JPH02280867A - 中空壁に保護膜を形成する方法およびその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動車のシャーシにある中空の壁面１こ保護膜
を形成する方法に関し、そのとき、ワ・ノクスは噴霧ノ
ズルを使用して中空壁に吹き付けられ、そこに保護膜を
形成する。また、本発明はこの方法を実施するための装
置に関する。

〔従来の技術〕

自動車のシャーシにある中空の壁面に保護膜を形成する
場合に二つの方法が使用されている。

つは自動車製造工程で実際に使用されているスプレー法
であり、他の一つは、例えば、西独公告特許第２７５５
９４７号に開示されたフラッディング法である。スプレ
ー法においては、初めに、ワックスが溶剤を使用して溶
かされ、その後、液体ワックスが圧縮空気を使う噴霧ノ
ズルに供給され、そこから保護膜を形成する中空壁に向
かって吹き付けられ、そこに膜が形成される。

〔発明が解決しようとする課題〕

この従来の方法では液体ワックスを噴霧ノズルから噴出
させるために比較的高い圧力の圧縮空気が使用されてお
り、しばしば余分のワックスが中空壁にもたらされ、さ
らに吹き付け工程の後に、中空壁の通気口を通してワッ
クスが滴り落ち、他の部分に付着することがある。一方
、またこの方法は溶剤を含有するワックスが相対的に長
い乾燥時間を必要としており、また溶剤が環境に流れ出
て引き起こされる汚染を極力少なくするためにワックス
と溶剤との調合にはある種の制約を負わされることが多
い。

一方、フラッディング法では中空壁が加熱により溶ける
溶剤無添加型のワックスで覆い尽くされ、余分なワック
スの付着や環境汚染の問題は回避されている。しかし、
フラッディング工程では滴り落ちる程に充分に材料を供
給しなければ、工程そのものが成り立たず、多量の材料
消耗を伴なうワックスの滴り落ちをなくすことはできな
い。

このようにフラッディング法程のために使用される装置
は無駄に費やされる材料により経済性が損なわれており
、また装置が占有する空間の広さも問題である。

したがって、本発明の目的は自動車のシャーシにある中
空の壁面に保護膜を形成する方法を提供するものであっ
て、これに従うならば材料の消費を最小に維持し、環境
の汚染を伴なわず、しかも強固にして欠点のない保護膜
の形成を確実に果たすことができる。

また、本発明の目的は構造的に単純であり、コストの節
減を果たし、しかも装置の占有空間を縮少するのに好適
な本発明方法を実施するための装置を提供するものであ
る。

〔課題を解決するための手段および作用〕本発明は溶剤
を全く使わずあるいは少量の溶剤を用いて、比較的低い
空気圧力のちとに使用されるホットスプレー法に関する
もので、使用材料を正確に計量する噴霧工程により環境
に対する汚染の拡がりを食い止めながら、保護膜の形成
をするものである。上記目的を達成するために、本発明
では中空の壁面に向かって噴霧ノズルからワックスを吹
き付け、該中空壁に保護膜を形成する方法において、ワ
ックスを８０から１４０℃までの温度に加熱し、この加
熱されたワックスを４０から１５０バールまでの圧力の
もとに予噴霧ノズルに供給してそこから微粒子状に噴霧
させ、一方０．５から５バールまでの圧力に保たれる圧
縮空気を９０から１６０℃までの温度に加熱し、この加
熱された圧縮空気と前記予噴霧ノズルから流出する前記
ワックスの微粒子の噴流とを前記温度を維持して混合し
、この双方の混合流体を噴霧ノズルに供給し、しかる後
、保護膜を形成する前記中空壁に向かって吹き付ける。

〔実施例〕

以下、本発明は添付の図面を参照してより詳しく説明さ
れる。

添付の図面において、符号１０はワックス加熱器（図示
せず）から送られる所定温度に加熱された液体ワックス
を導く輸送管を示している。この輸送管１０は保温ジャ
ケット１１により外周部を囲まれ、好ましくは、例えば
、電熱線を保温ジャケット１１の内部に、あるいは輸送
管１０自身に取付けて補助加熱が行なわれる。この補助
加熱はワックスの温度を所望の温度に維持するためのも
のである。輸送管１０内には補助加熱が行なわれる領域
に符号１２で示されるオンオフ型の供給弁が設けられる
。さらに、逆止弁１３を間に挟み、輸送管１０の放出端
は容器１４と結ばれている。

