JPH02289610A - 一液性配合物の硬化方法 - Google Patents

一液性配合物の硬化方法

Info

Publication number
JPH02289610A
JPH02289610A JP30659489A JP30659489A JPH02289610A JP H02289610 A JPH02289610 A JP H02289610A JP 30659489 A JP30659489 A JP 30659489A JP 30659489 A JP30659489 A JP 30659489A JP H02289610 A JPH02289610 A JP H02289610A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
epoxy resin
reaction
curing
curing agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP30659489A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2835359B2 (ja
Inventor
Masayuki Fukuoka
福岡 正行
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP30659489A priority Critical patent/JP2835359B2/ja
Publication of JPH02289610A publication Critical patent/JPH02289610A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2835359B2 publication Critical patent/JP2835359B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、エポキシ樹脂と硬化剤からなる一液性配合物
の硬化方法に関するものである。
特に、本発明は、土木建築、防食、あるいは精密電子部
品分野のように、60〜70゜C程度の比較的低い温度
で熱処理するか、あるいは80゜C以上の温度でも数分
程度の比較的短時間の熱処理によって、求める硬化特性
を得ることが望まれる分野に利用できる。
その理由は、土木建築、防食分野のように、比較的屋外
作業の多い分野では、高温で長時間熱処理できる熱源の
確保が難しく、また精密電子部品分野では、被着体の耐
熱性等の問題から信幀性の確保が難しいことによる。
(従来の技術) 土木建築、防食、あるいは精密電子部品分野などにおい
ては、従来より、比較的低温で速やかに硬化させる目的
で、常温硬化型の二液性エポキシ樹脂配合物を使用する
のが常であった。
然しなから、この二液性エポキシ樹脂配合物は、使用直
前の計量、混合、攪拌などの繁雑な工程を要すること、
軽量ミスによる信転性の欠如、さらに、ポットライフが
掻めて短いため品質が不安定であること、設計通りの特
性を発現しにくいこと、材料のロスが多いことなどの欠
点を有している.このために、特に土木建築、防食分野
などのように、工事期間が長く、頻繁に接着剤や塗料等
を使用する場合には、極めて不利であった。
二液性エポキシ樹脂配合物の上記の欠点を克服すべく、
一?&性エポキシ樹脂配合物が近年盛んに開発され、一
部市販されているものもある。通常、一液性エポキシ樹
脂配合物を硬化させるためには、80゜C以上の温度で
、数時間加熱するという方法がとられていた。
然しなから、土木建築や防食分野のように、比較的屋外
作業が中心となる分野において、80゜C以上の温度で
数時間も加熱することは、極めて困難である。一方、t
#密電子部品の組立などのように、長時間高温環境下に
曝露すると、部品が1員傷する恐れのある作業分野にお
いても、接着剤の硬化のために、80’C以上の温度で
長時間加熱する方法を採用するのは事実上不可能であっ
た。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、長時間熱源を確保できない屋外や、被着体の
耐熱性が低い場合にも適用できる一液性配合物の硬化方
法を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕 すなわち本発明は; 作業部位においてエポキシ樹脂と硬化剤とがらなる一液
性配合物を加熱し、エポキシ樹脂と硬化剤との反応を開
始させたのち、反応率が50%に達する前に、上記配合
物を環境温度に放置することを特徴とする、−f&性配
合物の硬化方法に関する。
本発明でいう環境温度とは、一液性配合物を塗布する作
業部位をとりまく温度をいう。従って、土木建築や防食
分野では一般に屋外の気温であり、精密電子部品等の組
立に於いては、一般に、その作業を行う部屋の温度であ
る。
エポキシ樹脂と硬化剤との反応を開始させることのでき
る温度は、一液性配合物の配合組成によって微妙に異な
るが、大体60゜C〜70″Cの範囲である。
本発明によれば、反応を開始させることのできる温度以
上で、比較的短時間加熱し、その後、環境温度に放置し
ておくだけで良好な硬化物を得ることができる。加熱す
る時間は、高くとも反応率が50%に達するまでの時間
であればよいが、反応開始温度が60”C〜70゜Cな
ら1時間程度も加熱すれば十分であり、さらに高い温度
で加熱する場合は加熱時間も短くてよく、例えば1 5
 0 ’C〜200゜Cの温度で加熱するときは数十秒
〜数分間処理するだけで十分である。
従来、一液性配合物の通常の硬化方法としては、前記の
ように80゜C以上で数時間以上加熱する方法がとられ
ており、求める硬化特性を得るためには、更に1 0 
0 ’C以上の温度で数時間、後硬化させることもしば
しばであった。60゛C〜70゜Cの温度でのみ硬化さ
せる例はまれにはあるが、その場合、60゜C〜70゜
Cで数時間以上加熱するという方法が常であった.この
点からも本発明の効果がうかがえる。
本発明でいう反応率とは、示差熱分析法(DSC法)に
より測定した発熱量から計算で求めた値であり、以下の
方法により算出する。
A−B 反応率=      XIOO (%)A (但し、Aは、一液性配合物を一定速度で、275゜C
まで加熱した時の全発熱量(mj/mg)であり、 Bは、一液性配合物を加熱して反応を開始させた直後に
測定した時の全発熱量(mj/mg)である。) なお、発熱量は、試料を室温(約25゜C)から300
゜Cまでio’c/分の速度で昇温させた時の発熱ピー
ク面積から求めた。
本発明では、反応率が50%に達する前に、反応中の配
合物を環境温度に放置する。反応率は、一般に一液性配
合物の配合組成、反応開始温度以上の加熱温度、加熱時
間によって異なる。
本発明に於いては、反応率が50%に達する前に加熱処
理を止めるのが良く、より好ましくは10%〜30%に
達した時点で環境温度に放置するのが良い。
