンサーを設
け、該センサーが給紙された用紙を検出後所定時
間、用紙を検出しないことによつて検知するもの
や、給紙指令が所定時間に発せられないことを検
知するもので構成してもよい。

上記構成によれば、給紙が終了すると、フイー
ドローラ３とセパレートローラ４のニツプに挟持
されている用紙がセパレートローラ４の駆動とフ
イードローラ３の従動によつて収容部へ戻され、
残紙を確実に防止できる。なお、用紙束上にピツ
クアツプローラ２が載置され、このピツクアツプ
ローラ２が戻される用紙に負荷を与えて用紙折れ
等を生ずることある。この場合、第１図に示すよ
うにピツクアツプローラ２を上下移動可能に装着
し、このローラをスプリング１０を介してソレノ
イド９とに連結する。そして、このソレノイド９
をとに連結する。そして、このソレノイド９を給
紙終了信号によつて励磁することにより、ピツク
アツプローラ２を用紙１の上面から離隔すること
ができる。

この構成によれば、残紙を支障なく収容部へ戻
すことができる。なお、ソレノイド９によるピツ
クアツプローラ２を移動する構成は用紙位置が下
方へ同時に下がるタイプの給紙装置の場合、必要
としない。

効 果 本考案に係る摩擦分離ローラ給紙装置は上述の
如く構成され、フイードローラとセパレートロー
ラとのニツプに用紙が残ることを確実に防止で
き、有利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る摩擦分離ローラ給紙装
置の正面説明図、第２図はその分離部の駆動系を
示す説明図である。 １……用紙、３……フイードローラ、４……セ
パレートローラ、５……トリクルリミツタ、６…
…電磁クラツチ、７……電磁ブレーキ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 用紙送り方向へ回転するフイードローラと、該
   フイードローラに当接しトルクリミツタを介して
   逆転駆動するセパレートローラとを有する摩擦分
   離ローラ給紙装置において、 前記フイードローラへの駆動を給紙時に接続
   し、給紙時以外で遮断するクラツチ手段と、前記
   フイードローラに設けられ、給紙時の間及び給紙
   終了時から所定時間のみフイードローラの制動を
   解除するブレーキ手段と、前記セパレートローラ
   をブレーキ手段の制動解除と同期して給紙時の間
   及び給紙終了時から所定時間駆動する駆動手段と
   を有することを特徴とする摩擦分離ローラ給紙装
   置。