予噴霧ノズル１５はオリフィスと結ぶように容器１４内
に設けられる。好ましくは、予噴霧ノズル１５はラッカ
塗装における高圧あるいは圧縮空気噴霧工程で使われる
材料と同じ材料から製作される。この理由は、後に明記
されるように、温度の高いワックスがラッカ塗装工程で
の塗装圧力と同等の圧力を保って供給されるためである
。予噴霧ノズル１５は容器１４の収容空間１４ａの内部
に留まる位置に放出端を臨ませている出口管１６の手前
側に備えられる。図示しない圧縮空気源から延長される
空気系統１７はオンオフ型の供給弁１８と、空気加熱器
１９とを介して放出端を収容空間１４ａに臨ませている
。また、一端が収容空間１４ａから始まり、容器１４に
固定されたノズル管２０と他端で連絡している放出口１
４ｂが設けられる。ノズル管２０の先端部分には噴射孔
２０ａが穿たれている。壁２１ａにノズル管２０を通す
開口２１ｂを穿設している中空壁は符号２１で示される
。

本発明に係る装置の操作は次の手順により行なわれる。

固形ワックスは加熱炉で８０から１４０℃の温度範囲、
好ましくは１２０℃に加熱されて溶かされ、４０から１
５０バールの範囲、好ましくは１００バールの圧力のも
とに液体ワックスとして１　Ｇ？ｉｆされる。この液体
ワックスは、その後、上記圧力のもとに全閉された供給
弁１２の手前に満たされ、補助加熱の使用により保温ジ
ャケット１１が液体ワックスの放熱を食い止める。これ
によりワックスの温度は所定の温度に保たれる。圧縮空
気は空気系統１７を通して供給される。このとき、全閉
されている供給弁１８までの間の圧縮空気は０．５から
５バール、好ましくは３バールの圧力を維持している。

供給弁１８が開かれると、圧縮空気は空気加熱器１９に
導かれ、そこで９０から１６０℃の温度範囲、好ましく
は１４０℃に加熱される。この加熱された圧縮空気は容
器１４の収容空間１４ａに流れ、さらにノズル管２０を
流れてその噴射孔２０ａから噴出する。この過程におい
て、加熱された圧縮空気は保温された容器１４の収容空
間１４ａを加熱し、また同時にノズル管２０の内部を加
熱する。ノズル管２０の先端が保護膜が形成される中空
壁２１の内部に置かれるとき、その領域もまた加熱され
る。

いま、保護膜を形成するために供給弁１２が開かれると
、液体ワックスは容器１４に導かれ、そこで予噴霧ノズ
ル１５を経て微粒子状に噴霧され、出口管１６に達する
、この出口管１６内を流動する際に噴流は減速され、こ
れにより出口管１６の周りを流れている圧縮空気がその
オリフィス部における噴霧効果を発生し、このためワッ
クスの微粒子がノズル管２０を通って流れる圧縮空気に
乗せられる。このとき、噴射孔２０ａから出た後に圧縮
空気は中空壁２１の壁２１ａの表面にワックスの微粒子
を均一に付着させるための輸送媒体として働くことにな
る。

加熱されたワックスが中空壁２１の壁２１ａに達する前
に多少なりとも冷却されるのは好ましくなく、この点に
充分な配慮が望まれる。このために実施することは、輸
送管１０に対する保温と、補助加熱の追加、容器１４の
保温および少なくともノズル管２０の後半部分の保温、
ワックスが加えられる前に供給される圧縮空気をもって
中空壁２１と同じレベルに収容空間１４ａの内部を予熱
すること、そしてこの前提として空気は所定の温度が保
たれていることなどである。フラッディング法において
は、よく知られているように、中空壁２１の壁２１ａは
、例えば、ラジェータを使用して予熱することが行なわ
れており、本発明もこれに倣う。この場合の有効な温度
範囲は６０から８０℃の範囲、好ましくは７０℃であり
、壁２１ａの予熱温度についての本発明の方法による試
験の中でもこれが検証されている。