反応率が50%を超える場合は、通常の加熱硬化条件、
即ち80゜C以上の温度で数時間以上加熱する条件の範
囲内であり、かかる加熱硬化条件を用いることに何ら支
障のない用途に対しては、その目的に応した硬化物を得
ることが可能であるが、硬化のためのエネルギーの消費
がかなり大きくなる。
本発明者は、反応開始後に環境温度に放置しておけば、
その後の反応が効果的に進′行し、良好な硬化物を得る
ことを見出したのであるが、環境温度によって、求める
硬化特性を有する硬化物に到達するまでの時間が異なる
。一般的には、環境温度が高い方が、放置しておく時間
は短くて良い.特に、本発明の方法によれば、内部応力
の小さい硬化物を得ることができる。これは、本発明で
は反応を開始させた後は、環境温度に放置するだけで硬
化反応が進行するので、硬化温度における収縮の程度が
小さく、硬化物内部に発生する歪などが少ないことによ
ると考えられる.内部応力が小さいことは、例えば、特
に電気・電子材料分野の接着材や封止剤として用いられ
た時に、電気・電子部品・素子などに与える歪エネルギ
ーが小さく、製品の信頼性を高めることができると言う
大きな効果を発揮する。
また、本発明は、反応開始後、通常環境下に放置するだ
けで硬化反応が進行して、良好な硬化物を得るものであ
るが、一方、前述したように従来より常温硬化型の二液
性エボヰシ樹脂配合物が知られており、該配合物は通常
環境下に放置するだけで硬化反応が進行する。
従って、両者は、一見似ているようであるが、本発明は
通常環境下では殆ど反応しない安定性の高い一液性配合
物を加熱して、エポキシ樹脂と硬化剤との反応を開始さ
せた後、環境下に放置する点において、前記の常温硬化
型の二液性エポキシ樹脂配合物の硬化方法とは全く異な
る。
また、本発明によって得られた硬化物は、常温硬化型二
液性エポキシ樹脂配合物を硬化させて得られた硬化物よ
りも耐熱性が高く、加熱硬化型エポキシ樹脂配合物の特
徴を有している。
本発明に用いる一液性エポキシ樹脂配合物としては、従
来公知の一液性エポキシ樹脂配合物が適宜使用される。
とくに、以下に述べる特定のマスターバンチ型硬化剤が
好ましく使用できるが、それ以外に、グアニジン類、ヒ
ドラジド類、酸無水物類等の硬化剤を混合させて用いる
ことも可能である。
また、所望によって、通常用いられる増量剤、補強材、
充填材、顔料、有機溶剤、反応性希釈剤、非反応性希釈
剤、変性エポキシ等を一液性エポキシ樹脂配合物に添加
することができる。
本発明に用いられる一液性配合物を構成するエポキシ樹
脂は、平均して1分子当たり2個以上のエポキシ基を有
するものであればよい。例えば、ビスフェノールA1ビ
スフェノールF1カテコール、レゾルシン等の多価フェ
ノール;またはグリセリンやポリエチレングリコールの
ような多価アルコールとエビクロルヒドリンを反応させ
て得られるポリグリシジルエーテル;あるいはp−オキ
シ安息香酸、β−オキシナフトエ酸のようなヒドロキシ
カルボン酸とエビクロルヒドリンを反応させて得られる
グリシジルエーテルエステル;あるいはフタル酸、テレ
フタル酸のようなポリカルポン酸とエピクロルヒドリン
を反応させて得られるポリグリシジルエステル;あるい
は4.4′−ジアミノジフエニルメタンや納−アミノフ
ェノール等とエビクロルヒドリンを反応させて得られる
グリシジルアミン化合物;さらにはエポキシ化ノポラン
ク樹脂、エポキシ化クレゾールノボラック樹脂、エポキ
シ化ポリオレフィンなどが挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
好ましいエポキシ樹脂は、ビスフェノールAのジグリシ
ジルエーテルである. 次に、本発明に好ましく用いられる一液性エポシキ樹脂
配合物は、特開昭64−70523号公報に記載のマス
ターバ・7チ型硬化剤を含むものである. マスターバッチ型硬化剤を構成する成分について、以下
に詳細に説明する. マスターバッチ型硬化剤は、硬化剤(+)とエポキシ樹
脂(B)が一定の比率で例えば、硬化剤(1)100重
量部に対して、10〜50000重量部のエポキシ樹脂
(B)の比率で、混合されてなるものである。
まず、硬化剤(+)の説明を行う。硬化剤(I)は、粉
末状アミン化合物(A)からなるコアと、このアミン化
合物(A) とエポキシ樹脂(B)の反応生成物からな
るシェルから構成されている。
ここでいう粉末状アミン化合物(A)は、3級アミノ基
を有する粉末状アミン化合物(a)を処理して得られる
ものである。この3級アミノ基を有する粉末状アミン化
合物(a)としては、3級アミノ基を有するが、1級お
よび2級アミノ基を有さないものであり、以下のものを
挙げることができる.(1)分子中に一個以上の1級ア
ミノ基を有する化合物および/または2級アミノ基を有
する化合物と、カルボン酸化合物、スルホン酸化合物、
イソシアネート化合物またはエポキシ化合物との反応生
成物(a−1)iただし、反応生成物の分子中に、1級
アミノ基または2級アミノ基を有しているものは除外す
る。
(2)イミダヅール化合物(a−2) 反応生成物(a−1)の原料について説明する。
1分子中に1個以上の1級アミノ基を有する化合物とし
ては、脂肪族第1アミン、脂環式第1アミン、芳香族第
1アミンのいずれを用いてもよい。
脂肪族第1アミンとしては、例えば、メチルアミン、エ
チルアミン、プロビルアミン、ブチルアミン、エチレン
ジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
メタノールアミン、エタノールアミン、プロパノールア
ミン、ジエチルアミノプロビルアミン等を挙げることが
できる。
脂環式第1アミンとしては、例えば、シクロヘキシルア
ミン、イソホロンジアミン、アミノエチルピペラジン等
を挙げることができる。
芳香族第1アミンとしては、アニリン、トルイジン、ジ
アミノジフエニルメタン、ジアミノジフエニルスルホン
等を挙げることができる。
1分子中に1個以上の2級アミン基を有する化合物とし
ては、脂肪族第2アミン、脂環式第2アミン、芳香族第
2アミン、イミダゾール化合物、イミダヅリン化合物の
いずれを用いてもよい。
脂肪族第2アミンとしては、例えば、ジメチルアミン、
ジエチルアミン、ジプロビルアミン、ジブチルアミン、
ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジメタノールア
ミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン等を
挙げることができる。
脂環式第2アミンとしては、例えば、ジシクロヘキシル
アミン、N−メチルピペラジン等を挙げることができる
芳香族第2アミンとしては、例えば、ジフェニルアミン
、フエニルメチルアミン、フエニルエチルアミン等を挙
げることができる. イミダゾール化合物としては、イミダゾール、2−メチ
ルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプ
