JP2010095373A - シート状材搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート状材を確実に分離して搬送することができるようにニップ圧を自動で調整できるシート状材搬送装置を提供する。
【解決手段】イメージスキャナ装置は、回転駆動される分離ローラ32と、リタードローラ37と、ニップ圧調整部86と、超音波センサ46と、原稿センサ45と、制御部と、を備える。リタードローラ37は、分離ローラ32に対向して配置される。ニップ圧調整部86は、分離ローラ32とリタードローラ37の間のニップ圧を調整する。超音波センサ46は、原稿の厚みを検知する。原稿センサ45は、原稿が分離ローラ32とリタードローラ37の間を抜けた状態を、当該原稿の後端を検出することによって検知する。前記制御部は、原稿の後端が原稿センサ45によって検知された後に、超音波センサ46が検知した厚みに応じて、ニップ圧調整部86によるニップ圧の調整を自動で行う。
【選択図】図7

Description

本発明は、シート状材搬送装置に関する。詳細には、シート状材を1枚ずつ分離して搬送するシート状材搬送装置において、抵抗部材と分離ローラとの間のニップ圧を調整するための構成に関する。
従来、トレイに重ねてセットされた複数のシート状材から、最上層又は最下層にある1枚を分離して搬送するタイプのシート状材搬送装置が知られている。このシート状材搬送装置としては、例えば、原稿を1枚ずつ搬送してその画像情報を読み取る原稿読取装置、及び、用紙を1枚ずつ搬送して画像を形成する画像形成装置などがある。
そして、例えば原稿読取装置において、回転駆動されることにより原稿を搬送する分離ローラと、搬送される原稿につられて他の原稿が搬送されないようにするために分離ローラに対向して配置される抵抗部材と、を備えた構成が公知である。この原稿読取装置においては、抵抗部材は所定の力で分離ローラに押し付けられており、これにより、分離ローラと抵抗部材との間に供給される原稿は所定の圧力(ニップ圧)でニップされる。この状態で分離ローラを駆動することにより、原稿を1枚ずつ分離して搬送することができる。
ここで、分離ローラと抵抗部材との間のニップ圧が高過ぎると分離不良となって重送が発生し、低過ぎると原稿を繰り込めずに繰込不良となってしまう。従って、原稿の分離能力を適切に発揮させるためにはニップ圧が適切な大きさであることが重要であるが、この適切なニップ圧の大きさは、紙の厚さあるいは環境条件等によって異なる。
例えば原稿読取装置においては様々な厚さ及び紙質の原稿を読み取ることが考えられるが、前記ニップ圧を原稿に合わせて毎回調整することはオペレータにとって負担である。この点、以下の特許文献1から3は、何らかの手段で原稿の状態又は分離状態を検知し、それに応じてニップ圧を自動で調節する構成を開示する。
特開平5−69972号公報 特開平5−32356号公報 特開平5−744号公報
しかしながら、本願発明者らは、特許文献1から3までのように分離ローラのニップ圧を自動で調整する構成では次のような問題が発生し得ることを見出した。即ち、原稿が分離ローラによって搬送されている最中にニップ圧が変更されると、分離された状態で停止していた原稿がニップ圧変更の影響によって搬送中の原稿につられて搬送され、重送の原因となるおそれがある。
そこで、本願発明者らは、前記のようにニップ圧の自動変更を行う構成のシート状材搬送装置において、重送の発生を防止するためには、当該ニップ圧の変更を適切なタイミングで行うように制御することが必要であると考えた。
この点、特許文献1又は2には、センサの検知結果に基づいてニップ圧を変更する構成が記載されているのみであり、当該ニップ圧変更を行うタイミングについては何ら記載されていない。従って、前述のように、特許文献1及び2の構成ではニップ圧の自動変更によって重送が発生してしまうおそれがある。一方、特許文献3は、ピックアップロールが動作してからセンサが用紙を検出するまでのタイミングに応じてニップ圧を変更する構成を開示する。しかし、この構成は重送又は繰込不良を検知することを目的としたものであり、また、ニップ圧を変更するタイミングを制御しているわけでもない。従って、特許文献3の構成によってもニップ圧変更の影響による重送の発生を防ぐことはできない。
本願発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、シート状材を確実に分離して搬送することができるようにニップ圧を自動で調整できるシート状材搬送装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成のシート状材搬送装置が提供される。即ち、このシート状材搬送装置は、回転駆動される分離ローラと、抵抗部材と、ニップ圧調整部と、シート厚検知部と、シート抜け検知部と、制御部と、を備える。前記抵抗部材は、前記分離ローラに対向して配置される。前記ニップ圧調整部は、前記分離ローラと前記抵抗部材の間のニップ圧を調整する。前記シート厚検知部は、シート状材の厚みを検知する。前記シート抜け検知部は、前記シート状材が前記分離ローラと前記抵抗部材の間から抜けた状態を検知する。前記制御部は、前記シート状材が前記分離ローラと前記抵抗部材の間から抜けた状態が前記シート抜け検知部によって検知された後に、前記シート厚検知部が検知した厚みに応じて、前記ニップ圧調整部によるニップ圧の調整を自動で行う。
