JPH0620820Y2 - 格子状パネル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、建物躯体の壁や天井の化粧をなす格子状パネ
ルに関する。

従来技術とその問題点 格子状パネルの代表的な取着手段は、実公昭５１−２３
４５２号公報に開示される如く、支持部材の向い合う縁
を有する嵌込溝に、パネルの装入縁を弾力的に係合さ
せ、パネルの支持部材からの脱落を防止している。この
パネルの脱落を防止するために、パネルの装入縁を、そ
の弾性限界近くまで変形させた形で、支持部材の嵌込溝
に係合させている。このため、パネルの反りや変形が生
じ、予期した化粧効果を作ることになる。さらに、装入
縁と嵌込溝との間の相対的製作誤差によっては両者の係
合が不可能となる欠点を生じる。

それ故に、本考案は、パネルの装入縁の弾性変形を利用
しない装着手段を開発することにより、前述した従来技
術の不具合を解消することを解決すべき問題点とする。

問題点を解決するための手段 本考案は前述した問題点を解決するために、建物躯体の
壁や天井等の下地材に並列状に格子用支持部材を取着
し、略Ｕ字状の弾性係合具を介して、該格子用支持部材
に対して格子パネル材を並列状に係着させたことを特徴
とする格子状パネルを提供する。

作用 格子用支持部材に対し、格子パネル材が弾性係合具を介
して装着されるので、格子パネル材に直接弾性変形する
部分を設ける必要がない。又、弾性係合具は必要な弾性
力を確保するに適した材料にて製作すれば良いので、格
子用支持部材への格子パネル材への装着力を大とするこ
とができる。

実施例 建物躯体の壁や天井等の下地材(1)に格子用支持部材２
を固定する。格子用支持部材２は、アルミ合金の押出型
材でその基板３と一体に対の離間した脚片４を設け、こ
の脚片４の先端部に上方に開口した嵌込溝５を設ける。
格子パネル材６は、アルミ合金の押出型材よりなり、図
示例では箱形のものを用いている。格子パネル材６の連
結片７に下向きの対の装入縁８を設ける。装入縁８の長
さは、嵌込溝５の深さよりやや短くする。対の装入縁８
の中心間寸法は、嵌込溝５の中心間寸法と同じとする。

嵌込溝５内には、弾性係合具９を配す。弾性係合具９
は、ステンレス鋼やばね鋼のように弾力性に富んだ材料
のプレートＵ字状に成形することで作られる。その対向
壁面には三角形の第１の切起片１０を設ける。この切起
片１０は、弾性係合具９を嵌込溝５に挿入した時、その
対向壁の外開きしようとする弾性力によって、嵌込溝５
の壁面にくい込み弾性係合具９の嵌込溝５からの抜けを
防止する。一方、弾性係合具９の対向壁の頂部を外側に
幾分曲げると共に、その両側縁の一部を内方に切起し、
第２の切起片１１を作る。この切起片１１は、格子パネ
ル材６の装入縁８に、装着時、くい込む。

下地材１に固定された格子用支持部材２の嵌込溝５に適
宜数の弾性係合具９の対向壁を接近させるようにして互
いに離間するように押込み、第１の切起片１０を嵌込溝
５にくい込ませ、その抜け方向に対する抵抗を大とさせ
る。格子パネル材６の装入縁８をこの弾性係合具９の対
向壁間に押込み、第２の切起片１１を装入縁８の側面に
くい込ませる。かくして、格子支持部材２に格子パネル
材６を装着する。

第３図に示す例は、格子支持部材２の脚片４に装入縁８
を形成し、又、格子パネル材６に嵌込溝５を設け、この
嵌込溝５に弾性係合具９を配したもので、第１図に示す
例とは、装入縁８と嵌込溝５とを逆にした。しかし、使
用の仕方は、第１図の例と同一なのでその説明を省略す
る。又、第４図に示す例は、格子パネル材６の連結片の
中央部に嵌込溝５を設け、格子支持部材２の中央に装入
縁８を形成したもので、第３図とは嵌込溝５と装入縁８
との数が異るのみで実質的に同じものなのでその説明を
省略する。尚、格子パネル材６の外観形状は任意とす
る。

さらに、嵌込溝５の開口部内側に対の向い合う突部１２
を設け、この突部１２に弾性係合具９の頂部の外側に折
り返した部分１３が、装着時、この突部１２に係合し、
弾性係合具９の嵌込溝５からの抜けを防止する。

本考案を天井等の吊金具に適用した例を第５図に示す。
吊金具１４を構成するＣチャン１５とブラケット１６を
天井より吊下する。ブラケット１６はＴ字部１７を有
し、このＴ字部１７に格子用支持部材２のフック１８を
係合させ、この格子用支持部材２を吊金具１４を吊下さ
せる。格子用支持部材２の側壁には側外方に開口した嵌
込溝５を有し、この各嵌込溝５の適所に弾性係合具９を
配す。格子パネル材６の装入縁８を弾性係合具９に圧入
することで両者を固定関係とさせる。第５図に示す如
く、格子パネル材６が比較的背高の場合、格子用支持部
材２の下端と格子パネル材６とをスナップ止め１９し、
さらに、その下部をピース２０で連結させておくと良
い。

効果 装入縁が形成できるものであれば、格子パネル材の外観
形状を任意に選択できるので、設計自由度が高い。さら
に、装入縁を嵌込溝に押込方のみであるから装着作業は
容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一例の断面図、第２図は弾性係合具の
斜視図、第３図は本考案の別の例の断面図、第４図は本
考案の他の例の断面図、および第５図は吊金具に本考案
を適用した例を示す断面図である。 図中、１……下地材、２……格子用支持部材、 ５……嵌込溝、６……格子用パネル材、 ８……装入縁、９……弾性係合具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】建物躯体の壁や天井等の下地材に並列に支
   持された格子用支持部材と、該格子用支持部材に係脱自
   在に保持される格子パネル材と、格子用支持部材又は格
   子パネルの一方の部材に設けた嵌込溝に収められる略Ｕ
   字状の弾性係合具とを有し、他方の部材に設けた装入縁
   が弾性係合具と共に嵌込溝に挿入され、格子用支持部材
   に格子パネル材を保持する格子状パネル。