ロビルイミダゾール、2−ドデシルイミダゾール、2−
ウンデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、
2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール及びここに挙げたイミダゾール化合物の
カルボン酸塩を挙げることができる。
イミダブリン化合物としては、2−メチルイミダヅリン
、2−フェニルイミダブリン、2−ウンデシルイミダブ
リン、2−ヘプタデシルイミダゾリン等を挙げることが
できる。
反応生成物(a−1)の他の原料の例を以下に述べる。
カルボン酸化合物:例えば、コハク酸、アジピン酸、セ
バシン酸、フタル酸、タノマー酸等。
スルホン酸化合物:例えば、エタンスルホン酸、p一ト
ルエンスルホン酸等。
イソシアネート化合物:例えば、トリレンジイソシアネ
ート、4.  4  −ジフエニルメタンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート等。
エポキシ化合物;モノエポキシ化合物、ジエポキシ化合
物、多価エポキシ化合物のいずれ又はそれらの混合物を
用いてもよい。
モノエポキシ化合物としては、ブチルグリシジルエーテ
ル、ヘキシルグリシジルエーテル、フ工ニルグリンジル
エーテル、アリルグリシジルエーテル、パラターシャリ
ーブチルフエニルグリシジルエーテル、エチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、バラキシリルグリシジルエー
テル、グリシジルアセテート、グリシジルブチレート、
グリシジルヘキソエート、グリシジルヘンゾエート、エ
ポキシ樹脂等を挙げることができる。
ジエポキシ化合物としては、ビスフェノールA1ビスフ
ェノールF1カテコール、レゾルシン等の一価のフェノ
ール化合物;またはエチレングリコール、プロピレング
リコール、ボリエチレングリコール、ポリプロビレング
リコール、1 4一ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール等の二価アルコール化合物:p−オキシ安息香酸
、β〜オキシナフトエ酸等のヒドロキシカルポン酸;フ
タル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等のジカ
ルボン酸とエビクロルヒドリンを反応させて得られるジ
グリシジル化合物;3.4−エポキシ−6−メチルシク
ロヘキシルメチル−3,4ーエポキシ−6−メチルシク
ロヘキサン力ルボキシレート、3,4−エポキシシクロ
ヘキシルメチル(3,4−エポキシシク口ヘキサン)カ
ルボキシレート等の脂環式エポキシ化合物を挙げること
ができる。
好ましいアミン化合物(a − 1 )は、N−メチル
ピペラジンあるいは、ジエチルアミノプロビルアミンと
エポキシ化合物の反応生成物であり、第2アミンの活性
水素原子1当量に、エポキシ化合物のエポキシ1当量を
反応させて得られるものである. イミダゾール化合物(a−2)としては、1−シアノエ
チル−2−ウンデシルーイミダゾールー トリメリテー
ト、イミダゾリルコハク酸、2−メチルイミダゾールコ
ハク酸、2−エチルイミダゾールコハク酸、1−シアノ
エチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−
2−ウンデシルイミダゾール、1−シアンエチル−2−
フェニルイミダゾール等を挙げることができる. 好ましいアミン化合物(a)として、第1又は第2アミ
ンとエポキシ含有化合物を、アミン化合物の活性水素原
子1当量に対しエポキシ化合物のエボキン基0.8〜1
.2当量の割合で反応させて得られる生成物が挙げられ
る。
これらのアミン化合物(a)の中で、硬化の容易性、貯
蔵安定性が特に優れたものを得るためには、1分子中に
ヒドロキシル基を1個以上有するイミダゾール誘導体が
好ましい. 用いられるさらに好ましいアミン化合物は、イミダヅー
ル化合物と分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有す
る化合物との反応により生成する、分子中に少なくとも
2個のヒドロキシル基を有する化合物である。そのよう
なイミダゾール誘導体としては、例えばイミダゾール化
合物あるいはイミダゾール化合物のカルボン酸塩と、1
分子中に1個以上のエポキシ基を有する化合物の付加化
合吻が挙げられる。使用されるイミダゾール化合物とし
ては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エ
チルイミタソール、2−エチル−4一メチルイミダゾー
ル、2−イソプロビルイミダヅール、2−ウンデシルイ
ミダゾール、2−フエニルイミダゾール等とそのカルボ
ン酸塩が挙げられる。
カルボン酸としては、酢酸、乳酸、サリチル酸、安息香
酸、アジピン酸、フタル酸、クエン酸、酒石酸、マレイ
ン酸、トリメリット酸等が挙げられる。
また、使用される1分子中に1個以上のエポキシ基を有
する化合物としては、プチルグリシジルエーテル、ヘキ
シルグリシジルエーテル、フエニルグリシジルエーテル
、p−キジリルグリシジルエーテル、グリシジルアセテ
ート、グリシジルブチレート、グリシジルヘキソエート
、グリシジルベンゾエート、アリルグリシジルエーテル
、p−tプチルフエニルグリシジルエーテル、エチレン
オキサイド、プロピレンオキサイド等のモノエポキシ化
合物、あるいはエポキシ樹脂が挙げられる.優れた硬化
性、貯蔵安定性を得るためには、イミダゾール化合物と
して、2−メチルイミダゾールあるいは2−エチル−4
−メチルイミダゾールから選ばれた一つもしくはその混
合物が好ましく、また、エポキシ化合物としては、ビス
フェノールAとエビクロルヒドリンを反応して得られる
エポキシ樹脂が最も好ましい。
このイミダヅール化合物とエポキシ化合物の付加物は、
1〜5モルのイミダゾールと1〜5モルのエポキシ化合
物を反応させ、従来公知の一般的方法で行うことができ
る. 3級アミン基を有する粉末状アミン化合物(^)の平均
粒径は特別に制限するものではないが、平均粒径が大き
すぎる場合、硬化性を低下させたり、硬化物の機械的な
物性をt員なうことがある。好ましくは平均粒径50μ
を越えないものであり、これ以上平均粒径が大きくなる
と硬化物の物性において、耐薬品性、機械的強度の低下
を招く。最適には10μを越えないものである. 用いられる粉末アミン化合物(A)において、1級アミ
ノ基または2級アミノ基を有しているものを除外する目
的は、これらの基を有する化合物をエポキシ樹脂、とり
わけ液状エポキシ樹脂に配合する時に、配合品の粘度が
極端に高くなるのを避けるためである。
前記マスターバノチ型硬化剤を構成する粉末状アミン化
合物(^)中には、1630−1680cm及び168
0〜1 7 2 5cm−’の赤外線を吸収する結合.
