JPH0226897Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、スナツプ釦、ジーンズ釦、あるいは
リベツト等を被服生地に装着したり、釦主体や鋲
等にキヤツプを嵌着する釦加工装置に用いる部品
供給装置に関し、特に部品が自重により移動する
部品滑降路を有するシユートから、部品を加工部
にセツトする部品装填機構のガイド溝に案内し、
前記部品装填機構により前記部品を加工部に送り
出す部品供給装置に関する。

従来技術 上型ユニツトの把持部に鋲をセツトし、下型ユ
ニツトの支持部に釦主体をセツトして、上型ユニ
ツトのパンチを下型ユニツトのダイに対して上下
動させることにより、釦主体と鋲とを加締固定し
て生地に装着する釦自動加工装置は、一般に、釦
主体や鋲の部品をパーツフイーダからシユートに
送り出し、送り出された部品をシユートにより、
このシユートの下端に続く部品装填機構のガイド
溝に１個ずつ案内し、案内された部品を部品装填
機構の部品供給装置のプツシヤにより前記把持部
や支持部等の加工部に送り出すようになつてい
る。

しかし、従来のこの種の釦加工装置は、前記シ
ユートの部品滑降路内を自重により斜め下方に滑
降させて、部品装填機構に案内し、シユートから
部品装填機構への部品の転載を、部品の自重によ
る滑降にともなう慣性力により行なう構成になつ
ているため、部品がシユートから部品装填機構に
正しく転載されないことがあり、特に部品装填機
構のガイド溝が水平の場合には部品がシユートと
部品装填機構とに跨つた状態で停止してしまい、
部品を加工部にセツトできないことが多かつた。

考案の目的 本考案は、部品がシユートの部品滑降路から部
品装填機構のガイド溝に確実に移動し、部品を加
工部に確実に送り出すことができる釦加工装置の
部品供給装置を提供することを目的とする。

考案の構成 上記目的は本考案によれば、前記シユートの部
品滑降路から前記部品装填機構のガイド溝に移動
する部品の下側に空気を前記部品の移動方向に向
けて噴出する噴出口を前記シユートに形成するこ
とにより達成され、これにより部品は前記噴出口
から噴出する空気により部品装填機構のガイド溝
に強制的に移動される。

実施例 以下、図面に示す実施例に基いて本考案を説明
する。

第１図ないし第４図において、１はパーツフイ
ーダ（図示せず）から送り出されるＡを自重によ
り斜め下方に滑降させるシユートであり、２はシ
ユート１により案内されてくる部品Ａを加工部３
に送り出す部品装填機構である。加工部３は図示
の例では下型ユニツトであり、部品Ａは下型ユニ
ツトの加締ダイ４上に筒部４０が上向きとされた
状態にセツトされる。

部品Ａは、図示の例では鋲（図示せず）と加締
固定されて生地に装着されるジーンズ釦用の釦主
体であり、前記鋲の柱部が加圧挿入される筒部４
０と、この筒部４０頭部４１とを有し、筒部４０
に一体に形成されたフランジ部にキヤツプを嵌着
してフランジ部とキヤツプとにより頭部４１を形
成している。この部品Ａは、前記筒部４０が上向
きの状態に、加工部３にセツトされる。

シユート１は、第３図及び第４図に示すよう
に、断面コ字状をした長尺のシユート本体１０
と、このシユート本体１０に複数のねじ１２，１
２により取付けられた一対のカバー１１，１１と
により上方が開口した部品滑降路１３を形成して
おり、シユート本体１０の裏側（下面側）に空気
供給用の接続金具６を設けている。シユート本体
１０は斜め下方に傾斜する状態に釦加工装置の本
体（図示せず）に取付けられており、また前記カ
バー１１，１１は部品Ａの筒部４０が部品滑降路
１３から突出可能な距離だけ互いに離れた状態に
取付けられている。

接続金具６は、シユート本体１０の下端部下面
に複数のねじ１４，１４により取付けられてお
り、幅方向中央部に上部から盲孔１５が形成さ
れ、この盲孔１５の入口部に空気供給用のエルボ
１６が取付けられている。盲孔１５は、シユート
本体１０の底壁の下端部に形成された孔１７に接
続孔１８を介して連通している。孔１７は、シユ
ート本体１０の底壁の幅方向中央を前記底壁の下
端面に向けて延びており、前記下端面の部分が部
品装填機構２のガイド溝２５に開口して空気をガ
イド溝２５に向けて噴出する噴出口１９になつて
いる。

部品装填機構２は、釦加工装置の本体の支持台
５に取付けられ前端が加締ダイ４に連設されてい
る基板２０と、この基板２０上に取付けられ前記
シユート１付近まで延びる一対の側壁２１，２２
と、前記シユート１から加締ダイ４付近まで延び
る側壁２３と、この側壁２３と対面する摩擦部材
２４とにより底面がほぼ水平なガイド溝２５を形
成している。

