JPH067127Y2 - 棚一体型壁部ユニットの棚構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ユニットバスの側壁を構成する壁部ユニット
であって、水平な棚用平面を一体に形成される棚一体型
壁部ユニットの棚構造に関する。

（従来の技術） 浴槽及び洗い場等を備える床部ユニットを建物躯体内に
搬入し、該床部ユニットを囲周する四方の側壁を壁部ユ
ニットを建並べて構成すると共に、側壁上部に天井パネ
ルを張設して浴室空間を画成する所謂ユニットバスは、
これを納める躯体側での準備条件が少くて済み現場作業
が容易である他、低コストであることからその需要が増
加してきている。

斯かるユニットガスの壁部ユニットは、各々材質、形状
取着する部材及び色等を異ならせ、施主の好みに合せた
配色を有するとともに機能的な側壁部を提供できるよう
に工夫されている。

例えば、以上の壁部ユニットとして、ＦＲＰ（強化プラ
スチック）等を用い、側壁面そのものを構成する垂直部
と、該垂直部に連続するとともに、屈曲して水平を成す
棚部とを一体に成形した棚一体型壁部ユニットがある。

この棚一体型壁部ユニットによれば、他の壁部ユニット
とともに建付けるだけで、浴室内に、石けん、シャンプ
ー、化粧品等の浴室用備品を載置する棚を構成できる。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、これら浴室用備品を載置するに際して、
棚部と浴室用備品とが衝突し、特に浴室用備品が硬いと
棚部が破損する場合があり、これは破損部からの水洩れ
の原因となる。

従って、棚一体型壁部ユニットの棚部は、一体成形され
る他の部分と比較して強度を要求される部分であり、有
効且つ簡易な補強構造を提供することは重要な課題とな
る。

（課題を解決するための手段） 以上の課題を解決するために、本考案は棚部に配設する
補強材兼用の棚化粧板の断面視Ｌ字形状とし、この棚化
粧板はＬ字の一方の面を前記棚部に当接させるとともに
他方の面を前記垂直部に当接させる。

（作用） 以上の手段によれば、前記化粧板を配設するだけで、棚
部の補強を行うことができる。

（実施例） 以下に本考案の一実施例を添付図面を参照して説明す
る。

添付第４図は、本考案に係るユニットバスの縦断面図で
あり、図示の如く、ユニットバス１は、地面Ｆ上に載置
されるアジャスタボルト１０３付の基台１０５上に洗い
場付浴槽３を搭載し、該洗い場付浴槽３の四方を囲周す
る如く側壁５を形成するとともに、該側壁５の上端に天
井パネル７を張設して成る。

洗い場付浴槽３は、浴槽３ａと洗い場３ｂとをＦＲＰ
（強化プラスチック）等を用いて一体に成形したもので
あり、浴槽３ａの壁部９の上縁面９ａの図中正面側には
浴槽３ａ用の湯水混合水栓１１が配設される。

また、洗い場付浴槽３の外周縁部には浴槽３ａの壁部上
縁面９ａまたは洗い場３ｂより上方に立上る防水壁部１
３ａと、該防水壁部１３ａ上端より外方に延出されるフ
ランジ部１３ｂと、該フランジ１３ｂ端縁より上方に延
出される背部１３ｃとから成る側壁支持部１４，１５が
一体成形されている。

前記側壁支持部１４，１５のフランジ１３ｂには、側壁
５の下端が載置されており、該側壁５は複数種の壁部ユ
ニット１６，１７，２３，２５，２７を建並べることに
より構成される。

即ち、洗い場３ｂにのみ対面する側壁５−１を成す壁部
ユニットは、洗い場３ｂ外周縁の側壁支持部１５に支持
され、該支持部１５から天井パネル７に亘る高さ寸法を
有する平板状壁パネル１６であるが、浴槽３ａにのみ対
面する側壁５−２を成す壁部ユニットは、浴槽３ａ上縁
面の側壁支持部１４に支持され、該支持部１４から天井
パネル７に亘る高さ寸法を有する平板状壁パネル１７で
あって、そのほぼ中間に建物躯体外壁Ｗの窓用開口１９
に嵌装される窓枠２１が取着される。尚該窓枠２１には
ガラス戸２１ａ，２１ａ及び網戸２１ｂが配設されてい
る。

浴槽３ａ及び洗い場３ｂに同時に対面する側壁の一方５
−３（図中正面）は、浴槽３ａ側より、前記側壁支持部
１４に支持される平板状壁パネル２３と、前記側壁支持
部１５に支持される棚一体型壁部ユニット２５及び平板
状壁パネル２７とを建並べて成る。