M (X)、(y)を有するものが好ましく用いられ、
それらは、赤外分光光度計を用いて測定することができ
るが、フーリエ変換式赤外分光光度計を用いることによ
り、より詳細に解析できる。
1 6 3 0−L 6 8 0cm−’の吸収を有す
る結合基(X)のうち、特に有用なものとして、ウレア
結合を挙げることができる。
1680〜1725cm−’の吸収を有する結合基(カ
のうち、特に有用なものとして、ビュレント結合を挙げ
ることができる。
このウレア結合、ビュレット結合は、イソシアネート化
合物と水または1分子中に1個以上の1級アミノ基を有
するアミン化合物との反応により生成される。
結合基(×)の代表であるウレア結合、及び(y)の代
表であるビヱレット結合を生成するために用いられるイ
ソシアネート化合物としては、1分子中に1個以上のイ
ソンアネート基を有する化合物であればよいが、好まし
くは1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化
合物を用いることである。
代表的なイソシアネート化合物としては、脂肪族ジイソ
シアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシ
アネート、脂肪族トリイソシアネートを挙げることがで
きる. 脂肪族ジイソシアネートの例としては、エチレンジイソ
シアネート、プロビレンジイソシアネート、プチレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等を
挙げることができる。
脂環式ジイソシアネートの例としては、イソホロンジイ
ソシアネー}、4.4”−ジシクロヘキシルメタンジイ
ソシアネート等を挙げることができる.芳香族ジイソシ
アネートの例としては、トリレンジイソシアネート、4
.4゛−ジフエニルメタンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネートおよびポリメチレンポリフエニルボ
リイソシアネート等を挙げることができる。
脂肪族トリイソシアネートの例としては、1.36−ト
リイソシアネートメチルヘキサン等を挙げることができ
る。
また、上記のイソシアネート化合物と1分子中に水酸基
を有する化合物とのアダクト、例えば、イソシアネート
化合物とα,ω−ジヒドロキシアルカン類との反応生成
物、イソシアネート化合物とビスフェノール類との反応
生成物も用いることができる.イソシアネート化合物と
水との予備反応生成物も使用することができる。
結合基(×)および(y)の代表であるウレア結合また
はビュレット結合を生成させるための1分子中に1個以
上の1級アミノ基を有するアミン化合物としては、脂肪
族アミン、脂環族アミン、芳香族アミンを使用すること
ができる。
脂肪族アミンの例としては、メチルアミン、エチルアミ
ン、プロビルアミン、プチルアミン等のアルキルアミン
;エチレンジアミン、プロピレンジアミン、プチレンジ
アミン、ヘキサメチレンジアミン等のアルキレンジアミ
ン;ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
テトラエチレンペンタミン等のポリアルキレンポリアミ
ンを挙げることができる。
脂環式アミンの例としては、シクロプロビルアミン、シ
クロブチルアミン、シクロベンチルアミン、シクロヘキ
シルアミン、イソホロンジアミン等を挙げることができ
る。
芳香族アミンとしては、アニリン、トルイジン、ヘンジ
ルアミン、ナフチルアミン、ジアミノジフェニルメタン
、ジアミノジフェニルスルホン等を挙げることができる
粉末状アミン化合物(八)において、結合基(X)およ
び結合M (y)は、それぞれ1〜1000meq/κ
gおよびl〜l000+neq/Kgの範囲の濃度を有
していることが好ましい.結合基(X)の濃度がlme
q/κgより低い場合には化合物(A)の機械的な強さ
が充分でないため、配合品の可使時間が短い。
また、100抛eq/Kgより高い場合は硬化性が悪く
なり、高温硬化が必要になるため実用的でない.さらに
好ましい結合基(X)の濃度範囲はlO〜300meq
/κgである。
結合基(めの濃度がl meq/Kgより低い場合は化
合物(A)の機械的強さが充分でないため配合品の可使
時間が短い。また、l000meq/Kgより高くなる
と硬化性が悪く、高温硬化が必要になるため実用的でな
い。さらに好ましい結合基(y)の範囲は10〜200
 meq/κgである。
粉末状アミン化合物(八)として好ましいのは、結合基
(X)および結合基(y)の他に、波数が1730〜1
755cm−’の赤外線を唆収する結合基(Z)を有す
ることである。
この結合基(Z)のうち、特に有用なものは、ウレタン
結合等のカルボニル基である。このウレタン結合は、イ
