JPH05208747A - 給紙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 〔目的〕給紙ローラ３これに圧接する分離パッド６によ
り、シートＰを分離して給送し、さらにレジストローラ
１３により搬送する場合、給紙ローラ３に対する分離パ
ッド６の圧接を解除して、シートＰと分離パッド６との
摺動が解消する。 〔構成〕給紙カセット２上のシートＰは、給紙ローラ３
とこれに圧接する分離パッド６により分離されて、下流
側のレジストローラ対１３へ給送される。分離パッド６
を給紙ローラから離隔させるアクチュエータ１５を、分
離パッド６に設ける。レジストローラ対１３が、所定の
タイミングでシートＰをさらに搬送するとき、アクチュ
エータ１５により、分離パッド６を給紙ローラ３から離
隔させてシートＰと分離パッド６との摺動を解消し、摺
動による振動及び騒音の発生を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複写機、レーザービー
ムプリンタ等の画像形成装置等に使用される定寸サイズ
の紙又はフィルム等のシートを給紙する給紙装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、給紙カセットに積載されて収納さ
れている定寸サイズのシートを１枚ずつ分離して給紙す
る手段として、給紙ローラによってカセットから給送さ
れる複数枚のシートを摩擦係数の高い分離パッドに押圧
して、給紙ローラ及び分離パッド等の分離部材とシート
間の摩擦係数、シート同士の摩擦係数等の違いを利用し
て最上位の１枚のみを分離して給紙する装置がある。

【０００３】この種の給紙装置の一例を図４に基づいて
説明する。

【０００４】同図において、給紙カセット２内の中板２
ａ上には複数枚の定寸サイズのシートＰが積載されてい
て、その最上位のシートＰａは中板２ａを上方へ付勢し
ている不図示の圧縮ばねにより給紙ローラ３に押圧され
ている。上記給紙ローラ３は図示しない駆動源に接続さ
れていて矢印方向に回動自在の支軸５に装着された半月
ローラ３ａと、支軸５に回転自在に装着されていて上記
半月ローラ３ａの外径よりも小寸の補助ローラ３ｂとか
らなっている。

【０００５】シートＰの先端近傍には高摩擦係数部材か
らなる摩擦板６ａを有する分離パッド６が配置されてい
て後述するようにして給紙ローラ３に圧接している。上
記分離パッド６が自由端に固着されている給紙ガイド板
７の基部は、装置本体（図示略）に固着された支持部材
９にピン１０により回動自在に装着されている。また、
上記給紙ガイド板７立設された腕部７ａと装置本体に固
着された支持部材１１間には圧縮ばね１２の両端がそれ
ぞれ係止されており、この圧縮ばね１２の弾力により上
記分離パッド６は給紙ローラ３の周面に所定の圧接力で
押圧されている。給紙ガイド板７の下流側には、給紙さ
れるシートＰの先端を揃えると共に所定のタイミングで
下流側の画像形成部（図示略）に給送するレジストロー
ラ対１３がそれぞれ配設されている。

【０００６】いま、不図示の制御部から指令により給紙
ローラ３の半月ローラ３ａは、回転して最上位のシート
Ｐａとその下側の複数枚のシートＰを給紙カセット２か
ら送りだして半月ローラ３ａと分離パッド６間に挿入す
る。ここで、分離部材３，６とシートＰ及びシートＰ同
士の摩擦係数の関係は、半月ローラ３ａとシートＰの摩
擦係数が一番大きく、次に分離パッド６とシートＰの摩
擦係数、最後にシートＰ同士の摩擦係数の順になってい
る。この摩擦係数の違いにより、最上位のシートＰａの
１枚のみが分離されて給紙ガイド板７にガイドされなが
らレジストローラ対１３へ送られ、さらにシートＰａは
所定のタイミングにより画像形成部に送られて画像が形
成される。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来装置において、給紙カセット２内の最上位のシー
トＰａのみを給紙するためには、シートＰ同士の摩擦力
よりも、シートＰと分離部材（給紙ローラ３及び分離パ
ッド６）との摩擦力の方が充分大きくなるように設定す
る必要がある。しかし、シートＰ分離作用を確実にする
ために、給紙ローラ３及び分離パッド６の摩擦係数を大
きくしていくと、シートＰの先端が給紙部を通過してレ
ジストローラ対１３に到達して、給紙ローラ３が従動側
に、そしてレジストローラ対１３が駆動側になった時
も、シートＰの中間部と分離パッド６とは圧縮ばね１２
のばね与圧により圧接しつづけているので、（摺動状
態）滑り摩擦状態となって、シートＰの著しい振動や騒
音を発生する問題があった。