これにより、複数のシート状材を連続して搬送している間に、分離ローラと抵抗部材の間のニップ圧を調整することができる。また、それぞれのシート状材が分離ローラと抵抗部材の間から抜けた後のタイミングでニップ圧を調整しているので、搬送されているシート状材に引きずられて次のシート状材が一緒に搬送されてしまうことを防止することができる。従って、シート状材の厚みが変化するのに応じてニップ圧を適切に調整しつつ、複数枚のシート状材の搬送をスムーズに継続することができる。
前記のシート状材搬送装置においては、前記シート状材の重送を検知する重送検知部を備え、前記制御部は、前記重送検知部によってシート状材の重送が検知された場合に、シート状材の搬送を再開する前に前記ニップ圧を変更することが好ましい。なお、「重送」とは、複数のシート状材が分離されずに重なったまま搬送されてしまうことをいう。
即ち、一度重送が発生したシート状材は再び繰り込んでも再度重送を発生させ易いが、上記の構成によれば、重送が発生した場合にはシート状材のシート厚にかかわらずニップ圧を変更することで、再度重送が発生するのを防止することができる。
前記のシート状材搬送装置においては、前記制御部は、前記シート状材の重送を検知した場合に、前記分離ローラをシート状材の搬送時とは逆方向に回転させることにより、前記分離ローラよりも上流側の位置まで当該シート状材を戻すことが好ましい。
これにより、重送されたシート状材をオペレータがセットし直す手間が省けるとともに、搬送が再開される前にニップ圧の自動調整も行われるので、重送の発生から自動的に復帰することができる。
前記のシート状材搬送装置においては、前記重送検知部は超音波センサであり、前記シート厚検知部を兼ねていることが好ましい。
これにより、重送検知部として新たなセンサを備える必要がないので、装置の構成を簡素化してコストを削減することができる。また、超音波センサは複数のシート状材が重なった状態を確実に検知できるので特に好適である。
前記のシート状材搬送装置においては、前記シート抜け検知部は超音波センサであり、前記シート厚検知部を兼ねていることが好ましい。
これにより、シート抜け検知部として新たなセンサを備える必要がないので、装置の構成を簡素化してコストを削減することができる。
前記のシート状材搬送装置においては、以下のように構成されていることが好ましい。即ち、このシート状材搬送装置は、前記シート状材の繰込不良を検知する繰込不良検知部を備える。そして、前記制御部は、前記繰込不良検知部によってシート状材の繰込不良が検知された場合に、当該シート状材の搬送を再び行う前に前記ニップ圧を変更する。なお、「繰込不良」とは、分離ローラを回転させたにもかかわらずシート状材の搬送を開始できないことをいう。
即ち、一度繰込不良が発生したシート状材は何度も繰込不良を発生させ易いが、上記の構成によれば、繰込不良が発生した場合にはシート状材のシート厚にかかわらずニップ圧を変更することで、再度繰込不良が発生するのを防止することができる。
前記のシート状材搬送装置においては、前記繰込不良検知部は超音波センサであり、前記シート厚検知部を兼ねていることが好ましい。
これにより、繰込不良検知部として新たなセンサを備える必要がないので、装置の構成を簡素化してコストを削減することができる。
前記のシート状材搬送装置においては、前記シート状材の重送又は繰込不良が検知された場合に、当該検知した内容と、前記ニップ圧の調整を行うか否かの確認と、を表示することが可能な表示部を備えるように構成することもできる。
これにより、重送又は繰込不良の発生をオペレータが知ることができるので、メンテナンスの必要性等を把握することができる。また、オペレータの好み等によりニップ圧の調整を行うか否かを選択することができる。
前記のシート状材搬送装置においては、前記ニップ圧の調整を自動で行うか否かの切替えを行うことが可能な操作部を備えていることが好ましい。
これにより、ニップ圧の自動調整機能を必要に応じて停止させることができるので、様々な状況に柔軟に対応することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態に係るシート状材搬送装置としてのイメージスキャナ装置(原稿読取装置)10を含む、コピーファクシミリ複合機(複合機)20の外観斜視図である。図2は、本実施形態のイメージスキャナ装置10の構成を示した正面断面図である。
図1に示すコピーファクシミリ複合機20は、ブックスキャナ及びオートドキュメントフィードスキャナとして機能するイメージスキャナ装置10を、当該複合機20の上部に備えている。また、複合機20は操作パネル77を備えており、操作パネル77は、各種情報を表示する表示部771と、コピー部数、ファクシミリ送信先及び原稿読取等を指示するための操作部772と、と備えている。
更に、複合機20は、記録媒体としての用紙に画像を形成する画像形成部等を内蔵した本体78と、前記用紙を順次供給する給紙カセット79と、を備えている。前記本体78は、通信回線を介して画像データを伝送するための図略の送受信部等を備える。
次に図2を参照して、前記複合機20が備えるイメージスキャナ装置10について説明する。図2に示すように、イメージスキャナ装置10は、プラテンガラス22と原稿台カバー21とを備えている。この原稿台カバー21には自動原稿搬送装置(オートドキュメントフィーダ、ADF)25が備えられている。また、イメージスキャナ装置10は、原稿の画像を読み取るための第1スキャナユニット50及び第2スキャナユニット60を備えている。
