JPH0225872Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は室内で簡単に施圧し得るユニツトバス
に関する。

（従来の技術） 従来の一般的なユニツトバスは、湯船と洗場と
を連成した合成樹脂製バス本体の上端周縁に、出
入口の部分を残して複数枚の壁パネルを立設し、
各壁パネルを連結材で連結すると共に天井パネル
を取付けてバスルームを形成し、該出入口にドア
を開閉自在に取着した構造とされている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、かかるユニツトバスでは、柱を
立てずに各壁パネルの連結のみで四壁を形成して
いるため強度面で問題があり、しかも連結材によ
つて各壁パネルの連結を行うため四壁の組立作業
に手間がかかるという問題がある。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、これらの問題を解決するため、湯船
と洗場とを連結した合成樹脂製バス本体の上端縁
に数本の柱を間隔おきに立設固定し、該柱に壁パ
ネルを内側から取付けると共に、該柱及び壁パネ
ルの上端に天井パネルを取付けたユニツトバスで
あつて、該柱及び壁パネルのいずれか一方に数個
の受具を固着し、他方に数個の挿具を固着してあ
り、上記挿具はネツク部分が細くなつた突起を有
し、上記受具は前記突起の外面形状と略同一の内
面形状をなす一対の弾性挟持片を有しており、上
記挿具の突起を上記受具の弾性挟持片間にそれぞ
れ弾性嵌着せしめて、該柱に対する壁パネルの取
付けを行うようにしたことを要旨とするものであ
る。

（作用） かかる構成とすれば、柱によつてバスルームの
四壁の骨格が形成されるため強度が向上し、しか
も該柱に壁パネルを内側から押しつけて、各挿具
のネツク部分が細くなつた突起を、対応する各受
具の一対の弾性挟持片間に嵌め込むだけで、上記
突起が該突起の外面形状と略同一の内面形状をな
す上記一対の弾性挟持片によつて両側より覆わ
れ、前記突起と一対の弾性嵌着片とが弾性嵌着し
て壁パネルを取付けることができるので、四壁の
組立作業も頗る簡単となる。

以下、実施例を挙げて本考案のユニツトバスを
詳述する。

（実施例） 第１図は本考案の一実施例の分解斜視図であつ
て、ここに１は合成樹脂製のバス本体、２ａ，２
ｂ，２ｃ，２ｄ，２ｅ，２ｆは柱、３ａ，３ｂ，
３ｃ，３ｄ，３ｅは壁パネル、４ａ，４ｂは天井
パネル、５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄは天井枠材を示
している。

バス本体１は、図示のように湯船１１と洗場１
２とを連成したもので、洗場１２の一側壁には出
入口となる凹欠部１３が形成され、またこのバス
本体１の上端縁１４はＬ形の断面形状とされてい
る。

この上端縁１４の水平板部には耐蝕性の優れた
アルミ型材よりなる６本の柱２ａ，２ｂ，２ｃ，
２ｄ，２ｅ，２ｆが間隔おきに立てられ、適宜の
止具（不図示）で該上端縁１４の垂直板部に固定
されるようになつている。該柱は３種類あり、三
隅の柱２ａ，２ｃ，２ｄは第３図に示す如き四角
筒２１の隣接する二辺を延長して袖片２２，２２
を突設した形状とされ、他方の中間の柱２ｄは第
１図に示す如きＴ字形の断面形状とされ、他方の
中間の柱２ｅともう一つの隅の柱２ｆは第１図に
示す如きＬ字形の断面形状とされている。

柱２ｅと柱２ｆの中間部は、前記の凹欠部１３
とともに出入口となる部分であり、そこにはドア
枠とドア（不図示）が取付けられるが、その他の
柱の間には第１図及び第５図に示すように壁パネ
ル３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄ，３ｅが内側から取付
けられるようになつている。

壁パネル３ｂ，３ｃ，３ｄ，３ｅは、第１図及
び第２図に示すように、略Ｃ字形断面を有する５
本の横桟３１とＬ形断面を有する左右の縦桟３２
とでパネルフレームを形成し、タイル模様表面を
有する不燃性無機質板３３の裏面に該パネルフレ
ームを固着したもので、各横桟３１の両端には受
金具６が埋入状態でビス止めされている。