【０００８】そこで、本発明は、給紙部から給紙された
シートが、その下流側のレジストローラに到達した時点
でシートと分離パッドとの摺動作用を解除して、レジス
トローラによるシートの搬送を上記摺動作用を生じるこ
となく行ない得る給紙装置を提供することを目的とする
ものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであって、例えば図１を参照して示す
と、定寸サイズのシート（Ｐ）を積載したシート積載部
（２）と、該シート積載部（２）のシート（Ｐ）を送り
出す給紙ローラ（３）及び該給紙ローラ（３）に圧接し
て前記送り出されたシート（Ｐ）の１枚を分離する分離
パッド（６）とからなる給紙部（３，６）と、該給紙部
（３，６）の下流側に配設されていて前記給紙ローラに
より送り出されたシート（Ｐ）を所定のタイミングで搬
送する搬送手段（１３）と、を備える給紙装置（１）に
おいて、前記搬送手段（１３）によるシート（Ｐ）の搬
送開始時に前記給紙ローラ（３）に対する前記分離パッ
ド（６）の圧接動作を解除する解除手段（１５）を設け
たことを特徴とする。

【００１０】

【作用】以上構成に基づき、給紙ローラ（３）の回動に
よりシート積載部（２）のシート（Ｐ）が１枚又は複数
枚送り出される。送り出されたシート（Ｐ）は分離パッ
ド（６）により分離されて１枚のシート（Ｐ）が搬送手
段（１３）へ、さらに所定のタイミングで回転する前記
搬送手段（１３）により下流側へ給送されていく。

【００１１】前記搬送手段（１３）による送り出された
シート（Ｐ）の給送開始時に、解除手段（１５）が作動
して給紙ローラ（３）に対する分離パッド（６）の圧接
動作が解除される。これにより、上記搬送手段（１３）
によるシート（Ｐ）の給送中におけるシート（Ｐ）と分
離パッド（６）との摺動作用は解消されて、摺動により
生じていたシート（Ｐ）の振動及び騒音の発生がなくな
る。また、給紙ローラ（３）に対する分離パッド（６）
の圧接を解除したことにより、給紙ローラ（３）に対す
る分離パッド（６）の圧接力を所定の大きさに設定する
ことができて、シート（Ｐ）の分離がより確実に行なわ
れる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、図４に示すものと同じ機能のものは、同
一符号で表わしてその説明は省略する。

【００１３】図１において、給紙ガイド板７の裏面側に
は取りつけ部材７ｂが固着されている。この取りつけ部
材７ｂにはソレノイド等からなる解除手段（以下アクチ
ュエータという）１５の作動部材１５ａが支軸１６によ
り枢着されている。アクチュエータ１５はブラケット１
６を介して不図示の装置本体に固設されており、アクチ
ュエータ１５がＯＦＦの時は作動部材１５ａは圧縮ばね
１２の弾力により上方に突出していて、分離パッド６は
図示のように給紙ローラ３に当接した状態にある。上記
給紙ローラ３及び分離パッド６により、シートＰ１枚ず
つ分離して給紙する給紙部が構成されている。

【００１４】また、搬送手段（以下レジストローラ対と
いう）１３の上流側近傍には、シート積載部（以下給紙
カセットという）２から給紙されるシートＰを検出する
レジストセンサ１７が配設されている。レジストローラ
対１３は、電磁クラッチ１３Ａを介して不図示の駆動源
に接続されている。上記レジストセンサ１７によるシー
トＰの検出と、シートＰに画像を形成させるべき所定の
タイミングにより上記電磁クラッチ１３Ａが作動してレ
ジストローラ対１３が回転される。また、上記電磁クラ
ッチ１３Ａが作動すると同時又は遅延してアクチュエー
タ１５が作動するようになっている。

【００１５】上記のように構成された給紙装置１に給紙
信号が与えられて、給紙ローラ３が矢印方向に回動する
と、最上位のシートＰａ又は複数枚のシートＰが給紙ロ
ーラ３と分離パッド６間に送り出される。給紙ローラ３
の回動時に、シートＰ間の摩擦係数、ならびに給紙ロー
ラ３と分離パッド６等の分離部材とシートＰとの摩擦係
数の違いにより、最上位のシートＰのみが、給紙ローラ
３及び分離パッド６からなる給紙部から送り出され、送
り出されたシートＰは給紙ガイド板７にガイドされなが
らレジストローラ対１３へ到達する。

【００１６】このシートＰの到達は、レジストセンサ１
７により検出される。レジストローラ対１３は、不図示
の画像形成部の画像に同期したタイミングに制御されて
電磁クラッチ１３Ａが作動することにより回動して、待
機中のシートＰを給送していく。

