JPH0226922A - 炭素繊維の製造方法 - Google Patents

炭素繊維の製造方法

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JPH0226922A
JPH0226922A JP17422688A JP17422688A JPH0226922A JP H0226922 A JPH0226922 A JP H0226922A JP 17422688 A JP17422688 A JP 17422688A JP 17422688 A JP17422688 A JP 17422688A JP H0226922 A JPH0226922 A JP H0226922A
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JP
Japan
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fiber
yarn
acrylic polymer
carbon fiber
nonionic surfactant
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Application number
JP17422688A
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English (en)
Inventor
Yoji Matsuhisa
松久 要治
Toru Hiramatsu
徹 平松
Yasuo Adachi
安達 保夫
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の分野利用] 本発明は高性能な炭素繊維、特に単糸間接管が少なく強
度の優れた補強用炭素繊維の製造方法に関する。
[従来の技術] 炭素繊維は航空機、スポーツ用品などの分野を中心にそ
の用途展開がますます拡大しつつある。
それとともに炭素繊維に対する要求性能、特に弓張強度
に対する要求水準は年々高くなっている。
従来、強度を向上させる上で、その阻害要因として製糸
工程における単糸間接管が大きな問題となっていた。そ
こで単糸間接管を防止するために、乾燥緻密化前の膨潤
糸に付与する油剤の成分を特定化したり(特開昭56−
49022号公報)、あるいはアクリル系重合体にシリ
コーン化合物を混合する技術(特公昭52−24136
号公報)などが提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、膨潤糸に油剤を付与する方法では、原液が吐出
されて油剤を付与するまでの凝固、水洗あるいは浴延伸
工程における接着防止に対しては無力であるという本質
的問題があった。また、アクリル系重合体にシリコーン
化合物を混合する方法では、確かに製糸工程における接
着防止効果は大きいが、シリコーン化合物は撥水性が強
く静電気を発生しやすいために糸がさばけやすくなり、
単糸がローラーに巻きつくなどしてかえって糸切れが増
え、工程が不安定になるといった問題があった。特に1
2000フィラメント以上というフィラメント数の大き
な炭素繊維の需要が増えている状況では、糸ざばけによ
るトラブルは大きな問題となっている。
かかる従来技術に対して、本発明者らは凝固から浴延伸
工程における単糸間接者を効果的に防止し、かつ糸がさ
ばけにくい製造方法を鋭意検討して本発明に至った。
すなわち、本発明の課題は、上記従来技術では達成し得
なかった単糸間接者がなく、かつ糸さばけが少ない炭素
繊維のWA造六方法提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の上記課題は、ノニオン系界面活性剤を0.01
〜20重量%混合したアクリル系重合体を紡糸、焼成す
ることによって解決することができる。
すなわち、アクリル系繊維(プリカーサ−)を構成する
アクリル系重合体としては、少なくとも90モル%以上
のアクリロニトリルと10モル%以下の共重合可能なビ
ニル系モノマ、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、イ
タコン酸およびそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム
塩および低級アルキルエステル類、アクリルアミドおよ
びその誘導体、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸
およびそれらの塩類またはアルキルエステル類などとの
共重合体を挙げることができる。重合法については限定
されるものではなく、従来公知の溶液重合、懸濁重合、
乳化重合などを適用することができる。
かかるアクリル系重合体にノニオン系界面活性剤を0.