これに対し、壁パネル３ａは合成樹脂で成形さ
れたもので、剃刃、シヤンプーその他の小物を入
れる複数の収容凹部３４や、ギリシヤ神殿の豪華
な柱を連想させる柱部３５等が立体的に形成され
ており、また中央には鏡３６も取着されている。
そして、この壁パネル３ａの左右側縁の裏面側に
も受金具が５個づつ取着されている。更に上記柱
部３５と鏡３６の間にはシヤワー（不図示）が設
けられるが、上記該柱部３５は単なる装飾ではな
く、該シヤワーからの散水が湯船１１に入るのを
防止する役目を果すものである。

前記の受具６は、第２図及び第４図に示すよう
に、受具本体６１のコ字形凹曲面６２の内側に一
対の弾性挟持片６３，６３を有するもので、該挟
持片６３，６３は後述する挿具７のネツク部分が
細くなつた突起７１を両側より覆うように該突起
７１の外面形状と略同一となる例えばＳ字状の内
面形状となるよううにそれぞれが曲成され、先端
寄りの部分で最も接近したものとなつている。一
方挿具７は第３図に示すように、ネツク部分が細
くなつた略釣鐘形断面形状をなす外面形状を有す
る突起７１が突設されている。従つて、上記挿具
７の突起７１を受具６の弾性挟持片６３，６３間
に強く押し込むと、第４図に示すように、突起７
１の外面形状と略同一の内面形状を有する一対の
弾性挟持片６３，６３によつて突起７１の両側が
挟持されると共に、突起７１の細くなつたネツク
部分までが弾性挟持片６３，６３の先端寄りの部
分で両側から挟持され、該突起７１が弾性挟持片
６３，６３間に確実に弾性嵌着され、容易に抜け
出さないようになる。

この挿具７は、第１図に示すように、各壁パネ
ルを取付ける際に各壁パネルの左右端縁が当たる
各柱のパネル当たり面において、各壁パネルの受
具と対応する部位にビス止めされている。従つ
て、各壁パネルを内側から強く押しつけるだけ
で、各柱の挿具７の突起が壁パネルの受具６の一
対の弾性挟持片６３，６３間に前記の如く弾性嵌
着し、容易に離脱することなく各壁パネルが取付
けられるので、四壁の組立を簡単に行うことがで
きる。

このようにして取付けられた各壁パネルと各柱
の上端には、天井枠材５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄを
介して天井パネル４ａ，４ｂが適宜の止具で取付
けられ、ユニツトバスが完成する。

尚、湿気が外部に逃げるのを防止するため、第
５図に示す如く各壁パネルの間に水封用の目地８
を設けるのが望ましい。

（考案の効果） 以上の説明から理解できるように、本考案のユ
ニツトバスは、バス本体の上端縁に立設固定した
柱によつてバスルームの四壁の骨格が形成される
ため強度が向上し、しかも該柱に壁パネルを内側
から押つけることによつて、該柱に固着した各挿
具の突起を、壁パネルに固着した各受具の弾性挟
持片間に弾性嵌着させるだけで壁パネルを取付け
ることができるので、四壁の組立作業も頗る簡単
になるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の分解斜視図、第２
図は壁パネルの拡大部分斜視図、第３図は柱の拡
大部分斜視図、第４図及び第５図はそれぞれ柱へ
の壁パネルの取付状態を示す拡大部分断面図及び
平面図である。 １…バス本体、２ａ２ｂ，２ｃ，２ｄ，２ｅ，
２ｆ…柱、３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄ，３ｅ…壁パ
ネル、４ａ，４ｂ…天井パネル、６…受具、７…
挿具、１１…湯船、１２…洗場、１４…上端縁、
６３…弾性挟持片、７１…突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 湯船と洗場とを連成した合成樹脂製バス本体の
   上端縁に数本の柱を間隔おきに立設固定し、該柱
   に壁パネルを内側から取付けると共に、該柱及び
   壁パネルの上端に天井パネルを取付けたユニツト
   バスであつて、該柱及び壁パネルのいずれか一方
   に数個の受具を固着し、他方に数個の挿具を固着
   してあり、上記挿具はネツク部分が細くなつた突
   起を有し、上記受具は前記突起の外面形状と略同
   一の内面形状をなす一対の弾性挟持片を有してお
   り、上記挿具の突起を上記受具の弾性挟持片間に
   それぞれ弾性嵌着せしめて、該柱に対する壁パネ
   ルの取付けを行つてあることを特徴とするユニツ
   トバス。