既に述べたように、供給弁１８は最適なワックスの微粒
子の温度を保つために供給弁１２が開かれる前にある経
過時間を置いてから開くようにする。自動車のシャーシ
に保護膜を形成する場合の制御はコンベアベルトが流れ
ているとき、供給弁１８を連続して開き、供給弁１２は
ワックスの吹き付けが必要とされる時間の間に限って開
くように制御する。また、吹き付けが終了した後にノズ
ル管２０の内部に残されるワックスはノズル管２０の壁
面にワックスが着き、そこで固くなってしまうのを確実
に防止する。上述のシャーシを加熱するラジェータはワ
ックス吹き付け工程よりも前のコンベアベルトの位置に
置かれる。

上述の装置は本発明の技術的範囲から離れることなく、
様々な修正に委ねることができる。重要と目される事項
はワックスの噴霧のために必要な温度にワックスが加熱
され、しかもそのワックスが保護膜が形成されるシャー
シの金属面に付着するまで、圧縮空気によってこの温度
に保持されることである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る装置の一実施例を示す構成図である
。 １０・・・輸送管 １１・・・保温ジャケット １２．１８・・・供給弁 １４・・・容器 １５・・・予噴霧ノズル １６・・・出口管 １７・・・空気系統 １９・・・空気加熱器 ２０・・・ノズル管 ２０ａ・・・噴射孔 ２１・・・中空壁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、中空の壁面に向かって噴霧ノズルからワックスを吹
   き付け、該中空壁に保護膜を形成する方法において、前
   記ワックスを８０から１４０℃までの温度に加熱し、こ
   の加熱されたワックスを４０から１５０バールまでの圧
   力のもとに予噴霧ノズルに供給してそこから微粒子状に
   噴霧させ、一方０．５から５バールまでの圧力に保たれ
   る圧縮空気を９０から１６０℃までの温度に加熱し、こ
   の加熱された圧縮空気と、前記予噴霧ノズルから流出す
   る前記ワックスの微粒子の噴流とを前記温度を維持して
   混合し、この双方の混合流体を前記噴霧ノズルに供給し
   、しかる後、保護膜を形成する前記中空壁に向かって吹
   き付けることを特徴とする中空壁に保護膜を形成する方
   法。 ２、前記中空壁を前記ワックスの吹き付けに先立って予
   熱しておくことを特徴とする請求項第１項記載の中空壁
   に保護膜を形成する方法。 ３、前記ワックスが約１２０℃に加熱され、圧縮空気が
   約１４０℃に加熱され、前記中空壁が予め約７０℃に加
   熱されることを特徴とする請求項第１項および第２項記
   載の中空壁に保護膜を形成する方法。 ４、加熱された前記圧縮空気がワックス吹き付け時間以
   外も前記噴霧ノズルを通して供給されることを特徴とす
   る請求項第１項ないし第３項のいづれか１項に記載の中
   空壁に保護膜を形成する方法。 ５、中空壁に向かって噴霧ノズルからワックスを吹き付
   け、該中空壁に保護膜を形成するための装置において、
   出口管を備えた予噴霧ノズルにワックスを導く加熱可能
   な輸送管と、空気加熱器を有する空気系統と、前記空気
   系統から流出する圧縮空気を受け入れると共に、内部に
   収容空間、前記予噴霧ノズルおよび前記出口管を内蔵し
   ている容器と、前記容器の収容空間に始まる一端と、該
   中空壁に臨ませた噴霧孔を有する他端とを具備するノズ
   ル管とを備えることを特徴とする中空壁に保護膜を形成
   するための装置。 ６、前記輸送管と前記容器が全体にわたり、前記空気系
   統と前記ノズル管が少なくともその局部において保温さ
   れることを特徴とする請求項第５項記載の中空壁に保護
   膜を形成するための装置。 ７、前記予噴霧ノズルが高圧力型ノズルからなることを
   特徴とする請求項第５項あるいは第６項記載の中空壁に
   保護膜を形成するための装置。 ８、各供給弁が前記輸送管の経路内の加熱可能な領域と
   前記空気系統の前記空気加熱器よりも前の経路に設けら
   れることを特徴とする請求項第５項ないし第７項のいづ
   れか１項に記載の中空壁に保護膜を形成するための装置
   。