このイメージスキャナ装置10をオートドキュメントフィードスキャナとして使用する場合は、前記ADF25によって原稿を1枚ずつ搬送する。そして、原稿の表側の面(第1面)の画像は第1スキャナユニット50によって読み取られ、原稿の裏側の面(第2面)の画像は第2スキャナユニット60によって読み取られる。
一方、イメージスキャナ装置10をブックスキャナとして使用する場合は、読み取るべきブック原稿をユーザがプラテンガラス22上に載置して、その上から原稿台カバー21によって押圧して、ブック原稿が動かないように固定する。この状態で、第1スキャナユニット50によって原稿の画像を読み取ることができるようになっている。
図2に示すように、前記原稿台カバー21が備えるADF25は、原稿台カバー21の上部に設けられた原稿トレイ23と、この原稿トレイ23の下方に設けられた排出トレイ24と、を備える。
図2に示すように、前記原稿台カバー21の内部には、原稿トレイ23と排出トレイ24とを繋ぐ湾曲状(横向きU字状)の原稿搬送経路30が構成されている。この構成で、原稿トレイ23に重ねてセットされた原稿は、1枚ずつ分離されて前記原稿搬送経路30に沿って搬送され、排出トレイ24へ排出される。原稿の読取開始等の指示は、図1に示す操作部772によって行うことができる。
次に、原稿搬送経路30に沿って、ADF25の各部の構成を詳細に説明する。
図2に示すように、原稿トレイ23から原稿搬送経路30に原稿が供給される箇所にはピックアップローラ(繰込み部)31が配置されている。
このピックアップローラ31は、分離ローラ32の回転軸を中心にして、図中で実線で示す位置から2点鎖線で示す位置まで回転可能に構成されている。ADF25の非動作時においては、ピックアップローラ31は実線で示す上側の位置に保持されている。一方、原稿を繰り込む際には、ピックアップローラ31が下方に移動し、原稿トレイ23に重ねてセットされている原稿のうち、最上層にある原稿の端部に接触する。この状態でピックアップローラ31が回転することによって、原稿トレイ23上の最上層の原稿がADF25内に繰り込まれる。
このピックアップローラ31の下流側には分離ローラ32が備えられ、この分離ローラ32に対向してリタードローラ(抵抗部材)37が配置されている。リタードローラ37は、後述のスプリングによって分離ローラ32に対し押し付けられており、当該分離ローラ32との間で適宜のニップ圧を発生させる。なお、分離ローラ32とリタードローラ37との間のニップ圧は、リタードローラ37が分離ローラ32に押し付けられる力を調節することで適宜調整可能に構成されており、その詳細は後述する。
この構成で、原稿はピックアップローラ31の駆動によって分離ローラ32へ送られ、当該分離ローラ32とリタードローラ37との間にニップされる。そして原稿は、分離ローラ32の駆動により、当該分離ローラ32とリタードローラ37との間で1枚ずつ分離され、原稿搬送経路30の下流側へ搬送される。
分離ローラ32の下流側には、原稿が分離ローラ32を通過したことを検知する原稿センサ(シート抜け検知部)45が備えられている。この原稿センサ45により、分離ローラ32よりも下流側の所定位置を原稿の後端が通過したことを検知することができる。また、原稿センサ45の更に下流側には、原稿の厚みを検知する超音波センサ(シート厚検出部)46が配置されている。なお、原稿センサ45及び超音波センサ46は図略の制御部に電気的に接続され、その検出信号は当該制御部に送信されるように構成されている。この制御部はイメージスキャナ装置10の各部を制御するためのものであり、演算部としてのCPU、記憶部としてのメモリ等を備えている。
超音波センサ46の下流側には、レジストローラ39と、このレジストローラ39と対になる対向ローラと、が配置されている。レジストローラ39は、前記対向ローラとともに、分離ローラ32によって搬送されてくる原稿の先頭側を一時的に止めて弛ませ、所定時間後に弛みを除去しつつ下流側に搬送する。これにより、原稿の斜行が矯正される。
レジストローラ39の下流側には、複数の搬送ローラ33,34,35が設けられる。また、この搬送ローラ33,34,35のそれぞれに対向するようにローラが配置されている。前記レジストローラ39の駆動によって下流側へ搬送された原稿は、搬送ローラ33,34,35とそれらに対向するローラとによりニップされて、更に下流側へ搬送される。
2つの搬送ローラ34,35の間には第1原稿読取位置26が設定されており、この第1原稿読取位置26にはプラテンローラ29が配置されている。そして、この第1原稿読取位置26を通過する原稿は、次に説明する第1スキャナユニット50によって走査され、読み取られる。
第1スキャナユニット50について説明する。この第1スキャナユニット50は、光源51と、反射ミラー52,53,54と、集光レンズ55と、電荷結合素子(CCD)56と、を備えている。光源51は前記ADF25の前記第1原稿読取位置26(又はプラテンガラス22)に対して光を照射し、反射ミラー52,53,54は原稿からの反射光を反射させる。そして、この反射光を集光レンズ55で収束させ、収束光がCCD56の部分で結像するように構成されている。
第1スキャナユニット50の光源51及び反射ミラー52等は移動可能に構成されている。そして、前述したようにイメージスキャナ装置10をブックスキャナとして使用する場合は、第1スキャナユニット50の光源51及び反射ミラー52等をプラテンガラス22に沿って移動させる。これによって、プラテンガラス22上に載置された原稿を読み取ることができるようになっている。