ソシアネート化合物と1分子中に1個以上の水酸基を有
する化合物との反応により生成される. 結合基(Z)の代表であるウレタン結合を生成するため
に用いられる1分子中に1個以上の水酸基を有する化合
物としては、脂肪族飽和アルコール、脂肪族不飽和アル
コール、脂環式アルコール、芳香族アルコール等のアル
コール化合物;フェノール化合物を用いることができる
. 脂肪族アルコールとしては、メチルアルコール、エチル
アルコール、プロビルアルコール、ブチルアルコール、
アミルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアル
コール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシ
ルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコ
ール、ドデシルアルコール、ステアリルアルコール、エ
イコシルアルコール等のモノアルコール類; エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエー
テル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル等のエ
チレングリコールモノアルキルエーテル類を挙げること
ができる。その他エチレングリコール、ポリエチレング
リコール、ブロビレングリコール、ボリプロビレングリ
コール、1,3−プタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール等の二価アルコール類;グリセリン、トリメチ口ー
ルプロパン等の三価アルコール類;ペンタエリスリトー
ル等の四価アルコール類を挙げることができる. 脂肪族不飽和アルコールとしては、アリルアルコール、
クロチルアルコール、プロパルギルアルコール等を挙げ
ることができる。
脂環式アルコールとしては、シクロペンタノール、シク
ロヘキサノール等を挙げることができる。
芳香族アルコールとしては、ヘンジルアルコール、シン
ナミルアルコール等のモノアルコール類を挙げることが
できる。
これらのアルコールにおいては、第1級、第2級または
第3級アルコールのいずれでもよい。また、1分子中に
1個以上のエポキシ基を有する化合物と、1分子中に1
個以上の水酸基、カルボキシル基、1級または2級アミ
ノ基、メルカプト基を有する化合物との反応により得ら
れる2級水酸基を1分子中に1個以上有する化合物もア
ルコール化合物として用いることができる. フェノール化合物としては、石炭酸、クレゾール、キシ
レノール、カルバクロール、チモール、ナフトール等の
一価フェノール;カテコール、レゾルシン、ヒドロキノ
ン、ビスフェノールA1ビスフェノールF等の二価フェ
ノール;ピロガロール、フロログルシン等の三価フェノ
ールを挙げることができる. これら一分子中に一個以上の水酸基を有する化合物とし
て好ましいのは、二価以上の水酸基を有するアルコール
化合物またはフェノール化合物である。
粉末状アミン化合物(A)中の結合基(Z)の好ましい
濃度範囲は、1〜2 0 0 meq/κgである.結
合基(Z)の濃度が1 meq/Kgより低い場合には
、配合品の可使時間が短い.また、200■eq/κg
より高い場合は硬化性が悪く、高温での硬化条件が必要
となるため、実用的ではない.さらに好ましい結合基(
Z)の濃度範囲は、5 〜100 meq/κgである
.また結合基(X)と結合基(ト)の濃度の合計に対す
る結合基(Z)の濃度比 結合基(Z) 結合基(X)十結合基(y) が0.05〜1.0の範囲が好ましい。濃度比が0.0
5より小さい場合には、化合物(It)の凝隼力が強く
なり、硬化温度を実用範囲より高めに設定する必要があ
り、1.0より大きい場合には逆に化合物(B)の凝集
力が弱く、配合品の貯蔵安定性に欠け、機械的剪断力へ
の抵抗性も低下する。
結合基(X)および結合基(y)の濃度の定量は、それ
ぞれの結合基を有する弐(1)および(2)に示すモデ
ル化合物と、結合,W (X)および結合u (y)を
有せず、かつ特異な波長の赤外線を吸収する官能基を有
する標準物質を用いて、検量線を作成した後に、標準物
質と粉末状アミン化合物(A)を一定の比率で混合して
、その混合物の赤外線の吸収強度、すなわち、1630
〜1680cm − ’および1680〜1725cm
−’の吸収強度を測定し、検量線から濃度を算出すれば
よい。
標準物質の例として、2.3−ジメチル−2.3−ジシ
アノブタンを挙げることができ、この物質の2220〜
2250cm−’に存在するシアノ基に基づく吸収強度
を利用できる。
また、結合基(Z)の定量は、結合基(X)および結合
基(y)と同様に、式(3)に示すモデル化合物と2.
