JP2754858B2

JP2754858B2 - 画像形成装置の給紙装置

Info

Publication number: JP2754858B2
Application number: JP2104442A
Authority: JP
Inventors: 一生藤原; 豊野上
Original assignee: Fuji Xerox Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date: 1990-04-20
Filing date: 1990-04-20
Publication date: 1998-05-20
Anticipated expiration: 2013-05-20
Also published as: JPH043748A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、複写機等の画像形成装置における給紙装置
に関し、特に、分離性の良くない用紙を給紙する際に、
取出しローラ（以下「ナジャーローラー」と呼ぶ）によ
る送り出し性能を向上させるとともに、さばき性能をも
良好に発揮させることが出来るような給紙装置に関す
る。

（従来の技術）複写機やレーザプリンター等の画像形成装置において
は、所定のサイズにカットされた用紙を、用紙トレイや
給紙カセット等の用紙収容装置に収容し、給紙部に該用
紙収容装置をセットして、給紙装置により送り出すよう
にしている。

前述したような画像形成装置に用いられる給紙装置に
は、用紙さばき作用を行う手段を設けて、用紙を１枚ず
つ分離した状態で送り出すようにしている。例えば、給
紙カセットから給紙を行う装置の場合には、給紙カセッ
ト自体の用紙送り出し側端部に、スナッバー爪等のさば
き手段を設けていることが多いので、送り手段に対して
は、単に給紙ローラを配置するのみで、用紙さばき作用
を容易に行うことが出来るものとされている。

これに対して、用紙トレイからの給紙を行う装置にお
いては、例えば、特開昭59−57841号公報等に示される
ように、ナジャーローラと用紙さばき装置とを組合せた
もので給紙装置を構成している。そして、前記給紙装置
において、ナジャーローラにより用紙トレイから送り出
した用紙に対して、用紙さばき装置によりさばき作用を
行い、用紙の重送を防止した状態で、記録部に向けて送
ることが出来るようにされる。

ところが、前述したように構成される給紙装置におい
て、普通紙と呼ばれる複写用の用紙に対する送りを行う
場合と、トレーシングペーパーやOHP（オーバーヘッド
プロジェクター）用のフィルム等を給紙する場合とで
は、ナジャーローラによる送り性能に差があり、前記ロ
ーラと用紙との間の押圧力（ノーマルフォース）を一定
に設定することが出来ないという問題がある。

すなわち、前記ノーマルフォースが大きく設定されて
いる場合には、ナジャーローラによる送り出し力を良好
な状態で発揮させることが出来るが、分離性の良くない
トレーシングペーパー等に対しては、複数枚を同時に送
ってしまい、重送が多く発生する等の欠点がある。

これに対して、ノーマルフォースを小さく設定する
と、重送の発生を防止することが出来るが、ローラによ
る送り能力が小さいために、ミスフィードが発生しやす
い等の問題がある。

また、用紙さばき装置にニップされ、さばを作用を行
っている用紙に対して、ナジャーローラによる大きいノ
ーマルフォースで送り作用が付与されると、用紙が重送
状態のままで送り出されてしまうという問題が発生す
る。

前述したような問題を解決するために、前記従来例の
装置においては、用紙さばき装置の下流部に用紙センサ
ーを配置しておき、ナジャーローラにより送り出された
用紙を、前記用紙センサーにより検知すると、ナジャー
ローラを用紙から離間させるように構成している。そし
て、さばき作用が行なわれている用紙に対して、ナジャ
ーローラによる送りの作用を小さいノーマルフォースで
行わせ、さばき作用を良好な状態で行うことが出来るよ
うにする。

（発明が解決しようとする問題点）前述したような従来の給紙装置において、表面が平滑
で、通気性の低コート紙や、トレーシングペーパー、OH
Pフィルム等を給紙する際に、用紙間の分離抵抗が大き
いために、ナジャーローラで給紙するには、大きなノー
マルフォースを付与することが必要である。

ところが、大きなノーマルフォースを付与した状態で
送り出される用紙が、重送している場合には、フィード
ローラとリタードローラによってさばくことは困難であ
る。

これに対して、用紙さばき作用を良好に行わせるため
に、ノーマルフォースを小さくすると、用紙さばき機構
に分離性能が十分に発揮されないことと、用紙間の分離
抵抗が大きいこと等の理由により、ミスフィードが発生
するという問題がある。

すなわち、従来の方式による給紙装置においては、普
通紙と呼ばれる種類の用紙に対しては、さばき性能を十
分に発揮させることは可能であるが、前述したような表
面が平滑で通気性の低い用紙に対しては、さばき性能を
良好に発揮させることが出来ず、重送が発生しやすい等
の欠点があった。

（発明の目的）本発明は、上記したような従来より用いられている装
置の欠点を解消するもので、給紙時にノーマルフォース
を２段階に切換えることによって、送り出し部でのミス
フィードと、用紙さばき装置での重送の発生を防止する
とともに、表面が平滑で分離抵抗の大きな用紙に対して
も、給紙の作用を良好に行い得るような装置を提供する
ことを目的としている。