一方、イメージスキャナ装置10をオートドキュメントフィードスキャナとして使用する場合は、光源51及び反射ミラー52等は、図2に示すように、前記第1原稿読取位置26に対向する位置まで移動させて静止させておく。この状態でADF25を駆動することにより、原稿搬送経路30を搬送されて第1原稿読取位置26を通過する原稿の表側の面を、第1スキャナユニット50が走査して読み取ることができる。
第1スキャナユニット50において、原稿からの反射光は前述のとおりCCD56へ導かれて結像し、CCD56は原稿の画像情報に応じた電気信号を出力する。この信号は適宜変換処理され、複合機20が備える画像形成部に送信される。そして、この送信された画像情報が画像形成部によって記録媒体としての用紙に転写されることで、複合機20のコピー機能等が実現される。
原稿搬送経路30において、前記第1原稿読取位置26の下流側(搬送ローラ35の下流側)には第2原稿読取位置27が設定されている。この第2原稿読取位置27を通過する原稿の裏面は、次に説明する第2スキャナユニット60によって走査されて読み取られる。
第2スキャナユニット60について説明する。この第2スキャナユニット60は、ADF25の内部に保持されるスキャナフレーム12を備えている。このスキャナフレーム12は、内部の光学系を構成する部品等を支持するとともに、その外側を覆って保護するように構成されている。
また、前記第2原稿読取位置27において、スキャナフレーム12と対向するようにプラテンローラ38が配置されている。この構成で、前記搬送ローラ35により第2原稿読取位置27まで搬送された原稿は、プラテンローラ38により更に搬送されながらその裏側の面が走査されて読み取られる。
次に、第2スキャナユニット60において構成される縮小光学系について説明する。図2に示すように、第2スキャナユニット60は、光源61と、反射ミラー62,63,64,65と、集光レンズ67と、電荷結合素子(CCD)57と、を備えている。
光源61は第2原稿読取位置27を臨むように配置されており、当該第2原稿読取位置27に光を照射することができる。反射ミラー62,63,64,65は、原稿からの反射光を更に複数回折り返すように反射させ、集光レンズ67に導くように構成されている。集光レンズ67は光を収束させてCCD57の部分に結像させ、CCD57は、第1スキャナユニット50におけるCCD56と同様に、原稿の画像情報に応じた電気信号を出力する。この信号も適宜変換処理され、複合機20が備える画像形成部に送信される。
以上のようにして2つの原稿読取位置で表裏両面の内容を読み取られた原稿は、排出ローラ36により搬送され、排出トレイ24へ排出される。このようにして、原稿搬送経路30に原稿を1回通過させるだけで両面読取が可能な構成の、いわゆるワンパス方式のイメージスキャナ装置10が構成されている。
次に、分離ローラ32とリタードローラ37との間のニップ圧を調整するための構成について、図3及び図4を参照して説明する。図3はリタードローラ及びニップ圧調整部の正面図、図4は斜視図である。
図3に示すように、リタードローラ37は分離ローラ32と対向して接触するように配置されており、分離ローラ32の回転に伴って従動回転する。また、このリタードローラ37はトルクリミッタ80に接続されている。トルクリミッタ80はリタードローラ37の回転に制動力を付与し、これによって、分離ローラ32とリタードローラ37との間で原稿を分離することができる。
以下、この分離作用について具体的に説明する。例えば、分離ローラ32とリタードローラ37の間に2枚の原稿が積層された状態でニップされたとする。この場合、上層の原稿には、分離ローラ32の回転によって原稿を下流側方向へ送る力が作用する。一方、上層の原稿の搬送につられて下流側へ搬送されようとする下層の原稿は、制動されたリタードローラ37によって引き止められる。この抵抗作用により2枚の原稿が分離され、上層の原稿のみが分離ローラ32の回転によって下流側へ搬送されることになる。
次に、分離ローラ32とリタードローラ37との間にニップ圧を発生させるための構成について説明する。
図3及び図4に示すように、ADF25の内部に配置される固定ブラケット83の上面に、一対の第1支持ブラケット82が固定されている。それぞれの第1支持ブラケット82の先端部には揺動軸811が取り付けられ、この揺動軸811を中心として回転可能となるように揺動ブラケット81が支持されている。そして、前記リタードローラ37は、トルクリミッタ80とともに揺動ブラケット81に取り付けられている。
前記揺動軸811は、リタードローラ37の回転軸371と平行になるように構成されている。これにより、リタードローラ37を分離ローラ32に対して平行に保ったまま、揺動ブラケット81を揺動させることができる。
一方、固定ブラケット83側には、前記揺動ブラケット81に対し下側で対面するようにナット84が配置されている。そして、揺動ブラケット81とナット84との間には、圧縮コイルバネとして構成されたスプリング(押付け部材)85が配置されている。
前記ナット84には、スプリング85の一端を受けるためのフランジ部841が形成されている。このフランジ部841には、スプリング85の内側に嵌合して当該スプリング85の一端側を保持するために円筒形状に構成された凸部842が形成されている。一方、揺動ブラケット81には、前記凸部842に対向する位置に、前記スプリング85の他端側を保持するために同じく円筒形状に構成された凸部812が形成されている。