3−ジメチル−2,3−ジシアノブタンを用いて行うこ
とができる. CH. (モデル化合物M3) マスターバッチ型硬化剤を製造する方法として、例えば
エポキシ樹脂(B)中に3級アミノ基を有する粉末状化
合物(a)を予め分敗させておき、これにイソシアネー
ト化合物を添加し、水の存在下で反応を行わせる方法を
挙げることができる。この反応によってコアの表面にシ
ェルを形成させることができる。コアである粉末状アミ
ン化合物(A)中の結合基(X)、(y)、(Z)の濃
度調節は、■3級アミノ基を有する化合物(a)に対す
る水分量、■3級アミノ基を有する化合物(a)に対す
るイソシアネート化合物量及びイソシアネートの種類を
変えることによって行うことができる。
エポキシ樹脂CB)中に3級アミノ基を有する粉末状化
合物<a> を予め分散させるには、三本ロール等の機
械的剪断力を加えながら混合することが好ましい。
エポキシ樹脂(B)は前記のエポキシ樹脂(B)の中か
ら選ばれるものである。
粉末状アミン化合物(A)からなるコアの表面を覆うシ
ェルの厚みは、平均層厚で50〜10000人が好まし
い。50人以下では可使時間が十分でな《、10000
人以上では硬化温度が高くなりすぎるため実用的でない
。ここでいう層の厚みは、透過型電子顕微鏡により観察
される。特に好ましいシェルの厚みは、平均層厚で10
0 −1000人である。
マスターバッチ型硬化剤の必須の成分であるエポキソ樹
脂(B)は、3級アミノ基を有する化合物(a)を水の
存在下でインシアネート化合物と反応させるための媒体
としての役割を有しているが、さらにエポキシ樹脂CB
)の一部がわ)末状アミン化合物(八)と反応してシェ
ルを形成することによって硬化剤としての貯蔵安定性を
向上させうるという積極的な役割をも有している。
′FI)末状アミン化合物(A)とエポキシ樹脂(B)
との重量比率は1/0. 1〜1/500の範囲である
。l/0.lより大きい場合には、粉末状アミン化合物
(A)がエポキシ樹脂CB)中に分散できない。1/5
00より小さい場合には、硬化剤としての性能を発揮し
ない。好まし《は1/1〜1/5である.マスターバッ
チ型硬化剤は、室温で液状又はペースト状である。
マスターバッチ型硬化剤の配合割合は、使用するエポキ
シ樹脂100重量部に対して2〜60重量部であること
が好ましい。
(実施例および比較例) 以下例を挙げて本発明を説明するが、これらの例によっ
て本発明の範囲は制限されるものではない。なお、例中
のr部」は重量部を示す。
参考例1(粉末状アミン化合物(A)の合成)ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂AER−330(旭化成工業■
製、エポキシ当ffi185)1モルと2−メチルイミ
ダゾール1.5モルを、メタノールとトルエン中、80
゜Cで反応させた後、溶媒を減圧で留去することによっ
て、固体状化合物を得た. これを粉砕して、平均粒径5μの粉末状アミン化合物I
X−1を得た. 参考例2(結合基x,y,zを有する化合物の合成) ジフェニルメタンジイソシアネート1モルに0.5モル
のへキサメチレンジアミンを予め反応させでおき、゜こ
れにビスフェノールA0.75モルを加えで、さらに反
応を行うとこによってボリマーPを得た。
参考例3(検量線の作成) 標準物質として2.3−ジメチル−2,3−ジシアノブ
タンを用い、これとモデル化合物(M1)ことによって
、重量比と面積比の間に直線関係があることを示してい
る. 同様にして、モデル化合物(M2) の1680〜1725cm−’の吸収帯面積、およびモ
デル化金物(M3) とから、実際の重量比とモデル化合物(M1)の163
0〜1660cm−’の吸収帯の面積と、標準物質の2
220〜2250cm−’の吸収帯の面積比とを関係づ
ける検量線を作成した.その結果を第1図に示す.すな
わち、縦軸にはモデル化合物(Ml.)と、標準物質の
重量比を、横軸にはモデル化合物(M1)の1630〜
1660cl’の吸収帯の面積と標準物質の面積比をと
り、実測値をプロットするの1730〜1755cm相
の吸収帯面積と標準物質の2220〜2250cm−’
の吸収帯の面積比と、実際の重量比を関係づける検量線
を作成し・た。その結果を同じく第1図に示す。
第1図から測定サンプルの重准当たりの各結合基濃度を
求めるのは、以下の方法のとおりである.すなわち、精
秤した測定サンプルと標準物質を混合し、IRチャート
から1630〜IG60cr ’、1680〜1725
cm−’、1730〜1755cm− ’及び2220
〜2250c+s− ’のピーク面積を求める。この面
積からそれぞれの面積比、すなわち1630〜1660
cm− ’と2220〜2250cm− ’のピーク面
積比、1680〜1725c+l+− ’と2220〜
2250cm1のピーク面積比及び1730〜1755
cm− ’と2220 〜2250cm−’のピーク面
積比を求め、第1図からそれぞれのピークに対応する直
線、例えば1630〜1660cl1の場合には、モデ
ル化合物(旧)に関する直線を用いてモデル化合物(M
l)/標準物質の重量比を求める。
この重量比からモデル化合物(M1)のウレア基当量/
標準物質重量に換算することによって、測定サンプルの
1630〜1660cm−’の吸収を有する結合基当量
を求める。得られた結合基当量を測定サンプルの重量で
割ることによって、測定サンプル重量当たりの結合基濃
度が得られる.その他の吸収においても同様の方法を用
いればよい。
なお、IRスペクトルの測定には、日本電子■製FT−
IR(JIR−100)を用いた。
参考例4(マスターバンチ型硬化剤の合成)参考例2で
得られたボリマーP Igを、99gのキシレン/メタ
ノール(1/l)の混合溶剤に熔解した。
この溶液中に、予め平均5μに粉砕したl−シアノエチ
ル−2−フェニルイミダゾール(2PZ−CN) 50
gを加えて、25゜Cで5分間攪拌した後、すみやかに
濾過を行って、ケーキを濾別し、そのケーキを50゜C
で5〜10 鴫If gの減圧下に混合溶剤を揮敗させ
た。
その際、濾液中の不揮発分を測定したところ、0.3重
量%であり、残りの0.7重量%は2PZ−CNに付着
したものである。
こうして得られた粉末状化合物をlOg採り、これにA
I!R−331 (ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
旭化成■製、エポキシ当量189)20gを加えて三木
ロールを用いて均一に混合して、マスターバッチ型硬化
剤I1−1の30gを得た。得られたマスターバッチ型
硬化剤+1−1の粘度は22万cps (25゜C)で
あった.また、40゛Cの雰囲気に1週間放置した後の
粘度は25万CρSであり、殆んど粘度の変化はなかっ
た. 参考例5(マスターバッチ型硬化剤の合成)攪拌器、温
度検出器を備えたiNのセパラブルフラスコ中で、AE
II−331の400gに粉末アミン化合物X−1の2
00g 、さらに水5gを加えて均一に混合したのち、
トリレンジイソシアネート(丁DI)18gを加えて、
40゛Cで撹拌しながら2時間反応を続けたところ、残
存するTDI はo. Ig以下となり、マスターバッ