ここで前記棚一体型壁部ユニット２５に付き、更に添付
第１図乃至第３図を参照して詳しく説明する。

添付第１図は、ユニットバスの棚一体型壁部ユニット廻
りを示す斜視図、第２図は棚一体型壁部ユニットの縦断
面図、第３図は棚一体型壁部ユニットへの化粧板の取付
をせための要部拡大斜視図である。

図示の如く、棚一体型壁部ユニット２５は、その外形が
縦長な長方形であり、略中央部の箱型に窪む凹部３３
と、該凹部３３下方にて箱状に突出する凸部３５とを備
える如くＦＲＰ等を一体成形した本体３７を備える。

以上の棚一体型壁部ユニット２５の本体３７は、側辺及
び下辺の外周縁部を後方に屈曲させた側辺接合部３７
ａ，３７ａ及び底辺接合部３７ｂが一体に形成されてお
り、該側辺接合部３７ａ，３７ａにて左右の壁パネル２
３，２７に接合され、該底辺接合部３７ｂにて側壁支持
部１５に支持されて側壁５−３を構成する。

第１図及び第４図に示す如く前記本体３７の凹部３３上
方には照明装置３９、凹部３３の奥面部３３ａには鏡４
１、箱状凸部３５の前面部３５ａには洗い場用湯水混合
水栓４３が取着される。湯水混合水栓４３は、フレキシ
ブルホース４５ａを介してシャワー４５と接続され、該
シャワー４５は壁パネル２３に固着されるシャワー係止
具４７に係脱自在に係止される。

尚、第２図、第３図では便宜上洗い場用湯水混合水栓４
３等を省略し、取付用開口４３ａ，４３ｂのみを示し
た。

また、凹部３３の奥面部３３ａには、特に第２図に示す
ように表側より補強材兼用の化粧板４９が裏側より上下
二枚の補強板５１ａ，５１ｂが夫々貼着されており、鏡
４１は、該化粧板４９、奥面部３３ａ及び補強板５１ａ
又は５１ｂを貫通するネジ５３，５３…により化粧板４
９表面に固着される鏡係止具５５，５５…に係止されて
いる。

前記箱状凸部３５の上面部３５ｂは、前記垂直を成す奥
面部３３ａと連続するとともに屈曲して水平を成し棚部
として用いられる。該上面部３５ｂ上には、特に第３図
に示されるように、該上面部３５ｂと略々同様の平面形
状を有するとともに、凹部３５と接する辺の縁部が上方
に突出した飾縁５２ａを備える棚化粧板５２が配設され
ている。

棚化粧板５２は、接着剤等により固着しても良いが、特
に第３図に示すように棚化粧板５２下面に下方に突出す
る係合突部６１，６１を、箱状凸部３５の上面部３５に
上記係合突部６１，６１と係脱自在に係合する凹部６
２，６２を設け、着脱自在としても良い。

以上の本実施例の棚構造によれば、棚化粧板５２を箱状
凸部３５の上面部３５ａに固着あるいは載設するだけで
上面部３５ａの補強を行うことができる。

また、棚化粧板５２を着脱自在とした場合には、棚を掃
除する場合に該棚化粧板５２を着脱し、容易に拭き取り
あるいは洗浄できるという利点もある。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案によれば、棚一体型壁部ユ
ニットの棚部に、補強材兼用の棚化粧板を配設するとい
う簡単な構造で、種々な浴室用備品が載置される棚部を
有効に補強でき、例えばガラスビン等の硬いものが衝突
しても化粧板が破損するだけに留め、棚一体型壁部ユニ
ット本体が破損し、水洩れ等が発生することを防止でき
る。

また、この補強板兼用の棚化粧板は、あと付けされるも
のであるため、本体の配色に合せて色を変更することも
容易であり、外観上好ましいという付加的効果もある。

【図面の簡単な説明】

添付第１図はユニットバスの棚一体型壁部ユニット廻り
を示す斜視図、第２図は棚一体型壁部ユニットの縦断面
図、第３図は棚一体型壁部ユニットへの化粧板の取付け
を説明するための要部拡大斜視図、第４図は本考案に係
るユニットバスの縦断面図である。 尚図中、５は側壁、２５は棚一体型壁部ユニット、３３
ａは奥面図、３５ｂは上面図、５２は補強板兼用の化粧
板である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】浴室の側壁の一部を構成し、垂直部と該垂
   直部に連続する棚部を一体成形して成る棚一体型壁部ユ
   ニットにおいて、前記棚部に配設する補強材兼用の棚化
   粧板を断面視Ｌ字形状とし、この棚化粧板はＬ字の一方
   の面を前記棚部に当接させるとともに他方の面を前記垂
   直部に当接させることを特徴とする棚一体型壁部ユニッ
   トの棚構造。