以上の構成で、スプリング85は揺動ブラケット81とナット84との間に保持される。そして、このスプリング85を圧縮した状態で保持することで、当該スプリング85の復元力により揺動ブラケット81を図3及び図4の上方へ押圧し、結果として分離ローラ32とリタードローラ37との間にニップ圧(押圧力)を生じさせることができる。これにより、前述した分離ローラ32及びリタードローラ37による原稿の分離作用を実現することができる。
次に、ニップ圧調整部86について説明する。図3及び図4に示すように、ニップ圧調整部86は、ステッピングモータ87と、ガイド部材88と、位置センサ89と、を備えている。前記ステッピングモータ87、ガイド部材88及び位置センサ89は、固定ブラケット83に取り付けられた第2支持ブラケット90に固定されている。
ステッピングモータ87は、前記制御部によって回転量及び回転方向を制御されるように構成されている。また、ステッピングモータ87のモータ軸871にはオネジ部が形成されており、このオネジ部が、ナット84の軸孔に形成された図略のメネジ部に捩じ込まれている。
ガイド部材88は、ナット84の回り止めとして機能するとともに、当該ナット84の移動方向が上下方向となるように案内するように構成されている。この点について図5を参照して説明する。
図5に示すように、ナット84には、当該ナット84の径方向に板状に突出する回転防止部843が形成されている。一方、ガイド部材88には、ナット84の軸方向と平行な方向に細長い溝部881が形成されている。そして、回転防止部843は溝部881に挿入されて、当該溝部881の長手方向にスライド可能に構成されている。以上の構成により、ナット84の回転を規制するとともに、ナット84を軸方向(図面上下方向)に移動するように案内することができる。
以上の構成で、前記制御部がステッピングモータ87を制御してモータ軸871を正逆回転させることで、当該モータ軸871に形成されたネジ部によってナット84の位置を図面上下方向に移動させることができる。このネジ送りにより、スプリング85の変形量を変化させ、分離ローラ32とリタードローラ37との間のニップ圧を高い精度で調節することができる。
位置センサ89は、例えば投光部と受光部を有する非接触式のセンサとして構成されており、ナット84が所定の基準位置に到達したときに、適宜の検出信号を前記制御部に送信するように構成されている。制御部は、前記検出信号を受信したときのナット84の位置を基準として、ステッピングモータ87の回転を制御する。これにより、ニップ圧の正確な制御が可能となる。
次に、図6を参照して超音波センサ46の構成について説明する。図6は、分離ローラ32からレジストローラ39までの範囲を拡大して示す正面図である。図6には、分離ローラ32によって1枚の原稿を搬送しつつ、他の原稿がつられて搬送されないようにリタードローラ37によって引き止めている様子が示されている。
図6に示すように、超音波センサ46は送信部461と受信部462を備えている。超音波センサ46は、搬送される原稿に対して送信部461から超音波を当て、当該原稿を透過した超音波を受信部462によって検知する構成である。原稿の厚さは受信部462の検出値に基づいて知ることができるので、超音波センサ46は原稿厚検知部(シート厚検知部)としての機能を有するということができる。
また、超音波センサ46は重送検知部としての機能も有する。即ち、超音波センサ46の検知位置において原稿が2枚重なっていると、原稿の間に形成される空気層によって超音波が大きく減衰されるので、受信部462の検出レベルは、1枚の厚い原稿を搬送している場合の検出レベルと比べても大幅に低くなる。本実施形態ではこの原理によって、超音波センサ46によって原稿の重送を検知している。なお、前述したように、超音波センサ46が検知した値は図略の制御部に送信される。
次に、ニップ圧を自動で調整する方法について説明する。本実施形態では、前記制御部は、超音波センサ46が検知した原稿の厚みに応じてステッピングモータ87を駆動することにより、当該厚みの原稿を分離するのに適したニップ圧に調整するように構成されている。
なお、本実施形態において超音波センサ46で検出されるのは分離ローラ32を通過した後の原稿の厚みであり、先に搬送された原稿の厚みに基づいて、後続の原稿に対するニップ圧を調整することになる。しかしながら、例えば1枚ごとに厚みが無秩序に異なる原稿が原稿トレイ23に重ねてセットされることは通常の使用では殆ど考えられないので、本実施形態の調整方法によっても全体として良好な分離が得られるということができる。
ところで、本実施形態のADF25においては、例えば図6のように、1枚目の原稿が分離ローラ32によって搬送されると同時に、2枚目の原稿がリタードローラ37によって停止している状況が生じることがある。このような分離中の状態(2枚の原稿が分離ローラ32とリタードローラ37とによって一緒にニップされている状態)においてニップ圧を変更すると、リタードローラ37によって停止されていた2枚目の原稿が1枚目につられて搬送されてしまうおそれがある。
以上の点を考慮し、前記制御部は、図6の状態ではニップ圧の調整を行わず、原稿センサ45の位置を原稿の後端(搬送方向上流側の端部)が通過した図7の状態となってからニップ圧を調整するよう構成されている。即ち、分離ローラ32よりも下流側に配置されている原稿センサ45によって原稿の後端が検知されれば、当該原稿が分離ローラ32とリタードローラ37との間を抜けていることが確認できるので、その後にニップ圧を必要に応じて変更するのである。