チ型硬化剤H−2を得た. (マスターバッチ型硬化剤の分析) マスターバッチ型硬化剤H−2の15gをキシレンio
o.と混合して1昼夜放置したところ、キシレンに不溶
の成分が沈澱してきた.この沈澱物を濾別したところ、
5.6gの沈澱物が得られた.濾液からキシレンを減圧
乾燥して、残った粘稠な液体はIR分析、κI− HC
L方法によるエポキシ当量の測定によりAビR−331
であると同定された.一方、沈澱物を40゜Cで減圧乾
燥させて分析用サンプルを得た。この分析用サンプル3
.3gに標準物質として2.3−ジメチル−2.3−ジ
シアノブタン10■を加え、乳鉢で粉砕混合後、その混
合品2■を50■のKBrと共に粉砕して、錠剤成型機
を用いて直径8 maφの錠剤を作成した。
本錠剤を用いて、日本電子■製Jlll400型のFT
−IR測定装置により赤外スペクトル図を得た。得られ
た図のうち、1500〜1800cm−’の赤外線の波
長顛域におけるスペクトル図から予め作成した検m線を
用いて、結合基(Xlの濃度を求めたところ、55+m
eq/κg−粉末アミン化合物であった。
1680 〜1725cm− ’の波長領域および17
30〜1755cmの波長領域の吸収も全く同様にして
、結合基(y)、結合基(Z)を求めたところ、それぞ
れ25++eQ/Xg、15meq/)Igであった. 本硬化剤H−2(7)30gf、AEI? −331 
ノ100 gおよびエボメー}B −002(油化シエ
ル社製硬化剤)40gを加え、25゜Cで硬化させて電
子顕微鏡用の試料を作成した.その試料をスライスして
、透過型電子顕微鏡により断面を1最影し、第2図に示
した。第2図からシェルが形成されていることが分かる
実施例1〜10 AER−331  (ビスフェノールA型エポキシ樹脂
、旭化成■製)  100gに、マスターバッチ型硬化
剤H−1の25gを加えて予め粗混練したのち、三本ロ
ールを用いて110g/分の吐出量で均一に混合して、
一液性配合品F−1を作成した。
得られた配合品のF−1の粘度は21.000CρS(
25゜C)であった。
上記の配合物を用いて、軟鋼板一軟鋼板SPCCG(J
ISG3141)の接着サンプル、鉛筆硬度測定用塗膜
(厚さ300μm)、DSC測定用サンプル及び内部応
力測定用サンプルを作り、環境温度として、2゜C12
5゜C140゜Cの3条件、また加熱処理温度として、
60゜C、70゜C、200゛Cの3条件を組合せ、加
熱処理後に環境温度に放置したとき得られた硬化物の特
性を表1に示す。
内部応力は以下の方法で測定した。
厚さ0.2■、幅13IIII1、長さ18c鳳のバネ
用リン青銅を内部応力測定用金属片とし、これに上記配
合品F−1を0.58厚に塗布して硬化させたものを内
部応力測定用サンプルとした。
該サンプルを速度10℃/分で昇温し、200゜Cに1
0分間保持して歪を開放した後、徐冷した。
この温度サイクルの間の歪を、第3図に示すような、光
学的歪センサーを用いた応力測定装置を用いて測定した
該測定法の原理及び解析方法を以下に述べる。
本測定法は、いわゆるバイメタル法であり、片面に試料
を塗布した金属帯片の曲率の変化から残留応力を計算す
る方法で、内部応力σを次式により求めた。
wj2 δ 3bt++  (h+  +hz  )  δ2ただし
、l:支点距離、b:試料帯片の幅、δ1 :内部応力
による支点間中央でのたわみ、δ2 :同位置に微小荷
重Wを負荷した時のたわみ、h1 :塗膜の厚さ、h2
 :金属板の厚さ、である。
第3図に示した光学的歪センサーの動作原理は、次の如
くである. すなわち、発光ダイオード(LED)の光をレンズを通
して細かく絞った光を対象物(サンプル)1に照射し、
拡散した反射光を受光レンズにより光位置検出素子(セ
ンサー)にスポットとして結像させる。対象物が変位す
るとこのスポットが移動し、この移動量は対象物の変位
にほぼ比例する。このスボソトの位置を光位置検出素子
が電気信号に変換し、コントローラ4内の演算回路によ
り、対象物の反射率とは無関係な変位出力を出し、それ
をレコーダー3に記録させる.比較例1〜6 実施例1〜IOで用いたのと同し一液性配合品F−1を
用いて加熱処理を行い、反応率が50%を越えた後、環
境温度に放置して得られた硬化物の特性を表2に示す。
表1、2から明らかなように、本発明の硬化方法を用い
ると、反応を起爆さえしておけば、その後放置するだけ
でも、良好な特性を有する硬化物が得られることが明ら
かとなった. 実施例11〜17 実施例1〜10に用いたのと同じ配合品F−1を50゜
C下に7日間放置した後、実施例1〜IOと同様にして
、軟鋼板一軟鋼板の接着サンプル、鉛筆硬度測定用塗膜
(厚さ300μm)及びDSC測定用サンプルを作り、
評価した結果を表3に示す. F−1配合品の50゜C、7日間放置後の粘度は30,
000cps (25℃)であった.比較例7 実施例1〜lOで用いたAER331の100gに、2
−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)5g
を加えて、同じく実施例1−10で行った混合法で作製
した配合品F−2を、またAER331の100gに、
N, N  −ベンジルジメチルアミン(BDMA)5
gを加えて、これまた同じく実施例1〜IOで行った混
合法で作製した配合品F−3を、50゜C下に放置した
場合は、1日後に両配合品共にゲル化した。
この結果、本発明の一液性配合物は優れた貯蔵安定性を
示し、貯蔵後も、本発明の効果を十分に発揮することが
分かる。
実施例18及び比較例8..9 実施例1−10に用いたのと同じ配合晶F−1、及び比
較例として二液性エポキシ樹脂配合品を用いて、各々硬
化物を作製し、耐熱性の評価を行った。比較例8の配合
品F−2を用いた.比較例9の配合品F−4は、AER
−331  100gにトリエチレンテトラミン(TE
TA)11.5gを加えて、実施例1〜10で行った混
合法で作製した。
上記3種の配合品を表4に示す方法で硬化させて、得ら
れた硬化物を長さ30fiIIISI12閣、横2mm
の大きさに切断し、バイプロン■型(東洋ボールドウィ
ン■製)によって室温から250゜Cまで3゜C/分の
昇温速度で測定して得られたtanδのピークがでる温
度をTgとした。
表4 表4の結果より、本発明により得られた硬化物は、弾性
率の高い良好な硬化物であるが、比較例の場合は、耐熱
性の低い硬化物であることが判る.実施例19〜20 AER−331(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、旭
化成■製)100gに、ジシアンジアミド8gを加えて
予め粗混練した後、三本ロールを用いて110g/分の
吐出量で均一に混合して、一液性配合品F−5を作製し
た.上記の配合物を用いて、軟鋼板一軟鋼板SPC(I
c; (J I SO3141)の接着サンプル及びD
SC測定用サンプルを作り、150℃で45分加熱処理
して反応を開始させた後、25℃と40℃の環境温度に
放置した時に得られた硬化物の特性を表5に示す。
:レコーダ、 (発明の効果) 以上のとおり、本発明においては、エポキシ樹脂系一液
性配合物を加熱して反応を開始させた後、特定の反応率
に達したら、環境温度に放置するだけの簡単な操作によ
り、屋外での作業現場などでも容易に配合物の硬化作業