01〜20重間%、好ましくは0.1〜10重量%、ざ
らに好ましくは0.5〜5重量%添加して混合すること
が必須である。添加量が0.01重量%未満では接着防
止効果が得られず、また20重量%を超えると延伸性が
低下し製糸の工程安定性が低下してしまう。
ノニオン系界面活性剤としては、高級アルコールエチレ
ンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキ
サイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価
アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、
高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸
アミドエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキ
サイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキ
サイド付加物といったポリエチレングリコール型の界面
活性剤およびグリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエ
リスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトールおよびソ
ルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、
多価アルコールのアルキルエーテル、アルキルアミン類
の脂肪酸アミドといった多価アルコール型の界面活性剤
から選ばれた一種または二種以上の混合物を適用できる
が、特にステアリルアルコールエチレンオキサイド付加
物、セチルアルコールエチレンオキサイド付加物といっ
たアルキル基の炭素原子数が22個以下の高級アルコー
ルのエチレンオキサイド付加物、またはステアリン酸エ
ステルエチレンオキサイド付加物、ラウリン酸エステル
エチレンオキサイド付加物といったアルキル基の炭素原
子数が22個以下の脂肪酸エステルのエチレンオキサイ
ド付加物が好ましい。
なお、上記ノニオン系界面活性剤に対して、イオン系界
面活性剤、即ちラウリルアルコール硫酸エステルナトリ
ウム塩、ステアリルアルコール燐酸エステルカリウム塩
といったアニオン系界面活性剤、あるいはジラウリルア
ンモニウムクロライド、トリアルキルアンモニウムクロ
ライドといったカチオン系界面活性剤は加熱によりター
ル状になり易く、それが焼成工程での単糸間接者の原因
となって、得られる炭素繊維の物性が低下するため好ま
しくない。
また上記ノニオン系界面活性剤には有機系酸化防止剤を
添加混合してもよい。この酸化防止剤の例としては4,
4−ブチリデン−ビス(3−メチル゛−6−第三ブチル
フェノール)、4.4−チオ−ビス(3−メチル−6−
第三ブチルフェノール)、ビス(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジン)セバケート、テトラキス[
メチレン−3(3,5−ジー第三ブチル−4−ハイドロ
キシフェニル)プロピオネートコメタン、ジ(ノニルフ
ェニル)ジノニルフェニルフォスファイトなどが好まし
く用いられ、2種以上を混合して用いることもできる。
ノニオン系界面活性剤に対する酸化防止剤の配含量とし
ては、20重量%以下とするのがよい。
即ち、20重量%を超えると酸化防止剤が熱分解残渣と
して耐炎化又は不融化繊維あるいは炭化ないし黒鉛化繊
維に残存することがあり好ましくない。
これら界面活性剤は重合終了後脱泡前に添加するのが好
ましいが、重合途中あるいは重合前に添加することもで
きる。混合方法としては攪拌により機械的に混合しても
よいし、超音波振動などを併用してもよい。いずれにし
ても均質になるように混合することが肝要である。
紡糸方法としては、公知の湿式紡糸法、乾式紡糸法ある
いは乾湿式紡糸法を採用できる。凝固、水洗あるいは浴
延伸条件としては、界面活性剤を添加しない場合に比べ
て単糸間接着が減少するので、より高延伸倍率あるいは
より高温延伸にすることが可能となる。
得られた膨潤糸には界面活性剤を追加付与しなくてもそ
れ以降の工程における接着防止効果が得られるが、ざら
に追加付与を行なってもよい。乾燥緻密化あるいは二次
延伸条件についても添加なしの場合に比べて高温あるい
は高延伸にすることが可能となる。炭素繊維の弾性率向
上のためには、配向度の高いプリカーサ−にすることが
好ましく、特に広角X線回折による配向度(π400)
が85%以上、好ましくは90%以上であるアクリル繊
維とするのがよい。したがって広角X線回折による配向
度(π400)が85%以上となるように浴延伸あるい
は二次延伸条件を最適化することが好ましい。
かかるプリカーサ−を焼成する際の耐炎化条件としては
230〜300℃の酸化性雰囲気中で密度が1.309
/crd以上、好ましくは1.359/d以上となるま
で加熱することが得られる炭素繊維の物性を安定化させ