なお、上記のように原稿センサ45を備える構成に代えて、例えば原稿センサ45を省略し、超音波センサ46によって原稿の通過を検知する構成とすることもできる。即ち、超音波センサ46は分離ローラ32の下流側に配置されているので、当該超音波センサ46が搬送中の原稿を検出しなくなったことにより、当該原稿が分離ローラ32とリタードローラ37との間を抜けたことを検知することができる。従って、この構成によれば、超音波センサ46をシート抜け検知部として機能させることができる。
そして制御部は、ニップ圧の調整中は分離ローラ32の駆動を行わずに原稿の供給を中断させておき、ニップ圧の調整が終わると、分離ローラ32の駆動を再開して次の原稿を搬送するように構成されている。これにより、図6のように分離ローラ32とリタードローラ37との間に次の原稿があった場合でも、ニップ圧の調整の影響で前の原稿につられて次の原稿が搬送されてしまうことを防止することができる。
ただし、上記のようにニップ圧の調整時にいったん原稿の供給を停止する構成の場合、原稿を1枚搬送するごとにニップ圧の調整を毎回行うと、繰込動作の間隔が長くなり全体の読取速度が遅くなってしまう。本実施形態ではこの点を考慮して、前記制御部は、超音波センサ46によって検知した原稿の厚みが前回繰込時の原稿の厚みから変化して、予め設定されている複数の基準値の何れかを上回るか下回ったときにのみ、ニップ圧を調整するように構成されている。以上により、ニップ圧の調整動作が頻発して読取速度が低下することを防止することができる。ただし、ニップ圧の調整は、測定した原稿の厚みと前回繰込時の原稿の厚みの差の絶対値が所定の閾値を超えた場合にのみ行うようにすることもできる。また、前記基準値(又は閾値)は、オペレータが操作パネル77の操作等によって適宜設定することができる。
更に、本実施形態では、オペレータが操作部772を操作することにより、上記のニップ圧の自動調整を行うか否かを切り替えることができるように構成されている。これにより、例えば原稿の厚みが均一であって、現在のニップ圧の設定で良好な分離が得られることが判っている場合は、ニップ圧の自動調整を行わないようにすることで読取の高速化を実現することができる。
本実施形態のADF25は、以上のようにして、複数枚の原稿を連続的に搬送しつつニップ圧の調整を必要に応じて行うことができる。しかし、上記のように制御した場合でも、個々の原稿の状態によっては重送又は繰込不良が発生してしまう場合がある。そこで、本実施形態では、原稿の厚みにかかわらず、重送又は繰込不良を検知した場合には次の繰込みの前にニップ圧を調整するように構成されている。
例えば、超音波センサ46が重送を検知した場合は、前記制御部は分離ローラ32を逆回転させて、原稿を分離ローラ32の上流側まで戻すように制御する。そして制御部は、再び繰込みを行う前に、ニップ圧が例えば所定値だけ低くなるように調整する。これにより、重送の再度の発生が回避される。
また、分離ローラ32が駆動されても原稿センサ45が一定時間内に原稿の先頭側を検出しない場合は、制御部は繰込不良が発生したと判断する(このように繰込不良を検知できるので、原稿センサ45は繰込不良検知部でもある)。すると、制御部は、ニップ圧が例えば所定値だけ高くなるように調整した上で、再度原稿の繰込みを試みる。
なお、上記のように原稿センサ45によって繰込不良を検知する構成に代えて、分離ローラ32が駆動されてから所定時間内に超音波センサ46が原稿を検知しない場合に繰込不良と判断する構成とすることができる。このように構成すれば、超音波センサ46を繰込不良検知部として機能させることができる。
以上のように、本実施形態では、重送発生時又は繰込不良発生時には自動的にニップ圧が調整されて復帰するので、オペレータがその都度ニップ圧を調整する必要が無い。ただし、前記重送又は繰込不良が頻発するようであれば、ニップ圧の調整では解決できず、部品の交換等のメンテナンス作業が必要になると考えられる。また、重送又は繰込不良の発生時にニップ圧を自動調整することをオペレータが望まない場合もある。そこで本実施形態では、重送又は繰込不良の発生時にはニップ圧の自動調整を即座には行わず、当該重送又は繰込不良を検知した旨のメッセージを表示部771に表示し、ニップ圧の自動調整を行うか否かを問い合わせることも可能に構成されている。この場合の表示部771の表示内容としては、例えば、「繰込不良が発生しました。ニップ圧を自動調整しますか?」とすることが考えられる。オペレータは、当該メッセージを確認して操作部772を操作することにより、ニップ圧の自動調整を行うか否かを選択することができる。
以上で説明したように、本実施形態のイメージスキャナ装置10は、回転駆動される分離ローラ32と、リタードローラ37と、ニップ圧調整部86と、超音波センサ46と、原稿センサ45と、制御部と、を備える。リタードローラ37は、分離ローラ32に対向して配置される。ニップ圧調整部86は、分離ローラ32とリタードローラ37の間のニップ圧を調整する。超音波センサ46は、原稿の厚みを検知する。原稿センサ45は、原稿が分離ローラ32とリタードローラ37の間から抜けた状態を、当該原稿の後端を検出することで検知する。前記制御部は、原稿の後端が原稿センサ45によって検知された後に、超音波センサ46が検知した厚みに応じて、ニップ圧調整部86による前記ニップ圧の調整を自動で行う。