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は参考例3におけるモデル化合物の標準物質に対
する重量比とIRチャートの面積比の関係を示すグラフ
である. 第2図は参考例5によって得られたマスターバッチ型硬
化剤の粒子構造(図面)を示す電子顕微鏡写真である。 第3図は、光学的歪センサーを用いた内部応力測定装置
の概略図である。 1:サンプル、 2:センサー 3:温度コントローラ、 (ほか1名)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 作業部位においてエポキシ樹脂と硬化剤とからなる一液
    性配合物を加熱し、エポキシ樹脂と硬化剤との反応を開
    始させたのち、反応率が50%に達する前に、上記配合
    物を環境温度に放置することを特徴とする、一液性配合
    物の硬化方法。
JP30659489A 1989-02-13 1989-11-28 一液性配合物の硬化方法 Expired - Lifetime JP2835359B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30659489A JP2835359B2 (ja) 1989-02-13 1989-11-28 一液性配合物の硬化方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3109489 1989-02-13
JP1-31094 1989-02-13
JP30659489A JP2835359B2 (ja) 1989-02-13 1989-11-28 一液性配合物の硬化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02289610A true JPH02289610A (ja) 1990-11-29
JP2835359B2 JP2835359B2 (ja) 1998-12-14

Family

ID=26369548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30659489A Expired - Lifetime JP2835359B2 (ja) 1989-02-13 1989-11-28 一液性配合物の硬化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2835359B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09227700A (ja) * 1996-02-21 1997-09-02 Toray Ind Inc 繊維強化複合材料の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09227700A (ja) * 1996-02-21 1997-09-02 Toray Ind Inc 繊維強化複合材料の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2835359B2 (ja) 1998-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4583373B2 (ja) エポキシ樹脂用硬化剤及びエポキシ樹脂組成物
TWI811288B (zh) 一液型樹脂組成物
JP4753934B2 (ja) エポキシ樹脂用潜在性硬化剤およびエポキシ樹脂組成物
US20060128835A1 (en) Capsule type hardener and composition
Zhang et al. Hempseed oil-based covalent adaptable epoxy-amine network and its potential use for room-temperature curable coatings
JP6579381B2 (ja) 柔軟性エポキシ樹脂組成物
JP2010540754A (ja) イソシアネート変性エポキシ樹脂及びそのエポキシ粉体コーティング組成物
JPH075708B2 (ja) 一液性エポキシ樹脂用マスターバッチ型硬化剤
TWI294434B (en) Latent curing agent and composition containing the same
JP6702534B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
US5219956A (en) Method for hardening a one-package epoxy formulation including partial curing
JPH02279675A (ja) イミダゾリン化合物および硬化性組成物
JPH02289610A (ja) 一液性配合物の硬化方法
JPH01110526A (ja) プリプレグ用エポキシ樹脂組成物
JP2004269721A (ja) マスターバッチ型硬化剤および一液性エポキシ樹脂組成物
EP0383263B1 (en) Method for hardening a one-package epoxy formulation
JPH0211619A (ja) 一液型光および熱硬化性エポキシ樹脂組成物
JPS61148228A (ja) 一液性エポキシ樹脂組成物
JP2019143134A (ja) ウエハーレベルパッケージ封止用樹脂組成物
JPH02191624A (ja) コンデンサー封止用一液性エポキシ樹脂組成物
JP2013053228A (ja) エポキシ樹脂用硬化剤及びマイクロカプセル型エポキシ樹脂用硬化剤
KR20230157487A (ko) 에폭시 수지 조성물, 필름, 필름의 제조 방법, 및 경화물
JPH11147935A (ja) 接着剤組成物
JP2019189834A (ja) エポキシ樹脂用硬化剤、マスターバッチ型エポキシ樹脂用硬化剤組成物、一液性エポキシ樹脂組成物、及び加工品
JPH0812855A (ja) 一液性エポキシ樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081009

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081009

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091009

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091009

Year of fee payment: 11

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091009

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101009

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101009

Year of fee payment: 12