【００１７】上記の電磁クラッチ１３Ａの回転制御信号
に同期するか又は遅延してアクチュエータ１５が作動す
る。このアクチュエータ１５の作動により、給紙ガイド
板７が支軸１１を中心として図において反時計方向に回
動して、自由端の分離パッド６を図２に示すようにシー
トＰから離隔させる。この状態でのシートＰは、分離パ
ッド６と摺動することなくレジストローラ対１３により
給送することができて、上記摺動によるシートＰの振動
や騒音の発生を解消することができると共に、給紙ロー
ラ３に対する分離パッド６の圧接力を比較的大きく設定
することができて給紙時におけるシートＰの分離をより
確実に行なうことができる。

【００１８】なお、給送されるシートＰの後端を不図示
のセンサにより検出するか又は給送されるシートＰのサ
イズに基づく不図示の制御部から解除信号によりアクチ
ュエータ１５への通電を解除することにより、分離パッ
ド６は再びシートＰを介して給紙ローラ３に圧接して次
のシートＰの分離作用を行なう。

【００１９】次に、本発明の第２の実施例を図３に基づ
いて説明する。

【００２０】同図において、本実施例においては、解除
手段（アクチュエータ）２１は装置本体に固設されたモ
ータ等からなっていて、その出力軸には突起２２ａを有
する駆動部材２２が固着されている。また、給紙ガイド
板７の裏面側には水平方向に長寸の長孔７ｃを有する従
動部材７ｄが固着されており、上記長孔７ｃには駆動部
材２２の突起２２ａが遊合されている。

【００２１】給紙カセット２内のシートＰの１枚が分離
されてレジストローラ対１３に送られる動作については
前記実施例と同様にして行なわれる。また、レジストロ
ーラ対１３を回転させる回転制御信号と同期するか又は
遅延してアクチュエータ２１に通電されて駆動部材２２
が矢印方向に反回転される。

【００２２】突起２２ａが図３に示すように上位にある
位置から反回転した下位の位置に回動することにより従
動部材７ｄが下方に押し下げられ、この従動部材７ｄと
一体の給紙ガイド板７が図３において反時計方向に回動
することにより分離パッド６がシートＰから離隔する。
これにより、シートＰと分離パッド６との摺動を生じる
ことなく、レジストローラ対１３によりシートＰを給送
することができる。また、アクチュエータ２１への通電
の解除は、前記実施例と同様にして所定のタイミングで
行なわれて、分離パッド６がシートＰを介して再び給紙
ローラ３に圧接する。

【００２３】

【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、分離パッドによりシートを給紙ローラに押圧してシ
ートの分離を行なう摩擦分離方式の給紙装置において、
シート積載部（給紙カセット）から給送されたシートを
下流側の搬送手段（レジストローラ）により給送する時
に、上記給紙ローラに対する分離パッドの圧接を解除手
段（アクチュエータ）により解除したので、給送中のシ
ートと分離パッドとの摺動が解消されて、シートの振動
及びこれによる騒音の発生を防止することができる。ま
た、シート給送中における給紙ローラと分離パッドとの
圧接が解除されることにより、給紙ローラ３に対する分
離パッドの圧接力の設定の幅が広くなって、シートの分
離作用をより確実に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す給紙装置の縦断側面図
である。

【図２】図１に示す給紙装置の作用図である。

【図３】本発明の第２の実施例を示す給紙装置の縦断側
面図である。

【図４】従来の給紙装置の一例を示す給紙装置の縦断側
面図である。

【符号の説明】

Ｐ…シート 、 Ｐａ…最上位のシート 、 １…給紙
装置 、 ２…シート積載部（給紙カセット） 、
（３，５）…給紙部 、 ３…給紙ローラ、６…分離パ
ッド 、 ７…給紙ガイド板 、 １３…搬送手段（レ
ジストローラ） 、 １３Ａ…電磁クラッチ 、 １
５，２１…アクチュエータ 。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 定寸サイズのシートを積載したシート積
   載部と、該シート積載部のシートを送り出す給紙ローラ
   及び該給紙ローラに圧接して前記送り出されたシートの
   １枚を分離する分離パッドとからなる給紙部と、該給紙
   部の下流側に配設されていて前記給紙ローラにより送り
   出されたシートを所定のタイミングで搬送する搬送手段
   と、を備える給紙装置において、 前記搬送手段によるシートの搬送開始時に前記給紙ロー
   ラに対する前記分離パッドの圧接動作を解除する解除手
   段を設けたことを特徴とする給紙装置。