（問題点を解決するための手段および作用）本発明の給紙装置は、用紙を送り出すための取出しロ
ーラと、前記取出しローラにより送り出される用紙をさ
ばくための用紙さばき手段と、前記取出しローラを用紙
に対して強く押圧して給紙を行い、前記用紙さばき手段
によりさばき作用を行う際に前記取出しローラによる押
圧力を小さく設定する押圧力制御手段と、前記用紙さば
き手段の近傍に配置され前記取出しローラにより送り出
された用紙を検知する検知する検知手段とを具備し、前
記押圧力制御手段は、前記取出しローラによる給紙動作
の開始時に前記検知手段により用紙が検知されている場
合には当該取出しローラによる押圧力を小さくしたまま
で給紙の動作を行わせることを特徴とする。

前記したように構成したことによって、本発明の給紙
装置においては、給紙時に強いノーマルフォースで送り
出すので、該ナジャーローラによる用紙の送りの作用を
確実に行うことが可能であり、ミスフィードが発生する
ことを防止出来る。

また、用紙が重送状態で送り出された場合でも、用紙
が用紙さばき装置にニップされる直前に、弱い力で送ら
れた状態で用紙さばき装置によりさばかれるので、用紙
さばき作用が良好な状態で行なわれることになり、重送
の発生を防止することが出来る。

そして、本発明の装置においては、給紙動作の開始時
に、さばき手段の近傍に用紙がある場合にも、取出しロ
ーラ（ナジャーローラ）による押圧力を小さくしたまま
で給紙の動作を行うことによって、さばき手段へ強く用
紙が送り出されることがなくなり、良好にさばき作用を
行うことができる。

（実施例）図示された例に従って、本発明の画像形成装置の給紙
装置の構成を説明する。

第１図に示される本発明の実施例は、用紙さばき装置
をフリクションリタード方式の装置として構成した場合
を示すもので、さばき時に回転しないリタードローラ
と、フィードローラとを組合せたものを用いている。

前記実施例において、給紙装置１はナジャーローラ２
と用紙さばき装置５とから構成しており、ナジャーロー
ラ２はＬ型アーム３に支持され、該Ｌ型アーム３が用紙
さばき装置のフィードローラの軸７を中心にして、揺動
させることが出来るように設けている。

用紙さばき装置５は、前述したように、フリクション
リタード方式の装置として構成されるもので、給紙方向
に回転されるフィードローラ６と、さばき時には回転し
ないリタードローラ８とを対向させて配置する。

そして、両ローラの間に重なった状態で入り込もうと
する用紙をさばいて、１枚ずつ送り出すことが出来るよ
うに構成している。なお、前記リタードローラ８は、用
紙トレイを交換する際や、給紙の動作の合間の任意のタ
イミングで、少しずつ回転させるような手段を設け、ロ
ーラ表面が平均してフィードローラに当るようにされ
る。

前記給紙装置から記録部に向けて配置される用紙搬送
路は、湾曲搬送路として構成されており、その用紙搬送
路の所定の位置に、搬送ローラ装置17を配置し、用紙を
送り出すようにする。

本発明の給紙装置１において、ナジャーローラ２はＬ
型アーム３に支持され、該Ｌ型アーム３が加圧機構10に
より揺動されることにより、給紙時のノーマルフォース
を制御出来るようにされる。前記ナジャーローラ２を支
持するＬ型アーム３は、水平部材3aの先端部にナジャー
ローラ２の軸を支持し、垂直部材3bの上端部にスプリン
グ14を接続し、両部材の交又部をフィードローラ６の軸
７で支持している。

前記加圧機構10は、ソレノイド11と、リンク12、およ
びスプリング14とから構成されるもので、ソレノイド11
の駆動により、リンク12が支点13を中心にして揺動され
ることを、スプンリング１を介してＬ型アーム３に伝達
し、ナジャーローラ２に対するノーマルフォースを制御
する。

なお、本発明のナジャーローラの支持手段において、
ソレノイドをオンにして、リンク12を支点13を中心にし
て時計方向に揺動させた際には、スプリング14が強く引
かれるので、ナジャーローラ２を用紙Ｐに対して強く押
圧する状態となり、ローラの用紙に対する搬送力を大き
く設定することが出来る。

これに対して、ソレノイドをオフにした場合には、ス
プリング14の比較的弱い力のみで、ナジャーローラを用
紙に押圧することになるので、ノーマルフォースは小さ
く設定される。

前述するように構成された本発明の給紙装置におい
て、ノーマルフォースを調整する動作は、第２図のタイ
ミングチャートに示されるようにして行われる。第２図
に示されるタイミングチャートにおいて、縦軸にノーマ
ルフォースを、横軸に時間を示しているもので、給紙装
置に対して駆動の指令が出力され、ナジャーローラによ
る用紙の搬送が開始された直後に、ソレノイドをオンに
してナジャーローラを強く用紙Ｐに押圧し、ノーマルフ
ォースを大きく設定して用紙の送り出しを行うようにす
る。