側壁２１，２２は基板２０の側部に互いに対面
した状態に取付けられており、側壁２３は基板２
０の側壁２１側の側部に取付けられている。摩擦
部材２４は、上部が側壁２３に対して接近、後退
する状態に揺動可能に軸２６により基板２０に取
付けられており、上部が側壁２３に向う方向にば
ね２７により付勢されている。ばね２７，２７の
力は、支持体２８にねじ込まれたボルト２９，２
９により調整可能になつている。支持体２８は、
基板２０に固着されている。

プツシヤ３０は、上方開口の溝３１を先端側長
手方向に有する押し棒３２と、前記溝３１に嵌込
まれ押し棒３２にピン３３により揺動自在に枢着
されたフインガ３４と、このフインガ３４を押し
棒３２に対し第２図反対時計方向に付勢するばね
３５とを備え、前記ガイド溝２５内を往復動可能
に設けられている。

フインガ３４は、先端に側方に突出するフラン
ジ３６，３６を有し、このフランジ３６，３６が
押し棒３２の先端に形成された段部３７の上面に
前記ばね３５により押圧されている。各フランジ
３６，３６の先端は、前記段部３７よりも先方に
突出しており、下面に突起３８，３８が各々形成
されている。突起３８，３８は、外側面が基板２
０に向つて収れんする状態に傾斜し、前端面が下
端ほど退却する状態に傾斜している。

この装置において、部品Ａは、シユート１内の
部品滑降路１３内を、頭部４１が部品滑降路１３
の底面と接し、筒部４０がカバー１１，１１の間
に突出した状態で自重により滑降し、第３図にお
いて符号A₁で示す状態を経て、滑降時の慣性に
より第３図において符号A₂の状態に部品装填機
構２のガイド溝２５に達する。しかし、実際には
部品Ａは滑降時の摩擦力により、符号A₂で示す
正しい状態にはならず、符号A₁で示すように部
品滑降路１３とガイド溝２５とに跨つた状態で停
止することがある。そこでこの装置は、部品Ａが
少なくとも部品滑降路１３からガイド溝２５に達
するときにエルボ１６、盲孔１５、接続孔１８及
び孔１７を介して噴出口１９から空気を噴出す
る。これにより、符号A₁で示す状態の部品の下
側にガイド溝２５を横切る方向、すなわち部品Ａ
の移動方向に空気が噴出されるため、部品Ａは前
記空気によりガイド溝２５に向けて強制的に移動
されて、符号A₂で示す正しい状態にガイド溝２
５に移動する。

このように部品Ａがガイド溝２５に達するまで
は、部品装填機構２のプツシヤ３０はシユート１
との接続部分から退却しており、部品Ａがガイド
溝２５に達すると、プツシヤ３０が駆動機構（図
示せず）により前進されて部品Ａを押して加工部
３に送り出し、加締ダイ４にセツトする。この
際、部品Ａは、頭部４１の外周縁が押し棒３２の
前端面と摩擦部材２４の内側面３９とに接しなが
ら押されるため、第５図において矢印の方向に回
転しつつ前進してキヤツプの舌片４２が突起３
８，３８間に嵌入し、その後は突起３８，３８と
舌片４２が係合することにより回転を停止された
状態で押し出されて、加締ダイ４にセツトされ
る。

考案の効果 上記目的は本考案によれば、部品が自重により
滑降するシユートの部品滑降路から部品を加工部
に送り出す部品装填機構のガイド溝に移動する部
品の下側に空気を前記部品の移動方向に向けて噴
出する噴出口を前記シユートに形成したから、前
記噴出口から噴出する空気により部品を前記ガイ
ド溝に確実に移動させることができ、部品を加工
部に確実に送り出すことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる部品供給装置の一実施
例を示す平面図、第２図は第１図の−線断面
図、第３図は第２図の−線拡大断面図、第４
図は第３図の−線断面図である。 １：シユート、２：部品装填機構、３：加工
部、４：加締ダイ、６：接続金具、１３：部品滑
降路、１９：噴出口、２５：ガイド溝、３０：プ
ツシヤ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 部品Ａを、この部品Ａが自重により移動する部
   品滑降路１３を有するシユート１からプツシヤ３
   ０を有する部品装填機構２のガイド溝２５に案内
   し、さらに前記ガイド溝内を往復動する前記プツ
   シヤ３０により加工部３に送り出す釦加工装置の
   部品供給装置において、 前記シユート１の部品滑降路１３から前記部品
   装填機構２のガイド溝２５に移動する部品Ａの下
   側に空気を前記部品Ａの移動方向に向けて噴出す
   る噴出口１９を前記シユートに形成したことを特
   徴とする釦加工装置における部品供給装置。