るために有効である。また添加量アップとともに耐炎化
延伸比を上げることは得られる炭素繊維の弾性率低下を
防ぐために重要である。
雰囲気については、公知の空気、酸素、二酸化窒素、塩
化水素などの酸化性雰囲気を採用できるが、経済性の面
から空気が好ましい。
得られた耐炎化繊維を炭化する条件としては、不活性雰
囲気中300〜500 ’Cの温度領域での昇温速度を
500℃/分以下、好ましくは300℃/分以下とし、
かっこの温度領域において熱分解ガスを炉外に扱出すこ
とが、物性向上のために好ましい。さらに1000℃を
超える温度で炭化あるいは黒鉛化することにより単糸間
接着のない強度の高い炭素繊維あるいは黒鉛繊維を得る
ことができる。
以下、実施例により本発明をざらに具体的に説明する。
なお、本発明においてプリカーサ−および炭素繊維の接
着程度を分散法による接着等級評価により測定した。ま
た炭素繊維の引張特性は樹脂含浸ストランド特性により
求めた。
接着等級評価; 繊維を55111I長にカットし、これを強制スターラ
ーを用いて攪拌しながら、界面活性剤0.1重量%水溶
液中に分散ぜしめた後、吸引濾過、補集し、接着繊維本
数を次の基準にしたがって判定した。
a、プリカーサ−の場合: 接着本数5以上:X 接着本数2〜4:○ 接着本数1以下二〇 b、炭素繊維の場合; 接着本数20以上:X 接着本数6〜19:○ 接着本数5以下 二〇 樹脂含浸ストランド強度; “ベークライト’ ERL−4221/三フツ化ホウ素
モノエチルアミン(BF3・MEA)/アセトン−10
0/3/4部を炭素繊維に含浸し、得られた樹脂含浸ス
トランドを130℃で30分間加熱して硬化させ、JI
S−R−7601に規定する樹脂含浸ストランド試験法
に従って測定した。
実施例1〜4、比較例1〜3 アクリロニトリル(AN)99.5モル%とメタクリル
MO,5モル%からなる共重合体の′a度が20重量%
のジメチルスルホキシド(DMSO)溶液を作製した二
この溶液に表1のような添加物を添加し、攪拌翼を用い
て充分混合した後、脱泡し温度35℃に調節して、孔径
0.11rIIrt1ホール数3000の紡糸口金を通
して温度50℃、濃度50%のDMSO水溶液中で凝固
させた。凝固糸条を水洗後、4段の延伸浴で4倍に延伸
した後、130〜160’Cに加熱されたローラー表面
に接触させて乾燥緻密化し、さらに4.OK!J/ct
Aの圧力スチーム中で3倍に延伸して単糸繊度1d、ト
ータルデニール3,0OODの繊維束を得た。得られた
アクリル繊維の配向度を広角X線により測定したところ
、86〜91%であった。
得られた繊維束を240〜260℃の空気中で、表1に
示したような延伸比で加熱し、密度が1゜36g/cm
の耐炎化繊維に転換した。ついで窒素雰囲気中300〜
500℃の温度領域での昇温速度を300℃/分とし、
かつこの温度領域で熱分解ガスを後出した。ざらに最高
温度が1400℃の窒素雰囲気中で炭化して炭素繊維を
得た。得られたアクリル繊維および炭素繊維の特性を表
1に示す。
比較例4 実施例1において添加物をジメチルシリコーン(粘度2
00 Cp)に変える以外は、実施例1と同様の方法に
より製糸、焼成した。(qられた炭素繊維の接着繊維本
数は5以下で、強度および弾性率はそれぞれ52ONS
F/mm” 、27 t/mm2テlrッだが、製糸工
程において糸さばけによる巻きっきが多発し、工程安定
性が著しく低下した。
(以下、余白) [発明の効果] 本発明の製造方法により、単糸間接管および製糸工程で
の糸さばけが減少し、従って強度の高い炭素繊維を得る
ことができるととも、に、製糸ハンドリング性も向上す
るといった著しい効果を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. ノニオン系界面活性剤を0.01〜20重量%混合した
    アクリル系重合体を紡糸、焼成することを特徴とする炭
    素繊維の製造方法。
JP17422688A 1988-07-12 1988-07-12 炭素繊維の製造方法 Pending JPH0226922A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5222301A (en) * 1990-11-16 1993-06-29 Diatop Corporation Cutting head for a cord type mower
US5311665A (en) * 1990-11-16 1994-05-17 Diatop Corporation Cutting head for a cord type mower

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5222301A (en) * 1990-11-16 1993-06-29 Diatop Corporation Cutting head for a cord type mower
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