そして、用紙の送り出しが開始されてから所定の時間
経過後に、ソレノイドをオフにし、小さいノーマルフォ
ースで、ナジャーローラによる用紙の送りの動作を継続
させるようにする。なお、前記ソレノイドをオンにして
いる時間は、ナジャーローラの駆動を開始してから、用
紙の先端部が用紙さばき装置のニップ位置に到達する時
間と、ほぼ同じタイミングに設定する。

前記したように、ノーマルフォースを２段階に調整す
ることによって、用紙トレイからの用紙の送り出し作用
を行うと、用紙さばきを装置によるさばき作用との双方
に対して、用紙に対する送り力の制御を行うことが出
来、用紙を正確にさばいた状態で給紙を行うことが出来
るものとなる。

第３図に示される本発明の実施例では、用紙さばき装
置５にリタードパッド９を用い、ソレノイドの駆動の制
御の動作を、用紙センサー15によって行うようにする場
合を示しているが、その他の機構は、前記第１図の場合
と同じものとして構成される。

前記第３図に示される例において、用紙さばき装置５
の上流部に用紙センサー15を配置しており、該用紙セン
サーによって用紙の先端部を検知した情報は、図示を省
略した制御装置に入力され、ソレノイド11をオン・オフ
する際の制御情報として利用される。

前記給紙装置において、ナジャーローラを駆動して用
紙が送り出す際に、給紙装置に対する駆動信号によりソ
レノイドをオンにして、ノーマルフォースを大きく設定
し、その用紙の先端部を用紙センサー15によって検知す
ると、ソレノイドをオフにする。

そして、重送した状態で送られる用紙を、用紙さばき
装置５によりさばいて、下部の用紙P2を停止させ、上部
の用紙P1のみを用紙搬送路に向けて送り出し、該用紙搬
送路の下流部に配置される記録部に向けて送るようにす
る。

前記用紙さばき作用が行なわれた際に、下の用紙P2が
用紙センサー15により検知される状態で停止している。
この停止している用紙に対して、次の用紙送り出し信号
が出力され、ナジャーローラ２が駆動される際には、用
紙センサー15からの用紙検知信号によって、ソレノイド
11に対する通電は行なわれないことになる。そして、前
記給紙装置のナジャーローラ２に対しては、スプリング
14のみによる弱いノーマルフォースを加え、ジャーロー
ラにより用紙を弱い押圧力を加えたままで駆動し、用紙
P2を用紙さばき装置５を介して給紙する作用を行うよう
にする。

したがって、前記第３図に示される実施例の場合に
も、用紙トレイから用紙を送り出す際に、ノーマルフォ
ースを２段階に設定することによって、用紙さばき装置
にニップされた用紙に対して余分な送りの作用を加える
ことがないものとなる。

なお、前記本発明の実施例において、用紙さばき装置
のフィードローラに代えて、フィードベルトを使用する
ことや、ノーマルフォースを２段階に調整する機構を、
他の手段により構成し、図示されたものと同様な作用を
行い得るようにすること等も可能である。

（発明の効果）本発明の画像形成装置の給紙装置は、上記したような
構成を有するものであるから、給紙時に強いノーマルフ
ォースで送り出すことによって、該ナジャーローラによ
る用紙の送りの作用を確実に行うことが可能であり、ミ
スフィードが発生することを防止出来る。

また、本発明の装置においては、用紙が重送状態で送
り出された場合でも、用紙が用紙さばき装置にニップさ
れる直前に、弱い力で送られた状態で、用紙さばき装置
によりさばかれるので、用紙さばき作用が良好な状態で
行なわれることになり、重送の発生を防止することが出
来る。

したがって、本発明の装置は、トレーシングペーパー
等のように、表面が平滑で、通気性が低く、用紙間の分
離抵抗が大きな用紙に対して、ナジャーローラによる送
り出しと、用紙さばき機構によるさばき性能を良好に発
揮することが可能であり、前述したような特殊な用紙に
対しても、ミスフィードや重送の発生を防止することが
出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の給紙装置の説明図、第２図はソレノイ
ドによるノーマルフォースの制御の動作を示すタイミン
グチャートであり、第３図は本発明の他の実施例の説明
図である。図中の符号１……給紙装置、２……ナジャーローラ、３……Ｌ型ア
ーム、５……用紙さばき装置、６……フィードローラ、
８……リタードローラ、９……リタードパッド、10……
加圧機構、11……ソレノイド、12……リンク、14……ス
プリング。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】用紙を送り出すための取出しローラと、前記取出しローラにより送り出される用紙をさばくため
の用紙さばき手段と、前記取出しローラを用紙に対して強く押圧して給紙を行
い、前記用紙さばき手段によりさばき作用を行う際に前
記取出しローラによる押圧力を小さく設定する押圧力制
御手段と、前記用紙さばき手段の近傍に配置され前記取出しローラ
により送り出された用紙を検知する検知手段とを具備
し、前記押圧力制御手段は、前記取出しローラによる給紙動
作の開始時に前記検知手段により用紙が検知されている
場合には当該取出しローラによる押圧力を小さくしたま
まで給紙の動作を行わせること、を特徴とする画像形成装置の給紙装置。