JPH0226354B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は防水構造を施した投光器に関する。

（従来の技術） この種投光器には反射形ランプを器具本体から
露出して装着したランプホルダが知られており、
このものは屋外投光器として使用されることから
防水構造を施している。ところで、この種防水形
の投光器は屋外で使用されることから、電線挿通
孔においても防水構造が採られている。たとえば
実公昭47−42700号公報に示されるように、電線
挿通孔に段部を形成し、この段部にパツキングを
配設してホルダの小径部を電線挿通孔にねじ込む
ことによつてパツキングを段部に圧接させて電線
挿通孔を液密に封止して雨水などの侵入を防止し
ている。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、上記実公昭47−42700号公報に
示される密閉形照明器具ではランプの点滅による
温度変化に起因して、器具内空気の膨脹・収縮、
いわゆる呼吸作用が生じることにより器具外部か
ら雨水が侵入する結果を生ずる。

したがつて、呼吸作用による雨水などの侵入を
防止するためには器具に通気口を設けることが最
も簡単な手段であるが、器具内への雨水侵入を防
止するためには通気口は必ず下方に向けなければ
ならない。しかし、この種防水形照明器具は一般
に継手部で回動させて取付け位置を種々の角度に
方向変換させる必要があるが方向に制約を受け、
充分な機能が発揮できないおそれがある。

本発明は上述のような事情を考慮してなされた
もので、取付け位置に制限を受けることがなく、
しかも構造が簡単で雨水の侵入を良好に防止でき
る投光器を提供することを目的とする。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明はソケツトを内部に配し、このソケツト
に装着されるランプを含んで防水構造を施した器
具本体に、電線導入部を設けるとともに内部に連
通する通気口を外面に開口させて設け、ソケツト
に接続する電線に電線導入部を密閉するパツキン
グを嵌合し、上記通気口を少なくとも１個の切欠
部を有する突壁で包囲し、かつ、この突壁を器具
本体に対して回動可能に取付ける継手部で覆つて
なることを特徴とする。

（作用） 器具本体は防水構造を施して形成され、この器
具本体内に連通する電線導入部をパツキングによ
つて密閉しておくことによつて電線導入部からの
雨水の侵入は良好に防止される。そして、器具本
体に形成された通気口によつて通気状態が保たれ
るので、呼吸作用によるパツキングなどからの雨
水の吸込みが防止される。

また、通気口は切欠部を有する突壁に包囲され
ているので、突壁内に侵入した雨水が切欠部から
排水され、継手部を器具本体に対して回動させる
ことによつて器具本体を種々の角度に方向変換さ
せても、雨水が通気口の開口面に溜ることなく、
雨水の器具本体内への侵入を防止することができ
る。さらに、通気口は器具本体に対して回動可能
に取付けられる継手部によつて覆われるので格別
な覆体を要さないででき、しかも、外観を損うこ
とがない。