これにより、複数の原稿を連続して搬送している間に、分離ローラ32とリタードローラ37の間のニップ圧を調整することができる。また、それぞれの原稿が分離ローラ32とリタードローラ37の間から抜けた後のタイミングで前記ニップ圧を調整しているので、搬送されている原稿に引きずられて次の原稿が一緒に搬送されてしまうことを防止することができる。従って、原稿によって厚みが変化するのに応じてニップ圧を適切に調整しつつ、複数枚の原稿の搬送をスムーズに継続することができる。
また、本実施形態のイメージスキャナ装置10において、前記制御部は、超音波センサ46によって原稿の重送が検知された場合に、原稿の搬送を再開する前に前記ニップ圧を変更している。
即ち、一度重送が発生した原稿は再び繰り込んでも再度重送を発生させ易いが、上記の構成によれば、重送が発生した場合には原稿の厚みにかかわらず前記ニップ圧を変更することで、再度重送が発生するのを防止することができる。
また、本実施形態のイメージスキャナ装置10においては、前記制御部は、原稿の重送を検知した場合に、分離ローラ32を原稿の搬送時とは逆方向に回転させることにより、分離ローラ32よりも上流側の位置まで当該原稿を戻している。
これにより、重送された原稿をオペレータがセットし直す手間が省けるとともに、搬送が再開される前にニップ圧の自動調整も行われるので、重送の発生から自動的に復帰することができる。
また、本実施形態のイメージスキャナ装置10においては、超音波センサ46によって原稿の厚みと重送の両方を検知している。
これにより、重送検知部として新たなセンサを備える必要がないので、装置の構成を簡素化してコストを削減することができる。また、超音波センサ46は複数の原稿が重なった状態を確実に検知できるので特に好適である。
また、本実施形態のイメージスキャナ装置10においては、超音波センサ46によって原稿が分離ローラ32を通過したことを検知するように構成することもできる。
このように構成すれば、シート抜け検知部として新たなセンサを備える必要がないので、装置の構成を簡素化してコストを削減することができる。
また、本実施形態のイメージスキャナ装置10において、前記制御部は、原稿センサ45によって原稿の繰込不良が検知された場合に、当該原稿の搬送を再び行う前にニップ圧を調整している。
即ち、一度繰込不良が発生した原稿は何度も繰込不良を発生させ易いが、上記の構成によれば、繰込不良が発生した場合には原稿の厚みにかかわらずニップ圧を変更することで、再度繰込不良が発生するのを防止することができる。
また、本実施形態のイメージスキャナ装置10においては、超音波センサ46によって繰込不良を検知するように構成することもできる。
このように構成すれば、繰込不良検知部として新たなセンサを備える必要がないので、装置の構成を簡素化してコストを削減することができる。
また、本実施形態のイメージスキャナ装置10は、原稿の重送又は繰込不良が検知された場合に、当該検知した内容と、前記ニップ圧の調整を行うか否かの確認と、を表示することが可能な表示部771を備えている。
これにより、重送又は繰込不良の発生をオペレータが知ることができるので、メンテナンスの必要性等を把握することができる。また、オペレータの好み等によりニップ圧の調整を行うか否かを選択することができる。
また、本実施形態のイメージスキャナ装置10は、ニップ圧の調整を自動で行うか否かを切替可能な操作部772を備えている。
これにより、ニップ圧の自動調整機能を必要に応じて停止させることができるので、様々な状況に柔軟に対応することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態について説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
分離ローラに対向して設ける抵抗部材はリタードローラに限らず、例えば分離パッドのようにローラ以外の構成としても良い。
抵抗部材を分離ローラ側に押し付けてニップ圧を発生させる手段は、圧縮コイルバネに限らず、例えば引張バネ、板バネ等によっても良い。また、抵抗部材を分離ローラ側へ押し付ける構成に代えて、分離ローラを抵抗部材側へ押し付ける構成であっても良い。
また、ニップ圧調整部86の構成としては上記実施形態の構成に限らず、例えば特許文献1から3が開示するような構成でニップ圧を調整する場合であっても、本発明を適用することができる。
重送を検知するためのセンサと、原稿厚を検知するためのセンサは別々に備えていても良い。ただし、部品数を削減してコストを低減するという観点からは、本実施形態のように超音波センサによって原稿の厚みと重送の両方を検知する構成が好ましい。
また、原稿の厚み及び重送を検知するのは超音波センサに限らず、例えば光透過式のセンサでも良いし、接触式のセンサでも良い。ただし、重送を確実に検出できるものが好ましい。
ニップ圧の調整タイミングは、原稿センサ45が原稿の後端を検知したタイミングを基準として定められなくても良い。例えば、原稿のサイズが予め判っている場合は、原稿センサ45が原稿の先頭を検知してから所定時間経過後にニップ圧の調整を行うように構成することもできる。要は、原稿が分離ローラ32とリタードローラ37との間を抜けた後でニップ圧の調整を行うことができれば良い。
上記実施形態では、重送の検知時には分離ローラ32の逆回転によって自動で復帰する構成としたが、例えば、重送が検知された場合はその旨を適宜の記憶部に記憶した上で原稿の搬送を中止し、重送された原稿をオペレータが手作業で取り除く構成でも良い。この場合、再読取りを希望するオペレータは、搬送途中の原稿を原稿搬送経路30から原稿トレイ23に戻した後、操作部772を操作して読取開始を再び指示する。制御部は、前回の読取時に重送で停止したことが記憶部に記憶されていた場合、原稿の搬送を開始する前にニップ圧を調整するように制御する。以上の制御により、前述の実施形態と同様に重送の再度の発生を防止することができる。