以下、本発明の実施例を第１図〜第３図を参照
して説明する。

１は器具本体で、この器具本体１はたとえば前
面にパツキングを設けたランプ装着用開口２を有
して有底筒状に形成され、内部にソケツト（図示
しない）が配設され、このソケツトにランプ（図
示しない）を装着して防水構造を施してなる一般
に用いられるランプホルダを可とする。３は電線
導入部で、この電線導入部３はたとえば器具本体
１の後部に突設された突部４に器具本体１に連通
して貫通され、両端部にわたつてねじ部５が形成
されている。６は電線で、この電線６は電線導入
部３に挿通され図示しないソケツトに接続され
る。７はパツキングで、このパツキング７はたと
えば弾性体で環状をなし、電線６に嵌合して電線
導入部３の中間に配されて電線導入部３を密閉し
ている。８は器具本体１の内部に連通して設けた
通気口で、この通気口８はパツキング７の配設位
置より奥方に位置して電線導入部３に連通して器
具本体１の外面に開口して形成されている。本実
施例において、通気口８は電線導入部３を有する
突部４の外面に突出して筒状に形成されている。
９は突壁で、この突壁９は少なくとも１個の切欠
部１０を有し通気口８を包囲するように設けられ
ている。この突壁９は本実施例では切欠部１０を
２個設け、器具本体１の突部４の外面に突出して
形成されている。そうして、この突壁９の開口面
は通気口８の開口面より外方に突出して設けるこ
とが好ましい。１１は突壁９を覆う継手部で、こ
の継手部は器具本体１に設けた突壁９に器具本体
に対して回動可能に装着されてなる角度調整カツ
プリングで形成されている。１２，１２は対をな
すブツシングで、このブツシング１２，１２はた
とえば合成樹脂で一端に電線挿通孔３の開口縁に
係合するつば部１３を有した筒状に形成され、か
つ、外周面にねじ溝１４を有し電線導入部３の両
端からそれぞれねじ部５にねじ込まれ、パツキン
グ７を圧接状態で挾持するように形成されてい
る。

なお、１５は器具本体１に設けた継手部取付け
孔、１６は継手部１１を取付けるねじである。

つぎに本実施例の作用について説明する。

電線導入部３をパツキング７によつて密閉して
おくことにより電線導入部３からの雨水の侵入は
良好に防止される。そして、通気口８によつて通
気状態が保たれるので、呼吸作用によるパツキン
グ７などからの雨水の吸込みが防止される。ま
た、通気口８は切欠部１０を有する突壁９に包囲
されているので、突壁９内に侵入した雨水は切欠
部１０から排水され、継手部１１を器具本体に対
して回動させて器具本体１を種々の角度に方向変
換させても雨水が通気口８の開口面に溜まること
がなく雨水の器具本体内への侵入が防止される。

本発明を以上図示実施例に基づいて詳述した
が、本発明は種々の実施態様を許容する。

たとえば、器具本体はランプを内蔵した防水構
造を施した投光器であつてもよく、また、切欠部
は３個あつてもよい。

［発明の効果］ 以上詳述したように、本発明は防水構造を施し
た器具本体に電線導入部を設けるとともに通気口
を設け、この通気口を少なくとも１個の切欠部を
有する突壁で包囲し、かつ、この突壁を器具本体
に対して回動可能に取付けた蓋体で覆うようにし
たものであるから、良好な通気性を維持でき、呼
吸作用による雨水の侵入を良好に防止できる。し
かも、通気口は切欠部を有する突壁によつて包囲
されるので、通気口の開口面に雨水が溜るのが防
止でき、器具本体の取付け位置に何んらの制約を
受けることがない。また、通気口は器具本体に対
して回動可能に取付けた継手部で覆われるので、
格別な覆体を要さず、部品点数が少なくてすみ構
造が簡単になるばかりか、外観を損なうことなく
形成できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図はラン
プホルダを示す側面図、第２図は継手部を外した
状態の要部斜視図、第３図は要部の拡大断面図で
ある。 １……器具本体、３……電線導入部、６……電
線、７……パツキング、８……通気口、９……突
壁、１０……切欠部、１１……継手部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 内部にソケツトを配設しこのソケツトに装着
   されるランプを含んで防水構造を施した器具本体
   と； この器具本体内に連通する電線導入部と； この電線導入部に挿通され上記ソケツトに接続
   される電線と； 上記電線に嵌合され上記電線導入部を密閉する
   パツキングと； 上記器具本体の内部に連通し器具本体の外面に
   開口する通気口と； 少なくとも１個の切欠部を有し上記通気口を包
   囲するように上記器具本体に設けられた突壁と； この突壁を覆いかつ上記器具本体に対して回動
   可能に取付けられた継手部と； を具備したことを特徴とする投光器。 ２ 前記突壁は上記通気口の開口面より外方に突
   出して形成したことを特徴とする特許請求の範囲
   １記載の投光器。