リタードローラ37とトルクリミッタ80との間に一方向クラッチ等の適宜のクラッチ機構を備える構成とし、前述の逆搬送時にはクラッチが切れた状態となって、トルクリミッタ80の抵抗力がリタードローラ37に伝達されないようにすることもできる。この場合、重送された原稿を(重なった状態のまま)原稿トレイ23側に適切に戻すことができるので、重送からの自動復帰の成功率を高めることができる。あるいは、リタードローラ37を駆動するためのモータを備え、前記逆搬送時には分離ローラ32とともにリタードローラ37を逆回転させるように構成しても良い。
シート状材の種類としては、一般的な用紙のほか、例えばOHPフィルム等であっても、本発明の構成によって好適にニップ圧の調整を行うことができる。
上記実施形態では、シート状材搬送装置としての原稿読取装置について説明したが、例えば画像形成装置に本発明の構成を用いても良い。例えば前記複合機20において、給紙カセット79内に積層された記録紙を分離して画像形成部に供給するための給紙部に、前記分離ローラ、抵抗部材、シート厚検知部等の構成を採用することができる。以上に示すように、シート状材を1枚ずつ分離して搬送するものであれば、本発明の構成を幅広い用途に適用することができる。
本発明の一実施形態に係るイメージスキャナ装置を含むコピーファクシミリ複合機の様子を示した外観斜視図。 本実施形態のイメージスキャナ装置の構成を示した正面断面図。 リタードローラ及びニップ圧調整部の正面図。 リタードローラ及びニップ圧調整部の外観斜視図。 ガイド部材の構成を説明する斜視図。 分離ローラが原稿を分離している様子を拡大した要部正面図。 図6の状態から原稿が搬送されて分離ローラを抜けた様子を拡大した要部正面図。
符号の説明
10 イメージスキャナ装置(シート状材搬送装置)
32 分離ローラ
37 リタードローラ(抵抗部材)
45 原稿センサ(シート抜け検知部及び繰込不良検知部)
46 超音波センサ(シート厚検知部及び重送検知部)
80 トルクリミッタ
85 スプリング
86 ニップ圧調整部
87 ステッピングモータ

Claims (9)

  1. 回転駆動される分離ローラと、
    前記分離ローラに対向して配置される抵抗部材と、
    前記分離ローラと前記抵抗部材の間のニップ圧を調整するためのニップ圧調整部と、
    シート状材の厚みを検知するシート厚検知部と、
    前記シート状材が前記分離ローラと前記抵抗部材の間から抜けた状態を検知するシート抜け検知部と、
    前記シート状材が前記分離ローラと前記抵抗部材の間から抜けた状態が前記シート抜け検知部によって検知された後に、前記シート厚検知部が検知した厚みに応じて、前記ニップ圧調整部によるニップ圧の調整を自動で行う制御部と、
    を備えることを特徴とするシート状材搬送装置。
  2. 請求項1に記載のシート状材搬送装置であって、
    前記シート状材の重送を検知する重送検知部を備え、
    前記制御部は、前記重送検知部によってシート状材の重送が検知された場合に、シート状材の搬送を再開する前に前記ニップ圧を変更することを特徴とするシート状材搬送装置。
  3. 請求項2に記載のシート状材搬送装置であって、
    前記制御部は、前記シート状材の重送を検知した場合に、前記分離ローラをシート状材の搬送時とは逆方向に回転させることにより、前記分離ローラよりも上流側の位置まで当該シート状材を戻すことを特徴とするシート状材搬送装置。
  4. 請求項2又は3に記載のシート状材搬送装置であって、
    前記重送検知部は超音波センサであり、前記シート厚検知部を兼ねていることを特徴とするシート状材搬送装置。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載のシート状材搬送装置であって、
    前記シート抜け検知部は超音波センサであり、前記シート厚検知部を兼ねていることを特徴とするシート状材搬送装置。
  6. 請求項1から5までの何れか一項に記載のシート状材搬送装置であって、
    前記シート状材の繰込不良を検知する繰込不良検知部を備え、
    前記制御部は、前記繰込不良検知部によってシート状材の繰込不良が検知された場合に、当該シート状材の搬送を再び行う前に前記ニップ圧を変更することを特徴とするシート状材搬送装置。
  7. 請求項6に記載のシート状材搬送装置であって、
    前記繰込不良検知部は超音波センサであり、前記シート厚検知部を兼ねていることを特徴とするシート状材搬送装置。
  8. 請求項2から7までの何れか一項に記載のシート状材搬送装置であって、
    前記シート状材の重送又は繰込不良が検知された場合に、当該検知した内容と、前記ニップ圧の調整を行うか否かの確認と、を表示することが可能な表示部を備えることを特徴とするシート状材搬送装置。
  9. 請求項1から8までの何れか一項に記載のシート状材搬送装置であって、
    前記ニップ圧の調整を自動で行うか否かの切替えを行うことが可能な操作部を備えていることを特徴とするシート状材搬送装置。
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